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音楽における動き・流れの骨格とその指導

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(1)音楽における動き・流れの骨格とその指導. The. Structre. of Rhythm. 小. 野. and. Melody. 達. in Music. 治. and. lts Teaching. Method.. Tatsnji ONO*. Ⅰ. ほじめに. 小・中学校における音楽教育のねらいほ,音楽性を高め,さらにその能力の向上を図 り,情操を陶冶し,創造性を養い,調和と統一ある人間形成に資することである. 音楽性とほ,音楽的諸能力を総合したものであり,かつ,それらの能力にほ,後天的な 能力に止まらず,先天的,遺伝的な能力も含まれている。 そこで,. 「音楽性を高める+ということは,単に音楽的感覚(リズム感,旋律感,和声. 感,速度感,強弱感,音色感など)の発達を図ることだけでなく,それをも含めて,鑑 質,表現の技能,知識理解等の諸能力を総合したもの,しかも芸術性を含めた広い意味で の能力の伸長を図ることである。 そして,それらの能力は,表現や鑑賞の活動を通し,かつ,その深い相関関係の上に立 って培かわれるものである。 つまり,歌いかつ奏する中で,より美しさを求めて自らを常に評価し,その積み重ねの 中から音楽の美しさに感動し,音楽に対する深い愛情と音楽的感性が表われる。 また,音楽を聞きながら心の中で歌い,自己のイメージをふくらませ,音楽の美しさを 味わって聞く能力や意欲的に聞く態度が養われ,音楽莫を感得し,芸術的な価値を判断す る能力が伸長されるのである。 そして,それらの能力の伸長は,常に音楽を愛好する心情との深いかかわりの上に立っ て養われる。 つまり,表現の喜びを味わう中で,表現の能力が養われること。また,その道の現象も 当然存在するわけである。. 要は,現実にほ能力の形成を通して心情が形成されるとょもに,J亡J情の形成を通して能 力の形成が助長されるということを,決して忘れてはならないのである。 しかし,このことについては,従来の音楽教育においても十分に配慮はされてきたが, ややもすると子どもたちの心情を無視した内容や方法,さらにほ単なる知識や技術に偏 し,はては音楽不在の学習を展開させている。 尊. 書楽教室(°ept.. of. Music).

(2) 68. 小. 野. 達. 治. そのために音楽本来の喜びや楽しさを失ない,音楽そのものに対して拒否反応を起させ る結果を生ぜしめていることほ,まことにいなめぬ事実といえるのである。 もちろん,単に音とたわむれていればといった単純なものをいうのではなく,あくまで も,より理性的かつ意志的な複合によって生ずる喜びや楽しさであるべきことはいうまで もない。. 要は,より音楽との出合いを大切にし,音楽のもつ特性と音楽する喜びを通して,あく までも音楽する心にせまらせることに心することが肝要である。 Ⅰ. 指導の重点. 音楽ほ音を素材とした時間芸術である。そして,そのような音楽とほ,単なる音の集団 でほなく,あくまでもリズム,旋律,和声などの諸要素が内在されている音の集団を指し ているのである。. したがって,青果とほ,. 「音を素材とし,リズム,旋律,和声などの諸要素によって構. 成されている時間芸術である+ということができる。 しかし,これほある時代のある限られた音楽を基盤にした発想であることほいうまでも ない。. けれども,特に理論的体系の整った音楽であるがために,音楽のもつ「しくみ+を理解 するには,まことに適したものといえるのである。. そこで,それらの音楽を基調にして,そこから将来多様な音楽へと転移発展させていこ うとするのが,現在の音楽科における考え方でもある。 しかしながら,ここで考えなければならないことは,その昔菜としての「しくみ+を理 解する時点において,感得も当然,共に培かわれているということである。 そこで,常にこのことに留意しで指導していないと,感覚的には極端ないい方をすれ ば,極く限られたジャンルの音楽にのみ反応し,将来多様な音楽へと転移発展できない子 どもに育ってしまうといえるのである。 まして,現在の生活環境の変化はまことに著しく,いまや音楽は電波を通し,かつ視覚 を伴って,家庭の場に浸透する程になった。そして,音響再生棟器の進歩と普及によっ て,学校よりもはるかに多くの場で音楽に接する羊とができるようになったのである。 したがって,現代のあり方として,さまざまな音楽文化について理解させることは,当 然の理と考えなければならない。しかし,現実的に教育現場において,それらのすべてを 理解させることは,まことに困難といえる。 そこで,ある時代のある種の音楽を主としても,そこから,わが国や諸外国の多様な音 楽へと転移し発展できる■ような,さらにほ音楽というものが,ある特定の様式や価値観に 限定されるものでほないという観点に立った,音楽そのものに対する考え方を抜本的に検 討することが肝要である。. そこで,まず音楽そのものに対するアプローチを,従来の単なるリズム,旋律,和声な どの諸要素による構成という段階に止めず,芸術そのものに内在する,つまり芸術本来の.

(3) 69. 音楽軒こおける動き・流れの骨格とその指導 「動き+. 「流れ+そして「とけ合い+として,より広い観点に立ってとらえることが必要. である。 「流れ+ 「とけ合い+とは,青から音-の過程の中に生ずる さて,音楽でいう「動き+ 「動き+と「流れ+であり,音と音とのひびき合い,さらにそれらを含めた「とけ合い+ をいう。. これを身体の動作にたとえるならば,ひとつのパタ-ソから次のパタ-ソ-の移行する 際に生ずる, 「動き+「漁れ+「とけ合い+ともいえる。 その際,動作が移行する過程ほ,厳密にいえば,機械的括-的な動きは不可能であろう し,括一化されているように思えても,そこには何らかの個性的流動が見られると考えら れる。. 音楽におけるひとつひとつの青から音への過程も,これとまったく同じであり,ここに 生きた音楽と,さらにほ創造性の母体が存在するといえるのである。 、「動き+はリズム. ところで,このような音楽における「動き+「流れ+「とけ合い+紘,. に「淀れ+は旋律に,そして「とけ合い+は和声の中にそれぞれ内在されているといえる 。しかし,それほあくまでもそれぞれその中心的な存在ということであり,決してそれの みという規定の上に立っての発想でないことはいうまでもない。 要ほ,現在の音楽科が,あくまでも芸術性を基盤としているとするならば,芸術性その ものから音楽にアプローチすべきことは当然の理であり,そのためには,単なるリズム, 旋律,和声といった狭いジャンルの中でのみ,とらえていてはならないということなので ある。. そこで,このようなとらえ方をすれば,たとえある時代の限られた音楽を中心に取り上 げて学習を展開したとしても,あらゆる時代の多様な音楽-のアプローチが容易に可能と なるばかりでなく,人間形成における本来的な「動き+. 「流れ+. 「とけ合い+に迫るものと. なり,音楽科本来の教育全体にはたす使命の具現ともなりうるのである。 Ⅲ. 指導の方法. 1.動きの骨格とその指導 ここでいう「動き+とほ,音楽を構成する要素としてのリズムがその中心をなしている が,それはあくまでも音から音-の過程の中に生ずる動きということである。 さて,一般の音楽学習における動き(7)ズム)の指導は,筋力的な身体反応や身体表現 を通しながらも,いまだ,既して単なる拍子とリズム型,またはリズムフレーズについて. のパターン的指導の傾向が強く感じられる。 ところで,児童生徒ほもとより,だれしも音楽との出合いにおいて,単なる拍子や旋律 のリズムのみで,その音楽の「動き+を感じとっているとは考えられない。 たとえば,次に示す「橋の上で+において,二拍子の「ゆれ+やふしのリズムの底に, この曲のもつ,またひとの動きが感じられるはずである。.

(4) 70. また,. 小. 野. 治. 達. 「燈台もり+においても,やほり同じことがいえるのである。 〔例〕 「1喬の上でJ-. 写,fン詔書冨. J-112. ま. く. る. ま. る. く. と. んだり. ね恵り. は. 「燈台もり・+. Jk. 勝. 120. と. イ. お. れる. つ. き-かf+'そ. ら. 紅さ-え. 幕夫作詞 ギリ. ス曲. て. ヽヽ_■.′. このように,その曲のもつ「動き+にJ[Jを向けると,同じ拍子はもとより,曲によって ほいろいろにその感じを異にする。もちろん,旋律や和声などとの関連もあるが,このよ うな動きを「動きの骨格+ということとする。 そして,その中には「大きなゆれ+と「小さなゆれ+とが内在 ̄され,それらが伴なって はじめてその曲本来の「動きの骨格+が形成されるのである。 つまり,音楽をあくまでも感覚的にとらえ,かつ,表現させるものとするならば,その 導入の段階において,まず拍子を知覚させ,旋律のリズムやそのリズム型を意識させてと いった学習が,はたして青菜そのものへの,あくまでも直感的なアプローチとして望まし いものであるかを,われわれほ十分考察しなければならない。 要するに,学校における音楽が,どこか活力に欠けた平盤な括一的音楽に陥り,子ども たちに音楽そのものへの拒否反応を起させているということは,まずこのあたりへの音楽 に対するアプローチと,その指導の手順や方法に問題が内在していると考えられるのであ る。. たとえば,. 「拍子+の指導についても,単に二拍子ほ強弱,三拍子ほ強弱弱といった物. 理的音量としての強や弱としてとらえさせている傾向が,いまだ見受けられる。 ところで,拍子とは,拍の流れがある単位で統一された動きである.つまり,摘の動き が,さらにいくつかの単位でまとめられた「ゆれ+ともいえるものある.. したがって,あくまでも内面的な心としての量であり,音楽は常に一拍目が物理的音量.

(5) 71. 音楽における動き・流れの骨格とその指導. としての強とほ限らないのである。 また,旋律のリズム指導についてもいえることで,たとえば,次に示す「たきび+と 「あわてんぼうのうた+は,ほぼ同型のリズム構造である。しかし,その昔菜からかもし 出される. 「動き+は,けっして同じようにほ感じられないのである。 〔例〕 「た. き ぴ+ 巽 沈辺. J望96. か. き. ね. 7. 7. の. か. き. 7. ね. が. a)凌. り. か. 聖歌作詞 茂作曲. ど. †. 「あわてんばうのうた+. -. まどみちお作詞 曲 外 国. J5・96 畠ぁてん唾の. おつかい. ようじも ヽ-一′. きかず. ここにおいても,単なるリズム型やそれのみから発展したリズムフレーズの感得ほ,か ならずしも音楽との深いかかわりとしてとらえたリズム感であるかほ,まことに疑問であ るばかりでなく,単なるリズムのためのリズム指導に陥りやすいと考えるべきである。 もちろん,そのような学習を無視するということではない。. 「はじめにリズムありき+. とする音楽そのもの-のアプロ-チ,つまり,子どもたちの「音楽との出会い+において このような面に考慮を加えないと,音楽を愛好する心情はもとより,音楽性を高めるとい う音楽科本来のねらいに到達できないということなのである。 したがって,教師は教材研究をする際の重要なポイントとして,まず,その曲の「動き の骨格+について十分留意しなければならない。 そこで,その際,教師は取り上げた教材を,まず心の中で何回も歌ってみることであ. る。そして,そこにその人なりの「動き+が感じられるであろうし,また,そのようにい ろいろに感じられるのが音楽であり,それがまたその人なりの音楽性ともいえるのであ.

(6) 72. 小. 達. 野. 治. る。. ところで,このような「動き+杏,子どもたちにどのように意識させるかについては, 劫を打たせる中で休符を意識させることから,打つ箇所をいろいろに変えて指示Lたり, 休符を入れた和音伴奏を聞かせたりしながら,子どもたち自身にも単なる拍子や旋律のリ ズムのみでないことを気ずかせる。. そして,むしろ子どもたちが,自然に音楽そのものに反応しているその動きを,そのま まの姿で反応させるような方向へと導くことが大切である。 そしてこのことは,あくまでも曲趣へのアプローチであり,広い意味でのリズムであ り,音楽性-のリズム指導における極めて重要な課題でもある。 次に,そのいくつかの例を示すが,それらの「動き+のすべてが,その曲のもつ絶対的 な「動き+であると規定するわけでほない。 要ほ,たとえばこのようにいろいろな「動き+が感じられるであろうということなので ある。. 〔例〕 「ゆうやけこやけ+. 芸荒岡芸諾冨. J≡84. ゆ. う. や. け. こ. や. け. で. ひ. が(れ. て. 「輯の上で+. J=112. ま. る. 野上. 彰作詞. フランス民…鵠. く. ま・る. く. んだり. は. ねた. り.

(7) 73. 音楽における動き・流れの骨格とその指導. 「山の膏来革+ 水田. 詩仙作詞 ドイツ民ぎ畠. LJ王92 たしゃおん. が. くかや. の. 草. こ. り. tLi. †. 「きくの花+ 小林. 愛雄作詞 井上・武士作曲. Jぎ112 な. きれい. きく. はなよ. は. の. な. 「山のごちそう+ 田. 阪. J=116. 党夫作詞. オーストI)ア民話. か. しザ. な. やま. ビ. t'やのあさ. は. きの. は. ん-. i i 「きらきらぼし+ 悦子作詞. 武庇. J軍126. き ら. フランス民諸. き ら. i i. ぴ. か. る. お. そ. ら. ∼∼. の. ほ. し. よ. i.

(8) 74. 小. 達. 治. 「まっかな秋+ 薩摩 忠作詞 小林秀雄作曲. まっかだな. まっかだな. つたのはっぱかまっかだな. i 主 主. ∼. 「も み'じ+. Jヨ92. あ きのゆ. 文部省唱歌. う.ひ. て. る-や. ま. も. み-じ. 主. 2.凍れの骨格とその指導. ここでいう「沈れ+とは,音楽を構成する要素としての旋律がその中心をなしている が,それはあくまでも青から音への過程の中に生ずる流れということである。 さて,一般の音楽学習における流れ(旋律)の指導は,感覚的に旋律感をとらえさせる としながらも,いまだ,慨して音高や音程を単発的に聞きとらせたり読みとらせたりして 旋律を記憶させ,さらにフレーズの対比を通して,旋律の構造を把握させるような指導の 傾向が強く感じられる。 もちろん,一昔一昔を大切にし,それを意識して聞きとったり表現したりすることは, まことに重要なことである。しかし,リズムと同じく,音楽との出合いにおいてそのよう. な形で音楽の「流れ+を感じとっているとは考えられない。 そして,そのことは,さらに表現の段階において強く感じられるはずである。 たとえば,次に示す「わか葉+や「かすみか雲か+において,それぞれ, のようにとらえて表現するはずである。. Aの旋律はB.

(9) 75. 音楽における動き・流れの骨格とその指導 〔例〕 「わか尭+. 松永みやお作詞 平岡均之作曲. J声96. A ぎ. や. か. な・み. ど. 「わか糞+の流れの骨格(小さな柱). B rかす卵、q.qt, )ェ13ユ A ♂. く書-か. すみが. ほ. -〟. Ii?. r伊・細か曹ptJ4). β. このように,その曲のもつ「洗れ+に心を向けると,曲によっては,その旋律の中のど の音を特におさえて感じとったり表現するかという,いろいろな感じ方があろう。このよ うな洗れを「流れの骨格+ということとする。 そして,その中にほ「大きな凍れ+と「小さな凍れ+とが内在され,それらが伴なって ほじめてその曲本来の「流れの骨格+が形成されるのである。 なお,このような「流れの骨格+にほ,その旋律構成の上から,単に底に凍れる育とい うのではなく,むしろその旋律にとってほ動かしがたいともいえる,要素も内在している ことに留意することも大切である。 次に,その例を「ボンボン る。. ピアノ+と「あわてんばうのうた+を通して示すことにす.

(10) 76. 小. 達. 治. 〔例〕 「ボンボン. ピアノ+ ド イ. ツ. 曲. ア.●流れの骨格の1. イ. ・L免れの骨格の2.. このように「ボンボン. ピアノ+の流れを分析していくと,まず,アとなり,次にイの. ような「大きな流れ+となる。. なお,イの流れがリズム化されてアとなり,さらに美しい旋律として成立したともいえ るのである。 さらに,次の「あわてんぼうのうた+についても,はぼ同じことがいえる。.

(11) 77. 音楽における動き・流れの骨格とその指導 〔例〕 「あわてんばうのうた+. J望96・. 外国. 曲. 「あわてんぼうのうた+の放れの骨格(大きな柱) A (Lnllt)I -I-■rJl-一JIllL■′l .rJ■■Jtl.A(.lJllll■llヽLl vltJt.A.ll-lIJJIIIJl. I)r書rvr'. ヽー. つまり,音楽をあくまでも感覚的にとらえ,かつ,表現させるものとするならば,その 導入の段階において,まず一昔一昔をとらえさせ,さら㌢こその旋律のみを単に記憶させて といった学習が,はたして音楽そのもの-の,あくまでも直感的なアプロ-チとして望ま. しいものであるかを,われわれは十分考察しなければならない。 要するに,リズムの項でも述べたように,われわれは常に音楽との出会いの中で,ごく 自然に感じとり,かつ,味わっているはずである。 したがって,ひとつひとつの音を大切にするということについても,どの音もまったく 同じようにとらえて聞きとったり,表現したりすることではないのである。 つまり,学校における音楽が,特柾l)ズム指導における問題から生ずる,活力に欠けた.

(12) 小. 78. 野. 達. 治. 平盤な括-的音楽化と共に,ややもするとオルゴール的かつ白痴美的表現になったり,早 なる知識的底質に陥りやすいのほ,まずこのあたり-の音楽に対するアプローチと,その 指導の手順や方法に問題が内在していると考えられるのである。 もちろん,正しい音高や音程,そしてふしのまとまりやその対比という学習を,けっし て無視するということでほない。ただ,導入の段階からそのような学習を展開させている と,子どもたちほ,いずれの音菜もすべてコールユーブンゲン的な表現をしたり聞きとり となって,音楽を表現したり鑑賞したりすること-の喜びやそ、の意義はおろか,音楽その ものの真の美しさ-の感動にも欠けて,音楽を愛好する}11情ほもとより,音楽性に迫る音 楽科本来の学習とはなりえないということなのである。 したがって,教師は教材研究をする際の重要なポイントとして,まず,その曲の「流れ の骨格+について十分留意しなければならない。 そこで,その際,教師は取り上げた教材を,まず心の中で何回も歌ってみたり,また は,旋律構成の根幹的な要素を分析してみることである。そして,そこにその人なりの 「流れ+が感じられるであろうし,特にその中の「小さな流れ+においてほ,いろいろに 感じられるであろう。それが,またその人なりの音楽性ともいえるのである。 ところで,このような「淀れ+杏,子どもたちにどのように意識されるかについては, 子どもたち自身に心でおさえたい音を自由に歌わせ,そのような旋律のとらえ方に気ずか せることも大切である。. 特に導入の段階において,たとえば聴唱的扱いの際ほ,まず「流れの骨格+をあたえて しっかりとその「流れの骨格+をとらえさせ(階名翻訳唱させることもよい),しかる後 に徐々に本来の旋律に移行させていくこと。 「凍れの骨格+をまず祝唱させ,しかる後に本来の旋律を視唱させ また,視唱の際は, るとよい。. 特にこの学習ほ,視唱力の未熟な子どもたちにとってほ平易な学習となり,かつ音楽的 内容としては質的に高い学習を形成する結果をもたらすともいえるのである。 したがって,視唱力の未熟な子どもたちに,単に全曲の一昔一昔を反復視唱させ,さら にそのつまずきを深めている指導が,いかに無意味かといえるのである. なお,合唱曲の指導においても,特に和声的な曲などは,下の旋律がとらえにくい場合 が多い。それは,主旋律にくらべて骨格がとらえにくいのである。 したがって,次軒こ示す例のように,はじめに第二,第三の′く-トを「流れの骨格+を通 して,アレンジしてあたえることもよい。 つまり,この学習ほそれぞれのパートがとらえやすいばかりでなく,和音の進行が明確. に感得され,和声感への指導としてもまことに望ましいものであり,真の合唱指導のあり 方へも発展するのである。.

(13) 音楽における動き・流れの骨格とその指導. 79. 〕 岬[J 「ふるさと+ 文部省唱歌. 80 J・L=. ぎ. お・い. し. か. 「ふるさと+を簡易に編曲したもの う. さ. ぎ. お. い. し. か. チ. ヲ. ヲ. 3.伴奏のエ夫. 音楽学習は,音楽のもつ「動き+. 「揺れ+ 「とけ合い+,さらにほ,その「動きの骨格+. や「流れの骨格+を通して,音楽そのものを感得し理解させるにあるとするならば,その 学習過程における伴奏も,それらを十分ふまえたものでなければならない。 次にそのいくつかの例を示すが,この伴奏型ほ,それぞれの曲のもつ「動きの骨格+に 和音などをつけたものである。 そして,これらの伴奏は,学習軒こ応じて適宜取り上げるものであり,このような伴奏を 基調とし,さらに,その過程に合わせて伴奏墾をいろいろに工夫することが必要である。 i, Ⅳ, Ⅴを基調としているが,さらに多様な なお,ここに示した伴奏の和音づ桝i, 和音づけをはどこして,いろいろな音のとけ合いに気ずかせる学習にまで発展させ,さら. に正規の伴奏で,豊かな曲想表現-と発展させていくことが大切である。.

(14) 80. 小. 野. 達. 治. 〔例〕. ゆうやけ. こやけ. J=84. 小野. 急†♪+ 色「∼. .†♪+ 一「∼. 連泊編曲. .†♪・,■♪.†♪+. '「-「暮「き■. †J+ .ヤ♪+ 「主 `「∼ .†♪†J).,♪+,†♪♪♪-†・♪†♪. -「「l「き J「圭一「「'. ゆうやけ. こやけ. 。曾Ll票冨7:琵J琵冨 tln■LL-llし. JL^rt. Ill]IJ■し. JVl1■llll). T).JJJ.A/一J1-r. I. Lrlヽ. lIJl. rtLlヽlJ. Ill. lJl]lI-J′. I). 一■JJ一山′JJ(ll ーrー一JJ. LltJ!ーーー. I)・ー.I-′J・′■'ー■●. ゆうやけこやけでかかくれ.で A L■IL)T. ■Ll. -JUtJILI. tJ■しf. r■■一l亡∫Jlr. ●′TIT. IJJtIJJL. LJI[. ′JILlt. ′一■lJ.J■J. LILJI一山J+■l.  ̄1ーJ .dI.-. dmf幸手. JJJ.dJ. 書手. I. ll. I. I)■●1. Tヽ. TL●′■■′l■J. LT. lL. lr.-A. ヽ. lI. -A ●■■l. ササ. 幸手 】J. ■■Jl. l■し. l[. ▲■l. iii■亨∋. まの. おて. ら の. かねがな. る. お. -てて. つないで.

(15) 81. 音楽における動き・流れの骨格とその指導. ▲L.i.I.  ̄tLT「ヽJLlヽJl. ーL■ f■′. .-]LI■IL[J ■■--T一■1/-r一■l/ 1LIVーー. .-rlJLヽJL ー一l■I]LrI. -■l●. TT. ■JLl「一JL. ))■■LLL. Jt. LLIL. JtT])J[r. -J■lZJ. 一lヽTlヽ■■しlヽ. lJJ-I-I.-I. Jtl(. l′暮′lll′. )IJ. .A(I. I)ー■ ̄一/r'r'Jレ■'ーI. みなかえ.るからすといつしIK'かえりましょう ヽ一′. ▲h・I. ■L【■■■■■. ll. rLl. t′hJ. ■JhtノL. .ItJll(I I-Itll. ∫1JLTl. I. ■.′11I. ■J■■LIJJ「ヽ. ∫.JJ一■l・. L111 .J′JJJ. JLt▲ヽ  ̄ーLtlr. I. l. lヽ.  ̄ZIA 一■l. I I. Iヽ・. l_l・. IJL l. I. I. lJ. -▲L・ l一■l. 軍手. ・■・■. lL. Jr ■一l. .1■ロ ーー. 幸手. I. ′一■JJ.A ▲山I■■▼. .Jr.JJ. 手尋. Q)手手書. ltl tノー(-. ′l)LIL. ■■T■■l. -I:tU--I-. lJ. J-I. -■■ l.-. .A. I. 芋iーiき■東-i. キ. き. び. J…96. 小野達治編曲. 念y♪♪†.サ♪♪†.†♪†♪.†♪+, 色P†† Pl P77戸I「「'「主l. ・†♪J)7,†♪♪†.†♪†♪.,♪+, P77P-P†7P'r ̄「J「主J. i. †♪♪†,7■.I)†♪.y♪y♪,yJ)+. P†・7. P・-・「「'「「 ̄一「,∼J'. ll.

(16) 82. 小. 野. 治. 達. き. た. ぴ享尋 技辺 小野. J__96. か. た. き. ね. ぎ. の. か. ね. だ. た. き. ぴ. た. ろ. う. か. _ぴ. あ. き. ヽ-′. の. だ. ま. お. あ. か. り. ち. ぼ. た. ろ. か. た. う. ヽヽ-■.■′. ど. き. 聖歌作詞 茂作曲 連泊編曲.

(17) 83. 音楽における動き・凍れの骨格とその指導. き. た. か. ぜ. ぴ. -. ぶ. -. ふ. い. て. い. あわてんぼうのうた. J≡96. 小野達治編曲. ♪,7+J♪.†♪J)†, 丑†+J),†+ 色「・主11「J書'rさJ「・∼-. i.

(18) 小. 84. 達. 野. 治. あわてんぼうのうた まどみちお作書可 外・ 国. ・曲 小野 連泊桐曲. J=96 alP. 虜ぁてん喧タの お. い. つ■か. しう. じ. か. b82. あ. わ. て. て. か. け. た. か. ど. で. す. タグ カ. 9p/タy. mf. いっbi5め. mJ. の. き. が. ついて. か. え. ザ.

(19) 85. 音楽における動き・流れの骨格とその指導. よ. う. じ. は. な. ん. タグ タ・y. だっ け. タグ タッ. ヽ■■一′■. 上. 弓喬 の. で 小野連絡桶曲. Jg.112. 丑†♪+ †♪+J「「●「「I「主J「!  ̄色「主 Ir主 ,†♪y♪,†♪,♪.ヰ♪+,†♪+ ヤ・. i)+,ヤ♪J)J).,J+_. ♪サ♪,ヤ ♪+..`ヤ ♪♪♪.†. T「r「■「Ft:J圭一「 弓喬 の. 上. で. J=112. 誓書ン警雷認 小野. nJ. まる. 軒. 「D:. 「.1「圭一「. く. まる. く. と. んだり. はねたり. はしの. 逮始編曲. うえで. Tip.

(20) 86. 小. 野. 達. 治. 呼. う. かれて. ぉどるFincぉてらの酌さん. すましたしん・ ヽ一′'. LD・C・. mP. Fine. 刀. C.. 山のごちそう'. J=116. 小野達治編曲. 色. J=132 ● ●. ll.. 主. 11衰. ● ●.

(21) 87. 音楽における動き・流れの骨格とその指導. 山のごちそう 阪. 田 寛.矢作詞 オーストリア民富爵. J=116. 小. 野. 達. 治j屈曲. nP. し. ザ. か・. や. 'な. ま. ど. や. あ. の. ど. さ. は. iiP・. r. ん. -. i■. 呼. >. い. は. 妃. い. お. い. さ. や. ヽー. 寸■. 丁. 辛. Js132. ち爪 かぜ. よ. 爪. ホノレ. 珂. ヤ. 爪. 仁\. (. ∫. ∫. ホ. ∫. ル句ヒ. ヒヤ.

(22) 88. 小. 達. 治. 1.. ホル斡クク. き ヽ. ホ. ル斡ヒ. ヒヤ. 「 ̄妄 「. ホ)E,均クク. ホ_. 1.. a..

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