長崎大学総合環境研究 第 9 巻 第 1 号 pp. 63‑68 2006 年 1 1月
子どもの生活習慣病の観点から見た学校給食における 脂肪摂取量に関する研究
秋永優子* 、中村 修* * 、渡蓮美穂* * * 、片測結子* * * * 、谷 遼平* * * 、宮崎 藍* * *
S t udyo nt heFa tI nt akef r omSc hoo lLunc hSe r vi c e sf r om t hePe r s pe c t i veo fLi f e s t yl e ‑ r e l a t e dDi s e as e si nChi l dr e n
YukoAKI NAGA,Os a muNAKAMUR A, Mi hoWATANABE, Yui koKATAFUCHI , Ryouhe iTANIa ndAiMI YAZAKI
Abs t r ac t :Thei s s ueo ff a ti nt a ket ha ti ss a i dt obeabi gc a us eofl i f e s t yl e ‑ r e l a t e ddi s e a s e si n c hi l dr e na ndt her e c o mme nde df a ti nt a ket obes e r ve di ns c hooll unc he sf ori mpr o ve dhe a l t h we r es t udi e d.
Thef a c twa sc o nf l r m e dt ha tc hi l d r e ns u f fe r i ngko m l i f e s t yl e ‑ r e l a t e ddi s e a s e sa r eo nt he i nc r e a s ea ndt ha tar a t he rhi g hpe r c e n t a geofc hi l d r e nha vea ne xc e s s i vef a ti n t a ke・ Ther a t i oo f f a t ‑ de r i ve de ne r g ywa sa l s opr o ve dt obehi g hi nma nys c hooll unc hs e r vi c e s . I nc o ns i de r a t i o n oft heg r e a ti nf he nc eo fs c hooll unc hs e Ⅳi c e so nt hehe a l t ho fc hi l dr e n,t het a r ge tr a t i o i ndi c a t i o no ff a t ‑ de r i ve de ne r g ys ho ul dbel o we r e dt o25 % ‑30%,o rt o25 %. I ti sne c e s s a r y t ha tt heme nui sma d eo utt ot a r ge tt o wa r d25 % f o rt her a t i oo ff a t ‑ de r i ve de ne r g y.
K e ywo l ・ d. ・ c hi l d r e n ,s c hooll u nc hs e r v i c e s , f ati nt ak e ,l l fe s o, l e ‑ r e l at e ddi s e a s e s
1. 緒言
肥満傾 向児 の出現率1 は、2003 年度 の 1 2 歳男児で は 1 980 年度 と比べ ると 1. 5 倍、1 968 年度 とでは 4 . 4 倍 にもなってお り、女児で もそれぞれ 1 . 4 倍 と 3 . 3 倍で、過去数十年間 に著 しく増加 して きた。そ の結 果、生活習慣病が低年齢化 し、子 どもたちの健康が 損 なわれて いる ことが、深刻な問題 となって いる。
生活 習慣病 の発症 には、 「 外部環境要 因」、 「 遺伝 要 因」、 「 生活習慣要 因」の 3 つの要 因が関与す る 2 も 辛
**
***
****
福 岡教育大学教育学部
長崎大学大学院生産科学研 究科
長崎大学大学院生産科学研究科博 士前期課程 福 岡教育大学大学院教育学研究科修 士課程
受街年 月 日
2 0 0 6
(平成1 8
年)6
月7
日 受理年 月 日2 0 0 6
(平成1 8
年)9
月1 4
日ので、影響 を及ぼす生活習慣 として食生活、運動、
飲酒、喫煙、休養な どがあげ られて いる。
特 に子 どもに生活習慣病 の兆候が見 られ るよ うに なった原 因は、食生活 の変化、運動量 の不足、ス ト
レスの増加 な どで、なかで も食生活が発病 ・進行 に 大 きな影響 を及ぼ して いる 3 と考 え られている。魚介 類、穀物、野菜 な どを中心 とした 日本人の食文化が 最近では大 き く変化 して きたためであ り、肉や動物 性 タンパ ク質が増 え、脂質 の とり過 ぎ、糖分 の とり 過 ぎ、塩分 のとり過 ぎ、栄養 のアンバ ランス 4 が問題
とされて いる。
このような食生活 の多くは、家庭で の食のあり方
の乱れが直接的な原 因で あると考えられて いる。一
方、子どもたちが毎 日食べて いる学校給食で は、栄
養所要量の基準が定められ、学校栄養職員による徹
底した栄養計算 による献立管理が行 われて いる。し
かし、過去 には栄養 過多
5も指摘 さ れて きた。年 間
秋永優子 ・中村 修 ・渡連美穂 ・片
捌結子 ・谷 遼平 ・宮崎 藍
20 0 日もの昼食 を教育 として提供 し、現在 の健康状 態 に対 してだけではな く、将来 にわたっての食習慣 形成 に大 きな影響 力 をもって いる 6 学校給 食 の内容 について も、食育基本法が制定 されるほど子 どもの 食が心配 されるようになった この機会 に、改めて点 検する必要があると言 える。
そ こで、子 どもたちが生活習慣病やその予備軍 に な らず に元気で健康 に育 っていくための学校給食 に ついて、献立面 にお ける改善 を中心 に、そ のあ り方 を見つめ直す ことにした。
本報では、献立改善の方向性 を得 るために、子 ど もの肥満、生活習慣病 の大 きな原 因である脂肪摂取 量 を中心 に、現状 における問題点 を明 らかにす る。
次 に、よ り健康 に寄与するものとするために、脂肪 摂取量のあ り方 について検討す る。
2. 子どもの健康状態
子 どものための生活習慣病予防健診実施方法 7 と して、第 1次生活習慣病予防健診では、調査票 とあ わせて、身体測定 による肥満度 の算出、血液検査 に よる総 コレステ ロール、血圧検査、尿検査 による血 糖 の把握がなされている。
かつては、血液検査等は、肥満児 に対 してのみ行 われ る ことが多かったが、近年、肥満 の有無 に関わ らず全児童 を対象 に、健診の一貫 として実施 される 地域が見 られ始 めた。
子 どもたちが どれ くらいの頻度で危険因子 を保有 しているかを、長野県 内の小学生 4, 41 3名、中学生 4, 3 40名に調査 した結果 8 では、家族 に若年のうちに 心筋梗塞、狭心症 になった人がいるという家族歴 を 保有す るのは小学生 24. 8%、中学生 27. 6%、肥満は 1 2. 8%と 1 1 . 6%、血圧は 2 . 2 %と 3 . 3 %、高コレステ ロールは 1 1 . 7%と 6. 7%であった。有所見者は 42. 7%
と41 . 8%であ り 、1 0 人中 4 人の子 どもが、なん らか の危険因子 を保有 して いた。
新潟県 A市の小学校 4 年生を対象 とした健診で も、
肥満、高脂血症、高血圧 のうちいずれか 1 つ以上 を 有する者は、約 28%であった 9。
1 998年 に愛媛県松 山市 の中学校 1 年生 に実施 さ れた小児生活習慣病予防健診で も、軽度か ら高度 を 含めた肥満出現率は 1 3. 4%、高 コレステロール血症 の出現率は約 6 %1 0 で、1 0 年前 と比べて増加 して い た。
栃木県真岡市内の 4 つの小中学校 の児童 ・生徒 に 1 99 2 年度か ら 1 99 4 年度 に年 1 回行 った健診 1 1 では、
‑6 4‑
3 年間を通 し、標準体重 に対する過剰体重が 20% 以 上である肥満度 1 20%以上の出現率は 1 2%‑1 3%で、
肥満度、血圧、総 コ レステ ロール、高比重 リポ蛋 白 コレステ ロール、動脈硬化指数のいずれか に異常所 見がみ られた児童生徒 も 20 数 %であった。
これ らは、厚生労働省平成 1 5 年国民健康 ・栄養調 査報告 による、6‑1 4 歳 の子 どもの 20%以上が太 り ぎみ、約 1 0% 以上が肥満 に相 当しているという結果
1 2 と一致 した傾向である。
さ らに,2000 年 に香川県高松市が小学校 4 年生 に 行 った血液検査では、20%が高脂血症、1 6%に肝障 害がある 1 3という結果 も明 らかになって いる。
実は、小学校入学前か ら、肥満、高 コレステ ロー ル、低 HDL コレステ ロール、高動脈硬化指数な ど の慢性疾患危険因子 のいずれかを有す る子 どもが毎 年 3割以上み られ る 1 4 という実態 も、埼玉県 内にお ける 4 、 5 歳児の幼稚園 ・保育園児 に対す る検診の 結果か ら明 らかになっている。
そ して、すで に、1 5‑1 9 歳の男子 の 1 3. 4%と女子 の 7. 2%が肥満 を示す BMI ( Bod yMa s sI nde x) 25 以上 に該 当し、そのうちそれぞれ 9. 0%と 3. 0%が内臓脂 肪型肥満予備軍で ある上半身肥満 の疑 いがある 1 5 と いう事態 になっている。内臓脂肪型肥満は、糖や脂 質 の代謝異常 をお こしやす い ことがわかってお り、
生活習慣病 と深 く関わ る 1 6 健康上問題 の大 きい状態 である。
このように、多 くの子 どもたちが、すで に生活習 慣病 の状態 にあるか、その予備軍 になって いる こと がわか る。子 どもたちが健康 に育 って いくために、
早急な対策が必要であ り、学校給食で も、可能な限 り対応 していくことが求め られる。
3. 子どもの脂肪摂取量
子 どもの生活習慣病が増 えてきた原 因は、食生活 に関 しては、前述 のように、肉や動物性 タンパ ク質 が増え、脂肪 をとり過 ぎている ことが第一 にあげ ら れている。具体的な病名か ら見て も、高脂血症が増 えたのは、動物性脂肪 の とりすぎや運動不足 1 7 が原 因 として考 え られている。動脈硬化危険因子 の継続 や改善 には、 「 体 力」、 「 油 を使 う料理 の回数」、 「 夜 食の摂取状況」な どの関与が前出の真 岡市の調査 に おいて強 く認め られている。
そ こで、まず、子 どもの脂肪摂取量 に注 目して見 てい く。
健康 に生活す るためにとることが望 ましい目標量
子 どもの生活習慣病の観点か ら見た学校給食 における脂肪摂取量に関す る研究
表 1 脂肪エネルギー比率の分布 ( 性 ・ 年齢階級別)
年齢( 歳) パ ー セ ン タ イ ル
1 5 1 0 25 50
(中央値)7 5 90 95 99
男 9、 6、 ‑1 ‑8 2 1 1 6. 7. 3 7 20. 1 9. 9 8 22. 22. 6 25. 1 25. 8 7 28. 28. 8 9 34. 32. 2 4 38. 36. 0 0 37. 40. 6 8 47. 41 . 0 6 1 2、 ‑1 4 1 3. 0 1 7. 6 1 9. 9 22. 由 26. 6 30. 7 3 4. 5 36. 3 40. 1
女 9、 ‑ 6、 ‑1 ‑8 2 1 1 4. 8. 0 8 20. 1 8. 0 1 21 2 1 . . 6 25. 0 24. 7 3 29. 27. 8 1 33. 32. 5 7 37. 37. 6 7 39. 38. 5 8 45. 43. 0 8 1 2
、‑1 4 1 7. 3 20. 1 22暮 1 24. 6 28. 6 32. 3 37. 2 37. 9 43. 5
として定め られた 1 栄養所要量では、脂肪については、
摂取エネルギーに占める脂肪か らとるエネルギーの 割合 「 脂肪エネルギー比率」で示 され、小中学生の 年齢層では、長年 にわたって 25‑30 %とされてきた。
「 第六次改定 日本人の栄養所要量一食事摂取基準‑」
において も同様であったが、昨年新 しく策定 された
「日本人の食事摂取基準 」 2 では、目標量は 20 % 以上 30 % 未満 と定め られた。下限が大 きく引き下げ られ、
子 どものそれ までの脂肪摂取量が多す ぎた ことを裏 付 けた もの となった。食事摂取基準 の考え方は、栄 養欠乏症、健康増進 のみな らず、生活習慣病の一次 予防のために、過剰摂取 による健康障害の予防に、
よ り力点 をおいた もの となっている。
さて、子 どもの実際の脂肪摂取量は、平成 1 5 年の 国民健康 ・栄養調査報告 3 によると、学校給食の対象 年齢である 7 歳 ‑1 4 歳 の平均値では、脂肪エネルギ ー比率( 以降、
FEn比 と称す) は男子では 28 . 4%、女 子では 29. 0% であった。摂取基準の範囲内に収 まっ てはいるものの、きわめて上限に近 い値 となってい る。 この ことか ら、食事摂取基準 の範囲を越 えてい る子 どもも少なか らず いることが予想 され る。
平均値 にす る と見 えな くなって しまう個 々の子 ど もの実態 を知 るために
、FEn比の分布 4 に視点 を移す。
年齢 の刻み方が異なっているものの 、75 パーセ ンタ イル に位置す る子 どもは、最低で 30. 7% 、最高で 3 4. 2% となっていた( 表 1) 。学校給食の対象 となるい ず れ の年齢 層で も
4の
1以上 の子 どもが、
FEn比 30% 以上に相 当 し、過剰 に摂取 していることになる。
特 に 、6‑8 歳男子では、中央値が
FEn比 28. 8%、75 パーセ ンタイルでは
FEn比 3 4 . 2%、女子で
FEn比
平成 1 5 年度国民健康 ・ 栄養調査報告より抜粋
29. 1% と 33. 5% となってお り、 4割 ぐらいの子 ども が摂取基準 の上限を超 えている可能性がある。同年 齢 の 95 パーセ ンタイル に位置す る子 どもに至 って は、男子で
FEn比 40. 6% 、女子で
FEn比 39. 5% であ り 、20 人に一人の子 どもが これ以上の比率でエネル ギーを脂肪か ら摂取 していることになる。かな りの 割合の子 どもたちが、脂肪摂取量の非常 に多 い食生 活 をして いることが予想 され る。
そ こで、子 どもたちが、実際にどの くらいの量の 脂肪 を摂取 している ことになるのかを調べた。前出 の国民健康 ・栄養調査報告 22 によると、 7‑1 4 歳 の 子 どもが一 日に摂取 している分量の平均値 は 6 4. 8 g であった。 これ をサ ラダ油 を用 いて 25 ml のメスシ
リンダーに計 りとった ものを、写真 1に示す。
Y r 汚 、 ぎ 弐 : 繁藍′ … ‥ 震表 れ 慈; 芸 ミ 志 姦最 … * i ぷ
n i t j n / 髪 i ' 詮
§ 象 で … 姦 陵 J 怒 j 5 ; 稚 ぷ ℃
選 択転 毒 ま … 蔓 ミ ′
:+ 与 : V ざ 謁 ≧ ぎ て ≒ ; ; 丸 さ ∴ 〜 : { 蛋 き ;鷲 ま 3 3 3 1 賀 +
‑ 鳳雛萎 え 毛 r A 幣 常 習 亨 等 <
麺 羨 望 表 巌∫ ≡ ン ● 鮎滋 ‑ こ … 1 < ≦ . だ : 三 、 へ ・ 韻 = ≡ ボ ラ ㌣ : ち : ; ∴ 「 汝 ‑ 滋 , : : ミ … ! 遠さ ‑ ; / l d 1 ‑ A , : ち ; ∧ 顎 i ; ㌧ J T =
写真
1 サラダ油で示した子ども ( 7‑1 4 歳) の
平均脂肪摂取量 6 4. 8 g
秋永優子 ・中村 修 ・渡蓮美穂 ・片測結子 ・谷 遼平 ・宮崎 藍
表
2学校給食における摂取エネルギーに占める脂肪エネルギー比率( FEn 比) の月平均値
所在県 福島県 福岡県
学校
A 8
献立方式 自校献立 自校献
革生麺 旦
2 0 0 0 . 1 2 2 0 0 1 . 1 2 0 0 6 . 1
記入名称 基準量
基 エネルギー
( k ( al 二 6 6 2
準 脂質( g ) 1 8 . 小 2 2 . 1
F E n
比** (担2 5 . 0‑3 0 . 0
志 忘芸ルギー 詰 , ' a' ナ 2 6 . ? 4 . . 6 , ?. 2 6 . T,
F E n
比** (鶴)2 6 . 5 2 4. 9 3 2 . 8
6 2 4 . 6;6 4 2 . 7 1 8 . 9 2 1 . 8 2 7 . 4 ≡3 0 . 5
福岡県
D
統一献立 I̲卓摩蔓
̲
食の基準量 ] 給食 の 基準 量
6 5 0 6 5 0 2 1 . 7 2 1 . 7 3 0 . 0 3 0 . 0
6 5 2 6 5 2 6 7 0 2 2 . 3 2 1 . 6 2 3 . 0 3 0 . 8 2 9 . 8 3 0 . 9
東京都 福岡県
F 伝(
小)辛 統一献立 統一献立 センター式2 0 0 3 . 1 2 2 0 0 2 . 1 2
基準量
65 0 21 . 6
̲ 2 9 . " 9
6 2 9 6 9 4 2 2 . 0 2 0 . 3 3 0 . 5 2 6 . 3
* G(
小)とG(
中)は同 じ自治体の同 じ給食調理場で作られる小学校と中学校であり、他校はすべて小学校であるO* * F E n
比は、エネルギー( k 〔 al )
と脂零 (g)から著者が算出した。3 本弱に相 当する分量を子 どもが一 日で摂取 してい ることになる。
さらに 、75 パーセ ンタイル 23 に位置する子 どもで は、男子 6‑ 8 歳で 72. 1g 、 12‑ 14 歳で 89. 1g 、同年 齢の女子で 62. 0g と 79. 4g であ り、各年齢の子 どもた ちの 4 分の 1 が この分量以上の脂肪 を毎 日摂取 して いる現状である。
これほどの量の脂肪を子 どもが毎 日摂取 している という事実の認識は 、7 歳か ら 14 歳の子 どもたちに も生活習慣病予備軍が多 くなっているという実態に 対する理解 を助けるものと言えよう。
3. 学校給食における脂肪摂取量
子 どもた ちが毎 日多量 の脂 肪 を摂 取 してい る 事実 に鑑 み る と、個 々の食 生活や健康状態 に関わ らず お しなべ て摂 取す る こ とにな ってい る学校 給食 では、それ に よって子 どもた ちが摂取す る脂 肪 が多 くな る こ との ない よ うに配 慮 す る こ とが 必要 である。現在 定 め られ てい る学校 給食 の平均 栄養所要量 の基準 は、 日本人 の栄養所要量 の基準 を参考 と し、食事摂取基準 の考 え方 を掛酌 しつつ 算 出 され た もの 2 4 である。脂肪 の所要量 としての 脂肪 エネル ギー比率 は、前 回 まで と同様 に摂取エ
ネルギーの 25% ‑ 30% とされている。
しか し、前述のように、子 どもたちが脂肪を過剰 に摂取 しがちであることか ら考えると、 この値は高 すぎて、生活習慣病を招 く可能性がある。新 しい 「日 本人の食事摂取基準」に基づ く基準が新たに定め ら れることが待たれる。一方、実は、 この学校給食の 平均栄養所要量 の基準は、 「 全国的な平均値 を示 し たものであるか ら、適用 に当たっては、個 々の健康 及び生活活動等の実態並びに地域の実情に十分配慮 し、弾力的に運用すること 24 」 と記 されていること
‑66‑
も忘れてはな らない。現在の基準であって も、子 ど もたちの実態 をふまえた比率で献立作成することが 求め られているのである。
そ こで、次 に、実際の学校給食では どのような F En 比 となっているかについて調べることにした。
いくつかの学校の予定献立表を用いて F En 比を算 出した結果、基準値 を越えている場合が少な くない ことがわかった( 表 2)0 12 月前後の給食の献立につ いて、 F En 比が 30% を越 えていたのは、 1 3件中 6
件に及んでお り、残 り 7 件のうちの 3 件 も 29% 台で あった。
先の試み と同様、 これ らの脂 肪量 をサ ラダ油を用 いて視覚 的に捉えると、 1 3件のうち中 学校 を除いた 1 2 件の平均値
21. 4g は 、 25ml のメスシリン ダーのほぼ 1本分 に相 当した ( 写真 2)
0学校給食は、一般的な家庭 の食事 よ りも概 してよい内容 であ り、子 どもたちに不足 し ている野菜 も多 く使用 され、
栄養価計算 も綿密になされて いて、健康 によいものである と思われる。 しか し、脂肪 に ついては,予想以上に多 く含 んだ献立が 日常的に子 どもた ちに出されていることが明 ら
毒 .I.:.I.." .I:"..." ..:H." "...." ,.i,H ,...H.," ,.H.I.. 1L Jt :
写真