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トウガラシ栽培種における種間および種内変異の解析

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Academic year: 2021

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Title

トウガラシ栽培種における種間および種内変異の解析( 内容

の要旨 )

Author(s)

小仁所, 邦彦

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 甲第379号

Issue Date

2005-09-14

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/3076

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(本(国)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 会 小仁所 邦 彦 (茨城県) 博士(農学) 農博甲第379号 平成17年9月14日 学位規則第3条第1項該当 連合農学研究科 生物生産科学専攻 信州大学 トウガラシ栽培種における種問および種内変異の解析 主査 信州大学 教 授 副査 信州大学 助教授 演 渦 康 範 副査 静岡大学 教 授 中 井 弘 和 副査 岐阜大学 教 授 宮 川 修 一 論 文 の 内 容 の 要 旨

育種を実行する上で遺伝変異は必須基盤である.トウガラシでは世界各地の栽培環境と食

文化の中で,各地に在来品種,系統が成立している.これらは有用な遺伝資源であるが,育 種素材として利用する上で,特性評価による遺伝変異と類縁関係(遺伝的距離)を把握してお くことが重要である.しかし,トウガラシでは利用目的により極端な人為選抜が進められており, 種問および収集地域間に共通する並行的変異が認められる.したがって,外部形態の変異 のみから遺伝的類縁関係を評価することは困難である.そこで本研究では,第2章において, 表現型に現れず,人為選抜の影響を受けない中立的な変異も検出可能なDNA多型検出法 であるRAfD分析法を用いて,トウガラシ属栽培種3種(Ca瓜ロび王ヱⅢ,C血由脚β, C血enβd86系統の種問および種内変異について解析した.第3章において,トウガラシ の最も重要な形質である果実のカブサイシノイド含量の種問および種内変異を明らかにする ために,アジア,アフリカ,新大陸など世界各地から収集したトウガラシ属栽培種5種 (Ca皿口打乙上皿,C血eがe,C片口お肌β,Cぬ(Ⅹ沼血Ⅲ,q血魅侃適145系統のカブサ イシノイド含量と成分組成の変異をHPLCを用いて定量解析した. 本研究ではこれらの実験からトウガラシ属における種問および種内変異についていくつか の知見を得ることができた.なかでもMDによるDNAレベルでの解析において Ca刀月日lエⅢ,C血e月館,C及び由脚β3種の種特異的なバンドを検出できたことは,種の 同定と特性評価の際に重要な情報を与えるものである.今後はさらにDNAマーカーを検索 することにより,特定の形質に連鎖したマーカーを得ることが可能と考えられる.また,カプサ イシノイド含量およびその成分組成の解析では,種ごとの特徴を明らかにすることができた. これらの情報は育種の現場において育種材料を選定する際に有効な情報となる.成分組成 は辛味の品質に関わる重要特性であるが,成分組成の変異に関する報告は少なく,本研究

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-1-の成果は辛味の品質を選抜していく上で有用である.さらに果実形質とカブサイシノイド含量 との関係を解析し,カプサイシノイド含量は果実の大きさと独立した遺伝的支配を受けており, 目標に応じた辛味程度と果実の大きさを持つ品種の育成が可能であると結論した. 以上の結果を総合して第4章において,今後のトウガラシ属における育種について考察を 行った.現在世界で最も広く栽培される主要なトウガラシ栽培種であるC且m㍑M劇について は,果実形態に多様な変異が確認できたが,DNAレベルでは他の2種と比較して遺伝的多 様性が小さいという結果が得られた.今回の実験では世界各地から収集された在来系統を供 試していることから,現在世界中で栽培されているC且以北M皿の遺伝的基盤は小さなものに なっていると推察した.したがって,今後トウガラシ育種を進めていく上では,C8月月日l昆打と近 縁であり,DNAレベルで高い多様性を示し,辛味成分含量においても幅広い変異を示した C茸〃如βと C血e乃館の系統の利用が有効と考えられた.また C由α認知Ⅲは C∂刀∬〟lエⅢとの類縁関係がやや遠いが,低辛味系統が多いことからCβ瓜β〃l〟か低辛味系統 育成のための遺伝資源として有用であると考察した. 審 査 結 果 の 要 旨

トウガラシは世界で最も栽培・利用が多い重要な香辛料作物である.栽培地

域は温帯から熱帯まで幅広く,各地の栽培環境と食文化の中で地域に適応した 在来品種・系統が成立している.これらは有用な遺伝資源であるが,育種素材 として利用する上で,特性評価による遺伝変異と類縁関係を把握しておくこと が必要である.このような観点から,本研究では,表現型に現れず,人為選抜 の影響を受けない中立的変異も検出可能なDNA多型検出法であるMD分 析法を用いて,トウガラシ属栽培種におけるDNAレベルでの種問および種内

変異にらいて明らかにすること,トウガラシの最も重要な特性である辛味成分

含量とその成分組成の種問および種内変異を明らかにす■ることを目的とした・

得られた成果は以下の通りである.

世界各地から収集したトウガラシ栽培種3種(C点上∽U王皿,d血∫ねβ仁和β,

C血eβ元)86系統を供試して,MD分析を行い遺伝距離を算出した.世 界で最も広く栽培されるトウ`ガラシ栽培種であるC乱m川恨Ⅲについtは,果

実形態に多様な変異を示すが,DNAレベルでは鱒の2種と比較して遺伝的多

橡性が小さいことが明らかになった.今回の夷験では世界各地から収集された

在来系統を供託していることから,世界中で栽培されているCa刀∬び打出の遺

伝的基盤は小さなものになっていると推察した.また3種の種特異的バンドを

検出した.これは種の同定と特性評価の際に重要な情報を与えるものである・ 世界各地から収集したトウガラシ属栽培種5種(C良か刀UU皿,C血eβ凪 C及び由β瑚 Cムac田山皿,q卯ムぬd145系統のカプサイシノイド含量

と成分組成をHPLCを用いて定朝牢析した.カブサイシノイド含量およびそ

の成分組成には種ごとの特徴が認められた.また,果実形質とカブサイシノイ ド含量との関係を解析したところ,カブサイシノイド含量は果実の大きさと独

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-2-立した遺伝的支配を受けており.目標に応じた辛味程度と果実の大きさを持つ 品種の育成が可能であることが明らかになった. 以上の結果を総合して,今後のトウガラシ属における育種について考察を行 った.今後,トウガラシ育種を進めていく上では,C悠皿乱M皿と近縁であり, DNAレベルで高い多様性を示し,辛味成分含量においても幅広い変異を持つ C及びぬβとC血e月館の系統の利用が有効であることを結論した.また Cム点dC葺土工上ⅢはCAm乱血血との類縁関係がヰ嘲塞いが,低辛味系統が多いこと

からC且m川旧皿低辛味系統育成のための遺伝資源として有用であることを示

した.

本研究で得られた上記の成果は,トウガラシ遺伝資源の育種素材としての利

用に重要な知見を与えるものであり,今後のトウガラシ育種の効率的推進に貢 献するものとして評価できる. 以上について,審査員全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合農学研究科の 学位論文として十分価値あるものと認めた. 学位論文の基礎となる学術論文

1)小仁所邦彦,南

峰夫,松島憲一,根本和洋,トウガラシ属(伽ぷ血J皿Spp.) におけるカフpサイシノイドの種問および種内変異の解析.園芸学研究4 巻2号(印刷中)

2)小仁所邦夢,南

峰夫,松島憲一,根本和洋,MD法によるトウガラシ 属の類縁関係の解析および種の同定.園芸学研究4巻3号(印刷中).

参照

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