海外ビシネス武者修行プログラム
安藤 航 渡航先:ベトナム(ホイアン)はじめに
海外ビジネス武者修行とは、新興国ベトナム・ホイアンにある実店舗を舞台に、事業構 想から企画実行、効果検証まで『自分で考えた企画を自分で実施する』超実践型プログラ ムです。期間は、日本での事前研修と事後研修、ベトナムでの2週間であり、かなりタイ トなスケジュールが設定されています。主に、ベトナムでの 2 週間で、企画作成、現地リ サーチ、効果検証、二回のプレゼンテーション(英語と日本語)を行います。1つの企画 に対して、4 人のチームとビジネスファシリテーター、チームビルディングファシリテー ターのサポートを受けながら、企画を進めていきます。最終的には、このプログラムを実 施している株式会社旅武者の代表取締役に自分たちの企画の採用、不採用を判断してもら います。 このプログラムに参加したきっかけは、私の将来の目標は、世界の人々を幸せにできる サービスを提供することです。私にとって、大学 4 年間とは、非常に大切な準備期間であ ることを自覚しています。その一歩として、このプログラムを通じて、自分を試したいと 強く思いました。ビジネスについて
私は、IWC(Inter World Educational Center)という店舗で働きました。この店舗の提供 しているサービスは、ベトナムに来た観光客にベトナムの文化を知ってもらい、体験して もらうことです。日本でいうならば、茶道教室、書道教室です。私たちのチームの担当 は、新しい教室の開設でした。 私たちのチームは、ベトナムは世界で第2位のコーヒーの生産量であることに注目しま した。ホイアンの観光街では、多くののベトナムコーヒー豆、器具が売られています。そ の状況、特徴を踏まえ、私たちは、観光客に豆、道具のみならず、作り方、貴重体験を持 って帰っていただきたいと思いました。したがって、私たちは、新しい教室として、「ベ トナムコーヒー教室」を企画しました。 この企画を通して、多くのビジネススキルを学び、体験をしました。具体的にいうと、
アンケート作成、交渉、営業、会計、プレゼンテーションなどのビジネスをやる上で必要 になってくるスキルを学びました。その中で、最も印象に残っていることは、人とのつな がりです。この人とは、チームの仲間、ファシリテーター、店舗のスタッフ、お客さん、 企画に関わったすべての人のことです。私たちの企画は、新しいサービスを 1 から作り上 げるので、教室を行う場所、ベトナムコーヒーに詳しい講師、道具、材料の準備をする必 要がありました。最終的には、すべてを整え、お客さんを集客して、開催ができました。 しかし、その過程には、場所を貸してくれたレストラン、一生懸命に英語を使って教えく れた講師の方、私たちのベトナムコーヒー教室に足を運んでくれたお客さんがいます。お 客さんに「このような教室に出会えて、本当に良かった」と言ってくれた時は、自然と涙 が流れました。すなわち、ビジネスは一人ではできないということです。私を支えてくれ ている人に感謝をしながら、「お客さんを幸せにするためにはどうすればよいか?」を考 え続けることがビジネスの本質ではないかと感じました。
チームビルディングについて
「チームビルディング」という言葉を知らないでこのプログラムに参加しました。私 は、ベトナムに英語でビジネスをすることが目的だったからです。しかし、最終的にこの プログラムを通じて、一番、心に残っていることはチームビルディングです。チームビル ディングとは、簡単にいうと組織づくりです。このプログラムでいうならば、企画を共に 進めるチーム仲間、また、企画の担当は異なるが、同じ屋根の下で、同じ時間を共有する ターム仲間との関係づくりです。私たちは、ベトナムで初めて顔を合わせて、2 週間が始 まります。最初は、お互いに何も分からない中で、ビジネスをするのは本当に大変でし た。しかし、ファシリテーターがお互いを認知できるアクティビティなどを行い、チー ム、タームのなかでも、企画、人生、本気の定義などの様々なことについて語り合いまし た。お互いに自己開示することによって、良い信頼関係が生まれました。良い関係性を築 けているチームは、企画が円滑に進んでいました。すなわち、ビジネスとチームビルディ ングは繋がっていることを肌で感じました。 私は組織の中で、組織の力、多様性が上手く調和するためにはどうすれば良いかを考え ました。そこで、私は、まず、自分から心をひらき、一人ひとりと本気で向き合うことを 意識しました。高校以降の自分を振り返ると、常に代表、リーダーというような立場をと ることが多かったです。その都度は、人を引っ張り、人のお手本になることを意識してい ました。しかし、チームをまとめられない、自分の思いが伝えわらないジレンマがありました。だからこそ、今回は、少し今までとは違う形で人と接するように意識しました。自 分が心をひらけば、相手もひらいてくれる。自分が本気で向き合えば、相手も本気で向き 合ってくれることを肌で感じました。自分自身の情けないところ、弱いところをさらけ出 すことによって、今までよりも上手くコミュニケーションが取れました。最終的には、こ のターム全体のリーダーとして、みんなが認めてくました。そして、私は、全体を引っ張 るのではなく、支える気持ちで行動していました。自分自身のあり方を考えさせられ、多 くの学び、気付きを得ることができました。 要するに、ビジネスにおいて、根本的に重要であることは、チームビルディングである ことです。その組織の関係性の質こそが、結果に比例してくることを学びました。そし て、組織の中での、自分自身のあり方や人との向き合い方を確認できました。
異文化交流について
今回のプログラムを通して、ベトナム人、欧米人、アメリカ人などのたくさんの外国人 とコミュニケーションを取る機会がありました。その時に感じたことを3つ伝えたいと思 います。 1つ目は、日本を基準に考えていては、コミュニケーションは上手く取れないというこ とです。実際に、企画をしている時に感じたことは、仕事のコミュニケーションです。私 が行った街を見ると、多くの人がゆっくりと仕事をしています。私が関わった店舗の1つ は、多くのことを要求しすぎて、やる気を削いでしまいました。仕事をする上でも、相手 の文化、考え方を理解することは重要だなと感じました。 2 つ目は、英語についてです。アンケートを観光地でする時に、たくさんのデータが欲 しいので、多くの人に話しかけるのですが、断られることの方が多いです。しかし、回数 を重ねると、相手がアンケートに応じてくれる感覚を掴みました。具体的にいうと、アン ケートのために、話しかけないということが重要です。そこで工夫したことは、アンケー ト以外の話題で話しかけること、アンケートをしてもらっている時も、相手とコミュニケ ーションを取り続けることです。そうすることによって、相手も気持ちよく受け入れ、丁 寧にアンケートを書いてくれます。仕事で関わる人も同じです。仕事に関すること以外の 話をすることで、常に、自分の状況に興味関心を持ってくれて、実際に、私が困っている 時に、助けてくれました。講師を見つけてくれた人は、仕事で少しだけ関わったドライバ ーさんでした。すなわち、コミュニケーションを取る時は、自分の利益だけを考えてはい けなということです。そして、常に自分が気にかけることによって、相手も気にかけてくれます。 3 つ目は、挨拶です。もちろん、多くの人は現地の人と英語でやりとりをします。しか し、私は、ベトナム人と話す時は、ベトナム語で挨拶をすることを心がけました。なぜな ら、自分が外国人から、日本語で挨拶をしてもらった時に、なにか嬉しかったからです。 それと同じようなことを実践してみようと思いました。実際に、ホテルのベトナム人と は、毎日、覚えたベトナム語で話しかけ続けたら、相手も日本語で伝えようと頑張ってく れました。すなわち、ほんの少しの気遣い、思いやりが良い関係性を作っていくというこ とです。 まとめると、コミュニケーションとは、語学力の有無ではなく、心で伝え合うことが大 切であると感じました。
おわりに
このプログラムで学んだことは、ビジネス、チームビルディング、異文化など、様々な 面から、たくさんのことを学びました。現在はこのプログラムで学んだことを学び続ける 環境もあり、今はチームビルディングを勉強するために野外教育ファシリテーターをやっ ています。その他にも、武者修行生でビジネスなどを学び合うこともしています。全国に コミュニティーがひろがり、将来の夢に近づく一歩になりました。これから、出願を考えている学生へ
私は、このプログラムに参加し、たくさんの学び、気付きを得ることができました。し かし、このような素晴らしい経験ができたのは、グローバル人材育成奨学金によって、支 援してくれたからです。海外へのチャレンジをしやすくしてくれた経済学部には、本当に 感謝しています。 海外を経験したい、自分の力を試したいと思っている学生には、是非、この制度を利用 して、挑戦してほしいと思います。しかし、したいと思っているようでは、大学生活で、 挑戦せずに終わることになります。海外へアプローチしたいのならば、自分から動き出し てみることが最初は大切だとは思います。具体的には、様々な場所で開催されている説明 会に参加することや実際に、留学、海外インターンシップに行った人に相談するなどで す。私は、学校内外での説明会、長期留学した先輩と話し合い、このプログラムにたどり 着きました。ビジネスでも同じなのですが、「とりあえず、やってみる」が本当に大事です。毎回、成功するわけではないですが、挑戦しなければ、成功も失敗もありません。大 事なのは、常に、その結果から、何を学び、気付き、次につなげるかだと思います。 すなわち、海外へ踏み出したい人には、まず、自分から行動して、目の前のことに全力 でぶつかってほしいです。そうすれば、必ず、海外で学びたい、経験したいことが明確に なってくると思います。