866 長崎医学会雑罷葬31巻幕11号866‑910貫
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所謂感染様式に関する知見補遺
〔附〕一赤痢流行に於ける感染様式考
長崎大学風土病研究所血清学部
高橋庄四郎
丁こか Iit よう L 古ミ
緒 言 従来の感染様式に関する分類型式の中,直
接・問珪式分類法を要約すると,先ず媒介体 介在の有無に由って直接・間接の2型式に分 別され,前者にあってほ感染源・感染対象両 者の接触の有無薙いてほ病原体の移動方珪に 従って,後者にあっては媒介体の種別と性能 に基づいて各型式所属の諸分型に類別されて いる様である.
著者*2>43> (1955, 1956)は1946年夏期長 崎県下の‑柑に認められた赤痢流行の終末期 に際して現地一部の保菌者検索の倍額を受け たのであったが,本流行ほ当時当局に由って 水系流行と判定されていた様である.然る処 本流行ほ後日に至って著者に依り其の発生の 巨酌こ疑義が認められ,水系流行に非ずと想定 されるに至ったので是れが判定の一助たらL めむとして,共に本流行の成因として疑い得
ベき感染様式と既知感染様式との問に於ける 対比考察が試みられた次第である.飾る処基 準とすべき従来の型式の円容に就いて仔細に 検討を加え叫ま明らかな敵こ,革の定義従つ て亦其の内容ほ各人各様で,基準たらしめむ 為には一応の吟味が加味されねばならない.
本報は即ち其の際の考察的所産である.
因みに本報告ほ上記赤痢流行に関する報告 占一曲とLて略述附記する予定であったもの を都合により独立せしめ多少の解鋭を附加し たものである.従って内容的には両者不離の 関係に置かれている.斯くて本報にほ上記赤 痢流行要軌こ関する記述の部分も含まれてい るのであるが,文献(42)(43)との聯繋を明 確にする為,敢えて其の俸にLておくことを 附記しておく.
〔XVII〕 感染要因に関する総括的考察
既知感染様式と本報流行感染様式の間に放ける対比考察
〔註〕緒言に於いて述べられた様に文献〔42) 。 (43)の一部として本朝を観る場合は上記の如き分 課題下に置かるべき部分である.敢えて是れを存置 すること忙したのであるが,矧こ予流),乗馬l,要 約'Lの部以下ほ文献〔42〕 (43)とは殆ど全く無関 係な型式を以って記述されていることを附記してお く.
(I)感染因子の考察範囲
1.個体発病の可胎性(D)は一般に菌カ(Ⅴ〕
感染菌量(N),個体揖抗j) 〔R〕問に構成される D‑昔なる朋に於いて鵠琵される‑.而し
て是れ等の督偶因子は是れを別個の面から観察する と病原性・毒力・感受性等の問題となり,延いては 季節・風土・地勢等の鞄理学的条件,更に集団的発 病ともなれば生物学的・社会的条件等とも殊更に密 接な関係を持つことになって,結局其の因子の種別 並びに相互関係は広汎且つ複雑なことが普通であ
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2.本朝流行に就いて言うと,個人的感染発症条 件に就いては勿論であったが,集団的流行要因の捜 索に際しても初夏より中秋(21‑VI‑5‑X ‑20〕
に亘る季節的条件J文献(42)記載の如き地形・水
所謂感染様式に関する知見補遺 867
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繋が認められる地理的条件∫農村的な生物学的・故 に侯つことにする.
金的条件と謂う様な概要的表現のものは在り得たに 2.考察範囲を大体赤痢紅限局して論述するとJ或 しても′細矧こ亘る資料は殆ど無かったと言い得る は散発的に或旺集団的に赤痢症の世に絶えない所以 のである.されば本当動こ放ける考察対象は自ら流行 のものが'病原体の側から言えば先ず其の周辺忙存 当初に下された判琵に対する疑義即ち感染様式の範 在する生命持続条件に帰納せられることは当然のこ 閉に制約されている訳である・文献(42) ‑ (43) とである.而して本条件の根脊が生物特に人体に.於 に於ける流行様式考察虹関連して示された各種の記 ける継続にあることは,無生物を寓居とし或ほ昆 戟ほ, ‑面に於いては本流行を資料として従来の所 轟・動物体の‑部を接家とする場合の本薗の生存能 謂感染様式なるものの内容に再吟味を意図する準備 j] ・生存期間の大要から推しても首肯し得る処であ 的考察所産の記述とも謂うべきものである. る.然し乍ら部分的現象としてほ生物・無生物問に (汀〕感染源に関する概論酌考察 放ける魯様の組み合わせに於いて病原の生命が持続 本朝流行の感染源想定に各様の制約が附帯して されている場合も事宋の証する処である.叔上の研 いることは既述の如くである.結論的には‑応 見は他の腸管釆病原体に於いても亦認められる処で No. 110患者が想定されているのであるが,少なく あるがJ以上を要約すると感染源は広狭両轟に分別 も本意着発病の寓と看るべき先行性原因に関しては されてもよいわけであり∫亦此の類別が成立すると 猶療されたものがある訳である.以下1‑2の考察 すれば1. a.及び1. b.の両者も‑応成立し得るこ を試みる. とになる.
^.源染源に関する定義と見解 3.然し乍ら敢密に言えば2.項に述べた理由か 1. ‑般に感染源の定義としで旺(a)生物たる ら単個・散発J集団・流行の何れを問わず遠く其の と無生物たるとを問わず病原体の存する処総べて是 最先行性原因に迄遡行すれば,理論的には其の間に れを感染源と呼ぶ場合と(b〕生物のみが表されて 於いて必ず人が介在するものと想定される.暴れほ いる場合の2種に大別される様である.叔上(b) 狭義の感染源とも表現される.動物伝染病に因る墳 の生物なる領域には人と動物が包容されることほ勿 合は動物が感染源として狭義の中に包容されること 論である.人が侵襲される伝染病の中には本来が動 は勿論である.他方広義.Tt於ける感染源の大部分の 物伝染病の病原であるものに由来する場合も認めら ものほ是れを感染源と解せずとも感染様式の1因子 れる.其の中例えばPlague (P. pestis) ‑Tularaemia である媒介者(物)として整理され得るものである.
〔P. tularensis〕 Febris exanlhematicus (Rick亡ttsia 4.斯く考えると所謂感染源なるものは人に限定 mooseri)等の場合の如く朗らかに動物が感染源と し他は媒介俸と看たかと解される1. b.に類する損
なって人を侵す場合もあれば M. tuberculosis var. 琵が探られてもよい様紅考えられるのであるがJ緬 hominis* var. bovisに因る結核症に放ける如く, 部に亘?て考察すると爾く簡単虹は決諭し敷い場合 人・動物共に感染源と看徹し得る場合もある.亦生 も認められるのである.以下斂上の諸点に就いて具 物に限るとtJても流行全体としての感染源か,其の 体的に吟味を続けてみる.
単位とも謂うべき個体問での或ほ世帯での感染源か, B.感染源の時空駒分類
等の区別も考膚に入れられねばならない.更に亦 1.単虹赤痢菌の生物に放ける所在としてならば (a〕に関連する精魂な場合として人工増華菌や状 患者.保菌者或旺菌保有動物等が考えられる.然し 況不明となり易い路傍の尿塊等の感染源的存在が間 乍ら腹帯伝染病の殆ど総べて忙於いて爾るが如く赤
萌になり得るのである.従って対象疾病の種別に由 痢菌の感染源的所在としては'之れを‑広狭轟に解 って時感染源の種別を例えば人とか動物とかに限琵 する限り,先ず初発患者に先在する保菌者〔詳細に することも出来ないし,亦無生物の場合ほ今後特に 関しては後記〕が考えられなければならない・
慎重な考察を必要とするものと考えられるのである. 2・然し乍ら実際問題としてほ或る流行に際して 猶既知の伝染病ほSchiヱomycetesに周る場合が最 其の感染源的保菌者の沃還されなカ.ゝつた例ほ冥々睦 も多いが,其の他Ricketlsia‑ Virusに因るものも静 験する処である.而して此の牒検索不充分等の場合 くない.本朝では赤痢を主体とLて考察するため偏 ほ別として,感染源が人ではなく,真相は昆盛・動 在的な例が示されることになり易いがJ考察不充分 物の媒介に由来した為爾ることも考え得るものであ な部分忙就いての補足或は訂正ほ是れを他日の機会 る.亦使河井水の汚染されていることほ検索し得た
868 高 橋 轟1.感染源の時空的関係よりする流行塾分別
新型l流牢地域BI流行地域A
No.
Eip ci喜1EB
Eip
ci〕十‑(ve〕pn [COT
No.I
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C望=Pl
No. IV ∵
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No. K
〔註〕
A‑B
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CB Pi‑.Pn
p Po Ve
辛
EIl p.I ci*J,...po
##rpl (vexI}E pn望
:流行地域A・B旺夫々独立した然し比 較的近接した地域と考えておく.然 し両地域に起った流行が時間的に観て 互紅独立せしめ得る関係にある場合は A」Ii同‑地域であってもよい.
:E望はA地JC担った流行クElほEBに先 行してB地に起った流行。
:El所属の保菌者.
・・A地E望.の預統としてほ最初の保菌嵐 :E空所属の集団患者'此の申Plは初発 患者として扱われる場合がある〔No.I
Ⅳ・Ⅶの場合等).
:B鞄に於ける散発性患者.
:現症患者.
:媒介体.
:基因性感染源.
**:甥因性感染源.
*#*基因性・甥因性両源が‑致した場合.
保菌者が移動先で感染源とLての撰硝 C望...耶、.を発揮.複帰後発症した場合.
No.IXのPoは本型式に田来するもの である。
Po.PoがpであればPoほ**でJ*はEl・
Ci中に求めらるべきことを意味する.
が其の汚染の由来ほ逐紅究め碍Ti:かった事例にも遭 遇している.
3.叙上の捌からも明らかな様にJ感染源の範囲 を人紅規定すると,或る流行虹際しての感染源不明 野原因として旺'其れが流行現地紅実在する紅拘ら ず検出出来ないのか,魂鞄に不在の故に爾るのか, 或ほ亦真の他の放か等が考えられ,是れは甚だ判定 困艶な問題とされねばならない.依って裁に考察的 に実在可報と憩われる流行塾並びに.e他巽証に基づ く流行例の性桔を組括的に考察整理してみると大体 図表1.に京す様な流行型式が考えられる.表解説 に入るに:先達って2‑3の註釈を試みる.
a.虫に謂う流行型とは感染源・病原移動経路を 主体として分類された塾別である.
b.流行を規定する良子としてほ先ず暗室空的条件
■がある.即ち流行の時間的限界と流行現職の慣界で ある.表1.では或る時期に地域Aに起った流行を
^2,^2に先行するものの中時間的に最も近度して B地域に起った流行をElと符記している.地域B の位置は可及的Aの周辺で‑応疫学的に流行釆疏 を辿り得る程度の範囲と想定されたがよい.勿論 AIBが‑応別個の地域とされるの旺解説の優に あることで,両地流行が時間的に‑応独立し‑Tいる 場合はBがAと同‑地域であることE,C支障はないわ けである.
亡.流行F,豆粒放ける保菌者の中A鞄E2と一して は最初の保菌者をC盟,初発患者をPl,集団性患者 をP望P3‑・Pnで表環する.Plは初発患者の名 を襲って集団患者として‑持される場合もある.亦 Plは先ず初発患者があって,是れが直境の原因と なって次の集団的発生が起った様な場合の感染源と して供侵されるのであるが,此の場合前駆的小流行 として発生した少数例の患者がP1と置換され得る 型式の流行も存在し碍るわけである.然し乍ら記述 の繁を避けるため本文に於いてほ斯かる例もPlに・
由る型式の軸・こ‑持されていることを附記してお く.
4.以下蓑1.A記載の各型に触れてみる.
塾No.I
●
所謂感染様式に関する知見補遺 869
二 T T二
a. A地域に保菌者C望が先客し是れに原因して c. No. I.では現囲性源であったPlに相当す 先ず初艶患者PI (3. c.参照以下同じ)が発生∫競 るものをNo. Iに求めても無為に終るわけで, いてPlを第2の原因として例えば本居著汚物に由 No. H (Ve)は甥因性媒介物(上記例では汚染魚 る水帝汚染等で流行F.望が招来された場合である. 餌・汚染井水)である.
b.此の場合C2なる保菌者を,流行E望に独立 d.爾余の関係はNo. I記述に全く等しい.
性を附与するための原因的因子中泉も基礎的要素で 型No。 Ⅲ
あることを意味して基因性感染源, Plなる患者を a. No. Iと殆ど全く同様であるがJ C雪が例え 環境団発生の直墳の原因であることを意味して現因 ば季節的条件其の他の誘因に由来して発症(自家感 性感染源と称することにする. 染)しPlとなった場合である.
・ c. c望より過去に向って遡行すれば,流行Ei 此の場合も基因性・甥因性各源はC望(‑PI〕
散発性患者p ・保菌者Clの何れに到達するかは で代表される.
不明であるが,とまれCBiこ対応すlる先行性原因が C・其の他の関係はNo・王に京された通りであ 理論的には存在し得る筈で,其の際遡行と先行性原 る・
践は果てしもなく反覆される理である.されば此の 型No. IV
隙甥流矧・こ独立的立場を附与することを以って識標 a. No. i皿・ Ⅲに宋ミ類似しながらCヨが とするならばJ保菌者が流行現地に存在することを 流行現地Aに存在しない場合が恕還される. No.IV 前程に環流行Eヨ自体の基因性感染源探究はC望遠 V ‑ VIと記されたものが是れである.先ずNo. IV の遡行を以って終止されてもよいわけで'流行の独 より記述すると是れはNo. 1に対応する型式であ 丑的体釆の端緒は‑応矧こ附与されたと考えられる る.
のである. b.此の場合現地Aで洪琵出来るのはPlなる現 d. C望に対応する先行性原践としてのEi‑P.d 囲性源だけで,基因性源に相当するC望ほ発見出来 の何れもが時空的に認められない時,即ち近き過去 ない訳である.単に地区行政の面からだけでも想定 に於いて地域別こも是れ等が求め得られなかった折 可能な様に,特別な条件下にない限り斯かる場合の はCBとしては‑応A I B地以外の土地に放ける C望沃是は甚だ困敢と言わねばならない.
永続的排菌者等が考えられることになるのである C・感染がC望の在所Bで起るか'C望がA地を が,爾りとすればC壷は益々基因性源としての資格 来訪した際に其処で起るか,何れにしても本流行塾 が与えられてよいわけである. は成立し得るのである.
e.念の為,地域別王,時間的関係に於いてEi‑ d. No. Iに関する記述で掛こ流用さるものは Ei'の問に‑繰を画し得るならば,地域Aであって 静しとしない.
もよいことは既述した処であるが,具体的に言えば 型No. V
年次.季節等を異にして地域Aで流行EI Eヨが夫 a. No. =こ相応する型である.
ミ独立的性掩を京して発生した場合を意味すること b.現因性源が甥鞄に認められない点ではNo. fl になる. に等しいが本型には次の特徴が存在する.地域別こ
f. C望‑PI闇,Pl‑P望‑n問に放ける感染・媒 放けるCBが現因性と看られることと'基因性源は 介体・移動経路には各様の様式があってよいわけで C望なる頚囲性掛ち先行する.耳 p ‑ d等に存在 ある.是れ等にも感染源の場合に応じて夫ミ基因 するわけであるがC望なる現m性源を以ってE望の 性,環囲性の規約語が前置附加される. 限界が頚定されることである. I
塾No. 流行に基囲性・甥因性両唾の感染源を完保せ a. No. と異なる点はPlなる患者の介在し しめむためE!‑P等に迄遡行することは支障ない ない場合である. Cヨに由来して,例えばC2に依 T ことであるが,苦し基因性源がElで其り所嵐患者 る調理食品或はCB汚物に因る罪水汚染等の型式で 中に是れが求められた場合の如きほEi ‑ E望の関係 E望が認められる頃合である. は既に各自独立したものではな< (Ei+E3〕なる
b.感染源の範囲が人に制限される規約からタ此 1流行と看倣された場合のことになってくる.基因 の場合のC望ほ自ら基因性源・甥s一性源を同時に兼 性源がF‑C!等である場合も同様で'地域的・行 ねた存在となるわけである. 政的には異なっても疫学的には其の際のP ‑ G!は
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一 ‑ ・ ・ 一 ・ ‑
E望釆統に編入さるぺきものである.唯問題はEl・ 塾No.
p‑d何れの場合も'是れ等とEBを関聯せしめ a. No. に対応する塑であろ.
1流行として処置することが宋隙間題としてほ‑般 b.愚者汚物の不仕宋から病原が地下水と共にA に困難であることを基準に置くと,寂上b.項の如 地の井水に侵入した場合,威はB‑A地域を貫流す きE望限界が‑応設置されてもよいかと考えられる る河川がPo汚物で汚染された場合等に認められ流 のである. 行型である.
d. No.皿・Ⅳに記述されたことが裁にも適用 c. No.VI‑VI特にNo.VIに放けるPoは現 される. 症患者であるが故に流行の時間的関係からすれば 塾No. VI 望の1員と考えられてもよいのである. PoをE望 a. No, fflに対応する型式である. の範囲に統合したとすればNo. VI‑IXは夫ミ b. No. v と同様に本型式の場合も亦甥因性源 No. I ‑ ffl に大体‑致する型となる.然し乍ら すらが決定甚だ困♯ということになる A ‑ B両地が例えば行政的に独立的立場を探ってい
c. B増に於いてC望に接触しただけのA鴨居住 たとすると実際問題としてはPけとE盟は互に無縁 者が速やかにE2の直壊の原因となる場合ほ‑般に の立場に於いて処置される場合が殆ど組べてと考え は考え難い.従ってC2がA地に赴いた場合を考 られるのである.是れはNo. IV‑VIに於ける保 えることになるが, J其の折偶ミ C望が発症して感染 菌者CBの問題と共に保菌者対策,流行防道上の重 源的性格を発揮しているとすればNo. に類似す 要な問題に触れていることになる.
る塾と謂うことになるし, B地に復帰した後発症し d. No. Vに述べたことが殆ど総べて真如こも流 たとすれば次記するNo. Vffl‑ IXに疑似の型式と 周されるわけである.
謂うことになる. No. VIは勿論前者の場合を意味 塾No. K
してのことである. a. No. 1 ‑ VIに対応する塾である.
d. No. Iに就いての記述が尭にも適博され b.然し乍ら本塾は, No.Vffl IX問のPoなる る. 患者の発生過程に差があるというのみで,環象的に 塾No..YH 看ればNo. に全く‑致する塾と言うことが出 a. No. IV‑Ⅵに放けるC望が現症患者Poで 来る.
置換された場合の塾も存在し得るわけである. 5.叔上を総括的に考察するとNo. に関 No. VHほNo. に対応する型式である. して次の様な事情が明らかになってくる.
b.勿論PoがEl所属の愚者とすればEI Eo 流行の本態がNo. の如きものであれ は(E! +E望〕なる1流行と考えられてもよいこと ば'少なくも理論の上では甥砲居住者検索の範開に である.従って其の際の基因陸源は更に過去に向つ 於いてJ感染源其の他の感染要因が沃琵出来るわけ て穿墓されねばならない.唯Pnが散発性患者であ である.
った場合のみEBほ独立することになり,其の折の b. No. とNo. IVに放けるPlの性格ほ特 基因性・甥囲性両源の位置はNo. IVに相似する. 別な条件が存在しない限り判別ほ困難であるにLて 亡. P巾‑ Plの感染経路であるが'媒介者に由る も,猶現囲性感染源としての患者洪琵ほ可能なわけ 場合, PlがB袖に出向いた折のPoとの関係に由 である.
来する場合の他にJ例えばPoが軽症であった場合 c.然しNo. IV ‑ V 〔Ⅸ)に至つでは検索 等は上記とほ連にPoがA砲を訪ねた場合の関係も 範囲が甥地人に限琵されている限りほ感染源の決定 者えられるのである.此の在り方からすると問題の は出来ない内容を京している.上記型式に於ける甥 患者No. 0ほ其の足跡ほ未決定のまゝながら想定 因性媒介俸は理論的には証明し得られるわけであ 的には‑応基因性感染源としての位置が附与されな る.然し実際面では常に必ずしも理論的ではあり得 ければならないことになる. No.0がNo. IVの なかった既往の場合を考えると,所謂広義に放ける C空であったと仮琵される場合と共に本朝流行に探 感染源的存在をすら証し碍ない塾と謂うことになる.
ってほ重要な型である. No.0の場合健康保菌者・ d.因みにNo. I ‑ K魯型ほ勿論最も単純化 永続的排菌者等と考え#=いだけのことで回復期保菌 して蓑環されたものである.従って例をNo. Iに 者等としてならば充分に疑い得る処である. 採ると実際問題としてほ簡単な場合でもC2‑Pi
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二 」
間に別個の保菌者・患者が例えばC2‑Pa‑Ca‑ がある.環流行の独立性に関節して永続的排菌者換 plの如くに介入して‑見複雑な様相を呈する場合 出が期待されること,同‑規掩の患者・保菌者が暗 も考えられるのである.黙し是れは先ずC望‑Pa に基因性であり時に現因性であるのは流行塾に帰納 迄とCB‑Plに相当するCa‑Plに区分し然る壊 されること等は既述した処である.流行型に由って c盟 Pa‑Ca問の時間的関係を考屠してCa‑Paを はa.の場合同様に本感染源も亦検出困難である・
耳雪国とするか独立せしめるかを考膚すれば結局其 然し少なくも理論的には基因性の場合に比して稗ミ の基本型はNo. j所属ということになるのであ 容易かと考えられる.基囲性源の場合と等しく本感 る.他の型も大体是れに準じて其の基本型は分析さ 染源も亦複数の場合が考えられる・黙し前者の場合 れるのである. と異なってJ基因性源が単数に止まる限り推流行釆
6.宋例に就いて威察するとNo. V ‑Ⅷの如 統を分別する要はないわけである・
く何等の感染源的存在を証明し碍ない場合も静くほ c・基現性・誘因性両感染源の間'哉びに現EB一睡 ないのでJ爾りとすれば感染源の範囲を狭義〔人〕 源と流行所属の多発患者の間には未モに掛、ての媒 に制限することなく広義に解しておくのも‑浅かと 介体.感染経路が認められる理であるが,是れ等の 考えられるのであるがJ原則的に人並び忙特殊な場 経べてに其の時間的位置に従って基EBL陸・現囲性な 合の動物以外は本来媒介者或は媒介物として整理さ る註釈語が附与されJ・自己本来の性桔が其処忙規定 れ得る性掩のものであることを憶えば,矢張り感染 されることになる.例えば基因性媒介者・現因性感 源は人に限定されてもよいだけの理由が成立する 染経路等である.
と共にI是れに対する解説の途は自ら存在する筈と d.念の為J叙上の感染因子の分析と戎約は単個 考えられるのである・ 間の感染論にも勿論関係はあるが,本報本来の目的
7.斯かる前提の下に向後の感染様式考察の基準 は流行の発生要因追求に在る訳である・然し乍ら或 として感染源其の他の因子に次の如き規約を附して る集団生酒に於ける汚染食餌摂取者のみを対象とす みた. る場合の如きは別としてJ例えば近隣交流感染に於
a.基因性感染源: ‑期を画して発生した流行 ける如く絶ゆる感染様式の混在が推測される場合の に独立的性格を附与するに足る基因的な感染源で, 患者集団に於いてはJ単偶感染に放ける感染源:感 次の甥因性感染源に先行するものである・本感染源 染対象‑ 1 : 1の関係も多数に包含されているわ としての資掩を帯ぶるものは,甥流行に対する先行 けである.流行所鼠愚者集団を単偶感染着の集合と 世羅菌者(表l.参照,以下同じ),是れが発症した 看る時,各個に対応する先行性原盟(人〕が未ミの 場合の蒸着である.環流行の独立性が時空的に高度 感染源と呼ばれることに支障はないわけである・亦 の隔絶を以って認められる場合には原則として永 此の場合基因性・現囲性の用語が未ミの対象に附せ 統的排菌者の存在が期待される.但し上記の保菌 られたとしても許されることである・唯何処迄も其 者・患者は流行塾別(型式No. I ‑Vffl‑IX〕に れが流行・単発何れを対象として供侵されているか
由って次の甥囲性に化することもあり,亦甥因性源 は唆別されねばならない.媒介体・感染経嘩等何れ と同体化することもある(No. 1参照).流行の塾 の場合も亦同様である.以上を具体化して云うと前 に由って本感染源の検出不醒な場合が静くないと老 出〔5.a.郵のC望‑Pa‑Ca‑Piを単個感染 ぇられる.猶時空的条件を全く‑つにして2名以上 の例として観ると, Plの現因性源がCaであるこ
・の本感染源が存在する場合も考え得る処である.此 と忙ほ先ず異存はないとして・基因性源としてPa れ等が大体時を同じくして併も別個に環流行の成因 を探るかC望を探るかほI流行の場合ではないの を為していることが明らかである場合はJ前回報告 で,見解の差に帰納し得る性質のものである・筆者 に際して言及した如くJ感染源よりの経路釆統別に ほ連行可能な範囲で最も基因的なもの,例えばCB 甥流行の流行系統が分別され黙る壊論究さるべきも を基因性源とし, Ca‑Paは未ミ第1 ・第2の先行 のである. 性感染源或は第Ⅰ ・別の誘因性感染源と謂う掛こ
b.甥因性感染源:甥流行に放ける集団発生の 呼ぶ積りである・
直虞の原因と成る感染源で上記基Eql性感染源を自己 8・因みに動物・昆轟ほ生体として時に機械的菌 直結の先行性感染源とするものである・本感染源た 保有或は菌附蕎状態と成り,従って現因性感染源的 り得るものは矢張り人でJ基EB・性源の他に現症患者 存在として感染の役割りを果たす場合が考えられ
872 .高 橋
ち..黙し此の際甥囲性感染源とほ呼ばない.亦赤痢 感染等に就いて言っても基因性感染源ではあ,り得な
い.猶諾当項下に於いて再冒する予定である.
9..以下文献(42)関係の部分であるが'叙上の 諸型中に本朝流行型の類型を求めてみると,本流行 にほPl相応の愚老No.110‑No.124等が認め られるので大体No.I r II IV YDの4型が考え られる。.此の中No. IはI当時の甥地住人の転出転 入状況並びに全国的赤痢蔓延状態から推してJ転入 者中の保菌者も考えられるだけに一応疑い碍ないこ
‑とはないの̲である.然し乍ら文献(43) XV嘩如こ既 述されてある様に調査範囲q)転入者中には感染源的 存在と看倣し得る保菌者ほ先ず皆無である様忙考え られるのである.蜘こNo. は一応除外されてよ いことになる.残る型はNo. ffl‑IV‑VBである がJ是れの解説の為に先ずNo. 15フ〔家族愚老の看 護‑撮菌老一発症の経過を探った発症前除菌老の 倒)に言及する. No.157は苦し是れに由来する 患者が発生しているとすれば,局部的に琴の世帯或 ほ近隣任帯を単位にして云うと保菌者・愚者・感染 源 (本患は発症期日の関係から本朝流行としての感 染源でないことほ明らかである)の役割りを自己単 独で恋まにしている例である.斯かる寒剤も存在す るのでNo.‑110に就いても一応保菌者とし{.の性 格が考え得るのである.然し乍らNo. 110は本来 保菌者であったものが何等かの誘卸こ由来して発症 したのか(列えばNo.打の場合),他に先行する 原因が在っての発症か(例えばNo. IV ‑VBの場 合〕,此の眉に就いては現在の処確証の無い患者であ ち.唯我にNo. 110の年令が3才に過ぎないこと を葛庸に入れると,本患が時空的に近頃し缶先行性 の原田を持つことなくして供菌着であり得たとは考 え難いことである.特にA他に於ける流行の基因性 源として所謂永続的排菌者の如き状態に在り得た とは考え碍ない処である。換言すれば本流行でほ No. fflも適間され敷いことになる。斯くて矢張り 先行する原因が他に存在してもよい様に考えられる
・わけである.型式として言えばNo. IV ‑ 1が疑わ れてよいことを意味することになる. No.IV ‑VH 関係者を本流行に求めてみると甥在迄の調査でほ No.0以外には認められないのである. No. IV ‑VO 型の本朝流行に放ける成立の可能性は共に充分と考 えられるのであるが)確言は慣かるにしても,此の No. 0が少なくも助童であった点を考宿すると軽症 であったと.Lても‑甥症中のNo. oが家族に同伴さ
れてA鞄を来訪したと云う情況は常識的に言って」
応措かれたがよいと考えられる.斯くてNo.VIね る型式も‑応除されるわけである.従って残る型 はNo. IVのみとなるわけであるが,木型に放け るCBをNo.0と仮定する時対象が助童であるだ けに是れ.を,健康除菌者とみるよりも回復期保菌者 と解する方が穏当であり且つ斯く観ることに ょって本流行はNo. IV型を以って義男せられ得 る様に考えられるのである.
10.要するに本流行に於ける甥囲性感染源とし てはNo. 110が挙京出来るが,基因性感染掛ま明 確には指摘出来ない.唯流行塾としてはNo.'IVが 最も疑わしく,従って亦基因性感染源としては回復 期除菌状態想琵に放けるNo. 0が考え得られるこ とを本流行に関する感染源考の結論と・しておきたい 詳細は文献4サ>XIV. (IV) 3., P. 840参照)I
ll.因み忙,感染源に対する規約を一応6・項の 如くに整理したのであるが,此の規約を以っては解 説し難い場合が認められる.自然感染に対応する所 謂人工感染の場合である.爾も是れ言及する所以の ものは人工感染には外見的に自然感染例と甚だ構似 する場合が認められるからである.例えば謀略的に 培養菌を以って井水・食餌等が汚染される場合の如 普,或は人体宋験に於いて菌が直填経口的に接種さ れる場合の如き,是れ等は自然感染の田城に放ける と異なって人預感染源の求め得られない性格の感染 例である.是れを白黙感染に於ける実際問題に比較 してみると其の感染源が全く不明な場合と外見的に は殆ど全く選ぶ処はないのに,本質的にほ下記する 如くに区別さるべき性格を持った感染と言胃うLとに なる。即ち此の際井水・食餌。細菌増穂は広義に放 ける感染源ではあり得ても狭義に於いてほ媒介物に 過ぎず,感染源なる名称を附与することほ許されな いのである.爾りとすれば此の際何を以って感染 源とすべきか旺甚だ艶聞と言われねばならな い.消化器釆伝染病を対象として感染源を人に限定 する立場からすれば其の菌昧が分離された人(患 者・保菌者)に迄遡るべきであるが是れを当てるの も無理である.人工的感染をも含め七由感染論に於 いては広義に無生物の領域が加味されない限り感染 源は求め碍ないことになる.人工感染様式の極端な ものが菌の経口的賛琴で'是れは解釈によっては 所謂直牒感染の領域に於いて論究され得るものであ .る.・.然し乍ら既述の規約に従うとすれば矢張り眉i填
所謂感染様式に関する知見補遺 873
ニ ニ=:‑二 二 ニ ニ
感染の域を脱し碍ないのである. l‑.次に患者の発生状況であるが是れに就いては 叙上の考察過程よりしても'亦人工感染には接種 蔓延様式の項下で詳述するとして,簡単に云うと と謂う感染様式が存在し得ることよりしても'明 (1)散発的な単偶発生の場合と(2)流行蔓延を読
\
、らかである様に所謂人工感染考は与ら別個の領域に す集団的発生の場合に分別される. (1)の場合は感 於いて論ぜられるべきものである.唯甥象的に観る 染源:感染対象問の所謂感染様式(Infection〕が判 場合自然・人工両感染の間には判定困軒な場合が存 明すればよいのであるが(2〕の場合は(1〕の.・斂に 在するだけに零に応じて触れることにする. 流行蔓延〔lnfeetion & Sqread)の原因が明らか忙
C.感染源に矧ナる菌の存在部位 されねばならない.
1.‑ 従来の感染様式に放ける定義不統‑の根拠の c.勿論(1)に対する解説は特に註釈を附せず
‑つほ,感染源としての人体に放ける菌の所在に討 とも同時に(2〕の解説を兼ね得る場合も多いので する考配如何にあると考えられる. ‑殿に人体に於 あるが'襲隙間題としては単個間の感染様式か'流 いて感染源として危険視される身体部位は病原の好 行に対する様式かを判然と区別して対しないと全く 莞部位が体表に在る場合は明瞭として体内に在る場 別個の様式名が附与され得る例が存在するのであ 合は其の部位が容易に外部より到達し得る場合J次 る.此の単価・集団の別が明確であるべき点は感染 いで其の部位と直結する排胆口・分泌口並びに其の 源に関しても同様である.以下感染様式に言及する 近墳周辺,更に是れに継いで体表面の各部位が,感 のであるが原則的に(1〕の型式に従って論述され 染対象との間に放ける墳触頻度の順位に従って挙げ ることを予め明示しておく.因みに〔2)の場合ほ られ得るわけである. a.の汚染経路とも関係を持っのでa.と共に記述す
2.赤痢菌の人体に於ける好発部位が腸管粘膜で る積りである・
あり,特に腸管深慮に占居することは周知のことで d・因みに伝染病には其の感染経路が(a〕大体 ある.従って赤痢の場合の汚染は主として体外的で に於いて或は確実に特異化したもの〔b)非特異的 あり,旺門並びに其の周辺・指掌等ほ汚染され易くク なもの〔Anthrax‑ Glanders‑ Tetanus等〕 〔c〕不明 亦其の他身体各部の汚染が考えられるが,他方体内 なもの(Lepra‑ Varicella等〕等が知られているに 的な部位として口歴(口唇・舌を包容させる)ち‑ 拘らず戟では僅かに(a〕属の赤痢症が考察の主対 応問題となり得るのである.感染様式の項下に放い 象となるに過ぎない.従って不備の少なからむこと て検討する予定である. d を念ずる次第である.
(m)感染様式(=関する概論駒考察 2.感染型式分別の‑法としで風間される嘩来の 本流行に於ける感染様式としては水素移動感染が 直接・問質両感染型式ほ是れに対する各人の見解が 否還され食餌・介嘩感染が合理的として論究されて 必ずしも‑致しない点から推しても感染源の場合聞 きたことほ既述の如くであるが更に所説の鵠正を期 様に猶考察の余地ほ残されていることになる.
すべく,掛こ感染様式として荒される従来の既謹型 〔a)見解の‑つの流れほ感染源.感染対象間に於 式と,既往に放ける筆者所論との問に於ける帰‑性 ける感染媒介俸(人・物)の介在如何を類別の基準 如何を吟味してみる. とする場合である. 〔b〕他の流れ措原則的には(a)
tt.感染様式に関する定義と見解 に準ずるものであるが両型式分類基準が他にも求め 1.本論に入るに先達って1‑2のことに触れて られる場合である. (b〕の見解に基づく場合を絶括 おきたい. :先ず 的に言うと次の様になる.
a.居着発生迄の過程ほ感染源一感染経路一感染 直凄感染とは愚者・保菌者より排誕された病原菌 対象発症であるが,是れを分析すると,感染経路は を健康者が直墳に経口的に摂取する場合でJ病衣・
感染源と感染対象が直結する場合(直壊感染)と媒 寝具・便器・用便紙其の他に附着した菌が其の億即 介嘩を介する場合〔問頃感染〕とに分別される.従 ち其処で増殖することなしに経口的に侵入すること って後者の場合は感染源・媒介体問経路(α〕と媒 を意味するものである.
介体・感染対象間経路(β)に分立する筈で,筆者 間頗感染とは飲食物を主体とする感染でJ保菌 は特に(α)に汚染経路なる名称を附与し項を設け 者・附添者・動物・昆盛に由って汚染され其処で或 て論述する奉還である. (β〕は従来の各種間接感染 る程度菌の増殖が営まれた飲食物に由来する場合, 所属型式名で表現出来る経路である. 或は上水・井水等の汚染に由来する壕合を意味する
8了4 高 摺
ものである.
3.叙上の申(b)の如きは直境感染型式と謂つ ても結局は所謂媒介俸が介入しているので,其の型 式分類の基準は菌の発育増殖如何に置かれているの かとも一応考えられるのであるが,其れにしては水 道水・井水等に於ける増殖の可能性如何に関する吟 味が等閑視されている.水中増殖は可能である.黙 し原則的に言って是れには長期間を必要とする.河 川水の如き動態水に於ける菌,或は亦硝子容器水等 の如き静態水に放ける菌(文献(42〕参照〕と謂う 如くに其の水中生存期間は夫々別個に考えられなけ ればならない場合もあって,是れを感染様式に関節 せしめる折には慎重を要するわけである.流行史上 著名な水素流行が示す様に,水釆感染ほ一般に比較 的短時田内に爆発的に起っている点からすると,拷 染時の菌量が既に感染量に達していたことを京すも のでJ時間的に観て水中増埴の結果としての薗量と ほ一般には考え碍ない処である.斯くて〔b〕の分 類規約にほ直壊・問蜜何れの型式に関しても未だ吟 韓の余鞄充分で†尭には是れを探るわ桝こはゆかな いのである.
4. (a〕の場合と維も媒介件の存否が誘せられ乍 ら其の京例中には猶直墳・問墳両型式の限界が嘆糊 としている分類例が認められるのである。以下是れ 等の疑点に意たいて論述してみる.
〔Ⅰ〕 直 接 感 染
1.直贋・間貸式分類法に由る場合の直凄感染型 式には一般に飛沫〔泡沫・緬滴 ft摘〕感染と韓触 (触墳)感染の両型式を所属せしめている様である.
然し乍ら此の際供使名称ほ同一であっても媒介体の 介在如何が敢密な意味に於いて荒せられているか否 かに由ってJ叙上型式の領域に問質問染の内容が介 入して来ることは想定される処であるが,事実此の 媒介体の在り方に関する見解の相違から招来されて いる定義内容不統一の例は甚だ多いのである. 1例 を赤痢感染に探ってみるとI其の感染様式として壊 触感染に由る場合の比較的多いことを記述した例に 遭遇することがある。黙し乍ら其の京例内容を点検 すると結局は所謂媒介捧を通しての感染例に過ぎな いのである.所謂虞触感染に対して下記する如き見 解を探るとすれば赤痢感染は決する処従来の所謂直 接感染所属の型式に由ってほ起り碍ないと考えられ るのである.黙し親点を異にする時赤痢に於ける直 接感染は決して否定さるべきものではない.以下京 す理由に依る.
2.損触感染の定義に関してほ̀一度触部位が感染 源側で病原体の存在部位でありJ他の個体側でほそ の病原体の侵入門戸となる部位であるときおこる感 染Hと規定し更に山鹿者・保菌者に由る汚染器物を 通しての感染ほ,感染源と如何に密接な時空的関係 の下に招来写れた場合と雄も第3蕃が介入しての感 染として問境伝染の領域に入れらるべきである竹と
の意を話記された川畑㍍)の所説に讃意を表する.
3.但し此の場合に放ける感染源側での病原体の 存在部位は大別して両様に解釈される. ‑〜?̲ほ体表 部に放ける或は外部より容易に到達し得る体内部に 於ける所謂好発部位・占居部位(例之I口腹・女性 性器)であり,他は体表或は是れに準ずる部位に放 ける所謂汚染者部位である.此の部位別よりして従 来の所謂壊触感染は次の両型式に分別されるべきこ
とを提唱する.
a.直接墳触感染
感染源に於ける部位が好発部位・占居部位である 場合に,感染対象の接触部位が侵入門であるとすれ ば,是れほ飛沫感染に優る程の直墳性と疎密さを備 えた壊触感染と看ることが出来る.従って此の場合 を下記b.の場合に対して直接境触感染と呼ぶこと にする.従って亦赤痢症の場合には原則として本型 式に由る感染ほ考え碍ないわけである.
b.間撰凄触感染
叙上の例に対して,部位が体表に於いて任意であ り或は体内性〔口腹等)であっても単に偶発的でJ 何れにもせよ所謂汚染現象に過ぎない場合はJ菌の 生存条件だけから言っても前者とは分別さるべきも
のである.然し乍ら他面亦菌の所在が感染源(人) 体の一部であり是れに直境接触するものが感染対象
自体である以上ほ所謂媒介体を仲介として招来され る感染とは自ら区別されねばならない筈である.媒 介体介入如何の峻別を直壊・問墳両感染型分立の基 準とする以上ほJ此の場合勿論直境感染の域内に包 容せしめねばならない.而して本様式の場合媒介俸 は介在Lないとしても媒介体的性格の存在は認めら れるのである.例えば好発部位或は是れに直結する 分泌門・緋鯉門よりの病原含有分泌物・排継物が体 表各部に移動附着する場合或は感染源の体表・体内 より是れ等の病原が感染対象自体に依って白弓の侵 入門戸に迄遅滞される場合の様相を恕琵すると'感 染源・感染対象の例えば指掌の顕現する媒介俸的機 能と掛金〔9.参照〕ほ大且つ頻と考えられるので ある.本想定を考膚に入れるとb.の場合ほ敢密に
所謂感染様式に関する知見補遺 875 言って問虞的性格を帯びるものと言わざるを碍な
い.即ち是れを問壊贋触感染と呼ぶ所以である. b.
の意味に放ける接触感染ならば赤痢症に於ける直填 感染型式も成立し得るのである.既述の如く・赤痢症 を対象として等しく直塵感染を認めている例はあつ ても筆者の内容とほ全く異なっているのである.
4.直牒感染所属分塾の弄統的分類であるがJ直 積摩触。問虞̲流触型式の基本型は従来の所謂境触型 式にあるにしても,叙上の如くに分別された後の内 容には方法論だけからしても可なりの相違が認めら れる.従って直壊感染型式ほ先ず媒介体的性枯の陵 別によって2群に分かたれ)然る後既知型式の範 囲(既述の3型式〕でならば,接触行動の有無を以 って細別されることも‑応成立する分類法である.
爾る時は先ず媒介俸的性桔を得びる空気を通しての 飛沫感染並びに指掌等が介入する問韓軽醜の2者と' 斯かる性格の認められない直凄漢触感染に分別され るわけである.然し乍ら斯く両様の分類法が成立し 得る点から飛沫・直境廉触o・問凄触感染の3型式ほ 未ミ対当の位置に於いて直虞感染に所属する型式と 解してもよいと考えられる.
5.赤痢症に限ることではないがタ ロ握を侵入門 戸とする消化器系伝染病に放ける感染様式の判琵に 際して,其の型式の所属が屡々不明確になっている のは感染源・感染対象問に媒介体が介入せずして招 来された場合の内容整理の不統一が原因の一つと考 えられる. 〔Ⅲ〕 1. (a〕・(b〕何れの流れの所説に
も此の点は残されている.是の整理の為に4.の如 き型分別も行われたのであるが)猶1‑2の註釈を 附記しておきたい.而して内容整理に不統一を来た し易い場合と其の原因を要約するとJ感染源に於け る菌の存在部位と感染源d感染対象問に放ける病原 授受方法の組み合わせに対する整理基準の差に基づ くものの様に考えられる.されば掛こ例を挙げて検 討することにする.
̲ 6.赤痢症に於ける病原の存在部位と其の移動に 与かる器官の督代表を感染源並びに感染対象(健 康著)に求めて,例えば口腔(日雇。舌〕を夫ミ M‑m,指掌をF. f.体表の任意の一部〔但し解説 の庫の為忙口唇周辺・事・足を除く)をH・bとしJ 是れ等の問に於いてUf甥の可醒性が考えられる組み 合わせの中重なものを挙げてみると次の如きが認め られる. Fm(Fに由ってmが汚染されたことを示 す・ mが報動的に自ら汚染される場合も含まれてい
る〕 Ff‑>fm ‑.Fh‑サhf一 >fm (Fに由って汚染され たhFこ撞蝕したfを通して病原がmに遅滞される・
他も是れに準ずる.).Mm‑Fm Hm Hfーfm・
Hhーbr → fmが是れである.是れ等の感染経路ほ勿 論紐べて接触感染に包容さるべき性質のものである が,菌の存在部位の中に所謂好発部位と親指るもの が存在するか否かに由って,是れ等は直接・間接両 接触型式に分別の可能性も存在するわけである.而 して此の場合の考察対象になり得るものは勿論Mm で即ち口腔が問題となるわけである.
本朝流行患者検索に際して含轍液を資料とした場 合に一応赤痢菌の変異塾かと想定される菌株の分離 されたことは既述した処であるが・ (戦後戟参照〕J.
掛こは仮りに是れを赤痢菌と看敬して考察を進め てみる.先ず赤痢菌が患者口掛こ存在し得た由来で あるが(a〕例えば自己の汚染指掌に成って単に機 械的に反覆汚染され常時或は偶発的に証明される場 合と〔b)徴毒病原の口掛こ於ける如くJ病原の占居 的性格に従ってF]願が選ば叫たと仮定する場合であ ち.赤痢の場合勿論F]鮭に占居したとは考え碍ない.
然しS. paratyphiAが口跡こ認められることは比 較的畳ミである.一考を求めて附記しておく・ Q
7.次の1例としてHf‑fmなる型式を考察して
̀みる. Hfの間に例えば病衣が介在する場合即ち殆 ど常時肌に密着する嬬粋が患者の汚染体表を通して 汚染され,是の病衣に接触した感染対象の指掌が更 に唇・舌に触れた場合と'嬬群が介在せずして直接
1
肌に触れた場合を比較してみると'縞掛ま結局媒介 物であることを免れ碍ないのであるから所謂間接嘩 染の範噂を出で碍ないものであるが'其の経路に於 いても亦病原の生活条件に関しても両者間に幾何の 差も考え熱いことから'既に成習にも認められる様 に間凄境触感染〔直接感染所属)に所属せしめてよ いかとの見解もあるかに憩われるのである.然し乍 ら斯くの如き見解を例外的に採用したとなると'型 式の分類に甚だ混乱を来たす例は到る処に生じて来 るのであって)現象論的にほ別として型式分立の為 には絶対忙嬬粁の介在が無視されてはならないので ある.叙上棟Mm・H卜すfm型式以外の紐べての 場合にも常に適用さるべき条件である.
8.次に型式の所属を不明確にするのは感染源 (人体〕より脱離した汚物の感染源的位置である.
赤痢の場合で云うと例えば便器等に附香した菌で旺 なく,菌を含む材料(尿)白体に関する問題であ る.是れは見解の差に従って直接・間境何れの型式
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..+ ‑
にも関係せLめ得る材料である.筆者は是れを問填 方が督感染様式に応じて発現する諸現象の解説忙好 型式に所属せしめる関係上其の詳細を当該項下に譲 都合の様に考えられる.分類の理由に関する記述は ることにする. 此処では省略されるが零に応じて解明される筈で 9. 3.に放ける問巌填触感染型式分立には例え ある.前者の型式に叙上2,記載の動物釆・昆 ば指掌の示す媒介体的性梅に重要な意味が附せられ 鹿茸型式が含まれる他,人繋型式が含まれ,後者 ている.然し乍ら実際にほ鼻口腹・性器・虻門等よ の型式に残余の諸型式が包容されることは勿論であ
りの分泌物.排継物が,指掌の補助を侯つことな る. . く,自然に流排出して周辺の体表を次第に汚染する 4・生物釆感染型式にほ周知の如く2種の分塾が 場合が起り得るのである.是れは分類基準として重 存在する・所謂生物学的感染(伝播)と機械的同型式 覇な所見である.然し乍ら此処に迄細分を続けると である.上記両分塾は本来動物・昆斂を対象とする 分静ま甚だ繁雑イヒして来るし,亦媒介体的性格を読 ものであるが'内容的に同‑の様式が人に由来して した指掌を端的に媒介体と解釈するとなると,所謂 も認め得られるので'問罪を拡めて生物帝型式とし 問境接触の内容の‑部は其の占むべき分短上の位置 て人を包容せしめたのである・前著ほ未だ細菌性伝 を所謂問度感染の領域に求めなければならないこと 染柄の領域には認められない型式で,本報では赤痢 になる..然るに指掌は生体の‑部であるだけに媒介 を主対象としている関係から掛こは触れないことに 者とも媒介物とも称するに由なくJ問壊感染の領域 する・故老の型式ほ所謂生体種別から云うと人釆・
に於いても亦是れ等の包容され得る余地は存在Lな 動物釆.昆鹿部こ類別して論ぜられるべく'又病原 いことになる.結局ほ上記の自然流排出の場合は汚 俸の棲息部位から言えば其れが魯生体の体内に棲息 染部位が感染源自身の体表に存在する点を重視してJ且つ排他される場合と体表面に機械的に附着する場 此り易今Dみは現象論的に指掌の介在した場合の 合に分別されねばならない・
特異例と看倣しておくのが最も合理的と考えられる 5. a.先ず人釆型式の場合を考えると赤痢菌は の;I‑ある.荻上は相当細部に迄分析されて‑見煩雑 体の内外に存在し得るわけであるが,疫学的には体 を来たす原Eqであり,されば煩を避けて〔Ⅲ〕 1. 何より体外に排雅された時始めて対外的活動俸とな
〔b)の如き定義をも生ずるわけである.然し乍ら感 り得るわけであるから,体内在住状態の菌は‑応無 染様式に‑定の型式と釆統を附与する為には分析は 祝されてもよいことになる・唯口掛こ菌が存在し碍 不可駄のことである.実例の或るものほ此の(b) る壕合ほ肖意されねばならない・
の如きでほ整理出来ないのみならずJ先例にもある b・動物釆型式に関して問題になるのほ艮族であ 様に非分析の故に同‑名称の感染様式が伝染病甲の る・屈が厩即こ出入し尿尿を飲食するに際して其の休 場合には適用出来ても乙に対しては適国不純と謂う 表・ Ej掛こ附着せしめた病原を以って機械的に起す 如き定義を生む結果も起り得るのである.敢えて註 感染は,彼等が演ずる媒介的行動の主要部分の‑つ 択を附した所以である. である・亦其の問消イヒ器其の他の臓器に於いて菌保
〔Ⅱ〕周 接 感 染 者状態となり其の排胆物(展・尿〕に由来する感 1.木型に所属する様式ほ直境感染の場合に比し 染例の存在することも勿論である・上記何れの方法 て遠かに多種である.其の中空気(塵壊)感染と呼 に基づくかほ別として'屈に由る感染ほ飲食物・器 ばれるものほ赤痢わ場合除外されてもよいと考えら 物等の汚染を通しての感染様式が最も頻回と考えら れる. れるのである.猶白験とLて虫に京すものを持たな 2.然し爾余の型式は各々の意義に軽重の別はあ いのであるがJ既往に於いては爾く問題にされてい るにしても総べて赤痢感染に関係を持ち得るもので ない様に考えられるものに家犬がある.人糞を摂取 ある.水預感染・食餌感染・介達感染〔後記される する習性を考える時J農村等に於いて斂飼の状態に が著者の分類に於仕る周晶感染セある〕.土襲感 ある家犬と入時に家人の関係には注意すべきものが 染・動物感染。昆轟感染等が是れである. あると考えられる。此の場合犬の鼻部・口辺・舌・
著者ほ以上の他に病材感染なる様式を堤唱する. 口腹を汚染する菌に由来するものでI感染或ほ汚染 是れの内容に就いては後記する。 を蓑むる対象ほ人であり,経路は犬侍より直接に或
3.間壊型式預統の諸型式はJ上記の如く細別す は犬の食器等を通じて起るものと考えられる.
るに先達って生物釆型式と無生物釆型式に分別した c.昆鹿茸型式に関して虫に触れるのは蝿藻であ