理 学 療 法 学 第
39
巻 第3
号 159〜
166頁 (2012 年)研 究
論
文
高齢 者
に
お
け
る
筋力
増
強 運
動
を
含
む
機
能 的
ト
レ ー
ニ
ン
グ
が
生 活
機
能
に
及
ぼ
す 影響
*橋
立
博 幸
1
)#島
田
裕
之
2)潮 見 泰 藏
1)笹 本 憲 男
3
) 要 旨【
目 的】
本
研究
は生 活 機 能 低
ドの危 険
のあ
る高 齢 者
に おいて筋 力 増 強 運 動
を含
む機 能 的
トレー
ニ ン グ が 生活 機 能
に 及 ぼす 影 響 を検 証 す
ることを 目的
とし
た。
【
方 法 】
二次 予 防 対 象 者
に選 定
さ れ た 地 域在 住 高 齢 者
68
人(
平
均年 齢
77,
4
歳
)
を.
下肢 粗 大 筋 群
の重 錘 負荷 運 動
お よびマ シ ンを用
い た トレー
ニ ン グ を行 う
筋力 増
強 運動
群(
n=40
)
と,
下肢 粗 大 筋 群
の重錘 負 荷 運 動
と とも
に姿 勢
バ ランス練 習
,
歩 行 練 習
を行 う機
能
的 トレー
ニ ング群
(
n=28
)
に群 別
し,
運 動介 入 を
3
ヵ月 間 行
っ た。
介 入 前 後
には,
下 肢 筋 力
,
姿 勢
バラ ン ス
能 九
歩
行 機 能
(
timed
up &go
test (
TUG )
,
最 大 歩 行 速 度 (
MWS
)
)
,
活 動 能 力
,
卞観 的 健 康 観
を
評 価
し た。
【
結 果
】
介
入前 後
に おいて機 能 的
トレー
ニ ング群
は筋 力 増 強 運 動 群
に比
べ てTUG
,
MWS
,
卞観 的健 康 観
の成績
の有 意
な改 善
を 示 し た。
【
結 論
】
二次
予防 対 象 者
にお け
る3
ヵ月 間
の筋 力 増 強 運 動
を含
む機 能 的
トレー
ニ ング は,
筋 力増
強 運 動のみの実 施 に 比べ て,
歩 行 機 能
,
主観 的 健 康 観
の向
一
ヒが得
られ る有 用
な介
入であ る 可能 性
が示
唆 さ れ た。
キー
ワー
ド地 域
在 住
高齢
者
.
筋 力
増 強 運動
,
機 能 的
トレー
ニ ング緒
言
高 齢 者
に おけ
る生活 機 能 低
F
の リス クを軽 減 す
ること は 健康 寿 命
の延伸
に とっ て重要
な課 題
であり
1〕,
生 活機
能 低
ドに よ る要 支 援
・
要 介 護
状 態 と なる こ との予 防,
すな わ ち介 護 予 防
におけ
る一
次 予 防 (
生活 機 能 維 持
・
向
上)
およ び 二次
予防 (
生活 機 能 低
下の早
期 発 見・
早期
対応 )
が 生活 習 慣 病
予防
と と もに一
体
的に行
わ れ,
と も に実
現 さ れ る効 果 的 な介 護 予 防事 業
を実施 す
るこ と が求
め ら れてい る 2〕。
本 邦
で は2000
年
に介 護 保
険 制 度 が導
入 さ れて 以来
,
障 害
が比較 的軽 度
な 要 支 援・
要 介 護 高 齢 者 が急 増
し3),
2006
年
か ら要 介 護 認 定
の ない 二次予
防 対 *Thc Effect of Combined Functio”al Training with Musclc
Strellgthe1Lin9〔
}
n Everyday FunctiorL in Community・
dwcllingEldcrly IndividuaLs
/) 杏 林 大 学 保 健 学 部 理 学 療 法 学 科
(〒 tg
.
2−
8508 東 京 都八 工r
一
市 宮下 町476)Iliroyuki Hashidate
,
PT,
PhD,
Taizo Shiomi,
PT,
PbD;Departmentof Physical Therapy
,
School of Ilealth Sciences.
Kyorin University2> 独立行 政 法 人 国立長 寿 医 療 研 究セ ン タ
ー
認知 症 先 進 医 療開発セ ンタ
ー
在 宅 医 療・
自立支 援 開発 部 自・
Z支 援 シ ス テム開発 室H[royuki S
.
himada
,
PT.
PhD:Center for Development of AdvancedMedichle
for
Dementia,
National Center for Geriatric andGerontology
3)医療 法 人笹 本 会 や ま な しケア アカ デ ミ
ー
Norio Sasamoto
,
MD,
PhD:Yamanashi Care Academy# E
−
mail :hashidate@ks.
kyorin.
u.
ac.
jp
(受 付H 2011年6月 28 日/ 受 理 日 2012年2月1日 〕
象 者
(
旧 :特
定 高 齢 者
)
に対 す
る二次
予防 施 策 (
旧
:地
域 支 援事
業 特 定 高 齢 者 施 策)
が 創 設 さ れ た4〕。
二次
予防
施策
で は,
生 活 機 能 低
.
ドの リス ク が高
い地 域 在 住
の二次
予 防対 象 者
に お け る要 支 援 状 態 ま
たは要 介 護 状 態
へ の進
行 を 予 防 す るた め に,
各 市
町村
の通 所
型介 護
予防 事 業
に よ る 運動
器機 能 向 上 プ
ロ グ ラムが 展 開 され
,
運 動 介 入
に よ る二次
予防 対 象 者 施 策
の定 量 的 な介 護 予 防 効 果
が検 証
さ れ て き てい る5)6)。
運 動
介
入 に よ る介 護
予防 効 果 を高
め るた めには,
高 齢
者
に対 す
る効 果 的 な 運 動 介 入 を根 拠
に基
づ いて提 供 す
る こと が 必 要である。
こ れま
で に,
高 齢 者
に対 す
る運動 介
入 に よ る筋 力増 強効 果
7),
姿勢
バ ランス能 力 改善 効 果
8).
歩行 機 能改 善 効 果
9)があ き
ら か と さ れ,
二次 予
防対 象 者
に 対 する運動 器 機 能 向
上 プロ グ ラムの実施 方法
につ いて は厚 生 労 働 省
から提 示 さ
れ たマ ニ ュ アルが活 用
さ れてい る1)。 し か し,
実 際
には市 町村
ま た は市 町 村
か ら委
託 を受
けた事 業 実 施 者
によっ て種
々の様
式 に よ る 運動 方 法
が 用いら
れてい る。 これま
で に二 次予 防 対 象 者
を対 象
とし て運動 介 人 効 果
の研 究 報 告
が な さ れ てい る もの の多
く
は,
筋 力 増 強
運動 を
主体
に実 施 す
る もの 10)1D,
ま た は,
筋
力 増 強 運動 と
とも
に姿 勢
バ ランス練 習
や 日常
生活 活 動
(
activities ofdaily
living
;以 下
,
ADL
)
に関 連
し た 運動
で
あ り
,
筋 力
12)13),
姿 勢
バ ランス 能 力 ll−
15),
歩 行 機
能
10−
15)の改 善 効 果
が認
め ら れ ている、
高
齢 者 に 対 す る機 能 的 ト
レー
ニ ン グの効 果
は,
地 域 在 住 高 齢 者
お よ び施
設
入所 高齢 者
におい て検
証 さ れてい る が,
機
能 的 トレー
ニ ングの概 念
や方 法 論
は 国際 的
に 必ず
し も共 通 してい な い。
Cress
ら
16)は,
重錘 負 荷 を
川いた 階段
昇 降,
持 久 力
運動 (
ダン ス)
,
筋 力
増 強 運 動,
ス トレッチ 運動
を紅 合
せた 運 動 を
,
Chin
ら17)は立
ち 上 が り着
座動作 時
のボー
ル投 げ
とボー
ルキャ ッチ や音 楽
に合
わ せ た 運 動 を,
そ れ ぞ れ筋 力
,
動 作 速 度
,
持久 力
,
協
調 性,
柔軟 性
,ADL
に共
通
し た機 能 的
パ フ ォー
マ ン スの改 善 を 目的 と した機 能 的
ト
レー
ニ ングと称
して高 齢 者
に対 す
る介
入 効 果 を検
証
し て い る。
また,
Littbrand
ら18−
20〕,
Rosendahl
ら21 ),
お よ びConradsson
ら22 〕は,
筋
力増
強 運動
,
姿 勢
バ ラ ン ス練 習
,
立位
お よ び歩 行 練
習 を 組 合 せ た 運動
を機 能 的
エ ク サ サ イズと して,
施 設
入所 高 齢 者
におけ
る運 動 介 入 効 果
を
あ き ら か に し てい る。
国 内で は 包括 的 高 齢 者 運 動
ト レー
ニ ン グの一
部 に おい て,
獲得
目標
とす
るH
常
生活 動
作
その もの の 練習
と して機 能 的
トレー
ニ ング が取 り入 れ
ら れ ている 1)23 )。
実 際 に は筋 力増 強
運動
と とも
に姿 勢
バ ラ ン ス練
習 や 日常
生 活の動
作課
題に即
した 運動
とし て実
施
さ れ,
その介
人 に よ る有 用 性
が地 域 在 住 高 齢 者 を対 象
に検
証 さ れてい る13)24−
26}。
こ の よう
に機 能 的 ト
レー
ニ ング は 概念
や方
法 論 が 先 行 研 究の 中で必ず
しも明 確
に統
制
さ れてい ない もの の,
その有 効 性
は あき
らかにさ れて い る。一
方
で,
筋 力
増 強 運 動 と機
能 的 トレー
ニ ングで は運 動 介 入 効 果
に違
い があ
るこ と が 健康
な 地 域在 住 高 齢
者
27−
30>や,
虚 弱 高 齢 者
3i)32)に おいて検 証
さ れ,
筋 ノ
J
増 強 運 動
に比
べ て機 能
的 トレー
ニ ングの方
が機 能
や活 動
の維 持 ま
たは向 上
に効
果的
であ るこ とが 報告
さ れてい る。
し か し,
筋 力増
強 運動
と機
能 的 トレー
ニ ングの運 動 介 入
効 果
の違
い につ いて は,
国内
に おいて介 護予
防の重点 対
象
であ
る 二次 予 防 対 象 者 を対 象 と
した検
証 は な さ れてい ない、
また,
二次
予防 対 象 者
に対 す る 筋 力 増 強 運動
と機
能 的
トレー
ニ ングの運 動 介
人効
果 につ い て は,
身 体 機 能
の変 化
に関 す
る報 告
はな
さ れてき
ているも
のの,
二 次予
防対 象 者
の選 定
の た め の生活 機 能 低
下 リス クの評 価
に活
用
さ れてい る基 本
チ ェ ッ ク リス 】・
や健 康
関 連 quality oftife
に関
連す
るア ウ トカ ムを用
いて生活機 能
に対 す
る 運 動 介 入 効 果 を 総 合的
に検 証
し,
かつ,
筋 力
増 強 運 動 と機 能
的
トレー
ニ ング がそ れ ら
のア ウ トカ ム に 及 ぼ す影
響の違 い につ い て検 証 さ れ
た報 告
は限
ら れてい る12 ) 13)。
二次予 防対 象 者
に対 す
る運動
器機 能
向
上 プロ グラム を より効
果 的 な 運 動 介 入
にす
る た め に は,
筋
力 増 強 運動
と機 能 的
トレー
ニ ングの及
ぼす 生 活 機 能
へ の影 響
の違
い を定
量 的 に検 証
し,
有
用 なプ ログ ラムの根
拠 を蓄 積 す
るこ とが重
要
であ
る。そ
こ で本研 究
では,
囗常 生 活
に お け る機
能 的 な動 作
お よ び姿 勢
バ ラ ン ス を高
め る運 動
お よ び練 習
を機 能 的
ト レー
ニ ング と して操 作 的
に定 義
し,
二次 予 防施 策
の運動
器機 能 向
ヒプログラム に参 加
した 地 域在 住 高 齢 者
におい て,
筋 力 増 強 運 動
と筋 力 増 強 運 動
を含
む機 能 的 ト
レー
ニ ング が身 体 機 能
,
ADL
,
介 護 予 防
リス ク,
主観 的 健 康
観に及ぼす 影 響
の違い を検 証 す
る こと を 目的
とし た。
対 象
お よ び 方 法1
.
対 象
対 象
は,
A
町
お よ びB
市
に在 住 す
る65
歳 以 ヒ
の地域
在 住 高 齢 者
のうち
,
自治 体
に よる 二次 予 防対 象 者 把 握事
業
に よっ て基本
チ ェ ッ ク リス トお よ び生活 機 能
評仙
に基
づ い て二次 予 防 対 象 者
と決 定
さ れ,
地 域 包 括 支 援
セ ン ター
に よる介 護 予 防
ケアマネ
ジメ ン トの結 果
,
運動
器機
能 向
上 プロ グラム に参 加
する こ とを勧
奨 さ れ,
実 際 に 自治 体
が 運営 を委 託
し ている 運動
器機 能 向
.
E
プロ グラ ムに参 加 し
た68
人 (
男 性
11
人
,
女 性
57
人,
平 均 年 齢
77
,
4
±52
歳 )
とした。
A
町 か ら委
託 さ れ た 運 動 器 機 能 向 上 プロ グ ラムは筋 力 増
強 運動
を主体
と し た内
容 に 設定
し,
A
町在 住
の二次
予防 対 象 者
40
人(
男性
6
人,
女
性34
人,
平均 年
齢76.
5
±5,
7
歳 〉 が 参 加 し,
本 研 究で は 筋 力 増 強運 動 群 と
し た。
ま た,
B
市
か ら委
託 さ れ た 運動 器 機 能 向
上
プログラ ムは筋 力
増 強 運 動に加
えて姿 勢
バ ランス練 習
お よ び歩
行 糾摺 を 紐 み 合 わせ た 内 容 に 設 定 し,
B
市 在 住 の 二次
予防 対 象 者
28
人(
男性
5
人,
女 性
23
人,
平 均 年
齢
78
.
2
」・4
,
7
歳 )
が参加
し,
本研 究
で は機 能
的 トレー
ニ ン グ群
とし た.
:
各 群
の対象 者
には,
運 動 器 機 能 向 上 プロ グ ラ ム の実 施
に先 立
っ て,
そ れ ぞ れの.
二次
予 防 施策
に 基 づく運 動 器 機 能 向 ヒプ
ログラ ムの概
要 と 目 的 お よ び 学 術的 利 用
を 凵 的とした評価
デー
タの使 用 につ い て説 明 し,
書 面
にて本 人
の 同意 を得
た。
全
対象
者の基 本属 性
につ い て表
1
に示
した。2
.
方 法
1
) 評価
各
群 とも
に運 動 介
人実 施 前 後
に おいて,
身 体 機 能,
活動 能 力
,
基 本
チェ ッ ク リス ト2)33),
主 観
的 健康
観1 )を評 価
した。身 体 機 能
は,
レッ グプ
レス マ シン1
回 最 大 挙上 量
(
one repetition maximum ;以 下,
IRM
)
鋤,
片 脚立
位 保 持 時 間
(oneleg
standingtime
;以 下,
OLS
)
35〕,
functi
nal reach test(
以
下,
FR
)
36),
timed
‘
’
up & go”
test(
以 下,
TUG
)
37),
最
大歩
行 速 度(
maximum walk−
ing
speed ;以
下,
MWS
)
38)を 用い て検
査 し たnIRM
は レッ グ プレス マ シ ン上の
座 位
にて膝 関節 約
90D
屈 曲位
か ら
膝
関節 伸 展 約
0°
までの 両 下 肢 伸 展 運 動 を1
回 実施
す
る際
の最 大 挙
上量 を 計
測 し た。
OLS
は開
眼 にて片 脚
立
位
を保 持
し た最 長
の時
間 につ い て60
秒
間 を 上 限 と し筋 力 増 強 運 動を含む機 能 的トレ
ー
ニ ン グ が生 活 機 能に 及 ぼす 影 響 161表
1対
象
者
のベー
スラ イン時
におけ
る基本属
性 筋 力 増 強運 動 群 機 能的 トレー
ニ ング 群(n
=
40)(n
=
28
>
P 年齢 (歳)
性 別 :男 性f女 性(
人)
身 長 (cm ) 体 重 (kg
)lRM
(
kg
)
QLS
(s)FR
(cm )TUG
(s)MWS
(m /min ) 老 研 式 活 動 能 力 指 標 (点 ) 基本チェ ッ ク リス ト(
点 ) 主 観 的 健 康 観 (人 ) 最 高によい とてもよい よい あまりよ く ない よくない 全 然よ くない78
.
2
±4
,
7
6
/34148
.
3 ± 7,
3
53.
8 ± ll.
1 45,
8
± 17.
9
19
.
7
±18
.
3
35
.
0
±6
.
48
.
8 ± 2.
9 80.
5 ± 17.
211
.
3
± 2ユ7
.
9
±4
.
4
6
518920
76
.
5
±5
、
7
5
/23149
.
2
±7
.
9
49
.
4
±7
.
5
46.
7 ±17
,
6
21.
2 ± 19.
835
,
4
±6
.
19
.
0
±2
.
2
80
.
3
±16
、
0
11,
0 士 2.
67
.
6± 3、
125111000
0.
213a
}0
.
753b
〕0
.
604a
}0
,
052a
)0
.
845a
)0
.
751a)0
,
787a
)0
.
586a
)0
.
967
u)0
,
566c
)0
.
78gc) 0.
442d ) 平 均 値±標 準偏差,
ま た は 人数 を表 示.
a)対 応のない t検 定,
b
)X2
検 定,
c)
Mann
−
WhitneyU
検 定,
d
)X2検 定.
lRM :レッグ プレ スマ シン1
回 最 大 挙 上 量,
OLS
:片脚立位 保 持 時 間,
FR :functiQnalreach test
.
TUG :timed“
up &go”
test,
MWS
:最 大 歩 行 速 度立
位 か
ら,一
側
E
肢
を肩
の高 さ ま で水
平 に挙
上 し,
最 大
限前 方
に伸
ば した際
の水 平
移動
距離 を
メジャー
に て計 測
した。TUG
は椅 子
座位
か ら起
立 して3m
前 方
の目印
ま で通 常 速 度
で往 復
歩
行
した後
に 再 び着 座 す
るま
で の所 要
時
間 をス トッ プウォ ッチ にて計
測 し た。MWS
は加 速 路
3m ,
測 定 区 閲
10
m,
減 速路
3m ,
合計
16
m の直 線 歩
行 路 を最 大 速 度
で歩 行
し た際
の測定
区 間 の歩 行 所 要 時 聞
をス トッ プウ ォ ッチ に て計
測 し,
速 度
に換 算
.
し た。
身体
機 能 を示 す 各 指 標
は そ れ ぞ れ2
回 測定
し,
最 大 値
を代 表
値
と して採 用
し た。
活動
能力
は老 研 式 活 動 能 力 指 標
(
Tokyo
Metropolitan
Institute
ofGerontology
index
of competence ;以下
,
TMI
〔]−IC
)
39)を 用い て調
査 し,
手
段 的 自
立5
項 目
,
知 的能 動
性4
項 目,
社 会 的役 割
4
項 目
,
合 計
13
項
目の質 問
に 「はい(
1
点 )
」 ま た
は「
い いえ (
0
点 )」
で回 答
を求
め,
その合 計
点 を算 出
した(
O
〜
13
点 )
。
生活 機 能低 下
の危
険 を 評価
す る基 本
チェ ッ ク リスト
は,
手段 的
ADL5
項
目,
運動 器 機 能
5
項 目
,
栄 養 状 態
2
項
目,
ロ腔 機 能
3
項 冂
,
閉
じこもり
2
項 目,
認 知 症
3
項
目,
う
つ5
項 目
,
合 計
25
項
目の生活 機 能
に 関連 す
る質 問
に「
は い」 ま
たは「
い い え 」で 回答 を求
め.
生 活 機 能低 下
の危
険
があ
る1
項 日
を1
点
と し て25
項 目の合 計 点
を算
出 し た(
0 〜
25
点 )
。対 象 者 自 身
の健康 状 態
に関す
る主観 的
な 認 識 を評 価 す
る主観
的健 康 観
は,
現 在
の健 康 状 態
を「最 高
に よい」
,
「
とて も よい」
,
「
よい⊥ 「あ ま り
よく
な い⊥ 「
よく
ない」
.
「
全
然 よく
ない」
の6
段 階
で回 答 を求
め た。
2
)
運動 介
入各
群 と も に 運 動介
入 は約
3
ヵ月 間 (
12
週 間)
,
週
1
回
,
1
回90
分 間,
通 所 介 護 施 設 に て実 施
した。
筋 力 増 強
運動 群
お よ び機 能 的
トレー
ニ ング群
に共 通
し た運 動 介 入
と して,
約
10
分 間のウォー
ムアップ お よびクー
ル ダウ ン のた めの ス トレ ッチ 運 動 を 実施 す
ると とも
に,
左右 両
側 の腸 腰 筋
,
大 殿筋
,
中 殿筋
,
大腿
四頭 筋
,
ハ ムス ト リン グス,
下 腿 三 頭筋
,
の各 筋
の筋 力 増 強 運 動
を 目的
と し た 重 錘 負 荷 運 動,
椅
子座 位
か らの立ち
上がり着
座 運動
,
ス クワッ ト運動
を各 10
回,
約
30
分 間行
っ た。
重 錘 負 荷 運動
は0.
5kg ,
l
kg,
L5
kg,
2kg
の重 錘
の中
か ら各対 象
者
の身 体 機 能 に 応 じて負 荷 量
を設 定
し,
重錘
を 足 関 節 ヒ部
に設 置
した状態
で各 筋 群
の求
心性 収
縮,
等 尺 性 収 縮,
遠 心性 収
縮を伴 う運 動 を実 施
し た。筋 力 増
強 運動
群 は,
前 述の筋 力 増 強 運動
を実 施 す
る と とも
に,
レッ グ プレ ス マ シンを 用いて,
1RM
の約
60
% の負 荷 量 にて10
回3
セッ トを 実施
し た。機 能 的 ト
レー
ニ ング群
は,
重錘
負荷
運 動,
椅 子 座 位 か らの立ち
上がり着
座 運動
ス ク ワッ ト 運動
を 実施 す
る と とも
に,
姿勢
バ ランス練 習 お よ び歩
行練 習
を実 施
し た。
姿勢
バ ラン ス練 習
は,
フt一
ム ラバー
表
2
運
動 介 入 前 後
に お ける身体 機 能
の変 化
筋 力 増強 運 動 群(
n=
40
)
機 能 的 ト レー
ニ ング 群 (n=
28
) 交lj.
作 用 主効 果 介 入 前 介 人 後 介 入 前 介人後 F値
P
F 値 lRM (kg>OLS
(s)FR
(cm )TUG
(s)
MWS
(mfmin ) P45
.
8
±17
.
8
55
.
1
±16
.
6
46
.
4
±17
.
9
19
,
7
±18
.
3
24
.
0
±20
.
3
21
.
2
± 19.
835
.
0
土6
.
4
37
.
1 ± 5.
3 35.
4 土 6.
18
.
8
±2
.
9 8.
7 ± 2.
1 9.
0 ± 2.
2 80.
5 ± 172 80.
4 ± 16.
0
80
.
3
±16
.
0
58,
5 ± 17.
6 1.
263 27.
7 ± 22、
9 0.
71538
,
5
± 4,
8
0
.
614
8
」 ±1
、
3
5
.
794
87
.
5
±13
.
9
15261
0.
266 74.
595
<0
.
001
0
,
40117
.
345
〈0
.
001
0
.
436
15
.
986
<0
.
OOl
O
.
Ol9
9
.
325
0
.
003
<0
.
001
14
、
159
<0
.
OOl
平 均 値±標 準 偏 差 を 表示.
1RM : レッグプレ スマ シ ン1
回最大 挙上量,
OLS
:片 脚 立 位 保 持 時 間,
test,
MWS :最 大 歩 行 速 度.
FR l
functional
reach test,
TUG ;timed“
up &go”
表
3
運 動 介 入 前 後
にお け
るADL
,
基 本
チェ ック リス ト,
主 観
的 健康
観
の変化
筋力
増 強運動 群(
n=
40
)
P 機 能 的 トレー
ニ ング群 (n=
28) P 介入前 介 入 後 介 入 前 介 入 後 老峅式 活 動 能 力指 標 〔点♪ 基 本チェ ッ ク リス ト (点 ) 主 観 的健康観 (
人) 最 高に よい とてもよい よい あ まり よくない よ く ない 全 然よくない11
.
3
±2
ユll
、
6
±1
.
9
7
.
9
±4
.
4
7
.
3
土4
.
78
6
匚 」920
rO28
1
1
匚
り
000
.
2260
.
311 0.
128 上1.
Q± 2.
6 11.
4± 1.
7 7.
6 ±3
.
16
.
3
±3
.
4
2rD111000
43101010 0.
1770.
052
0
.
D16
平 均 値±標 準 偏 差,
ま た は人 数 を表 示、
上 に て継 足 立 位,
片 足 立 位,
足 踏 み を 約15
分 間 実 施
し た。
歩 行 練
習は,
重 錘負
荷 を 用い た歩
行
,
屋外 歩 行
を約
15
分 間 行
った
。実 際
の運動 介
入 は 理 学療 法
士,
介 護 福
祉
士,
看 護 師
が協 働
し,
各
運 動 介 入 を 集 団 運 動 形 態に て 実 施 し,
各 対 象 者
の疼 痛
およ び疲 労
に 応 じて 調 整す
る よう配 慮
し た。3
)分 析 方 法
初 回
評 価 時
に お ける年 齢
性
別.
身
長,
体
重,
身体 機
能
の評 価 項 目
,
TMIG
−IC,
基 本
チェ ック リス ト,
主観
的健 康 観
につ い て,
筋 力 増
強 運 動 群 と 機 能 的 トレー
ニ ン グ 群の群間
差 を調
べ る た め にκ2検 定
,
対 応のないt
検 定
,
Mann −
Whitney
σ検 定 をそ
れ ぞ れ用
いて 比較
した。
次 に,
筋力 増 強
運動 群
と機 能 的
トレー
ニ ング 群の 初 回 評 価 時 と 運 動 介 入3
ヵ月 後
の各 評 価 項
目の変 化
を 調べ る た め に,
身 体 機 能
の評 価 項 目 を
2
元 配 置 分 散 分 析
に て,TMG −
IC
,
基本
チ ェ ッ ク リス ト,
主 観
的 健 康 観 をWilcoxon
符
7f
付 順位 和 検 定
およびz2
検 定
にて,
そ れ ぞ れ 比較
し た。統 計 解析
に は統 計 解 析 用
ソ フ トSPSSI2,
0J
を 用い,
危
険率
5
%未 満
を有 意
と した。
結果
12
週 間
の介 入 期
間中
,
新
た な疾 病
へ の罹患
症 状の増
悪,
転 倒
の発
生に よっ て運 動 器 機 能向
上 プログラム の参 加 を 中断
し中途 脱 落
し た 人 はいな かっ た。
初 回評 価 時
にお け
る年 齢
,
性 別
,
身長
,
体 重
,
身
体 機
能
の評 価 項
囗,
TMIG
−
IC
,
基 本 チ ェ ッ ク リス ト,
主観
的 健 康 観
につ いて群
間 比較
を 行っ た 結 果,
いず
れの項
目 につ いても有 意 な群 問差
は認
め ら れ な かっ た(
表
1)
。
2
元 配 置 分 散 分 析
を行
っ た 結 果,
運動 介
入前後
に おい てTUG
,
MWS
に有 意
な主 効
果 と交
互 作 用 が認
め ら れ,
機 能 的
トレー
ニ ング群
は筋 力 増 強
運動 群
に 比べ て有
意に 成績
の改 善
を 示 した、
1RM
,
OLS ,
FR
につ い て は介 人
前 後
の有 意 な 主効 果
は 認 め られ た が 交 互 作 用 は認
め ら れ な かっ た(
表
2
)
。
ま た
,
運動 介
人前後
に おい て各
群のTMIG
−
IC
,
基 本
チ ェ ッ ク リス ト,
主 観 的 健 康
観
の成績
を比較
し た結 果
,
主観 的 健 康 観
の成 績
につ い て機 能 的
トレー
ニ ング 群では有 意 な改 善 を示
したが,
筋 力
増 強 運動
群では有 意 な 変化
は認
めら
れな
かっ た。TMIG −IC
お よ び 基 本 チェ ッ ク リス ト は各群
とも
に有 意 な変 化
は認
め ら れ な かっ た(
表
3
)
。
筋力 増 強運動を
含
む機
能的 ト レー
ニ ン グ が生 活 機 能に及 ぼ す 影 響163
考 察本研 究
では,
生活 機 能 低 下
の リス クの高
い 二 次 予 防 対象
者
において,
筋 力 増 強
運動
と筋 力 増
強 運動
を 含 む 機 能的
トレー
ニ ングが 身 体 機 能
,
ADL
,
介 護 予 防
リス ク,
主 観 的 健 康 観
に及
ぼす 影 響
の違
い を検 討
した。
3
ヵ月 聞の運動 介
人前 後
に おいて,
TUG
,
MWS
に有意
な羊 効
果と交
互作 用
が認
められ
,
機 能 的
トレー
ニ ング群
は筋 力 増 強 運 動 群
に比
べ て有 意
な成 績
の改 善
を 示 し た。
これ は,
特 定
の歩 行
パ フ ォー
マ ン ス の向
上 を 目的 と し た 場合
,
その歩 行
パ フォー
マ ン スを行 う
た めの筋 群
の筋 力 増 強 を図
る より動 作 そ
のも
の を繰 り
返 し トレー
ニ ン グ した方
が効 果
的 で あっ た た め であ
る と考
え られる。
こ れ まで に 地 域在 住 高 齢 者 を対 象
に機 能 的 ト
レー
ニ ング(
囗常 生活
に用い ら れ る動 作 課 題
の練 習 )
と筋 力増 強 運
動
との効 果
の 違い を検
証 した報 告
で は,
機 能 的
ト レー
ニ ングでは 日 常 生 活 動作
の パ フ ォー
マ ン ス に,
筋 力 増 強 運
動
では 下 肢筋 力
に,
そ れ ぞ れ改 善 効 果 が 高 く
.
機 能 的
ト レー
ニ ング は機 能
的課
題の パ フ ォー
マ ン ス の改 善
に より
効 果 的
であ
る こ と が あ き らか と さ れ てい る27−
30)。ま
た,
Kerbs
ら3])は障 害
のあ る 地域 在 住 高 齢 者
15
人 を 対 象
に,
6
週 間
,
3
〜
5
回/
週,
50
分 / 回での機 能 的
トレー
ニ ング(
歩 行
,
椅
座位
か らの立 ちL
が り,
ステップ な
ど の練 習 )
と 下肢 筋 力 増
強 運動
の介
入効
果の違
いを検 証 し
てい る.そ
の結 果
,
両 群
に おい て下 肢 筋力
およ び歩 行 速
度
の改 善
が認
め ら れ た が,
機
能 的 トレー
ニ ングの方
が歩
行 速 度
および椅 子
か らの立 ち 上 が り に お け る最 大 膝
トル ク がより改 善
した と報 告
し.
機
能 的 トレー
ニ ン グ が筋 力
増 強 運 動
と同 等
の下肢 筋 力
増 強 効 果 が あ り.
かつ,
日常
生活
の課
題 遂行
中の動
的バ ラ ン ス お よ び協 調 性 を
より改
善 し う
ると結 論
づけ
てい る。
さ ら に,
厚
生労 働 省
に お け る大 数 調
査の結
果 に おい ても
,
二次
予防 対 象 者
のTUG
や最
速歩
行
時 間の改 善
に はADL
に関
わる運 動
を実 施 す
る こと が有 意
に関
連 し.
筋 力
増 強 運動
の実 施
で は有 意
な関 連 が 認
め られてい ない 6)。
こ の よう
な機 能 的 ト
レー
ニ ン グ が及
ぼす 効 果
の背 景
には,
機 能 的
トレー
ニ ン グ に よっ て motor unit の発
火率
の 変 動の減 少
40),
大 脳
の運動 皮 質
の可
塑性
の増
加4D,
皮 質 脊 髄 路
の興 奮 性
の増
加
42)とい っ た 効 果 が あ る と考 え
ら れており
,
こ の よう
な 神 経 系
に お け る課
題適
応 が長 期 間
にわ たっ て起こ る こ と があ き
らか と なっ てい る29)30}42)。ま
た,
動 作
パ フォー
マ ン ス の向
上のた め に は,
特 定
の動 作
の反 復 練 習
のみ を実 施 す
るより も
,
動 作 練 習
ととも
に動 作
を行 う
ため の筋
群
の筋 力増 強
運動
を 組 み合
わ せ て実 施 す
る方 が 効 果 的
であ
る と考
え ら れてい る43川 )。
これま
で の 二次 予 防 対 象
者 を対 象
と した 運動 介
人効
果 に 関す
る報 告
で は,
お もに筋 力 増 強 運 動
を実 施
し た もの 10)11),
筋 力 増 強 運 動
と とも
に姿 勢
バ ラ ン ス練 習
やADL
に 関連
し た運 動
を実 施
し た もの 12−
15)のそ れ ぞ れに おい て,
二次 予 防 対 象 者
へ の 週1
回の運動 介
入に よ る歩行 機 能
改善 効 果
が報
告 さ れて い る が lo−
12〕14〕15),
二次 予 防 対 象 者
に おけ
るTUG
やMWS
が 示 す歩 行
パ フ ォー
マ ン ス は,
筋 力 増 強
運動
の み を実 施 す
る より
,
筋 力 増 強
運動
と と もに姿
勢バ ラ ン ス練 習 や歩 行 練
習を実 施 す
ること に よっ て改 善
が得
られ やす
い可 能 性 が あ ると考 え
ら れた。
歩
行機 能
以外
の運動 機 能
に関 す
る ア ウ トカム で あ るlRM ,
OLS ,
FR
につ い て は,
介 人前 後
におい て筋 力 増
強 運 動 群 と機能
的 トレー
ニ ン グ群
の間
に有 意
な 群問
差 は認
め ら れ な かっ たも
の の,
両群
に おい て有 意
な 主効 果
が 認 め ら れ た。
本 研 究
で実 施
し た運動 介 入
が長 期 的 な機 能
維 持 効 果 を期 待 で き る かどう
か を言
及す
る た め に は長 期
間
で の縦 断
的 な検
証 が 必要
であ
る が,
12
週 間
,
1
回/週
90
分 /
回の低
頻度
の筋 力 増 強 運 動 ま
たは筋 力 増 強 運 動
を 含 む 機 能 的 トレー
ニ ング は1
次
予防 対 象 者
に お ける下肢 筋 力
お よ び姿
勢
バ ランス能 力
の維 持
ま たは向
上に有
川 で あ る と推察
さ れ た。
一
方,
基 本 チェ ック リス ト につ い て は両群
に おい て運動 介 入 前 後
の有
意 な変 化
は 認め ら れ なか っ た。 こ の結 果
は,
二次予 防対 象 者
の基 本 チェ ック リス トの改 善
に対 し
て介 護 予
防 サー
ビ ス の運 動 介 入 に よ る 有 意 な影 響
は認め られ な
い とす
る厚
生労 働 省
の大 数 訓査
の結
果 6) と同様
であ
っ た。
さ ら に,
新
井 ら 13)は,
二次
予防 対 象 者
44
人 を対 象
に筋
力 増 強 運 動 と機 能 的 トレー
ニ ン グ を組
み合
わ せ た運 動 介 入
を実 施
し た 結 果,
基
本チ ェ ッ ク リ ス ト の得 点
は,
身体 機 能
を反
映 し に く く,
運動 介
入 に よ る身体
機 能
改善効 果
との関 連 も低い と報 告
してい る。
二次
予防
対 象 者
に対 す
る筋 力
増 強 運 動 およ び機 能 的
ト レー
ニ ン グ に よ る 運動
介 入 効 果 は,
身体 機 能
の維 持
・
改 善
には効 果
的で あ る が,
介 護 予 防 リス ク の改 善
を図
るため に は,
個
々 の 対象
者のも
つADL
上の課
題や リ ス ク に対 して よ り課 題特 異 的
な運 動 介 入 を個 別 的
に実 施 す
ること が 必 要 であ る と考 え ら れ た。
ま た
,
本 研
究では 運動 介
入前 後
に お ける主観
的 健康
観 の変 化
につ いて,
機 能 的
トレー
ニ ン グ群
で は有 意 な改 善
を 示 し たの に対 して,
筋力
増 強 運動 群
で は有 意
な変 化
は認
め ら れ な かっ た。
厚
生労働 省
の 大数 調
査で は,
介 護 予 防 サー
ビス を利 用 し た二次 予 防 対 象 者
の主観 的健 康 観
の 改 善 に は,
マ シ ン に よ らない筋 力 増
強 運 動の実 施 が効
果 的 で ある と され,
マ シ ンに よ ら ない 筋 力 増 強 運 動 にADL
に 関 わ る運 動 を 組
み合
わ せ るこ とで さ ら に 効 果 的 な 運 動 介 入 に なる と報 告
さ れ てい る 6>。
本
研 究の機 能
的 トレー
ニ ング群
に み ら れ たニド観
的健 康
観の改 善 は,
運 動介
入内 容
がマ シンに よらな
い筋 力 増 強 運 動
とADL
に関
連 す る 姿 勢バ ラン ス練
習 や歩 彳
1練 習
で あり
,
先
行 研究
を支 持 す
る 結 果となっ た。本研 究
におけ
る運 動 介 入 は お も に集 団
運 動 に て実 施
し た が,
集 団運 動
は精 神 機 能
の改 善
に
効 果 的
であ
ると考 え
ら れ てい る。
中 川 ら45〕は,
通 所 サー
ビス を利 用 す
る要 支 援
・
要介 護 高 齢 者
41
人 を 対象
に,
集 団運 動
と個 別 運 動 実 施 群 と個 別 運動
の み実 施
群 に分 け
て運 動 介
人効
果を
比較
した結 果 集 団 運 動 と個 別 運動
を実 施
し た群
で は下肢 筋 力
お よ び精 神 機
能 に おいて も有 意 な改 善 が 認
めら
れた
と し,
集
団 運動
に よ る活 気
の向
ヒや運 動 習 慣
の形 成
が,
その後
の個 別 運 動 に 有 益 な 影 響 を与
える と結 論
づ けてい る。
杉 浦
ら46>は,
通所
サー
ビ スを利 用 す
る要 支 援
・
要 介 護 高 齢 者
20
人 を対
象
に,
個
別 運 動
と集
団 運動
を 組 み 合 わ せ た 群 と個 別 運 動のみの群 に分 け
て運 動 介
入効
果 を 比 較 し,
両 群 と も に筋 力 増 強効
果 が 認
めら
れ た が,
集
団 運動
を 組 み合
わ せ た 群 で は姿勢
バ ラン ス能 力
,
歩 行 機 能
と と も に,
精 神 機 能 に おいて も有 意 な 改 善
が認
め ら れ たと報
告 してい る。
ま た,
横 山
ら
4η の検 討
に よ ると
,
主 体
的態 度
,
達 成・
満
足感
,
自
己認
識内
発 的 意 欲 とい っ た 運 動 を 習慣 化
さ せる個
人的
要
因 が,
集
団 運動
で は維 持
・
向
上 し,
個 別 運 動
では維
持
・
低
ド傾 向
に あっ た と報 告
さ れて いる。本研 究
におけ
る機 能
的 トレー
ニ ング 群 は 集 団 運動
の形 態に て筋 力 増 強
運動
およ び姿
勢バ ラン ス練 習
や歩 行 練 習
を実 施 す
る こと で,
よ り着 実
な 運 動 量・
活動
量 が確 保
さ れ る と とも
に,
精 神 機
能 や 運 動 プログラムに対す
る意 欲や健康
に対 す
る態 度
お よび認 識 が向
上 し たことで,
主観 的 健康 観
の改 善
が み ら れ た もの と推察
さ れ た。
本 研 究 に はい くつ かの限 界 が ある
。
本 研
究で は介 入 効
果
を検
証す
る ア ウ トカ ムと してTMIG
−
IC
や 主観 的健 康
観 を用
いた が,
これ らの指 標
で は二次予
防対 象 者
の微 細
な変 化
を十 分
に反映
し き れ な かっ た 可 能 性 が あ る。
ま た,
本研 究
は対 象 者数
が少
な く,
対象
者の疾 患属 性
があ
き
ら かでな
い ため,
本 研 究
で検
証 し た 運動 介
入効 果
をす
べ て の 二次
予防 対 象 者
に一
般 化 す るこ と に は 留 意 が 必要
であ
る。 さらに,
各
対象
者
に おい て,
通所 介 護 施 設
で の運 動
プログ ラムを実 施
し た時
間 以 外の運動
実施
状況
や 日常
生活 活 動 状
況につ い て は 具 体 的 に 調 査 してい ない た め,
運動 介
入実施 期
間 中の活
動 状 況 が 介 入効 果
に対 す
る 交酪 要 因
とな
っ た可 能性 を否 定
でき
ない。
今 後
は,
盲検
化 さ れ た無 作 為 化
比較 対
照試験
によ り,
高 齢 者 に お け る 運動 様 式
の違いが 生活 機 能
に及ぼす影
響 につ い て疾
患特
性
や運 動 介 入 期 間 中
の活 動 状 況 を統 制
した 研 究 デ ザ イン に て厳 密
に検 証す
る必
要がある。
結
論
二
次 予防 対 象 者 施 策
の運動
器機 能 向
上 プログラムに参
加
し た 地域 在 住 高 齢 者
68
人を
対象
に,
筋 力 増 強 運 動
と筋 力 増 強 運 動 を含 む 機 能 的
トレー
ニ ン グ が 運動 機 能
,
ADL
,
基 本
チ ェ ッ ク リス ト,
主 観 的 健 康 観に及ぼす 影
響
の違
い を検
証 した結果
運動 介
人前後
に おいて機 能 的
トレー
ニ ング群
は筋 力 増
強 運動 群
に 比べ て 有 意 にTUG
,
MWS
,
主 観 的 健 康 観の成 績の改善
がみ ら れ た。
二次 予 防対 象 者
に おけ
る3
ヵ月 間
の筋 力 増 強 運 動
と機 能 的 ト
レー
ニ ングの組
み合
わ せの実 施
は,
筋 力 増 強 運 動
のみの 実 施に比べて,
歩 行 機 能
,
主観 的 健 康 観
の向
上 が得
ら れ る有 用
な介 入
であ
る可 能 性
が示 唆 され
た。 文 献D
大 渕修一
:運動 器の機 能 向上マニ ュ ア ル.
厚生労 働 省 老 健 局 運動 器の機 能 向L
マ ニ ュ アル研 究 班,
2006
.
2) 鈴 木 隆雄 :介 護 予 防のため の牛活 機 能評価に 関するマ ニ ュ ア ル.
厚牛労 働 省 老 健 局 介 護 予防のため の牛 活 機 能 評 価に 関するマ ニ ュ ア ル研究 班,
2006,
3
) 高 齢 者 リハ ビ リ テー
ショ ン研 究 会 :高 齢 者リハ ビ リテー
ション のあるべ き 方 向性.
社 会 保 険研究所,
東京,
2004
.
4) 辻一
郎:総 合 的 介 護 予 防システム につ い て のマ ニ ュ アル
,
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2006.
5) 橋立博幸 :通 所サー
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ー
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;125
−
133
.
6
) 財 団法 人1
−
1
本 公 衆 衛 牛 協 会:平 成20
年
度厚
生労働 省
老人保 健 事 業 推 進 費等 補助 金 (老人 保 健 健康増 進 等 事業分)介
護 保 険 制 度の適 正な運 営
・
周知
に寄 う
する調査研 究 事 業.
介 護予防事 業 等の効 果 に 関 す る 総 合 的 評 価
・
分析に関する 研 究 報 告書,
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菅 沼一
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ト レー
ニ ング教 室の取 り組み
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−
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を使 用した効 果 判 定,
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2010;20;12
−
16
.
15
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long
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term carefacilities
:a‘
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18
)Littbrand
ll
,
Resendahl
E
,
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:Ahigh
−
intensity
functional weight