2.7.1 生物薬剤学及び関連する分析法の目次 2.7.1.1 背景及び概観 ... 2 2.7.1.1.1 製剤開発 ... 2 2.7.1.1.2 分析法の概観 ... 3 2.7.1.2 個々の試験結果の要約 ... 3 2.7.1.3 全試験を通しての結果の比較と解析 ... 3 2.7.1.4 付録 ... 4 参考文献 ... 5
2.7.1 生物薬剤学及び関連する分析法の概要 2.7.1.1 背景及び概観 SH L562BB(1.0mmol/mL のガドブトロールを有効成分とする製剤、以下、本剤とする)は静注 用製剤であるため、ヒトにおけるバイオアベイラビリティに関する臨床試験は実施していない。 生物薬剤学及び関連する分析法の項では、ガドブトロール製剤開発及びヒト血漿/血清及び尿中 ガドリニウム(Gd)濃度の分析法について記述する。 2.7.1.1.1 製剤開発 年以前の開発のごく初期に使用された 0.5mmol/mL 及び 1.0mmol/mL のガドブトロールを 有効成分とする製剤(それぞれ SH L562A 及び SH L562B)の製造方法では、 ため、別の製剤原料として を用い、 製剤の製造において を生成させていた。その後、開発初期から後期 にかけて使用された 0.5mmol/mL 及び 1.0mmol/mL のガドブトロールを有効成分とする製剤(それ ぞれ SH L562AA 及び SH L562BB)の製造方法では、 を合成するこ とが可能となったことより、 に代えて、 工程に を使用するように製造工程を変更した。その結果、現行の製剤処方からは が除かれることになった(2.3.P.2.2.1.1)。 なお、本申請において評価資料とした 11 臨床試験(2.5.1.6、表 2.5.1.6-1)では、いずれも 申請製剤である SH L562BB を使用した。各製剤の組成を表 2.7.1.1.1-1に示す。静脈内注射用製 剤であるガドブトロールの薬物動態は、製剤の違いによる影響を受けないと考えられる。 表 2.7.1.1.1-1 ガドブトロール臨床製剤一覧
Formulation 1.0 mmol/mL formulation 0.5 mmol/mL formulation
Contents SH L562BBa SH L562B SH L562AA SH L562A
Gadobutrol (active ingredient) 604.720 mg Calcobutrol sodium (excess ligand) 0.513 mg
Trometamol (buffer) 1.211 mg
q.s. q.s. q.s. q.s.
Water for injection (solvent) , q.s.: Quantum sufficit a: Currently submitted formulation,
2.7.1.1.2 分析法の概観 参照項目:5.3.1.4.1 A44452 5.3.1.4.2 A44453 5.3.1.4.3 A18122 5.3.1.4.4 A750 5.3.1.4.5 A45622 ガドブトロールは 1 分子中 1 Gd 原子を含み、生体内で代謝を受けないため(2.7.2.3.2)、い ずれの臨床試験においても生体試料中の Gd 濃度を測定することにより、ガドブトロールの薬物 動態を検討した。ヒト血漿、尿及び糞中 Gd 濃度を定量するために、2 種類の定量法を用いた。 国内第Ⅰ相試験(試験 310865)、国外第Ⅰ相試験(試験 307362 及び 91798)及び国外第Ⅰ/Ⅲ 相試験(試験 310788)では、誘導結合プラズマ質量分析計(Inductively-coupled plasma mass spectrometry:ICP-MS)にて測定した。開発初期の国内外第Ⅰ相試験(試験 93016、92001、 97113)及び国外第Ⅲ相試験(試験 95062)では、誘導結合プラズマ発光分析計(Inductively-coupled plasma atomic emission spectrometry:ICP-AES)にて測定した。用いた定量法の概要 を表 2.7.1.4-1に示す。
2.7.1.2 個々の試験結果の要約
該当なし。
2.7.1.3 全試験を通しての結果の比較と解析
2.7.1.4 付録
表 2.7.1.4-1 ヒト血漿、尿及び糞便中ガドリニウム濃度定量法の概要 Validation Report No.
(Study No.) Matrix Assay method LLOQ Accuracy Precision
Clinical Study Report No. (Study No.)
Location of report
A45622 (revision 1)a
plasma ICP-MS 0.064μmol/L (0.064 - 63.6μmol/L)97.5 – 104.6% (0.064 - 63.6μmol/L)1.3 - 12.9%
A40982 (91798)
A40794 (310788) 5.3.1.4.5 urine ICP-MS 0.064μmol/L (0.064 - 63.6μmol/L)95 - 113% (0.064 - 63.6μmol/L)4.2 - 9.5%
A44452
(RX026) plasma ICP-MS 6.36μmol/L (6.36 - 2544μmol/L)98.6 - 101.5% (6.36 - 2544μmol/L)1.4 - 4.9% (310865)A39759 5.3.1.4.1 A44453
(RX027) urine ICP-MS 6.36μmol/L
100.6 - 104.7% (6.36 - 2544μmol/L) 3.0 - 5.8% (6.36 - 2544μmol/L) A39759 (310865) 5.3.1.4.2 A18122
(KIST20030180) plasma ICP-MS 0.064μmol/L (0.064 - 48μmol/L)97 - 108% (0.064 - 48μmol/L)0.8 - 10.3% (307362)A21381 5.3.1.4.3
A750 (KM93276)
plasma ICP-AES 0.10μmol/L (0.095 - 476.2μmol/L)96.4 - 102.4%
1.80 - 3.27% (0.143 - 476.2μmol/L) 26.33% (0.095μmol/L) 9746 (92001) B000 (97113) B245 (95062) 5.3.1.4.4 urine ICP-AES 0.10μmol/L (0.095 - 476.2μmol/L)93.9 - 99.5% (0.095 - 476.2μmol/L)0.49 - 4.62%
feces ICP-AES 0.10μmol/Lb 75.4 - 89.8%
(0.10 - 10.0μmol/Lb)
0.60 - 10.55% (0.10 - 10.0μmol/Lb) LLOQ : Lower limit of quantification.
a: Bioanalytical report of the clinical study 91798; validation data tabulated in Chapter 10 of method description MB5007V03 (plasma) or MB5008V04 (urine) b: Gadolinium concentration in supernatant obtained from the mixture of feces 10g and 5% nitric acid 100mL.
参考文献 該当なし。
2.7.2 臨床薬理試験の目次 2.7.2.1 背景及び概観 ... 3 2.7.2.2 個々の試験結果の要約 ... 5 2.7.2.2.1 ヒト生体試料を用いた試験 ... 5 2.7.2.2.1.1 血漿たん白結合試験 ... 5 2.7.2.2.2 第Ⅰ相試験におけるガドブトロールの薬物動態 ... 5 2.7.2.2.2.1 日本人健康成人男性を対象とした本剤の単回投与及び 2 回投与試験 (試験 310865:報告書 A39759) ... 5 2.7.2.2.2.2 外国人健康成人男性を対象とした本剤の単回投与試験 (試験 97113:報告書 B000) ... 7 2.7.2.2.2.3 外国人健康成人を対象とした本剤の QT/QTc 評価試験 (試験 307362:報告書 A21381) ... 9 2.7.2.2.2.4 日本人健康成人男性を対象とした SH L562A の単回投与 試験 (試験 93016:報告書 AS29) ... 11 2.7.2.2.2.5 外国人健康成人男性を対象とした SH L562A の単回投与 試験 (試験 92001:報告書 9746) ... 13 2.7.2.2.3 特別な集団におけるガドブトロールの薬物動態 ... 15 2.7.2.2.3.1 外国人腎機能障害患者を対象とした本剤の単回投与試験 (試験 95062:報告書 B245) ... 15 2.7.2.2.3.2 外国人高齢及び非高齢健康男性及び女性を対象とした本 剤の単回投与試験 (試験 91798/308183:報告書 A40982) ... 17 2.7.2.2.3.3 外国人小児/若年被験者を対象とした本剤の単回投与試 験 (試験 310788:報告書 A40794) ... 19 2.7.2.2.3.4 外国人乳幼児被験者を対象とした本剤の単回投与試験 (試験 91741:報告書 PH-37277) ... 23 2.7.2.3 全試験を通しての結果の比較と解析 ... 27 2.7.2.3.1 本剤の薬物動態 ... 27 2.7.2.3.2 日本人と白人との薬物動態の類似性 ... 27
2.7.2.3.2.1 Standard Two Stage 法による解析... 27
2.7.2.3.2.2 母集団薬物動態解析(試験 13226:報告書 A44213) ... 30 2.7.2.3.3 小児/若年被験者及び 2 歳未満の乳幼児被験者における薬 物動態 ... 35 2.7.2.3.4 腎機能障害を有する患者における薬物動態 ... 43 2.7.2.3.5 日本人と外国人との薬力学の類似性 ... 43 2.7.2.4 特別な試験 ... 44
2.7.2.4.1 QT 延長リスクの検討 ... 44
2.7.2.5 付録 ... 46
2.7.2.5.1 薬物動態試験の要約 ... 46
2.7.2 臨床薬理の概要 2.7.2.1 背景及び概観 表 2.7.2.1-1に臨床薬理学的検討を行った試験の一覧を示す。これらの試験において、SH L562BB(1.0mmol/mL のガドブトロールを有効成分とする製剤、以下、本剤とする)の健康成人、 腎機能障害患者、高齢者、小児/若年被験者及び乳幼児被験者を対象とした安全性及び薬物動態、 並びに SH L562A(0.5mmol/mL 製剤)の健康成人を対象とした安全性、薬物動態及び代謝に関し て検討した。また、in vitro において血漿たん白結合を検討した。臨床薬理試験の項に記載し た臨床薬理試験より得られたすべての安全性データについては、2.7.4 に含まれている。 表 2.7.2.1-1 臨床薬理に関連する試験一覧 報告書番号 (試験番号) 試験 製剤及び投与量 報告書 添付場所 (資料区分) ヒト生体試料を用いた試験 9139/II (KM 174, KM 017, KM 075) In vitro 血漿たん白結合試験 SH L562A (評価資料)4.2.2.3.4 第I 相試験における薬物動態 A39759 (310865) 日本人健康成人男性を対象とした国内単回投与及び 2 回投与試験 SH L562BB 0.1, 0.2, 0.3, 0.1+0.1mmol/kg 5.3.3.1.1 (評価資料) B000 (97113) 外国人健康成人男性を対象とした国外単回投与試験 SH L562BB 0.3, 0.5, 0.75, 1.0, 1.25, 1.5 mmol/kg 5.3.3.1.2 (参考資料) A21381 (307362) 外国人健康成人を対象とした国外QT/QTc 評価試験 SH L562BB 0.1, 0.3, 0.5 mmol/kg 5.3.3.1.3 (評価資料) AS29 (93016) 日本人健康成人男性を対象とした国内単回投与試験 SH L562A 0.05, 0.1, 0.2, 0.4mmol/kg 5.3.3.1.4 (参考資料) 9746 (92001) 外国人健康成人男性を対象とした国外単回投与試験 SH L562A 0.04, 0.1, 0.2, 0.3, 0.4 mmol/kg 5.3.3.1.5 (参考資料) 特別な集団における薬物動態 B245 (95062) 外国人腎機能障害患者を対象とした国外単回投与 試験 SH L562BB 0.1, 0.3mmol/kg 5.3.3.3.1 (評価資料) A40982 (91798 / 308183) 高齢及び非高齢の外国人健康男性及び女性を対象と した国外単回投与試験 SH L562BB 0.1mmol/kg 5.3.3.3.2 (参考資料) A40794 (310788) 外国人小児/若年被験者を対象とした国外単回投与 試験 SH L562BB 0.1mmol/kg 5.3.3.3.3 (評価資料) PH-37277 (91741) 外国人乳幼児被験者(2 歳未満)を対象とした国外 単回投与試験 SH L562BB 0.1mmol/kg 5.3.3.3.4 (参考資料) SH L562BB:1.0mmol/mL のガドブトロールを有効成分とする製剤(2.7.1.1.1) SH L562A:0.5mmol/mL のガドブトロールを有効成分とする製剤(2.7.1.1.1)
また、磁気共鳴(Magnetic resonance:MR)信号強度に基づく薬力学-用量関係を、国内転移 性脳腫瘍第Ⅱ/Ⅲ相試験(試験 310864、報告書 A41119)及び国外脳・脊髄第Ⅲ相試験(試験 94054、報告書 AI68)において検討した。
投与量は体重あたりのガドブトロール量(mmol/kg)で表示した。血漿/血清及び尿中ガドリ ニウム(Gd)濃度の測定には、誘導結合プラズマ発光分光分析計(Inductively-coupled plasma atomic emission spectrometry:ICP-AES)又は誘導結合プラズマ質量分析計(Inductively-coupled plasma mass spectrometry:ICP-MS)を用いた。血漿中及び尿中代謝物の検討には、高 速液体クロマトグラフィー(High performance liquid chromatography:HPLC)又は ICP-AES と 組み合わせた HPLC を用いた。血漿/血清中及び尿中薬物濃度は Gd 濃度で示した。ガドブトロー ルは 1 分子中 1 Gd 原子を含み、かつ代謝を受けないため、血漿/血清中及び尿中 Gd 濃度は、そ のままガドブトロール濃度に相当する。 国内において、健康成人男性を対象とした本剤 0.1~0.3mmol/kg の単回静脈内投与(各投与群 8 例)及び 0.2mmol/kg を 30 分間隔で 2 分割静脈内投与(8 例)による第Ⅰ相試験(試験 310865)を実施し、本剤の安全性及び薬物動態を検討した。また、SH L562A を用いて、健康成 人男性を対象とした 0.05~0.4mmol/kg(各投与群 5~6 例)の第Ⅰ相用量漸増試験(試験 93016)によりガドブトロールの安全性及び薬物動態を検討した。 国外(欧米)では、健康成人男性を対象とした本剤 0.3~1.5mmol/kg(各投与群 6 例)の第Ⅰ 相用量漸増試験(試験 97113)並びに健康成人男女(64 例)を対象とした本剤 0.1、0.3 及び 0.5mmol/kg の第Ⅰ相 QT/QTc 評価試験(試験 307362)を実施し、本剤の安全性及び薬物動態を検 討した。また、SH L562A を用いて、健康成人男性を対象とした 0.04~0.4mmol/kg(各投与群 8 例)の用量漸増試験(試験 92001)によりガドブトロールの安全性及び薬物動態を検討した。 更に、特別な集団における本剤の安全性及び薬物動態を検討するため、腎機能障害を有する患 者(32 例)を対象とした本剤 0.1 及び 0.3mmol/kg の第Ⅲ相試験(試験 95062)、高齢(65 歳以 上)及び非高齢(18~45 歳)の健康男性(各 8 例)並びに高齢及び非高齢の健康女性(それぞ れ 7 例及び 8 例)を対象とした本剤 0.1mmol/kg の第Ⅰ相試験(試験 91798)、小児/若年被験 者(2~17 歳、138 例)を対象とした本剤 0.1mmol/kg の第Ⅰ/Ⅲ相試験(試験 310788)並びに 乳幼児被験者(2 歳未満、44 例)を対象とした本剤 0.1mmol/kg の第Ⅰ相試験(試験 91741)を 国外において実施した。 ガドブトロールの薬物動態に及ぼす被験者背景(年齢、体重及び人種)の検討は、健康成人を 対象とした国内外第Ⅰ相試験の成績を併合し、母集団解析の手法を用いて行った(試験 13226、 報告書 A44213)。
2.7.2.2 個々の試験結果の要約 2.7.2.2.1 ヒト生体試料を用いた試験 2.7.2.2.1.1 血漿たん白結合試験 ヒト血漿にガドブトロールを 1mmol/L の濃度で添加し、平衡透析法及び限外ろ過法を用いてた ん白結合率を測定したところ、血漿たん白との結合率は極めて小さかった。非結合率は 94.6% ~97.3%であった(2.6.4.4.3)。 2.7.2.2.2 第Ⅰ相試験におけるガドブトロールの薬物動態 2.7.2.2.2.1 日本人健康成人男性を対象とした本剤の単回投与及び 2 回投与試験 (試験 310865:報告書 A39759) 参照項目:5.3.3.1.1 A39759 日本人健康成人男性を対象に本剤 0.1、0.2 及び 0.3mmol/kg を単回静脈内投与(各投与群 8 例)又は 0.2mmol/kg を 30 分間隔で 2 分割静脈内投与(8 例)した。3 用量を単回投与すること により、本剤の薬物動態特性を評価した。更に、0.2mmol/kg を 30 分間隔で 2 分割投与する群を 設けた。投与速度は 2.0mL/秒とした。血液及び尿を投与前並びに投与それぞれ 48 時間及び 72 時間後まで採取し、ガドブトロールの薬物動態を検討した。血漿及び尿中 Gd 濃度の測定には、 バリデートした ICP-MS を用いた。本測定法の血漿及び尿における定量下限は、共に 6.36μmol/L であった。 本剤 0.1、0.2 及び 0.3mmol/kg の単回静脈内投与並びに 0.2mmol/kg(0.1+0.1mmol/kg、30 分 間隔)を静脈内投与した際の血漿中 Gd 濃度推移、並びに血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)及 び最高血漿中濃度(Cmax)と投与量の関係(単回投与)を図 2.7.2.2.2.1-1及び図 2.7.2.2.2.1-2 に、ノンコンパートメントモデル解析により算出した薬物動態学的パラメータ(幾何平均値)を 表 2.7.2.2.2.1-1に示す。また、累積尿中 Gd 排泄率(幾何平均値)を表 2.7.2.2.2.1-2に示す。 静脈内投与後の血漿中 Gd 濃度は、2 相性で消失した。血漿中 Gd 濃度は 0.1~0.3mmol/kg の投 与量において、投与量に比例して増加した。投与量で除した AUC(AUC/D)及び Cmax(Cmax/D)は 9.35~10.2kg·h/L(各投与群の平均値、以下同様)及び 11.9~12.5kg/L であり、いずれも検討 した投与量範囲で一定した値を示した。また、終末相半減期(t1/2)、定常状態における分布容 積(Vss)、総クリアランス(CL)、尿中排泄率(AE,ur)、腎クリアランス(CLR)及び急速静脈内 投与後の平均滞留時間(MRTiv)においても投与量にかかわらず一定の値を示し、ガドブトロール の薬物動態は検討した投与量範囲で線形性を示した。t1/2は 1.77~1.82 時間(算術平均で 1.78 ~1.83 時間)、Vss は 0.202~0.215L/kg(同 0.203~0.217L/kg)であった。CL は 1.63~ 1.78mL/min/kg ( 同 1.64 ~ 1.79mL/min/kg ) で 、 CLR の 1.49 ~ 1.79mL/min/kg ( 同 1.51 ~ 1.80mL/min/kg)と類似していた。
0.2mmol/kg を 2 分割静脈内投与(0.1+0.1mmol/kg 投与群)したときの AUC は 0.2mmol/kg 単 回静脈内投与時の値と類似したが、Cmaxは 0.2mmol/kg 単回静脈内投与時の約 70%であった。
2 コンパートメントモデル解析による薬物動態学的パラメータ(AUC、t1/2、CL、Vss 及び MRTiv)は、上記のノンコンパートメントモデル解析の結果とよく一致した。
静脈内投与後の尿中 Gd 排泄率は、投与 12 時間後で投与量の 90.4%~99.3%であり、ガドブ トロールは速やかに尿中排泄される(国外試験と同様に投与 12 時間後でほぼ完了)ことが確認 された。
Values represent geometric means ± SD.
0.1+0.1mmol/kg: Two divided administrations of each 0.1mmol/kg with a 30-minute interval. (Source: Text Figures 2 and 3 in page 52 of the study report A39759, 5.3.3.1.1)
図 2.7.2.2.2.1-1 本剤 0.1、0.2 及び 0.3mmol/kg を単回静脈内投与並びに 0.2mmol/kg(0.1+ 0.1mmol/kg、30 分間隔)を静脈内投与した際の血漿中 Gd 濃度推移
Values represent geometric means ± SD.
(Source: Text Figure 4 in page 54 of the study report A39759, 5.3.3.1.1)
図 2.7.2.2.2.1-2 本剤 0.1、0.2 及び 0.3mmol/kg を単回静脈内投与した際の Cmax及び AUC と 投与量の関係
表 2.7.2.2.2.1-1 本剤 0.1、0.2 及び 0.3mmol/kg 単回静脈内投与並びに 0.2mmol/kg(0.1+ 0.1mmol/kg、30 分間隔)を静脈内投与した際のガドブトロールの
薬物動態学的パラメータ
PK parameters 0.1mmol/kg 0.2mmol/kg 0.3mmol/kg 0.1+0.1mmol/kga
(n=8) (n=8) (n=8) (n=7) AUC (µmol·h/L) 1026 (13.0%) 2008 (12.5%) 2812 (10.6%) 2070 (14.3%) AUC/D (kg·h/L) 10.2 (13.0%) 10.0 (12.6%) 9.35 (10.8%) 10.3 (14.3%) Cmax(µmol/L) 1218 (48.0%) 2508 (36.2%) 3586 (36.7%) 1792 (15.9%) Cmax/D (kg/L) 12.2 (48.1%) 12.5 (36.5%) 11.9 (36.6%) 8.95 (15.9%) t1/2(h) 1.82 (12.0%) 1.77 (11.8%) 1.82 (10.2%) 1.78 (17.2%) Vss(L/kg) 0.212 (13.7%) 0.202 (13.9%) 0.215 (13.2%) 0.195 (12.5%) (L) 13.7 (21.8%) 11.8 (10.9%) 12.6 (18.1%) 13.3 (15.3%) CL (mL/min/kg) 1.63 (13.0%) 1.66 (12.6%) 1.78 (10.8%) 1.61 (14.3%) (mL/min) 106 (15.5%) 97.6 (10.0%) 104 (11.0%) 110 (15.6%) CLR(mL/min/kg) 1.49 (15.1%) 1.65 (11.8%) 1.79 (8.29%) 1.53 (16.6%) (mL/min) 97.0 (21.5%) 96.9 (7.71%) 105 (12.6%) 104 (17.8%) MRTiv(h) 2.17 (14.5%) 2.02 (11.5%) 2.01 (9.06%) 2.02 (17.5%) AE,ur(%) 91.8 (14.7%) 99.2 (5.75%) 101 (9.04%) 94.8 (3.74%)
Values represent geometric means with geometric coefficients of variation (%) in parentheses. Plasma pharmacokinetic parameters were analyzed by a compartment model independent method. AE,ur: Amount of gadolinium excreted in urine from zero to 72 hours, expressed as % of dose. a: Two divided administrations of each 0.1mmol/kg with a 30-minute interval.
(Source: Text Tables 15 and 16 in page 53 of the study report A39759, 5.3.3.1.1)
表 2.7.2.2.2.1-2 本剤 0.1、0.2 及び 0.3mmol/kg 単回静脈内投与並びに 0.2mmol/kg(0.1+ 0.1mmol/kg、30 分間隔)を静脈内投与した際の Gd の累積尿中排泄率
Sampling Cumulative urinary excretion (% of dose)
time period (h) 0.1mmol/kg (n=8) 0.2mmol/kg (n=8) 0.3mmol/kg (n=8) 0.1+0.1mmol/kga) (n=7) 0 - 2 57.8 (12.4%) 64.8 (8.31%) 66.6 (11.7%) 60.6 (10.7%) 0 - 4 76.8 (12.7%) 84.4 (6.78%) 86.2 (10.7%) 79.8 (7.59%) 0 - 6 84.9 (12.9%) 92.0 (6.50%) 93.8 (10.3%) 86.6 (7.12%) 0 - 12 90.4 (14.3%) 97.7 (5.84%) 99.3 (9.01%) 93.4 (4.19%) 0 - 24 91.6 (14.6%) 98.8 (5.75%) 100 (9.02%) 94.4 (3.80%) 0 - 48 91.8 (14.7%) 99.1 (5.75%) 101 (9.03%) 94.7 (3.76%) 0 - 72 91.8 (14.7%) 99.2 (5.75%) 101 (9.04%) 94.8 (3.74%)
Values represent geometric means with geometric coefficients of variation (%) in parentheses. a: Two divided administrations of each 0.1mmol/kg with a 30-minute interval.
(Source: Text Table 17 in page 55 of the study report A39759, 5.3.3.1.1)
2.7.2.2.2.2 外国人健康成人男性を対象とした本剤の単回投与試験 (試験 97113:報告書 B000) 参照項目:5.3.3.1.2 B000 外国人健康成人男性を対象に本剤 0.3、0.5、0.75、1.0、1.25 及び 1.5mmol/kg(各投与群 6 例)を単回静脈内投与した用量漸増試験で、0.3mmol/kg 投与群においてガドブトロールの薬物 動態を検討した。0.3mmol/kg 投与群の投与速度は 5.0mL/秒とした。血液及び尿を投与前並びに
投与それぞれ 48 時間及び 72 時間後まで採取し、血清及び尿中 Gd 濃度を ICP-AES を用いて測定 した。本測定法の血清及び尿における定量下限は、それぞれ 0.5 及び 0.1μmol/L であった。 本剤 0.3mmol/kg を単回静脈内投与した際のノンコンパートメントモデル解析及び 2 コンパー ト メ ン ト モ デ ル 解 析 に よ り 算 出 し た ガ ド ブ ト ロ ー ル の 薬 物 動 態 学 的 パ ラ メ ー タ を 表 2.7.2.2.2.2-1に、Gd の累積尿中排泄率を表 2.7.2.2.2.2-2に示す。 血清中 Gd 濃度は 2 相性の消失を示し、投与 1.5 時間後までに速やかに減少し、投与 1.5 時間 後の血清中 Gd 濃度は、投与直後の最高血清中濃度のほぼ 30%(範囲 18%~40%)であった。そ の後、血清中 Gd 濃度は、投与 4~12 時間後まで 1 相性の消失を示した。t1/2、Vss、CL 及び MRTiv はそれぞれ 2.01 時間、0.194L/kg、1.39mL/min/kg 及び 2.35 時間であった。これらのノンコン パートメントモデル解析で得られた薬物動態学的パラメータは、2 コンパートメントモデル解析 でのパラメータ(t1/2を除く)と類似していた。 ガドブトロールは静脈内投与 4 時間、6 時間及び 12 時間後までに、それぞれ投与量の 82.6%、 90.9%及び 97.6%が尿中に排泄された。CLRは 1.39mL/min/kg(約 103mL/min)であり、健康成 人男性における糸球体ろ過量に類似していることから、ガドブトロールの腎排泄は主に糸球体ろ 過によるものであることが示唆された。 表 2.7.2.2.2.2-1 本剤 0.3mmol/kg 単回静脈内投与した際のガドブトロールの 薬物動態学的パラメータ
PK parameters Non-compartment model analysis Two compartment model analysis
AUC(0-12) (µmol·h/L) 3597.5±405.8 -AUC (µmol·h/L) 3644.7±422.7 3554.5±402.6 Cmax(µmol/L) 2562.9±832.4 -t1/2α(h) - 0.278±0.190 t1/2(h) 2.01±0.23 1.76±0.20 Vc(L/kg) - 0.115±0.040 Vss(L/kg) 0.194±0.017 0.191±0.019 CL (mL/min/kg) 1.39±0.14 1.42±0.14 CLR(mL/min/kg) 1.39±0.16 -MRTiv(h) 2.35±0.21 2.25±0.19
Values represent Mean±SD of n=6.
(Source: Tables 15 and 16 in page 136 of the study report B000, 5.3.3.1.2)
表 2.7.2.2.2.2-2 本剤 0.3mmol/kg 単回静脈内投与した際の Gd の累積尿中排泄率 Sampling time period (h) Cumulative urinary excretion (% of dose)
0 - 2 62.7±1.8 0 - 4 82.6±2.8 0 - 6 90.9±2.4 0 - 12 97.6±2.5 0 - 24 98.8±2.5 0 - 48 99.0±2.5 0 - 72 99.2±2.5
Values represent Mean±SD of n=6.
2.7.2.2.2.3 外国人健康成人を対象とした本剤の QT/QTc 評価試験 (試験 307362:報告書 A21381) 参照項目:5.3.3.1.3 A21381 QT/QTc 評価試験の副次評価項目として、64 例の外国人健康成人男女を対象に本剤 0.1、0.3 及 び 0.5mmol/kg をクロスオーバー法を用いて静脈内投与し、ガドブトロールの薬物動態を検討し た。投与速度は 2.0mL/秒とした。投与前及び投与 24 時間後までの血液を採取し、血漿中 Gd 濃 度をバリデートした ICP-MS を用いて測定した。本測定法の定量下限は、0.064μmol/L であった。 心電図の結果については、2.7.4.4.2.3 に記載した。 本剤 0.1、0.3 及び 0.5mmol/kg を単回静脈内投与した際の血漿中 Gd 濃度推移及び曝露量(AUC 及び Cmax)と投与量の関係を図 2.7.2.2.2.3-1及び図 2.7.2.2.2.3-2に、ノンコンパートメントモ デル解析により算出した薬物動態学的パラメータを表 2.7.2.2.2.3-1に示す。 血漿中 Gd 濃度は、0.1~0.5mmol/kg の静脈内投与で投与量の増加に伴って増加した。静脈内 投与後の血漿中 Gd 濃度は、急激な減少を示す分布相とその後の比較的緩やかな消失相の 2 相性 の消失を示した。0.1、0.3 及び 0.5mmol/kg 投与群での Cmax はそれぞれ 936、2491 及び 4437μmol/L(曝露量比 1.0:2.7:4.7)、AUC は 1244、3755 及び 6357μmol·h/L(曝露量比 1.0:3.0:5.1)で、曝露量比はいずれも投与量比 1:3:5 と類似し、Cmax及び AUC は投与量に比 例して増加した。t1/2は 1.81~1.84 時間であり、投与量の増加による影響はみられなかった。平 均 CL、Vss及び平均滞留時間(MRT)も投与量にかかわらず一定した値を示した。Vssは 0.194~ 0.201L/kg で、体重の約 20%に相当した。これらノンコンパートメントモデル解析で得られた AUC、t1/2、CL、Vss及び MRT の各薬物動態学的パラメータは 2 コンパートメントモデル解析の結 果とよく一致した。0.3mmol/kg 投与で得られた薬物動態学的パラメータは、同投与量で実施さ れた試験結果(試験 97113、2.7.2.2.2.2)とよく一致していた。
Values represent means ± SD of n=52 - 58.
(Source: Figure A in page 14 of the study report A21381, 5.3.3.1.3, Appendix 5 Pharmacokinetics report) 図 2.7.2.2.2.3-1 本剤 0.1、0.3 及び 0.5mmol/kg を単回静脈内投与した際の
血漿中 Gd 濃度推移
Values represent geometric means ± SD of n=55 - 58.
(Source: Figure B in page 17 and Figure C in page 18 of the study report A21381, 5.3.3.1.3, Appendix 5 Pharmacokinetics report)
図 2.7.2.2.2.3-2 本剤 0.1、0.3 及び 0.5mmol/kg を単回静脈内投与した際の Cmax及び AUC と 投与量の関係
表 2.7.2.2.2.3-1 本剤 0.1、0.3 及び 0.5mmol/kg を単回静脈内投与した際のガドブトロールの 薬物動態学的パラメータ PK parameters 0.1mmol/kg (n=55) 0.3mmol/kg(n=57) 0.5mmol/kg(n=58) AUC(0-8) (µmol·h/L) 1185±298a 3587±891b 6063±1479 AUC (µmol·h/L) 1244±315 3755±962 6357±1554 Cmax(µmol/L) 936±556a 2491±849b 4437±1458 t1/2(h) 1.84±0.38 1.81±0.35 1.83±0.36 CL (mL/min/kg) 1.43±0.34 1.41±0.34 1.40±0.33 (mL/min) 113±29 110±26 109±25 Vss(L/kg) 0.201±0.055 0.194±0.048 0.194±0.050 (L) 15.9±4.8 15.3±4.1 15.2±4.1 MRT (h) 2.36±0.47 2.33±0.44 2.34±0.42 a: n=56; b: n=58.
Values represent Mean±SD analyzed by a compartment model independent method.
(Source: Table A in page 15 of the study report A21381, 5.3.3.1.3, Appendix 5 Pharmacokinetics report)
2.7.2.2.2.4 日本人健康成人男性を対象とした SH L562A の単回投与試験 (試験 93016:報告書 AS29) 参照項目:5.3.3.1.4 AS29 日本人健康成人男性を対象に SH L562A 0.05、0.1、0.2 及び 0.4mmol/kg(各投与群 5~6 例) を単回静脈内投与し、ガドブトロールの薬物動態を検討した(用量漸増試験)。投与速度は 1.0mL/秒とした。血液及び尿を投与前並びに投与それぞれ 24 時間及び 48 時間後まで採取し、血 漿及び尿中 Gd 濃度測定を行った。また、0.4mmol/kg 投与群の 6 時間蓄積尿を用いて尿中代謝物 の有無についても検討した。血漿及び尿中 Gd 濃度の測定には ICP-AES を、尿中代謝物の分析に は HPLC を用いた。ICP-AES の血漿及び尿における定量下限は、それぞれ 2.5 及び 20μmol/L で あった。 SH L562A 0.05、0.1、0.2 及び 0.4mmol/kg を単回静脈内投与した際の血漿中 Gd 濃度推移を 図 2.7.2.2.2.4-1に、2 コンパートメントモデル解析により算出した薬物動態学的パラメータを 表 2.7.2.2.2.4-1に示す。 静脈内投与後の血漿中 Gd 濃度は 2 相性で消失し、投与 24 時間後の血漿中にはいずれの投与群 においても Gd は検出されなかった。AUC は、0.05、0.1、0.2 及び 0.4mmol/kg 投与でそれぞれ 391.4、861.4、1690.2 及び 3648.0μmol·h/L であり、ほぼ投与量に比例して増加し、用量線形 性が示唆された。各投与群の終末相の半減期(t1/2β)、中央コンパートメントの分布容積(Vc)、 CL 及び MRT は、それぞれ 1.19~2.30 時間、78.3~148.8mL/kg、111.7~129.7mL/h/kg 及び 1.59 ~2.17 時間で、投与量により若干の変動を示したが、これらのパラメータに用量依存的な変動 はみられなかった。 静脈内投与後の Gd の累積尿中排泄率は、投与 6 時間後でいずれの投与群においても投与量の 90%以上に達した。投与 48 時間後までの累積尿中排泄率(AE,ur)は、0.05、0.1、0.2 及び 0.4mmol/kg 投与群でそれぞれ 99.6%、97.4%、107.2%及び 103.1%であった。
SH L562A 0.4mmol/kg 投与群の 6 時間蓄積尿を用いて実施した尿中代謝物の HPLC 分析では、 クロマトグラム上にガドブトロール以外のピークはみられず、ガドブトロールは尿中に未変化体 として排泄され、代謝を受けないことが示された。
Values represent means ± SD of n=5 - 6.
Graph shows the plasma gadolinium concentration-time profiles of the 0.4, 0.2, 0.1 and 0.05mmol/kg dose groups from the top.
(Source: Figure 3.1 of the study report AS29, 5.3.3.1.4)
図 2.7.2.2.2.4-1 SH L562A 0.05、0.1、0.2 及び 0.4mmol/kg を単回静脈内投与した際の 血漿中 Gd 濃度推移
表 2.7.2.2.2.4-1 SH L562A 0.05、0.1、0.2 及び 0.4mmol/kg を単回静脈内投与した際の ガドブトロールの薬物動態学的パラメータ
PK parameters 0.05mmol/kg 0.1mmol/kg 0.2mmol/kg 0.4mmol/kg
(n=6) (n=5) (n=6) (n=6) AUC (µmol·h/L) 391.4±51.1 861.4±88.9 1690.2±205.1 3648.0±544.8 t1/2α(min) 8.62±10.45 17.99±21.78 9.54±8.01 3.79±0.84 t1/2β(h) 1.59±0.58 2.30±2.10a 1.32±0.39 1.19±0.14 Vc(mL/kg) 116.0±58.7 148.8±53.4 112.0±48.2 78.3±18.3 CL (mL/h/kg) 129.7±17.5 114.3±12.4a 119.8±14.6 111.7±14.8 MRT (h) 2.02±0.67 2.17±0.86 1.71±0.49 1.59±0.20 AE,ur(%) 99.6±12.1b 97.4±5.0c 107.2±9.3 103.1±1.4d
Values represent Mean±SD.
Plasma pharmacokinetic parameters were analyzed by a 2-compartment model.
AE,ur: Amount of gadolinium excreted into urine from zero to 48 hours, expressed as % of dose. a: n=6; b: n=4; c: n=3; d: n=5.
2.7.2.2.2.5 外国人健康成人男性を対象とした SH L562A の単回投与試験 (試験 92001:報告書 9746) 参照項目:5.3.3.1.5 9746 白人健康成人男性を対象に SH L562A 0.04、0.1、0.2、0.3 及び 0.4mmol/kg(各投与群 8 例) を単回静脈内投与した用量漸増試験で、0.04、0.1 及び 0.4mmol/kg 投与群においてガドブト ロールの薬物動態を検討した。投与速度は 2.0mL/秒とした。血液及び尿を投与前並びに投与そ れぞれ 48 時間及び 72 時間後まで採取し、血漿及び尿中 Gd 濃度測定を行った。また、糞中排泄 量測定のため投与後 3 日間の糞便を採取した。更に、0.1 及び 0.4mmol/kg 投与群の投与 1 時間 後の血漿並びに投与 2~4 時間後及び 6~12 時間後の尿を用いて血漿及び尿中代謝物について ICP-AES/HPLC 分析法により検討した。試料中の Gd 濃度は、ICP-AES を用いて測定した。本測定 法の血漿及び尿における定量下限は、共に 0.1μmol/L であった。 SH L562A 0.04、0.1 及び 0.4mmol/kg を単回静脈内投与した際の血漿中 Gd 濃度推移を 図 2.7.2.2.2.5-1に、ノンコンパートメントモデル解析により算出した薬物動態学的パラメータ を表 2.7.2.2.2.5-1に示す。 血漿中 Gd 濃度は投与 12 時間後まで、また尿中 Gd 濃度は投与 72 時間後採取尿まですべての投 与群で測定可能であった。投与 24 時間後の血漿中 Gd 濃度は最高投与量の 0.4mmol/kg 投与群で 8 例中 6 例においてのみ測定可能であった。 投与 72 時間後までの Gd の累積尿中排泄率は、0.04、0.1 及び 0.4mmol/kg 投与群でそれぞれ 投与量の 94.4%、100.3%及び 99.5%であり、ガドブトロールの排泄は投与 72 時間後には完了 していた。一方、Gd の累積糞便中排泄率はそれぞれ 0.03%、0.04%及び 0.06%と極めて少なく、 ガドブトロールの主排泄経路は尿中排泄であった。累積尿中排泄率は投与 12 時間後でそれぞれ 投与量の 92.5%、98.0%及び 96.6%であり、ガドブトロールは投与後 12 時間以内に投与量のほ とんどが排泄されると考えられた。 静脈内投与後の t1/2は、0.04、0.1 及び 0.4mmol/kg 投与群でそれぞれ 1.87、1.88 及び 1.69 時 間、CL は 1.56、1.50 及び 1.37mL/min/kg であった。Vssは 0.21、0.21 及び 0.17L/kg であった。 CLRは 1.52、1.50 及び 1.34mL/min/kg でクレアチニンクリアランス(CLcr)と類似していること から、ガドブトロールの腎排泄の機序は、主に糸球体ろ過によるものと考えられた。
薬物動態学的パラメータの用量比例性を AUC、CLR、t1/2、尿中排泄半減期(t1/2,u)及び AE,urに ついて解析した。Kruskal-Wallis 検定の結果、投与量で補正した AUC(ノンコンパートメントモ デル解析)及び AE,urを除き、他のパラメータには有意差はみられなかった。投与量比 1:2.5: 10 に対して、AUC 比が 1:2.6:11.5 であり、線形性を示すものと考えられた。 SH L562A 0.1 及び 0.4mmol/kg 投与群の 14 例の被験者から得られた血漿及び尿の HPLC 分析で は、ガドブトロールのピーク(回収率は 94%~107%)以外にクロマトグラム上でのピークは認 められず、ガドブトロールは代謝を受けないことが確認された。
Values represent means ± SD.
(Source: Figure 1 in page 5 of the study report 9746, 5.3.3.1.5)
図 2.7.2.2.2.5-1 SH L562A 0.04、0.1 及び 0.4mmol/kg を単回静脈内投与した際の 血漿中 Gd 濃度推移 表 2.7.2.2.2.5-1 SH L562A 0.04、0.1 及び 0.4mmol/kg を単回静脈内投与した際の ガドブトロールの薬物動態学的パラメータ PK parameters 0.04mmol/kg (n=8) 0.1mmol/kg(n=8) 0.4mmol/kg(n=8) AUC (µmol·h/L) 429±37.4 1117±93.7 4954±627 AUMC 969±94.8 2624±504 10510±2260 t1/2(h) 1.87±0.12 1.88±0.19 1.69±0.20 t1/2,u(h) 1.86±0.27a 2.13±0.38 2.04±0.23 Vss(L/kg) 0.21±0.04 0.21±0.02 0.17±0.02 CL (mL/min/kg) 1.56±0.13 1.50±0.13 1.37±0.17 CLR(mL/min/kg) 1.52±0.08a 1.50±0.17b 1.34±0.17 AE,ur(0-72) (%) 94.4±3.40a 100.3±2.60 99.5±4.62 AE,ur(0-12) (%) 92.5±3.04a 98.0±3.33 96.6±5.61 AE,f(0-72) (%) 0.03±0.02 0.04±0.02 0.06±0.04 Total Recovery (0-72) (%) 94.5±3.41a 100.3±2.60 99.6±4.62 a: n=5; b: n=7.
Values represent Mean±SD.
Plasma pharmacokinetic parameters were analyzed by a non-compartment model. AUMC: Area under the first moment curve.
t1/2,u: Half-life associated with the logarithmically transformed terminal urinary excretion rates against the midtimes of the collection intervals.
AE,ur(0-72): Amount of gadolinium excreted in urine from zero to 72 hours, expressed as % of dose. AE,f(0-72): Amount of gadolinium excreted in feces from zero to 72 hours, expressed as % of dose. (Source: Table 1 in page 4 of the study report 9746, 5.3.3.1.5)
2.7.2.2.3 特別な集団におけるガドブトロールの薬物動態 臨床薬理試験の項では、国外で実施された腎機能障害を有する患者を対象とした第Ⅲ相試験、 高齢(65 歳以上)及び非高齢(18~45 歳)の健康男性及び女性を対象とした第Ⅰ相試験及び小 児(2~17 歳)を対象とした第Ⅰ/Ⅲ相試験から得られた薬物動態について記載した。 2.7.2.2.3.1 外国人腎機能障害患者を対象とした本剤の単回投与試験 (試験 95062:報告書 B245) 参照項目:5.3.3.3.1 B245 磁気共鳴コンピューター断層撮影(magnetic resonance imaging:MRI)を行う外国人腎機能 障害患者を対象に本剤 0.1 及び 0.3mmol/kg を単回静脈内投与した。被験者を腎障害の程度に よって、Ⅰ群(80>CLcr>30mL/min/1.73m2、透析不要、12 例)、Ⅱ群(CLcr<30mL/min/1.73m2、 透析不要、9 例)及びⅢ群(透析患者、11 例)の 3 群に分類し、Ⅰ群及びⅡ群ではガドブトロー ルの薬物動態を、Ⅲ群では透析によるクリアランスについて検討した。Ⅰ群では血液及び尿を投 与前及び投与 72 時間後まで、Ⅱ群では投与前及び投与 120 時間後まで採取し、血清及び尿中 Gd 濃度を測定した。Ⅲ群では、MRI 実施後に透析(初回)を開始し、透析開始前、透析開始 30 分 及び 90 分後並びに透析終了 3 時間後に血清中 Gd 濃度を測定した。また、投与 48 時間及び 96 時 間後の透析(2 回目及び 3 回目)前後にも測定した。試料中 Gd 濃度はバリデートした ICP-AES を用いて測定した。本測定法の血清及び尿における定量下限は、共に 0.1μmol/L であった。 腎機能障害患者に本剤 0.1 及び 0.3mmol/kg を単回静脈内投与した際の 2 コンパートメントモ デル解析により算出したガドブトロールの薬物動態学的パラメータを表 2.7.2.2.3.1-1に、透析 患者における透析時の血清中ガドブトロール除去率を表 2.7.2.2.3.1-2に示す。 軽度から中等度の腎機能障害であるⅠ群の Vss(0.1 及び 0.3mmol/kg 投与群で 0.20 及び 0.22L/kg)及び重度腎機能障害であるⅡ群の Vss(0.22 及び 0.24L/kg)は外国人健康成人におけ る値(0.194~0.201L/kg、表 2.7.2.3.2.1-2)と同様であり、Vssに腎機能障害による変動はみら れなかった。 腎機能障害患者におけるガドブトロールの CL は、外国人健康成人の 1.39~1.43mL/min/kg (表 2.7.2.3.2.1-2)と比較して、Ⅰ群の 0.1 及び 0.3mmol/kg 投与でそれぞれ 0.49 及び 0.51mL/min/kg に低下し、Ⅱ群では更に 0.16 及び 0.15mL/min/kg に低下した。 静 脈 内 投 与 後 の t1/2 βは CL の 低 下 と 共 に 、 外 国 人 健 康 成 人 で の 1.81 ~ 2.01 時 間 ( 表 2.7.2.3.2.1-2)に対して、Ⅰ群では 5.8 時間(0.1mmol/kg)及び 5.3 時間(0.3mmol/kg)に延 長した。Ⅱ群では更に 17.6 時間(0.1mmol/kg)及び 24.8 時間(0.3mmol/kg)に延長した。尿中 排泄は、0.1 及び 0.3mmol/kg 投与後において、Ⅰ群では投与後 72 時間以内に完了したが、Ⅱ群 においては、t1/2βが大きく延長していることから、尿中排泄は投与 120 時間後でも完了しなかっ た。 透析患者(Ⅲ群)において、投与 96 時間後に実施した 3 回目透析後にガドブトロールはほぼ 完全に血清中より除去され、以下の計算式により算出した除去率は、0.1mmol/kg 投与群で 98.1%~99.6%、0.3mmol/kg 投与群で 94.3%~99.8%であった。
血清中ガドブトロール除去率(%)= 透析前血清中 Gd 濃度-透析後血清中 Gd 濃度 ×100 透析前血清中 Gd 濃度
表 2.7.2.2.3.1-1 腎機能障害患者に本剤 0.1 及び 0.3mmol/kg を単回静脈内投与した際の ガドブトロールの薬物動態学的パラメータ
Dose PK parameters Group 1 (n=6) Group 2 (n=5)
0.1mmol/kg AUC (µmol·h/L) 4015±1818 (2153-6420) 11531±4255 (6819-17800) t1/2α(h) 0.21±0.47 (0.014-1.16) 0.079±0.078 (0.014-0.21) t1/2β(h) 5.81±2.41 (3.03-8.98) 17.60±6.16 (8.79-23.32) Vss(L/kg) 0.20±0.042 (0.13-0.26) 0.22±0.042 (0.18-0.29) CL (mL/min/kg) 0.49±0.21 (0.26-0.77) 0.16±0.058 (0.094-0.24) CLR(mL/min/kg) 0.51±0.22 (0.27-0.84) 0.12±0.043 (0.075-0.19) AE,ur(%) 104.7±13.7 (86.4-126.1) 77.3±7.4 (64.5-83.6) 0.3mmol/kg AUC (µmol·h/L) 10339±2466 (6664-13780) 45677±34576 (20860-85170)a t1/2α(h) 0.13±0.15 (0.014-0.39) 0.29±0.42 (0.027-0.77)a t1/2β(h) 5.32±1.43 (3.74-7.58) 24.79±17.40 (11.33-44.44)a Vss(L/kg) 0.22±0.046 (0.18-0.29) 0.24±0.017 (0.23-0.26)a CL (mL/min/kg) 0.51±0.14 (0.36-0.75) 0.15±0.091 (0.059-0.24)a CLR(mL/min/kg) 0.48±0.12 (0.31-0.66) 0.13±0.099 (0.028-0.23)a AE,ur(%) 92.8±9.1 (84.3-110.1) 76.5±25.6 (47.2-94.2)a a: n=3.
Values represent Mean±SD (range)
Serum pharmacokinetic parameters were analyzed by a 2-compartment model.
AE,ur: Amount of gadolinium excreted in urine from zero to 72 hours (Group 1) or 120 hours (Group 2), expressed as % of dose.
Group 1: Patients with a CLcr< 80mL/min/1.73m2but > 30mL/min/1.73m2not requiring dialysis. Group 2: Patients with a CLcr< 30mL/min/1.73m2not requiring dialysis.
(Source: Text Tables 15 - 21 in pages 72 - 74 of the study report B245, 5.3.3.3.1)
表 2.7.2.2.3.1-2 透析患者(Ⅲ群)における透析時の血清中ガドブトロール除去率 Dose
(mmol/kg)
Time of dialysis n Serum gadobutrol elimination ratio (%)
Mean±SD Minimum Median Maximum
0.1
Day of injection pre-dialysis 5 71.98±12.91 50.40 76.00 82.80
48 hours post injection post 2nddialysis 4a 97.13±2.22 94.70 97.25 99.30 96 hours post injection post 3rddialysis 5 98.80±0.63 98.10 98.60 99.60
0.3
Day of injection pre-dialysis 6 65.07±13.96 48.50 66.25 78.70
48 hours post injection post 2nddialysis 6 91.45±4.42 85.50 92.55 96.00 96 hours post injection post 3rddialysis 6b 97.37±2.27 94.30 98.10 99.80
168 hours post injection 1 99.60 99.60 99.60 99.60
a: For one patient, value after dialysis at 48 hours post injection was missing.
b: In one patient, the third dialysis session was at 120 hours post injection because of a serious adverse event. (Source: Text Table 11 in page 54 of the study report B245, 5.3.3.3.1)
2.7.2.2.3.2 外国人高齢及び非高齢健康男性及び女性を対象とした本剤の単回投与試験 (試験 91798/308183:報告書 A40982) 参照項目:5.3.3.3.2 A40982 健康な白人非高齢男性及び女性被験者(18~45 歳)及び健康な白人高齢男性及び女性被験者 (65 歳以上)を対象に本剤 0.1mmol/kg を単回静脈内投与し、本剤の薬物動態及び安全性につい て検討した。本試験は単施設、非盲検、単回投与、単剤投与、並行群間、非無作為化試験であり、 非高齢男性被験者群、非高齢女性被験者群、高齢男性被験者群及び高齢女性被験者群の 4 群に各 群 8 例ずつ組入れた(計 32 例)。試験に組入れられた 32 例のうち高齢女性被験者 1 例は、除外 基準に該当したため、投与が中止された。本剤が投与された計 31 例には、重大なプロトコール 逸脱はなく、全例を解析対象とした。 本剤 0.1mmol/kg を被験者 31 例に単回静脈内投与し、ガドブトロールの薬物動態を評価した。 投与速度は 2mL/秒とした。血液及び尿を投与前及び投与 48 時間後まで採取し、血漿及び尿中 Gd 濃度を測定した。試料中 Gd 濃度はバリデートした ICP-MS を用いて測定した。本測定法の血漿及 び尿における定量下限は、共に 0.0636μmol/L であった。 高齢及び非高齢の男性及び女性被験者に本剤 0.1mmol/kg を単回静脈内投与した際のガドブト ロールの主要な薬物動態学的パラメータを表 2.7.2.2.3.2-1に、副次的な薬物動態学的パラメー タを表 2.7.2.2.3.2-2に示す。 高齢及び非高齢被験者に本剤 0.1mmol/kg を単回静脈内投与後、細胞外液への急速な分布とそ の後の腎排泄のために、血漿中 Gd 濃度は速やかに減少した。ガドブトロールの尿中排泄は投与 12 時間後までにほぼ完了した。すべての被験者において投与した Gd 量が完全に尿中回収され、 群間に明らかな差はみられなかった。 表 2.7.2.2.3.2-1 高齢及び非高齢の男性及び女性被験者に本剤 0.1mmol/kg を単回静脈内投 与した際のガドブトロールの主要な薬物動態学的パラメータ
Parameter unit Non-elderly men (N=8) Elderly men (N=8)
Geo. mean (%CV) Range Geo. mean (%CV) Range
AUC mol·h/L 891 (20.8%) 703 – 1249 1183 (12.4%) 894 – 1294
CL L/h 8.88 (22.0%) 6.36 – 12.9 6.68 (7.25%) 6.14 – 7.47
L/h/kg 0.112 (20.8%) 0.0801 – 0.142 0.0845 (12.4%) 0.0773 – 0.112
t1/2 h 2.12 (14.1%) 1.75 – 2.82 2.81 (8.55%) 2.34 – 2.98
Parameter unit Non–elderly women (N=8) Elderly women (N=7)
Geo. mean (%CV) Range Geo. mean (%CV) Range
AUC mol·h/L 849 (12.7%) 667 – 974 1306 (20.1%) 986 – 1589
CL L/h 7.76 (14.4%) 6.56 – 9.51 4.85 (14.2%) 4.34 – 6.05
L/h/kg 0.118 (12.7%) 0.103 – 0.150 0.0766 (20.1%) 0.0629 – 0.101
t1/2 h 1.81 (8.26%) 1.68 – 2.14 2.86 (14.8%) 2.33 – 3.72
Pharmacokinetic parameters were calculated by compartment model independent method (Source: Text Table 15 on page 75 of the study report A40982, 5.3.3.3.2)
表 2.7.2.2.3.2-2 高齢及び非高齢の男性及び女性被験者に本剤 0.1mmol/kg を単回静脈内投 与した際のガドブトロールの副次的な薬物動態学的パラメータ
Parameter unit Non-elderly men (N=8) Elderly men (N=8)
Geo. mean (%CV) Range Geo. mean (%CV) Range
Cmax mol/L 478 (27.9%) 288 – 681 502 (22.3%) 383 – 672
AUC(0–tlast) mol·h/L 891 (20.8%) 703 – 1249 1183 (12.5%) 893 –1294
MRT h 2.79 (13.6%) 2.40 – 3.71 3.50 (9.59%) 2.97 – 3.82 Vss L 24.8 (20.0%) 18.8 – 38.0 23.4 (11.0%) 20.3 – 28.2 L/kg 0.313 (18.8%) 0.214 – 0.419 0.296 (8.08%) 0.258 – 0.333 Vz L 27.1 (15.9%) 22.1 – 38.2 27.1 (8.89%) 23.3 – 31.4 L/kg 0.343 (15.5%) 0.252 – 0.421 0.343 (7.70%) 0.297 – 0.378 CLR L/h 9.35 (26.5%) 6.18 – 12.8 6.78 (8.89%) 5.95 – 7.70 L/h/kg 0.118 (26.3%) 0.0777 – 0.168 0.0857 (11.9%) 0.0775 – 0.114 CLNR L/h 0a 0 – 0.539 0a 0 – 0.553 L/h/kg 0a 0 – 0.00694 0a 0 – 0.00767 AE,ur (%ID) 106 ± 13.5 (12.7%) 93.6 – 137 102 ± 4.69 (4.62%) 91.5 – 105
Parameter unit Non-elderly women (N=8) Elderly women (N=7)
Geo. mean (%CV) Range Geo. mean (%CV) Range
Cmax mol/L 488 (24.4%) 316 – 677 481 (27.4%) 325 – 695
AUC(0–tlast) mol·h/L 849 (12.7%) 667 – 974 1306 (20.1%) 986 – 1589
MRT h 2.38 (10.2%) 2.15 – 2.82 3.81 (26.2%) 2.64 – 6.20 Vss L 18.5 (13.4%) 15.0 – 22.0 18.5 (20.9%) 14.9 – 27.1 L/kg 0.280 (15.4%) 0.223 – 0.367 0.291 (17.9%) 0.233 – 0.390 Vz L 20.3 (10.6%) 16.9 –23.0 20.0 (12.7%) 17.2 – 23.4 L/kg 0.308 (11.9%) 0.257 – 0.363 0.316 (13.2%) 0.251 – 0.381 CLR L/h 7.81 (14.0%) 6.21 – 9.34 4.73 (17.0%) 3.94 – 6.34 L/h/kg 0.118 (12.7%) 0.0994 – 0.147 0.0747 (21.0%) 0.0607 – 0.106 CLNR L/h 0.00962a 0 – 0.517 0.0761a 0 – 0.604 L/h/kg 0.000136a 0 – 0.00635 0.00110a 0 – 0.0108 AE,ur (%ID) 101 ± 5.15 (5.11%) 94.5 – 109 97.8 ±6.41 (6.56%) 89.3 – 105 Pharmacokinetic parameters were calculated by compartment model independent method
AE,urwas expressed as arithmetic mean with the arithmetic standard deviation and the arithmetic coefficient of variation (%) in parentheses in addition to range.
a: the median is given
(Source: Text Table 16 on page 76 of the study report A40982, 5.3.3.3.2)
薬物動態学的パラメータ AUC 及び CL に対する年齢層、性別の効果及び年齢層-性別の交互作用 の効果を分散分析(ANOVA)により解析した。AUC 及び CL に対して有意な年齢層の効果が認めら れた(両パラメータ共に p<0.0001、有意水準:α=0.05)。非高齢男性及び女性に比べて高齢 男性及び女性における血漿クリアランスはそれぞれ約 25%(0.112 vs 0.0845L/h/kg)及び 35% 低下(0.118 vs 0.0766L/h/kg)、AUC はそれぞれ 33%(891 vs 1183μmol·h/L)及び 54%増加 (849 vs 1306μmol·h/L)、t1/2はそれぞれ約 33%(2.12 vs 2.81 時間)及び 58%(1.81 vs 2.86 時間)延長した。 性別については、CL に対してのみ有意な効果が認められ(p=0.0003)、AUC に対しては有意な 効果はみられなかった(p=0.6806)。また、両パラメータに対しても年齢層-性別の交互作用の 効果はみられなかった(AUC:p=0.2319、CL:p=0.1014)。CL に対する性別の影響について更に
調べるため、体重補正した CL に対する年齢層、性別の効果及び年齢層-性別の交互作用の効果を ANOVA により解析した。有意な効果(有意水準:α=0.05)は年齢層にのみ認められ、性別及び 年齢層-性別の交互作用には認められなかった。 以上の結果から、体重補正しない CL に対して認められた性別の効果は、男女間の体重差に起 因するものであり、体重補正した CL は性別に依存しないと考えられる。 2.7.2.2.3.3 外国人小児/若年被験者を対象とした本剤の単回投与試験 (試験 310788:報告書 A40794) 参照項目:5.3.3.3.3 A40794 外国人小児/若年被験者(2~17 歳)を対象に本剤 0.1mmol/kg を単回静脈内投与し、本剤の 国外における標準用量(0.1mmol/kg)を投与したときの血漿中薬物動態、安全性及び忍容性につ いて検討した。なお、Gd の腎排泄についても併せて検討した。また、脳、脊髄、肝又は腎の MRI、 あるいは MRA の検査と共に、本剤 0.1mmol/kg を小児/若年被験者に投与した際の定性的画像評 価も実施した。本試験は多施設、非盲検試験であり、ルーチン Gd 造影 MRI 検査を受ける予定の 2~17 歳の小児/若年被験者を組入れ、3 つの年齢層群(2~6 歳群、7~11 歳群及び 12~17 歳 群)に振り分けた。試験に組入れられた 140 例のうち 2 例は、治験薬が投与されなかったため、 試験脱落とした。他の 3 例には重大なプロトコール逸脱があったため、治験実施計画書に適合し た解析対象集団(PPS)から除外した。更に、5 例は、血漿中 Gd 濃度の測定結果(異常な血漿中 Gd 濃度推移:投与前に高 Gd 濃度を示した)に基づき、最終薬物動態解析対象例から除外した。 本剤 0.1mmol/kg を単回静脈内投与した被験者 130 例について、ガドブトロールの薬物動態を 評価した。投与速度は 0.8~3.0mL/秒であった。血液を投与前及び投与 8 時間後まで採取し、血 漿及び尿中 Gd 濃度を測定した。蓄尿が可能な被験者において、投与 6 時間後まで蓄尿した。試 料中 Gd 濃度はバリデートした ICP-MS を用いて測定した。本測定法の血漿及び尿における定量下 限は、共に 0.0636μmol/L であった。 母 集 団 薬 物 動 態 解 析 に 含 ま れ た 全 小 児 / 若 年 被 験 者 の 個 別 血 漿 中 Gd 濃 度 推 移 を 図 2.7.2.2.3.3-1に示す。 小児/若年被験者におけるガドブトロールの薬物動態は、中央コンパートメントからの消失を 伴う 2 コンパートメントモデルにより適切に表すことができた。アロメトリックモデルと同様に 体重が、全身クリアランス(CL)及び中央コンパートメントの分布容積(V1)に関連する主要な 共変数であった。構築した最終モデルにおける母集団薬物動態学的パラメータ及び共変量を表 2.7.2.2.3.3-1に示す。CL 及び V1の個体間変動はそれぞれ 18.5%及び 28.6%であった。小児/ 若年被験者集団における個々の posthoc 推定値から算出した年齢カテゴリーごとの薬物動態学的 パラメータを表 2.7.2.2.3.3-2に示す。 体表面積補正した CL に比べて、体重補正した CL の方がより高い相関を示した。体重に加え、 体表面積 1.73m2により補正した糸球体ろ過量の推定値を指標とした腎機能の個体差が、ガドブ トロールの CL の個体間変動に寄与した。 年齢及び性別は、小児/若年被験者におけるガドブトロールの薬物動態に影響を及ぼす独立し たパラメータではなかった。体重とガドブトロールの CL の間には非線形な関連が認められたた め、本剤 0.1mmol/kg が投与された場合には、2~6 歳群では 12~17 歳群に比べてやや低い AUC
の中央値(それぞれ 815 及び 1167μmol·h/L)を示す傾向がみられたが、各群の AUC の分布は、 大部分が同様な範囲内であった。 最終母集団薬物動態モデルに基づいて、体重が異なる被験者の投与 30 分後の血漿中 Gd 濃度を をシミュレーションにより予測を行ったところ、被験者間における投与 30 分後の血漿中 Gd 濃度 の中央値の差はわずかなものであった。このことから、2~17 歳の小児/若年被験者に体重補正 した用量(0.1mmol/kg)のガドブトロールを投与した場合、MRI 撮像が行われる投与後の初期相 では、被験者の体重にかかわらず同程度の Gd 濃度が得られると予測された。 すべての小児/若年被験者において、投与後約 6 時間以内に投与量の 94%以上(算術平均) が尿中に排泄され、成人被験者と同様に、ガドブトロールは糸球体ろ過により体内から速やかに 排泄されることが確認された。 0 2 4 6 8 10 12 Time (h) 1 10 100 1,000 2 3 4 5 6 8 2 3 4 5 6 8 2 3 4 5 6 8 2 3 4
Gd plasma concentration (µmol/L)
(Source: TF1 on page 90 of the study report A40794, 5.3.3.3.3)
図 2.7.2.2.3.3-1 小児/若年被験者 130 例に本剤 0.1mmol/kg を単回静脈内投与した際の被験 者ごとの血漿中 Gd 濃度推移
表 2.7.2.2.3.3-1 最終モデルにおける小児/若年被験者集団における母集団薬物動態学的 パラメータ
Parameter Estimate RSE [%]a LLCIb ULCIc Description Fixed Effects
CL/WGHT0.75 [L/h/kg0.75]
0.239 2.6 0.226 0.252 Systemic clearance normalized to body weight to a power of 0.75
V1/WGHT [L/kg]
0.141 8.4 0.117 0.165 Central volume of distribution normalized to body weight Q [L/h] 1.32 14.8 0.930 1.71 Inter-compartmental clearance V2 [L] 1.59 11.4 1.23 1.95 Peripheral volume of distribution CCRM_CL
[%]
0.487 13.1 0.359 0.615 Percent increase/decrease in CL per 1% change in estimated GFR at baseline relative to median (132 ml/min/1.73 m²) Random Effects (Interindividual variability)
IIV_CLd [%CV] 18.5 28.9 12.0 23.2 IIV_V1 [%CV] 28.6 36.3 15.0 37.6
IIV_Q n.a. n.a. n.a. n.a. IIV_V2 n.a. n.a. n.a. n.a. Residual error
SIGMA [%] 28.8 17.2 23.4 33.4 Proportional residual error a: Relative standard error, expressed as percentage of the estimate
b: Lower limit of 95% confidence interval c: Upper limit of 95% confidence interval
d: Coefficient of variation, calculated as the square root of the variance, which is approximately equivalent to CV% WGHT: Body weight, CCRM: Calculated creatinine clearance, synonymously used for estimated GFR,
IIV: Interindividual variability n.a. = not applicable
表 2.7.2.2.3.3-2 小児/若年被験者集団における個々の posthoc 推定値から算出した薬物動 態学的パラメータ
2.7.2.2.3.4 外国人乳幼児被験者を対象とした本剤の単回投与試験 (試験 91741:報告書 PH-37277) 参照項目:5.3.3.3.4 PH-37277 5.3.3.5.2 PH-37807 2 歳未満の外国人乳幼児被験者(正期産新生児から 23 ヵ月までの乳幼児)を対象に本剤 0.1mmol/kg を単回静脈内投与し、本剤の薬物動態について検討した。また、副次的評価として、 2 歳未満の小児被験者における本剤の標準用量(0.1mmol/kg)を投与したときの安全性及び忍容 性の検討、並びに本剤の造影画像の定性的評価を実施した。更に、Schwartz 式による本剤投与 前の糸球体ろ過量(eGFR)を評価した。 本試験は、ルーチンの Gd 造影 MRI 検査を受ける予定の 2 歳未満の乳幼児被験者を対象とした 多施設、非盲検試験であった。試験に組入れられた 47 例のうち 3 例は適格基準に該当しなかっ たためスクリーニング不適格例となった。この 3 例は治験薬が投与されなかったため、試験脱落 とした。47 例中 44 例が治験薬投与を受け、試験手順を完了した。この 44 例を最大の解析対象 集団(FAS)及び安全性解析対象集団(SAF)とした。薬物動態解析対象集団は治験実施計画書に 適合した被験者集団(PPS、43 例)とした。 本剤 0.1mmol/kg を単回静脈内投与した被験者 43 例について、血漿中ガドブトロールの薬物動 態を評価した。血漿中 Gd 濃度を測定するための血液検体は、少数点採血法によって採取した。 本剤投与後 8 時間までに、各被験者からガドブトロールの薬物動態評価のための血液検体を 3 回 採取した。血漿中濃度の測定は、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS 法)を用いて行った。 全被験者の血漿中 Gd 濃度推移を図 2.7.2.2.3.4-1に示す。43 例全例の血漿中濃度は時間経過と 共に一様に低下した。
(Source: Figure 9-1 on page 64 of the study report PH-37277, 5.3.3.3.4)
図 2.7.2.2.3.4-1 2 歳未満の乳幼児被験者 43 例に本剤 0.1mmol/kg を単回静脈内投与したとき の全被験者の血漿中 Gd 濃度推移
本試験の母集団薬物動態解析では、先に構築された 2~17 歳の小児/若年被験者の母集団薬物 動態モデル(5.3.3.3.3 A40794、Appendix 16.1.1.e)を本試験の被験者集団における血漿中濃 度データにあてはめた。特に 2 ヵ月未満の乳幼児被験者では血漿中濃度が実測よりもわずかに低 くなることを予測し、モデルを改良した。詳細は母集団薬物動態解析報告書(5.3.3.5.2 PH-37807)に示す。 年齢 0~2 歳未満の乳幼児被験者におけるガドブトロールの薬物動態は、中央コンパートメン トからの消失過程を持つ線形 2 コンパートメントモデルにより適切に表すことができた。小児被 験者(2~17 歳)で構築した母集団薬物動態モデルと同様、体重が CL 及び V1に関する共変量で あ っ た 。 構 築 し た 最 終 モ デ ル に お け る 母 集 団 薬 物 動 態 学 的 パ ラ メ ー タ 及 び 共 変 量 を 表 2.7.2.2.3.4-1に示す。生後数週は生後成熟による腎機能に差があることが知られているため1,2)、 予想される CL の違いは、体重に加えて年齢により層別(0~2 ヵ月未満及び 2 ヵ月以上)するこ とにより評価した。その結果、ガドブトロールの CL 値の被験者間変動を大幅に小さくすること が可能となった。2 ヵ月未満の新生児被験者で認められた曝露量のわずかな上昇は、2 ヵ月以上 の小児被験者と比べて CL(体重で補正)を 42%小さくすることで適切に表すことができた。こ の共変量を CL に加えることによって、真度と精度の観点から CL の変動をより良好に記述でき、 かつ正確で精度の高い被験者固有の CL の推定値を得ることができた。 表 2.7.2.2.3.4-1 最終モデルにおける 2 歳未満の乳幼児被験者集団における母集団薬物動態学 的パラメータ
Parameter Estimate RSE [%]a LLCIb ULCIc Description
Fixed Effects
CL/WGHT0.75_AGEG_1 [L/h/kg0.75]
0.129 5.60 0.115 0.143 Systemic clearance normalized to body weight to a power of 0.75 for age group 0 - < 2 months V1/WGHT [L/kg] 0.193 8.81 0.160 0.226 Central volume of distribution normalized to body
weight to a power of 1
Q [L/h] 1.32 FIX - - - Inter-compartmental clearance
V2 [L] 0.604 13.8 0.441 0.767 Peripheral volume of distribution
CL/WGHT0.75_AGEG_2 [L/h/kg0.75]
0.224 3.92 0.207 0.241 Systemic clearance normalized to body weight to a power of 0.75 for age group ≥ 2 months
Random Effects (Interindividual variabilityd)
IIV_CL [%CV] 16.2 24.6 11.7 19.8 Inter-individual variability of CL Residual error
SIGMA [%CV] 19.8 29.4 12.9 24.8 Proportional residual error of plasma Gd concentrations
a: Relative standard error, expressed as percentage of the estimate
b: Lower limit of 95% confidence interval (estimation - 1.96x standard deviation) c: Upper limit of 95% confidence interval (estimation + 1.96x standard deviation)
d: The coefficient of variation (CV) is calculated here by an approximation (first-order Taylor expansion) which is the square root of the variance
WGHT: Body weight, CCRM: Calculated creatinine clearance, synonymously used for estimated GFR, IIV: Interindividual variability
(Source: Table 11-1 in page 28 of in the population PK report PH-37807, 5.3.3.5.2)
主な薬物動態学的パラメータ(CL/kg、Vss/kg、AUC、t1/2及び MRT)の中央値、最小値及び最大 値を表 2.7.2.2.3.4-2に示す。
表 2.7.2.2.3.4-2 2 歳未満の乳幼児被験者集団における個々の posthoc 推定値から算出した 薬物動態学的パラメータ
(Source: Table 9-2 on page 66 of the study report PH-37277, 5.3.3.3.4)
各被験者の AUC の推定値と年齢の関係を図 2.7.2.2.3.4-2に示す。本被験者集団全体の曝露量 の推定値はほぼ同程度であった。年齢の低下と共に AUC はわずかに高くなる傾向を示した。AUC が高くなる傾向は、特に 2 ヵ月までの新生児被験者で大きかった。この傾向は、モデルに共変量 として年齢を加えることにより観測値がよく説明できることと一致するものであった。
(Source: Figure 9-2 on page 66 of the study report PH-37277, 5.3.3.3.4)
図 2.7.2.2.3.4-2 最終母集団薬物動態モデルから算出された個々の AUC と年齢の関係 血漿中 Gd 濃度のシミュレーション MRI においては、投与初期の血漿中濃度が重要であるので、均一な年齢分布を示す乳幼児仮想 患者 2400 例を発生させ、本剤投与 20 分及び 30 分後での血漿中 Gd 濃度(C20、C30)を、最終母 集団薬物動態モデルの残差及び CL の個体間変動を考慮して、シミュレートした。シミュレー ションの結果を表 2.7.2.2.3.4-3に示す。
表 2.7.2.2.3.4-3 2 歳未満の乳幼児仮想患者における最終母集団薬物動態モデルに基づいてシ ミュレートされたガドブトロール 0.1mmol/kg 投与 20 分及び 30 分後の血漿 中 Gd 濃度(μmol/L)
a: Gd plasma concentration at time=20 min and time=30 min after drug application (Source: Table 9-3 on page 67 of the study report PH-37277, 5.3.3.3.4)
シミュレーションにより得られた全被験者のガドブトロール 0.1mmol/kg 投与 20 分及び 30 分 後の血漿中 Gd 濃度の中央値(5 及び 95 パーセンタイル値)は、それぞれ 339(230、456)μ mol/L、及び 292(194、394)μmol/L であった。
2.7.2.3 全試験を通しての結果の比較と解析 2.7.2.3.1 本剤の薬物動態 2.7.2.2.2.1 で 示 し た と お り 、 日 本 人 健 康 成 人 男 性 を 対 象 と し て 本 剤 0.1 、 0.2 及 び 0.3mmol/kg を単回投与後、血漿中 Gd 濃度は 2 相性の消失を示した。本剤静脈内投与後の Cmax及 び AUC は投与量に比例した増加を示し、t1/2、CL 及び Vssなどの他の薬物動態学的パラメータにお いても一定の値が得られており、検討した投与量範囲においてガドブトロールの薬物動態は線形 性を示すと考えられた。Vssは体重の約 20%であり、細胞外液量が体重の約 22%と見積もられる 3)ことからガドブトロールは主に細胞外液中に分布するものと考えられた。本剤静脈内投与後の 尿中への排泄は速やかで、投与 12 時間後にはほぼ完了することが示された。また、Gd の尿中排 泄率は高く、CL、CLR及び CLcrが同程度であったことから、ガドブトロールの主排泄経路は尿中 排泄であり、主に糸球体ろ過により未変化体として尿中に排泄されるものと考えられた(試験 310865)。 2.7.2.3.2 日本人と白人との薬物動態の類似性
2.7.2.3.2.1 Standard Two Stage 法による解析
本剤(試験 310865、97113 及び 307362)及び SH L562A(試験 93016 及び 92001)を用いた薬 物動態試験における被験者背景及び各製剤の薬物動態学的パラメータの日本人(国内試験)と外 国 人 ( 国 外 試 験 ) と の 比 較 を 、 そ れ ぞ れ 表 2.7.2.3.2.1-1 、 表 2.7.2.3.2.1-2 及 び 表 2.7.2.3.2.1-3に示す。 薬物動態試験に参加した日本人及び外国人の被験者背景を比較した場合、日本人に比較して外 国人の平均体重は約 20%~30%大きく、平均年齢も高かった。また、各被験者の血清クレアチ ニン、体重及び年齢を用いて計算した CLcr(mL/min)は、日本人及び外国人共に同程度であった。 本剤静脈内投与後の薬物動態学的パラメータの比較では、投与量 0.1mmol/kg で補正した AUC 及び Cmaxは日本人及び外国人共に投与量にかかわらず一定であったが、投与量補正後 AUC は日本 人では 0.1~0.3mmol/kg の投与量において 942~1034μmol·h/L(試験 310865)、外国人では 0.1~0.5mmol/kg の投与量において 1215~1271μmol·h/L(試験 97113 及び 307362)であり、静 脈内投与後の全身曝露(AUC)は外国人に比較して日本人で小さいことが示唆された。一方、投 与量補正後 Cmaxは日本人で 1258~1319μmol/L(試験 310865)、外国人で 830~936μmol/L(試 験 97113 及び 307362)であったが、日本人及び外国人共に被験者間でのばらつきが大きく(CV 値 31.5%~59.4%)、その範囲を比較すると重複する部分も多かった。また、t1/2、Vss及び CL の比較では、t1/2及び Vss(L/kg)に日本人と外国人との差はみられなかったが、CL は全身曝露が 日本人においてやや小さいことを反映し、外国人(1.39~1.43mL/min/kg)に比較して日本人 (1.64~1.79mL/min/kg)でいくぶん高かった。 なお、SH L562A 静脈内投与後の薬物動態学的パラメータの比較では、投与量 0.1mmol/kg で補 正した AUC は日本人及び外国人共に投与量にかかわらず一定であったが、日本人では 0.05~ 0.4mmol/kg の投与量において 783~912μmol·h/L(試験 93016)、外国人では 0.04~0.4mmol/kg の投与量において 1073~1239μmol·h/L(試験 92001)であり、本剤投与時と同様に平均 AUC は
外国人に比較して日本人で小さいことが示唆された。t1/2については、日本人での値の変動が大 きかったが、外国人での値が本剤投与時と類似していることから差はないと考えられた。一方、 上述の本剤における結果と同様に、CL(mL/min/kg)は外国人に比較して日本人で高値を示した。 ガドブトロール静脈内投与後の主排泄経路は尿中であり、尿中排泄率に日本人と外国人との差は なかった。また、日本人及び外国人共に尿検体中に代謝物は認められなかった。 以上のように、本剤と SH L562A 共に同様な結果が得られたことから、両製剤間に薬物動態の 違いはないと考えられた。ガドブトロール静脈内投与後の薬物動態比較において、t1/2及び Vssに 差はなかった。日本人と外国人においてガドブトロールは代謝を受けないことが確認され、未変 化体として投与 12 時間後までにほぼ完全に尿中に排泄された。外国人に比較して日本人の AUC はやや低く、CL はやや大きかった。国外試験に参加した被験者の体重及び年齢は、国内試験に 参加した被験者に比べて高く、これら被験者背景因子がガドブトロールの AUC や CL に影響を及 ぼす可能性が示唆された。 表 2.7.2.3.2.1-1 ガドブトロールの薬物動態試験の被験者背景の比較 Study # 310865 97113 307362 93016 92001
Report # A39759 B000 A21381 AS29 9746
Product SH L562BB SH L562BB SH L562BB SH L562A SH L562A
# of subjectsa 32 6 61 23 24
Race 32 Japanese 5 Caucasian
1 other 22 Caucasian33 AA 4 Asian 1 Hispanic 1 other 23 Japanese 24 Caucasian Body weight (kg) 62.6±7.0 (47.9-77.0) 73.3±8.5 (64.0-86.0) 79.7±15.8 (49.5-115.0) 61.9±7.0 (46.5-81.5) 81.7±9.6 (66.0-101.4) Age (year) 24.1±3.0 (20-32) 28.8±4.3(23-35) 34.4±9.4(19-60) 22.7±3.3(20-34) 30.5±5.3(21-39) CLcr(mL/min)b 139±16 (100-172) (107-147)123±15 (83-244)129±33 (95-151)125±16 (99-179)131±22 Values represent Mean±SD with range in parentheses.
AA: African American
a: Number of subjects whose pharmacokinetics was evaluated.
b: Creatinine clearance values calculated according to the following Cockcroft-Gault equation; for male : CLcr= (140 − age) × (body weight) / [72 × (serum creatinine)]
表 2.7.2.3.2.1-2 本剤単回静脈内投与後の日本人と外国人とのガドブトロールの 薬物動態学的パラメータの比較
Race
(Study #) (mmol/kg)Dose (µmol·h/L)AUC C max (µmol/L) t 1/2 (h) V ss (L/kg) (mL/min/kg)CL Japanese (310865) 0.1 1033.9±137.7 (1034)a[13.3]b (1319)1318.8±520.2a[39.5]b 1.83±0.23 0.21±0.03 1.64±0.21 0.2 2020.5±233.7 (1010)a[11.6]b (1318)2636.3±830.8a[31.5]b 1.78±0.21 0.20±0.03 1.68±0.23 0.3 2826.4±318.2 (942)a[11.3]b 3775.0±1230.4(1258)a[32.6]b 1.83±0.18 0.22±0.03 1.79±0.18 non-Japanese (97113) 0.3 3644.7±422.7 (1215)a[11.6]b 2562.9±832.4(854)a[32.5]b 2.01±0.23 0.194±0.017 1.39±0.14 non-Japanese (307362) 0.1 1244±315 (1244)a[25.3]b (936)936±556a[59.4]b 1.84±0.38 0.201±0.055 1.43±0.34 0.3 3755±962 (1252)a[25.6]b (830)2491±849a[34.1]b 1.81±0.35 0.194±0.048 1.41±0.34 0.5 6357±1554 (1271)a[24.4]b (887)4437±1458a[32.9]b 1.83±0.36 0.194±0.050 1.40±0.33 Values represent Mean±SD analyzed by a non-compartment model.
Pharmacokinetic parameters in Japanese were quoted from Table 11 of the study report A39759, 5.3.3.1.1. a: Values in parentheses ( ) represent mean values adjusted to a dose 0.1mmol/kg.
b: Values in parentheses [ ] represent coefficients of valiation (%).
表 2.7.2.3.2.1-3 SH L562A 単回静脈内投与後の日本人と外国人とのガドブトロールの 薬物動態学的パラメータの比較
Race
(Study #) (mmol/kg)Dose (µmol·h/L)AUC (h)t1/2 (mL/min/kg)CL A(%)E,ura Japanese (93016) 0.05 391.4±51.1(783) 1.59±0.58 2.16 b 99.6±12.1 0.1 861.4±88.9 (861) 2.30±2.10 1.91 b 97.4±5.0 0.2 1690.2±205.1 (845) 1.32±0.39 2.00 b 107.2±9.3 0.4 3648.0±544.8 (912) 1.19±0.14 1.86b 103.1±1.4 non-Japanese (92001) 0.04 429±37.4(1073) 1.87±0.12 1.56±0.13 94.4±3.40 0.1 1117±93.7 (1117) 1.88±0.19 1.50±0.13 100.3±2.60 0.4 4954±627 (1239) 1.69±0.20 1.37±0.17 99.5±4.62
Values represent Mean±SD.
Values in parentheses represent mean values adjusted to a dose 0.1mmol/kg.
Plasma pharmacokinetic parameters in Japanese were analyzed by a 2-compartment model. Plasma pharmacokinetic parameters in non-Japanease were analyzed by a non-compartment model.
a: Amount of gadolinium excreted into urine from zero to 48 hours (Japanese) or 72 hours (non-Japanese), expressed as % of dose.