46 − − 神戸常盤大学紀要 第2号 2010 47 − − 1.目的 高齢社会にむけて、個人の健康意識が高まっている。とりわけ最近では、姿勢状態の悪化が種々の疾病を招 くとする資料や出版物が増加している。しかし、実際の姿勢状態と各症状との関係を客観的に述べた研究は少 ない。 そこで本研究では、測定対象者に対して、心身の病的症状の有無およびその内容について質問紙調査および 各人の姿勢状態を測定し、姿勢と心身における病的症状の有無との関係について検討を加えた。 2.対象者および方法 対象:男性30名、平均年齢(59±15歳)、女性90名、平均年齢(57±14歳)計120名を対象に、(株)ザ・ビッ グスポーツ社製の姿勢測定器を使用して、姿勢測定を実施した。また、対象者には、心身における病的症状の 有無などをアンケート調査した。 分析方法:上記で得られた結果から、姿勢状態と心身における病的症状との関係について検討した.なお、 姿勢比較には、同方法によってザ・ビッグスポーツが測定している1207名の結果を採用した。 3.結果 下腹肥満には、水平軸傾斜(骨盤の歪み)や前後傾斜(骨盤の反り)による影響が認められた。腰痛には、 水平軸傾斜(骨盤の歪み)による腰方形筋並びに腹斜筋や頸部前方位による脊柱弯曲あるいは、頭部前方位 (円背)による脊柱弯曲への影響などが関係していた。また、目の疲れには、左右肩甲骨 挙上(肩上がり) による僧帽筋上部・肩甲挙筋・大菱形筋・小菱形筋の緊張に伴う肩周辺の血行あるいは、水平軸傾斜(骨盤の 歪み)による広背筋・脊柱起立筋の緊張に肩甲骨ならび脊柱側弯への影響が関与していることが認められた。 その他、胃下垂、肩こり、冷え性、胃腸障害、高血圧および息苦しさにも姿勢の変形による影響が症状に関 係していることが認められた。 4.まとめ 以上は、姿勢と心身における病的症状には、関連のあることが示唆された。
姿勢と心身の病的症状との関係について
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