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血管の赤信号! むくみ根本改善術
2007年2月7日放送今回の番組について
女性誌などでほっそり足の天敵とされる「足のむくみ」。実は、単なる美容だけの問題ではなく、なん と、足の「静脈の異常」によっても引き起こされているものだったのです! むくみやすい人々の足の静 脈を調べてみると、衝撃の事実が次々発覚!オープニングクイズ
問題:宇宙飛行士の毛利さんが宇宙へ行ったとき、毛利さんに起こった体の変化とは? 答え:首が太くなる ※地上では重力のために体の下のほうにあった血液が、無重力では全身にいきわたり、地上ではあ まりむくみにくい首などがむくみやすくなると考えられます。 問題:幕末ごろの西洋から日本に輸入された靴の愛称は? 答え:きゅうくつ袋 ※日本人の足の幅が広いため、西洋の靴は入りづらいことからついたと考えられます。 問題:寒さから身を守るため、ペンギンの静脈に備わった特徴は? 答え:らせん状「看護師さんたちの足のむくみ」
看護師さんたちの足が、1日の仕事でどれくらいむくむのか、調べてみました。むくみは、足の血液の流 れが悪くなって、水分がたまってできます。では、どれくらいの水分が溜まってしまうものなのでしょ うか? 勤務終了後、足の体積を測るガッテン流のむくみ測定器で調べてみると、最も多い人は片足で198ミリ リットルむくんでいました。 しかし、むくみやすい人と、むくみにくい人では、足の何が違うのでしょうか? そこで、都内の血管外 科クリニックで看護師さんたちの足を診察すると、むくみ度5位の人の足に、「静脈瘤(じょうみゃくりゅう)」が見つかりました。
静脈瘤とは
静脈瘤とは、足の静脈に血液が溜まる状態が長時間続いた結果、血管が皮膚の表面に浮き出てしまうも のです。静脈瘤には、表面の血管にできる「クモの巣状静脈」や、内部の太い血管にできる「伏在静脈 瘤」などがあります。 ところが、むくみ度が1位から4位の人の足は、写真で見る限り、静脈瘤は見当たりません。そこで、超 音波で足の血管を詳しく見てみることにしました。「上位の人の足の静脈を検査」
むくみ度が1位から4位の人の足を詳しく診察したところ、表面上は静脈の血管が浮き出ていないように 見えていましたが、内部では静脈に血液の逆流があり、初期の静脈瘤の状態でした。 動脈では心臓から送り出される血液が流れ、静脈は心臓へと帰る血液が流れます。しかし、圧力の弱い 静脈の血液が足から心臓へと帰っていくためには、逆流を防ぐための仕組みが必要になります。その仕 組みこそが、静脈に備わっている「弁」です。 静脈の弁を超音波エコーで見てみると、血液が流れるときにだけ開き、流れが止まると閉じる様子が はっきり分かります。 足の静脈の血流が逆流する人の足では、弁が壊れてしまっていました。そのため、血液の逆流を防ぐこ とができず、血液が溜まりむくみやすくなってしまうのです。血液がたまった状態が長く続くと、次第 に血管が膨らみ、表面に浮き出てきます。弁は、一度壊れると直ることはありません。 次のような人は静脈瘤になりやすいといえます。 立ち仕事が多い人 妊婦(血液が上体に戻りにくくなるため。また、ホルモンのバランスが崩れるためにできやすくなるという説もある) 遺伝(血縁者に静脈瘤の人がいると、静脈瘤になりやすい) ※静脈瘤の検査は、専門の機械がある血管外科の病院で受診できます。保険も適用されます。
静脈瘤対策・弾性ストッキング
締め付ける圧力が高い、静脈瘤対策のストッキングがあります(一般には弾性ストッキングと呼ばれて います)。医療用で、専門の病院で入手可能です。 足首の圧力が高く、上に向かって弱まることから、静脈の血液を流しやすくする作用があります。血流が滞ると血栓ができることも
静脈の血液の流れが滞ると、水分が血管の外へと染み出すため、血液の粘度が高まり、静脈の中で血栓 ができてしまうこともあります。 急に動いたりして血栓が静脈の流れに乗ると、肺の動脈をふさぎ(肺動脈血栓塞栓(そくせん)症)、 死亡してしまうこともあります(いわゆるエコノミークラス症候群)。「血流を活発にする方法は?」
では、静脈の血流をよくするにはどのようにすればよいのでしょうか。 3人の主婦は、[1]足湯 [2]足の指のマッサージ [3]足を5分ほど椅子に乗せる という3つの自己流の方法を 行っていました。しかし病院で計測したところ、3つともあまり血流があがらないことがわかりました。 ※足湯、マッサージ、足あげは、長時間行ったり、やり方次第ではむくみの予防になる場合もあります。 ところが、病院の先生から教えていただいた“ある方法”を試してみると、血流の速さが10倍以上になり ました。その方法とは「足首曲げ」です。足首を上に向けて曲げるだけで、一気に10倍以上も血液が早 く進むようになったのです。 足首を軽く曲げたとき、ふくらはぎの筋肉が静脈を押すことによって、ポンプのように血液を流してく れます。これは「筋肉ポンプ」と呼ばれています。 そして、人間の体にはもう1つポンプがあります。「もう1つのポンプとは?」
エコノミークラス症候群の予防法などを研究している研究者のもとで、2人の女性に足の血流をあげる方法を実践してもらいました。1人は、足首を曲げて筋肉ポンプを働かせたところ、足の体積が18ミリリッ トル減りました(前項の方法)。 もう1人は、足首は曲げず腹式呼吸をしながら、荒川静香選手のイナバウアーのように後ろに反り返りま した。この体操を続けたところ、やはり足の体積が減りました。この体操では、どんな体の“ポンプ”が 使われたのでしょうか? ※本来イナバウアーは、左右のつま先を180度開いて滑るフィギアスケートの技の一種です。上体を後ろにそらす姿勢を付け加え た荒川選手のイナバウアーは「レイバック・イナバウアー」と呼ばれています。 もう1つのポンプの名は「おなかポンプ」です。腹式呼吸をすることで静脈の流れをよくするポンプなの です。 ※血液の環流を良くする「おなかポンプ」は、通常「呼吸ポンプ」と呼ばれています。荒川選手のイナバウアーのような姿勢と 併せて行うことから、番組では「おなかポンプ」と呼ぶこととしました。
おなかポンプのメカニズム
腹式呼吸をするとき、おなかの中の圧力は、息を吸ったときに強まります。すると強まった圧力によっ て、おなかの静脈がいったん押されます。そして反対に息を吐くと、圧力が弱まって、静脈の流れがよ くなると考えられるのです。 ※イナバウアーの姿勢は、全身運動による血流促進や、腹式呼吸をしやすくするなどの作用から、静脈 の還流をさらに高めてくれると考えられます。おなかポンプ+筋肉ポンプ
むくみやすかった看護師さんたちに、仕事の合間に、足首曲げと腹式呼吸の体操をしてもらいました。 その結果、勤務の前後での足の体積の差(むくみ)は、対策をとらなかった前回よりも小さくなりまし た(むくみにくくなりました)。実習コーナー「自分のポンプを使ってむくみ解消法」
背あてが短く、しっかり固定されている(キャスターのない)イスを用意してください。筋肉ポンプ(足首曲げ)
足は、軽く前に出す。 ゆっくりと足首を上に曲げる。 ※ポイントは、ふくらはぎの筋肉を動かしているという意識を持つこと。※5回~10回を1セットとして、30分~1時間に1セットぐらい行うと効果的。
おなかポンプ
※注意:日ごろあまり体を動かしたことがない方や、腰を痛めたことがある方は、急に行うと、腰を傷 めたり、椅子からすべったりしてしまうおそれもあります。充分注意して行ってください。 腹式呼吸をして、後ろに反り返る。 ※反り返りながら息を吸い、元に戻りながら吐くとやりやすいです。 ※筋肉ポンプとおなかポンプを両方行うと、より効果的です。Copyright NHK (Japan Broadcasting Corporation) All rights reserved. 許可なく転載することを禁じます。