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実践例  第5学年「」

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Academic year: 2021

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実践例 中学校第1学年 道徳「情報社会を生きる中学生に」

1.指導にあたって ①題材について 【題材と指導の意図】 SNS は本来,便利なツールである。今回,題材で取り上げる LINE は人と人との結びつき,身近な友人や 家族,同僚などが適切な使い方で活用すれば,私達の生活のためになるものである。LINE の既読機能も, 震 災などが発生した際に,安否確認が分かる機能である。しかし,近年問題となっている「既読スルー」や「LINE 外し」といったいじめにつながる諸問題は,機能の問題ではなく,使う側のモラルの問題から起こっている ことを考えさせていきたい。 ②留意点 ・指導の時期は,生徒の SNS を活用したやりとりが多くなることが予想されるので,長期休み前に行うこ とが有効と考える。 ・生徒の実態によって,指導の内容や事後指導が変わってくる。よって,事前のアンケート(今回とったも のは別紙添付)を活用し,生徒の実態を踏まえながら授業を進めていく。 2.本時のねらい SNS 特に LINE を使った現在の問題点を知り,どうして犯罪に関わる行動や「LINE 外し」といった仲間 関係を損なう行動をしてしまうのかを考えることを通して,LINE が問題なのではなく,それを使う人の責 任のなさにこそ問題があることに気付かせ,自ら善悪の判断を判断し望ましい行動がとれるようにする。 3.学習展開 基本発問と予想される生徒の反応 指導・援助 導 入 ○携帯(スマートフォン)の所持率や SNS の利用に関わる統計と, B 中学校でのアンケート結果を知る。 ・半数の中学生がスマートフォンを所持し,高校生になると 9 割も持つようになるんだ。 ・SNS は Twitter が 2 位,LINE が 1 位になっているんだ。 ・今年,Twitter や LINE に関わるニュースも多くあったな。 ・学年道徳隊形で行う。 ・携帯やSNS(特に LINE)に関わる事前 のアンケートをB 中学校でも実施し, 自分達にも関わりがあることであるこ とを実感させる。 展 開 ○Twitter で,問題になるような画像を載せ,投稿してしまった 人がどういった気持ちで投稿したのかを考える。 ・こんな大問題になるとは思ってもいなかった。 ・友達に自分のやったことを自慢したい。 ○LINE のグループ機能を知るとともに,犯罪に関わるような LINE の使い方をしてしまった高校生の気持ちを考える。 ・友達同士のものだから,分からない。 ・思い出をみんなで共有したい。 ○LINE の機能を活用し,面と向かって言えないことを文字とし て打ってしまった中学生の気持ちを考える。 ・LINE の中だと,分からないかもしれないし,相手が見えない から「まあ,これくらい」と思ってしまう。 ・文字なので,自分の言った言葉でないような気がしてしまう。 ◎LINE の既読問題や,LINE 外しの現状を知り,仲間であるのに, どうして LINE 外しをしてしまうのかを考える。 ・LINE の中のことなので,相手がどう思うかを考えていない。 ・また,招待すれば大丈夫と思って軽率な行動をとってしまう。 ・生徒が考えを持ちやすくするために, まず Twitter で問題となった行動を取 り上げる。 【◎の場面で】 ・「既読問題」問題に関わって発言をする 生徒には,「返信しないと駄目なの」と 問い返すことで,仲間外れにされてし まうのではないかという不安感がある ことに気付かせるようにする。 ・「また,招待できる」と発言した時には, 「LINE 外しにされた仲間は思ってい るのかな」と問い返すことで,相手の 事を考えた正しい判断ができていない ことに気付かせるようにする。 終 末 ○本時考えたことと,LINE 開発の意図を知り,LINE の何に問題 があるのかを振り返る。 ・LINE の機能でなく,正しい判断でそれを使おうとしない自分 たちにこそ,問題があるのではないかな。 ・LINE が問題なのでなく,それを活用 する際の責任が伴っていないといけな いことに気付けるように,LINE 株式 会社からのメッセージを聞かせる。 LINE では相手にメッセージが表示されると「既読」と出ますよね。あれは震災でスタッフの安否確認を している時に,読んだかどうかが分かるといいよねという話になって,できた機能です。 (LINE 株式会社 森川亮社長)

(2)

【授業後の生徒の感想より】 4.考察 ・開発者の立場の話を聞く事で,生徒は SNS の自分達の使い方について,考えるきっかけとなった。 ・こうした指導の後,ローカルルールを作成するなど,生徒が自分達で自分達の活用の仕方を考えてい く活動を仕組めると有効的であると考える。(継続した指導をしていく) ・「生徒が考えること」と「教師が教えること」を考えて,指導していく必要がある。 ・教師が使用の方途や実態について,「知ろうとする」ことが必要である。 ・生徒の生の声を出させてみることが大切になってくる。 5.使用した資料,学習プリント ○今,LINEが流行っています。私自身もLINEをやっていますが,LINEはとても便利なツール(道 具)だと感じています。しかし,一人一人の誤った使い方で,同じ仲間を気付けています。LINEの使 い方はきっと,その人の人生を決めると思います。もし,ダメだ!と分かっていたら,それはやめるべき です。正しい使い方を求める私たちになる! ○私はちょっとしかLINEをやったことがなかったけど,すごく便利だと感じました。言いたいことをし ゃべったら「既読」がつくので,すぐに返信がきてどんどん会話が進みました。しかも,本来LINEは, 東日本大震災の時に生存者の安否を確認するために,作られたアプリであることを知ってすごく考えられ ていてすごいと思った。だからこそ,そういう想いを持って作った人の想いに応えて,ルールを考えて使 用していきたい。 ○(中略)LINEは顔を見て話していないため,ニュアンスによって伝わり方が違います。「どうも」とい う言葉に,相手が感謝の気持ちを込めて返信しているのかもしれないけど,それは見る側にとっては,分 からない部分があります。相手の状況が見ない分,もっと気遣いしたいし,自分の勝手なルールを押し付 けないようにしたいです。だから,インターネット内で話すよりも,直接話すことが一番大事だと思いま す。

(3)

情報に関わるアンケート

名前( )

1 あなたは,自分用のスマートフォン,i Pad,i Pod,タブレット端末を使用していますか

ア 上記のどれかを持っている イ 親のものを使用する場合がある。

ウ 持っていない(親の物を使うこともない)

2 1でア,イに答えた人に聞きます。家での使用の約束は決まっていますか

ア 決まっている イ 決まっていない

3 2でアと答えた人は,どんな約束があるのか書いて下さい

LINE を活用したことがありますか

ア 使っている イ 使っていない ウ 使っていたけどやめた

*ウと解答した人は理由を書いて下さい

*LINE を使っている人に質問します

LINE を使って,やっていることを教えて下さい(複数回答可)

ア 電話 イ メール ウ グループでのやりとり エ ゲーム

オ 自分の情報のアップ カ その他( )

LINE を自分や友達が使っていて,便利だなと思ったことがあれば書いて下さい

LINE を自分や友達が使っていて,困ったな,嫌だな,これっていいのかな,と思ったこ

とがあれば書いて下さい

*LINE を使っていない人に質問します

LINE を周りの仲間が使っていて,便利だなと思ったことがあれば書いて下さい

LINE を周りの仲間が使っていて,困ったな,嫌だな,これっていいのかな,と思ったこ

とがあれば書いて下さい

1 年生のみなさん,寒くなってきましたが,元気に生活できていますか。元気に生活するためには,心身の健康が 大切です。最近,情報化が進み,携帯電話(スマートフォン)を小学生から使っている子もいるそうです。便利な道 具ではありますが,携帯電話の使用に関わって,“心”を痛めている中学生についての報道をよく耳にします。そこ で,道徳や学活の時間で,携帯電話などの情報機器とのつき合い方について考えてみたいと考えていますので,アン ケート調査をさせて下さい。成績などには,全く関わりませんので,正直に答えて下さい。

(4)

11月22日(金)の

道徳の時間に,

SNS

(ソウシャル ネット

ワーク システム)に

ついて学年全体で考え

る道徳の授業を行いま

した。現在,中学生や

高校生の間で問題とな

っている事例について

取り上げました。

「どうして,このような事態になってしまったのか。

「何がいけなかったのか。

」を考え意

見を交流し合いました。この授業を通して,じっくり自分を見つめることができました。

このように,

「SNS を使う人が,どのような使い方をするのかが大切だ」という意見に集約さ

れていきました。製作者の意に反する使い方,つまり,その人の心が,その使い方に表れてし

まっているのではないでしょうか。自分にとって都合のよいルールを作ってしまい,顔が見え

ないことをよいことに,仲間を傷つけてしまっているのです。

これからも,科学は進歩し続け,今よりも便利な世の中になっていきます。生活が豊かにな

り便利になることは,私達の生活を充実させ,支えてくれます。しかし,一歩間違えば,今日

学んだ事例のようになってしまいます。だからこそ,誰もが気持ちよく生活ができるためのル

ールやきまりを考えられる心を育てていかなくてはいけませんね。

(裏面に,SNSを製作した会社の方にインタビューした内容を記載してあるので一読してください。)

○今,LINEが流行っています。私自信もLINEをやっていますが,LINEはとても

便利なツール(道具)だと感じています。しかし,一人一人の誤った使い方で,同じ仲間

を気付けています。LINE の使い方はきっと,その人の人生を決めると思います。もし,

ダメだ!と分かっていたら,それはやめるべきです。正しい使い方を求める私たちになる!

○私はちょっとしかLINEをやったことがなかったけど,すごく便利だと感じました。言

いたいことをしゃべったら「既読」がつくので,すぐに返信がきてどんどん会話が進みま

した。しかも,本来LINEは,東日本大震災の時に生存者の安否を確認するために,作

られたアプリであることを知ってすごく考えられていてすごいと思った。だからこそ,そ

ういう想いを持って作った人の想いに応えて,ルールを考えて使用していきたい。

○(中略)LINEは顔を見て話していないため,ニュアンスによって伝わり方が違います。

「どうも」という言葉に,相手が感謝の気持ちを込めて返信しているのかもしれないけど,

それは見る側にとっては,分からない部分があります。相手の状況が見ない分,もっと気

遣いしたいし,自分の勝手なルールを押し付けないようにしたいです。だから,インター

ネット内で話すよりも,直接話すことが一番大事だと思います。

問題となっている事例

①メッセージを読んですぐに返信しないと『既読スルー』といわれ仲間外れにされる。

②『LINE 外し』

○グループのメンバーを本人の意思とは関係なくグループから退会させる。

○グループ内に本人だけを取り残し,他のメンバーが退会し,新たな別のグループを作る。

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LINE 株式会社 担当者様 いつもお世話になっております。以下の3点について,質問をさせて頂きたいと思いますので,よろしく お願い致します。お忙しい中,いつもありがとうございます。 1.LINE が開発された経緯について教えて下さい。 2011 年 1 月頃から,今後予想されるスマートフォン市場の急拡大を鑑みて,スマートフォン時代における 最適な人間関係・コミュニケーションのあり方,そして,それに最適なサービスとはどういうものか,内部 で様々な検討・企画を行っておりました。 そのような折に,日本で3.11 の地震が起こり,以降,社会全体の空気に変化が生じ,インターネット上の コミュニケーションのあり方が,それまでのtwitter や Facebook などのセミオープン型の「新たな出会い」 をメインとしたものから,人と人との結びつき,身近な友人や家族,同僚など「大切な人とのコミュニケー ション」をサポートするようなクローズドなコミュニケーションが求められていると感じ,4 月下旬頃から 本格的にLINE の企画がスタートし,6 月末にはサービスを公開いたしました。 2.LINE が現在,ニュースで開発者の意図しない使われ方(「LINE 外し」などのメディアで取り上げられる こと)について,どう思われるかを教えて下さい。 LINE は,本来身近な知人とのコミュニケーションを円滑に・楽しくするためのサービスですので,使い 方によっていじめや犯罪に利用されてしまうことについては非常に遺憾に感じております。 LINE が原因ではなく,利用方法に問題があるケースが多いと考えていますので,正しいご利用方法や LINE に限らないインターネットコミュニケーションのマナーなどの啓発活動は今後も力を入れて取り組ん でいきたいと思っています。 (詳細は,下でも触れております「LINE 安心安全ガイド」をご参照いただければと思います) 3.LINE を活用する中学生に,こんな事を考えて活用してほしいと思っている事を教えて下さい。 LINE に限らず,そしてインターネット上に限らないことですが,コミュニケーションに大切なことは, 相手の気持ちを考えることだと思っています。自分がされたら嫌なことは周囲の人にもしない,という当た り前の思いやりを大切にしてコミュニケーションをして欲しいです。 また,ちょっとしたイタズラ心や軽い気持ちで起こした行動や発言が,警察(けいさつ)や学校を巻きこ んで大きな問題になることがインターネット上ではめずらしくありません。特に,LINE で言うとグループ トークやタイムラインなど,また他のSNS・インターネット掲示板など複数の人が見ている(見ている可能 性がある)場所では,以下の点に気をつけていただきたいです。 *3.への回答については,LINE 安心安全ガイド(http://line.naver.jp/safety/ja/)を是非ともご参照いただ きたいです。(上記回答も一部抜粋しております) ・他人の悪口を言わない ・安易な気持ちで自分や他人の顔写真をのせない ・仲間はずれにして特定の人をグループから強制退出しない ・わいせつな写真やトークを投稿(とうこう)しない ・ウソの情報や事実かどうか分からない情報を広めない

参照

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