静岡大学教育学部研究報告 (人文・ 社会科学篇)第49号 (1999.3)307〜317
青年の政治不信に関する一研究
A study on the sense of political distrust in adolescence
原 田 唯 司 Tadashi HARADA
(平成 10年10月 5日受理
)
Abstract
The purpose ofthe present study was to develop a measurement scale for the sense of
political distrust(SPE))in adolescents and to investigate the possible relationships between
SPD and the demogr〔I)hic variables,political interest,political knowledge,party evaluation
田d the intention of voting.The 27‑item SPD ttale represented higher reliability and valid―ity and revealed single dirrleFISiOnality based upon the result of principal copponent andy―
SlS.
No systematic relations were observed between the SPE)and the demographic variables 狙 d political interest and knowlettre,whiCh mefms the mutual independence between the
SPE)and these variables.The analysis of correlation indicated significantly negative rela―
tions between the SPE)and the evaluation toward a1l of the party e対
sted as well as in the case of the intention of votingo These results helped to interpret the characteristics
of political distrusters in adolescents.1996年
10月 に実施 された第41回
総選挙の投票率はついに戦後最低 (小選挙区で59。 65%、
比例代表で
59。
62%)を記録 し、依然 として国政選挙の投票率の下落傾向に歯止 めがかか っていないことを如実 に示 した。 この低投票率の原因の一端を、新 しく導入 された小選挙区比例代表並 立制 という選挙制度が周知徹底 されていなか ったことに求めることも可能であろうが、選挙後 のい くつかの世論調査が示唆するところによれば、む しろ有権者の政治離れが今回の総選挙で 決定的に現れたと見なす ことがで きる。
たとえば、
1996年
11月 14日付の朝 日新聞によれば、今回の総選挙で投票を行 った者です らも 全体の69%が今の政治を 信頼 していない"と回答 し、棄権 した人の71%と いう数値 と大差が なか ったという調査結果が報告 されている。また、綿貫 0蒲島 (1997)に よる明 るい選挙推進 協会 による世論調査結果の概要の報告では、棄権理由の うちで 用があった"とす る回答が前回総選挙
(1998年
7月)後の調査の49%が40%に減少 した一方で、 選挙 に関心 がなか った"
が17%か ら23%に、 選挙 によって政治 はよくな らない"が 7%か ら14%に上昇 した こと、他 方、投票 した理由については、 政治を改めたい"が20%か ら10%に半減 した反面、 投票す
307
るのは国民の義務だか ら"が28%から37%に大幅に上昇 したことが指摘 されている。 これ らの 結果 は、実際に投票 したか棄権 したかに関係な く、有権者全般に政治離れ状態、すなわち政治 に対す る関心や政治 に参加 しようとす る意欲が減退 し、政治の世界か ら自分を遠ざけようとす る傾向が広が っていることを示唆 している。そうした政治離れ状態の原因を生み出 しているの は、政治 に対する根深い不信感の存在であると考え られる。
政治不信 という用語 は、近年 の国政選挙の投票率の下落傾向や支持政党な し層の増加の背景 となる心理的状態を示す概念 としてマスコ ミを中心 に使用 されているが、政治不信の具体的内 容すなわち政治のどの側面 に対 してどのような内容の不信感をどの程度抱 いているのかについ ては必ず しも詳 しい検討がなされているわけではない。 この点 に関 して原田 (199Dは、政治 不信の具体的な内容や領域を明 らかにするために、大学生を対象として政治不信というキーワー ドか ら思い浮かぶ感情や考え、行動傾向などを自由記述法 によって収集 した。得 られた記述 を 不信感の対象 と内容 という観点か ら分類 した結果、政治不信 は政治家・ 行政・ 政党の3者に対 す る不信感 として表現 され、これ ら政治の担 い手 と民意 との乖離 に対す る不満足感や疑間視が 政治不信の中核を構成 していることが示唆 された。また、政治不信を持 った結果 として、政治 に対す る 無力感の増大"、 主観的距離感の拡大
"、
興味・ 期待の喪失"および 行動 の回避"が生ず ることが示 され、 これ らが一体 となっていわゆる政治離れ状態を作 り出 している と解釈 された。
ところで、全般的に低調な投票率の中にあって、
20歳
代の若年層の投票率は他の世代 に比べ てさらに低 く、 この世代の低投票率傾向の定着があ らためて確認 された。 また、すでに各種 の 世論調査で繰 り返 して明 らかにされているように、20歳
代の 支持政党な し"の比率 は各年齢層を通 じてつねに最大である。 これ らのデータはともに、 この世代の政治離れ状態が他の世代 に比べて顕著であ り、 したが って、現在の国の政治に対す る不信感が とくにこの世代 に強 く現 れている可能性を示唆す る。そこで、 この世代の政治不信の内容や構造、さらには政治不信 に 至 る道筋や政治不信を抱 くことに影響する心理学的要因に関する実証的な検討を行 うことは興 味深い課題であるといえよう。研究の対象を青年 に限定す ることによって有意味な情報が失 わ れる可能性 もあろうが、社会的背景や生育環境 にある程度の同質性が保たれていることで、 た とえば政治不信の内容や構造、あるいは政治不信形成の背景をなす要因について分析 しようと す る際に問題の焦点を絞 りやす くなることが期待 される。また、青年の政治不信には現在 の政 治に対する青年特有の見方や考え方が反映 していると考えるな らば、青年を対象 として政治不 信の様相や特徴を分析す ることを通 して、現代青年の心理的特徴をも浮かび上が らせ ることが できるか も知れない。
そこで本研究においては、原田 (199の によって得 られた大学生の自由記述を手 がか りと し て、青年 の政治不信 を測定す るための尺度 を作成す ることをまず第1の 目的 とす る。 原 田 (1998)で は、大学生の政治不信 は、政治家・ 行政・ 政党 とい う政治の担 い手 の認知 された言 動 とあるべ き姿や期待 との間の不一致 に起因す ることが示唆 されている。青年の政治不信 は単 に特定の政治家や政党に向けられた感情であるにとどまらず、政治 という世界全般 に対す る不 信感 という形で広が りを見せていると考え られる。 この ことは、青年の政治不信の仮定 された 構造 として、相互 に関連 し合 うい くつかの政治不信の下位要素が全体 として一つの共通する方 向に並んだ一次元的な配列状況を想定可能であることを意味す る。 これまで政治不信 は単独 の 設間に対す る回答 によって測定 されることが多かったので、心理学的な測定尺度 として新たな
青年の政治不信に関する一研究
政治不信の指標を作成す ることには意味があろう。
ところで、政治不信 は年齢や性別、所属学校 といった人口統計学的要因に応 じてさまざまに 異なった形で現れているのであろうか ?ま た、政治不信 は政治に対す る関心や知識の程度、 あ るいは既成政党 に対する評価 とどのような関連性を示すであろうか ?さ らに、政治不信は投票 意志 とどのように結 びついているであろうか ?こ れ らの疑間に答えるための実証的データを提 供す ることによって、政治不信を持つ者の特徴を浮 き彫 りにす ることができるであろう。本研 究の第2の目的は、政治不信 と人 口統計学的変数、政治的関心 と知識、政党 に対す る評価 さら
に投票意図 との関連性を明 らかにす ることである。
方 法
1。
被調査者 と調査 日時 国立大学1年生109名 (男性37名
、女性72名 )、
私立大学 1年生74名
(男性90名、女性11名)および専門学校1年生 (男性4名、女性
77名
)に対 して、1997年
7月 下 旬に講義時間を利用 して調査を実施 した。平均年齢 は19。
38歳 であ る。 回答 のための時間 とし ておおよそ20分
間与えた。2.質問紙の構成
(1)政治不信尺度 原田 (199Dの研究で得 られた政治不信 に関わ る感情・ 考 えや行為傾 向の自由記述群の中か ら、内容の重複を避 けるとともに、簡潔明瞭な文章表現であることを目 安 として整理・ 統合・ 修正などを行 い、全部で34項 目にまとめた。項 目の多 くは肯定す るほど 政治不信が強いことを意味するように表記 されているが、黙従反応傾向の混入を避けるために、
一部 に逆転項 目を含めた。回答 は、 まった くそう思わない" あまりそ う思わない
"
どち らともいえない"
ややそう思 う"
まった くそ う思 う"までの5段階評定 によって求 め、順 に1‑5点
を与えた。(2)人口統計学的変数 年齢、性別、所属学校、学年、専攻、居住地、居住形態 につ いて質 問を行 った。 この うち性別、学年、居住形態については多肢選択法を、そのほかの項 目につ い ては、被験者 自身 に記入 させた。
(3)政治的関心 原 田 (1994)な どで使用 された政治的関心尺度 を一 部修正 した6項 目 ( 今の国の政治の動向について関心が高い
"
同年代の人 に比べて 自分 は政治 に対 す る関心 があると思 う"
身の回 りの人 と国の政治問題 について話 し合 う機会がある" 政治的な問題には関わ りを持たないようにしている
"
短 い時間であって も、新聞の政治面の記事を読むよ うに している"
テ レビや ラジオの政治 に関係 した報道番組をで きるだけ見たり聞いた りする よう心がけている")か
らなる。回答 は、 まった くあてはまらない" あまりあてはま らない" どちらともいえない" ややあてはまる" とて もよくあてはまる"までの5段階評定 によって求め、順 に
1‑5点
を与えた。第4項目については得点を反転 させた。(4)政治的知識 現在の総理大臣の氏名、総理大臣が所属す る政党名、都議会選挙 で第2党
に進出 した政党名、国会議員 に認め られた憲法上 の特権、および憲法に規定 された国民の三大 義務 の5つの設間を用意 した。解答 は正答および わか らない"を含めた4つの選択肢の うち
か ら 1つ を選択 させることによって求めた。5項目の正答数の合計値を政治的知識得点 とし、
わか らない"の選択数を合計 してDK反応得点 とした。
(5)政党に対する評価 政党 に対す る評価の測度 として(1)政党好意度 と唸)政党支持を用いた。
政党好意度 は、 '自民党"、 社民党
"、
さきがけ"、
新進党"、
民主党"および 共産党マの主 たる6つの政党 に対す る感情的評価 によって測定することとし、各政党を 全 く好 ましくないと思 う" かなり好 ま しくないと思 う" どちらかといえば好 ましくないと思 う"
どち らともいえない" どち らか といえば好 ましいと思 う" かなり好 ましいと思 う" と て も好 ましいと思 う"の 7段階で評定 させ、順 に1から7点を与えて得点化 した。
政党支持 については、現在の政党支持の様子 を、上述 の6政党 に加 えて わか らない"と
支持す る政党 はない"の 2項目を含む8個の選択肢の中か ら1つ を選ばせることによって測 定 した。
(6)投票意志および意志がない場合の理由 近々国政選挙があり、自分が選挙権を持 ってい ることを仮定 した場合に、投票す る意志があるかどうかを、 まちがいな く投票す る" たぶ
ん投票す るだろう
"
わか らない"
たぶん投票 しないだろう" まちがいな く投票 しない"
のうちか ら 1つ を選択 させ ることで測定 した。さらに、 わか らない"以降の3つの選択肢 を
選んだ場合 には、その理由について、 支持で きる政党がないか ら" どの政党 に投票 して も 状況は変わ らないと思 うか ら
"
自分一人 くらい投票 しな くて もかまわないと思 うか ら"
選挙に関心がないか ら" どの政党 にも魅力を感 じないか ら"および たぶん忙 しくて投票に行 くゆとりがないか ら"の 6つの選択肢の うちか ら、 自分の今の気持ちにもっとも近いものを1
つ選ばせた。
1。
政治不信尺度の作成(1)主成分分析の結果 政治不信尺度34項 目の評定値 に基づいて主成分分析を行 ったところ、
回転前の第1主成分の負荷量 は多 くの項 目で │.4001の 値を示 し、 この尺度が顕著 な1因子構 造を持つ ことが示唆 された。 しか しなが ら、 政党がた くさんありす ぎて、どの政党 に投票す ればよいのか迷 うのは当然である"、 党の基本政策を曲げてまで他の政党 と一緒 になろうと す る態度 は許すべ きではない"な どの7項目については、第1主成分への負荷量が小 さいか、
もしくは他の主成分への負荷量の値の方が上回 っていたので、それ らを取 り除いた
27項
目につ いて再び主成分分析を行 った。その結果、すべての項 目について回転前の第1主成分負荷量 が│。
4001を超えていたので、 これ ら27項
目を政治不信の測定尺度項 目として採用す ることと し た。次 にこれ ら
27項
目か ら測定 される政治不信がどのような下位領域に分かれて構成 されている のかを確かめるために、直接斜交法による回転を行 った。 Table lは、得 られた因子 パ ター ン行列を表示 したものである。なお、因子名を与えるに際 しては、それぞれが政治不信の内容 を表現す る方向にそろえた。第1主成分 は、 国民の要求や願いを真剣 にくみ取 ろうとす る政 党 はない"、
選挙の公約を真剣 に守 ろうとす る政党など存在 しない"、 政治家 は言 い訳 ば か りが上手で自分の非を認 めようとしない"な ど7項目か らなり、政治家や政党に対する国民 の要求や期待 と現実の行動 との間の食い違いを指摘す る項 目の負荷量が高いことか ら、 国民 要求 との乖離1と命名 した。第2主成分 は、 国民の目の届かないところで税金が使われてい る"、 政府 は実際にどのように政策を具体化 しているのかを国民 に伝えようとしていない"
など4項目か ら構成 され、政治 に関す る情報の開示が少ないことを示す内容の項目か ら成 り立 っ ているので、 情報の隠蔽"と名付 けた。第3主成分 は、 政治家 は自分の金儲 けのために自 分勝手なことばか りする
"、
立場を悪用 して汚職など不正な行為をす る政治家が多す ぎる"
結 果
青年の政治不信に関す る一研究
Table 1 Oblique rotated factor pattern matrix for the Sense of Political Distrust Scale
F4
hi2
16 国民の要求や願いを真剣 に くみ取 ろうとす る政党 はない
17 選挙の公約を真剣に守 ろうとする政党など存在 しない
25 今あるどの政党 も世の中をよい方向に変えることはできない
o9 政治家 は言い訳ばか り上手で 自分の非を認めよ うとしない
34 国会議員 には国民の代表 とい う自覚を欠いた人ばか りいる
24 政治 は政治家 たちが勝手 に行 っているものである
lo 自分の言動 に責任を持たない政治家が多い
29 国民の日の届かないところで税金が使われている
26 政府 は実際にどのように政策を具体化 しているのかを国民 に 伝えようとしていない
27 国の政治 に関わる重要事項が非公開の名の下に国民に隠 され ̲
ている
18 信念 もな しにころころと名前を変える政党 を信用 してはな ら ない
.85 .05 ‑.08 ‑.00 ,78 .09 ‑。12 .01 訂5 。12 ‑.06 ‑.07
.57 .01 .11 .47 .47 .10 .07 .26
.41 ‑.04 ‑2.4 .13 .40 .08 ‑1.7 .07 .08 .65 ‑.33 .00 .28 .62 ‑.05 .07.09 .81 .01 .74
‑.04 .60
‑.08 .66 .19 。49
.14 .43
.28 .50‑.14 .64
‑.06 .59
02 政治家 は自分の金儲けのために自分勝手な ことばか りす る
ol 立場を悪用 して汚職など不正な行為をする政治家が多す ぎる ̲ 04 政治家 は国民の願いをかなえ るどころか,裏切 るような行為
ばか りしている
05 政治家 は立派な ことを言 って も公約を実行 しよ うとしない 。24 .06 ‑.54 .04 .09 .55 03 政治家 は自分が当選す ることばか り考えて
,日
本のために何 。30 .03 ‑.51 .17 .03 .62が必要かを考えない
28 「 カラ出張」や「官官接待」など,官僚 は国民の税金を自分 .o7 .39 ‑̲47 ‑。11 .13 .58
たちで好 きなように使 っている
22 官僚 とは政治家や大企業の ことばか り考えている人のことを ̲.o8 .16 ‑.07 .76 ‑.03 .66
ぃぅ 。72 08 政治家 とはカネのためな らば何で もやる人の ことである 。41 ‑。10 ..11 .61 ‑。 14 .46 07 名誉や地位のためだけを考えて政治家 になろ うとす る人物が 。17 ‑.06 ‑.13 .51 .08 .52
多い
23 政治 と財界・ 官僚 との癒着が今の政治の本質的な問題である こ
.30 .15 ‑。
34 .43 .2233 議員 による名ばか りの海外視察などは直 ちにやめるべ きだ 。03 ‑。 36 ‑。14 .08 .75ヽ .62 14 与党 にな りさえすればよいという政党 は信用で きない .02 .20 ‑.14 ‑.20 .63 .54
19 芸能人やスポーツ選手を候補者 に仕立てて党の人気を上 げよ 。o7 .23 .23 .12 .51 .40
うとする政党 は厳 しく批半
Jさ
れ るべ きである15 政党 は選挙に勝つ ことだけが政治だ と思 っている 。37 .12 ‑.09 .04 。42 .55 21 「薬害 エイズ」問題での対応のように,国は自分たちの責任 .01 .13 ‑.24 。26 .34 .47
を認めよ うとしない
32 政府 は自分の失敗のツケを国民 に押 しつ けてばか りいる
Contribution (%) 57.5
など6項目か らな り、主 として政治家の自己中心的な行動 に対す る批半J的な見方を表す項 目か ら構成 されているので、 自己中心性"と命名 した。第4主成分 は、 官僚 とは政治家 や大企 業のことばか り考えている人のことをいう
"、
政治家 はカネのためな らば何で もやる人の ことである"など4項目か ら構成 され、金銭や名誉など個人的利益を追求 しようとす る政治家 の
態度を表現す る項 目か ら成 り立 っているので、 私益追求"と名付 けた。さらに、第5主成分 は、 議員 による名ばか りの海外視察などは直ちにやめるべ きだ
"、
与党 にな りさえすれば よいという政党 は信用で きない"な ど6項目か らな り、政党や政治家の無責任 さあるいは責任Table 2 Factor correlation matrix for the Sense of Political Distrust Scale
Factor
F2 F3 F4 F5Fl 国民要求 との乖離
F2 情報の隠蔽
F3 自己中心性
F4 私益追求
F5 無責任体質
。24 ‑.35 .38 .23
‑.31 .26 .32
‑.34 ‑。
32.31
逃れとも見える行動を表現 した項 目か ら構成 されているので、 無責任体質"と命名 した。
なお、抽出された主成分間の相関を算出 した結果を Tttle 2に示す。 いずれの組 み合わせ において も高い値が得 られ、本尺度 によって測定 される政治不信が顕著な一次元性を持 ってい ることがわかる。なお、一部に負荷量が低い項 目や別の主成分に比較的高 い負荷量を持つ項 目 も見 られたが、そ うした項 目を除去 したとして も大 きな影響 はないと判断 し、また項 目の意味 内容を生かす こととして、
27項
目すべてを政治不信尺度項 目として採用す ることとした。(2)信頼性 と妥当性 次 に、政治不信の各下位尺度 ごとに標準化 α係数を求めたところ、順 に。
87、 .75、
。85、
.71および。74で
十分高 い値が得 られた。また、合計値 について も同様 に標準化 α係数を算出 したところ、。94と いう極 めて高い値が得 られた。 また、各因子 ごとに負荷量 が 高か った項 目の得点を単純加算 してそれぞれの下位尺度得点を求め、各下位尺度に含まれる個々 の項 目得点 との間の相関係数を算出 したところ、。61か
ら.87ま での範囲にまたが り、すべて0。
1%水準で有意な正の値が得 られた。以上か ら、政治不信尺度 は十分な信頼性を備えているとい える。
次 に、政治不信尺度の妥当性を調べ るために、政治不信尺度項 目への評定 とは異なる場所で 今の国の政治のあ り方 に強い不信感を持 っている"と いう項 目に対 して7段階評定 を求めた ところ、双方の間の相関は、政治不信尺度合計値および各下位尺度得点 の順 にそれぞれ。
42、
。
30、 .36、 .42、
。33、
。33で
あ り、いずれ も0.1%水準で正 の有意 な値 を示 した。 したが って、本 政治不信尺度が内容的に妥当であることを示す証拠が得 られたといえる。以上か ら本政治不信 尺度27項
目は、信頼性、妥当性 ともに満足すべ き水準 にあると判断で きる。2。
人口統計学的変数に見 られる特徴Table 3は政治不信の合計値および各下位尺度得点の平均値 と標準偏差、 さらにそれ らの 1項目当た りの平均値 と標準偏差を求 めた結果を示す。数値は5段階評定を求 めた結果である
Table 3 Total and per item means and SDs for the Sense of Poltical Distrust Scale
(total) (per item)
Mean SD Mean SD
政治不信(合
計値) 107.09 15.53 3.97 0。 94 国民要求 との乖離 25.65 5.50 3.66 1.04情報の隠蔽 自己中心性 私益追求 無責任体質
16.69 2.57 4.17 0.85 25.61 3.89 4.27 0.86 14.94 2.80 3.74 0.96 24.17 3.76 4.03 0.96
青年の政治不信 に関す る一研究
ので、1項目当た りの平均が4に近 いということは、全体 として得点 は高
t)方
に傾いていて、全般 に強い政治不信が感 じられていることを示 している。
次 に、政治不信得点および各下位尺度得点について、所属学校 (国立大学、私立大学、専門 学校)と性別 (男性、女性)を 2要因 とする分散分析を行 ったところ、第4主成分 の 私益追 求"得点で性別の主効果が認められた (h/1S=36.47、
F=4.66、
p<.05;平均値 は男性15。 23、
女 性14.71)以 外 は、主効果および交互作用いずれ も見いだされなか った。また、年齢や居住地、居住形態 ごとに政治不信得点および下位尺度得点を比較 してみたが、顕著な特徴 は見 いだされ なか った。 これ らのことは、所属学校や性別 といった人口統計学的変数の違 いに関わ りな く、
政治不信 は現代青年全般 に共通 に広が った現象であることを強 く示唆 している。
3。
政治的関心および知識 と政治不信政治的関心6項目の単純合計値 と各項 目得点 との間の相関係数を算出 したところ、 政治的 な問題 には関わ りを持たないようにしている"という項 目のみ合計値 との間に有意な正の相関 を示 さず、やや内的に整合 していなか ったので、 この項 目を除 く残 る5項目の合計値を政治的 関心得点 とした。 この5項目の政治的関心尺度の α係数 は.80で、十分 に高 いといえ る。全体 の平均値 は11.61で、かな り低 い方 に偏 りが見 られる。
また、政治的知識得点の全体の平均値および標準偏差 はそれぞれ
2.65、
1.22であ り、DK反
応得点の全体の平均値および標準偏差 はそれぞれ
0。 99、
1.13で あった。次に、政治的関心得点、政治的知識得点およびDK反応得点 について所属学校 と性別の2要
因分散分析を行 ったところ、DK反応得点の性別の主効果が有意でなかpた以外は、いずれの 得点 に関 して も所属学校 と性別の主効果が有意であった。また、いずれの得点 において も交互 作用 は有意ではなか った。そこで、所属学校 ごとに政治的関心、政治的知識および
DK反
応の 各得点を算出 し、1要因分散分析を行 ったところ、政治的知識得点 に関 しては3群間に、政治 的関心およびDK反応数 に関 しては国立大学および私立大学在籍者 と専門学校在籍者 との間に いずれ も5%水準で有意差が認 め られた (Table 4)。 政治的関心 は国立大学=私立大学 一専門学校の順 に低 くな り、政治的知識 は国立大学 ―私立大学 ―専門学校の順に低 くなっている。逆 にDK反応数 は国立大学=私立大学 ―専門学校の順 に多 くなっている。性差については、政治 的関心 (平均値 と標準偏差 は男性でそれぞれ13.03および
4.44、
女性でそれぞれ10.62および3.臥Table 4 Means and SDs of the index of political interest and
political knoledge for each group
PI Score PK Score DK Score
Mean(SD) Mean(SD) Mean(SD)
国立大学(n=lo9) 私立大学(n=lol) 専門学校(n=81)
12.55(3.94) 12.57(4.44) 9.48(3.72)
3.09(1.23) 2.64(1.15) 2.07(1.06)
0.76(0.95) 0.97(1.20) 1.32(1.20)
F 16.78 18.61 5.90p<.001
pく
〔.001 pく
〔.003
男性(n=131)13.03(4。 44) 2.88(1.27) 0.92(1.19)
女性(n=160) 10.62(3.83) 2.47(1.15) 1.04(1.08)4.90
p<.0012.88 0.90
pく
〔.004 nst
p<.001)、
政治的知識 (平均値 と標準偏差 は男性でそれぞれ2.88お よび1.27、
女性でそれぞれ2.
47お
よび1.15、
p<.01)と もに女性の方が得点が有意 に低か った。さらに、政治的関心、政治的知識およびDK反応の各得点 と政治不信得点 との相関を調 べた ところ、順 に。
08、
.0供 ―.00と いういずれ も低 い値 となった。所属学校や性別の効果をコントロー ル した場合で も、相関係数の大 きさには大差なか った。 これ らの結果 は、政治的関心や政治的 知識の程度 と政治不信 とは相互 に独立 した関係 にあり、政治 に対する関心や知識のあ りな しに 関係な く、被調査者 となった青年たちは一貫 して強い政治不信を感 じていることを示 している。4。
政党に対する評価 と政治不信6つの主たる政党に対する好意度と政治不信得点との相関係数を算出したところ、 自耽 、 社民党
"、
さきがけ"、 新進党"、 民主党"および 共産党"に対する好意度 との間にはそれぞれ―
.38、
―。24、
―.32、
一。31、
―。25、
―。15という負の値が得 られ、 共産党"と の間の有意水準が5%レベルであった以外は、いずれ も1%レベルで有意であった。 これ らの結果 は、
政治不信を強 く感ず るほど与野党を問わず、また、保守的であると革新的であるとに関わ りな く、主 たる既成政党すべてに対 して否定的な感情を持つ ことを示 している。なお、各政党 に対 す る好意度 に関 しては、所属学校および性別 による差 は認め られなか った。 ・
また、現在の支持政党の様子 についてたずねた質問に対する回答に基づいて、まず(1)いずれ かの支持政党名をあげた者 :政党支持あり群
(n=54)、 (幼
支持する政党はない"を選んだ者 :政党支持な し群
(n=159)、
および(3) わか らない"を選択 した者 :DK反応群 (n=7の とに 分類 した。次 にこれ ら3群間の政治不信得点を比較 したところ、 Table 5に示 したよ うに、政党支持な し群 は他の2群よりも政治不信得点が有意 に高か った。政党支持なし群は、DK群
ほどには政治的関心・ 知識が低 くはないにもかかわ らず他のグループよりも強い政治不信を感 じていることが特徴的である。 このグループはDK群とは異なうて、 よ り積極的 に、 支持す る政党 はない"と答えた者たちで構成 されている。 これ らのことは、既成政党 に対す る否定的 評価が政治不信を強 くする有力な原因の 1つ であることを示唆 している。 .
Table 5 Comparison of scores of the Sense of Poltical Distrust(SPD)′ Politica:lnterest(PI) and Po:itical Knowledge(PK)between party supporters′ nonsupporters and DK responders
SPD Score PI Score
Mean (SD) Mean (SD)
PK Score Mean (SD)
政党支持あ り群(n=54)政党支持 な し群
(n・ 159)
DK群 (n=78)
102.83(17.62)
110。
13(14.65)103.95(14.53)
13.67(4.18) 12.19(4.20)
9。36(3.48)
2.98(1.24) 2.71(1.23) 2.31(1.12)
6。90 p<.001
20。
93 ・ 5.42pく
〔.001
p<.0055.投票意志および投票 しない理由と政治不信
投票意志の程度 と政治不信得点 との間の相関 は。15であ り、1%水準で有意 な正 の相関を示 した。双方の間に有意な正の有意な相関が認め られたのは、性別 と所属学校をコントロール し た場合 も同様であった。なお、投票意志の平均値および標準偏差はそれぞれ3.36および1.22で、 中間点 よりもやや高い。また、投票意志の程度 について たぶん投票 しない
"、
まちがいなく投票 しない"と答えた者 (n=77)は、 まちがいな く投票す る
"、
たぶん投票す る"と青年の政治不信に関す る一研究
答えた者 (n=153)および わか らない"と答えた者 (n=57)よ りも有意 に政治不信得点が 高か った (平均値 はそれぞれ111.は
105。 10、
106.25、 ともにバ.05)。
このことも、近 々に国政 選挙があった場合 に投票 しようとす る意志が少ない者 ほど政治不信得点が高いことを示唆 している。
なお、 わか らない"および たぶん投票 しない
"、
まちがいな く投票 しない"と答 えた者 (n=132)に対 してその理由をたずねたところ、 選挙 に関心がない"が30.3%、 どの政 党 に投票 して も状況 は変わ らない"が29.5%、 たぶん忙 しくて投票に出かけるゆとりがない
"
が14.4%で 、 これ ら3つの回答が全体の8割近 くを占めていた。投票意志の低 い者が政治 の世 界か ら自分 自身を離脱 させたり、政治的有効性感覚が低 い状態 にある傾向を読みとることがで
きる。
1。
政治不信尺度の構造本研究で用意 した政治不信尺度
27項
目に対す る評定 に基づいて主成分分析を行 った結果、回 転前の負荷量がすべて第1主成分で高 い値を示 していたことか ら、本政治不信尺度の構造 は一 次元的であり、政治不信の高低をより直接的に測定する尺度であることが明 らかにな った。 ま た、本尺度の標準化 α係数の値 も。94と いう極めて高い値が得 られ、 さ らに 今 の国 の政治の あり方 に強い不信感を持 っている"と いう設間に対す る評定 との間 に。42と い う高 い正 の相関 が示 されたことと合わせて、本尺度が政治不信の程度を測定す るのに適切な尺度であることが 確認 されたといえよう。続 いて、政治不信がどのような下位要素か ら構成 されているのか、さらに政治不信の具体的 内容を明 らかにす るための手がか りを得 るために斜交回転を試みたところ、第1主成分か ら順 に、 国民要求 との乖離
"
情報の隠蔽"
自己中心性"
私益追求"および 無責任体質"
と命名 される、互 いに相関す る5つの主成分が抽出された。 これ らの主成分 は、本政治不信尺 度がカバーする範囲において測定可能 な政治不信の構造 と内容を具体的に指 し示す ものと考え られる。回転後の各主成分の固有値の大 きさを考慮 に入れるな らば、本研究で測定 された政治 不信 は、 国民要求 との乖離"を中心 に残 る4つの主成分が互 いに関連 し合 いなが ら全体 とし て1つにまとまった形を構成 していると見なす ことが可能であろう。すなわち、政治不信 は政 治家や政党・ 官僚など政治の主 たる担 い手の言動 とそれ らに対す る役割期待 との間の食 い違い の認知を基礎 として生 じ、 さらにそ うした認知 は、第2主成分以下の、情報を隠 し、 自己中心 的で、私益を追求 し、責任をとろうとしないといった政治の担 い手 に対す る否定的な評価 ある いはイメージを持つ ことによって一層強固なまとまりとして政治不信の全体像を形作 っている と推測 される。
政治不信が内容的に各主成分で表現 された政治あるいは政治の担い手 に対す る評価の総体 と して構成 されているということは、同時に政治不信を解消 させ る方向性を も提示 していると考 え られる。すなわち、政治家や政党・ 官僚がよリー層情報の公開を進め、自己中心的で無責任 と受 け取 られる行動を改めることが政治 に対す る一般国民か らの信頼感を増や し、文字通 り民 主的で安定 した政治・ 社会の形成 に貢献す るであろう。 もちろん、本研究で作成 された政治不 信尺度 は、項 目に表現 された内容 に対す る個 々人の感情的あるいは認知的評価を測定 している のであって、各項 目の内容それ自体が客観的事実であるかどうかはまった く別の問題である。
考 察
すなわち、政治不信尺度 は各項 目に表現 された事項の正誤あるいは確か らしさを問 うているの ではな くて、そのように感 じたり考えたりしている程度を測定するための道具である。 したがっ て、たとえば 国民の要求や願 いを真剣に くみ取 ろうとする政党"や政治家が実際に存在 して いるかいないかではな く、む しろそのような判断や思いが広 く国民の間に持たれているとい う 点 に注 目すべ きであろう。心理学的な尺度構成の 1つ の意義 は、項 目内容が客観的に事実であ るかどうか とは直接関わ りを持たない心理学的な意味での事実を測定す るところにあ り、本研 究で作成 された政治不信尺度 もその範囲内で有用であるといえる。
2.青年の政治不信の特徴
本研究の被調査者 は大学その他の教育機関に在籍す る平均年齢19.38歳の青年 であ る。 した が って、投票行動その他の政治的行動をこれまでに行 った経験がほとんどな く、政治的な面 で の初心者であることが容易に想像できる。本研究で作成 した政治不信尺度が顕著な一次元性 を 持つ という特徴 は、 このような被調査者の年齢や政治的経験の不足 といった特性 に大 きく依存 しているのか も知れない。政治的経験を蓄積 したおとな世代では、政治不信の構造 に関 して青 年 とは質的にも量的にも異なった特徴を示す とも考え られる。表面 に現れた現象のみならず、
いわゆる裏の事情について も知 り得る機会を持つおとなを調査対象 とした場合には、たとえば 情報の隠蔽"と 自己中心性"と は相対的に独立 したものと判断 されるか も知れない。また、
青年を対象 とした場合よりも政治不信得点が低 いとも考え られる。
ところで、政治不信得点の1項目当たりの平均値 は5段階評定で4に近 く、 きわめて高 い値 であるといってよい (Table 3)。 政治不信得点の平均値は所属学校や性別 といった人 口統計学 変数間で差が見 られなか ったことは、 こうした社会的属性の相違 とは関わりな く、青年の間 に 強い政治不信が共有 されていることを示唆 している。また、政治不信 と政治的関心や知識 の程 度 との間に有意な相関は認め られなか ったことは、青年の政治不信の強 さは関心や知識のあ り な しを問わず一貫 しているということもできる。他の世代 との比較デニタがないために、政治 不信の程度が加齢 とともにどのような変化をす るのかについては今後の検討を待 たなければな らないが、国政選挙 における棄権率の高 さや政治的体験の少なさを考慮するな らば、 この世代 の政治不信の程度が相当程度高いことが推定できるであろう。本研究 は、青年の政治不信の強 さがどのような心理学的要因に由来するのかを明 らかにすることを直接めざしているわけでは ないが、少な くとも青年を対象 とした場合には、政治的関心ゃ知識の程度が低いことが直接政 治不信を増大 させ ることには結 びつかないことが示 されたことは興味深い。
3.政治不信に関わる要因 。
政治不信 は主たる既成政党すべてに対す る一貫 した否定的評価 と結びついていて、政権を担 う政党だけではな くて、保守的、革新的であるとを問わずすべての野党 に対 して も例外な く政 治不信得点 と政党 に対す る非好意的評価 との間に有意な正の相関が認め られた。また、 支持 政党な し"グループは、 支持政党あり"グループはもちろんのこと、 わか らない"グルー プと比較 してす らも、政治不信得点が有意 に高か った。さらに、政治不信が強い者 ほど国政選 挙が想定 された場合の投票意志が低いことも示 された。
以上か ら、強い政治不信を持つ者 は既成政党を否定的に評価 し、か りに国政選挙が予定 され ていたとして も初めか ら投票す る意志が少ない者であるといえる。 このことは、政治不信が政
青年 の政治不信 に関す る一研究 317
党全般 に対す る否定的感情 と結 びついているという原田 (1998)の 指摘を裏付 けるとともに、
強い政治不信を感 じている者 は、無力感や興味の喪失を感 じつつ政治の世界か らで きるだけ身 を引 こうとし、政治に関連 した行動を回避す る状態、すなわち政治か らの離脱状態を経験 して いることを示 している。 t
また、政治不信 と政治的関心および知識の程度 との間には相関がほとんど見 られず、双方が 相互 に独立 した関係にあることを考慮す るな らば、強い政治不信を感 じている者が もともと政 治に対す る関心が低か った り、知識を持たない者たちであるという見方 は否定 される。 もっと も、政治的関心得点 は全体に低 く、また政治不信得点 もかなり高 い方 に傾 いていたことか ら、
双方の関連が見かけ上明確 にな らなか った可能性 もある。同時に、政治的関心のとらえ方 につ いて も、たとえば一般的、総括的な政治的関心 と、個別領域的な政治的関心 とを分離す るなど の工夫が求め られるか も知れない。政治的知識 に関 して も、学校教育で取 り上 げ られる事項 に 関わる基本的な知識 と刻 々と移 り変わる政治状況についての知識 とを区別す ることが有効であ るか も知れない。少な くとも本研究の結果か らは、政治的関心 と知識が政治不信の先行条件で あることを示す証拠 は得 られなか った。今後双方の関連の様相 に関す る一層の検討が求め られ る。
要 約
本研究 は、青年の政治不信を測定す るための尺度を作成 し、青年の政治不信の特徴を明 らか にするとともに、政治不信 と人口統計学変数、政治的関心 と知識、政党 に対する評価および投 票意志 との間の関連性 について実証的に検討を行 った。その結果、作成 された政治不信尺度 は 十分な信頼性 と妥当性を持 ち、顕著な一次元性を示す こと、政治不信尺度得点 はかな り高 い方 に傾 き、青年 は強い政治不信を感 じていること、政治不信 は所属学校や性別 といった人 口統計 学変数 とは関連 しないこと、政治不信 と政治的関心・ 知識の程度 との間には関連性が見 られな いこと、政治不信 は主 たる既成政党すべてに対す る非好意的評価や支持政党を持たないこと、
さらに投票意志が低いことと結びついていることなどが明 らかにされた。
文 献
原田唯司 1994 政治的有効性感覚、政治 に対す るイメージと政治的態度 静岡大学教育学部
研究報告 (人文・ 社会科学篇
)、 44、
217‑233。原田唯司 1998 大学生 の政治不信一自由記述を通 した分析 静岡大学教育学部研究報告
(人
文社会科学篇)、
綿貫穣治・ 蒲島郁夫 1997 1996年衆議院総選挙の分析(1)選挙、