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<論文>機械化会計の発展と情報システム(その1) : オートメーション的考察 利用統計を見る

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著者別名

Wakuta Hiroaki/Kimura Isao

雑誌名

経営論集

14

ページ

117-143

発行年

1980-03-20

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00005847/

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機 械 化 会 計 の 発展 と情報 シ ステ ム ( その1 )

オ ート^ − シ ョン的 考察

8 9 10 11 12 13 14 15 117 目 次 まえ がき 機械化会 計の発展 と オート メーシ ョン 3 会It│t報v^ ヌテ ムと簿記 システ ム4 複式 簿記 の本質 と コンピ ュータの 発 展5 多元的簿記 の思 想とそ のシステ ム 石 行 列簿記 のモデル フ 会 計│青報 システ ムと機械化会計 (以上そ の1 )

勤( 故)

(以下その2 ) 会計システ ムの展開とEDP 情報会計論と会計実践 情報空間の拡張と機械化会計 朧械化会計と情報機器 (以下その3 ) 会計機構とオフ ィス・システムダ オフィス・オートメーションの発展 会計部門組織と機械化会計 会計言語論の検討 1 ま え が・き 会計 事務に おげ る機械 導 入 の歴 史 は古い 。そ の何十 年 間 の歴 史的 過程 の中 で 会計 の基本 は,い ささ か も変 って はい ない が, 実 践形 態 ではい ろい ろ な変 化 があ り, 発 展 があ っ た。 特に, 機 械 の発 達 と情 報 シ ステ ムの展開 は, 機 械 北 会計 の進展 に大 き く 影響し, これ は また会 計領域 の拡 張に 会 計技術 の高 度 化 を もたらす ことに な るので あ る。 本 稿 では, これ ら の発展 を1950 年 代に遡 り,当 時 の機械 化会 計 の問 題指 向 のい くつ かを 参 考に し なが ら√現 代にお け る 機 械化 会計 の課題 に つい て 検討し て み たい。 まず ,会 計事 務処 理 に対 す る機 械適用 に つい て,当 時(1950年代), ど の よ うな名称 と考え 方 で機 械 化会 計を 領域 設定し た であろ うか。1956 年, 神戸 大 1) 学 経 済 経 営 研 究 所 発 行 の 「 会 計 機 械 化 研 究 」 に よ っ て , 若 干 検 討 し て み る と , 渡 辺進氏は「会計機械化論序説」を論述し, 久保田音二郎氏は,「機械化会

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118 計 の意義とそ の限界」について論述されている。 また, 大塚俊郎氏は,「電 子計算機 の会計上 の利用に関する諸問題 機械 化 会計 の着 眼点 」 とし てこれを取 り上げ,巻末の文献目録名は「経営機械化文 献目録」と記載され てい る。 これを まとめて要約的に説明す ると,会計に機械を適用し,機械化 に よって会計実践する領域が,会計機械化であ り,その 研究領域を会計機械 化論とい う。さらに,機械化会計は,機 械化の対象とさ れる会計領域と考え られる会計実 践への実際の機械を適用した会計,お よび その実践問題と技術 性を 研究し実施する領域と解することができる。 このようにいずれにしても機械の適用 が主眼点であ り,しか 乱1950 年代ひ 末から60年代へ入ると電子計算機の適用がその主役とな る。 これまでの機械, と異なり,電子計算機はその適用の範囲と質において飛躍的に高い性能を も っていたからである。そ の適用の初期においてすでにこ れこそ が機械化会計 のニューフロン ティアを担 うものであることを指摘した のが,大塚氏のこの・ 論文であった。 また,経営機械化の名称の採用は, 思うにPCS から電子計 算機利用 の側面を,経営管理に対する高度なデ ータ処理 七あ り,経営管理の 著しい改善・変 革として捉えた結果 とい うことができるのである。本質的に は,事務機械化であったが,強いて経営機械化とい う表現となって表われた といって よいであろ う。当時の「経営機械化」は専門用語 とい うよりも,平井 泰太郎氏のきわめて洞察的,含蓄ある用語とし て評価さるべきであると思 う。 さて,このように考えてくるとレ 機械化会計には,親密な関係をもついく つかの用語があるが,これモのもの,つ まり機械化会計は どのよう に概念づ けるべきであろ うか。 これについて,久保田音二郎氏は, 機械化会計にっいて,「手記式計算記。 録を機械化し たものを 機械化会計(MechanisedAccounting,MechanicsofMa-chineBookkeeping )と名付けておくが,この機械化会計には計算記録の組朧 的な機械化とい う意味が当然に含まれてい ると解してお きたい。故に丿 厳格2 ) にいえば組織的 な機械化計算記録が機械化会計である。」 と論述した。 ここ に登場する機械は,①記帳式会計機,②穿孔カード式会計機,③電子式会計 機,であったが, 第3 の機械レベルは,今日, 電子計算機システ ム,EDP へと展開した群に属す るものといえる。 ところで,このように規定し うる機械化会計について検討する場合,われ

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機械化会計の発展と情報システ ム(その1 )119 われぱっ ぎの よ うな点 につい て議論 し てお かなけ れば な らない。a ) 機 械的側 面OEDP シ ステ ムを中 心 とす る場合 ○ 単 能 機,多 能機を中 心 とす る場合 ○ 前二 者の併用 , 複合的 利用 の場合b ) シス テ ム的 側面 ○ 組織 体 の部分的 シ ステ ム中心 の場 合 ○ 統合的 シ ス テ ムの場 合 ○ 統合的 中 で の分 散シ ス テ ムの場 合c ) デ ータ・ ベ ース的 側面 ○ セ グメン ト的 デ ータ 。ベ ース ○ 統合 的 デ ータ 。ベ ース ○ 複数企 業間 共有 のデ ータ・ ベ ースd ) 会 計思考的 側面 ○ 財務 会計中 心 思考 ○ 管 理会計 併用 の思考 ○ 国際 会計 等新しい 視 点を 加味す る思考 十e )MIS 的 側面OMIS を 経 営的 レ ベ ルに 位置づ け る場合OMIS を 管 理的 レベ ルに 位置づ け る場合OMIS 的 側面 を 重視し ない場 合 これら の検討点 に 加え て, 当初 屯そ うで あっ たが, 最近 では 特に,情報 機 器を技 術 的 ベ ースとし て, オ ート タイヒを ど の ように実 現す るか も重要な視 点 ともたっ てい る。 こ の場 合, オ ート タ ーシ ョソを ど う解す るか が ポイン ト の1 つ であ り, 経営的 に オ ート メ ーシ ョン を評 価 す る見 方 も問 題 となる。 また, いかな る形 態, 技術 の適用で あっ て も, そ れ らの責任 部門 とし て の組織的 研 究も見逃 す こ とは で きないし, 特 に コン ト1==・− ラ ー部 の設 置, 運用 も問題 と されなげ れば な ら ない。 そ し て本 稿で は, 機械 化会 計 の問 題を, まず , オ ート ノ ーシ ョソ ,会計│青 報シス テ ム, 簿 記 シ ステ ムの観点 から みて み るこ とに す る (以上,その1 )。 つぎにEDP 発 達 と情報 機器 の多 角的 展 開に おけ る機 械 化会 計の問題を取 り

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上げ る(その2 )。そして最後に,オフィス ,オートターショソ下における機 械化会計の実践を検討(その3 ) することにしたい。 つぎに, オート バ'――ジ ョン 思想が提示された1950年代末期では,機械化会計0 領域でこれを どのよ うに受け止めていたかについて考察しながら検討をすす めてゆくことにする。 2 機 械化会 計 の発 展と オート メ ーシ ョン オ ート メ ーシ ョン の発 展は, 生 産現場 に まずみ ら れた が, 次 第に 組 織体全 体 に 及ぶ 傾向 か強 ま り, こ とにEDP の実用 化は こ れを 促進す る よ うにな っ た。 元 来,オ ート メ ーシ ョン の基 本思想 は, サイ バ ネテ ィ ッ クスに あ り, サ イ バ ネテ ィ ッ クスの 観点 から 考え るな らば, 組織 自体を サイバ ネ的 に 構成す る に は, オ ーiヽメ化 の力を 借 りる必要 があ るか らで もあ った。 と ころ で オ ー ト メ ーシ ョン は, 具体 的 に自動 装 置を 指 す ことが多 いが , むしろ こ れは1 つ の 考え方 ,態 様であ っ て, 自動 化方式 を 主 要技術手 段 とす る が, フ ィ ードバ ッ ク方式 に よる 自主 化 さ れたし く みとい うべきであ る。 組 織に 適用 さ れ れば , 自主 化,均 衡化, 環 境 適応化 のために 自動 的にし く まれ た 装置 仕 掛,工 程 , あ るしヽはそ の よう な活 動を 指 す とい うこ とに なる。 そし てこ の よ うな オ ート ` メ ーシ ョソ の展開 は,1950 年 代後半に は 事 務現場 におい て 乱 徐 々に そ の影 響を 与え はじ めて きた。 し か 乱 事務処 理り 中で, もっ と も一 般的 に 大量 な 処 理作業 とい うと会計 処 理を 指 摘す るこ とがで き, こ の処 理作 業 は多 く機 械 適用 可能 な も0 であ っ た。 そ こ で, 単 能機,PCS な どの 適用 に は, 統計 事務と ともに多 くそ の適用 対 象 とされ たこ とはい う まで もない。 機械 化会 計 の発達 の土壌 はそ れ自体 , 内 包し ていた とい って よい。 し かし なが ら, 機械 化 シス テ ムの高 度 な発達, 特 に エレ クト ロニ ッ クスの発 達に よるEDP の適用 は, 会 計事 務処 理工 程 の 大 部分を ブ ラッ ク・ ボ ッ クス の中 に とじ 込 めて, 従来 の 処理工 程, お よび 監 査 方 式 に著しい 変 革を よぶこ とに なっ た。 この ことは, 技術的 理 解 よ りもむ し ろ , 会計担当 者 ,利 用 者 の意識 革命 を も必要 とし た。 そ の1 つ の方 向を南 沢 宣郎 氏 の論 述 に よって 描い て み よ う。 「し かし な がら エlイクトr=・ニ ッ クスを 駆使 す るオ ート メ ーシ ョン の会計 は 決して以 上 の よ うな 単 なる分 類記 帳 とい った機 械的 反 復作業 の機 械化, 能 率化 とい っ た ことで は なく, わ れわ れ会計 マソ の本 来 の仕事 であ り, 人

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機械化会計の発展と情報システム(その1 )121 間 で なけ れば 絶対 に で きない と考 えて いた 勘定仕 訳そ のも0 を , 自ら自 動 的 に行 うものな のでか っ て,い わば 伝 票や 日記帳 にお け る勘定 仕 訳は, 会 計 の出発点 でぱ な く, 結果 で あ るとい った ことに た る のであ る。 これは 従 来 の伝統的 な会計 体系 に馴 れた ものに と っては, 丁 度幾 何学 で平 行線は 永 久に交 ら ない, 三 角形 の 内角 の和 は180 ゜で あ ると教 え ら れて きた ものが, 非 ユ ー クリ ッド幾 何 学に な って平 行 線は必ず し も交 らなト と は限 らない , 三 角形 の内角 の和 は180 ゜以 上 に も180 ゜以下に もな り うると教え ら れたと き。3 ) 最初 なかな か理解 す るこ と がで きない の憐 も似 てい るで あろ う。エ この よ うに 自動 仕 訳を1 つ の突 破 口とし て の意識 革命を 訴え るの であ る。 これは また, 「 事実 オート ノ ーシ ョソ 会 計にお い てはノ 経営 活動 そ のも のか ら通言 設 備を 通じ ,電気 パル スと なっ て直接 電 子頭脳 にイン プ ットさ れ,一挙 に 最 終 結果 てあ る原価 計算, 決算 諸表示 ア ウト プ ット さ れ るよ うに な るとと も に, もし 財 務会計, 税 務会 計 におい て 必要 とす る ものがあ れば ,そ の目的 と要求に ピ ッタ リ合 致し た 元 帳や仕 訳 記帳, 勘定仕 訳伝票 等が 後から所 定 の形式 と 内容にお い て 印刷 さ れ ること にな る のであ る。 従 って, これは, 従来 のぺy とソロソでソを 意 識的, 無 意 識的に 大前提 とす ると ころ の伝 統的 会 計法にお け る仕訳 日記 帳 あ るいは 勘 定仕 訳伝票 記 入,元 帳 転記, 補助 簿 転記, 決算諸表 作成 とい っ た プ ロセ スとは全 く逆 の形 に なる のであ って。4 ) 正 に会計 におけ る革 命 であ るとい って も過 言で はない で あろ う。」 とい うこ とに なる。 つ ま り, これ は人 手 に よる処理工 程 とEDP とい う機 械に よる処 理工程 と の違いを 特長的に表 わ した もの で, これを さ らに評 論す ると次 の よ うに な る。 「そし てこ め よ うな 事態 が生ず る のは,従 来 ○い ろい ろ な生 産技術, 事 務の面 にお ける 機械 化 とい うものが 全 ぐ 人 間0 団 体労 働の機 械 へ の 転 嫁” に過 ぎなか っ た のに 反 し,コニーレ クト ロ ニ ックスを そ の根 本0 技術的 基 盤 とす ると ころ の真 のオ ート メ ーシ ョン が“ 人間 の精神 労働あ るト は 頭 脳 判断 の機械 へ の転嫁” で あ る とい う本 質的差 異に 基づ く循 ので あ って, オ ート メーシ ョン 会計 が実 に こ のエレ クト ロ ニ ックス の技 術 の粋を 集 めた 電 子 頭脳 と通 信とを そ の具 体的 手段 とし ,そ の上 に 打 樹て られた 情報 と判 断5 ) の有機的 結合体系 とし て形 成 せら れて い るこ とに よる ものであ る。」

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この ような有 機的結合体系とは,組織を機械化ベースのシステ ムを活用し ながら,一方において人間のより高度な行動展開を期待しながら,優れたマ ソ・マシン・システムの設定に よって, より環境適応的行動 へと展開してゆ くことを意味してい る。その可能性について, ハワード・レ ビソはっ ぎのよ うに語る。 「情報処理に関して,見ただけでははっきりし ない数多くの例示ある。 物的な工程管理の方法が情報利用に よって実施さ れる。物的 な工程管理の 場合,情報の自動的利片はかな りの成功を収めている。精油工場 の自動操 作や,誘導弾 の自動操縦はその例である。これら物的工程の管理と経営過 程の管理の主たる相違は,情報が展開され,適用される場合の自動性とし う点にある。 先に引用し た二例においては,人の介入をまたずに工程管理 か可能であ る。すなわち機械が,情報を処理し,その結果を期待する目標 と比較し,しかる後これを達成す るようプロセスを 自動的に調整する。こ こでは,自動的工程管理につい ては触れずに,むしろ,このような自動的 工程管理の原理が, どの程度に経営活動に適用 できるかを探究し ようとい うのである。 経営目的 のための情報作成と利用は,物的な工程管理ほど明 瞭にはいかない。従ってオートノーショソ,つまり自動的管理の最初の試 みは,自動車,エン ジン組立ての機械操作や,原子炉の操作のような面で行 われた。 オートメーションは,すでに工程管理では重要な進歩を遂げた。 やがて経営管理にも√オート メーション概念が利用さ れるようになること6) が期待できる。」 レビンのこ口言葉を まつ まで もなく,1960 年 代に至ると,EDP を中心と する事務工程は, 組織における情報システムとして展開し,EDP ベースO 情報システ ムを中核とし て全体 の情報システ ム・ネ ット ワークが構想される よ 引こなる。MIS の提案は, このような背景から打ち出された。しかし, 周知 のようにMIS は,環境の整備, 技術手段の向上,システ ムの改善など の条件を満たす ことなくいたずらに構想のみが先立ち,1970年の前半におい て,モ0 失敗を認めざるをえなかった。けれど乱 その残し元問題は,今後 の経営管理の新しい方式,思想について,いくっ かの示唆に富む ものを示し たのである。 会計│青報システ ムの必要性の自覚と,そ の視点の重要性も正し ぐそ うであ

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機械化会計の発展と情報システム(その1)123 つた。機械化会計は,一方においては,情報システ ムと七 ての側面,また他 方においては,機械化システム設計と,機 械,技術の開発,そし て,会計処 理,会計 盾報の側面を合せて効果的活用を果すべき課題を 担っているのであ る。そこで,つぎに, 会計情報システム,EDP 会計 とい った領域と伝統的 会計とのかかお り合いについて,若干の検討を加えることにし よう。 3 会 計 情 報 シ ス テ ム と 簿 記 シ ス テ ム 会 計 に 対 す る コン ピ ュ ータ の イン パ クト は , 情 報 理 論 の 展 開 に と もな い , 会 計 附報 シ ス テ ム の 成 立 を うな が し た 。 も ち ろ ん , 企 業 活 動 め 遂 行 に 関 連 し て発 生 す る デ ータ を 総 合 的 な 経 営 管 理 の た め に ま と め 上 げ るMIS の 問 題 と 無 関 係 に 会 計 膚報 シ ス テ ムを 論 ず る こ と は で き な い が , と り あ え ず , こ こ で は ,MIS の 一 環 と し て の 会 計 盾報 シ ス テ ムな い し はMIS の 高 度 的 発 展O ため に は 会 計 盾報 シ ス テ ム の整 備 が1 つ め 条 件 とな る と い う理 解 を し て お き たい 。 そ こ で , 会 計 贋報 シ ス テ ムを 一 応 次 の よ うに 考 え て み た い 。 つ ま り, 企 業 に 関 係 す る 内 外 の利 害 関 係 者 の 意 思 決 定 に こで は行動に影響 を与える とい うように 広く解する。) のた め に 役 立 ち う る よ うな 情 報 を 提 供 す べ く, 会 計 の 諸 概 念 お よび 諸 技 術 を 用 い, コン ピ ュ ー タ 関 連 諸 科 学 の成 果 を 反 映 さ せ , 原 始 デ ータ を 情 報 利 用 者 の 意 図 に 沿 うべ く ま とめ 上 汗 てし く シ ス テ ムが そ れ で あ る。 こ の シ ス テ ム の 設 定 さ れ る 条 件 と し て は 情 報 シ ス テ ム ア プp ーチ が 強 く 反 映 さ れ る こ と に な る球 , と りわ け ,(1)情報 要 求 の 確 認 ,(2 )デ ータ 源 ,(3)対 応0 プ ロ セ ス と い う3 つ の 要 素 が 重 要 で あ る。 ・ ・I い い か え れ ば , 会 計 情 報 シ ス テ ム設 定 の主 体 者 は 意 思 決 定 者 に お け る 情報 利 用 の 目 的 を 明 確 に と ら え , 他 方 に お い て , 企 業 内 外 に 発 生 七 うる デ ータ 源 を 良 く 把 握 し , か く し て , 会 計 諸 概念 お よび 諸 技 術 , コン ピ ュ ータ 技 術 , マ ネ ジ メン ト ・ サ イ エ ン ス な ど の 諸 技 術 を 用 い て 情 報 要 求 と デ ー タ の 源泉 を 対 応 さ せ , そ こ で デ ー タを 情 報 に 変 換 し て い く の で あ る。 こ の場 合 , 情 報 要 求 は 各 種 利 害 関 係者 あ るし は 経 営 者 階 層 に 応 じ て そ れ ぞ れ 異 な っ て こ よ うし , デ ータ も取 引 の発 生 に お け る 時 点 , 場 所 , 当 事 者 な ど に よ っ て ち が っ て く る。 し た が っ て , デ ータ の 源 泉 とい え ど も た だ 無 秩 序 に

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プ ールされているよりは,情報の利用目的に対応できるような形で記録され て い るのが望 ましい。 従来,会計データの中心的な記録方法として複式簿記制度が長い歴史と伝y 統に支えられて現実の企業において利用されてきた。 ところ が,いまや, コンピュータの出現にっ れて。 複式簿記制度の評価が 問 題となってきている。いわく,会計革命,いわく,帳簿のない会計云々。 ここでぱ複式簿記制度の意味を再吟 味し,いわゆる企業に関連し て発生す る 取 引 のデ ータ源 の格納 庫を簿 記 とい うシ ステ ムに 求 め, こ れが会!t'[青報 シ ステ ムの重要なサブシステムを形成すべ きものであ るとい う点について論及 し たい。 4 複式 簿記 の本質 と コン ピ ュ ータ の発展 中 世 イ タ リア の商業 の発 展とあ い まって, 企 業 の簿記 制度 とし て 完成を み7) 几 複式 簿 記 の本質 は, 一 般に, 次 の3 点に 見 出す こ とが で きる。 巾 複式簿記 入論(2) 複式 計 算対 象論(3) 複式 記 入論 つ ま り, 複式 簿記 におい て用 い られ る主 要 な帳 簿は 仕 訳帳 と元 帳とであ り, こ の帳 簿 に企業 の取引がす べて ,歴 史的 に , かつ, 項 目ご とに 分類 ・記 録さ 万れて い くとい うのが(1)であ る。 い わ ゆる 帳簿 論的 ないし は形式 論的 な 解釈で 8) あ る 。 一 方, (2)は 勘 定 学 説 と 結 び つ き , 複 式 簿 記 に お け る 中 心 的 な 計 算 ・ 記 録 場 所 と もい うべ き勘定を2 つ の系 統 に分 類し , こ こに2 種 の計 算対 象を 認 識 し, も って 複式 の意義を 見出 さ ん とす る。 こ の場 合,2 種 の計算対 象 とし て 認 識さ れ る ものは, 物 的2 勘定 学説 にも 恚づ け ば。 財産(資産と負債を指す)と資 本 であ り,2 つ の系 統 の勘定 , とく に , 資産 , 負 債につい て は,さ ら に細 分 化さ れ て個 々の 勘定を 形づ くる。 さ ら に,(3)にお け る複式 簿記 の本 質観 は, 複式 記 入を 貸 借平均 の原理 に求 め た。9 ) こ れ は取引 の二 重 性と の結 びつ きにお い て,企 業 の全 取 引 が仕訳を 通じ て, 借 方 金 額 と貸方 金 額の同一 記録y 計 算 が確 保 されにし た がって ,全 部 の勘定 の 借方 ・貸方 そ れぞ れの総合 計は 相一 致 す るこ とを 意味 す る。

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機械化会計の発展と情報システム(その1 )125 もちろ ん, 借方 ・貸方 な る用 語 は旧 き時 代 におけ る債権 ・債 務に 関す る取 引記 録を 表わし たなご りをし のぶ もので, 今 日で は, 当該 勘定 にお ける金 額: 数値 増 減の記 録場所を 示す ため の シン ボ ルと化し てい るこ とは,い わゆ る簿 記 書な どで説 明さ れる とお りであ る。 以上 の よ うに, 複式 簿記 とい うシ ステ ムが 勘定を “ 核” とし て,企業 活動 の中 か ら 選択 した取 引を こ れら勘 定 の記 録 計 算シ ス テ ムに よっ て とらえ, い わゆ る財 務諸表 作成 のため の情報を 提供す る。 で あ る から, 複式簿記 とい う シス テ ムは あ る意味 では,そ れ 自体 デ ータを 情報 に変 換す るプ1=・セスで もあ るo 一 般に 財務 諸表 の主 な るも のには , 損益 計算 書 と貸 借対照 表 とが考え られ。 これ ら の報 告書を作 成す るた め0 情報 源 ないし は デ ータのプ ール とし て勘定 体系 が存在す るわけ であ り,し た が って, 複式 簿 記 の 複式 の意味を, 損益 勘 定系 統 と在 高勘 定系 統 の2 大 系 統 の諸 勘 定に 維 持し て,対 照記 録を 行 う点に10 ) 求め る見 解 もあ る ○ い ず れ にし て 乱 あ る1 つ の取 引 につ い てそ れを 取 引要 素(具体的にはxx:a/cetc に)に 分解し, 借方 ・貸 方 の 同一 金 額 の把 握 の プロセ スを 通じ て貸 借 平均り 原 理 が作用し , この貸借 一 致 の原則 に よって計 算の正確 性 が確保さ れ る。 つ ま り, 複式 簿記 はこ れら の関係 を 自ら の メカ ニ ズムの中 に 内蔵し, し たが って, 制約さ れ た範 囲で は あ るが 自己 統 制手 段を 持つ ことに な る。 こ れ を 複式 簿記 の自己 検 証機能(selfprovingfunction ) ともい う。 と ころ で, この よ うに,そ れ 自体, 優れ た機 能を 備 えた 複式 簿 記が歴史 と と もに企 業 の中でそ の生 命を 全 うし て き た石げ であ るが, わ れわれぱ,一 方。 デ ータ処理 機構 の発 展に 目を 向け なけ れば な ら ない 。 複式 簿記 の制 度とと も に企業において活用 されてきたデータ処理の用具とし ては,そろばん 11 ) な お,そろばんを用いて計算する方法を珠算といい,さらには珠算の数理と商 業計算を有機的に結合させた計算システ ムと七て計算実務なる分野屯考えら れ るが が挙げられる。 デ ータ処理の目的に よってはそろば んの活用も一 考し うるが, 総合的 データ処理の問題としては会計機,PCS,EDPS など の発展を念頭に置かなければ ならない。 デ ータ処理機構が手作業あ るいは会計機,PCS の段階では, 複式簿記ay. 方法はそ れほど変らないし, ましてや,複式 簿記O 本質が再吟味された り,

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簿 記理論 の変 革 が論 議 さ れるに は至 らない。 し かし ながら, 電 子計 算 機の発 展は こ の間の事情を まった く異に す る。 コ ン ピ ュータの発 展は, そ の驚 異的 な計 算力,記 憶能 力に 照らし , 会 計作 業の 集 中的処 理は も と より, プ ロ グラ ム化さ れ うる意思 決定 の実行 , はて は,数 学 的 統計的 アプ ロt―チ の会 計 への導 入を 可能にし, 合 わせ て, 会 計をし て情m 報 シ ステ ムへ と変 化 せし め た のであ る。 また, コン ピ ュー タ の発 展は, 管理 会計 におけ る新し い展 開を うな がし , なか んず く, 金 額表 示に 加え て物 量表 示 の問 題 は会計 の シス テ ムに大 きな影 響を 与え た。 いわ ゆる, 複式 簿記 にお いて は取 引発生 に もとづ く勘定 把 握 とし ては金 額 数 値 のみが問題 に な るが, 高度 に発 展し た電子 計算機 シ ステ ムに おけ る取引 の とらえ 方とし ては , シ ステ ム・デ ザイン の方 法に よっ ては, 金 額数 値 も物 量 数 値 も合 体さ れた 形 で表 現さ れる 傾向かあ る。し た が って, デ ータ処 理 の 見 地 からは, 金額数 値 のみを と り出し て情報を 作成す るの は意 味が 薄 れ よう。 と くに ,情 報 の集中 化 ないし は 統合 化が進 み, 意思 決定 に役立 ちう る総合 的 情報 の確保 とい う段 階 にな れば, こ の点 がブ 層顕 著に なろ う。 いずれにしても, コン ピュータの発展が会計のシステ ム サ ブ シ ス テ ム と し て の 複 式 簿 記 の シ ス テ ムを 問 題 に.す る こ こ で は そ の に影 響 を 与 え た 結果, 生じ てき た と思 われ るもり に2 つ の問 題があ る。1 つ は多 元 的 簿 記(MultidimensionalBookkeeping )であ り, も う1 つ は行 列 簿 記(Matrixial12 )Bookkeeping ) であ る。 5 多元的簿記 の思 想とそのシステム さて,複式簿記のシステムがデ ータ処理機構の発展,と りわけ情報 のネッ ト ワークの中心的存在であるコン ピュータの展開につれて,そ の変質を余儀 な くされてきてはいるか,ここで問題にしたいことぱ,帳簿組織がどうなる とい うようなものではなく,むしろ,会計情報システムを 支え る複式簿記の システムの構造的理解に焦点を合わせる。 複式簿記のシステ ムにおける複式記入の法則に もとづ く借方・貸方同一金 額記録・計算は,たしかに,大きな特長ではある。 しかしながらん井尻教授は,複式記入簿記制度に関する数学的 ,哲学的,

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機械化会計の発展と情報システム(その1 )127

行動的 基 盤は完 全に 築か れ たわけ で はな く, 次 の点 が問 題 にな り うるとし て13) い る。

(1) 複式 記入(doubleentry )とい って も,分類 的 複式記 入(classi丘cationaldouble-entry )と因果 論 的 複式記 入(causaldouble-entry)とい う異な れる2 つ のタ イプが あ るこ と。(2) 分類 的 複式 記 入は論 理 的にい え ば,2 つ以上 の ものを お り込右 こと に よっ て多 元記 入 てmultiple・entry)へ と拡張 さ れ うる。(3 ) 資 産 の増加 ・減少 間 の因果 関 係は 複記入制 度を し て複式 た らし める と ころ のものであ る ○(4 ) 複式 簿記制 度 の真価 は シス テ ムそ れ自体 の美 し さにあ るの ではな く, む しろ ,そ れが 我 々を し て資 産 の変化 にお け る因 果 的 な きず な の研究 に か りた て ようとす る,い わ ゆ る思考 のイン パ クト にあ る。 こ こに, 井尻 教授か 示 さ れた 複式 簿記 に関す る本質 的 理解 は, 従来 の本質 観,つ ま り, 帳簿 論的 ない し は勘定 体系 論的 なそ れ とは 異な り,企 業にお け る経済現 象を “交換 ” に も とづ い た因果 関 係とし てと らえ る とい う点て まさ に卓見 とい え よ う。 従来 ,い わ ゆる 複式 記 入 の 思想 とし て,1 つ の取引 をそ の取引 要素 に分 解 し ,借方 ・貸 方とい う2 面 的把 握 に よって とらえ てい く, いわ ゆ る分類的 簿 記 のシ ステ ムが想定 さ れた が,い まや, 通常, 借 方 ・貸方 に現 わ れる2 つ の 勘定 は同一 のアン グルか ら とらえ ら れ, 両者 の因 果関 係に よって 結び つけ ら14 ) れた2 つ の異 な れる対 象物 の表 現 であ る。 つ ま り, こ れは, 分類的 簿 記 の シス テ ムが あ る取引 対 象を 借方 ・貸 方 の2 つ のアン グルか ら とらえ だ のに対 し て, 因果論 的 簿記 のシス テ ムが取引 対 象 に の場合,個々の経済的資源を指すものと思われる。) を 一 つ の アン グルか ら, い いか え れば ,個 々の取引 要素 の増 減 という 同一 のアン タルから とらえ てい くわけ であ る。 こ の場 合, 交換 とい う取引 関 係に もと づ き,当 該 経済資 源 間 におけ る因果 関 係を 認 め るこ とは もち ろ んであ る。 企 業 の経済的 資源 とい う抽象 的 な表 現を して 乱 現 実 に,企 業 の経済 活動 の遂行 に際し て直接 に 関連し て くる のは資 産 であ る。 し たが って , 負債 や資 本は 将来 に おけ る現金 の減少 (資産の減少) とい う 形 で とら え られ るわけ であ る。

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であ るから, 経済的 資源 の増力い 減少を ともな う因果 関 係は 現 在時点 のそ れ のみ ならず, 現 在 と将来 とい うよ うな時 間的 な要素 に も関 連し て くる。 とに かく, 会計 シ ステ ムの サブシ ス テ ムとし て の複式 簿記 のシス テ ムは企 業 の保有 す る経済的 資 源 の有高を 期 始と期末 に区 切 って 明 らかに す る。 この 場 合, 経済資 源 間 の動 きを 因果 論的 に とらえ る立場 か らに, この資 源 の中 に 資 産, 負 債, 資 本 な どの貨 幣的 要素 の みならず ,物 量的 な要素を も包含し う る のであ る。い わゆ る井尻 教授 の主張 で もあ る物 量 会計(physicalaccounting)15 ) のシ ス テ ム構想 が これで あ る。 △ い い か えれば, こ の具体的 表現 とし ての多 元 的 簿記 の シ ステ ムを 通じ て, 企 業 の保有 す る経 済的資 源 (貨幣的・物量的要素とも) の動 きを ,そ の活動 に あ わせ て把 握し てい くのが物 量 会計 のねらい で もあ る。 企業 の活 動は 機 能的に み れば, 材料 購入, 労 務生産 , 販売 な どが考 えら れ るの で,そ れぞ れ の面にお け る活動 状 況を示す た め の措 置が,多 元 的簿記 の シ ステ ムに組 み込 ま れる必 要 があ る6 活動 勘 定(activityaccounts) と呼ば れる もの がこ れに あ たる。 もちろ ん, こ の活動 勘定 に は取引 発生 の状 態に もとづ く仕 訳に よって 分類 さ れ, 集 計さ れ る。 そ れ故,「 活動 勘定 は, そ れら が “flow ” 勘 定 口stock" 勘定である資産勘 定と対比される」 であ るけ れ ども損益 に直接 関 係し ない 活動を 含 む がゆえ に, よ 呪 広 い意 味を 持つ とい う観点か ら, 通常 の複式 簿記 制 度にお け る損益 勘16 ) 定 と類 似的で あ る。」 とい うことに なる。 そ れで は次 に多 元的 簿記 の具体的 な モデルを 井尻 教 授 の例に な らって示 し17 ) て み よ う。(数字その他を若干修正した。) 期 始貸 借対照 表 積極資産 現金 材料 製品 機械(3 年使用) 消極資産 単位

資産 200,000 2,000 1,000 3 150,000 期 中取引

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機械化会計の発展と情報シ ステ ム( そ の1 )129 (1) 現 金 ¥50,000 で 材 料3,000kg を 購 入 す る 。 (2)300 時 間 の労 働 力 を 購 入 し , 現 金 \75,000 を 支 払 う。(3) 材 料4,000kg, 労 働 力200 時 間 噺 費 消し , さ ら に3 台 の 機 械 に 関 し1 年 間 の サ ー ビ ス を 享 受 し て 製 品5,000 個 を つ く り上 げ た 。 (4) 製 品4,500 個 を 売 り上 げ,'上現 金 で \300,000 を 受 け 入 れ た。 な お , 販 売 活 動 に 費 や さ れ た と み ら れ る 労 働 力 は60 時 間 で あ る。 ⑤ ご 般 管 理 的 業 務 の た め の 労 働 力 は40 時 間 で あ る。 (6) 借 入 金 の 分 割 払 い は \50,000 で あ り , 現 金 で 支 払 う。 以 上 の取 引 に も と づ い てstock 勘 定 とflow 勘 定 と の 関 係を 一 覧 表 に 示 せ ば 次 の と お りに な る。c 資産お よび活動勘定におけ る細 目は 省略す る。)( 第1 表) 第1 表 資産一 活動計算表 現 金( 円) 積 極 資 産 j ノT寸 泌乏 口口3 年 使 (kg ) ( 個 ) ( 台 ) 期 始 残 高 期中におけ る 活動1. 材 料 購 入2. 労働力 調達 3.生4. 販5. 管 6 活 期 産 売 理 済 計 う 高 200,0002,0001,0003 一 一 一 −50,0003,000 −75,000 −4,0005,000 ―3300,000 −4,500 −50,000 -125,000-1,000 500 325,0001,0001,500 - 一 一 ―3 0 消極資産 労 働 力 ( 人間 借 入 金 一時 間) (円) -3 33 −300 −200 −60 −40 0 0 150,000 - −50,000--50,000 100,000 ら もっと も, これだ け のデ ータでは,一 体, 企業 全体 とし て モ の保有す る経 済的 資源 はい く らに なる のか (つまり, 資産がいくらで負債・資本がいくらかと いう意) は っき りしな い わけ であ るが, これ らのデ ータに 加え て,そ れぞ れ の物量 数 値に 関 わる単 価(unitprice )を イン プ ットし て期 始 ,期 末におけ る 全体 の金額 数値を 出 せば, そ れが 明確に な って くる。 し たが って 当期 の利 益 の計 算は, か くし て求め ら れた期 始お よび期 末 の純 財 産を 比 較し てそ の差 額 とし て考 えら れ るが,一 方, そ の期 間中 の活動総 計を ……貨 幣数 値 十物量 数 値 ×単 価 とい う計 算式 に よって も求め られ る。

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いずれにして 乱 前に示した多元的簿記のモ デルは,あ くまでも経済活動 のプロセスに ともな う経済的資源 の増減変化を貨幣計数お よび物量計数でと らえ,それ以降に予定される情報要求に備えて待機し ている姿を現わしてい る。 これは,いいかえれば総合的な情報システ ムC)一環 としての生の情報な いしは データのプ ールを意味するものと思われる。し かしながら,このよう な多元的簿記を実行に移すとしても種々の問題がある。井尻教授の指摘によ れば,実際には,すべての資産お よび活動を個々に記録することが困難であ るために,いきおい,それらを少数の クラス別に集計せざるを得ないこと, 将来の現金収支に関連せる受取・支払勘定と手持現金との関係,その他,自18) 己所有の機械とレンタルに よる機械に対する取扱いなどがそれである。 とはいえ, コン ピュータを 前提にした情報システ ムの見地 から,また,企 業における各種管理階層の意思決定者の情報要求が多様であればある程,多 元的な情報をアウトプ ットし うる可能性をもったデータ源が用意される必要 があ る。 し 6 行 列 簿 記 の モ デ ル 行 列 簿 記 (MatrixialBookkeeping ) は 数 学 上 の 行 列 な い し 行 列 式 の 考 え 方 を 簿 記 の シ ス テ ム に 応 用 し た も の で あ る 。 。.I 一 般 に マ ト リ ッ ク スA は 次 の よ う に 表 示 さ れ る 。 A = αil α12 ‥‥ ‥α171 α21 α22"""din αml α 2 Cimn こ の場合,横のラインを 行といい,縦のライソを列といい,したがって, たとえば α21は2 行1 列における α を意味する。 そこで,複式簿記におけ る仕訳・勘定記入をマト リッ クス方式に代えて表 示する試みがなされる。つ まり, 行の欄に。貸方をあて,列の欄に借方をあて( 逆でもよいが), 企業の活動にともな う取引に関連す る勘定をすべて網羅し た正方形のマト リックスに よって期始・期末の経済的資源の有高と増減変化 を とらえていく。 たとえば,商品\65,000を現金で販売す るとい う取引については,従来の

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機械化会計の発展と情報システム(その1 )131 仕 訳 ・元 帳記 入 は次 のとお りで あ った。 仕訳 :(借 方) 現 金65,000 (貸 方) 商 品65,000 元帳記 入 : 現 金1 ニ 商 品2 商品65,000 現 金65,000 これに対し て,仕 訳を ベ クト ルで 表現す れば,F(2,l,5) =65,000 数 字の2 は商 品ale コ ード 番号を 意味し,1 は 現金ale コ ード 番号を示す ことに な り,5 は 日付を 表わす。65,000 は, もち ろ ん ,取 引 金額¥65,000 を 表 わし てい る。 これら配 列は 行 ノ・列にし た がい ,貸 方 ・借 方 ・ 日付 ・金 額と19) い 月報序に な ってい る。 つ また,こ の取引 を元 帳記 入に 代え て マト リ ッ クス的 に 表 示す れば 次 のとお り。

現 金 商 品 売掛金 現 金 商 品 65,000 売掛金 この よ うに 行 列簿記 のシス テ ムにあ っては,伝 統的 な 複式 簿記に おける借 方 ・貸 方 とい う複記 入(doubleentry )に 代え て 単記入(singleentry)に よる 記 録が確 保さ れ,そ こで統一的 な コ ーデ ィン グ・シ ス テ ムに 支え ら れ れば, ベ クト ル形式 に もとづ く歴 史的記 録 は もと より, マト リ ッ クス形 式 で の企業 活 動の一覧 性 が得 られ る ことに な る。 次に ,一 連 の取引を 設 定し て行 列簿記 のシ ス テ ムに おけ る勘定 間 の動 きを み てみ よ う。 便宜上 , 前に 挙げ た多 元的 簿記に おけ る 例を 示し て み ると,1 ) 材 料3,000kg, 現金 買 \50,0002 ) 労 働力300 時 間, 現金買¥75,0003 ) 製 品製 造5,000 個, 材料4,000kg, 労 働力200 時 間, 費 消減価 償却費 \6,000

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4) 製 品4,500 個 , 現 金 売 ¥300,000, 販 売 費 ( 給 料 ) \15,0005 ) 一 般 管 理 費 (給 料 ) ¥10,0006 ) 借 入金 返 済 \50,OOO 現 金 払 い と な り, また , 期 始 の貸 借 対 照 表 に 関 す る デ ータ は 次 の よ うに 設 定 さ れ る。 資 産 現 金 \200,000 材 料33,333 (16.66 ×2,000 個)‥…・な お 単 価16.66 は \50,000 ÷3,000 個 か ら 求 め る 製 品66,667 (66.66 ×1,000 個) … … な お 単 価66.66 は \300,000 ÷4,500 個 か ら求 め る 機 械12,000 (帳 簿価 格4,000円 ×3 台) 負 債 し 借 入 金150,000 ニ 資 本 金162,000 な お , 勘 定 科 目 の コ ード 番 号 を 一 応 次 の よ うに 設 定 し よ う。1 / 現 金8. 減 価 償 却 費 十2. 材 料9. 製 造3. 製 品10. 売 上 原 価4. 機 械11. 売 。 上5. 借 入 金12. 販 売 費6. 資 本 金13. 一 般 管 理 費7. 賃 金 給 料14. 損 益 そ こ で , 前 に 挙 げ た 取 引 例 に そ っ て ベ ク ト ル 仕 訳 を 次 に 示 そ う ( 日付はと くに考 慮しない)■。 丿1 )F (1,2 )=50,0002 )F (1,7 )=75,0003 )F (7,9 )=50,000 … … 製 造 のた め 費 や さ れ た 労 働 分F (4,8 )=6,000 … … 機 械 減 価 償 却 費 計 上F (8,9 )=6,000 … … 同 上 製 造ale へ 振 替 犬F (2,9 )=66,667 … … 材 料 消 費 分F (9,3 )=122,667 … … 製 造a/c よ り製 品ale へ 振 替F (3,10 )=89,334 … … 売 上 製 品 の 原 価

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機械化会計の発展と情報システム(その1 )1334 )F (ll,l) =300,000……製品現金売F (7,12 )=15,000 ……販売費5 )F (7,13 )=10,0006 )F (1,5 )=50,000 犬 なお,当期純利益を計算するためには次の追加ベ クトル仕訳が必要になる。 売 上原価を 損益a/c に振替え る仕訳 犬i^ (10,14)=89,334 売上 高を損益a/e \こ振替える仕訳^ (14,11)=300,000 販売費お よび一般管理費を損益ale に振替え る仕訳i^ (12,14)=15,000 ‥…・販売費i^a3,14 )=10,000 ……一般管理費 この結果,当期純利益は\185,666 とな る。 また,多元的簿記のシステムにおける結果 と一致し うるかどうか検証して み ょう。 単価(unitprice)を一応,次 のように設定する6 材料単価……\16.66 製品単価……\66.66 機械期始帳簿価格(1 台) \4,000 し機械期末帳簿価格(i 台) \2,000 そ うす ると, 期始財政状態 資産 \200,000十\16.66×2,000十\66.66×1,000 十\4,000×3 =\312,000 負債 \150,000 資 本 \312,000−\150,000=\162,000 期 末財政状態 二 資産 \325,000十\16.66×1,000 十\66.66×1,500 十\2,000×3 =\447,666 負債 \100,000 資 本=\447,666−\100,000=\347,666とな り

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134 ゆえ に期 末資 本有高 一期 始資 本 有高に よって純利 益を 計算す れば ¥347,666 −¥162,000 =\185,666 とな る。 また は,多 元的 簿記 にお け る期 中活動 総計 に単 価(unitprice )を イソ プ プ トし てや れば,当 期純 利 益は 次 の計算 に よって も求めら れる。 積極資 産 におけ る増減分 \125,000−\16.66×1,000 十¥66.66×500−(\4,000−\2,000)×3 消極資産 における 増減分 上 十\50,000=\185,666 ところで,以上で明らかな通 り,行列簿記と多元的簿記との持ち味は若干 異なるようであ る。多元的簿記のシステムが企業の経済活動にともな う経済 的資源の増減変化を1 つ の因果関係としてとらえ,従来の貨幣数量に加えて。 物質数量のデータをも把握す るシステム構成を計ろ うとす るのに対し,行列 簿記は数学におけるマトリックスの考え方ないしは技法を簿記のし くみに適 用したものである。 / もちろん,その結果 として,企業の経済的資源の動きを期間的に ストック とフローとでとらえるにして 乱 両者におけるシステムからアウトプットさ れる情報は異なる。つ まり,多元的簿記においては,そ れは,原デゞ 夕とし ての貨幣数量お よび物質数量 の格納庫であり,それらのデ ータをもとに集計 と総合のプロセスであるアグリグージョンを経て,はじ めて,一定時点にお ける企業の保有せる資産・負債 ・資本の価格統計やその期間における利益額 が決定されるのに対し,行列簿記のシステムは,そ れ自体,一応の貨幣数値 による全体評価は可能であ るが,一面,イン プットは貨 幣数値 のみでなされ るがために物量数値の点が考慮されない。 雲仙 多元的簿記において貫かれた因果論的関係の思考は形式面からみれ ば,行列簿記においても,そ れは鋭く反映されるのであ る。つまり,行列簿 記におけ る単一記入複式分類システ ムは,何行何列……円とい う表現を 通じ て経済的資源の減変化をつ かみ うるし, また, マト リックス形式で表現されー 十 一 一 S 一 一 S ・……l

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金額数値│-裾 叫 臨 奴 繩 璋 い﹃ り一 恒 嶼 ﹃一kt 粥 ` 睡 機械化会計の発展と情報システム(その1 ) 135 呪《口 祐 つC3c 、cv 】 ←m

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136 〉 だ計算表か㈲金額数値をザ出発点として矢印の方向に目を向け る 経 済的資源間り 因果 関係を一覧するこ とができるの七ある。 W 1 と に よっ て , 最後に,行列簿記におけ るコンピュータめオペレ ー-yョンを フP ―ダイア20 ) グラムを通じてみていこ う。 一般に,複式簿記においては,日常取引がまず仕訳帳に記入され,そ こか ら総勘定元帳に転記される。そして,期末において総勘定元帳に格納された デ ータにもとづいて損益計算書と貸借対照表とが作成さ れる。 こ の 場 合 , 勘 定 組 織 論 的 に い え ば , 勘 定 記 号 の 問 題 が コ ソ ピ レ ー シ ョ ン に あ た っ て も 重 要 で あ る 。=I21 ) ケ ム ニ ー 達 は , 次 の よ う な 勘 定 記 号 の 設 定 を し て い る 。 貸 借 対 照 表 勘 定1,2 … … ゐ 損 益 勘 定k +1 収 益 勘 定ik +2 … … み 費 用 勘 定 万h +1 … …/22 ) 引 出 金 勘 定 /+1 … …n ユ ー タ ・ オ ペ ここで,∇│とくに, 勘定 ゐは持分ないしは 乗除 金,あ るいは正味財産勘定 丿 第1 図 期中の取引と期末残高め計算 「=㎜「S ―㎜皿四―I ・ L. 一 一 tart 「‘  ̄  ̄  ̄'  ̄  ̄ ゛  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄‘ ̄  ̄‘・│ 終り:Ci,・・・・,Cn および1Di, ……,Dn は借方,貸方1 残 高 と な る 。 I I I -- 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 ( 出所)Kemenyandothers.FiniteMathematicswithBusinessApplications,1962, ニJp.359 よ.り. ・. ’`

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l  ̄IS ・-− 機械化会計の発展と情報システム(その1) 第2 図 損益計算書の作成 Γ ︲111 −1 p は 純 損 益 : 1 一 一 − 四 − ㎜ ・I 137 ( 出所)Kemenyandothers,Finite にMathematicswithBusinessApplications,1962,p ,360.

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第3 図 貸借対 照表の作成 「""i!Start ! f一一一‘ 一一一一 一一一一_ ¬ : 終 り :BCi, … …, 召Ck は 負 債 でl ! あ り, 召Di,… …,BDk はI1 資 産 で あ る。Sj_ 。_ 一一一 _− 一一j ( 出 所 )Kemenyandothers,FiniteMathematicswithBusinessApplications,1962,p.361, を 意 味 す る ○ ’ ・ 次 い で , 当 該 期 間 に お け る 各 種 勘 定 の 借 方 合 計 お よ び 貸 方 合 計 を そ れ ぞ れ 求 め る た め にA,) )n とC^ … … ,^ 、 と を 設 定 す る 。 そ し て , 貸 借 対 照 表 関 係 の 勘 定 は 前 期 よ り の 繰 越 分 か あ る の で , 当 期 阻 の 変 動 分 と 合 算 さ れ る の で あ る レ こ の 間 の オ ペ レ ー シ ョ ン を フp ー ・ ダ イ ア グ ラ ム に し た の が 第1 図 で あ る 。 モ こ で ぱ , ま ず , 第1 の ル ー プ に よ っ て 個 々 の 取 引 けy … …Z よ ) の 合 計 を 貸 方 別 , 借 方 別 ( 行 肌 列 別 ) に 求 め , 第2 の ル ー プ に よ っ て 前 期 の 貸 借 対 照 表 残 高 に こ れ ら を 加 え て い く ( な お , こ こ 七 , αい よ取 引 金 額 ,Ci は 貸 記 さ れ る べ き 勘 定 番 号 , め は 借 記 さ れ る べ き 勘 定 番 号 を そ れ ぞ れ 表 わ し て ト る )。 当 期 間 の 取 引 が 集 計 さ れ , 前 期 よ り の 繰 越 分 と の 合 算 が 済 め ば 決 算 手 続 を 経 て 財 務 諸 表 が 作 成 さ れ ね ば な ら な い 。 そ こ で , 決 算 整 理 関 係 な ど の 問 題 を 省 略 し て , 損 益 計 算 書 と 貸 借 対 照 表 を 作 成 す る プ1= セ ス を 流 れ 図 で 示 せ ば 第2 図 と 第3 図 に な る 。 ま ず 第2 図 の 損 益 計 算 書 作 成 の フp ー ・ ダ イ ア グ ラ ム で は , 第1 の ル ー プ に よ っ て コ ー ド 番 号k +2 … …h ま で の 収 益 勘 定 を 集 計 し , 第2 の ル ー プ に よ っ て コ ー ド 番 号h +1 … …/ ま で の 費 用 勘 定 を 集 計 し , つ い で 第3 の ル ー プ に よ っ て コ ー ド 番 号 /+1 … … μ ま で の 引 出 金 勘 定 の 集 計 を 行 な う 。 次O

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機械化会計の発展と情報システム(その1 )139 段階 で 純 損益♪ が 計算さ れ,そ れが利 益 の場 合に は エ クイ テ ィ勘定 に貸記 さ れ, 損失 の場 合に は 同勘定 に借記 さ れることに な る。 さ て, 第3 図 の貸借 対照 表 の作成に 関す るフ ロ ―・ ダイ ア グラ ム で は,1.2, …… 力 まで の貸借対 照表 関 係に 関す る勘定 につ い て貸 方合 計 (c ) から借方 合計(pi)を 引い てそ れが0 よ りも大で あ れ ば,そ の勘定 は貸方残 を意 味す る ので 負債 とし て表示 さ れ ようし, まfc, そ れ が0 よ りも小 さい (すなわちヴイナス)な らば資 産 とし て表示 さ れる結 果 に な る。 さ て, 以上 の よ うに 会 計情報 シ ステ ムのサブシ ス テ ムとし て の簿 記の シス テ ムを デ ータ の源泉 ない しは デ ータ・ プ ールを構 成す る とい う立場 か ら多元 的 簿記 ない しは 行列 簿記 のシステ ムを と り上げ て きた 。 そ こでは, コン ピ ュ ータの影響あ るい は数量的 諸 技 法 の発 展に と もない 複 雑な企 業活 動に おけ る会 計 清報利 用者 の情報 要求に 十 分 こ たえ られ る体 制 の 一部 とし て, で きるだ け生 の形 でデ ータを 把 握し うる シ ス テ ムが必 要とた っ てく る。 し た がっ て, 会計 情報 源 とし て の複式 簿記 の本 質を 経済資 源 の増 減に関 る 因果 関 係とし て理解し ,貨 幣数 値 のみな らず 物量 の変 化を も とら える多 元的 な簿 記 シス テ ムの設 定 が考え ら れる。多 元的 とい う限 りでは, マト リッ クス の考 え 方を 簿記 に 適用 させた 行列簿記 もまた多元 的 簿 記 といい うる。 両者 の 違い に ついて も若干 言 及し て きた が, コン ピ ュータ の利用 が進み, 数量的 技 法と 会計 と の結 びっ きが一層 顕著 にな れば , マト リ ッ クス の考え方 のみなら ず マ ト リ ッ クス演 算 の方法 も どんど ん会計に アプ リ ケ ートさ れ るにち がい な し七 7 会計 情報システムと機械化会計 会計 贋報システ ムは,組織体の情報システムの会計的側面を担 うシステ ム で,それは正し く測定,伝達,評価のし くみをなす ものであ る。 このシステ ムは時に よっては,他の組織体の同システムと連関して, より広い範囲での 経済行為の評価に役立つ情報処理を行な う場合 もあ る。これに対して機械化 会計は,機械をベ ースにしての会計であって,会計処理工程が機械群によっ て処置されてい る場合をい う。したがってこの場合は,機械の性能,システ ム・レベルに よって会計処理の方式や結果が影響を受け る。 また,機械の効

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用 を高めるための会 計処理上の工夫 も必要 となる。 つ ぎに会計隋報システ ムと機械化会計の発達に よって考慮さるべ き視点, 効果な どについて列挙し てみると下記のような点があげ られるであろ う。 (会計 贋報システムとしての場合) ① 考慮さるべき視M ア)財務会計と管理会計のシステ ム イ) データペースの形成 ウ)予測会計とマネジ メント・システ ム エ片 ットワり 化 オ)分散処理システムとシステ ム安定度 か 情報化の程度と情報機器の活用 ③ 効果 の点 キ) デ ータ処理の速度と情報化 ク)大量処理 ヶ) 因果の測定 十コ)予測モデルの活用 ( 機械化会計の場合) ① 考慮されるべき視点 ア) 財務会計のみ の場合 イ) 管理会計導入 の場合 ウ) 一般事務機器利用の場合 エ)EDP ベースの場合 オ) ネ ットワーク化の場合 力) オフィス・オートメー宍ヨンの場合 上 ③ 効果の点 キ)速度と量の改善 ク)品質とエ ラーの減少 十 ヶト 情報蓄積と検索速度の向上 コ) 情報空間の設計の進歩 このようなシステ ム改善は,当然のことながら,一方において組織上の問

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機械化会計の発展と情報シメテム(その1 )141 題や シス テ ム管理上 の問 題を 新 らたに提示 す る。 つ ま り√ 従 来の経 理部門 の 組織 とDP 部 門 との関 係,DP 部門 自体 の組 織編 成 の仕 方, ス タ ッフの育成, あ るい は, シ ス テ ム設 計 の検 討, シ ステ ムの安全 性, 信頼 性 の実 現 のため の 方策 な どがこ れであ る。し か も,機 械 の陳 腐化 と新機 構 の開発 な どに よるシ ステ ムの維 持管 理 も また1 つ の研究 課題 となる。 こ れ ら の場 合に 機械化 会 計 は, 会 計 盾報 シス テ ムを 構成 す る機 械 ベ ースの会 計処 理工 程を 中心 とし て の 検討 領域で あ り,そ れ はつねに 会 計[青報シ ステ ム の構 図 に よって左 右される 立場 にあ るか ら,機 械 の進 歩, そ のレベ ルを 考 慮す る と ともに上 記構 図 の変 化傾向 も充 分反 映す る もので なけ ればな らない 。 し か も, 会 計処 理上 のオペ レ ーショ ナルな面は ほ とん ど機 械 シ ステ ム内部 に 移行す る とす れば, こ の面 は ます ますブ ラ ッ クボ ッ クス化 し, 簡 単に そO 過 程 のチ ェ ッ クを 行 うことは難し くなる。そ こで ,新 らた に これを コント ロ ールし , また理 解す る ため のシ ステ ムを 開発し なけ れば な らない 。つ まりこ れは, 会 計 情報 シ ステ ムにはそ れ な りのコント ロ ール ・シ ス テ ムを, また機 械化 会 計シ ス テ ムに は, それに 応じ た コントロ ール・ シ ス テ ムを 用 意し なげ れば ならない こ とを 意 味す る。 こ の コソ い==・− ル ・シ ステ ムの役 割を果 すシ ステ ムのこ とを メタシ ステ ム(meta・system)とい う。 現代 社会 は, シ ス テ ムが多様 化し, 複合化し ニ いろ いろ と轜 頓す る。し た がっ て, もはや 人 がシ ス テ ムを 管 理す る時 に,直 接 これを コントpr ールし え ない 場合 かお る。そ こで, シ ステ ムを シス テ ムに よって コ ントロ ―ルし た り, 測定し た り, 評価し た りす る ことにな る。 だか ら, 高 度 な処 理機構 な どの活 用に 際し て は,あ らか じ めそ れに 対応す るj タシ 不 テ ムを 開 発し ておかなけ れば ならな い。1960 年 代 の会計 情報シ ステ ムの課題 と80 年 代 のそ れ との大 き な相違 は, こ の よ うなシ ス テ ム構図にあ る もの とい うこ と がで きる。 つ ぎに これ ら の諸点 を検 討し, 高 度シス テ ムの構 図 を描 くために ,最近 の 情報 機器 の開 発, オフ ィス・ オ ート メ¬シ ョン の展 開な どを 研究す ることに し たい。(その2 以降) 付記 本稿4 節∼6 節までは故木村勤氏の遺稿であり,共同研究の過程でお預りし ていたもので,この稿を活用して,課題の検討を推進したノ( 昭和55年3 月11日受理)

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1)2 )3 ) り う45 神 戸 大 学 経 済 経 営 研 究 所 『 会 計 機 械 化 研 究 』1956 年 。 「 前 掲 書 」37 頁 。 南 沢 宣 郎 著 『 オ ー ト メ ー シ ョ ン と 会 計 学 』( 上 ), 同 文 館,1958 年,6 頁 。 「 前 掲 書 」6,8 頁 。 「 前 掲 書 」8 頁 。 6)Howards.Levin,OfficeWorkandAutomation,1956,JohnWiley&Sons, 邦訳 『事務 と オートメ ーション』4 −5 頁 。7 ) 神戸大学会計学研究室編『会 計学辞典 』昭和41 年 版,859 頁, 戸田義郎稿。8 ) 「 ヒ ューダリ(Hiigli,F.)お よびシ ェア(Schar,J.F ・) のとなえた物的 =勘定 系 統説にしたがえば,企業に所 属するあ らゆる財産には,プ ラスの性質を有する ものすなわち積極財産(Aktiven )一 資産- と,マイナ スの性質を有す るもの すな わち消極財産(Passiven ) 負 債- とが包含されてい る。 ゆえに,プラ スの財産( 積極財産) とマイナ ス財産( 消極財産) との代数 的総和を 求めると, 純財 産(Reinvermogen ) が見 出されるが,こ れが すなわち企業 の資本である。」 井上達雄著 『現代商業簿記 』昭和37 年版,19-20 頁。9 ) 取引 の二重性 とは,たとえば ,「 商品 \10,000 を現金で買 入れた 取引において, 資産 である商 品の増 加に対し 同様資産であ る現金の減少が相対応し てお り,こ う して,両者とも価値変 動は \10,000 の等価関 係に おいて発生してい る」 とい うこ とを 意味する。井上 達雄著,前 掲書,39-40 頁 。10 ) 木村重義著『簿記要論 』昭和38 年 版,7 頁 。11 ) 珠 算の数理 とは, そろば んの構 造を利 用し ての補数計算や 省 略 算 (short-cutmethod )を 意味する。12

) 多 元的 簿記はYujiIjiri ,TheFoundationsof ≒Accountin産Measurement,1967, のpp.101-115 参照。 また ,行列簿記につい ては日経文 庫,越村信三郎著『行列 簿記 のすすめ 』昭和42 年 版,参照。13 )Y.Ijiri ,ditto,p.102.14 )ditto,p.102.15 ) 神戸 大学会計学研究室編『会計学 辞典』昭和41 年版,72 頁 。16 )Y.Ijiri ,ditto,p.110.17 )ditto,p.111-114.18 )ditto,p.115.19 ) な お,各取引を 仕訳するにあ たって,一定 の形式に よる カ ードで表現し,それ を アダリゲートするやり方は, 越村信三 郎著『行列簿記 のす すめ 』に くわしい。20 )Kemeny,Schleifer ,Snell,Thompson;FiniteMathematicswithBusiness

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Applications,1962, 21)ditto,p.359. 機械化会計の発展と情報システム(その1 )pp.358-363.143 22)withdrawalaccounts を 一応,引出金とい う言葉を あ てておいた が, コーラ ーの辞典では次 のような説 明を してい る。 「 所有者ないしは株主に支払われた 現金 また は財産で あ るが,こ れは㈱配当な い しは 他の利益 処分(所有主勘定 または利益剰余 金〔留 保利 益〕ヘ チ ャージされ る とし て, もしくは,(b)払込資 本の減少(た とえば,株 主の再買ないしは清算配 当 ) として報告 (accountedfor ) される。 もし,株式 の取得をともなわなけ れ ば ,株主に よる無制限な会社資金の引き上げ は,一般的 には会社の留保利益の分 配 とみな され,また,留保利益が無 くな ってし まった場合には もっぱ ら払込資 本 の返 還と考 えられる。」 (EricL.Kohler ,ADictionaryforAccountants,2nded ・,1957,p.513.)

参照

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