組込みシステムにおけるフラッシュメモリのアクセス性能評価
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(2) 情報処理学会第 77 回全国大会. 表 4 u-boot の測定結果 表 2 H/W 評価環境 項目 1 回の実行時間 実行回数 合計 Freescale PowerPC 800MH U-4 1μ秒 131072 回 64Mbyte/512byte 131m 秒 シングルコア U-5 73μ秒 131072 回 メモリ DDR3 512Mbyte 64Mbyte/512byte 9.6 秒 NOR フラッシュ 128Mbyte U-6 平均 200μ秒 131072 回 メモリ 評価では 64Mbyte のみ使用 64Mbyte/512byte 26.2 秒 表 3 S/W 評価環境 合計 35.9 秒 u-boot 2013.04 版 表 5 Linux の測定結果 kernel 3.4.51 項目 1 回の実行時間 実行回数 合計 5.2. 測定方法 L-3 平均 11m 秒 16 回 図 1 の(U-4,5,6)及び(L-3,5,6,7)の各項目の開 64Mbyte/4Mbyte 176m 秒 始と終了時に時間を記録し、その差分によって処理 L-5 1μ秒 131072 回 時間を計測している。取得する時間は、PowerPC に 64Mbyte/512byte 131m 秒 備えられているクロックサイクルでカウントアップ L-6 73μ秒 131072 回 する Time Base Register (TBR)を用いて、測定し 64Mbyte/512byte 9.6 秒 L-7 253μ秒 131072 回 ている。今回、供給されるクロックサイクルは 64Mbyte/512byte 33.3 秒 33.3Mhz のためμ秒精度の測定が可能である。 合計 43.2 秒 5.3. 測定結果 表 6 Linux 改善後の測定結果 u-boot 及び Linux の書込み時間の測定結果を表 項目 1 回の実行時間 実行回数 合計 4 表 5 に示す。64MB の書込みにかかる時間は uL-3 平均 11m 秒 16 回 boot で 36 秒、Linux で 43 秒であり、7 秒も差があ 64Mbyte/4Mbyte 176m 秒 ることが確認できた。各処理の実行時間を比較した L-5 1μ秒 131072 回 ところ、書き込みコマンド発行(U-4)(L-5)及び、プ 64Mbyte/512byte 131m 秒 ログラムバッファへの書込み(U-5)(U-6)は実行時間 L-6 73μ秒 131072 回 64Mbyte/512byte 9.6 秒 差がなく、一方で、書込み完了待ち(U-6)(L-7)には L-7 168μ秒 131072 回 差があり、これが u-boot 及び Linux の書込み時間 +平均 37μ秒 64Mbyte/512byte 26.8 秒 の 7 秒の差として現れていることが確認できた。ま 合計 36.7 秒 た、(U-6)(L-7)の 2 つの測定結果にも特徴があり、 6.2. 改善策 u-boot(U-6)は 170~226μ秒のばらつきがあったの 6.1 節の考察の結果、Linux の書込み性能が、uに対し、Linux(L-7)では、253μ秒の一定であった。 boot よりも遅い原因は、固定値の待ち時間が、実 6. Linux の MTD ドライバの性能向上 際のフラッシュメモリの書込み完了よりも長い設定 6.1. 測定結果の考察 になっているためである。今回この固定値の設定値 5.3 節の結果、(U-6)(L-7) の書込み完了待ちに を実測値に近づけ短くことで、Linux の書込み性能 差があることが分かったため、書込み完了待ちの実 が改善できると考えた。そこで、256μ秒の固定値 装方式を確認したところ、u-boot と Linux では書 を u-boot で測定した待ち時間の最小に近い 170μ 込み完了の待ち方の違いがあることを確認できた。 秒にし、その後、u-boot と同様にトグルビットに フラッシュメモリはトグルビットと呼ばれる書込 よる待ちを行うように変更を加えた。 み完了前にリードすると反転するビットがあり、こ 6.3. 改善結果 れによって、書込み完了を検知することができる。 6.2 節の変更後再測定を行った結果を表 6 に示す。 u-boot では、このトグルビットを 2 回連続で取 固定の待ち時間の設定 170μ秒に対し、実測では 得し同一の値になれば、完了待ち状態から抜ける方 168μ秒であり、トグルビットによる待ち時間は平 式を取っているため、フラッシュメモリの完了状況 均 37μ秒であった(表 6 L-7)。この値は、u-boot によって、(U-6)の待ち時間が変動している。 の待ち時間(U-6)と同程度である。全体の書込み時 一方、Linux では、u-boot と同様にトグルビット 間も 43.2 秒から 36.7 秒へ 6.5 秒短縮しており、性 を確認する方法も用いているが、その前に、一定の 能が改善したことが確認できる。 udely を用いた待ちを設けており、この待ち時間が 7. おわりに u-boot で待っている最大の 226μ秒より長いため、 本稿では、Linux の MTD ドライバに u-boot の実 測定結果に表れている。この一定の待ち時間は、フ 装方式を適用することで性能が向上することを示し ラッシュメモリの記述されている待ち時間を元に行 っているもので、今回の設定値は 256μ秒であった。 た。この完了待ちはフラッシュメモリの消去でも発 生するため、消去処理への適用の検討を実施する予 実測と 3μ程度の差があるが、この設定値が(L-7) 定である。 の 1 回の実行時間として現れていると考えられる。 CPU. 1-30. Copyright 2015 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..
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