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Taro-H27 課題2 繰上完了報告(任意様式)

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Academic year: 2021

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課題2 低コストを目指した適正本数・施業体系の解明 (平成27年度 繰上完了報告) 九州森林管理局 森林技術・支援センター 1 目的 スギ・ヒノキの植栽本数は、これまで概ね㏊あたり3,000本程度植栽されているが、木材価格 の低迷や近年の主伐・再造林の拡大等に伴い、一層の更新コスト削減が必要となっている。 この試験地は低コスト化を目的として、植栽密度の違いによる造林木の成長量の変化や、植栽 密度に対しての適正な保育方法について解明するため取り組んだものである。 2 試験地概要 (1)場所 宮崎森林管理署 高岡森林事務所部内 楠見国有林237へ2林小班(図-1) (2)概況 ① 面積及び植栽本数 ス ギ 6.00ha 16,200本 ヒノキ 3.00ha 8,100本 合計9.00ha 24,300本 ② 樹種別・植栽密度別面積 (3)開発期間 平成6~35年度(平成27年度繰上完了) (4)プロット設定 ス ギ:調査プロット(30m ×30m ×5箇所) 対照プロット(30m ×30m ×5箇所) ヒノキ:調査プロット(20m ×20m ×5箇所) (5)調査事項 ① 植栽密度別の成長量調査 根元直径・胸高直径、樹高を成長休止期に調査し た。スギ・ヒノキとも各プロット40本を選木し調査 したが、平成18年度に台風被害を受けたため成長量 等データの正確性を期すため、H25年度に調査本数 を追加し補完調査を実施した。 図-1 試験地設定概要図 植栽密度 スギ ヒノキ 計 1,500本/ha 0.90 0.50 1.40 2,000本/ha 0.65 0.55 1.20 2,500本/ha 0.75 0.25 1.00 3,000本/ha 2.10 1.00 3.10 3,500本/ha 1.60 0.70 2.30 計 6.00 3.00 9.00 天然更新区 1500本/ha 2000本/ha 2500本/ha 3000本/ha 3500本/ha 植栽本数界 スギ ヒノキ 天然更新区 調査プロット 対照プロット 凡   例

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② 植栽密度別の形質調査 根曲がりと幹曲がりについて5段階評価(図-14参照)し、評価値3以上を正常木と判定した。 ③ 保育作業に係る功程調査 1)下刈作業 スギ植栽箇所は、調査プロットを全刈、対照プロットを筋刈で実施し、ヒノキ植栽箇所は、 全プロット全刈で実施した。功程の算出にあたっては、所要時間をプロット毎に計測し、一日あたり の労働時間を6時間として、㏊あたりの人工数に換算し算出した。 2)除伐作業 除伐作業は全刈のみで実施し、功程は下刈作業と同様に算出した。 ④ 統計処理 スギ、ヒノキ別の植栽密度別成長量の分布については、一元配置分散分析(Tukey) で実施し、解析には統計解析アドインソフトのExcel 統計2012を使用した。 (6)年度別施業履歴 実施年度 H7.2月 H7~ H12 H16~ H18 H23~ H25 H7~ H27 地拵え 下 刈 除 伐 除 伐 成長量調査 作業種 植 付 (9回) 3 結果と考察 (1)植栽樹種・植栽密度別の成長量について 本試験地では、樹種別密度別に10箇所の区域を設定し、スギは調査プロットと対照 プロット内の調査木40本について、ヒノキは調査プロット内の調査木40本について、 根元直径・胸高直径、樹高を計測した。 分析にあたっては、各調査地が広範囲にわたるため立地確認として上層樹高(上位 5本平均)を使い地位を検討した結果、スギでは1,500本(13.88m)、2,000本(13.23m)、 2,500本(12.01m)、3,000本(12.18m)、3,500本(15.38m)、ヒノキでは、1,500本(10. 74m)、2,000本(10.44m)、2,500本(11.14m)、3,000本(12.37m)、3,500本(11.93m) となり、スギ3,500本、ヒノキ3,000本で地位が高いと考えられた。 プロット数及び調査面積 樹 種 作業方法 面 積 調査プロット数 備 考 ス ギ 全刈 0.09 5 各植栽密度1箇所 ス ギ 筋刈 0.09 5 各植栽密度1箇所 ヒノキ 全刈 0.04 5 各植栽密度1箇所

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① スギ肥大成長 植栽密度別に根元直径(H7~ H16)及び胸高直径(H16~ H27)を計測した結果、 初期成長の段階では顕著な差は見られなかったが、平成16年以降(植栽後10年経過時) から成 長差が見ら れた。H27調査時点では1,500本/ha 箇所で高い値(植栽密度と比例 傾向)となり、他の植栽密度箇所と比較して有意差が見られた。しかし、個体差にお いては、1,500本/ha 箇所が最も大きくなった。(図-2,3、表-1) 図-2 スギ植 栽密度 別 根 元直径・ 胸高直 径の推 移 図-3 スギ 植栽密 度別 胸高直径 の比較 〔中央値+標準偏差〕 表-1 有 意差判定 ② スギ上長成長 肥大成長と同様に初期成長の段階では差は見られなかったが、平成16年以降(植栽 後 10年 経 過 時 ) か ら 成 長 差 が 見 ら れ 、H27年 調 査 時 点で は 、 3,500本 /ha、 1,500本 /ha の順で高い上長成長を示し、他の植栽密度箇所と比較して有意差が見られた。個体差 では2,500本、3,000本/ha 箇所で小さくなり、2,000本/ha、3,500本/ha 箇所では大きく なった。(図-4,5、表-1) 図-4 ス ギ植栽 密度別 樹高の 推移 図-5 ス ギ植栽密 度別 樹高の 比較 〔中央値+標準偏差〕 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) H7.3 H7.12 H8.12 H9.12 H10.12 H11.12 H16.12 H20.1 H25.5 H27.4 1500平均 0.46 0.52 0.65 0.82 1.05 1.37 3.57 4.86 8.18 9.43 2000平均 0.51 0.56 0.70 0.93 1.15 1.42 3.25 4.15 6.33 7.83 2500平均 0.44 0.52 0.63 0.79 1.01 1.19 3.07 4.22 6.60 7.96 3000平均 0.46 0.55 0.69 0.93 1.17 1.47 3.93 5.20 7.71 8.97 3500平均 0.42 0.51 0.74 0.97 1.27 1.58 4.24 6.03 9.13 10.63 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 スギ 植栽密度別 樹高の推移 1500平均 2000平均 2500平均 3000平均 3500平均 m 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 胸高直径 (cm) 胸高直径 (cm) 胸高直径 (cm) 胸高直径 (cm) H7.3 H7.12 H8.12 H9.12 H10.12 H11.12 H16.12 H16.12 H20.1 H25.5 H27.4 1500平均 0.67 0.79 0.88 1.11 1.38 2.00 5.37 4.01 6.83 12.59 14.08 2000平均 0.68 0.75 0.93 1.23 1.46 2.10 4.85 3.57 5.26 9.45 10.04 2500平均 0.64 0.71 0.84 1.09 1.31 1.73 4.22 3.07 4.96 8.99 10.07 3000平均 0.65 0.79 0.93 1.26 1.58 2.10 5.34 4.05 6.55 10.16 10.92 3500平均 0.61 0.75 0.92 1.23 1.70 2.30 6.13 4.73 7.44 10.99 11.66 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 スギ 植栽密度別 根元直径・胸高直径の推移 1500平均 2000平均 2500平均 3000平均 3500平均 cm 0 5 10 15 20 25 30 1500本 2000本 2500本 3000本 3500本 スギ 植栽密度別 胸高直径の比較 cm H27調査 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 1500本 2000本 2500本 3000本 3500本 スギ 植栽密度別 樹高の比較 m H27調査

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③ スギ平均単木材積及び生存率 各植栽密度別の平均単木材積は、1,500本/ha と3,500本/ha 箇所で高い値となったが、 個体 差 の 幅 も 大 き い 結 果と な っ た 。 生 存 率 で は 、全 て の箇 所 で8 割 以上 と なり 3,500 本/ha 箇所が最も高い値となった。一方、1,500本/ha 箇所が最も低い値となり枯死の 割合が多く見られたが、その原因として、幼齢期の被圧や下刈による誤伐、また、台 風被害等が考えられた。(図-6,7) 図-6 スギ 植栽密度 別 平 均単木 材積の 比較 図-7 ス ギ 生 存率〔H27年度調査〕 〔中 央値+標準偏差〕 スギ試験地では、低密度植栽の1,500本/ha 箇所において、肥大成長・上長成長とも に高い値となり有意差も見られた。原因として、生立本数が少ないため個々の成長が 促進されたものと考えられた。また、3,500本/ha 箇所おいても、上長成長が高い値と なり有意差が見られる結果となったが、他の植栽箇所と比較し緩傾斜であったことに 加え、方位や土壌等々の地況的要因(地位)が成長に影響したものと考えられた。 なお、2,000本/ha の箇所においては、肥大成長・上長成長・平均材積が他密度と比 較し 低い位 とな った が、H18年度に襲来した台風による局所的被害が成長に影響を与 えたものと推察された。 ④ ヒノキ肥大成長 初期成長段階より3,000本/ha 箇所が他の植栽密度箇所と比較し高い値を示したが、 H20年以降より1,500本/ha 箇所で大きな肥大成長が見られた。 H27年 4月 の 調査 結果 に おい ては 、 1,500本 /ha 箇 所が高 い値 となり 個体差 も小 さく なり、殆どの植栽密度別箇所と比較しても有意差が見られ、植栽密度と比例する傾向 が見られた。(図-8,9、表-2) 図-8 ヒノキ 植栽密 度別 根元直径 ・胸高 直径の 推移 図-9 ヒ ノキ植 栽密度 別 胸高 直径の 比較 〔中央値+標準偏差〕 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 1500本 2000本 2500本 3000本 3500本 枯死・不明 生存 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30 0.35 0.40 0.45 0.50 1500本 2000本 2500本 3000本 3500本 スギ 植栽密度別 平均材積の比較 m3 H27調査 0 5 10 15 20 25 1500本 2000本 2500本 3000本 3500本 cm H27調査 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 根元直径 (cm) 胸高直径 (cm) 胸高直径 (cm) 胸高直径 (cm) 胸高直径 (cm) H7.3 H7.12 H8.12 H9.12 H11.12 H13.2 H16.12 H16.12 H20.1 H25.5 H27.4 1500 0.61 0.99 1.40 2.15 4.13 5.23 9.41 6.89 9.69 14.86 15.87 2000 0.61 1.00 1.53 2.48 3.31 4.37 8.88 5.80 7.94 11.76 12.87 2500 0.62 0.90 1.37 1.95 2.65 3.60 9.07 6.02 8.70 12.77 13.22 3000 0.67 0.94 1.81 2.76 5.44 6.44 10.93 7.53 10.41 13.32 14.29 3500 0.66 0.91 1.52 2.34 3.19 4.45 9.13 6.49 9.18 12.26 13.02 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00 16.00 18.00 1500 2000 2500 3000 3500 cm

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表-2 有意差判 定 ⑤ ヒノキ上長成長 ヒノキの上長成長については、植栽密度別での顕著な差は見られなかったが、2,00 0本/ha 箇所が最も低い値となった。2,000本/ha 箇所については個体差が大きく、また、 他の植栽密度箇所との有意差もあり、スギ同様に台風による局所的被害が成長に影響 し、低位になったものと考えられた。(図-10,11、表-2) 図-10 ヒ ノキ植栽 密度別 樹高 の推移 図-11 ヒノキ 植栽密 度別 樹 高の比 較 〔 中央値+標準偏差〕 ⑥ ヒノキ平均単木材積及び生存率 植栽密度別の平均単木材積では、1,500本/ha 箇所で高い値となり、個体差では2,50 0本 及 び 3,000本/ha 箇所で大きい結果となった。生存率では、低密度箇所ほど低い値 となったが、植栽間隔が広くなったことで雑灌木等の生育が旺盛になったことが影響 したものと考えられた。(図-12,13) 図-12 ヒノキ 植栽密度 別 平 均単木 材積の 比較 図-13 ヒノキ 生存 率〔H27年度調査〕 〔 中央値+標準偏差〕 ヒノキ試験地では、低密度植栽箇所で肥大成長が促進され、上長成長では植栽密度 別での成長差は見られないことがわかった。 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) 樹高 (m) H7.3 H7.12 H8.12 H9.12 H11.12 H13.2 H16.12 H20.1 H25.5 H27.4 1500 0.52 0.77 0.99 1.29 2.17 2.82 5.00 6.21 9.18 9.75 2000 0.55 0.78 0.97 1.25 1.77 2.12 4.47 5.15 7.45 8.12 2500 0.53 0.73 0.86 1.08 1.46 1.89 4.43 5.93 8.37 9.33 3000 0.55 0.85 1.26 1.78 2.76 3.43 5.68 7.20 9.33 10.23 3500 0.57 0.81 1.04 1.42 2.00 2.52 5.11 6.62 9.05 10.00 0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 ヒノキ 植栽密度別 樹高の推移 1500 2000 2500 3000 3500 m 0 2 4 6 8 10 12 14 16 1500本 2000本 2500本 3000本 3500本 m H27調査 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 1500本 2000本 2500本 3000本 3500本 ヒノキ 植栽密度別 平均材積の比較 m3 H27調査 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 1500本 2000本 2500本 3000本 3500本 枯死・不明 生存

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(2)植栽密度別の形質について 形質については、幹曲がり(A)と根曲がり(B) について調査し、併せて形状比を算出した。 幹 曲 が り に つ い て は 、( 図-14) に 示 す よ う に 4 mにおける矢高 A を計測し、その程度によって 5段 階 で 評 価 し 、 根 曲 が り に つ い て は 、 根 元 を ど の程度切り捨て B なければならないかによって 5段階評価とした。 図-14 形質 調査の方 法 ① スギ形質 根曲がりは低密度箇所で多く見られ、幹曲がりは1,500本/ha 箇所で多く見られた。 下刈 時 のつ る 類の 割 合で は 、3,500本 ・ 1,500本/ha で大きく、幼齢期のつる類の影響 と、台風被害等が形質に影響したのではないかと推察された。(図-15,16) 図-15 ス ギ 形質 図-16 地 床植生 割合(H9下刈時) ② スギ形状比 形 状 比 に つ い て は 、 高 密 度 箇 所 ほ ど 比 率 が 大 き く な る 傾 向 と な り 、 個 体 差 に つ い て は 顕 著な差は見られなかった。(図-17) 図-17 スギ 形状比〔 中央値+標準偏差〕) ③ ヒノキ形質 根曲がりでは2,000本/ha 箇所で多く見られ、幹曲がりでは2,500本/ha 箇所で形質の 値が高い個体が多い結果となったが、明確な傾向までは見られなかった。地床植生割 合においても殆ど差はなかった。(図-18,19) 図-18 ヒ ノキ 形 質 図-19 地 床植生 割合(H9下刈時) 71 72 80 81 87 0 20 40 60 80 100 120 1500平均 2000平均 2500平均 3000平均 3500平均 スギ 形状比 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 根曲 根曲 根曲 根曲 根曲 幹曲 幹曲 幹曲 幹曲 幹曲 1500 2000 2500 3000 3500 1500 2000 2500 3000 3500 枯・不明 5 4 3 2 1 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 根曲 根曲 根曲 根曲 根曲 幹曲 幹曲 幹曲 幹曲 幹曲 1500 2000 2500 3000 3500 1500 2000 2500 3000 3500 枯・不明 5 4 3 2 1 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 全刈 筋刈 全刈 筋刈 全刈 筋刈 全刈 筋刈 全刈 筋刈 1,500 1,500 2,000 2,000 2,500 2,500 3,000 3,000 3,500 3,500 ススキ ササ 雑灌木 つる類 % 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 全刈 全刈 全刈 全刈 全刈 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 ススキ ササ 雑灌木 つる類

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④ ヒノキ形状比 ヒ ノ キ に つ い て も 、 ス ギ と 同 様 に 高 密 度 箇 所 ほ ど 比 率 が 大 き く な る 傾 向 と な り 、 個 体 差 に つ い て は 、 高 密 度 箇 所 ほ ど バ ラ ツ キ が 大 き くなる傾向となった。(図-20) 図-20 ヒノ キ形状比 〔中央 値+標準偏差〕) (3)施業方法別の功程比較 下 刈 に つ い て は 、H8年 度 ~ H11年 度 に 4回 実 施 し 、 ス ギ は 各 密 度 別 に 全 刈 と 筋 刈 プ ロ ッ トを設定、ヒノキは全刈で実施した。 除 伐 に つ い て は 、H16年度 に1回 実施し、そ れぞれの人工数を算出しとりまとめた。 な お 、 下 刈 ・ 除 伐 と も に プ ロ ッ ト 内 を ( ス ギ0.09㏊、ヒノキ0.04㏊)を1名で作業を行い、 所要時間を計測した。(図-21) ① スギのプロット内作業功程 下 刈 で は 、 各 プ ロ ッ ト と も 筋 刈 箇 所 が 効 率 的 な 結 果 と な っ た が 、 植 栽 密 度 別 で は 高 密 度 箇 所 ほ ど 効 率 が 良 い 傾 向 と な っ た 。 下 刈 後 に 実 施 し た 植 生 量 調 査 ( 刈 払 面 積 5m × 5m) で は、箇所毎 に違いが見ら れた。〔図-21,22〕 図-22 スギ 下刈作 業 植 生量調 査 除伐では、下刈を全刈で実施した2,500本/ha 箇所で効率が良かったが、密度別によ る影響は見られず、下刈作業の違い(全刈・筋刈)による除伐作業への影響は出てい ないが、トータルで作業功程を比較した場合、全刈では2,500本/ha 箇所、筋刈では3, 500本/ha 箇所で作業効率が良い結果となったが、作業功程の影響として、作業条件(林 地傾斜)や作業者の人為的なものが考えられた。 ② ヒノキのプロット内作業功程 下 刈 ・ 除 伐 と も に 作 業 功 程 に バ ラ ツ キ が 見 られ、密度別による傾向は見られなかったが、 作業功程をトータルで比較した場合、2,000本 /ha 箇所で効率が良い結果となったが、原因と し て 、 下 刈 後 に 調 査 し た 植 生 量 の 影 響 も 考 え られた。〔図-21,23〕 図-23 ヒ ノキ下 刈作業 植生量 調査 図-21 樹種・植栽本数別人工数 62 68 73 73 77 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 1500平均 2000平均 2500平均 3000平均 3500平均 ヒノキ 形状比 0.000 0.200 0.400 0.600 0.800 1.000 1.200 1.400 1.600 1.800 2.000 束 0.000 0.200 0.400 0.600 0.800 1.000 1.200 1.400 1.600 1.800 2.000 1500全刈 2000全刈 2500全刈 3000全刈 3500全刈 束

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③ コスト比較(試算) スギ造林作業に要した功程量を植栽密度別に比較した結果、植付では植栽本数の違 いによる差が大きくなり、下刈では低密度箇所でかかり増しとなり、除伐では顕著な 差は見られなかった。(表-3) 平 成 27年 4月 ( 植 栽 後 20年 ) 時 の 森 林 現 況 を植 栽 密 度 別 に 見 て み ると 、 林 分 密 度 管 理 図 の 収 量 比 数 曲 線 (Ry) の 数 値 に 差が 生 じ る 結 果 とな り 、 1,500本 /ha 箇 所 では ス ギ伐期 40年 時の 数量比数の ha 当たり本数に近く、他の植栽密度箇所については、今 後10年以内には間伐等が必要と考えられた。(表-4) 植付から除伐までの造林コストと併せ、今後の保育作業をトータルで試算すると、 植 栽 密 度 が 高 い 箇 所 ほ ど 初 期 に 係 る 植 付 本 数 及 び 植 付 作 業 の 経 費 が か か り 増 し と な り 、 更 に 保 育 間 伐 を 実 施 す る こ と で コ ス ト の 差 が 大 き く な る 傾 向 と な っ た。( 表-5) 表-3 プロッ ト別 造林作 業功程量 表-4 森林 現況〔H27.4月現在〕及び今後の施業予想 ※ 今後の 施業に ついて は、間伐 要領( 6熊計 第259号 )より 試算 表-5 植 栽密度別 造林 コスト の比較 プロット別 造林作業 功程量 プロット 植栽 植栽 植栽 下刈 除伐 計 調査対象区別 樹種 本数 面積 功程量 功程量 平均功程量 平均功程量 功程量 1,500 0.55 8.6 9.5 8.8 17.4 44.4 2,000 0.35 8.6 12.9 9.1 15.7 46.3 2,500 0.47 8.2 15.2 7.4 14.6 45.4 3,000 1.10 8.6 18.4 7.6 20.7 55.3 3,500 1.15 8.7 21.0 7.7 15.6 52.9 平均 8.6 15.4 8.1 16.8 48.9 1,500 0.35 8.6 8.6 8.4 17.1 42.7 2,000 0.30 8.8 14.2 6.7 17.9 47.6 2,500 0.28 8.9 14.3 6.0 17.0 46.2 3,000 1.00 8.8 19.0 6.5 16.9 51.1 3,500 0.45 8.9 21.1 6.9 16.8 53.7 平均 8.8 15.4 6.9 17.2 48.3 地拵 植付 調査プロット (通常作業) スギ 対象プロット (省力作業) スギ 単位:千円 植栽 植栽 地拵 植付 苗木代(裸苗) 下刈(5回) 除伐(1回) 保育間伐 造林経費 樹種 本数 単価 必要経費 単価 必要経費 単価(円) 必要経費 単価 必要経費 単価 必要経費 単価 必要経費 スギ 1,500 240 240 330 198 64 96 150 750 160 160 1,444 1,444 2,000 264 128 1,542 180 180 1,722 2,500 330 160 1,640 1,820 3,000 396 192 1,738 1,918 3,500 462 224 1,836 2,016 プロット 植栽 植栽 生存率 H27年4月現在 今後の施業 間伐(予想) 調査対象区別 樹種 本数 生存本数 径級 樹高 単木材積 蓄積/ha Ry 年度 間伐率 間伐後本数 調査プロット (通常作業) スギ 1,500 81% 1,219 14.08 9.43 0.093 113 0.59 ▲ 1,219 2,000 85% 1,700 10.04 7.83 0.054 92 0.61 H36 29% 1,200 2,500 90% 2,250 10.07 7.96 0.044 99 0.70 H30 29% 1,600 3,000 86% 2,588 10.92 8.97 0.056 145 0.79 H27 30% 1,800 3,500 93% 3,238 11.66 10.63 0.077 249 0.91 H27 29% 2,300

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4 まとめ ① 成長量と形質等について 肥大成長及び形状比については、スギ・ヒノキとも1,500本/ha 箇所で優位な傾向(植 栽密度に比例)が見られ、上長成長では植栽密度の違いによる差は見られなかった。 形質については、スギでは高密度箇所で評価値が高くなり、ヒノキでは顕著な差は 見られなかった。 ② 施業方法について 植付では植栽本数が造林コストに大きく影響し、下刈から除伐までは、埋土種子や ぼう芽等による下層植生の繁茂による影響を受けやすいことから、植生に応じ全刈や 筋刈等を組み合わせることで低コストにつながるものと考えられた。 また、保育間伐の実施については、コスト削減に大きく影響するため成長状況等を 勘案した施業計画が重要であるとともに、除伐実施時に造林木の不形成木等を含めて 除去することにより作業の省略が期待できる。 ③今回の試験結果から 低密度植栽は、成長状況において大きな影響は見られず、苗木代等の縮減と植付けな ど保育経費の削減が見込まれる。また、主伐・再造林により植付面積の拡大により苗木 不足が懸念される状況下においては、低コスト造林を実施するうえで有効な手法と考え られる。ただし、形質では、評価値が低い個体が多い傾向となったことから継続した調 査が必要と思われた。また、保育作業(下刈)では、作業功程が掛かり増しになる傾向 が見られたことから、現地に応じた作業時期・方法などの確立が必要である。 今後は、エリートツリー等の初期成長の優れた苗や苗高が高い大苗などを活用し、併 せて低密度植栽を組み合わせることで、下刈回数の削減など初期にかかる造林コストの 低減が期待できることから、植栽する地域の気候や林況に応じた適正本数を確立すると ともに、形質や保育作業の改善を念頭におき、木材需要等を考慮した施業体系の確立に 努めていきたい。

表 - 2 有意差判 定 ⑤ ヒノキ上長成長 ヒノキの上長成長については、植栽密度別での顕著な差は見られなかったが、2,00 0本 /ha 箇所が最も低い値となった。2,000本/ha 箇所については個体差が大きく、また、 他の植栽密度箇所との有意差もあり、スギ同様に台風による局所的被害が成長に影響 し、低位になったものと考えられた。(図 -10,11、表-2) 図 - 10 ヒ ノキ植栽 密度別 樹高 の推移 図 - 11 ヒノキ 植栽密 度別 樹 高の比 較 〔 中央値+標準偏 差〕 ⑥ ヒノキ平均単木

参照

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