九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
水面上に流出した油の拡がりに関する研究
埜口, 英昭
https://doi.org/10.11501/3059397
出版情報:Kyushu University, 1991, 博士(工学), 論文博士 バージョン:
け y
/F
︑
t水 面 上 に 流 出 し た 油 の 拡 が り に 関 す る 研 究
1 9 9 1 三ド 7 月
査士 l二J~
u
召目 次
本 論文 で使 用 し た 記号の一覧
頁 (5)
第 1章 序 論
第 l節 は じ め に
第
2
節 本 研 究 の 意 義 と 目 的 ーーー3
第
3
節 本 論 文 の 構 成 5第 2章 従 来 の 研 究
第 l節 第
2
節 第3
節3. 1
oo n o l
島
tl
一究一一研スw一す一一 点 関
一
題 に 間 出
?
一
と 流 日 一 れ 間 川
一
流 瞬 ド の の い い 究 で 汁 に 研 上 戸 め の 薗
hじ
来 水 は 従 静
3. 2 Fanne10pち の 研 究 の概要 一一ー 14
第 4節 静 水 面 上 で の 連 続 流 出 に 関 す る 研 究 ーーー 19 第 5節
第 6節 第 7節
流 れ の 場 で の 連 続 流 出 に 関 す る 研 究
2 1
油 の 拡 が り の 最 終 段 階 ー一一一一一一一一一 23 ま と め 一一一ーーー ーー一一一一一一一一一 24
第
3
章 静 水 面 上 に 連 続 流 出 す る 油 の 拡 が り第 l節 は じ め に 一一 一ー一一一一一一一一一一一 26 第 2節 連 続 流 出 に 関 す る 実 験 と 考 察 一一一一ー 27 2. 1 実 験 装 置 と 実験方 法 ーーーー一一一一一一一... 27 2. 2 実験結 果 と 考 察 ーー一一一一一一一一 29 ( 1 ) 油 の 鉱 が り の 状 況 .. .一一一一一一一一ー 29 ( 2 )従 来 の 手 法 に よ る 実 験 値 の 監 理 一ーー 30
) l {
第
3
節 連 続 流 出 す る 油 の 鉱 が り の 解 析3 6 3. 1
解 析の そ デ ル ーーー一一一一一一一一一一一一一一一一宇3 6
3. 2 3. 3
特 性 曲 線 法 に よ る 解 析
3 9
計 算 式 に 吉 ま れ る 係 数 値 Cぃ C,の
検 討 一一一ー守守 一一一一一一一一一一一一一.. 44
3. 4
低 抗 係 数 f,の検討 一一...・今ーー一一一一.. 45 第 4節 計 算 結 果 と そ の 考 察 一一一ーー 一.. 474. 1 新たなパラメ‑:$l‑ t
。 、 1
0を 用 い た実験 値 の 整 理 ョーー... 47 4. 2 計 算 の 初 期 会 件 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
4 8
4. 3 計 算 値 と 実 験 値 の 比 較 一一一一一一一一一 51第
5
節 ま と め 一一一一一ー一一一一一一一一一一一一 55第
4
章 静 水 面 上 に 瞬 間 流 出 す る 油 の 拡 が り第
I
節 は じ め に ー ー ーーー一一一ー一一一一一一一一一一..5 7
第 2節 瞬 間 流 出 に 関 す る 実 験 と 考 察 ー 一一一 58 2. 1 実 験 装 置 と 実 験 方 法 ーー 一 一一 58 2. 2 一 次 元 鉱 が り の 実験 結 果 一 一 一 .. 6 1
( 1
) 油 の 先 端 部 の 速 度 一一ー一一ー 一6 1
( 2 ) 油 の 鉱 が り 一一一一一一一一一一ー 苧 65 2. 3 軸 対 林 鉱 が り の 実 験 結 果 一一一号 ー 67 ( 1 ) 室 内 実 験 結 果 ー一一一一一一一一一一ーー.... 67 ( 2 ) 現 地 実 験 結 果 一一一一一一一一一一ー 74第
3
節 瞬 間 流 出 す る 油 の 拡 が り の 解 析 一一一ーー一 763. 1
解 析 の モ デ ル ー 一一一一一一一一 76 3. 2 特 性 曲 線 法 に よ る 解 析 一一一一一一一 77 3. 3 計耳 式 に 含 ま れ る 係 数 値 Cぃ C,の検 討 ーーー・ー・ー一一 ~ * ‑‑一一一一一一 81
第4節 一次元瞬 間 流 出 で の計算 値 と実験 値
の 比 較 ー 一 一一一一一
8 2
4. 1 新 た な パ ラ メ ー タ tト 10を 用 い た
実験 値 の 監 理 ーーーーーー・ーー ..
8 2 4. 2
計算 値 と 実験f
直 の 比 較 ーーー .8 6
第5節 軸 対 称 瞬 間 流 出 で の計 算 値 と 実 験値
の 比 較 ーーーーー...司宇ーー ー一一...
8 8
第
6
節 ま と め 一一一ー一一一一一一ー一一一ー 一一ー一一一一 97第 5J韓 流 れ に 沿 っ て 流 出 す る 油 の 鉱 が り
第 l節 は じ め に 一一一一一一一一一一一一一一一一一一 100
第 2節 油 の 鉱 が り に 関 す る 実 験 と 考 察 一一一一 101 2. 1 実験 装 置 と実験 方 法 一一一一一一一一一一一 10 1 2. 2 油 の 後 続 都 町 鉱 が り 幅 の 特 性 104 2. 3 泊 町 先 端 部 の 形 状 一一一ーーー.... . ‑‑一ー 109 第
3
節 流 れ に 沿 っ て 流 出 す る 油 の 拡 が り の解 析 一一一一一一一一一一一一一一一ー一一一ー 11 1 3. 1 解 析 の モ デ ル ー一一一一一一一一一一一一一一 11 1
3. 2
3. 3
特 性 曲 線 法 に よ る 解 析 一一一一一一一一一一 113 油 扇 町 最 大 幅 断 面 の 位 置 の 変 化 の
解 析 一一一一‑‑‑‑‑‑一一一一一 114
3. 4 i
由 廟 先 端 の 位 置 と 速 度 、 お よ び 油 層 の鉱 が り 幅 一一一一一一一一一一一一一一一 120 ( 1 ) 方 程 式 の 無 次 元 化 一一一一一一一一一ー 120 ( 2 ) 計 算 の 初 期 条 件 一ーーーー一一一一一一一一一一一一 121 ( 3 ) 計算 式 に 吉 ま れ る 係 数 値 Kぃ K,の
検討 ーー一一一ー一一一一一一一一一 125
( 4
) 計 算 値 と 実 験 値 と の 比 較 ‑‑‑‑‑‑‑一一一一一 127( 3 )
圃圃
第
4
節 油 の 鉱 が り に 及l
ま す 風 の 影 響+ 今 一 一 令 一 一 一 一 1 3 5
第
5
節( 1
) 風 の 抵 抗 則一一一一一一一ーーー ー 一 一 一一ーー 1 3 5 ( 2
) 吹 送 流 の 表 面 流 速一一一一一一一一一一一一ーー 1 3 8
( 3 ) 風 と 流 れ の 作 用 を 考 慮 Lた 油 の拡 が り の モ デ ル
ーー一一.. ー・一ー一一一一一一一 1 3 9
ま と め
ー ー ー ー ー ー ・ ー ー ー 一 一 一 一 ー 一 一 一 1 4 5
第 B章 流 れ に 直 角 方 向 に 流 出 す る 油 の 鉱 が り
第
1
節 は じ め に一一一一一一ー一一一ーー一一一・争 1 4 8
第
2
節 実 験 装 置 と 実 験 方 法一 一 一 一 一 ー ー 1 4 8
第
3
節 摘 の 拡 が り の 形 状 の モ デ ル ー1 5 0
第
4
節 油 の 鉱 が り の 形 状 曲 線一 一 一 一 . . . . . . . . . . . 1 5 4
第 5節 ま と め
ー ー ー ー 一 一 一 一 一 一 一 1 5 9
第
7
章 結 論一ー一一一一一一一一一一一一ーー ー 一一 1 6 1
謝 辞
ー 一 一 ー 一 一 ー 一 一 一 一 一 一 一 一 ー 一 一 一 ー ー ー ー 1 6 4
参 考 宜 献
ー一一一一一一一一一一一一一一 1 6 5
本 論 立 で 使 用 L た 記 号町一覧
A 流 れ に 直 交 す る 方 向 で の 油 層 町 断 面 積 A
,
一 次 元 瞬 間 流 出 町 I領 践 で の 拡 が り の 係 数 A. 一次 元 瞬 間 流 出 の E領 峨 で の 拡 が り の 係 数c
0 放 出 直 後 の 油 層 先 端 部 の 鉱 が り 速 度C ,
係 数 、 式 (3 ‑ 2 1 )
、 (4 ‑ 2 2 ) C ,
係 数 、 式 (3 ‑ 2 2 )
( 4 ‑23)C
,
軸 対 称 瞬 間 涜 出 の I領 域 で の 舷 が り の 係 数C.
軸 対 祢 瞬 間 流 出 のE
領 域 で の 鉱 が り の 係 数C.
軸 対 称 瞬 間 凍 出 のE
領 械 で の 鉱 が り のf
,f.数c
0 海 面 で の 風 の 抵 抗 係 数 D 曲 目 疏 出 口 町 口 径1" 0 油 層 の 初 期 密 度 フ ル ー ド 数 、 1"o'=Uo'f(g'占。)
r ,
油 層 の 密 度 フ ル ー ド 敬 、r ,
'=u'f(g・
d) H 一 次 元瞬 間 流 出実験 で の 水 路 の 水 深H 係 数 、 式 (3 ‑32)
K
, 嘉 数 、 式 (5 ‑ 3 8 )
K
,
{,手数、 式 (5 ‑39)K .
流 れ の 場 で の 、 油 の 流 出 速 度 と 流 れ の 速 度 と の 比 、U
ofU̲K
,
静 水 面 上 で の 連 続 流 出 の I領 竣 の 鉱 が り の 係 数K.
静 水 面 上 で の 連 続 流 出 町E
領 お ま の 拡 が り の 係 数Lo 一次 元 瞬 間 流 出 で は 貯 油槽 町 長 さ 、 軸 対 綜 瞬 間 流 出 で は 初 期 油 層 半 径
P
油 層 断 面 に 作 用 す る 全 圧 力Qo 連 続 流 出 で の 単 位 時 間 当 た り の 流 出 油 最
R. 油 届 の レ イ ノ ル ズ 数 、 第 3章 で は R.=Udfυ。、第 4章 で は R .= (ULe hL巴)
f
ν。
( 5 )
T.
任 意 断 面 で の 油 層 表 面 に 作 用 す る 空 気 の 全 せ ん 断 抵 抗 T,
任 意 断 面 で の 油 水 界 面 に 作 用 す る 木 町 全 せ ん 断 抵 抗 U 3章 お よ び 4章 で 、 油 層 の 断 面平均 流 速u
0 流 出 口 で の 油 の 流 出 速 度U "
海 面 上10m
の 寓 さ の 風 速u •
海 面 上 の 高 さ zに お け る 時 間 平 均 風 速u , 3
章 お よ び4
章 で 、 油 層 先 端 部 の 速 度U f 0 3章 お よ び 4章 で 、 時 書 I t~ t 0 で の 油 層 先 端 速 度 U H' 3章 で 、 無 次 元 町 油 層 先 端 部 移 動 速 度 、 式 (3 ‑47)
U.
一様 な 流 れ の 流 速U.機 無次元化された ー 織な流れの流速、 U. 東 ~U ./ (l og ')'/2
u . "
木 面 流 速 、 式 (5 ‑75)V
,
油 層 幅 bの 時 間 変 化 、 式 (5 ‑26) V blll b = b mで の VbV
。
・ 放 出 油 量 ( 軸 対 称 瞬 間 流 出 〕b 第 4 章 で は 水 路 帽 、 第 5 章 で は 油 層 の 拡 が り 幅 b. 油 層 の 拡 が り の 最 大 幅
b夜 無次元化された油層の拡がりの最大幅、 b 疲 ~ b ./ 1 0
f
,
油 水 界 面 で の 抵 抗 係 数f
, .
油 水 界 面 で の 流 れ の 方 向 の 抵 抗 係 数 f '" 油 水 界 面 で の 流 れ に 直 角 方 向 の 抵 抗 係 数f
, .
油 層 表 面 に 作 用 す る 空 気 の 抵 抗 係 数 、 式 (5 ‑79) fγ 定 数 、 式 (3 ‑ 39)
g 重 力 の 加 速 度 g g , ~ d g
h 0 一次 元 お よ び 軸 対 称 瞬 間 流 出 で の 初 期 油 層 厚 さ
h" 一次 元 瞬 間 流 出 で の 油 層 先 端 部 の 厚 さ 、 式 (4 ‑3 )
h国.. 一次 元 瞬 間 流 出 で の 油 層 先 端 く さ び 部 の 最 大 厚 吉 k 係 数 、 式 (4 ‑3 ) お よ び (4 ‑4 )
J
油 層 の 拡 が り の 大 き さ 、 第 5章 で は 流 れ に 横 断 方 向 の 油 層 の 拡 が り の 半 幅I
0 時 ~J t t 0 で の 油 層 の 紘 が り の大 き さ 、5
章 で は 時 刻 t= t 0 での 油 層 の 拡 が り 半 幅I T C 油 層 の 鉱 が り 大 き さ の I領 域 か ら H領 域 へ の 遷 移 パ ラ メ ー タ ( 連 続 流 出 の 場 合 〕 、 式 (
3 ‑ 2 )
I T I 油 層 の 鉱 が り 大 き さ の I領 威 か ら E領 域 へ の 遷 移 パ ラ メ ー タ
〔 一 次 元 瞬 間 流 出 の 場 合 〕 、 式 (4一日 )
I
T 2 油 層 の 拡 が り 大 き さ のI
領 域 か ちE
領 域 へ の 遷 移 パ ラ メ ー タ ( 軸 対 称 瞬 間 流 出 の 場 合 ) 、 式 (4 ‑8 )1 S T 2 油 層 の 拡 が り 大 き さ の E領 域 か ち 皿 領 域 へ の 遷 移 パ ラ メ ー タ ( 軸 対 林 瞬 間 流 出 の 場 合 〕 、 式 (4‑11)
n 係 数 、 式 (
3 ‑ 30
p 油 府 内 の 圧 力
r 木 平 方 向 の 距 離 ( 軸 対 称 〕
r , 由 居 先 端 部 の 位 置
r 'Ji 油 層 先 端 部 ま で の 無 次 元 化 距 離 t 油 の 流 出 開 始 後 の 経 過 時 間
t 0 油 の 拡 が り 時 間 の 初 期 条 件 t緩 無 次 元 化 時 間 、 t凝 t/ t 0
t T C 油 層 の 拡 が り 時 間 の I領 域 か ち E領 域 へ の 濯 格 パ ラ メ タ
( 連 続 流 出 の 場 合 ) 、 式 (
3 ‑ 1 )
t T I 油 層 の 拡 が り 時 間 の I領 威 か ら H領 域 へ の 遷 移 パ ラ メ ー タ ( 一 次 元 瞬 間 流 出 の 場 合 ) 、 式 (4 ‑5 )
t n 由 層 の 鉱 が り 時 間 の I領 域 か ら E領 域 へ の 遷 移 パ ラ メ ー タ
〔 軸 対 林 瞬 間 流 出 の 場 合 〕 、 式 (
4
ー7)(7)
t S T :2 油 層 の 拡 が り 時 聞 の E領 域 か ら 阻 領 媛 へ の 遷 移パ ラ メ ー タ ( 軸 対 称 瞬 間 流 出 の 場 合 ) 、 式 (4 ‑12)
u r軸 方 向 の 油 の 速 度 、 第 5章 で は 油 層 の x軸 方 向 の 断面 平 均 速 度
u, 方 向 の 油 の 速 度 、 式 (
5 ‑ 4 6 )
U b 流 れ に 沿 っ て 流 出 す る 油 層 の 拡 が り の 横 方 向 の 拡 が り 速 度
U b Q U bの 初 期 条 件 、 式 (5 ‑59)
u , 流 れ に 沿 っ て 流 出 す る 油 層 の 先 端 の 速 度
U fa: 流 れ に 沿 っ て 流 出 す る 油 層 の 無 次 元 化 さ れ た 先 端 の 速 度 、 式 ( 5 ‑55)
u "
一 次 元 瞬 間 流 出 で の 油 層 先 端 の 移 動 速 度 、 式 (4ー 2) お よU m
U 園o
U "
U震, a
V
x x 0
x , x ,輯 x阻
x峰, y
y
。
y c y, z
び (4 ‑3 )
流 れ に 沿 っ て 流 出 す る 油 層 の 最 大 幅 断 面 で の 断 面 平 均 速 度
U mの 初 期 条 件 、 式 (5‑62) 風 に よ る 吹 送 流 の 表 面 流 速 海 面 で の 風 の 摩 擦 速 度
一 次 元瞬 間 流 出 で の 単 位 幅 当 た り の 放 出 油 量 水 平 方 向 の 距 離
流 れ の 場 で の 油 層 の 流 下 距 離 xの 初 期 条 件 流 れ の 場 で の 油 層 先 端 ま で の 距 離
無 次 元 化 さ れ た 油 層 先 端 ま で の 距 離 、 X 同 x
d
X Q流 れ に 沿 っ て 流 出 す る 油 層 の 最 大 幅 断 面 ま で の 距 離
無 次 元 化 さ れ た 油 層 最 大 幅 断 面 ま で の 距 離 、 X 叢 x"
. I
X Qx軸 に 直 角 に 取 っ た 水 平 方 向 の 距 離
流 れ に 直 角 に 流 出 す る 油 の 拡 が り の 外 側 境 界 線 の y座 標 値 流 れ に 直 角 に 流 出 す る 油 の 拡 が り の 中 心 線 の y座 標 値 流 れ に 直 角 に 流 出 す る 油 の 鉱 が り の 内 側 境 界 線 の y座原(直 鉛 直 方 向 の 高 さ
z
0 海 面 の 粗 度 z • 油 層 表 面 の 高 さ Z i 油 水 界 面 の 高 さ w Z軸 方 向 の 油 の 速 度4 油 の 相 対 密 度 差 、 fl = 1 ‑ ρ
。
/ρ w φ 変 数 、 式 (5 ‑2 9 )
'1' 係数、'V=FI2.R.
α 4章 で は 油 層 先 端 部 の 鉱 が り 速 度 目 初 期 条 件 に 関 す る 係 数 、 式 (4‑48)、 5輩 で は 油 層 の 舷 が り の 係 数 、 式 (5ー 141
β 流 れ に 沿 っ て 流 出 す る 油 層 の 運 動 量 補 正 係 数 6 油 層 の 厚 さ
占m 流 れ に 沿 っ て 流 出 す る 油 層 の 最 大 幅 断 面 で の 油 層 厚 さ
占, 無 次 元 化 さ れ た 油 層 の 最 大 幅 断 面 で の j由廓厚さ、
δ . δ
. 1
占0d 0 初 期 条 件 rf = 1 0、 ま た は x= x 0の 位 置 で の 油 層 のl車さ d • 油 層 先 端 部 の 厚 さ
C r / r fに つ い て の 関 数 、 式 (3‑19) κ カ ル マ ン 定 数
J'
。
ー 油 の 粘 性 係 数μ w 氷 の 粘 性 係 数 νw 水 町 動 粘 性
f f
数 υo 油 の 動 粘 性 係 数5
・ 流 れ に 直 角 方 向 に 流 出 す る 油 層 の 中 心 線 に 沿 っ て 測 っ た 距 離ρ . ー 空 気 の 密 度 ρ
。
油 の 密 度 ρw 水 の 密 度σ
表 面 張 力(9)
r •
水 面 に 作 用 す る 風 の 応 力 、 式 (5 ‑7 9 )
τ』 泊 水 界 面 で の せ ん 断 応 力
τ , .
油 水 界 面 で の 流 れ 方 向 の せ ん 断 応 力τ"
泊 ' " 界 面 で の 流 れ に 直 角 方 向 の せ ん 断 応 力φ
軸 対 称 瞬 間 流 出 で の 貯 油 柵 司 直 径 、 5章 で はx/x
園田関数、式 (5 ‑35)
x x / x
皿 の 関 数 、 式 (5 ‑34)ψ
r / r fに つ い て の 関 数 、 式 (3ー 19)立高 1 主主E F字 音 命
第 l節 は じ め に
経 済 の 高 度 成 長 時 代 迎 え た
1 9 5 0
年 代 町 後 半 、 世 界 の 原 油 生 産 量 は 飛 縦 的 な 伸 び を 示 す よ う に な り 、 そ れ を 運 ぶ 海 運 業 界 に は 巨 大 タ ン カ 時 代 が 到 来 l. 世 界 の 海 は 原 油 を 満 載 Lた 空 ン カ ー の 住 来 が 激 し く な っ て き た . し か し 、 そ れ は ま た 油 に よ る 海 洋 汚 染 の 深 刻 化 と い う 新 た な 問 題 を 引 き 起 こ す こ と に な っ た .油 に よ る 海 洋 汚 染 町 大 き な 原 閣 の ー っ と し て 、 航 行 船 舶 や 石 油 貯 蔵 施 設 の 事 故 に よ る 大 量 の 石 油 の 流 出 が あ る . 過 去 に も 三 菱 石 油 水 島 製 油 所 事 故 "
( 1 9 7 4
年1 2
月1 8
日 水 島 , 約9
千 キ ロ リ ッ ト ル 流 出 〕 、 ア モ コ カ ジス号事故2l
(1978
年3
月1 6
日 . フ ラ ン 見 。 ブ ル タ ニ ュ ー沖.約2 2
万 キ ロ リ ッ ト ル 流 出 〕 な ど の 大 量 の 石 油 の 疏 出 事 故 が 発 生 し 、 そ の た び に 生 態 系 や 水 産 業 は 大 き な 打 撃 を 受 け た 。 最 近 で は 、1 9 8 9
年3
月 に 米 ア ラ ス カ 州 の プリンス ウ ィ リ ア ム 湾 で エ ク ソ ン 社 の 大 型 書 ン カ ー 「 パ ル デ ィ ス 号 」 が 座 礁 し 、 約 4万 キ ロ リ ッ ト ル の 原 油 が 流 出 し て 広 い 海 成 を 汚 染 し 、 現 地 の 木 産 業 、 野 生 生 物 に 大 き な ダ メ ー ジ を 与 え た こ と は 記 憶 に 新 Lい引。
ま た 、 今 年 l月 に 中 東 地 岐 に 勃 発 し た 湾 岸 戦 争 で は 、 ベ ル シ ャ 湾 で 大 量 の 原 油 の 流 出 が 起 こ っ て い る ら L い こ と が 報 じ ら れ た . 一 説 に よ れ ば 、 油 の 格 は ク ウ ェ ー ト の 沿 岸 沿 い に ベ ル ン ヤ 湾 を 南 下 し つ つ 鉱 が っ て い る
と 雷 わ れ 、 も し 、 こ れ が 事 実 だ と す れ ば 、 ベ ル シ ャ 湾 は 、 深 刻 な 環 境 碕 捕 を 受 け る か も 知 れ な い 。
環 境 庁 水 質 保 全 局 の 資 料 " に よ る と 、 梅 洋 汚 染 防 止 関 連 司 法 律 の 盤 備 、 監 視 体 制 の 強 化 等 に よ り 、
1 9 7 5
年 以 降 の 船 舶 等 か ら の 泊 に よ る 海 洋 汚 染 縫 認 件 数 は か な り 減 少 傾 向 に あ る 。 そ れ で も 昭 和 63年 版 の 環 境 白 書 引 の 報告では、1 9 8 7
年 に お け る 我 国 で の 海 洋 汚 染 発 生 確 認 件 数 の う ち 、 油 によ る 汚 染 は
6 2 7
件 と 、 全 体 の64%
を 占 め て お り 、 こ の う ち 船 舶 か ら の も の が4 7 1
件 左 大 半 を 占 め る 状 況 に あ る .資 疎 エ ネ ル ギ 一 年 鑑 が 示 す 世 界 の 原 油 生 産 量 の 推 移 図U を 見 る と 、 第
2
次 世 界 大 戦 の 後 、 経 済 の 復 興 と と も に 世 界 の 原 油 生 産 量 も 高 い 伸 び 率 を 示L
てきたが、1 9 7 3
年 以 降 町 二 度 に わ た る 石 油 危 機 を 経 て そ の 伸 び は 低 下L
、1 9 8 0
年 代 前 半 、 自 由 世 界 全 体 の 石 油 需 要 が 減 少 す る 中 で そ の 生 産 量 は 減 少 傾 向 を 示 し て き たo l,かし、1 9 8 6
年 以 降 は 再 び 増 加 傾 向 に 転 じ て い る . 図 1‑1は 、 資 源 エ ネ ル ギ 一 年 鑑 の デ ー 夕 刊 を 基 に 、 我 が 園 田 原 油 輪 入 量 の 推 移 を 示 Lた 図 で あ る . 戦 後 の 石 炭 か ら 石 油 へ の エ ネ ル ギ 一 転 換 の 進 行 と と も に 、 我 が 国 に お い て も 石 油 に 対 す る 需 要 が 急 速 に 高 ま り 、 こ れ を 反 映 し て 原 油 愉 入 量 も 急t曹 を 続 け た . し かL
、1 9 7 3
年 秋田 「 石 油 危 機 」 を 境 に 石 油 を め ぐ る 情 勢 は 急 変 し 、 輸 入 量 は ‑ 8減 少 し た.その後、
1 9 7 9
年 ま で は 石 油 の 輸 入 量 は や や 噌 加 す る 傾 向 を 示L
て い たが、1 9 8 0
年 以 降1 9 8 8
年 ま で は 減 少 傾 向 が 続 き 、 こ こ 数 年 は や や 横 這 い総入置 (xl06kll
3 0 0
200
1 0 0
0
1 9 3 0 1 9 4 0 1 9 5 0 1 9 6 0 1 9 7 0 1 9 8 0 1 9 9 0
字'国 1‑1 わ が 国 に お け る 原 油 輸 入 盛 の 推 移
~態が続 いている.こ れは、第 2 改石油危機に よる原油価格の高麗 に伴
って、 省 エ ネ ル ギ 一 、 代 替 え エ ネ ル ギ ー の 導 入 が 進 展 し 、 産 業
1
荷造が 変 化 し た こ と に よ る も の と さ れ て い る . しか L、 1990年 代 以 降 も 当 分 の 聞 は 、 必 要 と す る エ ネ ル ギ ー の 大 部 分 は 石 油 に た よ ら ざ る を 得 ず 、 我 閣 の エネ ル ギ 一 政 策 の 一 環 と Lて の 、 大 型 タ ン カ ーに よ る 石 油 洋 上 備 蓄 や 、 む つ 小 河 原 、 上 五 島 な ど の 国 家 石 油 備 蓄 基 地 建 絞 計 画 の 実 施 " も 、 そ の よ う な 長期 展 望 に 基 づ く も の と 考 え ら れ る. こ の よ う な 現 状 を 考 慮 す る と 、 今後 と も 石 油 町 大 量 流 出 事 故 等 に よ る 海 洋 汚 染 の 潜 在 的 な 危 険 性 は 常 に 存 在 し て い る の で あ り 、 十 分 な 防 災 体 制 を 盤 備 す る と と も に 、 流 出 家 故 を 未 然 に 防 止 す る 日 常 的 な 努 力 を 怠 っ て は な ら な い 。第
2
節 本 研 究 の 意 義 と 目 的不 幸 に し て 事 故 が 発 生 し 大 量 の 油 が 流 出 Lた 時 、 海 上 へ 流 出 Lた 油 は ど の よ う な 経 路 を た ど っ て 変 化 L、 ど こ へ 落 ち 着 く の で あ ろ う か 。
r
瀬戸 内 海 町 油 汚 染 引 ( 津 田 覚 編 )
J
に よ れ ば 、 そ の 変 化 の 過 程 は だ い た い 改 の よ う に な る 。( 1 ) 油 は 、 ま ず 、 一 悌 な 薄 い 油 層 〔 ス リ ヴ ク 〕 と な っ て 急 速 に 海 面 上 に拡がる。
( 2 ) 同 時 に 、 揮 発 成 分 の 蒸 発 が 起 と り 次 第 に 油 は 粘 桐 に な るo (原 油 の 場 合 に は 、
2‑3
日 中 に25‑ 3 0
パ ー セ ン ト が 蒸 発 す る )( 3
)油 の 一 部 は 海 水 と 混 合 し て 白 濁 し 、 い わ ゆ る 乳 化 状 態 と な る . 乳 ftに は 油 中 の 水 型 " と 水 中 町i
由 型 " の2
種 の 型 が あ り 、 前 者 は 油 中 に 70‑80%の 水 分 が 微 粒 子 と な って 分 散 し た も の で 、 時 聞 が た つ と チ ョ コ レ ー ト 色 町 ゲ ル 状 ( チ ョ コ レ ー ト ム ー ス ) に な る.1由 の 粘 度 が 大 き く 、 水 滴 が l ミ ク ロ ン 程 度 の 微 粒 子 で あ る 時 は 、 チ ョ コ レ ー ト ム ー ス の 大 き な 閉 ま り が で き 、 こ の 固 ま り は 数 ヶ 月 間 も 安 定 で 海 水 中 を 浮 遊 し 、 次 第 に タ ー ル 状 の 固 ま り ( 廃 油 ポ ー
q u
ル ) と な る 。 後 者 は 、 水 中 に 泊 が 微 粒 子 と な っ て 分 散 し 牛 乳 の よ う な 白 濁 状 態 と な る も の で 、 油 摘 が 比 較 的 大 き な 場 合 に は 油 請 は 合 体 Lて 再 び 油 膜 を つ く る こ と に な る . 後 者 の 場 合 は 前 者 に 比 べ て 化 学 的 、 生 物 学 的 な 変 化 を 受 け や す い .
( 4 ) 海 面 上 に 鉱散 し 、 ま た は 水 中 の 油 型 " と な っ て 海 水 中 に 分 散 し
た 油 は 、 化 学 的 、 生 物 化 学 的 お よ び 光 化 学 的 変 化 を 受 け て 次 第 に 分 解 L、 変 質 し て い く 一 方 、 プ ラ ン ク ト ン に よ る 油 田 固 定 、 プ ラ ンク ト ン そ の 他 海 水 中 の 動 組 物 体 へ の 付 着 等 に よ り 、 よ り 深 く 、 よ り 広 く 分 散 Lて い き 、 つ い に 海 底 へ 堆 積 し て Lまう。
こ れ ら の 過 程 を 図 示 す る と 、 図
1‑ 2
の よ う に な る 。 こ の よ う に 流 出 し た 抽 の た ど る 経 路 を 追 っ て い く と 、 海 洋 で の 石 油 汚 染 に 包 吉 さ れ る 問 題九 尭
緩い成分
の 描 出
バクテリア 分 解
高 尭
浦町薄い膚
チョコレートムス を会制血中白水型乳 化 議
分解きわめ
τ
おそい
軽い成分~
の 帯 出
非簿寛成分 ー一一一一τ7"
微細な分散
状阜で分布
フランクトン 等への分布と 泊費
Jくクテリア 分 解
化学反応
活 出
図 1‑2 海 中 で の 油 田 変 化 過 程 ( 津 田 覚編
r
瀬 戸 内 梅 の 油 汚 染J
よ り )は 実 に 多 鞍 に わ た っ て お り 、 石 油 汚 染 発 生 源 の 問 題 か ち 、 流 出 後 の 石 油 の 拡散 の 仕 方 、 さ ら に 生 態 系 へ の 影 響 と 、 そ の 研 究 課 題 、 研 究 分 野 は 広 範 で あ る . 1970年 代 以 降 、 世 界 色 地 で 多 発 Lた 石 油 流 出 事 故 を 背 景 に 、 海 洋 汚 染 の 防 止 と い う 社 会 的 要 請 か ら 、 柚 汚 染 に 関 連 す る 多 く の 研 究 が 行われてきた。~かし、木面上での掴!の拡がりに関する物理的な諸問題
だ け を 見 て も 、 い ま だ に 未 解 明 の 部 分 が 多 く 桟 さ れ て い る 。
本 研 究 は 、 水 面 上 に 流 出 し た 油 の 流 動 現 象 の 基 本 的 な 特 性 を 水 理 学 的 に 明 ら か に し 、 そ の 拡 が り を 予 測 す る 手 法 を 確 立 す る こ と を 目 的 と し て 行っ た も の で あ る 。 こ れ は 、 不 幸 に し て 事 故 が 発 生 し 大 量 の 油 が 海上 に 流 出 し た 時 、 汚 染 地 域 を 予 測 L、 そ の 処 理 作 業 を 効 果 的 に 進 め 、 流 出 事 故 発 生 時 の 被 害 を 最 小 限 に と ど め る た め に も 必 要 不 可 欠 な テ ー マ で あ る . 先 に 述 べ た ベ ル シ ャ 湾 の 原 油 流 出 で も 、 大 量 的 流 出 油 の 拡 が り を 予 測 す
る こ と が 重 要 な 問 題 と Lて 取 り 上 げ ら れ た . 本 研 究 の 成 果 は 、 こ の よ う な 要 請 に 対 し て 、 有 効 に 利 用 す る こ と が で き る 。
第
3
節 本 論 文 の 構 成第
2
節 で 述 べ た よ う に 、 著 者 は 、 流 出 油 の 流 動 現 象 の 基 本 的 な 特 性 を 氷 理 学 的 に 明 ら か に し 、 そ の 鉱 が り を 予 測 す る 手 法 を 確立す る こ と を 目 的と Lて 、 実験 お よ び 理 論 の 両 面 か ら さ ま ざ ま な ア プ ロ ー チ を 試 みて き た. 本 論 文 は そ の 成 果 で あ り 、 各 章 の 願 書 書 を 簡 単 に 述 べ る と 以 下 の よ う で あ る .本 論 文 は 、 第 1章 の 序 論 を 含 め て 全 7章 で 榊 成 さ れ る . 第 2章では、
悔 上 に 流 出 L た 油 の 鉱 が り を 予 測 す る こ と を 目 的 と し て 行 わ れ た 、 従 来 の 研 究 成果 に つ い て 述 べ る . ま ず 、 従 来 の 研 究 の 流 れ に つ い て の 概 略 を 把 縫 す る と 共 に 、 残 さ れ て い る 問 題 点 に つ い て 述 べ る 。 続 い て 静 水 面 上 での 瞬間
l
流 出 で の 拡 が り の 研 究 概 嬰 を 述 べ る . こ れ は 広 い 水 面 上 に 一 時 に 大 量 の 油 が 流 出 し た 場 合 の 拡 が り に つ い て 取 り 級 っ た も の で 、 そ の 代‑5 ‑
表 的 な 研 究 例 と し て 、 Fay 10 ¥ お よ び Fannelop&. Waldlllan11}, 12>の 研 究
概 要 を 紹 介 す る。 静 水 面 上 で 連 続 的 に 油 が 流 出 す る 場 合 の 拡 が り につ い て は 、 首 藤 ¥3>, 1 4 >の 報 告 を 元 に そ の 考 え 方 を 述 べ る。 ま た 、 流 れ の 場 に 油 が 連 続 的 に 流 出 す る 場 合 の 拡 が り の 研 究 例 と し て 、 メ キ シ コ 湾 で 起 き た 油 井 か ら の 流 出 事 故 で の 観 測 デ ー タ に 基 づ い て 、
Murrayl
引 が 行 っ た 研 究 に つ い て 述 べ る 。 さ ら に 、 油 の 拡 が り の 鑑 終 段 階 は ど の よ う な 状 況 に な る と 考 え ら れ る の か、 Hoult1引 の 報 告 等 を 引 用 し て 紹 介 す る 。 以 上 司 、 従 来 の 研 究 の 検 討 結 果 に 基 づ い て 、 本 研 究 の 具 体 的 研究 課 題 と 目 的 に つい て 述 べ る .
第 3章 は 、 静 水 面 上 に 連 続 流 出 Lた 池 町 鉱 が り に 関 す る 研 究 結 果 で あ る. 海 上 で 実 際 に 泊 町 流 出 事 故 が 発 生 し た 場 合 に は 、 連 続 流 出 町 形 態 を 取 る こ と が 多 い の で 、 そ の 単 純 な モ デ ル と し て 、 静 水 面 上 で の 軸 対 総 連
続 流 出 町 鉱 が り を 扱 っ た . ま ず 、 半 無 限 水 域 へ の 油 の 連 続 流 出 を 想 定 L た 実 験 を 行 い 、 そ の 拡 が り の 特 性 を 捌 ベ た 。 次 に 、 静 水 面 上 で 軸 対 跡 的 に 流 出 し た 油 の 拡 が り を 、 運 動 方 程 式 お よ び 連 続 の 式 で 表 L、 特 性 曲 線 法 を 用 い て そ れ を 解 き 、 油 層 先 端 の 拡 が り を 規 定 す る 式 を 導 く 。さらに、
モ デ ル に 吉 ま れ る パ ラ メ ー タ 一 、 お よ び 初 期 条 件 に つ い て 検 討 す る と と も に . 拡 が り の 大 き さ と 流 出 時 間 の 関 係 を 計 算 し て 、 実 験 結 果 と の 比 較 検 討 を 行 う .
第 4章 は 、 静 水 面 上 に 瞬 間 流 出 し た 油 の 拡 が り に 関 す る 研 究 結 果 で あ る.まず、 一 次 元 お よ び 軸 対 林 の 瞬 間
1
流 出 実 験 を 行 な い 、 そ の 結 果 を 過 去 の 研 究 結 果 と 比 較 検 討 し て 、 そ れ ぞ れ の 拡 が り の 特 性 を 調 べ る.また、一次 元 町 実 験 で は 、 j由 の 先 端 速 度 に つ い て の 実 験 的 な 検 討 を 行 な う と と もに、拡がりの大きさと流出時聞の I~II系を、新たに定義 L たパラメータ
を 用 い て盤 理 す る。 次 に 、 連 続 流 出 の解 析 と 同 憾 の 特 性 曲 線 法 を 、 一次 元瞬 間 流 出 お よ び 軸 対 杭 瞬 間 流 出 の
n u
の 拡 が り に 適 用 し 、 1由 の 拡 が り を 1M定1る 式 を 導 く と と も に 、 式 中 に 吉 ま れ る パ ラ メ ー タ ー や 初 期 条 件 に つい て 検 討 す る 。 そ の 結 果 を 用 い て 、 一 次 元 瞬 間 流 出 お よ び 軸 対 抗 瞬 間流 出 、 そ れ ぞ れ の 場 合 の 鉱 が り を 計 算 し 、 実 験 結 集 と の 比 較 検 討 を 行 う. 第
5
1,1:は、 一線 な 流 れ の 場 に 流 出 す る t自 の 拡 が り に 関 す る 研 究 結 果 で あ る 。 ま ず 、 一 線 な 流 れ の 場 で 、 下 流 方 向 へ 油 を 流 出 さ せ る 実 験 を 行 い 、 柑 ! の 拡 が り 帽 の 変 化 と 流 下 距離 の 倒 係や 油 の 先 端 部 の 形 状 な ど の 、 拡 がり の 特 性 を 調 べ た 。 次 に 、 油 の 非 定 常 な 運 動 に 連 続 の 式 お よ び一 次 元 運 動 量 方 程 式 を 適 用 し 、 そ れ を 特 性 曲 線 法 で 解 い て 、 油 層 の 最 大 幅 断 面 の 位 置 の 変 化 と 流 出 時 間 の 関 係 を 導 く 。 ま た 、
i
由 帰 の 最 大 幅断 面 か ら 油 層 先 端 位 置 ま で の 形 状 を 相 似形 で 仮 定 し て 、 油 層 先 端 部 の 位 置 お よ び 移 動 速 度 を 規 定 す る 式 を 導 く . さ ら に 、 計 算 に 必 要 な パ ラ メ ー 夕 、 お よ び 初 期 条 件 に つ い て 検討 す る と と も に 、 そ の 結 果 を 用 い て 油 の 拡 が り 幅 や 先 端 的 位 置 お よ び移 動 速 度 を 計 算 L、 実 験 結 果 と の 比 較 検 討 を 行 う。 さら に 、 油 の 拡 が り に 及 ぼ す 嵐 の 影 響 を 検 討 す る た め 、 風 と 同 じ 方 向 に 流 れ が あ る 、 す な わ ち 吹 送 流 町 場 で の 油 の 拡 が り を t互 い 、 先 に 導 い た 運 動 量 方 程 式 に 風 の 効 果 を 加 え て 、 風 と 流 れ が 共 存 す る 場 で の 油 の 拡 が り の 解 析 法 に つ い て も 検 討 す る 。節 目 章 は 、 一 様 な 流 れ の 場 で 、 流 れ に 対 Lて 直 角 方 向 に 油 を 流 出 さ せ た 場 合 の 舷 が り に つ い て の 研 究 結 果 で あ る 。 一悌 流 速 で 流 れ る 水 面 で 、 流 れ に 直 角 方 向 に 油 を 連 続 的 に 流 出 さ せ る 実 験 を 行 い 、 実 験 か ら 得 ら れ た 油 周 回 外 側 境 界 、 内 側 境 界 、 お よ び 中 心 の 位 置 と 流 下 距 離 の 関 係 を 実 験 的 に 調 べ 、 ? 由 層 の 鉱 が り 形 状 の 特 性 を 明 ら か に す る .
第 7章 で は 、 以 上 町 結 果 を 取 り ま と め て 結 論 と す る .
ー7‑
?A'3 2 云主 主白
E'*
0:コ石汗ヲモ 第 l節 は じ め に海 上 に 流 出 し た 油 の 挙 動 を 水 理 学 的 に 解 析 L、 そ の 拡 が り の 状 態 を 予 測 す る た め に 、 こ れ ま で に 数 多 く の 研 究 が 行 わ れ て き た 。 本 章 で は 、 こ れ ら の 研 究 の 代 表 例 を 紹 介 L、 そ の 傾 要 を 把 握 す る . ま ず 第 2節では、
研 究 の 具 体 例 を 挙 げ て 従 来 由 研 究 の 流 れ を 杷 握 す る と と も に 、 そ れ ぞ れ の 研 究 で 銭 さ れ て い る 問 題 点 を 指 摘 す る . 第
3
節 以 降 で は 、 本 研 究 に 関 連 の 深 い 、 静 水 面 上 で の 拡 が り に 関 す る 研 究 、 お よ び 流 れ の 場 で の 鉱 が り に 関 す る 研 究 に つ い て の 要 点 を 述 べ て 、 そ の 概 要 を 把 握 す る と と も に 、 油 の 鉱 が り の 最 終 段 階 に つ い て の 研 究 成 果 を 紹 介 す る 。 第7
節 の ま と め で は 、 以 上 司 検 討 結 果 に 基 づ い て 、 本 研 究 で 解 明 す る 具 体 的 な 研 究 課 題と 目 的 に つ い て 述 べ る 。
第
2
節 従 来 の 研 究 の 流 れ と 問 題 点広 い 海 上 に 大 量 の 泊 が 流 出 L た 場 合 、 油 の 鉱 が り 特 性 を 決 め る の に 重 要 な 役 割 を 果 す 力 は 、 油 と 周 囲 水 町 聞 で 作 用 す る 重 力 、 慣 性 力 、 粘 性 力 等 で あ る . 実 際 の 海 上 で は 、 こ れ ら の 作 用 に 、 潮 流、 風 、 披 等 の 作 用 が 重 な っ て 、 そ の 鉱 が り が 決 定 さ れ る 13. 伊lえば、 トレー キ ャ ニ オ ン 号 車 紋 引 の 報 告 書 に よ る と 、 座 礁 Lた タ ン カ ー か ら は 数 日 間 に わ た っ て 連 続 的 に 油 が 流 出 L、 流 出 Lた 泊 は 巨 大 な パ ッ チ 状 と な っ て 海 上 を 漂 流 し て お り 、 そ の 重 心 の 移 動 は 当 時 の 風 お よ び 潮 流 に よ る 表 層 水 の 動 き に よ
く一致 Lて い た よ う で あ る 。
こ の よ う な 影 響因 子 の う ち 、 重 力 、 慣 性 力 等 の 基 本 的 な 力 の 作 用 が 主 配 的 な 静 水 面 上 の 鉱 が り に つ い て は 、 Fay 3)の 健 案 し た モ デ ル が 代 表 的 な
も の で あ るo Fa y は 、 静 水 面 上 に 流 出 L た 油 に つ い て . 時 聞 の 経 過 と と も に ど の よ う な 物 理 的 力 が 拡 が り の 支 配 因 子 と Lて 卓 越 す る か を 分 析 L、 そ の 拡 が り が (1 )重力 慣 性 力 領 域 、 (
n
)重力 粘 性 力 領 媛 、 (m
)表面 張 カ ー 粘 性 力 領 域 の 三 つ の 領 域 に 分煩 で き る こ と を 示 す と と も に 、 各 領 域 で の 鉱 が り の 大 き さ と 流 出 時 聞 の 関 係 式 を 与 え た 。 しか L鉱 が り の 大 き さ を 定量 的 に 求 め る た め に は 、 名 領 域 で の 拡 が り に 関 す る 係 数 を 実 験 に よ り 決 定 Lな け れ ば な ち な い と い う 問 題 が 残 さ れ て い た 。
Hoult引は、 Fay の 研 究 を 一 歩 進 め て Navier‑Stokes の 運 動 方 程 式 を 相 似 解 の 仮 定 を 用 い て 解 き 、 理 論 的 に 拡 が り の 大 き さ を 求 め る こ と を 試 み た . し か L相 似 解 の 形 を 決 定 す る た め に は 実 験 に 基 づ く パ ラ メ ー タ ー を 与 え な け れ ば な ら な か っ た .
Fannelop 1 WaldlanS)も、 Hoult と 同 悌 に 相 似 解 を 仮 定 し て 運 動 方 程 式を 解 き 、 理 論 的 に 拡 が り の 大 き さ を 求 め る こ と を 試 み た。 彼 等 は 、 重 力
t t
性 力 領 岐 に お い て は 、 油 層 先 端 の 速 度 が い わ ゆ る 重 力 波 田 被 速 で 表 わ さ れ る と し て解 を 求 也 、 一 次 元 お よ び 軸 対 林 の 油 の 拡 が り に つ い て の 鉱 が り の 係 数 を 与 え た。また、l f i
カ ー粘1
主 力 領 岐 に お い て は 、 い わ ゆ る 平 仮 に 沿 っ て 発 達 す る 境 界 層 に つ い て の Blasius の 解 剖 を 参 考 に Lて 油 水 界 面 で の せ ん 断 応 力 を 与 え て 、 拡 が り の 係 数 を 求 め た . さ ら に 表 面 強 力 粘 性 力 領 岐 に お い て も 、 表 面 張 力 と パ ラ ン ス す る せ ん 断 応 力 を 重 力 ー 粘 性 力 領 主 主 と 問 機 の 形 で 与 え 、 鉱 が り の 係 数 を 決 定 Lた。 しか L、 こ れ ら の解 析 結 果 の 妥 当 性 に つ い て 町 、 実 験 等 に よ る 検 証 は な さ れ て い な い 。 ほ か に も Buckmaster7)、Abbottd),9)、Suchion10)、Lianing11)、 Lee t 2lちが、理論 ま た は 実 験 に よ り 各 領 媛 で の 池 町 拡 が り の 大 き さ と 流 出 時 聞 の 関 係 を 求 め る こ と を 試 み て い る .こ こ に 挙 げ た 研 究 例 は 、 い ず れ も Fay の 研 究 の 流 れ を 汲 む も の で あ り 、 木 面 上 に 拘 束 さ れ て 静 止 し て い た 一 定 量 の 柚 が 、 あ る 瞬 間
i
に 解 き 放 た れ て鉱がる、いわ ゆる瞬間流出町形態について取倣っている。~かし、実 験 は い ず れ も 一 次 元 水 路 で 行 な わ れ た も の で あ り 、 水 平二 次 元 的 な 拡 が9
り に 関 す る 実 験 は 行 な わ れ た 例 が 見 当 た ら な い . ま た 、 静 水 面 上 に 油 が 連 続 的 に 流 出 L て 鉱 が る 、 い わ ゆ る 連 続 流 出 に つ い て の 研 究 も 、 そ の 例 を 見 な い .
さ ら に 、 実 際 の 海 上 で は 潮 流 や 海 流 お よ び 風 に よ る 流 れ が あ る た め 、 流 れ の 場 で の 油 の 拡 が り も 重 要 な 問 題 で あ る . こ の よ う な 問 題 を 被 っ た 研 究 と L て は 、 柿 沼 柳 1引、 Schen
&
Yapa1 4 ¥ お よ び MurraylS)の例 な ど が 挙 げ ら れ る .柿沼らは、 三菱 石 油 水 島 製 油 所 事 故 で の 流 出 量i由 の 拡 が り を二 次 元 数 値 シ ミ ュ レ ー ン ョ ン に よ っ て 再 現 す る こ と を 試 み て い る. 彼 等 は 、 潮 流 の 卓 越 す る 海 域 で の 油 の 拡 が り が 拡 散 方 程 式 を 解 く こ と に よ っ て 再 現 で きると L、 海 域 の 流 速 は 恒 流 、 潮 流 、 吹 送 流 の 線 形 の 重 ね 合 わ せ で 与 え 、 恒 流 成 分 は 実 測 { 直 を 、 吹 送 流 の 風 力 係 数 は 3.5%で 与 え る と と も に 、 実 際 司 海 岐 を 格 子 に 分 割 し て 差 分 化 Lた 鉱 散 方 程 式 を 解 き 、 油 の 拡 が り を 求めた。 しか
L
こ の よ う な 油 の 拡 が り が 、 単 にF
ic k
の 拡 散 方 程 式 で 表 わ せ る か ど う か は 疑 問 で あ る .Schen ら は 、 河 川 を 利 用 し た 内 陸 部 給 送 が 発 達 し て い る 五 大 湖 周 辺 河 川 で の 油 流 出 事 故 を 想 定 L、 Lagrangian discrete‑parcel algorithmに よ る 数 値 ン ミ ュ レ ー ン ヨ ン の 手 法 で 、 油 の 拡 散 を 予 測 Lょ う と し た 。 流 出 し た 油 を 多 数 の 小 さ な 油 粒 子 に 分 割 L、 個 々 の 位 干 に は 河 川 流 速 と 風 速 に 応 じ た 平 均 移 動 速 度 お よ び ラ ン ダ ム ウ オ ー ク モ デ ル に よ る 乱 れ 速 度 を 与 え 、 そ の 移 動 を 追 跡 L た . こ の よ う な 多 数 の 粒 子 町 移 動 を ア ン サ ン プ ル 平 均 す る こ と で 油 の 拡 散 状 況 を シ ュ ミ レ ト し 、 こ れ を 実 際 の 河 川 の 流 れ の 場 に 適 用 Lて 、 油 の 移 動 拡 散 を 予 測 L た. し か し 、 得 ら れ た 結 果 を 実 際 の 油 の 拡 が り に つ い て の デ ー タ と 、 比 較 検 討 す る こ と は 行 な っ ていない。
Murrayは、 1970年 3月 メ キ シ コ 樽 で 起 き た 油 井 か ら の 流 出 事 故 で の 観 測デー担に、 Taylorの 連 続 点 源 型 の 乱 流 拡 散 理 論 ,6 , を 準 用 し て 解 析 し 、 流 出 口 か ら 連 続 的 に 流 出 し て 潮 流 と と も に 惨 流 す る 油 層 の 拡 が り 幅 が 、
Lagrangeの 自 己相 関 係 数 を 指 数 型 で 近 似 L た 場 合 の 標 準 偏 差 で 近 似で き た と 報 告 し て い る 。 L ‑ か Lそ の解 析 の 中 で は 、 泊 自 身 の 持 つ 鉱 が り 力 を考 慮し て い な いa ま た こ の よ う な 拡 が り を 室 内実験 的 に 取 り 扱 お うと す る 場 合 、 油 の 回収 装 置 を 備 え た 特 殊 な 水 槽 が 必 要 で あ り 、 そ の よ う な 実験 の 報告例もない。
第
3
節 静 水 面 上 で の 瞬 間 流 出 に 関 す る 研 究3. 1 •
ayの 研 究 17>の槻 要.ayの研 究 結 果 に 基 づ い て 、 静 水 面 上 で の 池 町 拡 が り に つ い て 考 え て み る . こ の 場 合 、 ① 油 の 拡 が り は 等 方 的 で 、 油 層 厚 さ の 水 平 的 な 分 布 は 考 慮 せ ず 平 幼 厚 さ だ け を 考 え る 、 ② 袖 の 粘 性 は 水 に 比 べ て 十 分 に 大 き い 、
③ 油 は均 質 で 、 蒸 発 、 溶 解 に よ る 体
m
減 お よ び 性 状 の 変 化 は な い 、 等 の 仮 定 が 誼 か れて い る 。 静 ' " 面 上 に 流 出 し た 泊 は 、 二つ の 物 理 的 な 力 の 作 用 で 拡 が っ て い く a そ の 一 つ は 、 盛 力 で あ る 。 す な わ ち 、 油 が 水 よ り 戦 い た め 油 層 町 重 心 、 が 浮 力 の 中 心 よ り 高 く な り 、 そ の 結 果 生 じ る 圧 力 勾 配に よ っ て 油は 外 側 へ 鉱 が ろ う と す る . 他 の 一 つ は 表 面 張 力 で 、 一 般 に 水 と 空 気 の 表 面 張 力 は 、 油 と 空気 の 表 面 張 力 よ り 大 き い た め 、 そ の 差 に よ り 油 脱 を 外 側 へ 引 っ l N る 。 こ の よ う な 油 を 拡 げ よ う と す る 力 に 対 L、 抵 抗と Lて 作 用 す る の は 、 油 の 運 動 に よ っ て 生 じ る 周 囲 水 の 慣 性 抵 抗 と 、 下層 水 と の 境 界 面 { 油 水 界 面 ) で の 粘 性 に よ る 摩 様 抵 抗 で あ る .
今 、 時 刻 t= 0に お い て 体 繍 Voの 油 が一時 に 木 函 に 敏 出 さ れ た と す る (ある量 の 油 が 水 面 上 に 一時 に 流 出 し て 鉱 が る 場 合 の 流 出 形 態 を 、 こ こ では瞬 間 流 出 と 呼 ぶ )0 t時 間 経 過 時 に お け る 池 町 鉱 が り の 半 径 が l、 平均 厚 さ が hに な っ た と す る と 、 油層 の 体 積 は 常 に 1' hに 比 例 す る ので、
Vo‑ l'h (2 ‑1 )
ー 11‑
と.ti.わされる。油および水の密度を ρ。、 ρwとLて. d = 1 ρ。/ρw と す る . こ の と き 、 油 を 鉱 大 さ せ よ う と す る 力 、 す な わ ち 重 力 に よ っ て 生
じ る 圧 力 勾 配 は 、 油 の 重 心 、 と 浮 力 の 中 心 の 商 さ の 差 が d h、 鉱 が り の 大 き さ が lで あ る か ら 、 ρwg dh/ 1で 与 え ら れ るo gは 重 力 の 加 速 度 で あ る . し た が っ て 、 重 力 に よ り 外 側 へ 拡 が ろ う と す る 力 は 、
ρw d g h 1‑1 = ρwdgVol‑' (2 2)
で 表 わ さ れる。
次 に 、 油 を 拡 大 さ せ る も う 一 つ の 力 、 表 面 張 力 に つ い て 考 え る と 、 単 位 畏 さ あ た り の 水 と 油 の 表 面 張 力 の 差 を
σ1 : :i
れ ば 、 拡 が り の 大 き さ がl
の 時 の 全 張 力 はσl
に 比 例 す る の で 、 表 面 強 力 に よ る 単 位 体m
あ た り の 肱 が り の 力 は 次 式 で 与 え ら れ る 。σI/Vo ( 2 ‑ 3 )
一方、 油 の 拡 が り を 減 速 さ せ る 周 囲 水 の 慣 性 拡 抗 は 、 加 速 度 が 1t‑' に 比 例 す る と 仮 定 し て 、 単 位 体 積 あ た り で は 、 次 式 で 表 さ れ る 。
ρ'" 1 t ‑2
( 2 ‑ 4 )
油 の 鉱 が り を 減 速 さ せ る も う 一 つ の 力 は 、 粘 性 力 で あ る . 油 が 外 側 へ 拡 が る に つ れ て 、 池 町 下 町 水 の 府 は 油 に 引 き ず ら れ て 動 い て い く 。 こ の 油 居 直 下 に 発 達 す る 水 町 境 界陪 の 厚 さ δwは、 (ν'"t ) 1ノ2 に 比 例 廿 る も の と す る . ま た 、 油層 の 移 動 速 度 が 1 t‑I 、 境 界 府 の 厚 さ が δ u 柏 崎 町 厚 さ を hとして、 j由 府 の 単 位 体 附 あ た り の 粘 性 力 は 、
μw (1 t ‑1) ( d w h ) ‑1 =ρwνwノ2[3Vo‑1t2ノ3 (2・5)
で 与 え ら れ る .
Fay に よ れ ば 、 あ る 量 の 油 が 静 水 蘭 上 に 一 時 に 流 出 し た 場 合 、 そ の 鉱 が り は 、 時 間 的 に三つ の 領 域 に 分 け て 考 え ら れ る. 油 層 が 厚 い 舷 が り の 初!日
l
で は 、 油 層 を 拡 げ よ う と す る 極 力 の 作m
と 、 そ れ を 妨 げ よ う と す る 周 囲 水 の 慣 性 抵 抗 と が 卓 越 す る た め 、 重 力 と 慣 性 力 で そ の 拡 が り が 決 定 さ れ る . そ の 後 、 時 聞 の 経 過 と と も に 鉱 が り を 妨 げ る 力 と Lて 粘 性 低 抗 が 卓 越 し て く る た め 、 重 力 と 粘 性 力 で そ の 拡 が り が 決 定 さ れ る よ う に な る . さ ら に 油 層 が 薄 く な る と 、 重 力 に 代 っ て 表 面 張 力 が 肱 げ る 力 と し て 卓 鍾 Lて く る た め 、 表 面 張 力 と 粘 性 力 で そ の 拡 が り が 決 定 さ れ る よ う に な る . こ の三つ の 領 成 は 、 (1 )重力 慣 性 領 域 、 ( 日 ) 重 力 ・ 粘 性 領 域 、 (田)表面張カ ー 粘 性 領 按 ( 以 後 、 そ れ ぞ れ I、 日 、 皿 領 按 と 定 義 す る 〕 と 呼 ば れ る . し た が っ て 、 I領 域 で は 、 重 力 の 大 き さ を 表 わ す 式 (2 2 )とf
貫 性 力 の 大 き さ を 表わ す 式 (2 ‑4 ) の オ ー ダ ー が 等 Lい と お い て 、 鉱 が り の 大 き さ lと 流 出 後の経過時!日Jtと の 聞 の 関 係 を 求 め る こと が で き る 。 同 織 に 、H
領 域で は 、 重 力 の 大 き さ を 表 わ す 式 (2 ‑2
)と 粘 性 力 の 大 き さ を 表 わ す 式 (2 ‑5)の 沈 ー ダ ー が 等 し い と お い て 、 ま た、 聞領 峻 で は 表 面 張 力 の 大 き さ を 表 わ す 式 (2 ‑3) と 粘 性 力 の 大 き さ を 表 わ す 式 (2 ‑5 ) の オ ー ダ ー が 等 し い と お い て 、 拡 が り の 大 き さl
と 疏 出 後 の 経 過 時 間 t とのI M I
の 関 係 を 求 め る こ と が で き る 。 こ の よ う に し て 求 め た 名 領 按 で の lと tの 関 係 は 、 そ れ ぞ れ 次 の よ う に 与 え ら れ る。I領 減 I=C
,
(l>.gVo)'ノ .t 'ノ2H領 域 1 = C
,
(l>. g ) '/6υ....‑1/12VOl/3 t 1 /'1III領 域 1 = C.σ1ノ2(ρW2ν....) ‑1ノ4t 3/ ¥'
( 2 ‑ 6 ) ( 2 ‑ 7 ) ( 2 B )
ここに、 C,、 C.、 お よ び C. は 、 各 領 域 で の
t
誌 が り 係 数 で 、 実 験 定 数 で あ る 。 な お 、 式 (2 日 ) か ら (2 ‑8) ま で の 関 係 は 、 水 面 上 に‑13 ‑
政 出 さ れ た 一 定 量 の 油 が 四 方 へ 同 化 、 円 状 に 鉱 が っ て い く 、 い わ ゆ る 軸 対 祢 (水平 二 次 元 ) 的な 鉱 が り の 場 合 に 成 り 立 つ 関 係 である。
一方 、 流 出 L た 油 が 一 定 幅 の 水 路 内 を 鉱 が る よ う な 、 い わ ゆ る 水 平一 次 元 的 な 鉱 が り の 場 合 に は 、 政 出 さ れ た 油 の 畠 を 単 位 相 当 た り 体 t . ' Iv
1 hと し て 、 上 に 述 べ た の と 同 梅 田 オ ー ダ ー エ ス テ ィ メ イ ン ヨ ン を 行 な う こ と に よ っ て 、 各 領 域 の 拡 が り が 求 め ら れ 、 そ れ ぞ れ 、 次 式 の よ う に 表 わ さ れ る.
l領 域 H領 域 III領 域
1 = A
,
1 = A.
1 = A.
(1:1 .g) 1/3V 1/3t2/3
‑ ‑ ‑ ー ‑ ‑ ‑ . ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ー ー ・ ‑ ‑
(lI‑g)'/'ν...‑l/dV 1/2tヨ/.
‑ ‑ . ー ー ー ー ・ ・ ー ・ 一
U 1/2 (ρMZ υw
、
)‑I/"t3/.. . ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ー ‑‑ ‑ ‑
ここに、 A,、 A.、 A.は 拡 が り 係 数 で 、 実 験 定 数 で あ る.
3 ̲
2 Fanne10pら の 研 究 " , の 槻 要(2‑9) (2‑10) (2 ‑1 1 )
Houll19)は、 Fayの 研 究 を 一歩 進 め て Navicr‑Stokesの 運 動 方 程 式 を 相 似 解 の 仮 定 を 用 い て 解 き 、 鉱 が り の 大 き さ
l
を 理 論 的 に 求 め る こ と を 試 み た . しか L相 似 解 の 形 を 決 定 す る た め に は 、 実 験 に 基 づ く パ ラ メ ‑~を与えなければならなかった.また、 Fannelop らも、 Hoult と同様に
相 似 解 を 仮 定 Lて 運 動 方 程 式 を 解 き 、 理 論 的 に 拡 が り 大 き さ lを 求 め る こ と を 試 み て お り 、 式 (2一日)‑ (2‑11) と 同 じ 形 の 解 を 導 い た . ここでは、 Fannelop ら の 研 究 結 果 の槻 要 に つ い て 述 べ る 。
Fannelop ら が 用 い た解 析 の 基 鑓 式 は 、 柏 町 の 断 面平 均 の 連 続 の 式 、 お よ び 断 面 平 均 の 水 平 方 向 運 動 方 程 式 で あ り 、 そ れ ぞ れ 改 式 で 表 わ さ れ る .
連 続 の 式
a
占+
ua
ta
δa
x +δa
u(一一一 +
jCI X
U
) =
0
(2‑12) x‑木 平方 向 の 運 動 方 程 式
au +
ua
ta
ua
x = ‑gl!.a
δ τt(2‑13)
a
x 6ρ。
ここに、 占 は 油 層 の 厚 古 、 U は 油 層 の 断 面 平 均 速 度 、
x
は 水 平 方 向 の 距 離、I!.= 1ー ρ。/ρw で あ り 、 式 (2 ‑12)において、 j = 1の 場 合 は 軸 対 林 の 鉱 が り を 、 j =0
の 場 合 は 木 平一次 元 町 鉱 が り を 表 わ す. また、T; は 柏 木 界 面 で の せ ん 断 応 力 を 表 わ す .
まず、 I領 域 で の 拡 が り の 解 析 に お い て は 、 運 動 方 程 式 の せ ん 断 応 力 項 を 省 略 す る と と も に 、 無 次 元 変 数Xを議入して、 占 お よ び U に 対 Lて、 改 の よ う な 相 似 解 を 仮 定 し た 。
x X=
x ,,( t )
D(X) δ=
一 一 一 一 一 一 一 一
X 1 p.1令』
"
U (X) x"
u =
t
(2‑14)
(2‑15)
(2‑16)
ここに、 x" は時車~I tで の 油 層 先 端 ま で の 距 離 を 表 わ し 、
A
を 定 数 と し て XLe = A t n で 表 わ さ れ る . な お 、 こ の x "は 式 (2 ‑8 ) な ど の lと 同 じ 意 味 を 持 つ 変数 で あ る. こ れ ら の 変 数 を 用 い て 基 礎 方 程 式 を 常 微 分 方 程 式 に 変換 す る と と も に 、 そ れ ら を 連 立 Lて解き、
i X
の よ う な 解 を 得 た。U = n X n= 2 / ( 3 + j )
ー ・ ・ ー ー ・ ・ ・ ・ 一 一 一 ー 一 一 一 ー 一 一 一 一
(2‑17)K ' φ j
D = ( 1
+
j ) L" J [
X'+
(2
, ,
)J (3+ j)'ー 15
1
+
j(3+ j) '
( 2 ‑ 1 8 )
]
﹄A7 3
v n
ただし、
K =A (11 g) ‑1/(3+j) L 【2+J)/{3φJ) 一一一一一一一 (2 19)
と 置 く . こ こ に、
L
は 放 出 油 量V
oに 関 係 す る パ ラメ ‑?ーで、L
2" JVoの関 係 が あ る。 次 に、 I領 境 で は 油 層 先 端 の 速 度 u"は、 δL'を 油 届 先 端 部 の 厚 さ と Lて
U LE= k (l1 g ihe) 1/2
( 2 ‑ 2 0 )
で 表わ さ れ る と す る 。 し た が っ て 、 抽 府 先 端 部 、
X= 1
では、D(I) = ( n'/ k' ) K>+ J L
2+J ‑ ‑ ‑
ー 一一一一一( 2 ‑ 2 1 )
が 得 ら れ 、 式 (
2 ‑ 1 8 )
と(2‑2 1 )
から、K = [
(3+j) '(I+ j)k '
1/(3司令J)2(2
Jr)J(2(3+ j )
ー (1 ‑ j ) k ' )
( 2 ‑ 2 2 )
]
が
i
早 ら れ る . こ こ で 、 式 (2 ‑2 0 )
の 係 数 をk= 1
と す れ ば 、 式(2‑
2 2 )
のK
の値は、 二次 元 の 場 合 は 1 .3 9
が、 一次 元 町 場 合 に は 1 .1 4
が 得 ら れ る . こ れ ら の 値 は 、 そ れ ぞ れ 、 式 (2‑6)お よ び 式 (2‑9 ) の 拡 が り 係 数 C , お よ び A, に 対 応 し て い る .次に、 H領 域 の 解 析 法 に つ い て 見 る と 、 こ の 領 域 で は 運 動 方 程 式 町 中 の 慣 性 力 の 項 が 省 略 で き て 、 次式のように{置ける。
a
d τ t(2‑23)
g • d
a
x ρ。
ここに、 g , = d gで あ る 。 ま た 、 せ ん 断 応 力 τ, に つ い て は 、 い わ ゆ る 平 仮 境 界 聞 で の Blasius の 解 と の ア ナ ロ ジー か ら 、 次 式 の よ う に 与 え て い る .
τ = (
ρwμw 1ノ2 1/2 ‑¥ノ2 ) U U L E (XLf~- X) 7c
(2‑24)
E領 域 に お い て も 、 式 (2ー 15)お よ び (2 ‑16) の 相 似 解 が 成 り 立 つ も の と Lて 方 程 式 の 解 を 求 め る と 、 U、 n、 Dお よ び A Iこ 関 し て 次 の よ う な 解 が 得 ら れ る 。
U = n X
4 D = ( 〕
3
n=3/{4(2+j)} (2‑25)
I / 2
[
x (
3
4 ( 2 + j ) 1 1〆2
) αρ
。
ヨ/,も ρwμw 1ノ4
〕 z
A
2+J ( Xト2)
Iノ2 ( 1‑ X ) 'ノ4(2‑26)
ここに、 α= g d / ρ wで あ る . 重 力 粘 性 力 領 域 に お い て は 、 油 居 先 端 部 の 厚 さ d"は
O
で あ る とL
て、D
(1) = O
と;nけば、,
/ . ノ2 3/'1 1/<2+J)(π/3) 2 (2+j) A = [
(27C)'1
]
1ノ2( 2;砂J) ‑1ノ., (2 t J )
X (d g ρ。) (ρwμw) L
一一一一守一一一一一ーーー ( 2 ‑ 2 7 )
が~~-~られる.ここに、
ー 17‑
X
AU
4 ノ) X
I
( 2 ノX +
η6
1 X o
n EE lIu
‑ ‑
(2 28)で あ る。 したがって、 一 次 元 の 拡 が り に お い て 、 ρ。士写 ρwと お け る 場 合 には、
x
, ,
/ L=1.39Cαρ。) 1/4 (ρwμw)‑ , , 〆
tノ '
8ー1.39 [ g 2 d 2 / V w]
, , ノ
tノ '
8(2ー29)
同悌に、 二次 元 の 鉱 が り に お い て は 、
x
, ,
/ L=0.98Cαρ。), ノ ,
Cρwμw) ‑υ 1 2 t Iノ
4と 0.98[ g 2 d 2 / Vw]
, 〆
12t 1/4(2‑30)
が 得 ら れ る . こ れ ら の解 は 、 式 C2 ‑7 ) お よ び C2 ‑10) と 同 じ で あ り 、 拡 が り 係 数 は 、 一 次 元 で は 1 .39, 二 次 元 で は 0.98 となる。
紐
f
止 に 、 皿 領 域 に お い て は 、 油 の 拡 が り が 表 面 張 力σ
と 粘 性 抵 抗 町の み で 決 定 さ れ 、 流 出 油 量 VoIこ は 関 係 な く な る も の と し て 、 次 式 が 与 え ら れ る .
x"
( 2 X X Lz)』
σ= r
d 0
(2
Jrx, ,
)τl sd X (2‑31)
X LI!. =