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ミリプラチン 臨床的安全性の概要 Page 1 ミリプラチン製造販売承認申請 CTD 第 2 部 2.7 臨床概要 臨床的安全性の概要 大日本住友製薬株式会社

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(1)

ミリプラチン 製造販売承認申請

CTD 第 2 部

2.7 臨床概要

2.7.4 臨床的安全性の概要

(2)

目次

2.7.4 臨床的安全性の概要

2.7.4.1 医薬品への曝露...11

2.7.4.1.1 総括的安全性評価計画及び安全性試験の記述...11

2.7.4.1.2 全般的な曝露状況...20

2.7.4.1.3 治験対象集団の人口統計学的特性及びその他の特性...24

2.7.4.2 有害事象...27

2.7.4.2.1 有害事象の解析...27

2.7.4.2.1.1 比較的よく見られる有害事象...28

2.7.4.2.1.2 死亡...56

2.7.4.2.1.3 その他の重篤な有害事象...60

2.7.4.2.1.4 その他の重要な有害事象...66

2.7.4.2.1.5 器官別又は症候群別有害事象の解析...68

2.7.4.2.2 個別有害事象の文章による説明...70

2.7.4.3 臨床検査値の評価...71

2.7.4.4 バイタルサイン、身体的所見及び安全性に関連する他の観察項目 ...82

2.7.4.5 特別な患者集団及び状況下における安全性...91

2.7.4.5.1 内因性要因...91

2.7.4.5.2 外因性要因...97

2.7.4.5.3 薬物相互作用...98

2.7.4.5.4 妊娠及び授乳時の使用...98

2.7.4.5.5 過量投与...99

2.7.4.5.6 薬物乱用...99

2.7.4.5.7 離脱症状及び反跳現象...99

2.7.4.5.8 自動車運転及び機械操作に対する影響又は精神機能の障害...99

2.7.4.6 市販後データ...99

2.7.4.7 付録...100

(3)

【本項における用語の説明】

用語

定義、読み替えなど

ミリプラチン

化学名:

(SP-4-2)-[(1R,2R)-Cyclohexane-1,2-diamine-N,N’]bis(tetradecanoato-O)platinum

化学式(分子量)

C

34

H

68

N

2

O

4

Pt(763.99)

構造式:

懸濁用液

一般名:

ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル

ミリプラチン

懸濁液

ミリプラチンをヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルに分散した懸濁液

ジノスタチン

スチマラマー

化学名:

(4S,6R,11R,12R)-11-[α-

D

-2,6-Dideoxy-2-(methylamino)galactopyranosyloxy]-

4-[(4R)-2-oxo-1,3-dioxolan-4-yl]-5-oxatricyclo[8.3.0.0

4,6

]trideca-1(13),9-diene-

2,7-diyn-12-yl 2-hydroxy-7-methoxy-5-metylnaphthalene-1-carboxylate

平均分子量:

15000

構造式:

ジノスタチン

スチマラマー

懸濁液

ジノスタチン スチマラマーをヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルに分

散した懸濁液

H

2

N

Pt

N

H

2

H

H

O

O

O

O

H

3

C

H

3

C

(4)

用語

定義、読み替えなど

シスプラチン

化学名:

(SP-4-2)-Diamminedichloroplatinum

化学式(分子量)

Cl

2

H

6

N

2

Pt(300.05)

構造式:

NH

3

Pt

NH

3

Cl

Cl

(5)

用語

定義、読み替えなど

ECOG の一般状態の基準(Performance Status, PS)

PS

0:なんら制限を受けることなく、発病前と同等に社会生活が行える。

1:軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や坐業は

できる。たとえば軽い家事、事務など。

2:歩行や身の廻りのことはできるが、時に少し介助がいることもある。軽

労働はできないが、日中の

50%以上は起居している。

3:身の廻りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、日中の

50%以上は就床している。

4:身の廻りのこともできず、つねに介助がいり、終日就床を必要としてい

る。

この基準は一般状態の指標であり、局所症状で活動性が制限されている場

合は臨床的に判断する。

Oken MM, Creech RH, Tormey DC, Horton J, Davis TE, McFadden ET, et al.

Toxicity and response criteria of the Eastern Cooperative Oncology Group. Am J

Clin Oncol 1982;5:649-55.より抜粋

進行度(

Stage)は、各項目別にその患者の進行度値を求め、そのうちの最

も高い数値をあてる。

進行度を次の

4 つの Stage に分類する。

T 因子

N 因子

M 因子

Stage I

T

1

N

0

M

0

Stage II

T

2

N

0

M

0

Stage III

T

3

N

0

M

0

T

4

N

0

M

0

Stage IV-A

T

1

、T

2

、T

3

、T

4

N

1

M

0

Stage IV-B

T

1

、T

2

、T

3

、T

4

N

0

N

1

M

1

Stage【第 4 版】

・T 因子

癌腫の「個数」

「大きさ」

「脈管侵襲」の

3 項目によって規定される。複

数の癌腫は多中心性癌腫であっても肝内転移癌腫であってもよい。肝細胞

癌破裂

S

3

T

4

として取扱う。

1:腫瘍個数 単発 2:腫瘍径 2 cm 以下 3:脈管侵襲 なし

T

1

1、2、3 すべて合致

T

2

2 項目合致

T

3

1 項目合致

T

4

すべて合致せず

・N 因子

N0 リンパ節転移を認めない

N1 リンパ節転移を認める

・M 因子

M0 遠隔転移を認めない

M1 遠隔転移を認める

原発性肝癌取扱い規約 2000 年 11 月【第 4 版】より抜粋

(6)

用語

定義、読み替えなど

肉眼的進行度(

Stage)は、各項目別にその患者の進行度値を求め、そのう

ちの最も高い数値をあてる。

肉眼的進行度を次の

4 つの Stage に分類する。

T 因子

N 因子

M 因子

Stage I

T

1

N

0

M

0

Stage II

T

2

N

0

M

0

T

3

N

0

M

0

Stage III

T

1-3

N

1

M

0

Stage IV-A

T

4

N

0-1

M

0

Stage IV-B

T

1-4

N

0-1

M

1

Stage【第 3 版】

T 因子

癌腫の「大きさ」

「単発または複数」

「血管侵襲」の

3 項目によって規定

される。複数の癌腫は多中心性癌腫であっても肝内転移癌腫であってもよ

い。

T

1

:単発した直径

2 cm 以下の癌腫で血管侵襲を伴わない

T

2

:単発した直径

2 cm 以下の癌腫であるが血管侵襲を伴う

:一葉に限局した最大腫瘍の直径が

2 cm 以下の多発性癌腫

:単発した直径

2 cm をこえる癌腫であるが血管侵襲を伴わない

T

3

:単発した直径

2 cm をこえる癌腫で血管侵襲を伴う

:一葉に限局した直径 2 cm をこえる多発性癌腫

T

4

:一葉以上を占居する多発性癌腫

:門脈または肝静脈の一次分枝の血管侵襲を伴う

N 因子

N0:第 1 群リンパ節に転移が認められない

N1:第 1 群以上のリンパ節に転移を認められる

・M 因子

M0:遠隔転移が認められない

M1:遠隔転移が認められる

原発性肝癌取扱い規約 1992 年 2 月【第 3 版】より抜粋

(7)

用語

定義、読み替えなど

各項目のポイントを加算しその合計点で分類する。

A : 5~6 点

B : 7~9 点

C : 10~15 点

原発性肝癌取扱い規約

2000 年 11 月【第 4 版】より抜粋

1 点

2 点

3 点

脳症

ない

軽度

ときどき昏睡

腹水

ない

少量

中等量

血清ビリルビン

値(

mg/dL)

2.0 未満 2.0~3.0 3.0 超

血清アルブミン

値(

g/dL)

3.5 超 2.8~3.5 2.8 未満

Child-Pugh 分類

プロトロンビン

活性値(

%)

70 超 40~70 40 未満

肝細胞癌患者の臨床病期は臨床所見、血液生化学所見により

3 期に分類す

る。各項目別にその患者の状態を判定して進行度を求め、そのうち

2 項目

以上が該当した

stage をとる。

原発性肝癌取扱い規約

1992 年 2 月【第 3 版】より抜粋

*臨床病期は癌の進行度分類(Stage)と混同しやすいことから「原発性肝

癌取扱い規約

2000 年 11 月【第 4 版】で肝障害度 A、B、C に改名された。

I(A) II(B) III(C)

腹水

ない

治療効果がある

治療効果が少ない

血清ビリルビン

値(mg/dL)

2.0 未満 2.0~3.0 3.0 超

血清アルブミン

値(g/dL)

3.5 超 3.0~3.5 3.0 未満

ICG R

15

(%)

15 未満 15~40 40 超

臨床病期

(肝障害度)

プロトロンビン

活性値(%)

80 超 50~80 50 未満

JIS(Japan Integrated Staging)スコア

肝予備能(Child-Pugh 分類)、進行度(Stage)の両者を併せた統合 staging

system

Stage I

Stage II

Stage III

Stage IV

Child-Pugh C 2

3

4

5

Child-Pugh B 1

2

3

4

JIS スコア

(8)

用語

定義、読み替えなど

占居部位

肝臓は胆嚢窩と肝上部の下大静脈を結ぶ線によりその左側を左葉、右側を

右葉とし、さらにそれぞれを

2 区域に分けたのち、尾状葉とあわせて 5 区

域に大別する。

L:外側区域 lateral segment

M:内側区域 medial segment

A:前区域 anterior segment

P:後区域 posterior segment

C:尾状葉 caudate lobe

(9)

【肝細胞癌治療法についての略号一覧】

略号

省略しない表現

日本語又は説明

CL Chemolipiodolization

肝動脈塞栓療法のうち、抗がん剤と

ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステ

ルを肝動脈内投与する治療法。

CE Chemoembolization

肝動脈塞栓療法のうち、

CL 後、ゼラ

チンスポンジなどの塞栓物質を肝動

脈内投与する治療法。

TACE Transcatheter

Arterial

Chemoembolization 肝動脈塞栓療法

CL と CE の療法を合わせた総称)

TAI Transcatheter

Arterial

Infusion

肝動注化学療法

RFA Radiofrequency

Ablation

Therapy

ラジオ波焼灼療法

PEIT

Percutananeuos Transhepatic Ethanol Injection

Therapy

経皮的エタノール注入療法

PMCT Percutananeuos

Microwave Coagulation Therapy 経皮的マイクロウエーブ凝固療法

【臨床検査に関する一般的略号】

略号

省略しない表現

日本語

ALP Alkaline

phosphatase アルカリホスファターゼ

ALT(GPT) Alanine

aminotransferase

アラニン・アミノトランスフェラーゼ

AST(GOT) Aspartate

aminotransferase

アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ

BUN

Blood urea nitrogen

血中尿素窒素

CRP C-reactive

protein

C-反応性蛋白

Ca Calcium

カルシウム

Cl Chlorine

クロール

γ-

GTP

γ

-Glutamyl transpeptidase

γ-グルタミルトランスフェラーゼ

Hb Hemoglobin

ヘモグロビン

HbA

1C

Glycosylated Hemoglobin A

1C

グリコヘモグロビン

A

1C

IgE

Immunoglobulin E

免疫グロブリン

E

K Potassium

カリウム

LAP

Leucine Aminopeptidase

ロイシンアミノペプチダーゼ

LDH Lactate

dehydrogenase 乳酸脱水素酵素

NAG N-Acetyl-β-D-Glucosaminidase β-N アセチル D グルコサミニダーゼ

Na Natrium(Sodium)

ナトリウム

【その他の一般的略号】

略号

省略しない表現

日本語

CT Computerized

Tomography コンピューター断層撮影法

ECOG

Eastern Cooperative Oncology Group

米国腫瘍学共同研究グループ

(10)

【本項における有害事象用語の記載】

本 項 に お け る 有 害 事 象 用 語 の 記 載 に あ た っ て は 、

ICH 国 際医 薬用 語集 日 本語 版

MedDRA/J)バージョン 9.1 を用いた。

MedDRA/J 略号一覧】

略号

省略しない表現

ALP 増加

血中アルカリホスファターゼ増加

ALT(GPT)増加

アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加

AST(GOT)増加

アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加

CRP 増加

C-反応性蛋白増加

Ca 減少

血中カルシウム減少

γ-GTP 増加

γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加

K 増加

血中カリウム増加

LDH 増加

血中乳酸脱水素酵素増加

NAG 増加

β-N アセチル D グルコサミニダーゼ増加

Na 減少

血中ナトリウム減少

(11)

2.7.4.1 医薬品への曝露

2.7.4.1.1 総括的安全性評価計画及び安全性試験の記述

ミリプラチンの安全性評価の対象とした試験の概要を表

2.7.4.1.1-1 に示した。各試験と

も治験薬が投与され、かつ、適格例となった被験者を安全性評価対象とした。

2.7.4 項にお

いては、個々の試験成績あるいは第

I 相臨床試験、前期第 II 相臨床試験及び後期第 II 相臨

床試験並びに継続投与試験について併合解析を行った成績をもってミリプラチンの安全性

を評価した。

各試験における有害事象の評価方法を表

2.7.4.1.1-2 にまとめた。

(12)

2.7.4.1.1-1 ミリプラチンの臨床試験における安全性評価の要約

試験番号

施設

登録状況:総

登録数/登録

目標数

試験のデザイン

試験薬/比較対照薬

投与量

投与経路

投与方法

試験の目的

投与例数/評価

例数

投与期間

男性/女性

年齢

中央値(範囲)

対象

安全性評価方

試験番号なし

(第

I 相臨床試

験)

1 11/

9~18

無対照、非盲検

(Fibonacci の変法による

漸増法)

ミリプラチン:ミリプラチ

ン懸濁液を調製し、肝動脈

内に投与する。投与液濃度

は初回投与液濃度を

6

mg/mL とし、Fibonacci の変

法に従って増量する。投与

液量は腫瘍の大きさによっ

6 mL を限度に適宜増減

する。

ミリプラチン懸濁液の濃度

20 mg/mL を上限とし、

最大許容量に達しない場合

でもそれ以上の増量は行わ

ない。

最大許容量、有効

性及び薬物動態の

検討

11/11

投与回数は原則

として

1 回とす

る。

6/5

66.0 歳(53-73)

肝細胞癌

日本癌治療学

会「副作用の記

載様式」を用い

て安全性を検

討し、最大許容

量を推定する。

P01P21

(前期第

II 相

臨床試験)

4 17/15

無対照、非盲検

ミリプラチン:ミリプラチ

ン懸濁液を調製し、肝動脈

内に投与する。投与液濃度

20 mg/mL とし、投与液

量は腫瘍の大きさによって

6 mL を限度に適宜増減す

る。

有効性、安全性及

び薬物動態の検討

16/15

1 回目投与 4 週経

過後できるだけ

早期に

2 回目投

与を行う。ただ

し、

2 回目投与の

時期は

1 回目投

12 週後までは

可とする。また、

1 回目投与後に

実施する測定可

能病変に対する

画像診断で

CR

が得られた場合

1 回投与のみ

とする。

14/1

65.0 歳(49-74)

肝細胞癌

安全性の評価

は「日本癌治療

学会薬物有害

反応判定基準」

により行う。

2.7.4 臨床的安全性の概要

Page 12

(13)

試験番号

施設

登録状況:総

登録数/登録

目標数

試験のデザイン

試験薬/比較対照薬

投与量

投与経路

投与方法

試験の目的

投与例数/評価

例数

投与期間

男性/女性

年齢

中央値(範囲)

対象

安全性評価方

ミリプラチン:ミリプラチ

ン懸濁液を調製し、肝動脈

内に投与する。投与液濃度

20 mg/mL とし、投与液

量は腫瘍の大きさによって

6 mL を限度に適宜増減す

る。

85/83

70/13

67.0 歳(48-74)

D1401002

(後期第

II 相

臨床試験)

17

総 登 録 被 験

者数:131

非投与

:5

ミ リ プ ラ チ

:85/80

ジノスタチ

ン スチマラ

マー:

41/40

確率を用いた動的割付、

非盲検、実薬対照、並行

群間比較

ジノスタチン スチマラマ

ー:ジノスタチン スチマラ

マー動注用懸濁液を調製

し、肝動脈内に投与する。

投与液濃度は

1 mg/mL と

し、投与液量は腫瘍の大き

さによって

6 mL を限度に

適宜増減する。

有効性と安全性の

比較、薬物動態の

検討

41/39

1 回目投与後 5 週

(±10 日)にお

ける画像診断に

おいて懸濁液の

停滞が不十分で

かつ腫瘍濃染像

がある場合には、

1 回目投与後 4 週

以降

12 週以内の

できるだけ早期

に追加投与(2 回

目投与)を行う。

30/9

68.0 歳(52-74)

肝細胞癌

安全性の評価

は「日本癌治療

学会薬物有害

反応判定基準」

により行う。

D1401080

(継続投与試

験)

17

5/最大 80

非投与:1

無対照、非盲検

ミリプラチン:ミリプラチ

ン懸濁液を調製し、肝動脈

内に投与する。投与液濃度

20 mg/mL とし、投与液

量は腫瘍の大きさによって

6 mL を限度に適宜増減す

る。

有効性、安全性の

検討

4/4

投与回数は同一

病変に対しては

原則として

2 回

までとするが、更

なる別部位の再

発について継続

投与を行う場合

を考慮して、継続

投与回数の上限

は設定しないも

のとする。

2/1

男性の

1 例は 2

回登録された。

3 例は各々、59

歳、74 歳、74

肝細胞癌

安全性の評価

は「日本癌治療

学会薬物有害

反応判定基準」

により行う。

2.7.4 臨床的安全性の概要

Page 13

(14)

I 相臨床試験

前期第

II 相臨床試験

後期第

II 相臨床試験

継続投与試験

臨床試験実施期間 1994 年 10 月~19

月 1998 年 7 月~20

月 2002 年 4 月~20

月 20

月~20

安全性の判定基準

日本癌治療学会副作用の記載様式

日本癌治療学会薬物有害反応判定基

日本癌治療学会薬物有害反応判定基

日本癌治療学会薬物有害反応判定基

投与回数に関する規定

投与回数は原則として

1 回とする。

ただし、投与後の経過が良好で、治

療の継続を被験者又はその代理人が

強く希望する場合には、治験担当医

師の判断により追加投与を行っても

よいこととする。

1 回目投与 4 週間経過後できるだけ

早期に

2 回目投与を行う。ただし、2

回目投与の時期は

1 回目投与 12 週後

までは可とする。また、

1 回目投与後

に実施する測定可能病変に対する画

像診断で

CRが得られた場合は 1 回投

与のみとする。

1 回目投与後 5 週(±10 日)におけ

る画像診断において懸濁液の停滞が

不十分でかつ腫瘍濃染像がある場合

には、1 回目投与後 4 週以降 12 週以

内のできるだけ早期に追加投与(2

回目投与)を行う。

投与回数は同一病変に対しては原則

として

2 回までとするが、更なる別

部位の再発について継続投与を行う

場合を考慮して、継続投与回数の上

限は設定しないものとする。

有害事象の調査期間

投与終了

3 ヵ月後までに発現したも

1 回目投与後 2 ヵ月以内、2 回目投与

1 ヵ月以内

投与開始日から

3 ヵ月以内又は最終

投与後

5 週(±10 日)の検査日まで

投与日から投与後

3 ヵ月(10~14 週)

の検査日まで

あらかじめ規定した自他覚症状に関

する調査項目

食欲不振

悪心·嘔吐

下痢

発熱

脱毛

口内炎

悪心·嘔吐

下痢

発熱

悪心·嘔吐

下痢

発熱

疼痛

低血圧

悪寒·戦慄

後期第

II 相臨床試験と同一

<グレード判定の有無>

自他覚症状

後期第

II 相臨床試験と同一

判定基準にある項目

基準に従ってグレード判定

基準に従ってグレード判定

基準に従ってグレード判定

判定基準にない項目

基準に準じてグレード判定

基準に準じてグレード判定

基準に準じてグレード判定

臨床検査

判定基準にある項目

基準に従ってグレード判定

基準に従ってグレード判定

基準に従ってグレード判定

判定基準にない項目

判定せず

判定せず

判定せず。ただし、重症度は判定

2.7.4 臨床的安全性の概要

Page 14

(15)

I 相臨床試験

前期第

II 相臨床試験

後期第

II 相臨床試験

継続投与試験

有害事象の定義

重篤な有害事象の定義

定義なし

ただし、グレード

3 以上の有害事象

を重篤としてまとめた。

1.死亡

2.死亡につながるおそれのある症例

3.治療のために病院又は診療所への

入院又は入院期間の延長が必要とさ

れる症例

4.障害

5.障害につながるおそれのある症例

6.1~5 に掲げる症例に準じて重篤で

ある症例

7.後世代における先天性の疾病又は

異常

原則として、

「日本癌治療学会薬物有

害反応判定基準」におけるグレード

3

以上のものとする。ただし、以下の

ものは「重篤な有害事象」とはしな

い。

·グレード

3 の悪心·嘔吐

·投与前血小板数

7.5×10

4

/µL 以下の

症例で、出血を伴わない一過性(1 週

間以内に回復)のグレード

3 の血小

板減少

·グレード

3 の感染症を伴わない白血

球減少·好中球減少

·投与前血清ビリルビン(総ビリルビ

ン)が施設正常上限値の

2.1 倍以上の

症例で、血清ビリルビン(総ビリル

ビン)5 mg/dL 以下の上昇

·投与前

AST(GOT)あるいは ALT

(GPT)が施設正常上限値の 2.5 倍以

上 の 症例 で 、血 清ビ リ ルビ ン値

5

mg/dL 以下の一過性(1 週間以内に回

復)のグレード

3 の AST(GOT)あ

るいは

ALT(GPT)上昇

1.死に至るもの

2.生命を脅かすもの

3.治療のため入院又は入院期間の延

長が必要となるもの

4.永続的又は顕著な障害・機能不全に

陥るもの

5.先天異常をきたすもの

6.上記 1.~5.のような結果に至らなく

とも、被験者を極度の危険にさらし

たり上記

1.~5.のような結果に至ら

ないように処置を必要とするような

重大な事象、もしくはこれらにつな

がる恐れのある事象で、治験責任医

師又は治験分担医師が重篤と認めた

もの

1.~6.に加え、「日本癌治療学会 薬物

有害反応判定基準」のグレード

4 に

相当する臨床検査値異常および同グ

レード

3 以上に相当する自他覚所見

(発熱、悪心·嘔吐、疼痛及び高血圧

のグレード

3 を除く)を「重篤な有

害事象」とする。

ただし、以下の事象などについては

「重篤な有害事象」とする。

·血清ビリルビン値が

5.0 mg/dL を越

える場合

·血清クレアチニン値が

2.0 mg/dL を

越える場合

·治験責任医師又は治験分担医師に

より「重篤」と判断される事象

後期第

II 相臨床試験と同一

2.7.4 臨床的安全性の概要

Page 15

(16)

I 相臨床試験

前期第

II 相臨床試験

後期第

II 相臨床試験

継続投与試験

臨床検査実施時期

以下を除き、投与開始前、投与開始

1 日、3 日、7 日、14 日、21 日、

28 日

·心電図は投与前

2 週間以内

以下を除き、投与開始前

2 週間以内、

投与後

7 日(±2 日)、2 週(±3 日)、

3 週(±3 日)、4~6 週

·血液学的検査及び血液生化学検査

の一部(AST(GOT)、ALT(GPT)

及び

CRP)は投与後 3 日(±1 日)

にも実施する。

·心電図は、1 回目投与開始 2 週間以

内、2 回目投与前は実施しない。

以下を除き、登録前

2 週間以内、投

与後

7 日(±2 日)、2 週(±3 日)、3

週(±3 日)、5 週(±10 日)

·血液学的検査及び血液生化学検査

の一部(AST(GOT)、ALT(GPT)

及び

CRP)は投与後 3 日(±2 日)

にも実施する。

·HbA

1C

は登録前

2 週間以内、投与後

5 週(±10 日)

·経口糖負荷試験(75gOGTT)は、投

与前

30 日以内、投与後 5 週(±10

日)

·心電図は、登録前

30 日以内、投与

3 日(±2 日)から投与後 3 週(±

3 日)までの間

·血管造影は、投与直前

·血液学的検査及び血液生化学検査

及び尿検査は、登録前

2 週間以内、

投与後

7 日(±2 日)、2 週(±3 日)、

5 週(±10 日)

·HbA

1C

は登録前

2 週間以内、投与後

5 週(±10 日)

·経口糖負荷試験(75gOGTT)は、投

与前

30 日以内、投与後 5 週(±10

日)

·心電図は、登録前

30 日以内、投与

3 日(±2 日)から投与後 3 週(±

3 日)までの間

·血管造影は、投与直前

臨床検査

血液学的検査

白血球数

赤血球数

ヘモグロビン

血小板数

ヘマトクリット

白血球分画(好中球、好酸球、好塩

基球、単球、リンパ球、その他)

白血球数

赤血球数

ヘモグロビン

血小板数

白血球分画(好中球、好酸球、好塩

基球、単球、リンパ球、その他)

白血球数

赤血球数

ヘモグロビン

血小板数

白血球分画(好中球、好酸球、好塩

基球、単球、リンパ球、その他)

後期第

II 相臨床試験と同一

2.7.4 臨床的安全性の概要

Page 16

(17)

I 相臨床試験

前期第

II 相臨床試験

後期第

II 相臨床試験

継続投与試験

血液生化学的検査

総蛋白量

アルブミン

総ビリルビン

AST(GOT)

ALT(GPT)

LAP

ALP

γ-GTP

総コレステロール

トリグリセリド

LDH

クレアチニン

BUN

電解質(Na,K,Cl,Ca)

アミラーゼ

P 型アミラーゼ

CRP

リパーゼ

血糖

プロトロンビン時間

ヘパプラスチンテスト

総蛋白量

アルブミン

総ビリルビン

AST(GOT)

ALT(GPT)

ALP

LAP

γ-GTP

LDH

クレアチニン

BUN

電解質(Na,K,Cl,Ca)

アミラーゼ

CRP

血糖

プロトロンビン時間

総蛋白量

アルブミン

総ビリルビン

AST(GOT)

ALT(GPT)

ALP

γ-GTP

LDH

クレアチニン

BUN

電解質(Na,K,Cl,Ca)

アミラーゼ

CRP

血糖

プロトロンビン時間

後期第

II 相臨床試験と同一

尿検査

蛋白(定性)

糖(定性)

ウロビリノーゲン(定性)

クレアチニン(定量)

NAG(定量)

蛋白(定性)

糖(定性)

ウロビリノーゲン(定性)

クレアチニン(定量)

NAG(定量)

蛋白(定性)

糖(定性)

ウロビリノーゲン(定性)

クレアチニン(定量)

NAG(定量)

後期第

II 相臨床試験と同一

2.7.4 臨床的安全性の概要

Page 17

(18)

I 相臨床試験

前期第

II 相臨床試験

後期第

II 相臨床試験

継続投与試験

その他

心電図

心電図

心電図

HbA

1C

経口糖負荷試験(75gOGTT)

:ただし、

空腹時血糖が

200 mg/dL 以上の患者、

HbA

1C

8%以上の患者、糖尿病患者

で血糖降下剤による治療を行ってい

る患者などは実施しない。

インスリン分泌能の悪化の有無:経

口糖負荷試験を実施する患者はその

結果から、実施しない患者は空腹時

血糖、

HbA

1C

、インスリンや糖尿病治

療薬の投与量推移などからインスリ

ン分泌能の悪化の有無を判断する。

後期第

II 相臨床試験と同一

血管造影

治験薬投与に起因する肝内シャント

の有無

治験薬投与に起因する血管障害の有

後期第

II 相臨床試験と同一

2.7.4 臨床的安全性の概要

Page 18

(19)

I 相臨床試験においては日本癌治療学会「副作用の記載様式」に従い、発現した有害

事象の程度(グレード)を分類した。前期第

II 相臨床試験及び後期第 II 相臨床試験におい

ては「日本癌治療学会薬物有害反応判定基準」に従い、発現した有害事象のグレードを分

類した。

自他覚症状については、いずれの試験においても複数の項目をあらかじめ調査項目とし

て規定し、グレードの悪化があった場合に有害事象として評価した。加えて、治験担当医

師から報告された事象を有害事象として扱った。第

I 相臨床試験においては、抗がん剤に

一般的に見られる副作用から食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、発熱、脱毛をあらかじめ調査

項目として規定した。第

I 相臨床試験で用いた日本癌治療学会「副作用の記載様式」では

設定されていなかった口内炎が、

「日本癌治療学会薬物有害反応判定基準」では設定されて

いたため、前期第

II 相臨床試験では口内炎を追加した。逆に、食欲不振は「日本癌治療学

会薬物有害反応判定基準」で設定されていなかったため削除した。更に、第

I 相臨床試験

で発現しなかった脱毛を削除し、口内炎、悪心・嘔吐、下痢、発熱を調査項目として規定

した。後期第

II 相臨床試験では、対照薬であるジノスタチン スチマラマーでよく見られ

る低血圧、悪寒・戦慄を加えた。また、前期第

II 相臨床試験において 16 例中 8 例の被験

者が投与に伴う痛み又は投与部位の痛みを訴えたため、あらかじめ調査項目として加えた。

この他、前期第

II 相臨床試験で有害事象の発現が少なかった口内炎は削除し、悪心·嘔吐、

下痢、発熱、疼痛、低血圧、悪寒・戦慄について調査項目として規定した。

また、前期第

II 相臨床試験と並行して実施した非臨床試験において活性体である DPC

の投与により糖尿病様変化が認められたため、後期第

II 相臨床試験においては、インスリ

ン分泌能の悪化の有無を調査することとし、更にジノスタチン スチマラマーで安全性上

の問題の一つとされている治験薬投与による肝動脈の血管障害、肝内シャントの有無につ

いて調査を行い、いずれも有の場合は有害事象として評価した。

2.7.4.2.1.1 比較的よく見られる有害事象」においては、4 試験の因果関係別有害事象に

ついて、試験ごとの成績及び

4 試験の併合結果について分析し、4 試験合計と表記した。

継続投与試験は後期第

II 相臨床試験においてミリプラチンの投与を受け、TE V の判定

を受けた被験者で、別部位に再発した患者を対象に行った。投与ごとに登録を行い、同一

部位への投与は

2 回までと規定して実施した。加えて、後期第 II 相臨床試験に引き続いて

移行する試験ではないため、

4 試験合計の解析においては、継続投与試験への登録ごとに 1

例とし、後期第

II 相臨床試験と重複集計を行った。

I 相臨床試験は原則 1 回投与、継続投与試験は投与ごとに登録することとしたことに

加え、第

I 相臨床試験では有害事象の評価に用いた基準が異なることから重症度(グレー

ド)に関連する解析、回復に関する解析、投与回別の解析及び部分集団に関する解析は前

期第

II 相臨床試験及び後期第 II 相臨床試験の 2 試験について併合結果を示し、2 試験合計

と表記した。また、後期第

II 相臨床試験でミリプラチン投与群あるいはジノスタチン ス

チマラマー投与群で発現割合が

40%以上であった有害事象を「主な有害事象」と定義した。

2.7.4.2.1.2 死亡」については、有害事象の観察期間が試験間で異なっていたが、それ

(20)

ぞれの試験で有害事象として取り扱った死亡を評価した。また、前期第

II 相臨床試験に参

加後に再発した患者で希望により臨床試験の枠外で実施した継続提供及び治験外提供につ

いて、参考資料として添付しているが、投与

3 ヵ月以内の死亡はなかった。

重篤な有害事象は「治験中に得られる安全性情報の取り扱いについて」

(平成

7 年(1995

年)

3 月 20 日 薬審第 227 号)においてその定義が定められているが、第 I 相臨床試験は、

臨床試験の開始時期が平成

6 年 10 月であり、その時点では重篤な有害事象の定義が定まっ

ておらず、治験総括報告書においてグレード

3 以上の有害事象を重篤な有害事象としてま

とめた。前期第

II 相臨床試験では、薬審第 227 号通知で既定されている事項に加え、表

2.7.4.1.1-2 に示した重篤な有害事象の定義を定めて臨床試験を実施した。その結果、重篤

な有害事象は

7 例に 14 件発現したが、そのうち、臨床検査値がグレード 3 に該当したため

に重篤と扱われたのは

7 例 13 件であった(表 2.7.4.2.1-39 参照)。グレード 3 の臨床検査

値異常は、対象疾患が肝細胞癌であり、投与前値がグレード

1 以上である場合が多いこと

を考慮すると本剤の臨床試験においては重篤と扱う必要はないと判断し、後期第

II 相臨床

試験では基準を見直した。後期第

II 相臨床試験及び継続投与試験では、薬審第 227 号通知

の重篤の定義に加え、表

2.7.4.1.1-2 に示した基準を設定した。従って「2.7.4.2.1.3 その他

の重篤な有害事象」では、個々の試験の基準による評価のみとし、併合解析は実施しなか

った。

2.7.4.2.1.4 その他の重要な有害事象」において、第 I 相臨床試験が 1 回投与の試験デ

ザインであったことから、治療の変更などが必要になった有害事象は前期第

II 相臨床試験

及び後期第

II 相臨床試験について分析した。また、非臨床試験において活性体である DPC

の投与により糖尿病様変化が認められたため、後期第

II 相臨床試験ではインスリン分泌能

への影響について分析を行った。

2.7.4.3 臨床検査値の評価」では、2 回投与を原則とした前期第 II 相臨床試験及び後期

II 相臨床試験について投与回ごとに主な臨床検査値及びグレードの推移を試験ごと及び

2 試験合計について集計した。

2.7.4.4 バイタルサイン、身体的所見及び安全性に関連する他の観察項目」では、

Performance Status(以下、PS)の推移を前期第 II 相臨床試験及び後期第 II 相臨床試験の 2

試験について投与回ごとに試験ごと及び

2 試験合計について集計した。また、本剤特有の

有害事象である好酸球数の増加(

「好酸球百分率増加」)に関しては、本項において分析を

行った。

2.7.4.1.2 全般的な曝露状況

I 相臨床試験、前期第 II 相臨床試験、後期第 II 相臨床試験においてミリプラチンの投

与を受け、適格例と判断された被験者及び後期第

II 相臨床試験において対照薬であるジノ

ス タ チ ン ス チ マ ラ マ ー の 投 与 を 受 け 、 適 格 例 と 判 断 さ れ た 被 験 者 の 曝 露 量 を 表

2.7.4.1.2-1 及び表 2.7.4.1.2-2 に示した。なお、適格例とはされなかったが、治験薬の投与

を受けた被験者の曝露については表

2.7.4.1.2-3 に示した。投与回数は、第 I 相臨床試験に

(21)

おいては、原則

1 回投与とし、前期第 II 相臨床試験、後期第 II 相臨床試験においては、1

回投与で効果十分な場合は

1 回投与で終了とし、その他は 2 回投与と規定した。

この他、投与後の経過が良好で、治療の継続の希望があった被験者に対して、第

I 相臨

床試験は治験実施計画書の規定により

1 例に追加投与された。前期第 II 相臨床試験では、

治験終了後の継続提供として

5 例に、治験外提供として 1 例に追加投与された(2.7.6.5 参

照)

。後期第

II 相臨床試験では、継続投与試験を行った。これら追加投与の曝露状況につ

いて、表

2.7.4.1.2-4 にまとめた。

(1) 第 I 相臨床試験

安全性評価対象例は投与液濃度

6 mg/mL が 3 例、12 mg/mL が 3 例、20 mg/mL が 5 例で

あった。

2 回目投与を行った用量レベル 12 mg/mL の 1 例の曝露については表 2.7.4.1.2-4

に示した。投与液量は

6 mg/mL は全 3 例が 6 mL、12 mg/mL は「4 mL≤ ≤6 mL」、20 mg/mL

は「

2 mL≤ <5 mL」の範囲内で投与された。総投与量は全体で 60 mg 未満が 54.5%(6/11)、

60 mg≤ <120 mg」が 45.5%(5/11)であった。

(2) 前期第 II 相臨床試験

安全性評価対象例は

15 例であり、そのうち 11 例が 2 回投与であった。投与液濃度は 20

mg/mL で、1 回目投与液量は 6 mL が 46.7%(7/15)と多く、2 回目投与液量は「1 mL≤ ≤6

mL」の範囲内で投与された。総投与量は「120 mg≤ <180 mg」が 46.7%(7/15)と多かっ

た。また、投与間隔は「

77 日≤ <84 日」が 45.5%(5/11)と最も多く、28 日以上 49 日未

満の間隔で投与された被験者はいなかった。

(3) 後期第 II 相臨床試験

安全性評価対象例は本剤が

83 例、ジノスタチン スチマラマーが 39 例であった。

ミリプラチン投与群では

67.5%(56/83)が 2 回投与であった。投与液濃度は 20 mg/mL

で、

1 回目投与液量は 6 mL が 44.6%(37/83)、2 回目投与液量は 6 mL が 55.4%(31/56)と

多かった。総投与量は「

60 mg≤ ≤240 mg」の範囲に大部分が占めた。また、投与間隔は

77 日≤ <84 日」が 35.7%(20/56)と最も多く、28 日以上 56 日未満の間隔で投与された

被験者が約

20%程度存在した。

ジノスタチン スチマラマー投与群では

61.5%(24/39)が 2 回投与であった。投与液濃

度は

1 mg/mL で、1 回目投与液量は 6 mL が 46.2%(18/39)、2 回目投与液量は 6 mL が 29.2%

7/24)と多かった。総投与量は「6 mg≤ <9 mg」が 43.6%(17/39)であり半数近くを占

めた。また、投与間隔は「

77 日≤ <84 日」が 29.2%(7/24)と最も多かったが、28 日以上

56 日未満の間隔で投与された被験者が約 40%程度存在した。

(4) 追加投与被験者

I 相臨床試験において倫理的な観点から設定された追加投与の規定に従って 2 回目投

(22)

与が実施された被験者が

1 例あった。本被験者の 1 回目投与は投与液濃度 12 mg/mL で投

与液量

6 mL、2 回目投与(追加投与)は投与液濃度 20 mg/mL で投与液量 3.5 mL であった。

継続投与試験に登録された被験者において累積投与回数が

4 回になった被験者は 1 例で、

累積投与量は

240 mg を超えた。

なお、前期第

II 相臨床試験後の継続提供・治験外提供(参考資料:5.3.5.4-参 01)では、

累積投与回数が

3 回になった被験者は 4 例あり、また、累積投与量が 240 mg を超えた被

験者は

3 例あった。

2.7.4.1.2-1 ミリプラチンの試験別曝露量

6 12 20 投与回数(回) N 3 3 5 1 3 3 5 11 ( 100 0 % ) 4 ( 26 7 % ) 27 ( 32 5 % ) 2 0 0 0 0 ( 0 % ) 11 ( 73 3 % ) 56 ( 67 5 % ) 1回目投与液量(mL) N 3 3 5 <1 0 0 0 0 ( 0 % ) 0 ( 0 % ) 0 ( 0 % ) 1≦ <2 0 0 0 0 ( 0 % ) 0 ( 0 % ) 6 ( 7 2 % ) 2≦ <3 0 0 2 2 ( 18 2 % ) 4 ( 26 7 % ) 8 ( 9 6 % ) 3≦ <4 0 0 1 1 ( 9 1 % ) 1 ( 6 7 % ) 12 ( 14 5 % ) 4≦ <5 0 1 2 3 ( 27 3 % ) 3 ( 20 0 % ) 15 ( 18 1 % ) 5≦ <6 0 1 0 1 ( 9 1 % ) 0 ( 0 % ) 5 ( 6 0 % ) 6 3 1 0 4 ( 36 4 % ) 7 ( 46 7 % ) 37 ( 44 6 % ) 2回目投与液量(mL) N <1 0 ( 0 % ) 2 ( 3 6 % ) 1≦ <2 1 ( 9 1 % ) 2 ( 3 6 % ) 2≦ <3 2 ( 18 2 % ) 7 ( 12 5 % ) 3≦ <4 2 ( 18 2 % ) 3 ( 5 4 % ) 4≦ <5 1 ( 9 1 % ) 4 ( 7 1 % ) 5≦ <6 2 ( 18 2 % ) 7 ( 12 5 % ) 6 3 ( 27 3 % ) 31 ( 55 4 % ) 総投与量(mg) N 3 3 5 <60 3 1 2 6 ( 54 5 % ) 0 ( 0 % ) 9 ( 10 8 % ) 60≦ <120 0 2 3 5 ( 45 5 % ) 4 ( 26 7 % ) 21 ( 25 3 % ) 120≦ <180 0 0 0 0 ( 0 % ) 7 ( 46 7 % ) 15 ( 18 1 % ) 180≦ <240 0 0 0 0 ( 0 % ) 2 ( 13 3 % ) 14 ( 16 9 % ) 240 0 0 0 0 ( 0 % ) 2 ( 13 3 % ) 24 ( 28 9 % ) 投与間隔(日) N 28≦ <35 0 ( 0 % ) 2 ( 3 6 % ) 35≦ <42 0 ( 0 % ) 4 ( 7 1 % ) 42≦ <49 0 ( 0 % ) 6 ( 10 7 % ) 49≦ <56 2 ( 18 2 % ) 1 ( 1 8 % ) 56≦ <63 0 ( 0 % ) 7 ( 12 5 % ) 63≦ <70 2 ( 18 2 % ) 5 ( 8 9 % ) 70≦ <77 2 ( 18 2 % ) 11 ( 19 6 % ) 77≦ <84 5 ( 45 5 % ) 20 ( 35 7 % ) 11 11 56 11 56 11 15 83 試験名 投与液濃度(mg/mL) 11 15 第I相臨床試験 全体 前期第II相臨床試験 20 15 83 20 83 後期第II相臨床試験

(23)

2.7.4.1.2-2 ジノスタチン スチマラマーの曝露量

投与回数(回)

N

1

15 ( 38.5 % )

2

24 ( 61.5 % )

1回目投与液量(mL) N

1

0 (

0 % )

1≦ <2

0 (

0 % )

2≦ <3

4 ( 10.3 % )

3≦ <4

3 (

7.7 % )

4≦ <5

10 ( 25.6 % )

5≦ <6

4 ( 10.3 % )

6

18 ( 46.2 % )

2回目投与液量(mL) N

1

2 (

8.3 % )

1≦ <2

4 ( 16.7 % )

2≦ <3

3 ( 12.5 % )

3≦ <4

3 ( 12.5 % )

4≦ <5

3 ( 12.5 % )

5≦ <6

2 (

8.3 % )

6

7 ( 29.2 % )

総投与量(mg)

N

<3

3 (

7.7 % )

3≦ <6

10 ( 25.6 % )

6≦ <9

17 ( 43.6 % )

9≦ <12

3 (

7.7 % )

12

6 ( 15.4 % )

投与間隔(日

)

N

28≦ <35

2 (

8.3 % )

35≦ <42

3 ( 12.5 % )

42≦ <49

4 ( 16.7 % )

49≦ <56

1 (

4.2 % )

56≦ <63

3 ( 12.5 % )

63≦ <70

2 (

8.3 % )

70≦ <77

2 (

8.3 % )

77≦ <84

7 ( 29.2 % )

39

24

39

24

39

1

試験名

後期第

II相臨床試験

投与液濃度

(mg/mL)

(24)

2.7.4.1.2-3 不適格例の曝露量

試験名

薬剤

被験者

番号

濃度

mg/mL)

投与液量

mL)

投与量

mg)

累積投

与回数

累積投与量

mg)

20 4 80

1

80

前期第

II 相

臨床試験

ミリプラチン 16

a)

20 3 60

2

140

31 20 5 100 1 100

ミリプラチン

80 20 4.2 84 1 84

30 1 3.5 3.5 1 3.5

1 5 5

1

5

後期第

II 相

臨床試験

ジノスタチン

スチマラマー

49

1 6 6

2

11

a) 独立行政法人医薬品医療機器総合機構により実施された医薬品 GCP 実地調査の結果、原資料の一

部(治験期間中の入院診療録)が保存されていないことが判明し、GCP 不適合と判定された。

表 2.7.4.1.2-4 追加投与被験者の曝露量

試験名

CTD の記載箇所)

被験者

番号

濃度

mg/mL)

投与液量

mL)

投与量

mg)

累積投与回数

累積投与量

mg)

I 相臨床試験

5.3.3.2-01)

6 20 3.5 70

2

142

35-1

a)

20

5.0 100

3

204

35-2

a)

20

3.7

74

4

278

85-3 20

4.0 80

2

156

継続投与試験

5.3.5.2-02)

28-4 20

1.0 20

2

80

4 20 6.0 120

3

340

5 20 6.0 120

2

240

1 20 6.0 120

3

280

17 20 4.0 80

3

220

10 20 6.0 120

2

240

前期第

II 相臨床試験の

継続提供・治験外提供

(参考資料:

5.3.5.4-参 01)

12 20 6.0 120

3

360

a) 継続投与試験の 35-1、35-2 は同一被験者であり、継続投与試験で 2 回投与された。

2.7.4.1.3 治験対象集団の人口統計学的特性及びその他の特性

本剤は、ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルに懸濁して投与することから、ジノスタ

チン スチマラマー動注用懸濁用液の使用が禁忌とされているヨード系薬剤に対する重篤

な過敏症の既往のある患者及び重篤な甲状腺疾患のある患者はいずれの試験においても除

外した。各試験の除外基準について、表 2.7.4.1.3-1 に示した。

(25)

2.7.4.1.3-1 各試験における除外対象

I 相臨床試験

前期第

II 相臨床試験

後期第

II 相臨床試験

1)ヨードを含む薬剤や造影剤

及びシスプラチンに対する

重篤な過敏症の既往歴のあ

る患者

(2)重篤な合併症、特に重篤な

甲状腺疾患のある患者

3)著明な A-V シャント(thread

and streaks sign)の存在する

患者

4)肝細胞癌の広範な遠隔転移

を有する患者

(5)妊婦又は妊娠する可能性の

ある患者、授乳中の患者

6)その他、治験担当医師が対

象として不適当と認めた患

1)ヨードを含む薬剤や造影剤に

対する過敏症の既往歴のある

患者

2)重篤な合併症(特に重篤な甲

状腺疾患、重篤な心疾患)のあ

る患者

3)活動性の重複癌のある患者

4)門脈内及び肝静脈内に腫瘍塞

栓のある患者

5)肝内シャントのある患者

(6)肝細胞癌の遠隔転移を有する

患者

(7)妊婦、授乳婦及び妊娠の意思

のある患者

8)その他、治験責任医師又は治

験分担医師が対象として不適

当と認めた患者

(1)ヨードを含む薬剤や造影剤に

対する過敏症の既往歴のある

患者

2)重篤な合併症(重篤な甲状腺

疾患、重篤な心疾患など)の

ある患者

(3)活動性の重複癌のある患者

4)門脈内及び肝静脈内に明らか

な腫瘍栓のある患者

5)明らかな肝内シャントのある

患者

(6)胆肝侵襲のある患者

7)妊婦又は妊娠している可能性

のある患者、授乳中の患者、

及び男女に関わらず適切な避

妊手段を講じず避妊の意思の

ない患者

(8)その他、治験責任医師又は治

験分担医師が対象として不適

当と認めた患者

また、被験者の安全性を担保するために、臨床検査値に関して選択基準を設けた(表

2.7.4.1.3-2)。

この他、多くの肝細胞癌患者は背景として慢性肝炎、肝硬変を合併しているので、背景

肝の状態の指標として

Child-Pugh 分類、臨床病期、全身状態の評価基準である PS 及び期

待する生存期間について各試験で設定した選択基準を表

2.7.4.1.3-3 に示した。

2.7.4.1.3-2 臨床検査値に関する選択基準

I 相臨床試験

前期第

II 相臨床試験

後期第

II 相臨床試験

白血球数

≧3,000 /µL

≧3,000 /µL

≧3,000 /µL

血小板数

5.0×10

4

/µL

5.0×10

4

/µL

5.0×10

4

/µL

血色素量

10 g/dL

9.5 g/dL

9.5 g/dL

AST(GOT)

200 U/L

200 U/L

≦施設基準値上限の

5 倍

ALT(GPT)

200 U/L

200 U/L

≦施設基準値上限の

5 倍

血清ビリルビン

≦3.0 mg/dL

≦3.0 mg/dL

<3.0 mg/dL

血清クレアチニン

≦1.2 mg/dL

≦施設基準値上限

≦施設基準値上限

血清アルブミン

規定なし

≧3.0 g/dL

≧3.0 g/dL

2.7.4.1.3-3 Child-Pugh 分類、PS、期待する生存期間に関する選択基準

I 相臨床試験

前期第

II 相臨床試験

後期第

II 相臨床試験

Child-Pugh 分類

A,B

a)

規定なし

A,B

臨床病期

I,II I,II

規定なし

PS 0,1,2 0,1,2 0,1,2

期待する生存期間 2 ヵ月以上

2 ヵ月以上

3 ヵ月以上

a) Child-Pugh 分類と臨床病期は、いずれも背景肝の状態の指標であり、内容が重複しているため試験

途中で選択基準から削除した。

(26)

3 試験(第 I 相臨床試験、前期第 II 相臨床試験及び後期第 II 相臨床試験)の安全性評価

対象例の人口統計学的特性を表

2.7.4.7.1-1<2.7.4.7 付録参照>に示した。

3 試験の安全性評価対象集団は有効性評価対象例と同一であった。本項では 2.7.3.3.1 項

で言及されていない項目について記載した。

2 試験合計(前期第 II 相臨床試験及び後期第 II 相臨床試験)の併用薬について、50%以

上の被験者に投与された薬剤と併用割合は、解熱鎮痛消炎剤が

83.7%(82/98)、抗生物質

製剤が

61.2%(60/98)であった。

(27)

2.7.4.2 有害事象

2.7.4.2.1 有害事象の解析

すべての有害事象名は、治験実施計画書で規定した自他覚症状の調査項目名あるいは医

師の報告用語から、

ICH 国際医薬用語集日本語版(MedDRA/J)バージョン 9.1 の基本語

PT:Preferred Terms)を用いて読み替えた。表 2.7.4.2.1-1 に治験開始時に規定した自他

覚症状などの調査項目に関する読み替え一覧表を示した。悪心・嘔吐は、本剤の臨床試験

で安全性の評価基準として用いた「日本癌治療学会の副作用記載様式」及び「日本癌学会

薬物有害反応判定基準」では、いずれにおいても調査項目名は悪心・嘔吐で、グレード

1

が悪心、グレード

2 以上が嘔吐としている。MedDRA/J では「悪心」と「嘔吐」は別の用

語であるが、単一項目として調査しているため、

2.5 臨床に関する概括評価」及び「2.7.4

臨床的安全性の概要」においては「嘔吐」として読み替えて解析を行った。

2.7.4.2.1-1 調査項目の MedDRA/J(バージョン 9.1)への読み替え一覧表

調査項目名

読み替え後(

PT)

食欲不振

悪心·嘔吐

下痢

発熱

口内炎

疼痛

低血圧

悪寒·戦慄

インスリン分泌能の悪化

治験薬投与に起因する肝内シャント

治験薬投与に起因する血管障害

食欲不振

嘔吐

下痢

発熱

口内炎

投与部位疼痛

低血圧

悪寒

インスリン分泌障害

血管シャント

血管障害

(28)

2.7.4.2.1.1 比較的よく見られる有害事象

2.7.4.2.1.1.1 因果関係別の有害事象

(1) 第 I 相臨床試験

I 相臨床試験の因果関係別有害事象発現割合を表 2.7.4.7.2-1<2.7.4.7 付録参照>に

示した。

また、第

I 相臨床試験全体で 2 例以上発現した副作用について抜粋し、表 2.7.4.2.1-2

に示した。

最も頻度の高かった副作用は「発熱」で

11 例全例に発現した。5 例以上で発現した事象

は、

CRP 増加」90.9%(10/11)、

NAG 増加」88.9%(8/9)、

「嘔吐」

63.6%(7/11)及び「食

欲不振」

54.5%(6/11)であった。

2.7.4.2.1-2 第 I 相臨床試験における副作用:2 例以上

N 副作用 N 副作用 N 副作用 N 胃腸障害 嘔吐 3 2 3 2 5 3 11 7 ( 63.6 % ) 全身障害および投与局所 様態 発熱 3 3 3 3 5 5 11 11 ( 100 % ) 臨床検査 C-反応性蛋白増加 3 3 3 3 5 4 11 10 ( 90.9 % ) β-NアセチルDグルコ サミニダーゼ増加 3 3 2 2 4 3 9 8 ( 88.9 % ) アスパラギン酸アミノト ランスフェラーゼ増加 3 1 3 5 3 11 4 ( 36.4 % ) アラニン・アミノトラン スフェラーゼ増加 3 1 3 5 3 11 4 ( 36.4 % ) 血中ブドウ糖増加 3 1 3 5 3 11 4 ( 36.4 % ) 好酸球百分率増加 3 1 3 1 5 2 11 4 ( 36.4 % ) 血中ビリルビン増加 3 1 3 1 5 2 11 4 ( 36.4 % ) リンパ球百分率減少 3 2 3 5 2 11 4 ( 36.4 % ) 血小板数減少 3 1 3 5 2 11 3 ( 27.3 % ) 血中カリウム減少 3 1 3 5 2 11 3 ( 27.3 % ) 血中乳酸脱水素酵素増加 3 1 3 5 1 11 2 ( 18.2 % ) ヘパプラスチン減少 3 2 3 5 11 2 ( 18.2 % ) 代謝および栄養障害 食欲不振 3 2 3 2 5 2 11 6 ( 54.5 % ) 基本語 器官別大分類 6 mg/mL 12 mg/mL 20 mg/mL 全体 副作用

2.7.4.7.2-1 より 2 例以上発現した副作用を抜粋

(29)

(2) 前期第 II 相臨床試験

前期第

II 相臨床試験の因果関係別有害事象発現割合を表 2.7.4.7.2-2<2.7.4.7 付録参照

>に示した。また、全体で

40%以上に認められた有害事象を抜粋して表 2.7.4.2.1-3 に示し

た。

発現割合が

60%を超えた有害事象は「好酸球百分率増加」100%(15/15)、

「発熱」

93.3%

14/15)、「CRP 増加」93.3%(14/15)、「NAG 増加」73.3%(11/15)、「リンパ球百分率減

少」

66.7%(10/15)、

LDH 増加」66.7%(10/15)、

「尿中クレアチニン減少」

66.7%(10/15)、

「白血球数減少」

66.7%(10/15)、「ロイシンアミノペプチダーゼ上昇」60.0%(9/15)、「γ

GTP 増加」60.0%(9/15)、「好中球数減少」60.0%(9/15)であった。

2 回目投与における発現割合が 1 回目投与における発現割合より 20%以上上昇した事象

はなく、

20%以上低下した有害事象は、

「総蛋白減少」

「ロイシンアミノペプチダーゼ上昇」

NAG 増加」、

ALP 増加」、

「好酸球百分率増加」

Na 減少」、

「血中アルブミン減少」

Ca

減少」及び「

CRP 増加」であった。

2.7.4.2.1-3 前期第 II 相臨床試験における有害事象:40%以上

N N N 全身障害および 投与局所様態 発熱 15 13 ( 86 7 % ) 13 ( 86 7 % ) 11 9 ( 81 8 % ) 9 ( 81 8 % ) 15 14 ( 93 3 % ) 14 ( 93 3 % ) 投与部位疼痛 15 5 ( 33 3 % ) 5 ( 33 3 % ) 11 5 ( 45 5 % ) 5 ( 45 5 % ) 15 7 ( 46 7 % ) 7 ( 46 7 % ) 臨床検査 好酸球百分率増加 15 15 ( 100 % ) 15 ( 100 % ) 11 8 ( 72 7 % ) 8 ( 72 7 % ) 15 15 ( 100 % ) 15 ( 100 % ) C-反応性蛋白増加 15 14 ( 93 3 % ) 14 ( 93 3 % ) 11 8 ( 72 7 % ) 8 ( 72 7 % ) 15 14 ( 93 3 % ) 14 ( 93 3 % ) β-NアセチルDグルコ サミニダーゼ増加 15 10 ( 66 7 % ) 8 ( 53 3 % ) 11 4 ( 36 4 % ) 3 ( 27 3 % ) 15 11 ( 73 3 % ) 9 ( 60 0 % ) リンパ球百分率減少 15 7 ( 46 7 % ) 6 ( 40 0 % ) 11 6 ( 54 5 % ) 5 ( 45 5 % ) 15 10 ( 66 7 % ) 8 ( 53 3 % ) 血中乳酸脱水素酵素増加 15 8 ( 53 3 % ) 8 ( 53 3 % ) 11 4 ( 36 4 % ) 4 ( 36 4 % ) 15 10 ( 66 7 % ) 10 ( 66 7 % ) 尿中クレアチニン減少 15 8 ( 53 3 % ) 3 ( 20 0 % ) 10 5 ( 50 0 % ) 2 ( 20 0 % ) 15 10 ( 66 7 % ) 4 ( 26 7 % ) 白血球数減少 15 8 ( 53 3 % ) 7 ( 46 7 % ) 11 7 ( 63 6 % ) 5 ( 45 5 % ) 15 10 ( 66 7 % ) 8 ( 53 3 % ) ロイシンアミノペプチ ダーゼ上昇 15 9 ( 60 0 % ) 8 ( 53 3 % ) 11 3 ( 27 3 % ) 3 ( 27 3 % ) 15 9 ( 60 0 % ) 8 ( 53 3 % ) γ-グルタミルトランス フェラーゼ増加 15 9 ( 60 0 % ) 9 ( 60 0 % ) 11 5 ( 45 5 % ) 5 ( 45 5 % ) 15 9 ( 60 0 % ) 9 ( 60 0 % ) 好中球数減少 15 8 ( 53 3 % ) 8 ( 53 3 % ) 11 6 ( 54 5 % ) 6 ( 54 5 % ) 15 9 ( 60 0 % ) 9 ( 60 0 % ) アスパラギン酸アミノト ランスフェラーゼ増加 15 6 ( 40 0 % ) 6 ( 40 0 % ) 11 4 ( 36 4 % ) 4 ( 36 4 % ) 15 8 ( 53 3 % ) 8 ( 53 3 % ) 血中ブドウ糖増加 15 7 ( 46 7 % ) 3 ( 20 0 % ) 11 5 ( 45 5 % ) 3 ( 27 3 % ) 15 8 ( 53 3 % ) 4 ( 26 7 % ) アラニン・アミノトラン スフェラーゼ増加 15 6 ( 40 0 % ) 6 ( 40 0 % ) 11 4 ( 36 4 % ) 3 ( 27 3 % ) 15 7 ( 46 7 % ) 7 ( 46 7 % ) 血中アルカリホスファ ターゼ増加 15 7 ( 46 7 % ) 7 ( 46 7 % ) 11 2 ( 18 2 % ) 2 ( 18 2 % ) 15 7 ( 46 7 % ) 7 ( 46 7 % ) 単球百分率増加 15 6 ( 40 0 % ) 6 ( 40 0 % ) 11 4 ( 36 4 % ) 4 ( 36 4 % ) 15 7 ( 46 7 % ) 7 ( 46 7 % ) 血小板数減少 15 6 ( 40 0 % ) 6 ( 40 0 % ) 11 3 ( 27 3 % ) 3 ( 27 3 % ) 15 6 ( 40 0 % ) 6 ( 40 0 % ) 血中アルブミン減少 15 6 ( 40 0 % ) 5 ( 33 3 % ) 11 2 ( 18 2 % ) 15 6 ( 40 0 % ) 5 ( 33 3 % ) 血中カルシウム減少 15 6 ( 40 0 % ) 2 ( 13 3 % ) 11 2 ( 18 2 % ) 15 6 ( 40 0 % ) 2 ( 13 3 % ) 血中クロール増加 15 6 ( 40 0 % ) 1 ( 6 7 % ) 11 3 ( 27 3 % ) 15 6 ( 40 0 % ) 1 ( 6 7 % ) 好塩基球百分率増加 15 4 ( 26 7 % ) 4 ( 26 7 % ) 11 3 ( 27 3 % ) 2 ( 18 2 % ) 15 6 ( 40 0 % ) 5 ( 33 3 % ) 全体 有害事象 副作用 有害事象 副作用 有害事象 副作用 器官別大分類 基本語 1回目 2回目

2.7.4.7.2-2 より全体における発現割合が 40%以上の有害事象を抜粋

(3) 後期第 II 相臨床試験

後期第

II 相臨床試験における因果関係別有害事象発現割合を表 2.7.4.7.2-3<2.7.4.7 付

録参照>に示した。また、ミリプラチン投与群、ジノスタチン スチマラマー投与群のい

ずれかで全体の有害事象発現割合が

40%以上のものを主な有害事象として抜粋し、表

2.7.4.2.1-4、表 2.7.4.2.1-5 に示した。

ミリプラチン投与群について発現割合が

60%以上であったのは、

「発熱」

96.4%(80/83)、

CRP 増加」95.2%(79/83)、

NAG 増加」89.2%(74/83)、

「好酸球百分率増加」

84.3%(70/83)、

表  2.7.4.1.1-1   ミリプラチンの臨床試験における安全性評価の要約 試験番号  施設 数 登録状況:総登録数/登録 目標数  試験のデザイン  試験薬/比較対照薬 投与量 投与経路  投与方法  試験の目的  投与例数/評価例数  投与期間  男性/女性 年齢  中央値(範囲) 対象  安全性評価方法  試験番号なし  (第 I 相臨床試 験)  1 11/  9~18  無対照、非盲検 (Fibonacci の変法による漸増法)  ミリプラチン:ミリプラチン懸濁液を調製し、肝動脈内に投与する
表  2.7.4.1.2-2   ジノスタチン  スチマラマーの曝露量 投与回数(回) N 1 15 ( 38.5 % ) 2 24 ( 61.5 % ) 1回目投与液量(mL) N < 1 0 ( 0 % ) 1 ≦ < 2 0 ( 0 % ) 2≦ <3 4 ( 10.3 % ) 3≦ <4 3 ( 7.7 % ) 4≦ <5 10 ( 25.6 % ) 5 ≦ < 6 4 ( 10.3 % ) 6 18 ( 46.2 % ) 2回目投与液量(mL) N < 1 2 ( 8.3 % ) 1 ≦ < 2
表  2.7.4.2.1-6   後期第 II 相臨床試験においてミリプラチン投与群と ジノスタチン  スチマラマー投与群で発現割合が 20% 以上異なる有害事象 基本語 <ジノスタチン スチマラマー投与群の発現割合がミリプラチン投与群の発現割合より20%以上高い有害事象> 血小板数減少 42 / 83 ( 50.6 % ) 29 / 39 ( 74.4 % ) 白血球数減少 34 / 83 ( 41.0 % ) 26 / 39 ( 66.7 % ) 血中アルカリホスファターゼ増加 25 / 83 ( 30
表  2.7.4.2.1-11   後期第 II 相臨床試験の投与回数別、グレード別有害事象 :グレード 3 が 10% 以上(ミリプラチン投与群) 1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4 臨床検査 アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 83 6 22 17 2 19 ( 22 9 % ) 56 6 15 6 6 ( 10 7 % ) 83 6 24 20 2 22 ( 26 5 % ) アラニン・アミノトラン スフェラーゼ増加 83 9 19 19 1 20 ( 24 1 % ) 56 6
+7

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