はじめに
日本学術会議・健康・生活科学委員会・健康・ス ポーツ科学分科会は、平成23年8月16日に「子ども を元気にする運動・スポーツの適正実施のための基
本指針」を提言している1)。提言理由は、我が国の 科学技術の進歩・向上とは逆比例に、発育期の子ど もが十分に体を動かす運動をしなくなったことを指摘 し、運動能力の低下、体型の変化、虚弱体質等に よる気力低下などが見られるようになり、子どもの身 体活動を活発にするための具体策を打ち出す必要性 を示唆している。
特に幼児の運動能力や生活習慣に対する運動実 践の効果の調べでは、指導者の運動に関する意識 や子どもとのかかわり方などにより、子どもの運動能 力が高まる結果が示されている2)。塩野は、「子ども の興味・関心に基づいた自発的な遊び」を「動感形 態の発生」として捉え、「スポーツ運動の基本形態の ほとんどはこの時期に習得される」と述べ、「(子ども は)単に元気に遊ばせておけば、自然といつのまにか いろいろな動感化現象が身につくはずだとして、幼 児の身体知発生の動感化現象は見逃され、指導の 射程から外されている」と運動指導者の在り方を警告 している3)。荒井は乳幼児の運動指導の条件として、
「子どもの『こころの発達』を十分に理解し、さらに一 人ひとりの『こころとからだの発達の情況』と『運動感
(キネステーゼ)』を把握したうえで、個に応じた対
応が前提条件となる」と述べている4)。東ドイツで運 動学を学んだHarald Polsteは、平成24年度東京都 スポーツ推進委員会広域地区研修会において、就 学前スポーツでは子どもの考えや意思に基づいた遊 びの展開とコーディネーショントレーニングの重要 性を述べている5)。杉原等は、遊びとしての経験が 子どもの性格形成にも大きく貢献していると述べてい る6)。さらに、文部科学省は平成24年3月に「幼児 期運動指針」を示し、「幼児期の運動の在り方」とし て、3歳ごろから6歳ごろまでの遊び(動き)の例を示 している7)。このように、先行研究が示す子どもの遊 びと運動の問題は、将来幼稚園教師を目指す学生た ちの身近に迫る学習課題であり、教員養成校教師と しての現実的な指導課題になっている。特に体育系 併設の短期大学においては、スポーツ指導ができる 幼稚園教諭免許取得者として認識されている。同様 に、「こどもスポーツ」(註)の名称を用いた教員養成 機関においても同類課題が科せられるのではないだ ろうか。
そこで、本研究は、将来幼稚園教師を目指す短大 生を対象に、教科「幼児理解」の授業で行う子ども 理解の学習として、1)3年間の園生活における子ども の変化から子どもの成長発達を具体的に調べる。観 察記録に記述された子どもの姿を通して、2)幼稚園 教育要領5領域における「内容」の目標達成過程と 総合的な活動内容を調べる。子どもの遊びと運動を 通して、3)幼児期運動指針が示す子どもの心地よい
「 こどもスポーツ 」 を 扱 う 教育的意義
―幼児教育の視点から―
Educational Meaning of Using “Child Sports”:
Point of View from Early Childhood Education
キーワード:子ども理解、幼稚園教育要領、「こどもスポーツ」
佐藤 喜代 戸田 芳雄 秋山 エリカ
全身運動とは何かを考える。以上の3つを研究目的と し、子どもとスポーツを幼児教育の視点から探り、「こ どもスポーツ」としての本質を検討する。
方法
1.調査対象と方法
調査対象者は、体育大学に併設するA女子体育 短期大学児童教育学科2年生授業全出席の33名の 学生を抽出した。調査は平成24年度前期「幼児理 解」教科の授業時間内において実施した。調査方法
は、平成20-22年度文部科学省研究開発学校報告
書で使用した基礎資料(資料1-4)を基に8)、筆者が 独自開発した3つの記述用紙:①読取6視点を用いた
「幼児理解のフォーム」(図1)、②幼稚園幼児指導 要録への導きとする「Oちゃんの成長の姿」(図2)、
③幼稚園教育要領の目標達成度を示す「観察対象 児O君の幼稚園生活における3年間の評価」(図3) を作成し、調査対象者の記述文から分類分析した。
2.調査内容
1) 子ども理解においては、横軸に子どもの発達段 階を3歳児前後期、4歳児前後期、5歳児前後 期の6項目に分類。縦軸には子ども理解の読取 視点:心・思いやり、ことば、行動、友達、好 奇心・興味・発見、先生とのかかわりの6項目 に分類。調査対象者は同一幼児の3年間の園 生活における行動観察記録:生活の様子、話し 方、友達とのかかわり、先生とのかかわり、クラ スでの行動、遊ぶ姿、クラス全体の様子を記 述したエピソードの読み取りを行い、3年間の 園生活における印象的な語句を書き出し、観察 対象児O君の発達過程における成長変化を追 求した。
2) 幼稚園教育要領との関係においては、横軸に 発達段階を指標とした子ども理解の6項目を加 え、縦軸に幼稚園教育要領5領域:健康、人 間関係、言葉、環境、表現の各「内容」項目を 設問としたアンケート用紙に調査対象者が評価 した。評価基準は、達成している(○)、まだ達
成していない(△)、達成していない(×)の3段 階から一つを記し、観察対象児O君と3年間の 園生活における幼稚園教育要領との関係を追求 した。
3) 子どもの遊びと運動においては、調査対象者が 作成した観察対象児O君の3年間の成長過程 一覧表を筆者がまとめ、そこに記述されている遊 びと運動に関する語句を抽出した。遊びと運動 の関係は、横軸に運動に結びつく語句、運動 にかかわる内容、幼児期運動指針を分類項目と し、縦軸に子どもの発達段階を示し、幼児期運
動指針との関連性を求めた。
3.調査手順
【調査対象者(学生)】
1) 平成20-22年度文部科学省研究開発学校報告 書で使用した3歳児O君の行動観察記録(資 料1)を読み取る。
2) 3歳児前後期、4歳児前後期、5歳児前後期の 合計30日間のエピソード記録における子どもの 姿を表現している印象的な語句を「幼児理解の フォーム」(図1)に書き込む。
3) 観察対象児O君の具体的イメージを、3歳児 前後期、4歳児前後期、5歳児前後期における 目標ごとの「Oちゃんの成長の姿」(図2)を記述 する。
4) 「観察対象児O君の幼稚園生活における3年間 の評価」(図3)として、幼稚園教育要領5領域の
「内容」に沿って、○△×で評価する。
5) 「O君はどんな子でしょうか?説明してください。」
(図3)の設問回答をする(表1)。
【指導教師(筆者)】
6) 調査対象者が評価した「観察対象児O君の幼 稚園生活における3年間の評価を3点、2点、
1点に数値化し、合計の平均値をグラフで表す
(図4)。
7) 「幼児理解のフォーム」に表出された同類語句を 教師(筆者)が整理し、「3年間の園生活におけ るO君の行動観察記録のまとめ」(表2)をする。
8) 「3年間の園生活におけるO君の行動観察記録 のまとめ」に表出された遊びと運動に関する語句 に斜線を施す(表2)。
9) 観察対象児O君の遊び場所と行動が想定でき る運動内容に分類する。縦軸に発達段階と環
境、横軸に運動に結びつく語句、運動にかかわ る内容と幼児期運動指針が示す・体のバランス をとる動き、・体を移動する動き、・用具などを操 作する動きの3項目と「心地よい全身運動」を目 標達成として、観察対象児「O君の遊びと運動 の関連性」(図6)を直線で結ぶ。さらに想定さ れる「環境」の内容と幼児期運動指針との関連 性を幼児教育から示唆する。
4.分析方法
1) 子ども理解は、「学生の幼児理解:3年間のO 君の評価」(表1)を用い、読取の6視点から記 述した子ども理解の文章と平成20-22年度文部 科学省研究開発学校報告書に記述されている 担当教師の記述文(資料2)を比較し、学生と幼 稚園教師の子ども理解の整合性について分析 考察する。
2) 幼稚園教育要領との関係は、幼稚園教育要領 5領域の「内容」項目を設問とした評価グラフの 平均値(図4, 5)から、「内容」の目標達成度を 分析考察する。さらに平成20-22年度文部科学 省研究開発学校報告書に示された結果(資料 3,4)を比較し、学生と教師の捉え方について分 析考察する。
3) 子どもの遊びと運動においては、「3年間の園生 活におけるO君の行動観察記録のまとめ」(表2) に記述されている運動に結びつく語句から、遊 具や子どもの動作および遊びの内容、運動にか かわる内容、幼児期運動指針との繋がりと合わ せ、子どもの遊びと運動の発達段階を分析し、 遊びと運動能力の関係について考察する。
資料1 行動観察記録(H22研発報告書)
図1 「幼児理解フォーム」と学生の記述
図2 「Oちゃんの成長の姿」と学生の記述
図3 「観察児O君の幼稚園生活における3年間の評価」
と学生の記述
表1 学生の幼児理解例:3年間におけるO君の評価
資料2 幼稚園教師によるO君への記述 (H20年度研究開発学校資料)
3歳児前期 3歳児後期
担任 の記 録
・一人で奇声をあげたり、
お友達とのおもちゃの取り 合いや暴力もみられる。
・勝手に踊ったり動き回っ たりし、嫌いな活動は拒否 するが、好きな活動には楽 しく参加している。
・園での生活習慣は、大人 の助言や援助を得て遂行し ている。
・お友達や先生とも一緒に 楽しく過ごしている。
・先生のお話を聞いて活動 に参加し、お友達の援助も 行っている。
・園での生活習慣は確立し、
お友達に助言や援助も行っ ている。
段階
学生 3歳児のO君 4歳児のO君 5歳児のO君 小学生になるO君に期待する こと
学生1 友達に優しくできる。楽しい ことが大好きで夢中になれ る。
友達にちょっかいを出されて も、やり返さずにこらえるこ とができる。自分のことは自 分でできる。
友たちと関わることが好き。
水遊びが大好き。 友達の気持ちを考え、大切に すること。周りを見て行動で きるようになる。
学生2 だんだん友達のことも考えら れるようになるが、まだ怒ら れてしまうこともある。一人 で遊ぶことが好きだが、友達 と関わることも覚えてきた。
少しずつじぶんのことを自分 でできるようになる。
自分の思いが周りの人にも伝 えられるようになる。先生に 怒られたらいうことがきちん と聞けるようになる。友達の ことまで見れるようになり、
世話をするようになる。後期 はだいぶ落ち着いてくる。す ごく変化したと思った。
カタカナなども読めるように なり、準備をしている。友達 のことを考えて行動できるよ うにもなり、周りが見えてく る。先生に対し反抗的なとこ ろも出てくる。興味がある子 に対してアピールするように なる。
一人でできることが増えてき た分、反抗するようになった ので、素直な気持ちを持って 生活して欲しい。友達思いの ところもたくさんあるから、
そこはこれからも続けて欲し い。
学生3 落ち着きがなく、自分の興味 のないことには参加しようと しない。いろいろな事に興味 を示し、単語を発することで 自分の気持ちを表現して楽し む。戸外の後は言われなくて も手洗い・うがいは習慣にな り出来るようになる。アンパ ンマンが大好きでキャラクタ ーを見つけると、嬉しそうに 先生や友達に見せに来る。単 語と単語をつなぎ合わせる会 話ができるようになる。
友達と会話が出来るようにな り、言葉のレパートリーが増 えてくるにつれ、悪い言葉を 覚え、発するようになる。「こ こあいてるよ〜」と相手を思 いやる言葉がけをして友達に 教えてあげられる。注意や助 言を素直に受け入れられる。
先生や友達の言葉や話に興 味や関心をもち、親しみを持 って聞いたり、話したりでき る。スモックを自分でたため るようになる。
文字に興味を持ち、少しずつ 読めるようになる。友達の応 援をし、思いやりのある言葉 がけをすることができる。言 葉が達者になり悪い言葉使い をするようになる。大きな声 で発表ができる。進んでファ イルの向きを直したりするこ とができる。善悪が次第にわ かるようになっているが、女 の子に拒否されてしまったと き、感情的になって背中を押 してしまった。譲り合いでは 譲ことができる。
学校でのルールや規則を守 り、目上の人への言葉使いを 学ぶこと。先生や友達に自(O 君)の考えや気持ちをきち んと言葉で伝えられるように なること。今やるべきことに 気づき活動するようになるこ と。時間を意識して活動する ことができる。善悪の判断を つけられるようになる。
結果
1.学生の子ども理解
学生の読取記述の一覧表(図1)が示すように、全 員が細かく紙面一面を使用して記載していた。また、
「Oちゃんの成長の姿」(図2)の記述もしっかり記入 が出来ていた。しかし、最後の設問「O君はどんな 子でしょうか?説明してください」に対して、表1で示 すように読取視点の数に差があり、学生1から学生3 の例が示すように文章記述の量と視点が異なってい た。
学生1は、「3歳児のO君」では、友達に優しくでき る、夢中になれる。「4歳児のO君」では、こらえるこ とができる、自分でできる。「5歳児のO君」では、関 わること、水遊び好き。「小学生になるO君」では、 友達の気持ちを考える、行動できる等で、それぞれの 発達段階における読取視点は2点のみであった。
学生2は、「3歳児のO君」では、友達のことが考 えられる、一人で遊ぶ、友達と関わりを覚える、自分 でできる。「4歳児のO君」では、周りに人にも伝えら れる、いうことが聞ける、友達の世話をする、落ち着 いてくる。「5歳児のO君」では、カタカナが読める、
考えて行動する、周りが見えてくる、反抗的なところ、 アピールする。「小学生になるO君」では、一人でで きる、反抗する、素直な気持ちを持つ、友達思いを 続けて欲しい等、読取視点は4点から5点と増えてい た。
学生3は、「3歳児のO君」では、落ち着きがな い、興味から単語を発する、気持ちを表現して楽し む、手洗いうがいの・習慣、キャラクターを見つけ る、嬉しそうに見せる、会話ができる。「4歳児のO 君」では、会話が出来る、言葉のレパートリーが増え る、悪い言葉を覚える、思いやりの言葉がけ、友達 に教える、注意や助言を素直に受ける、話に興味関 心を持つ、親しみを持ってかかわる、自分でたためる。
「5歳児のO君」では、文字に興味、少しずつ読め る、思いやりのある言葉がけ、悪い言葉使い、大き な声で発表、善悪が判断できる、感情的になる、譲 り合いができる。「小学生になるO君」では、ルール や規則を守る、言葉使いを学ぶ、気持ちを言葉で伝
える、気づき活動する、時間を意識する、善悪の判 断をする等の7点から8点の読取記述をしていた。つ まり、学生の子ども理解に関する読取視点と捉え方は、
量的・内容的にも異なっていた。
2.幼稚園教育要領との関係
1)幼稚園教育要領5領域と観察対象児O君の成長 変化
学生が評価したO君の幼稚園教育要領との関係 は図4で示す通り、5領域は年齢が高くなるに従い上 昇していた。特に「健康」領域においては、4歳児 後期で2.57を示し、ほぼ目標に近づいていた。「人 間関係」「言葉」「表現」においては、5歳児前期に 2.71、2.74.2.66となり、目標はほぼ達成されていた。 しかし、「環境」においては、5歳児後期になっても
2.42であり、3年間の園生活における「内容」の目標 到達に至らなかった。したがって、O君は3年間の 園生活において幼稚園教育要領4領域の目標はほ ぼ達成されていたが、「環境」内容は在園期間中に は達成されなかった。
2)幼稚園教育要領5領域「環境」とO君の内容達成 度
目標に届かなかったO君の「環境」の内容11項目 は図5で示す通りである。平均値2.5以上は、(1)自 然に触れて生活し、その大きさ、美しさ、不思議さな どに気づく(2.63)、(2)生活の中で、様々な物に触 れ、その性質や仕組みに興味や関心を持つ(2.72)、
(4)自然などの身近な事象に関心を持ち、取り入れ て遊ぶ(2.51)、(6)身近な物を大切にする(2.81)。
(7)身近な物や遊具に興味をもってかかわり、考え たり、試したりして工夫したりする(2.84)等の5項目 であった。2.5以下は、(3)季節により自然や人間の 生活に変化があることに気付く(2.30)、(5)身近な 動植物に親しみを持って接し、生命の尊さに気付き、 いたわったり、大切にしたりする(2.39)、(8)日常生
活の中で数量や図形などに関心をもつ(2.27)、(9) 日常生活の中で簡単な標識や文字などに関心をもつ
(2.33)、(10)生活に関係の深い情報などに興味や 関心をもつ、(11)幼稚園内外の行事において国旗
に親しむ(1.78)等の6項目であった。これらの11項 目は、3歳児前期から5歳児後期に至るまで3年間に おいては、全て目標に向かい上昇していた。特に(9) 生活と標識…については、5歳児になってから平均
値が高く伸びていた。しかし、「健康」との平均値の 差は約0.5あり、3歳児前期から5歳児後期まで平行 線をたどっていた。
資料3
3年間における観察児O君の5領域
「内容」達成度
(H22年度研究開発学校報告書)
資料4
3年間の子どもの行動観察記録の 平均値(%)
(H22年度研究開発学校報告書)
図4
幼稚園教育要領5領域「内容」の達成度と O君の成長変化
図5
3年間におけるO君の幼稚園教育要領
「環境」の内容達成度
3.子どもの遊びと運動との関係
子どもの遊びと運動との関係は、「O君の遊びと運 動の関連性」として図6に示した。
「3歳児のO君」の遊びは、滑り台、プール、拾 い投げる、砂場、投げっこ、バケツの取り合い、水 たまりでびしゃびしゃ、友達と階段を上がる、一緒に 遊ぶ、キックボード、追いかける、階段2段から飛 ぶ等の12の遊びが記述されていた。運動に関して は、「体のバランスをとる動き」には、プール、砂場、
水たまりでびしゃびしゃの遊びが該当した。「体を移 動する動き」には、滑り台、水たまりでびしゃびしゃ、
友達と階段で上がる、一緒に遊ぶ、追いかける、階 段2段から飛ぶ等が該当した。「用具などを操作す る動き」には、拾い投げる、砂場、投げっこ、バケツ の取り合い、キックボード等が該当した。
「4歳児のO君」の遊びは、ジャンプで表現、石 壁を登る、パンチをする、ごめんね・いいよ、我慢が できる、遊具への興味、ピアノ演奏の弾き真似、体 操順がわからなくなる等の8つの遊びが記述されて いた。「体のバランスをとる動き」には、ジャンプで 表現、ピアノ演奏の弾き真似が該当した。「体を移 動する動き」には、「体を移動する動き」には、ジャン
段階 視点
3歳児 4歳児 5歳児
前期 後期 前期 後期 前期 後期
心 等
滑り台に登ってくる 子に手を出し、手伝 ってあげる。
自分自身の行動に対 して一人で怒ってい ることが多い。
怒った顔で嫌だとい うことを訴える。友 達への思いやりの心 が強くなる。手をつ ないで一緒に階段を 上がる。
できた嬉しさをジャ ンプで表す。自分 がやっていることを 伝えられるようにな る。先生の注意が受 入れられない。
友達にパンチされて もやり返さなくなっ た。嫌なことでも我 慢ができる。友達に 注意することができ る。
口元をギュッと閉じ ておもちゃを友達に 譲る。最後まで友達 の応援をする。水が 怖い友達にはそっと 水をかける。
友達にちょっかいを 出されても冷静に切 り替えができる。友 達のシャツの出てい るのが気になり、手 を出す。
こ と ば
単語を発することを 楽しむ。単語の繰り 返しが多い。いろい ろな言葉に興味を持 つ。大きな声で返事 ができる。
単語と単語をつなぎ 合わせる。言葉の意 味が分かる。
自分の感情を言葉に 出す。経験したこと を説明する。
「ここあいてるよ〜」
と友達に言葉がけが できる。悪い言葉を 使う。主語述語が入 り、思ったことを言 葉にする
言葉のレパートリー が増え表現が豊か になる。注意や助言 が素直に受付けられ る。話し方に雰囲気 をつける。
カタカナが読める。
状況説明ができる。
突然、話題を変えた り劇画調で話したり する。いろいろな質 問をする。
意地悪を言うように なる。大人びた口調 で言い訳をする。疑 問や事柄を一人で 解釈しながら話す。
行動
落ち着きがない。プ ールの中の貝のおも ちゃを拾い投げる。
滑り台で何度も遊 ぶ。ブロックを投げ る。
先生に言われなくて も手洗い・うがいが できる。元気に振付 けて歌える。支度な ど早くできるように なる。
石壁を登って行く。
男の子にパンチをす る。にらんだり、つ ばを吐いたりする。
遊びへの集中力が強 く元気一杯。
片付けが友達と協力 してできる。歌うこ とが大好き。園生活 を楽しみ元気に過ご す。
ジャンケンスキップ で最後まで勝ち残 る。おへそを押え走 り回る。友達の姿勢 の良さを先生が褒め ると真似る。
ふてくされたり、い じけたり、無言の訴 えも増える。大幅に 遅刻しても自分のペ ースでゆっくり着替 える。
友 達
友達と砂場で一緒に 遊ぶ。友達二人で 帽子の投げっこをす る。砂場でバケツの 取り合いをする。
友達に教えてあげら れる。友達と一緒に 遊べるようになる。
キックボードをとら れ、追いかけていく。
うるさくしている友 達に注意ができる。
クラスの4人とこぜ りあいをする。ごめ んね・いいよの返事 ができる。
自分で気づき、友達 のエプロンのひもを 結んであげる。友達 のブロックを片付け る。マジックで悪戯 をしかける。
他の子と目が合い叩 かれてもやり返さず にそのまま歌い続け る。女の子の髪飾り をいじり、拒否され 背中を叩く
クラスの男の子たち とサッカーをして楽 しそうに走り回って いたが、友達とぶつ かり号泣。しばらく 続いた。
好 奇 心 等
一番に裸になり水着 に着替え水泳帽をか ぶり待つ。園庭の水 たまりで足をびしゃ びしゃする。
興味のないことに は参加しようとしな い。階段の最後の2 段をお兄ちゃんにな ったからと跳んでみ せる。
色を無言で塗りはじ める。ヘラとカッタ ーを一目散に取りに 行く。紙芝居に食い 入り、無駄話をしな い。
いろいろな遊具に興 味を持つ。分解され ていないブロックを 目ざとく発見。先生 のピアノ演奏の弾き 真似をする。
手に着いた泥んこが 固まるのを不思議そ うに見つめる。
「アロエ」と「江口」
を読み間違えて、カ タカナを発見。
ピアニカを誰よりも 頬を膨らませ、嬉し そうな顔で大きな音 を出す。年中の歌を 真剣に見つめる。
か かわ り
先生に着替えを手 伝ってもらう。先生 の話を聞かない。先 生に食べさせても うら。先生にだっこ してもらう。先生の 手を引張ってトイレ へ。
先生にくっついて膝 の上に座ってしま う。手伝ってもらっ て反対の靴を直す。
先生が名前を呼んで も反応しない。先生 の話や行動に素直に 反応。
先生に怒られると黙 って席に着く。喧嘩 を先生に訴える。先 生が間に入り、「お 互い様」とたしなめ られ、話合いをする。
先生に自分から笑顔 で寄り添う。片付け をしているときに、
手伝ってくる。体操 順がわからなく、先 生が指示する。怪獣 を見せアピール。
先生との約束を守 る。問題を先生に言 わずに自分で解決す ることができる。「早 く着替えなさい」と 注意される。問い かけには素直に応じ る。
はさみの使い方が苦 手で、ガタガタの線 になり、手伝っても らう。先生の注意が 増えた。先生に呼ば れても無視し、先生 を驚かす。
表2 3年間の園生活におけるO君の行動観察記録のまとめ
図6 3年間におけるO君の遊びと運動の関係