阿 毘 達 磨 佛 教 に お け る 認 識 の 問 題 ( 山 母 )
阿
毘
達
磨
佛
教
に
お
け
る
認
識
の
問
題
-﹁
境
﹂
と
﹁所
縁
﹂
と
の
考
察
を
中
心
と
し
て
-山
田
恭
道
ガ イ ガ ー が グ ル マ ( 法 ) の 意 味 の 槍 討 に よ つ て 佛 教 の 中 心 概 念 を 探 索 し て 以 來、 法 の 理 論 に 關 す る 諸 學 者 の 解 明 は、 阿 毘 達 磨 佛 教 の 意 義 を そ の 法 理 論 の 展 開 に 於 て 見 出 し た。 然 し 諸 部 派 問 の 問 題 を 始 め と し て 阿 毘 達 磨 佛 教 の 事 情 は 必 ず し も 明 瞭 で は な い。 そ れ で こ こ に 認 識 の 問 題 を 取 上 げ て そ の 一 端 に ふ れ て み た い。 さ て、 ﹁ も の ﹂、 ﹁ 要 素 ﹂、 ﹁ か た ﹂、 ﹁ 合 法 的 所 與 ﹂ な ど そ の 語 義 に 與 え る 表 現 に 見 解 の 相 違 は あ る が、 か か る 意 味 を 荷 つ て の 法 す べ て を ﹁ 實 有 ﹂ と み な す 所 に 詮 一 切 有 部 の 特 徴 が 見 出 さ れ、 い わ ゆ る 實 在 論 的 な 傾 向 を 有 す る か に 見 え る。 然 ら ば 他 の 部 派 は 如 何。 阿 毘 達 磨 文 献 に あ ら わ れ る 部 派 間 の 論 争、 ﹁ 實 有 ﹂ ﹁ 非 實 有 ﹂ の 問 題 は 實 在 論 と 観 念 論 の 箏 い で あ ろ う か。 之 等 の 解 明 の 爲 に ま ず 有 部 が ﹁ 認 識 の 樹 ( 1 ) 象 ﹂ を い か に 考 え た か を 倶 含 論 を 中 心 に 考 察 す る。 さ て、 倶 舎 論 に 於 て 認 識 の 封 象 を 表 す 言 葉 は 外 教 と 同 じ く ar th a と v is a y で あ る。 玄 爽 は 之 に ﹁ 境 ﹂ ﹁ 境 界 等 ﹂ の 繹 を あ て て い る が、 ゴ ー カ レ ー の 倶 舎 頚 テ キ ス ト 及 び 繕 友 の 倶 含 論 疏 に ょ つ て 槍 す る に、 玄 装 が ﹁ 境 ﹂ の 繹 語 を あ て る 言 葉 に ( 2 ) 荷 g o c ra と g l m b a m と が あ る。 而 し て、 ヴ ィ シ ャ ヤ ( 境 ) と ア 苫 ラ ン バ ナ ( 所 縁 ) と に 匝 別 の 存 す る こ と は す で に 墨 者 の 指 摘 す る 所 で あ る。 そ れ で 之 等 の 語 の 異 同 を 槍 討 し な が ら、 有 部 が 法 の 存 在 を い か に 捉 え た か を み て ゆ こ う。 (一) a r t h a と v i s a y a 爾 者 は 根 ( ひ い て は 識 ) の 封 象 の 意 味 で 匠 別 な く 用 い ら れ て い る。 ( a ) ﹁ 色 者 唯 五 根 五 境 及 無 表 ﹂ ( 巻 一、 五 裏 -冠 導 本、 以 下 同 ) の 偶 で は a r h a ( 1 の 9 ー ゴ ー カ レ ー テ キ ス ト 以 下 同 )、 ﹁ 眼 耳 意 根 一境 不 至 一二 相 違 ﹂ ( 巻 二、 十 七 表 ) の 偶 で は v is ay a ( 1 の 43 ) が 用 い ら れ て い る。 ( b ) 界 品 二 十 三 偶 で、 前 五 根 は 現 在 の 境 を 取 る と の べ る 揚 合、 偶 頚 の a rt h y a が 長 行 で は v is a y a で あ る ( 巻 一、 十 八 裏 -y a s. p. U O )。-184-( c ) 構 友 は 前 揚 界 品 九 偶 の a r th a を v is a y a と 讃 み か え て、 ﹁ ア ル タ ハ、 帥 ち ヴ ィ シ ャ ヤ と は 得 ら れ る、 知 ら れ る、 と い う 意 味 で あ る ﹂ と 繹 し て い る (p. 2 3 )。 右 の 用 例 か ら み て 爾 者 が 匠 別 な く 認 識 の 封 象 を 表 す 言 葉 と し て 用 い ら れ た と 考 え て よ か ろ う。 し か し、 ヴ ィ シ ャ ヤ は ﹁ 領 域 ﹂ と い う も と の 意 味 か ら し て、 ま た ゴ ー チ ャ ラ と 同 じ に 用 い ら れ る 揚 合 が あ る が、 ア ル タ ハ に は み ら れ な い。 (二) g o c a r a と v i s a y a 破 戒 品 に も 引 用 さ れ る 所 め、 中 阿 含 ・ 大 扮 稀 羅 経 の 文、 帥 ち ﹁ 五 根 は 夫 汝 行 塵 g o o a r a を 異 に し、 境 界 v is a y a を 異 に す る ﹂ の 文 は、 爾 語 の 内 容 が 全 同 で な い こ と を 示 す。 之 を、 界 品 十 九 偶 ( 眼 等 が 二 つ あ る も 十 八 界 を こ え ぬ 理 由 ) の 長 行、 ﹁ 境 同 g oaa-samamy a と は 二 庭 が 同 じ く 色 を も つ て 境 v is a y a と す る か ら ﹂ ( 巻 一、 十 四 表 -y a s. p. 4 1 ) の 文 と 共 に 考 え て み る と、 ゴ τ チ ャ ラ は、 ﹁ 所 行 ﹂ ﹁ 行 塵 ﹂ の 漢 課 も 示 す よ う に ﹁ 働 き の 及 ぶ 範 園 ﹂ の 意 味 を 張 く 示 し、 ア ル タ ハ と 共 通 に ﹁ 巽 象 ﹂ の 意 味 を 端 的 に 示 す よ う に 使 用 さ れ る に 至 つ た ヴ ィ シ ャ ヤ と 匪 別 さ れ て い る と い つ て よ い。 か く 解 す る と き、 ア ー ラ ン バ ナ を 問 う 偶 頚 に 多 く ゴ ー チ ャ ラ が 使 用 さ れ た こ と ( 随 眠 品 そ の 他 )、 偶 の ゴ ー チ ャ ラ が 長 行 で は ア ー ラ ン バ ナ と さ れ る こ と ( VII の 8 1 y a s. p. 6 1 7)、 稻 友 が ゴ ー チ ャ ラ を ア τ ラ ン バ ナ で お き か え た こ と ( p. 4 6 0 ) 等 は よ り よ く 了 解 さ れ よ う。 帥 ち、 次 の ア ー ラ ン バ ナ の 項 で 論 ず る よ う に、 そ ご で は 認 識 の 封 象 と し て の 法 が 問 題 な の で は な く、 心 心 所 法 の 生 起、 そ の 作 用 す る 範 園 が 問 題 な の で あ る。 所 で、 智 品 三 偶 ( 巻 十 六、 一 裏 ) 等 に み ら れ る 如 く、 ヴ ィ シ ャ ヤ は ﹁ 領 域 ﹂ の 意 味 が 生 か さ れ て、 ゴ ー チ ャ ラ と 匠 別 な く 用 い ら れ る 揚 合 も あ る。 (三) a la m b a n a と v i s a y a 玄 癸 は 多 く ﹁ 所 縁 ﹂ の 諜 語 を 用 い る よ う に、 ア ー ラ ン バ ナ は ﹁ 椅 り か か る こ と ﹂ ﹁ 支 え ﹂ の 原 意 に も と つ い て 使 用 さ れ て い る。 そ し て、 爾 語 の 相 違 は 倶 舎 論 自 禮 が の べ て い る。 部 ち ﹁若 し 彼 の 法 ( 色 等 ) に 於 て 此 れ ( 眼 等 ) に ( 見 等 の ) 功 能 が あ れ ば、 帥 ち 彼 ( 色 等 ) を 読 い て 此 の 法 (眼 等 ) の 境 界 v is a y a と 爲 す。 心 心 所 法 は 彼 ( 色 等 ) を 執 し て 起 る。 彼 ( 色 等 ) を 心 等 に 於 て 名 づ け て 所 縁 g la ln b a n a と 爲 す ﹂ と ( 巻 二、 二 表 -y a s. p. 5 9 )。 六 根 六 識 は 共 に 有 境 の 法 v is a y i n で あ る が ( y a s. p. 7 6 )、 五 根 は 無 所 縁、 六 識 ・ 意 根 は 有 所 縁 な の で あ る ( 巻 三、 六 表 )。 右 に よ つ て 考 え る に、 眼 に 見 る と い う 働 き が あ つ て 始 め て 色 は ヴ ィ シ ャ ヤ と な る の で あ る か ら、 ヴ ィ シ ャ ヤ ( ア ル タ ハ ) と い う 場 合 は、 制 約 と し て 常 に 認 識 器 官 の 性 質 を 有 す る 根 を 考 慮 に お き、 ﹁ そ の 根 に 特 質 づ け ら れ た 巽 象 ﹂ の 意 味 を 荷 つ て い る と い つ て よ い。 覗 畳 作 用 が 覗 畳 繋 象 を あ ら し め て い る 阿 毘 達 磨 佛 教 に お け る 認 識 の 問 題 ( 山 田)
-185-阿 毘 達 磨 佛 教 に お け る 認 識 の 問 題 ( 山 田 ) の で あ り、 ま さ に ア ル タ ハ 叉 は ヴ ィ シ ャ ヤ は 知 ら れ て あ る も の と な る で あ ろ う。 し か し て、 ア ー ラ ン バ ナ と い う 揚 入 泪 は、 根 に よ る 認 識 と い う 制 約 を 離 れ て、 心 法 生 起 の 基 盤 た る 存 在 に 名 づ け ら れ て い る と 考 え て よ か ろ う。 し か し、 具 髄 的 に は、 所 縁 と い う も 色 等 六 境 で あ り ( 巻 六、 七 表 )、 ア ー ラ ン バ ナ と さ れ る も ヴ ィ シ ャ ヤ と さ れ る も 同 じ 法 で あ る か ら、 ア ー ラ ン バ ナ に ﹁ 境 ﹂ ﹁ 所 縁 境 ﹂ な ど の 繹 語 が 與 え ら れ て。 も 差 支 え の な い 場 合 も あ る と い え よ。 以 上、 概 略 で は あ る が、 a t b a = v is a y a = = a la m b a n a = g o c a ra の 系 列 に 於 て、 似 た 内 容 を 持 ち な が ら、 そ の 相 違 あ る を み た。 こ こ に 法 の 存 在 が い か に 考 え ら れ て い る か を み る に、 法 は ( a ) 封 象 と し て 認 識 づ け ら れ て 存 在 す る ど い う 面 と、 ( b ) 認 識 と い う 制 約 を 離 れ て 存 在 す る と い う 面 と を 有 し て い る。 有 部 は か か る 法 と し て 心 外 の 饗 象 の 實 在 を 認 め た。 帥 ち、 六 足 論 に 徴 す る に、 そ の 初 期 に 属 す る 法 慈 足 論 に ﹁ 色 とは、(一)眼によつて見られたもの、⋮⋮(二)眼識によつて了別 さ れ た も の、 ⋮ ⋮ (三) 眼 の 作 用 の 野 象 と な つ た も の、 ⋮ ⋮ (四) 眼 に よ つ て 行 ぜ ら れ た も の ⋮⋮ ﹂ 云 汝 の 表 言 が み ら れ ( 塵 品 第 十 八、 大 正 二 六、 五 〇 〇 上 )、 認 識 づ け ら れ て 色 法 が 存 在 す る と い う 考 慮 を 見 出 し う る。 も か し て 只 眼 識 は ) 眼 を 塘 上 と 爲 し、 色 を 所 縁 と 爲 す ﹂ ( 多 界 品 二 十、 大 正 二 六、 五 〇 二 下 ) と、 所 縁 の 考 え も み ら れ る。 更 に 婆 沙 ぱ 三 種 の 有 封 を の べ る か ら ( 巻 七 六、 大 正 二 七、 三 九 一 中 )、 所 縁 と 境 と の 相 違 は 意 識 さ れ て い る と 言 え る。 以 上 の 如 き 巽 象 の 見 方、 更 に 根 境 識 の 同 分 の 考 察 な ど よ り す る に、 實 在 論 の 名 は 有 部 の 認 識 論 に そ の ま ま あ て は ま る と は い え な い。 た だ 所 縁 と し て 心 外 の 法 が 認 識 圭 観 に 先 立 つ て 存 在 す る を 許 し、 そ れ を 實 有 と 圭 張 す る 黙 に、 實 在 論 の 名 が 與 え ら れ る 面 を 持 つ と い つ て よ か ろ う。 し か ら ば 次 に 他 の 部 派 は ど う で あ つ た ろ う か。 ま ず ﹁ 所 縁 ﹂ と い う 考 え を み よ う。 之 は 有 部 に 猫 特 で は な い。 憤 子 部 叉 は 正 量 部 の 論 書 と い わ れ る 舎 利 弗、 阿 毘 曇 論 は、 十 縁 の 一 と し て 境 界 縁 ( = 所 縁 々 ) を あ げ る ( 大 正 二 五、 六 八 ○ 中 )。 ま た、 南 傳 上 座 部 の 論 書 中 初 期 に 屡 す る 法 集 論、 分 別 論 に も 言 わ れ て お り、 ﹁ 受 ・ 想 ・ 行 ・ 識 は 有 所 縁 法、 一 切 の 色 と 無 爲 界 は 無 所 縁 法 で あ る ﹂ (U h a m m a sa n g a n i. p. 2 0 9 ) 等 汝 の 文 が み ら れ る。 こ こ で 問 題 と な る の は 無 所 縁 心 と い う こ と で あ る。 印 ち、 論 事 に、 智 無 所 縁 (案 違 多 派 )、 過 ・ 未 を 所 縁 と す る 心 は 無 所 縁 ( 北 道 派 ) と の 読 が あ げ ら れ て お り (佛 音 の 註、 百 十 八 頁 )、 叉、 舎 利 弗 阿 毘 曇 論 に 類 似 文 が あ る (非 問 分 智 品 第 四、 大 正 二 八、 五 八 九 下 )。 婆 沙 は 讐 喩 師 の 読 と し て あ げ て い る。 し か し て、 無 所 縁 心 ( 無 境 界 智 ) と は、 ﹁ 或 は 有 る が 執 す。 無 を 縁 ず
-186-る 智 有 り、 と。 讐 喩 者 の 如 し。 彼 ぼ 是 の 読 を 作 す。 若 し 幻 事 ・ 健 達 縛 城 ・ 及 び 旋 火 輪 ・ 鹿 愛 等 を 縁 ず る 智 は 皆 無 境 を 縁 ず る な り、 と。 彼 の 執 を 遮 し て 一 切 の 智 は 皆 有 境 を 縁 ず る こ と を 顯 さ ん が 爲 な り ﹂ ( 大 正 二 七、 二 二 八 中 及 び 五 五 八 上 ) の 文 よ り 明 か な 如 く、 ﹁ 所 縁 の 無 い 心 ﹂ で は な く、 ﹁ 無 を 所 縁 と す る 心 ﹂ で あ る。 し か も、 そ れ は 一 部 の 法 で あ る。 ﹁ 所 縁 ﹂ と い う も の を 心 法 の 生 起 の 爲 に 考 慮 し た こ と は、 各 部 派 に 共 通 で あ つ た と 推 論 さ れ る。 そ こ で の 問 題 は 所 縁 た る 法 に 實 有 で な い 法 を 許 す か 許 さ な い か で あ る。 そ こ で 次 に、 こ の 無 所 縁 心 を 始 め と し て ﹁ 非 實 有 ﹂ の 圭 張 を も つ て 有 部 に 眞 向 か ら 反 樹 す る 読 と し て 婆 沙 に 現 れ る 讐 喩 師 を 考 察 し よ う。 讐 喩 師 が、 五 部 の 法 に 關 し 能 繋 の 事 は 實 な る も 所 繋 の 事 は 是 れ 假 と し ( 巻 五 十 六、 大 正 二 七、 二 八 八 中 )、 縁 性 は 實 有 の 法 に 非 ず と の べ る ( 巻 百 冊 一、 六 八 ○ 中 ) こ と な ど か ら み る と、 観 念 論 的 色 彩 を 強 く も つ て 有 部 に 封 し て い る か に み え る。 し か し、 色 法 に つ い て み る に、 色 法 す べ て の 非 實 有 を 圭 張 す る 見 解 は み ら れ な い。 帥 ち、 有 見 法 と し て の 色 の 分 別 に 於 て、 讐 喩 師 の 非 實 有 読 は 水 ・ 鏡 等 の 中 の 影 像、 世 間 所 聞 の 谷 響 等 に 限 ら れ ( 巻 七 十 五、 三 六 〇 下 ) 叉、 色 慈 に 關 し て も、 法 塵 所 掻 の 色 を 撲 無 す る の で あ つ て 十 色 塵 に は ふ れ で い な い ( 巻 七 十 四、 三 八 三 申 )。 之 等 を み る と、 讐 喩 者 も 心 外 の 法 と し て の 色 の 實 在 を 認 め て い る と い つ て よ か ろ う。 以 上 の 概 観 が 當 を 得 て い る と す る な ら ば、 ﹁ 實 有 ﹂ ﹁ 非 實 有 ﹂ の 論 争 は 實 在 論 ・ 観 念 論 と い う と こ ろ に 關 心 が あ つ た の で は な い と い え よ う。 阿 毘 達 磨 文 献 に 現 れ る 各 部 派 の 認 識 論 的 考 察 の 眼 は 類 似 し て お り、 も し 實 在 論 の 名 を 有 部 に 附 す る と す る な ら ば、 そ の 名 は 阿 毘 達 磨 佛 教 に 共 通 に 與 え ら れ て よ い の で は な い か と 考 え ら れ る。 實 有 ・ 非 實 有 の 關 心 は 他 の 塵 に 求 め る べ き で あ ろ う。 和 辻 博 士 は、 法 を 騰 系 づ け よ う と す る 努 力 は、 法 の 自 性 の 有 を 認 め る 立 揚 で の み 行 わ れ う る の で あ り、 そ こ に 阿 毘 達 磨 論 者 の 理 論 的 情 熱 が あ つ た と 断 じ た。 し か ら ば、 當 時、 法 の 無 自 性 を の べ、 實 有 を 否 定 す る 讐 喩 師 等 の 關 心 は 何 か。 あ ら た め て 問 わ れ ね ば な ら な い。 1 参 照 論 文。 西 義 雄 博 士 ﹁ 部 派 佛 教 の 智 識 論 ﹂ 日 奉 佛 教 學 會 年 報 八 年。 奉 川 彰 氏 ﹁誰 一 切 有 部 の 認 識 論 ﹂ 北 大 丈 學 部 紀 翼 二。 和 辻 哲 郎 博 士 ﹁ 三 世 實 有 ・ 法 禮 恒 有 の 圭 張 に つ い て ﹂ ー ﹁ 心 ﹂ 九 の 五、 六。 其 の 他。 2 ア ー ラ ン バ ナ を ﹁ 境 ﹂ と 課 し た 例。 如 是 所 依 能 依 境 界 磨 レ 知 各 各 六 界 成 二 十 八 蝋( 巻 一、 十 三 表 -y a s. P. 3 9 )。 勝 解 謂 能 於 レ 境 印 可 ( 巻 四、 三 裏 -p. 1 2 8 )。 四 行 相 境 赦 立 二減 道 智 一 ( 巻 十 六、 四 裏 -b. 6 1 7 ) 等 々。 阿 毘 蓮 磨 佛 教 に お け る 認 識 の 問 題 ( 山 田 ) -