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情報モラルの育成を目指したメディア・リテラシー教育の実践的研究  :―小学校における授業プランの提案―

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Academic year: 2021

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(1)情報モラルの育成を目指したメディア・リテラシー教育の実践的研究         一小学校における授業プランの提案一. 教育実践高度化専攻 小学校教員養成特別コース. P080631 田中 啓一  本研究は,学習指導要領(平成20年3月告示)に新たに盛り込まれた情報モラルの育成のため,実 践を通じた結果の分析・考察を深めながら,メディア・リテラシー教育(Bucki㎎ham.D,2003)の有効 性と可能性を明らかにすることを目的とした。  情報モラルの育成とは,「コミュニケーション能力」,「判断能力」,「規範意識」を育てることであり,. これらの力を育てることが今後の情報社会を生き抜く力を育てることにっながると考えている。メディ ア・リテラシー教育の実践的な研究を進めることにより,その時々の活用場面の中で情報モラルについ ての的確な態度,姿勢が育まれるような実践を追究した。  キーワード:情報モラルの育成,メディア・リテラシー教育,コミュニケーション能力,規範意識,判断力. I 研究の概要 1 問題の所在と研究の目的  平成元年3月告示の学習指導要領により,情報 教育は,「啓蒙と開発と思考の時代から,本格的 実施の時代」となった。それから,20年あまりで 情報通信技術は急速に進化し,同時に情報教育も 大きく発展し,変化し続けている。平成20年3 月告示の学習指導要領に新たに情報モラルの指 導の必要性が盛り込まれ,情報教育は一つの節目. を身につけさせる指導方法を模索する中で,バッ キンガム(Bucki㎎ham.D)のメディア・リテラシ ー教育(Media Education)が効果的と考え,実 践的研究を行った。.  実地研究の中で,連携協力校の児童を対象に, 本方法による授業実践を行い,情報モラルの育成 を目指した研究に取り組み,一定の成果が得られ たので報告したい。. 2 研究の対象と方法. を迎えた。. (1)研究の対象.  これまでの学習指導要領では,ディジタルディ ハイド(Digita1Divide:情報格差)を防ぐため,  「高度情報社会を生きる児童生徒に必要な資 質(情報活用能力)」を養うための情報教育が中.  連携協力校の公立小学校の児童. 心となっていた。.  そのような情報教育が行われるなか,「平成15 年6月の佐世保,大久保小学校女児殺害事件・平 成15年11月の奈良,富雄北小学校女児誘拐殺害 事件」などを初め,児童生徒が関わる情報通信機 器の使用が要因となった事件が起こった。これら の事件をきっかけに今まで以上に多くの人が,情 報モラル教育の必要性を訴えるようになった。  その結果,教育現場では,様々な情報モラルを 育成する実践が行われているようになったが,そ の多くはサイバー犯罪などから自己防衛するた めの知識伝達的な指導が中心であった。これらの 実践は,自己防衛のためには有効であったが,情 報通信技術の進歩に伴いさまざま技術が工夫,改 善される中,同様な手法では効果が期待できない. (2)研究の方法.  研究の方法としては,情報モラルやメディア・ リテラシー教育に関する文献研究と連携協力校 での授業実践の事例研究をもとに総合的に考察 する。. 皿 研究の成果 1 情報モラルの育成  従来に知識補充型の情報モラル育成(図1)の 改善を提案した。そして,「情報モラルの育成」 に求められる資質として,「コミュニケーション 能力」,「判断力」,「規範意識」を育成することが. 望ましいと考えた。(図2). ものが多くなってきている。. 知識 知識 知識.  織 新しい知識の積対応でき折った影     み上プで対応 知識 知識.  知識伝達的な情報モラルの育成法とは異なる 立場で知識・技能を学びながら自然に情報モラル. 一130一. 図1 知識補充型のイメージ.

(2)  表1をもとに作品を評価した結果は,図3に示 覇一#. すようになった。 土台. 3つの資質を高め.土台を大きくして対応.   図2 筆者の情報モラルの育成のイメージ図. 2 メディア・リテラシー教育の実践 (1)「よりよい情報発信を考えよう」.  総合的な学習の時間で,メディアを批判的に分 析させるために,意図的に改ざんした情報を児童 に見せ,話し合う活動を行った。  この授業を通じて児童は,メディアに対して自 分の考えを持つことができ,情報を判断すること ができた。r判断力」を育てる効果があった。 (2)r発信しよう修学旅行」.  総合的な学習の時間で,創造性を育てるための 制作活動学習として,修学旅行で学んでことや今 までに学んできた「戦争」,「平和」などの知識を もと,同学年や両親に情報発信する新聞を作成す る単元を全7時間の構成で行った。  作成した作品は,7つの観点(「レイアウト」, 「色合い」,「適切な表現」,「わかりすい文章」,「著. 作権の意識」,「創造性」,「誤情報の有無」)で評.      表1 作品評価の枠組み 日. ^.  授業プランとして,授業実践に基づいて,児童 の発達段階,コミュニケーション能力を高める学 習を踏まえた,横断的かっ学びの深まりがある授 業プランとして,総括的な単元指導案を提案した。 皿 今後の課題  実践的研究を行ったメディア・リテラシー教育 では,保護者を対象とした情報モラルの啓発には 至らなかった。情報社会で児童のサイバー犯罪等 への自己防衛には,限界があるため保護者の理解 や支援が必要である。.  しかし,本研究では,保護者を対象とした実践 はなく,児童から保護者を啓発していく授業作り. 重要な点をわかりやすく強調し. 見やすい色使いをすることが出. た色使いをしている。. 来ている。. 護者に対しての情報モラルの啓発が実現できる 授業プランを提案できるように授業プランの検 討を行うことや違う形での保護者の情報モラル の啓発の方法を考えていくことを行いたい。. 重要な点がわかる配置になって. バランスの取れた配置をするこ. いる.. とが出来ている.. レイアウト. 色合い. 見られる二とを意識したわか鉋. 見出し響に適切な題名等が付け. やすい題名等が付けられている。. られている由. 見る相手がいることを意識した. 適切な文章表現が出来た文章で. 適切な表現. わか。やすい文章 文章である.. ある.. 引用したもとを記述できている。. 引用した文章と自分の文書を区. 著作権の意識 別できている。. 見る相手を惹きつけるような創. 見本の作品に無い創造的な工夫. 造的な工夫がなされている.. が施されている。. 創造性 聞違った情報が含まれていないか. 誤情報の有無. ように行っていくか再検討する必要がある。 (3)授業プランの提案. にもならなかった。現段階で,メディア・リテラ シー教育をもとに児童から保護者を啓発できる 授業プランの提案までは至っていない。今後,保. 価した。表1は,作品評価の枠組みである。 観点.  分析は,発話記録,作品評価,ワークシートの 記述から行い,以下の成果が見られた。   「情報モラルの育成」に求められる資質は個人 差があるものの高められていた。r判断力」,rコ ミュニケーション能力」の高まりは,発話記録, 作品及びワークシートから見て取ることができ た。しかし,「規範意識」の高まりは,発話記録 から見て取ることができたものの,作品及びワー クシートからはほとんど見て取れなかった。この ことから,「規範意識」の育成について今度との. ※. 3段階{^.B,①で達成をもとに評価。達成できていなければCとする。. ※. 誤情報の有無の評価は「有り」に(無し〕」とする。. w 研究報告書の構成  I 研究の日的と研究の方法の概要  ■ 情報モラルの育成  皿 情報モラルの育成を目指したメディア・リ   テラシー教育の実践  1V 授業実践の省察に基づいた授業プラン  V 研究の成果とまとめ 主な引用・参考文献 ・文部科学省『小学校学習指導要領』東京書籍,2008. 目置. .一. 56.酬. S3.馴... 色. .I. 表現 ・.. 書作権 創造性. 4.洲. 34.8,1   13.㎝. T2.邪.. .一. 文章. ・加納寛子『実践 情報モラル教育一ユビキタス社会への. あリ. I. 福h釧I一. アフローチー』,北大路書房,2005. 21、乃. U0.眺.・. ・Buckingha㎜,D.,〃6oケ∂βげ〃0∂左ゴ0〃’Zゴ亡er∂c篶Zθ∂エ=ηゴηe8ηa. 39.1,‘. なし 95.刑. 師.㎜. 13.㎝ .69.6報。一. Ooη亡θ吻ρor∂jγ0〃ノ亡〃r畠 Cambr i dge,UK,Po1i ty press,2003. 30.棚. (鈴木みどり監訳『メディア・リテラシー教育一学びと現. 一‘‘ 6情報 0,     20,     40,     60報     80,‘    100、. 代文化』,世界思想杜,2006. 口^   口8   ■C.            修学指導教員 坂口隆康. 図3 児童作品評価の評価割合. 一131一.

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参照

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