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胸骨圧迫心マッサージにおける循環動態の検討 : 特に胸骨圧迫率と圧迫持続時間の及ぼす影響

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(1)

原 著 ( 東 女 医 大 誌 第55巻 第3

)

頁 311-322 昭和6u年3月

胸骨圧迫心マッサージにおける循環動態の検討

一特に胸骨圧迫率と圧迫持続時間の及ぼす影響-東京女子医科大学 第二外科学教室〔主任:織畑秀夫教授〕 トク ダ コウ ジ

徳 田 剛 爾

(受付 昭和59年12月29日〉

Examination of the Hemodynaic Effects of External Cardiac Massage -Particularly of E妊ectsInfluenced by Compression Strength

and Sustained Compression Durationー

Koji TOKUDA

Department of Surgery (Director: Prof. Hideo ORIHA T A) Tokyo Women's Medical College

The aim of our studies has been and is to develop a more e妊ective,more exact and safer form of

external cardiac massage. Measurement of circulatory actions in ten cases of patients with cardiac arrest was done using the Swan-ganz catheter and the art巴rialpressure measurement line. With these,

com-pression strength and compression duration at the time of external cardiac massage were recorded. The compression rate for cardiac massage was set at60 per minute

and 20% and 25% of the patient's breast thickness was set for compression strength. The compression duration at respective compression strengths was determined at40%

50% and60% of the cycle time. By setting the above six conditions as the indication monitor for the external cardiac massage which we developed, cardiac massage was carried out and respective circulatory actions were measured. By comparing the measured data

the following results were found.

1)For systolic arterial pressure and systolic pulmonary arterial pressure

the maximum level was shown at compression strength of25% and compression duration of50%. The pressure fell when the compression duration was raised to60%.

2)When compression duration was extended to60%, both pulmonary capillary wedge pressure and central venous pressure showed a tendency to increase, indicating the danger of conditions such as pulmonary edema following resuscitation.

3) The cardiac index reached the maximum level with compression strength of25% and duration of 50%. Conversely, it significant1y decreased when the compression duration was 60%. The cardiac index obtained by cardiac massage is approximately40% of that under normal conditions. However, it is considered that this is adequate for cerebral circulation. In view of the above findings

it is suggested that external cardiac massage be exercised60 times per minute

at a compression strength of25% of breast thickness and a duration of50% of the cyc1e time. 緒 言 対象と方法 1.対象 目 次 -311-2.胸骨圧迫心マッサージ 3.胸骨圧迫率表示監視装置 4.圧迫回数,胸骨圧迫率および圧迫持続時間の設 定

(2)

72 5.循環動態の測定 結 果 1.収縮期動脈圧 2.収縮期肺動脈圧 3.肺動脈模入圧 4.中心静脈圧 5. 心指数 総括及び考察 結 論 文献 緒 言 救急心肺蘇生における一次救急処置は医師,看 護婦以外の現場に居合わせた消防士,警察官,救 急隊員およびその他一般の人にも積極的に行なっ て欲しいものである.したがって心停止に対して の胸骨圧迫心マッサージの正しい普及が重要であ り,それによって一次救命の整備が促進されるこ とが期待される. 1960年Kouwenhoven1 )ら の 報 告 以 来 , い つ で も, どこでも,誰にでも施行できる」としづ実用 性,簡便性により救急時の心蘇生術として広く普 及して来たが,実際には行なわれている手技はさ まざまで,まだ多くの問題点を残している.心蘇 生の原則は,酸素化された血液を全身の重要臓器 に運搬することであり,心マッサージの効果に大 きく左右される2) 胸骨圧迫心マッサージでは,胸 骨圧迫時において左右の心房,心室に同程度の圧 が生じているため,心臓の自発拍動とは極めて異 なる循環動態を呈する.救急、蘇生効果の向上の点 からも心蘇生中の循環動態の解明が必要とされる ところである. 我々の教室では織畑3)-7)の指導のもとで心マッ サージについて多くの研究及び考察がなされてい るが,神戸8)の報告で、は圧迫数が毎分60回,圧迫率 は胸厚の25%が至適で、あるとしている. そこで我々は圧迫持続時間の影響について注目 し,臨床で経験した胸骨圧迫心マッサージ施行例 でSwan-GanzCatheterな ど を 使 用 し て 循 環 動 態を計測することができたものについて,より有 効 な 心 マ ッ サ ー ジ を 行 な う た め に 検 討 を 行 な っ た 表l 対 象(Mean:tS.D.) 症 例 数 10例 年 齢 19-75歳 (51.8士18.3) 性別(男/女) 5/5 体 重 32-80kg (50.6:t15.7) 身 長 145-175cm C158.0:t10.7) 胸 厚 15.5-20.5cm (17.7:t1.8) 基 礎 疾 患 結 腸 癌 2例 胃 癌 2例 食 道 癌 1例 肝 癌 1例 肝 硬 変 症 1例 汎発性腹膜炎 1 i7U 腹部打撲〔肝腎破裂〕 1例 頚 部 刺 創 1例 対象及び方法 1.対象 東京女子医科大学第

2

外科において

1

9

8

2

年6月 より

1

2

月までの聞に,人工呼吸と心マッサージを 行 な っ た 各 種 重 症 患 者10症 例 を 対 象 に し た ( 表 1). これらの患者は気管内チューブが挿管され, Benett

MA-1

または

MA-2

により人工呼吸管理が なされており,循環動態の測定のため動脈圧測定 ライン及びSwan-GanzCatheter9ト15)が挿入され ていたが,その経過途中,心停止をきたしたもの で、たる 今回の測定値は補助心マッサージと区別するた め,臨床的にすで、に十分な治療がつくされ,従来 通りの非作為的な胸骨圧迫心マッサージを含めた あらゆる蘇生法がなされた末に,心停止と認めた 直後よりの胸骨圧迫心マッサージについて,循環 動態のパラメーターを測定し検討した. 呼吸は気管内チューブ挿管下, Fiu2, 1.0,毎分

1

5

回の人工呼吸とした.

2

.

胸骨圧迫心マッサージ 胸骨圧迫心マッサージの手技は,

]AMN6)

,日 本救急医学会「救急蘇生法の指針」など17)-19)に基 き用手的に行なった. 我々は正確な胸骨圧迫心マッサージを行なうた め に 胸 骨 圧 迫 率 表 示 監 視 装 置8)を 開 発 し 使 用 し た. 3.胸骨圧迫率表示監視装置(写真1,2)

(3)

写真l 胸骨圧迫率表示監視装置 写真2 胸骨圧迫率表示監視装置を使用しての胸骨圧 迫心マッサージ この胸骨圧迫率表示監視装置 (日本光電

K

K

製〕は,信号音及びランプ点灯により圧迫数,圧 迫率,圧迫持続時聞を心マッサージ施行者に表示 し,かつ監視を行ない過剰な圧迫率になると警告 することができるものである. 圧迫回数は,毎分60,80,100回を選択でき「ピッ」 音で圧迫開始を知らせる. 患者の胸厚を角度に変え,ポテンシオ・メーター にて電圧に変換するキャリバーの板を患者の背と 胸骨の下部1/3にあて,その状態で装置のボタンを 押し,患者の胸厚を装置に記憶させる.胸骨圧迫 率設定ダイヤルは20-30%に可変で、き,先に装置 が記憶した患者の胸厚から自動的に計算する.心 マッサージ施行者の用手圧迫が設定率に達すると 「緑」のランプの点灯と「プー」音が発せられ,ま た過剰圧迫率に達すると「赤

J

のランプ点灯と 313 胸骨圧迫率 胸骨圧迫心マyサ ー ジ jA)胸厚のM

O

(60回/分〕 B) か 25% ¥/ 胸骨圧迫率表示監視装置 図l 胸骨圧迫率の設定 圧迫開始 圧迫解除 圧迫開始

+

+

+

1 cycle time(l.Osec)

←一一一一一一一一今

圧迫持続時間 (1)cycle timeの40%(0. 4SeC)

2) 3)

図2 圧迫持続時間の設定 「ビー」音で警告できるようにした. 50% (0.5SeC) 60% (0. 6SeC) 圧迫持続時聞は, 一回の心マッサージのcycle timeの40,50, 60%に設定可能とし, 1"ピッ」音で 圧迫を開始し, 1"ポッ」音で圧迫解除を知らせるよ うにした. 4. 圧迫回数,胸骨圧迫率及ぴ圧迫持続時間の設 定 (図1,2, 3) 圧迫田教と胸骨圧迫率に関しては,従来からの 報告及び教室の栗原則,ウイ21)神戸らの報告結果 に基き,圧迫回数は60回とし,胸骨圧迫率は至適 と考えられる胸厚の25%の深さの圧迫の他,圧迫 率20%の条件にても心マッサージを行ない比較検 討の対象とした.尚,過剰警告圧迫率をそれぞれ 27%と22%に設定し,それ以上の圧迫を行なわな L 、ようにした. 圧迫持続時間Compressiondurationはサイク ル・タイム cycletimeの40%,50%, 60%の 3通 りとした.つまり,圧迫回数は毎分60固なので圧 迫のcycletimeは 1秒であり,圧迫持続時間はそ れぞれ0.4秒, 0.5秒, 0.6秒の条件となる. 図3の圧迫波形と大腿動脈圧波形が示すよう

(4)

74 大 腿 動 脈 圧;皮形 圧迫波形 圧迫持続時間

i

q

-

b

(sec) S -D (sec) 円e口n士S.D. (n = 10)

06土0.18 (2) 0.5 sec

98:t 0凶 5.04 :t0.17 図3 心マッサージ中の圧迫波形と大腿動脈圧波形 ( .g:塗毘童~60回/分 ¥ .盟畳圧迫歪 -ム主豆墜 ・胸骨圧迫心マッザージ A)胸厚の20% Fi

o

l

.

O 胸 骨 圧 迫 率 表 示 監 観 装 置 を ¥I B) 25% 15図/分 l使 用 し て の 用 手 心 マ ッ サ ー ジ ¥. g:重笠箪墜盟 + l l )叩 letimeの40%

.

a

.

2) 50叫 /勺,"勺---喧?ラ¥ 3 ) 60弘 ~ゆ \\X\ ¥で

'

'

-

1

¥ ¥ ノ ./~・大腿動脈圧 ' 一 . swan-Ganz Ca theter ー ー 一 一 一 ¥ 会 込 肺動脈圧 肺動脈棋入庄 ・心電図(四肢誘導〉 右房圧〈中心静脈庄) 心抽出量{心指数〉 図4 心マッサージ中の測定の概略図 に,用手による心マッサージにおいても胸骨圧迫 率表示監視装置の指示に従えば,圧迫持続時間 0.4, 0.5, 0.6秒のそれぞれの変化を循環動態に反 映させることができる. 及び心マッサージの圧迫波形を記録した. 動脈圧測定ライン及びSwan-Ganz Catheter (MODEL 93A・131-7F

Edwardss Laboratories

INC)は圧トランスジューサー,血圧増幅器 (LPU-0.1, TYPE1237及びMPU-O.5,TYPE1236:三栄 測器KK)に接続し,心電図及び圧迫波形とともに すべて Polygraph(142-8,三栄測器KK)に接続し RECTI GRAPH 8S (三栄測器KK)にて記録し た 前述した表示監視装置を上記の 6条件に設定 し,正確な胸骨圧迫心マッサージを行ない,それ ぞれについて循環動態のパラメーターを測定し た

5

.

循環動態の測定(図4) 心マッサージ中の循環動態のパラメーターとし て大腿動脈圧(収縮期,平均),肺動脈圧(収縮期, 平均),肺動脈模入圧,中心静脈圧,心拍出量(熱 希釈法),心指数を測定し,心電図(四肢第2誘導〉 Swan-Ganz Catheterは,主に右内頚静脈を直 接穿刺して挿入し肺動脈圧,肺動脈模入圧,右心 房圧(中心静脈圧〉を測定するとともに, Ther -modilution Cardiac Output Computer

(5)

表2 心 停 止 前 お よ び 心 マ ッ サ ー ジ 中 に お け る 循 環 動 態 パ ラ メ ー タ ー の 測 定 値 動脈圧mmHg 肺動脈圧mmHg 締模動脈 静中 心 脈圧 心l拍1m出in量 心 主 為 収 縮 期 平 均 収 縮 期 心 停 止 前 75.6士12.3 48.1士13.1 23.4:t7.7 d心 胸圧迫骨 率 圧1)迫4時0%間 52.3:t15.7 25.2士7.1 35.4:t7.3 ー マ ツ A: 20% 2) 50% 55.8:t20.9 27.7:t1l.6 36. l:t8.1 サ 3) 60% 46.4:t13.9 24.8士5.4 33.6士6.4 ジ 6回0/分 1)40% 54.8土19.6 26.8土 8.7 36.4士7.8 B : 25% 2) 50% 60.l:t19.8 27.7士8.5 38.2:t5.7 3) 60% 52.2:t14.1 25.1士6.1 34.2:t4.4

(MODEL9520, Edwards Laboratories INC)を 使用し, 0-lO Cの5%ブドウ糖液5mlの注入に より熱希釈法にて心拍出量を測定した矧. 尚,測定値は,記録した圧迫波形と大腿動脈圧 波形の判定,確認を行ない(図3),圧迫持続時聞 を40%群, 50%群, 60%群に区別した後に循環動 態のそれぞれのパラメーター値として採用した. 結 果 圧迫率が胸厚の20%の胸骨圧迫心マッサージを A群,圧迫率25%をB群とした. AとB群におい て圧迫時間を変え,圧迫持続時聞がcycletimeの 40%を(1)群, 50%を(2)群, 60%を(3)群とし, A (1),A

2),A-(3), B-(1),B-(2), B-(3)群の6 条件のもとで、胸骨圧迫心マッサージを行なった. 圧迫回数は毎分60回である. これらの心マッサージ中に測定した循環動態の パ ラ メ ー タ ー は そ れ ぞ れ の 平 均 値 士 標 準 偏 差 (Mean士SD)で、示したが,統計学的有意差の検定 はすべて対応しているのでpairedt-testを施行 し, p<O.Olあるいはp<0.05をもって有意差あり とし,それぞれを比較検討した(表2).尚,心停 止前の測定値は心停止の 1-6時間前に記録測定 したものである. 1.収縮期動脈圧 心 マ ッ サ ー ジ 中 は 心 停 止 前 値75.6

:

t

12.3 mmHgの61.4-79.5%の 圧 が 得 ら れ た. A群 ; 〔圧迫率が患者の胸厚の20%)の場合, A-(2)群 ; (圧迫持続時聞がCycletimeの50%)で55.8土 20.9mmHgと高く, A-(3)群 ; (圧迫時間60%) 入圧 I/min/M' 平 均 mmHg mmHg 14.0:t5.9 10.l:t4.8 8.1:t5.1 4.50士2.05 3. 00:t1.22 18.3:t4.3 15.8土4.1 12.1士4.8 1.41士0.47 0.97士0.35 17.9:t4.6 15. 7:t5. 7 12.5:t4.7 1.38:t0.47 O. 94:t0. 30 16.8:t4.8 15.8:t4.3 13.l:t5.7 1.29:t0. 38 O. 89:t0. 29 18.2:t5.7 16.l:t4.8 12.8士5.1 1.56:t0.68 1.07:t0.47 18.3:t4.8 16.l:t4.8 12.9:t5.3 1.79:t0.81 1.23士0.56 17.l:t4.3 16.5:t4.5 13.3:t5.3 1.5l:t0.63 O. 98:t0. 44 Mean士S.D. n=10 mmHg l

1

1

1

M

e

a

M

D

n" 10 90 A-1) A-2) + 80 A-1) A-3) + A-1) 8-1) NS A-ll 8-2) 4降 70 A-l) 8-3) NS A-2) A-3) " ω A-2) 臼ー1) NS A-2) 8-2) NS 50 ---、、司'-ー‘ A-2) A-3) 8-3) B-1) NS φ 40 A-3) A-3) B-2) 8-3) s-1 ) 日 -2)

.

.

30 臼 - 1 ) 白 -3) N5 8-2) 8-3)

.

20 . 骨 P<O.Ol 骨 P<O.05 10 + P<O.10

NS=not signifi亡ant

圧 迫 時 間 1)401品 2)50% 3)ω鴨 企 心 停 止 前 値

-

-

-

-

A噂1),2), 3)・胸骨圧迫率2 0 %の'L'マyサージ 持 一 樹 一 一 様B-,)12), 3): 2 5 % 図5 収 縮 期 動 脈 圧 で46.4

:

t

13. 9mmHgと低い (p<0.05).またB 群 ; (圧迫率25%)の場合でも, B-(2)群 ; (圧迫 時間50%)で60.1

:

t

19.8mmHgと高値を示し, B (3)群 ; (圧迫時間60%)で52.2

:

t

14 .1mmHgと 低イ直であった (p<0.05). 全体的に見るとB群 ( 圧 迫 率 が 胸 厚 の25%) の方がA群 (20%)に比較して高値を得ることが でき,最高値はB一(2)群 ( 圧 迫 率25%,圧迫時 間50%)における60.1士19.8mmHgであり,最低 値はA一(3)群 ( 圧 迫 率20%,圧迫時間60%)に おける46.4

:

t

13 . 9mmHgであきらかな有意差を 認めた (p<0.05)(図5). 平均動脈圧でも B-(2)群において最高値27.7士 8.5mmHg, A-(3)群 に お い て 最 低 値24.8

:

t

5.4

(6)

315-76 砿 仰

ω

﹃ 4 J 弘 川 町 N n f ﹄ 弘 m n H v a n ﹃ ー 問 時 迫 圧 門 u d n H u n H u n H V A H u n H U A H V n H V A H v n H V H 円 H n 災 ν マ , a r h υ ﹁ ﹃ J a M M 司 令 ‘ J 司 〆 ﹄ 盲 目 & m m

H

i

A-t) A-2) NS mmHg A-11 A-31 NS 25 Mean土S.D A-A-11)) 8-8-11 1) NS 4降 n = 10 A-1J 8-3) NS AAZZ)j AB 31l}NNS Si I 20 A-2) 8-2) NS A-2J 8-3) NS

H

u

-

H

-

-

-

-

f

1

AA-33}}B B 12)}N根~I 15 A-3) 8-3) NS 8-1) 8-11 + 8-1) 8-3) NS 8-11 8-31 + 10 骨P<O,05 + P<O.10 NS:::not significant 5 A 心 停 止 前 値 ・ー-e--"A-ll, 2), 3)・胸骨圧迫率2 0 %の 心 マyサージ 持---.cB-ll, 2), 3) : 2 5 % 図6 平均動脈圧

i

H

R

a

f

t

s

D

A-1) A-2) NS A-1) A - 3 ) φ A-1) 8-1) NS A-1) 8-2) NS A-1) 8-3) NS A-2) A-31 NS A-2) 8-1) NS A-2) 8-2) NS A-2) : B←31 NS A-31 8-1) A-31 8-11 膏. A-3) 8-3) NS 8-1) 8-2) NS 8-1) 8-31 NS 8-11 8-31 後 *P<O. 01 4砂P<O.10 NSニnot significant

庄迫時間 J)40% 2) 50% 3) ω鴨 企 心 停 止 前 値 ・ト+-..A-,)J2),3):胸骨圧迫率2 0 %の心マッサージ ト→←-xB-,)J2), 3): 2 5 %

図8 平均肺動脈圧 mm5H09 ト

1

1

T

附 土 5.0 n = 10

rm

40ト A-1) A-2) NS

1

f

T

~山 5.0 A-1) A-)) NS n = 10 A-1) 6-1) NS A-1) 8-2) NS 30ト

A-1) 8-31 NS 20 A叩1) A-2) NS A-2) A-31 NS A-1) A-3} NS A-21 白ー1) NS A-1) 8-1) NS A-2) B-2) NS A-1】 B-2} NS A-2) 8-3) NS 15 ーー・ーーーー A-1) 8-3) NS 20ト

A-3) 8-1)

.

A-2

A-3) NS

A-3) 8-1) 骨 量 A-1) 8-11 NS A-]) 6-3) NS A-2) 8-2) NS 8-1) a-1) NS A-1I 8-3) NS 8-1) 8-31 NS 10 A-31 8-1) NS 10卜 8-1) 8-3) φ A-3) A-3) 6-3) 8-2) NS NS 骨 昏P<O.Ol 8-1) 8-2) NS 骨 P<O.OS 8-1】 8-3) NS

1 + P<O.10 8-2) 8-3) NS

.

NS= not significant 圧迫時間 J)40% 2) 50% 3) t泊% NS=not significant

"

心 停 止 前 値 .ト・

4

-

A-ll,2), 3) :胸骨圧迫司~20% の心マ yサージ 砕 ー ← 一 様 B-ll,2), 3) : 2 5 %

図7 収縮期肺動脈圧 mmHgとなり有意差を認めた(p<0.05)(図6).

2

.

収縮期肺動脈圧 心マッサージ中は心停止前値23.4

:

t

7.7mmHg の143.6-163.2%の圧を示し, B群 ( 圧 迫 率 25%)が全体的にA群 (20%)に比して高値と なった.最高値はB一(2)群 ( 圧 迫 率25%,圧迫 時間50%)における38.2士5.7mmHg,最低値はA -(3)群 ( 圧 迫 率20%,圧迫時間60%)における 33.6

:

t

6.4mmHgとなり,あきらかな有意差を認 めた (p<O.Ol) (函7). 平均肺動脈圧は, どの条件でもほとんど差異を 認めなかった(図8).

圧迫時間 J)40% 2) 50% 3 ) ω % a 心 停 止 前 値 '・・+・..A-,)J2), 3) :胸骨圧迫率2 0 %の心マッサージ 持 ー ← - 4 (B-,)J2), 3) : 2 5 %

図9 肺動脈模入圧 3.肺動脈模入圧 心マッサージ中は心停止前値10.1

:

t

4.8mmHg の153.9-161.0%の圧を示した. B-(3)群において最高値16.5

:

t

4.5mmHgとな り , A-(2)群において最低値15.7

:

t

5. 7mmHgと なった.全体的に見ると

B

群の方が

A

群に比較し て若干の高値を示している. しかし前述した動脈圧,肺動脈圧の場合と異な り , A及 びBの両群において圧迫時間50%で低値 を,圧迫時間60%で高値を示した(図9).

4

.

中心静脈圧 -316

(7)

i

H

MeaMD n = 10 Tτ A-1) A-2} NS ,0.-1) A-3) NS A-ll 8-1) NS 15ト I I I I

-

-

-

-

A-t) 8-3) NS A-2) A-31 NS A-2) 8-1) NS A-2l 6-2) NS A目2) B-3) NS 10ト I I I I I I I A-3) B-1) NS ,0.-31 8-2) NS A干3) B.3) NS 8-1) 8-2) NS B-1) 8-3) N5 5ト I B-2) B.3) NS NS=not significant

圧迫時間 11 40骨 2)

5O~も

3)ω% 心 停 止 前 値

-

e

-

-

"

A-,I12), 3):胸骨圧迫率20%の心マッサージ ト---B-,I12), 3): 25% 図10 中心静脈圧 肺動脈模入圧とほぼ同様の傾向を示した.心 マ ッ サ ー ジ 中 の 圧 は 心 停 止 前 値8.1

:

t

5 .1mmHg の149.4-171.6%となった.最高値はB-(3)群に おける13.3

:

t

5.3mmHgで,最低値はA-(1)群の 12.1士4.8mmHgであった. 中心静脈圧の場合も肺動脈模入圧と同様にB群 の方がA群に比して全体的に若干の高値となり, A及びBの両群において圧迫時間60%で高値を示 した(図10).

5

.

心指数 心指数=心拍出量/体表面積で表わされ~が,心 マ ッ サ ー ジ に て 得 ら れ た 心 指 数 は 心 停 止 前 値 3.00士

1.221/min/M

229.7-41.0%と 低 か っ た 最高値はB-(2)群 ( 圧 迫 率 が 胸 厚 の25%.圧 迫持続時聞がcyc1etimeの50%)における1.23士 0.571/min/M2で,最低値はA-(3)群 ( 圧 迫 率 20%.圧迫時間60%)における0.89土0

.

2

9

1

/

m

i

n

/

M2であり,あきらかな有意差が認められた (p< 0.05). 全体的に見るとB群 ( 圧 迫 率25%)はA群 ; (20%)に 比 較 し て あ き ら か に 高 値 を 示 し (p< 0.01).また

A

群ではほぼ近似値で、あるが

.B

群で は圧迫持続時間の50%において他の40%. 60%の 条件に比べて有意な高値となった (p<O.Ol) (図 11). 77 I/min/M2

H

f

s s s 降 S S S S S 骨 骨 NNNM , NNNA 宥 N A ' 且 , N ・ 骨 骨 ) } } } } } } } } ) } } } } 1 231233123123233 一一一一↓一一一一一一一一一一 A A B B B A B 8 8 8 8 B g B B I l l } } } } ) } ) } } } } } 111112222333112 一一一一一一一一年一-一↓一一 A A A A A A A A A A A A B B B 3.

2.00 l

.

.

P<O.Ol

P<O.05 + P<O. ¥0 NS=not sIgnificant

圧迫時間 1)40鴨 2) 50% 3)ω鴨 A 心 停 止 前 値

-

-

A-,)12), 3):胸骨圧迫率20%の心マッサージ 世 一 品 - -B-,)12), 3): 25% 図11 心指数 このことから心指数において,圧迫率が少ない と圧迫持続時間の影響をあまりうけないが,圧迫 率が25%に な る と 圧 迫 持 続 時 間50%で 高 値 を 示 し,60%と長くなると逆に低下することがわかる. 総括及び考察 1960年 のKouwenhovenら の 報 告 に よ り 胸 骨 圧迫心マッサージの歴史は始まるが,この心マッ サージは胸骨の下1/3を圧迫することにより心臓 に受動的なポンプ作用を与えて心蘇生を図ろうと いうものである.このとき左右の心房,心室にほ ぼ同程度の圧が生じているため,心臓の自発拍動 とは極めて異質の循環動態を呈する. 胸骨圧迫心マッサージは開胸式心マッサージに 比較して実用性,簡便性などの長所が多く,以後 も多数の報告制 却によりその有効性が認められ, 救急処置として一般に広く普及している.しかし その手技方法としてまだ完全に確立されたもので はなく,一次救急蘇生法として教育普及させるた めにも,また救急蘇生効果の成績向上の面からも 心蘇生中の循環動態の解明を行ない, より正確, 完全かつ有効な胸骨圧迫心マッサージを研究して q δ

(8)

78 いく必要がある.

]AMA

などの成書に記載されている手技方法 によると,胸骨を圧迫する力は患者の胸骨を4-5

cm

(1.5-2インチ〉沈む程度とし,毎分60-80回 で,加圧と圧を抜く時聞はほぼ同率かあるいは加 圧時聞を少し長くするのが好ましいとなってい る しかし実際問題として,心マッサージをうける 患者の体形,年齢,胸厚,胸廓の固さなどはさま ざまであり,また専門的な訓練を十分にうけてい ない心マッサージ施行者などが,ただ盲目的に加 圧しているにすぎない場合も多くみうけられる. 我々の教室で、は有効かっ安全な心マッサージを めざして,織畑以下さまざまな研究がなされてい るが, ウイは,犬を側臥位にして行なった実験で 胸骨圧迫率に関し胸厚の30%の

s

t

r

o

k

e

がより良 い効果を示すと報告している.また栗原は,圧迫 回数について毎分60回で行なうことが最良と述べ ている.最近の神戸の報告では,臨床的に人体に おける胸骨圧迫法を検討した結果,規則正しく毎 分60回で胸厚の25%を圧迫する胸骨圧迫心マッ サージが最も有効で,安全であるとしている. その結果に基いて,我々は胸骨圧迫心マッサー ジを行なう上で正確な圧迫回数,圧迫率,圧迫時 聞をランプの点滅及び信号音発信により心マッ サージ施行者に確実に表示できる連続監視装置を 作成した.これにより胸骨圧迫心マッサージがた とえ長時間にわたっても,また施行者の経験が浅 くても正確な心マッサージを行なうことができ る. 閉 胸 式 心 マ ッ サ ー ジ の 機 械 化 は1960年

H

a

r

-k

i

n

s

ら制によって最初に報告されて以来,本邦に おいても1965年渥美ら27)を含めて多数28)29)報告さ れているが,臨床的に用手胸骨圧迫心マッサージ を正確かつ安全に行なうための簡便な器械とし て,我々の教室で開発したこの胸骨圧迫率表示監 視装置は十分,実用できるものと考える. 海外でも,効果的な心マッサージを追求して教 多くの研究がなされている.

Kouwenhtoven

の報 告の

2

年後,

Welale

O)らは,犬における開胸式と 非開胸式心マッサージの効果を動脈圧波,及び平 均動脈圧で比較した.前者が後者に比較して,よ り高い平均動脈圧を得ることができ,開胸式心 マッサージの方が効果的にポンプ作用を期待でき ると報告した.

B

a

r

i

n

g

e

r

31)らは,非開胸時の方が 静脈還流を増加させるため非開胸式心マッサージ の方がすぐれていると述べている.羽Tealeらと同 様の報告は他にも見られるが,過去20年の流れを みても,また実際の臨床の場における実用性,簡 便性においても,非開胸式心マッサージがまさっ ている事は明白であろう. 非開胸式心マッサージの新しい発展として,胸 骨圧迫心マッサージ時の圧迫時間についての研究 がみられる.

Taylor

ら24)はマッサージ中,心臓を より長く圧迫することの重要性を報告した.彼等 は胸骨圧迫心マッサージをピストンで行う機械を 使用し,心マッサージの回数が40,60, 80回/分の い ず れ の 場 合 で も , 圧 迫 時 闘 を

c

y

c

l

et

i

m

e

の 40-60%とした方が30-40%とした場合に比較し て,血流指数と平均動脈圧のあきらかな増加を得 ることができたことを臨床的に証明した.また

Babbs

ら25)は犬で同様の実験を行なった結果,圧 迫持続時聞が40-60%で最も良い心拍出量を得, 60%から増加するとかえって心拍出量は減少する と報告している. 今回,我々は,胸骨圧迫率表示監視装置を用い て下記の如く胸骨圧迫心マッサージを行なった. 圧迫数は毎分60回,圧迫率は患者の胸厚の20%及 び25%の深さとし,それぞれについて圧迫持続時 間は

c

y

c

l

et

i

m

e

の40%,50%, 60%と設定して,

Swan-Ganz C

a

t

h

e

t

e

r

等を使用して心マッサージ 中の動脈圧,肺動脈圧,肺動脈模入圧,中心静脈 庄,心拍出量,心指数を循環動態のパラメーター として測定し,胸骨を圧迫することにより生じた 心臓のポンプ作用と,それによってひき起こされ た人工的な脈動流を把握し,より適正な圧迫率と 圧迫時聞を検討した. 収縮期動脈圧と収縮期肺動脈圧において,圧迫 率25%, 圧 迫 持 続 時 間50%の 条 件 で60.1

:

t

19.8

mmHg

と最高値となり,他の群に比較して有意な 差をもって高値を示した (p<0.05).圧迫率の大 きい方が高値となり,圧迫時間は50%でピークを

(9)

示し,

60%

と長くなるとかえって低下した. 左房圧を反映するとされる肺動脈模入圧では, 心 マ ッ サ ー ジ 中 の 圧 は 心 停 止 前 値 の

1

5

3

.

9-1

6

1.

8%

とかなり高くなり,最高値は圧迫率

25%

, 圧迫時間

60%

における

1

6

.

5

:

t

4.5mmHg

である. 胸骨圧迫率が大きい方が若干の高値となっている が,ほとんど有意の差はない.圧迫時間について は,動脈圧や肺動脈圧の場合と異なり,ほぽ近似 値を示したが,

50%

を越え

60%

まで圧迫持線時聞 を長くすると高値となった. 中心静脈圧も,肺動脈模入圧と同様の傾向を示 し,最高値は圧迫率

25%

,圧迫時間

60%

における

1

3

.

3

5.3mmHg

となり,心停止前値の

149.4-1

7

1.

6%

もあった.圧迫率が大きく,圧迫持続時間 が長くなる程,心マッサージ中の圧は若干ではあ るが高値を示した. 心指数は,心停止前値の

29.7-4

1.

0%

と低い値 しか得られなかった.その中で,圧迫率

25%

,圧 迫時間

50%

の条件で最高値1.

2

3

0

.

5

3

1

/min/M2

(心拍出量は1.

7

9

:

t

0

.

8

1

1

/

m

i

n

)

を示した.これは 正常値

(

3

.

1

:

t

0.211/min/M2)

39.7%

を得たこ とになる.圧迫率

25%

群は,

20%

群に比してあき らかな高値を示し

(p<O.O

l),圧迫時間

50%

で最 高値を得,

60%

と長く圧迫すると逆に有意の差を もって低下してしまう

(p<O.O

l). 以上により,毎分

6

0

回の胸骨圧迫心マッサージ を施行する場合,胸骨圧迫率が胸厚の

25%

,圧迫 時聞は

c

y

c

l

et

i

m

e

50%

が最適であり,

60%

と長 くなると動脈圧及び肺動脈圧のあきらかな低下, 肺動脈模入圧及び中心静脈圧の上昇,心指数の減 少を認め,肺うっ血や末梢循環不全を生じる危険 性が最大であるとの結果を得た. 閉胸式心マッサージの本質的な欠陥は,心室の みだけでなく心房も圧迫することによる静脈逆流 を生じることであるが,圧迫時聞が長すぎると, その欠陥が助長されることがわかる. 心マッサージ中の循環動態についての諸家の報 告を見ると,土肥ら制は動脈圧

45-75mmHg

,心 拍出量(熱希釈法) 1.

7-2.8L/min

Mackenzie

ら,

D

e

l

G

u

e

r

i

c

o

らの心指数(色素希釈法〉はそれ ぞ れ

0.4-1.31/min/M2

O.

6

1

:

t

0

.

1

8

1

/

m

i

n

/

M

2

で、 あった. また教室の神戸は,圧迫時間を条件にいれない 圧迫回数

6

0

回,胸骨圧迫率

25%

の胸骨圧迫心マッ サージで,収縮期動脈圧

6

5

.

0

:

t

2

6

.

5mmHg

,肺動 脈 収 縮 期 圧

5

2

.

8

:

t

21.5mmHg

, 肺 動 脈 模 入 圧

1

6

.

3

:

t8.3mmHg

,中心静脈圧

1

2

.

8

:

t4.5mmHg

, 心指数1.

3

9

0.561/min/M2

としている. これらの諸家の報告と,今回の著者の測定値を 比較してみると,動脈圧,肺動脈圧,心指数など で良好な結果を得ていることがわかる. 心マッサージ法の普及や薬剤の進歩,人工呼吸 器などの発達により,心肺蘇生の成績は向上して いるが,それにつれて蘇生後の意識障害などの脳 後遺症や肺水腫の発生も増加する傾向にある.そ こでこれらの新しい問題をふまえたうえで,次に 胸骨圧迫心マッサージによる特殊な循環動態,特 に低圧系血管の圧異常による蘇生後の重要臓器へ の影響について考察を加えてみたL

23}32}-34}

Mackenzie

制らは心マッサージ施行後の剖検例 で肺水腫の発生を認め,その原因が心マッサージ 中の右房圧が

8

8

-1l

6mmHg

(平均

10-26mmHg)

の異常な上昇にあると考えている.同様に土肥 ら 制 も 心 マ ッ サ ー ジ 中 の 平 均 肺 動 脈 圧 は

4

8

12.6%

増加しており,蘇生後の肺水腫の一因であ ると報告し,

Chandra

37}らも胸廓内圧の上昇によ る重要臓器の障害を指摘している. 血 奨 コ ロ イ ド 浸 透 圧 と 肺 動 脈 模 入 圧 の 関 係 に

S

t

e

i

n

38 }ら及び

C

a

l

s

o

n

叫らは注目し,その較差が

9

mmHg

以上であれば著変なく,

5mmHg

では肺水 分量の増加を生じ,

3mmHg

以下では肺水腫の発 生の危険性が大であると述べている.血奨コロイ ド浸透圧の正常値は約

25mmHg

であるが重症例 では

18mmHg

以下に低下し,胸骨圧迫心マッサー ジ施行時の肺動脈模入圧の異常な増加とあわせ て,その較差は縮小し肺水腫の原因と考えられる. 今回の著者の行なった胸骨圧迫心マッサージ中 の測定でも低圧血管系の圧は,肺動脈模入圧,中 心静脈圧ともに正常値に比べかなりの高値を示 し,肺動脈模入圧は約

16mmHg

まで上昇しており 重症例の血奨コロイド浸透圧(約

18mmHg)

との 較圧は約

2mmHg

と小さくなり肺水腫の危険性を

(10)

319-80 有していることになる.しかし,注目すべき点は, 胸骨圧迫率を大きくしても肺動脈模入圧はあまり 上昇していない半面,圧迫持続時聞が

50%

を越え

60%

まで長くすると,その圧が上昇することであ る. しかし神戸の報告では胸骨圧迫率も

25%

を越 え

30%

まで大きくすると,低圧血管系の圧の上昇 を認めるとしている.これらのことにより蘇生後 の肺水腫などの発生を防止するため,圧迫率は

25%

,圧迫持続時間は

c

y

c

l

et

i

m

e

50%

を越えな いことが重要であると考えられる, 救急蘇生が単に心肺の蘇生や機能回復だけにと どまらず,脳の蘇生,すなわち植物人間の防止, 人間性の回復も忘れてはならない重要な問題であ り,これからの蘇生は

c

a

r

d

i

o

p

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lmonary c

e

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b

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l

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s

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o

n

C

C

P

C

R

)

4

0

)

として把握し考えていく 必要があろう.

V

r

i

e

s

41 )ら の 報 告 に よ り , 脳 細 胞 は

h

y

p

o

x

i

a

a

n

o

x

i

a

に弱く,脳血流遮断が

5-8

分に及ぶと不 可逆的な変化をきたし,これが蘇生後の脳機能障 害をもたらすとされていた.しかし

Hossmann

41 ) は猫の頚動脈を遮断し

6

0

分間の脳虚血をおこし経 過をみたが,脳波上回復できたとしヲ

Drewes

ら43) は犬で

3

0

分間の脳虚血後でも脳細胞の

ATP

合成 能はほぼ正常にもどると報告している.

Ames

4

4

)

は,ウサギの脳循環遮断後に血流が再 開されても,

a

n

o

x

i

a

によって生じた血管内皮細胞 の膨化,血管内血液の停留凝集などにより血流は 阻害され,脳循環の再開通のない部分ができる

n

o

-

r

e

f

l

o

w

phenomenon

を提唱し,また新井ら33)は 犬の脳循環を停止させて経過をみた結果,長時間

08

分〉に及ぶ血流遮断後には

no

r

e

f

l

o

wphenom-enon

が認められるが,短時間(数分間)の心停止 蘇生後に

3

0

分間充分な血流をあたえてやると

n

o

-r

e

f

l

o

w

の現象はなかったとし,蘇生後は

a

u

t

o

r

-e

g

u

l

a

t

i

o

n

が障害され脳血流は脳濯流圧に左右さ れるので,適正な血圧維持が必要であると報告し ている.Bell品)は,心蘇生成功後の神経障害を総括 し

d

e

m

e

n

t

i

a

,錘体路及び錐体外路系の障害,

d

y

s

p

h

a

g

i

a

などが主であると述べており, これら の障害は脳虚血の長さ,蘇生開始の遅延,心マッ サージ方法の未熟などに影響されると考えられ 320 る. 脳の重量は成人で約l,

3

0

0

g

であり,全体重の

2

-3%

にすぎないのに心拍出量の約

15%

の血流を うけ,正常時で、は約

840ml

の血液が脳を循環して いる46) しかし脳血液が脳

1

0

0

g

あたり

1

8

m

l

以下 になると,その部の機能障害をきたすとされてい る47)著者が行なった胸骨圧迫心マッサージ施行 時の心拍出量は,毎分

6

0

回,圧迫率

25%

,圧迫持 続時間

50%

のとき1.79::!::0.81l/minあり,心拍出 量の

15%

が脳循環とすると,脳は

20.7m

l

!

1

0

0

g

の 血流を得たことになり,蘇生成功後に十分な血圧 を維持すれば脳後遺症はおきない事が期待でき る 今回,対象となった症例は全身状態が極めて悪 く,基礎疾患も不良で,また補助心マッサージと の混合を避けるため,すでに十分な治療がなされ た末に心停止と認めた後からの開始であったた め,全例蘇生し得なかったが,心マッサージ開始 の タ イ ミ ン グ や 諸 条 件 が 整 っ て お れ ば 十 分 に

cardiopulmonary c

e

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e

b

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a

l

r

e

s

u

s

c

i

t

a

t

i

o

n

CCPCR)

が可能であると考えられる. 織畑は,

Shock

時あるいは救急蘇生時に,脳組 織における酸素消費量の減少と脳循環の維持をは かるため頭部冷却を行なうことを提唱し,また早 くから補助閉胸式心マッサージの重要性を説き, 教室の栗原,岩崎48)らは動物実験の結果から「補動 閉胸式心マッサージ」の有効性を報告している. 今後も最適な蘇生法をめざして,研究を続けてい かなければならない. 以上により,胸骨圧迫心マッサージを施行する 場合,毎分

6

0

回,胸骨圧迫率は胸厚の

25%

,圧迫 持続時間は

c

y

c

l

et

i

m

e

50%

で行なうものが最 も有効かつ安全であり,我々が開発した胸骨圧迫 率表示監視装置を使用すれば過度な圧迫を避ける ことができ,たとえ手技方法に未熟な者でも,正 確に最良な心マッサージを行なうことができると 考える. 救急蘇生における一次救命処置は,医療施設外 での症例では,その判断が困難であり,また処置 に対しての知識が乏しい一般の人しか現場に居合 わせない場合が多いため,その開始が遅くなりが

(11)

ちである.正確な一次救命処置を一刻でも早期に 始めることの重要性を啓蒙し,医師以外でも救急 の場で、確実に心マッサージを含めて蘇生術を施行 できるように日常の訓練指導を行ない,我々は救 命蘇生を最良のものとするため今後も研究,努力 しなければならにい 結 論 救急時の心蘇生術として胸骨圧迫心マッサージ は,その実用性,簡便性により広く普及してきた が,まだ問題点を多く残している. より有効,安全で、正確な胸骨圧迫心マッサージ の究明をめざして,心マッサージを行なう際の胸 骨圧迫率と圧迫持続時間に注目し,循環動態の測 定を心停止患者 10症例で行なった. 胸骨圧迫心マッサージは,圧迫回数を毎分60固 とし,胸骨圧迫率は患者の胸厚の 20%及 び25%と 設定し,それぞれの圧迫率において圧迫持続時聞 を cycletimeの40%,50%, 60%の 3通りとした. 我々が開発した胸骨圧迫率表示監視装置の上記の 6条件に設定し,正確な心マッサージを施行して, それぞれについて循環動態を測定し比較検討によ り,次のような結果が得られた. 1)収縮期動脈圧と収縮期肺動脈圧において,胸 骨 圧 迫 率25%, 圧 迫 時 間50%の条件で最高値を示 した (p<0.05). 圧 迫 時 聞 が60%と長くなるとか えって低下した. 2)肺動脈模入圧と中心静脈圧において,圧迫率 が大きい方が若干の高値となるが統計学的には有 意の差はない.圧迫時聞は40%,50%ではほぼ近 似値であるが, 60%まで長くすると増加の傾向を 示し,蘇生後の肺水腫などの危険性が生じてくる. 3)心指数は,胸骨圧迫率が25%,圧迫持続時間 50%で最高値を得 (p<O.01),圧迫時聞を 60%に す る と 逆 に 有 意 の 差 を も っ て 減 少 し て し ま う (p<O.01).圧迫率25%, 圧 迫 時 間50%の心マッ サージで得られた心指数は正常時の約40%と低い が,脳循環に必要な血流を送っていると考える. 以上の結果より,胸骨圧迫心マッサージは,毎 分60回,胸骨圧迫率は胸厚の 25%,圧迫持続時聞 は cycletimeの50%で 行 な う の が 至 適 で あ る と 考える. 稿を終了するにあたり,御指導と御校聞をいただい た恩師織畑秀夫教授に深謝申し上げるとともに,懇切 なる御教示,御助言をいただいた教室の倉光秀麿助教 授,木村恒人講師,神戸知充先生,また御協力下さっ た教室の諸先生方に心より謝意を表します. (本研究費の一部は,文部省科学研究費により助成 された.また本研究の要旨は,昭和59年11月 8日,東 京女子医科大学学会第260回例会において発表した.) 文 献

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(12)

-321-82 17)日本救急医学会

r

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表 2 心 停 止 前 お よ び 心 マ ッ サ ー ジ 中 に お け る 循 環 動 態 パ ラ メ ー タ ー の 測 定 値 動脈圧 mmHg 肺動脈圧 mmHg 締 模動脈 静 中 心 脈圧 心 l 拍 1m 出 i n 量 心 主 為 収 縮 期 平 均 収 縮 期 心 停 止 前 7 5

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