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(1)

児童養護施設の役割 とその目指す もの

長野県佐久児童相談所 藤 田 敏彦

は じめ に

筆者 は長野県 の心理 職 として、38年 あ ま りを福祉 の職場 で仕事 を して きたが、その う ち

、24

年 は児童福祉 ( 児童相談所 お よび情緒障害児短期 治療施設) の職場 であ った。児 童養護施設 ( 以下養護施設 とい う。) とは、 中央児童相談所へ赴任 した昭和 48年か ら仕 事上や)関 わ りを持 つ こ とになったので、

9

年 ほ どの中断 はあ った ものの

、30有余年前 か

ら関わって きた ことになる。

筆者 の記憶 では、長野県の児童相談所 の業務 に大 きな変化が生 じ、養護施設 においては、

それ まで内在化 していたであろ うさまざまな課題が表面化 して きたのは、そ う古 い こ とで はな く、数年来、せいぜ い

10年足 らず の こ とである。具体 的 には、児童相談所 において、

虐待相談が 日常化 し、養護施設で は、入所 してい る児童が、無 断外 出、無断外 泊 を した り、

援助交際 も行 なわれている とい うような事例 が散見 され、処遇困難児 とい う言葉が用い ら れるようになった。 これ らの現象 の背後 には、児童 を取 り巻 く環境 の変化 を始め とす る さ まざまな要因が錯綜 している ことは、すで に常識化 されてい るが、それ に対 す る効果的 な 対応策 は見つか ってい ない。

長野県 では行政機関 としての児童相談所 については、児童福祉 司 を増員す る とともに、

中央児童相談所、松本児童相談所 の一時保護 体制 の充実 を図 るな どの対応 をすすめて きて いる。一方、養護施設 においては、施設が加盟 してい る長野県児童福祉施設連盟 の企画委 員会 を中心 に、施設処遇のあ り方 について調査研究 を行 った り、小規模 ケアの試 み■ を始め るな どの取 り組み をすすめて きた。 しか しなが ら、児童相談所が関わる児童 の状況 も養護 施設 で生活す る児童の状況 も、共 に改善 されている とは思 われ ない 。・ .

そんな状況 の もとで、児童相談所 の職員 と して何 をすべ きなのか悩 んでい■ た ときに、た また ま眼 に したのが 日本 にア ドラー心理学 を紹介 し、初代 の 日本 ア ドラー心理学会会長 を 務 めた、精神 科医 の野 田俊作氏 の 「ア ドラー心理学 に もとづ くカウ ンセ リング 」 (文 献 1)

とい う論文であった。 カウンセ リングにお ける 「目標の一致」 、・ r 勇気づ け」 、 「 子 ども の行動 の 目的」 、 「 課題 の分離 と共 同の課題」 な ど、筆者の知 っている従来 の. カ ウンセ リ ングで用い られる、 「共感」 だ とか 「 無条件 の尊重」 な どとは全 く異 なる理論 と技法が用 い られて= お り、 こうい うカウ ンセ リングがあ るのか と驚 いた こ とを覚 えてい る。 この論文 を読 んで以降、筆者 は相談 のや り方 を変 える とともに、野 田氏の著作 を読 んだ、 り、 ア ドラ ー心理学基礎講座 に出席す る中で、 ア ドラー 自身が第一次世界大戦の悲惨 さと敗戦後 の ウ ィー ンの荒廃 をみて、人類の救済 には、育児 と教育 によって個人 を改革す る しか ない と考 え、人類 を救 済す る学 としての心理学の構築 を目差 した ことを数 え られた。 ア ドラー心理 学が思想 の心理学 と呼 ばれるゆえんであ り、その思想 のキー概念が共 同体感覚である とい うことを知 ったのであ る。 ア ドラー心理学 は臨床心理学 として体系化 されるが、上述 の と お り、育児や教育 を包括 した心理学 とい うことがで きる。

野 田氏 は、臨床心理学 としてのア ドラー心理学 をカウ ンセ リングや心理療法 についての

‑ 65‑

(2)

理論 と技法 と して、育児 につ いてはパ セー ジ ( 注 1 )と して体系化 し、公 開講座や講演会そ の他 の活動 の中で、 日本 を含 む先進諸国で育児が崩壊 して きたこと、新 しい育児が必要 な ことを強調 している。 日々悪化 してい くとしか思 われない子 どもたちの置 かれた状況 に対

して、筆者 たち児童福祉 に携 わる ものが まずやるべ きことはなにか、 ここに答 えがある じ ゃないか。 なぜ 、今 までその ことに気づかなか ったのだろ う。そ う思 うようになった。

平成

16

年 と

17

年 に、佐久児童相談所 を会場 にパ セージの開催 を要請 し実現することがで きた。パセージの対象 は、中学生以下 の児童 を育児 中の母親 を想定 しているが、養護施設 の職員や保育 園の職員 を対象 に開催す る とい う、やや変わったパ セージであ った。前述の ように、養護施設 においては、 さまざまな課題が表面化 して きた ことや、 「いっこうに減 らない児童虐待 をは じめ、児童が被害者 になる事件 も相次 いでお ります。様 々な立場か ら 児童 に関わ る もの として、なん とか子 ども達 を守 る手立て を講 じなければな りませ ん。 こ れ らの児童 に関わる多 くの問題が生 じる要因の一つ として、適切 な育児が行 われていない ので はないか と考 えます。適切 な育児 を普及 してい くことが どうして も必 要ではないで し ょうか。適切 な育児 を広 めてい くため には、 まず私 たちが適切 な育児の具体 的な知識や方 法 を身 につ ける必要がある と考 え、育児 についての新 しい方法 『パ セージ』 の講習会 を下 記 によ り計 画 しま した。初めての試 みですが、 きっ とお役 にたつ と思 い ますので ご参加 を お待 ち してい ます

」 とパセージの参加呼びかけに記 した ように、児童福祉 に携 わる もの

として、何 か を始めなければ との思 いか らの開催 であった。

本稿 では、長野県 の児童相談所 と養護施設 の現状 を踏 まえ、養護施設 の果 たすべ き役割 とその 目指す もの について、 ア ドラー心理学 の視点か ら考 えてみたい0

1 施設養護 の意味 ( 1 ) 施設養護

施設養護 とは、児童福祉法 によれば、 「保護者 のない児童又 は保護者 に監護 させ ること‑

が不 適 当で あ る と認 め られ る児童 (以下 「要保護 児童」 とい う。)

(同法 第

6

条 の

≡) を 「入所 させ て、 これ を養護 し、あわせ て退所 した者 に対す る相談 その他の 自立のた めの援助 を行 うことを目的 とす る

( 同法 第

41

条) と規定 されている。

しか し、 これだけで は要保護児童 の定義 はあい まいである。 「 保護者の ない児童」 につ いては異論 はないが、 「保護者 に監護 させ ることが不適当である と認 め られる児童」 につ いては、論議 のある ところである。最近 は、被虐待児童がその代表 的 な例 としてあげられ るが、児童本 人に病気 や重い障害が ある場合 な ども、要保護児童 と して、児童福祉法上 は 想定 されているOそ うなる と、その範 囲はか な‑ り広 くなって しまう.本稿 では、要保護児 童 を、児童相談所 において相談種別が養護相談 と分類 された状況 に置かれた児童 と、 また、

施設養護 については、養護施設 にお ける処遇 と限定 し、乳児院、児童 自立支援施設や情緒

障害児短期治療施設 は除いている。 したが って、本稿 では、施設養護 とは、家庭 に代 わ り

公的 に行 われる社会的養護であ り、す なわち、家庭養護 の補完、支援 であ り、施設 とい う

場での育児であ る として論 を進 める。その観点か らすれば、現代 の育児が抱 えている問題

点は、施設養護 に も共通 している と理解 して よい ことになる。

(3)

( 2) 要保護児童の生 じる要因

わが 国の施設 養護 の歴史は古 く、聖徳太子 の時代 にまで遡 る と言 われている。要保護児 童 はいつの時代 に も存在 したであろ うし、 これか らもな くなるこ とはないであろ う。た と えば、要保護の要因 となる、児童本 人の病気やそれ に ともなう障害 はな くなる ことが ない だろ う し、育児が困難 になる要 因の一つであ る貧困の問題 も、おそ ら く解消 される ことは ないか らである。 これ らの要保護児童 は、その子 どもの親 に育児 の意思や意欲があ って も、

親の力 だけでは養育す ることが 困難 であ り、社会的養護が必要 な、いわば、古典的 な要保 護児童 と言 って もよい。 これ に対 して、現在問題 になってい るの は、被虐待児 に代表 され る要保護児童 の増加 である。いわゆる養育機能 の低下 だ とか家庭崩壊 と言 われる現 象 に伴 って増 え続 けている新 しい タイプの要保護児童 なのであ る。 これ らの新 しい要保護児童が 生み出 されて くる背景 として社 会 ・経済状況 の変化が言われてい るが、育児 とい う視点 か らみれ ば、育児 の崩壊 が始 まった と言 うこ とが で きる。野田俊作 氏 は講演 ( 托 2 )で、 「 心

理学者 たちは大体

1980年位 か らか と考 えてい ますが、育児が崩壊 して しまい ました。育

児が無 くなって しまったのです。親が子 どもを Fしつ け』 な くなった とい う現 象が先進諸 国で次 第 に見受 け られ るようにな りました。 。それ まで予 測で きなか った とんで も ない子 どもたちが生 じて きてい ます。 ・今、私 たちが問題 に しなけれ ばい けないの は、

フ ァシズム型育 児 よ りも放任型育児 、 アナ ーキ ズム型育 児 とい う間違 った子 育 て なので す。 ・・・2 種類の溺愛型 と子棄 て型の放任型育児が どん どん増 えて きて、 ・・・

」 と 新 しい子棄 てを指摘 してい ます。 この新 しい タイプの要保護児童 の発生 を踏 まえ、 どの よ

うな養護 を進めれば よいのかが大 きな課題 と言 える。

2

施設養護 の現状 と課題 ( 1) 長野県の養護相談 の状況

長野県 の児童 相談所 にお ける養護 相談件 数 の推 移 をみ る と

、 1995

年度 の

640

件 か ら

2004年度 の 1129件 と、10年 間で ほぼ倍増 に近い増 え方 であ り、年度別の推移か らは、

1998年度 あた りか ら増加傾 向がみ られ、その後、2003年度か らは、漸増傾 向 ない しはフ

ラ ッ ト状態 とな ってい る。相談 内容 で は、虐待 相談 が件 数で は

1995年度 の 47

.件 か ら

2004

年度 は

509

件へ と、 また構成比 では、1

995

年度の

7.3%か ら2004

年度の

45.1t%‑ と、

著 しい増加 をみせている。 ( 参考資料 図

1

、図

2)

少子 化が社 会 問題化 し、児童 の絶対数が減 ってい る に もか か わ らず、養護 相談 が この

10

年 間 にほぼ倍増 し、 しか もその増加分が虐待相談 である とい うこ とは、 まさに家庭崩 壊、育児崩壊 に歯止 めがかか ってい ない とい うことにほかな らない と言 えるのではないだ

ろうか。

( 2) 長野県の養護施設へ の入所状況

過去

20

年 間の長野県 の養護施設 の年度別在籍率であるが、1

995

年度の

80.1

% をボ トム にこの

10年 間の施設在籍率 は増加傾向 にあ り、2004年度 は 95.5%

と、1

995年度比で、

15.4ポ イン トの増加 となっている。 この 20

年 間、長野県では養護施設の入所定員 の増減 が若干 あるので、在籍児童数 についてみ る と、1

995

年度 の平均在籍児童数が、553.

0

人で、

1 67

(4)

2004

年度 は

、658.7

・ ^ とな り、施設 に在籍 している児童が

100

人以上 も増 えてい ることに なる。 ( 参考資料 図

3

) ちなみ に、 この間の養護施設への入所児童数 と同 じく退所児童 数 をみ てみ る と、 この

10

年 間で

、1780

人が入所 し

、1653

人が退所 してお り、その差 は

127

人 となっている。

施設 入所 にな った児童 の相談 内容 の状況 で は、養護相談 の推 移 と同様 、虐待 を理 由に 施設入所 に至 る児童が

、1995

年度の

15

件、構成比

7.0%

か ら

、2001

年度 には

、7

7件 、構 成比 は

35.5%

と、 ともに

5

倍 にまで急激 に増加 している。その後横 ばい に転 じ

、2004

年 度 には

、66

、30.7%

と漸減傾 向にある。 ( 参考資料 図 4∴ 図

5)

これ らの ことか ら、児童相談所 は もちろん、養護施設 において も虐待 の問題が重要な課 題 になっていることは容易 に想像がつ く。

( 3) 施設養護 の現状 と課題 についての問題提起

・青 山学 院大学文学部教授 の庄 司順 一氏 は、社 会的養護 サ ー ビスの現状 と課題 ( 文献 2 )の なかで、 「 社会的養護 を考 える うえで、平成

15

年 に社会保障審議 会児童部会 に設置 された F 社 会 的養護 のあ り方 に関す る専 門委員会』報告書 ( 文献

3

)が重 要で あ る。 この 『 専 門委 員会』 は、国 レベルで は じめて社 会的養護 について議論 した もの といわれる

」 と指摘 し ている。そ こで、 「 社会的養護 のあ り方 に関す る専 門委員会」報告書 ( 以下、報告書 とい う) を引用 しなが ら、施設養護 の現状 と課題 について∴ Q&Aの形で問題提起 を してい こ う。

Q

l :報告書 の中で、 「児童福祉施設 も都市部 を中心 に極めて高い入所率 を示 してお り、

今 日で は児童養護施設 に新規 に入所す る子 どものほぼ半数が虐待 を受 けた経験 を有す る実態 にあ る。 また、 こ う した虐待 を受 けた子 どもの多 くは、心 に傷 を負 い、情緒 面 ・行動面 の問題 を抱 えてお り、適切 なケアや治療 を必要 と している

」 とあ ります が、長野県 の養護施設 の現状 は どうなってい ますか ?̀

A l

:その とお りです。虐待 を受 けて入所 して くる児童 には、 さまざまな情緒面 ・行動面 の問題 を抱 えてい る事例が た くさんあ ります.

Q

2 :心理療法担 当職員が配置 され、適切 なケアや治療が行 なわれる ようにな りま したが、

効果 はあが ってい ますか ?

A 2

:心 の傷 とい う概念 は、あい まいです。少 な くとも科学 的で はあ りませ ん。 したが っ て、心 の傷 と情緒面 ・行動面 の問題が どの ような因果関係が あるL のか も明確 で はあ り ませ ん。適切 なケアや治療 にらいて も、具体的 に何 をす るのかが わか ってい ませんo 心 の傷 とか癒 しとか、言葉 だけが先行 し、虐待 を受 けた児童 とい うことで、子 ども自 身の行動 についての責任があい まいにされる懸念が ない とは言 えないのです。

Q3

:次 に、 「社会的養護 については、子 どもの権利擁護 を基本 と し、 ・・‑ ・

」 と あ りますが、 この点 は ?

A3

:こ の点 は まった く同感 です。 こどもの権利条約が批准 され ま したが、真の意味で大

人七 子 どもが平等 ・対等 であ る とい う認識が不十分 だ と感 じます。子 どもを大人の思

し漣 お りに動 かそ う、支配 しようとい う気持 ちや子 どもの私物化 とい、 った人権感覚の

乏 しさが虐待 の最大 の理 由の一つではないか と考 えてい ます。

(5)

Q4

:同 じ く、 「こ う した認識 の下 、社 会 的養護 については、現在 の仕組 みの下 で何 が で きるか とい うこ とで は な く、制 度や意識 を転換 し、 ケア形態 の小 規模化、親 や年長児 童 に対 す る支援 、更 にはケ アに関す る児童福 祉施設 の創 意工夫 を促 す仕組 みの導入 な ど、子 どもの視点 に立 って、子 どもや家族 の多様 な要請 に応 えてい くこ とが必 要で あ る 。 」 とあ ります。 ケア形態 の小規模化 な ど処遇 の見直 しにつ いては どうです か ?

A 4

:小 規模施設 とか グループホーム と、あ るい は、施設 の個 室化 も言 われてい ます。 目

指す方 向 と、 して は間違 いで はない と思 い ますが、制度 とか処遇 の システムだけの問題 なので しょうか。 た とえば、 さまざまな制度 を充実 し、すべ ての子 どもが家庭 で育 て られ る世 の 中が実現 で きれ ば、すべ ての子 どもたちは健全 に育つ ので しょうか。問題 は、 どうい う育 児 をす るのか にあるのだ と思 い ます。

それ と、 ここで もうーっ問題提起 を してお きたいのは、子 どもの視点 に立 って とい う記述 です。子 どもの視点 に立 って とい うことは、言 い方 を代 えれ ば、子 どもの側 に 立 って とい うことです し、子 ど もに とって都合 がいい とい うこ とにな りかね ませ ん。

この、誰 か の視 点 に立 って とい う論理 が さまざまな問題 を超 して きているか もしれ ないのです。

Q5:

また、報告書 には、 「同時 に、 これ までの社 会的養護 は、保護 を要す る児童 を対 象 とす る もの と して、い わゆ る子育て支援 とは別個 の もの と して進 め られて きたが、今 後 は、両者 を連続 的 な もの として捉 え、一体 的 な施 策の推進 を図 る ことに よ り、 よ り 効果 的 な子 どもの健全 育成 や児童虐待 の防止等 につ なげてい くこ とが必 要 であ る

。」

とあ りますが どうです か ?

A 5

:要保護 児童 とい う言葉 の イメージが よ くあ りませ ん。社会 的養護 の対象 とい うと、

なにか特 別 な子 どもと見 られが ちです。報告書 の当面 の具体 的 な取組 み に関す る委 員 会 と しての意見 の中で も 「児童福祉施設 に対 す る社 会的 な偏見 を取 り除 くこ とが必 要 であ る

」 とされてい ます 。 とい うこ とは、一般社 会か らす れば、施設養護 とは、 な にか特 別 な問題 を持 った児 童 に対 して、家庭養護 と違 うこ とが行 われてい る と見 られ てい るか も しれ ませ ん。そ うで はな くて、育 児 と教育が行 われてい るのです。 ただそ の育 児が、施設養護 は専 門職 に よる育児 で あ り、家庭養護 は、その多 くが育児 につ い て系統 的 に学 んだ ことが ないで あろ う親 に よる育児 とい う違 いが あ ります。 それだか らこそ、報告書 の指摘 の とお り、 これか らは、施設養護 に携 わる ものは育 児 の専 門職 として、適切 な育児 について子育て支援 を通 じて普 及 していか なけれ ばな りませ ん。

ノ 正 しい育児が広 く行 き渡 るこ とに よ り、子 どもの健全 育成 や児童虐待 の防止等 につ なが ってい くことを心 か ら願 ってい ます。

3

養護 施設 の役割 とその 目指 す もの

養護施設 の役 割 は、前述 の とお り、育児 と教育 を担 うことであ る。 しか も、適切 な育 児 、 正 しい育 児 を行 な うこ とであ り、その こ とを通 じて地域 に適切 な育児 の方法 を発仔 し、地 域 の子育 て支援 の推進 に寄与す るL = とで なけれ ばな らない。 そ こで適切 な育 児 の方 法 と し て、 ア ドラー心理学 の考 え方 とそれ に基づ く育児 を概観 し、養護施 設 の場 での実践 を提 唱

しようとす る ものであ る。

‑69

(6)

( 1 ) ア ドラー心理学 について

ア ドラー心 理 学 は、 オー ス トリアの精神 科 医 であ るアル フ レ ッ ド ・ア ドラー

(Alfred Adler,1870‑1937)

が創 始 し、 その後継者 た ちが発展 させ た臨床 ( 育児 ・教育)心理学 の 理 論 、 思 想 と治 療 技 法 の体 系 で あ る。 ア ドラ ー 自身 は 自 らの 心 理 学 を、 個 人心 理 学

(IndividualPsychology)

と呼 ん だが 、個 人心理 学 とい う と、個 人 を細 か く分析 した り個 人のみ に焦点 を合 わせ る ように誤解 されやす いので、 日本 で は、 その ままア ドラー心理学 の名称 が用 い られてい る。 ア ドラー は

、20

世紀の は じめ ごろ、 オース トリアの ウ ィー ンの 町で、 フロ イ ト

(SigmundFreud)

やユ ング

(KarlJung)

と共 同で研 究 し、 フロ イ トやユ ングが心 の深層 に関心 を持 ったの に対 して、 ア ドラーは人 と人 との関係 に関心 を持 ち、人 間関係 は どう して もつれ るか、 どうす れ ばい い人 間関係 が もてるか につ いて、多 くの研 究

を残 してい る。

理論的 な特徴 と しては、

人間 を分割 で きない全体 と して把握 し、理性 と感情 ・意識 と無意識 な どの対立 を認 め ない こ と( 全体論)

・ 行動 の原 因で な く目的 を理解 しようとす るこ と(目的論)

客観事実 よ りも、客観事 実 に対 す る個人 の主観的認知 の システム を重視す る こと( 認 知論)

精神 内界 よ りも個人 とその相手役 との対 人関係 を理解 しようとす る こ と( 対人 関係論) な どが あげ られてい るが、 ア ドラー心理学の特徴 は思想 を持 った心理学 で あるこ とだ と言 える。具体 的 には、 「 他者 を支配 しないで生 きる決心 をす る こ と

「 他者 に関心 を持 って 相手 を援助 しようとす る こ と」 な どがあ げ られるが、 「共 同体感覚」 の育成 をあげてい る

ところが他 の臨床心理学 と特 に異 なっている点で ある。

(2)

適切 な育児 とは

ア ドラー心 理 学 に基 づ く育 児 理 論 を集大 成 した の は ア ドラーの高 弟 の ドラ イカー ス

(RudolfDreikurs,1897‑1972)

で あ る と言 われ てい る。 ドラ イカース の提 唱 した育児 は、

一 口で言 えば賞 ・罰 を用 いる権威主義 的育児 の否定 であ り、民主主義的育児であ った。 ド ライカース は、 その著 書 「ア ドラー心理 学 の基礎

(文 献

4

)の 中で 「子 ど もを育 て る時 に 出会 う困難 のすべ て は、人間関係 の持 ち方 を間違 ってい る こ とか ら起 こ ります。親が民主 主義 の精神 で子 どもを訓練す る方法 を知 らない場 合 に、特 にこの間違 い をよ く犯 します。

今 日、権威 主義 的 な古 い方法 は もはや適切で効果 的でな く、民主主義 の精神 が必 要 なので す。子 どもを甘 やか した り、抑圧 した りしないで子 どもを育 てる方法 があ る とい うことを、

しば しば親 は知 りませ ん。親 は、子 どもへの尊敬 と自分 自身へ の尊敬 を結 びつ ける方法 を 知 らないので、 どち らか一方 を冒涜 します。 家族 の中で相互尊敬 の関係 を作 り、維持 し、

屈 した り戦 った りしないで対 立 を解 決す るこ とは薙 しい ことです

」 と述べ 、 「叱るや り 方

「脅 しと叱責

「けなす こ と

「罰す る こと

「 褒美」 な どを用 い る育児で はな く、

「 本 当 に子 どもたちが能力 を伸 ばす の に役立 つ別 の全 く異 なった方法が あ ります。 この方

法 は、力 を行使 す る こ とに よって、従順 さを見せ る ように要求す る ことに甘 ん じてはい ま

せ ん。す なわ ち、 この方法 は、人 々 を、 自立 して能力が あ り、̲ 幸せ な人 間 になる よう訓練

す る こ とが で きるのです。教育 の全 目的 は、子 ど もに他者 との生活 に参加す る準備 をさせ 、

(7)

共同体 の中で位置 を得 、保持 す るの を援助 す ることです。言い換 えれば、育児の 目的 は、

人生 における成功 と幸福 の鍵 であ る共 同体感覚 を育成す ることなのです

」 と民主主義的 育児 を適切 な育児 として記述 している。

野 田氏 は、その後の社 会 ・経済情勢 の変化や、それ に伴 う育児 の崩壊 とい う現象 な どを 踏 まえ、ア ドラー心理学 に基づ く育児の方法 を、 日本 ア ドラー心理学会総会の公 開講座講 演録 ( 文献

5

)の中で、

i 子 どもを勇気づ ける

ii

適切 な行動 を伸 ばす

iii

子 どもを信頼 して任せ る ことと して語 っている。

( 3) 養護施設 における新 たな育児の実践 ア 育児 目標 の明確化

今 日の養護 施設 が、育 児 と教育 を実践 してい く上 で、抱 えて い る根本 的 な問題 の一 つ と して、筆者 は養護 の 目標 が 自立 のための援助 とだ けされてお り、不十分 であ る こ

と、方法論が明確 にされてい ない ことである、 と考 えている。

ア ドラーや ドラ イカースは、育 児 ・教育 の 目標 として共 同体 感覚 の育成 をあげてい る。具体 的 には共 同体 に貢献 的 に行動 で きる大 人 に育 成す る とい うこ とであ る。 これ に対 して、当時 の理論 や方法論 が時代 にあ わな くなってい る と指摘 す る野 田氏 は、パ セー ジの第 1章の 「 子育ての 目標」 で、次 の ように提案 している。

「 子育 ての二種類 の 目標 1.子育 ての行動面 の 目標

子 どもを正 しく育 て るには、育 ててい って、結局 どうい う大 人 にな って もらうか を、

いつ もは っ き りと意識 してい る必要があ ります

。Passage

が提案 す る子育 ての 目標 は、

行動面で は、

<子育 ての行動面 の 目標 >

1 ) 自立す る。

2)

社会 と調和 して暮 らせ る。

とい う二点です。

わか りきった、あた りまえの こ との ように思 われるか も しれ ませ んが 、子育 て の現 場 で はす ぐにこれ らを忘 れて しま うのです。 そ う して、 目先 だ けの対 応 に陥 って、失 敗 して しまい ます。

2.子育 ての心理面 の 目標

ア ドラー心理学では、行動 は信念か ら出て くる と考 えてい ます。

「自立す る」 とか 「社 会 と調和 して暮 らす」 とい うような<適切 な行 動 >が で きるた めには、それ を支 える<適切 な信念 >が育 っていなければな りませ ん。

<子育 ての心理面 の 目標 >

1 )私 は能力がある。

2)

人々は私の仲 間だ。

ア ドラー心理学 は、 この二点 を適切 な信 念 であ る と考 えてい ます。 これが子育 ての

‑ 71

(8)

<心理面 の 目標 >で、 これが あ って は じめて、子育 ての <行動面 の 目標 >が達成 で き るのです 。

Passage

は、 この ような子育 ての心理面 の 目標 を達成す るこ とを 目的 に して開発 され た コースです。

コースの 中で、た えず この、子育 ての心理面 の 目標、す なわち、2つ の適切 な信念 を 思 い 出 して くだ さい。 「この対 応 を してい る と、子 どもは 『私 は能力 が ある』 と感 じ るか な。 『家族 は私 の仲 間 だ』 と感 じるか な」 と、 いつ も自己点検 していただ きたい のです

。」

と、 ア ドラー心理 学 の育 児 の基本 であ る 「子 どもを勇気 づ ける」実践方法 を提 案 し ているのである。

家庭 や養護 施設 な どで育 児 に携 わ る ものが 、 この テキス トに記 載 されてい る ような 自己点検 をす る ようになれ ば、 日本 の育 児 は大 き く変 わる に違 い ない0 ‑と りわけ養護 施設 は今 まで と全 く違 った育児 の場所 になるのではないだろ うか。

イ 不適切 な行動 に注 目 しない

ドライカース は、前掲 書 の 中で 「共 同体 に受 け入 れて欲 しい、 自分 も仲 間 にな りた い とい う欲 求 は社会 的動物 であ る人 間の基本 的 な欲 求 であ る。 も し邪魔 をす る ものが なけれ ば、共 同体 に所属 す るため、子 ど もは共 同体 が求 め る適切 な行 動 ( 共 同体 に対 して建設 的 な行動) を身 につ け、進歩 してい くのだが、様 ざ まな困難 が子 ど もが幸せ で役 に立 つ社 会 の一 員 となるの を妨 げるのであ る。 しか し、 この状況 は子 ど もの心 の 中で、他 の人 よ り劣 ってい る とい う主観 的 な感情 と結 びつ き、 この不愉快 な感情 に対 処 す るため、子 どもは と もか く共 同体 に受 け入れて もらお う と し続 け、結果 として 4 つ の不通切 な ゴール に向か うような行動 ( 共 同体 に対 して破壊 的 な行 動) をす る」 と 指摘 してい る。

様 ざ まな困難 、多 くの場 合 は大 人 による勇気 くじきによ り、子 どもは適切 な行動 で 共 同体 に所 属す るこ とに失敗 した と感 じて しまうのであ る。子 どもはあ る行 動 を、適 切 な行動 、 み ん なの役 に立 つ行動 だ と思 ってや ったけ ど、誰 もみ て くれ なか った り、

無 視 されて しま うこ とが あ る。 この ときに子 どもは ドライカースの言 う不愉 快 な感情 を体験 す る。 ところが、子 どもが不 適切 な行動 を した とたん、大 人 は こち らを向いて くれ るので あ る。 これが不 適切 な行動 の 目的であ る。つ ま り、子 どもの不適切 な行動 に対 して、大人 か ら 「注 目 した り」 、 「 腹 を立 てた り」 、 「嫌 な気分 になった り」 、

「傷 つ け られた思いが した り」 、 「見捨 てた くなる」 よ うな感情 や行 動 を引 き出す こ とが 目的 なので ある。 したが って、子 どもの不適切 な行動 に対 しては、 口をす っぱ く して注意 した り、 どれ ほ どの思 い を込 めて叱 った り、大 人が いか なる対処 を して も効 果が ないのであ る。 この と き、大 人が取 るべ き唯一 の適切 な対処 は、 「不適切 な行動 に注 目 しない」̀ ことで あ る。 その一方で、 「適切 な行動 に注 目をす る」 とい う対処が 強調 され る。 あ るい は、不適切 な行 動 に含 まれ るよい意 図 を さがす とい うこ とも要求

される。

これ は、従来 の育 児や教育 にはあ ま り見 られ なか った方法論で はないだろ うか。た

しか七 、 ほめて育て る方法 を提 唱 した学者 もい るが、 ア ドラー心 理学 の育児 は、賞 も

(9)

望 ま しい方法 で は ない と して、子 ど もの行 動 の貢献 とい う面 に注 目す る よ う指 摘 す る。

り 子 ど もを信頼 して任せ る

ア ドラー心 理学 の育 児 の基 本 は、大 人 が子 ど もを、人 間 と して対 等 ・平等 の存 在 と して認 め られ るか否 にか か ってい る。 ドライ カースが ア ドラー心 理 学 の育 児理 論 を体 系 づ け、民 主 主義 的育 児 を提 唱 したの は、子 ど もの権利 条 約 の批 准 を待 つ まで もな く、

す で に

70

年 以上 も前 の こ とで あ る。 日本 で は戦後

60

年 、民 主 主 義 国家 の名 の もとに、

民 主主 義 教育 が行 われ て きた はず であ るが 、前掲報 告 書 の指 摘 を待 つ まで もな く、子 ど もの権 利擁 護 が保 障 され て い る とは言 いが たい。 これ は、子 ど もを、 人 間 と して対 等 ・平等 の存 在 と して認 めて い ない こ とにほか な らず 、子 ど もを信 頼 す る こ とや子 ど

もに任せ る育児態度 か らの隔 た りはあ ま りに大 きい と言 わ ざる を得 ない。

加 えて、児童 の事 故 や トラブル に対 して、管理責任 を問 う風 潮 が 強 まってい る。取 り分 け、公 的機 関や 団体 に対 して は厳 し くな ってい る。公 的機 関や 団体 が 、 自 らの責 任 を明確 に し、 その責 務 を果 たす こ とは当然 で あ るが 、 ゆ きす ぎれ ば、個 人の責任 は 問 われ なか った り、 あ い まい な ま まに見 過 ご され る懸念 もない とはい え ない。 その結 果 は、事 故 を起 こさない こ と、 トラブル を起 こ さない こ とに 目が い き、児童 を管理 す る こ とに力 を注 ぐこ とに もな りか ねない。

大 人が果 たすべ き責任 と、子 ど もが 自 ら引 き受 け なけれ ばい け ない責任 を明確 に し、

子 どもに任せ る決心 が必要である。

実践方法 の詳述 はで きないが、養護施設 が これ らの視 点 と方法論 を取 り入れ なが ら、 ど うい う養護 を しようと してい るのか を明確 にす るこ と、 その こ とこそ養護施設 の緊急 に 目 差す もので なければな らない。

(4)

今後 の課題

野 田氏 は、 「続 ア ドラー心理 学 トーキ ングセ ミナー

」 (文 献

6 )の 中で、育 児 と教 育 に必 要 な四つの

"S"

とい うことを提 唱 してい る。 「 尊敬」 、 「 責任」 、 「社会性」 と 「生活 力」 の頭文字 の

"S'

'であ る。 その 中で、

「 尊敬」 につ いて は、 「一 日中 『うれ しい』 と 『あ りが とう』 を言 う材料 を探 してや ろ うと決心 をす る。 ・・・。何 とか して、 『うれ しい』 と 『あ りが とう』 を言 ってや ろ うと す る と、人 間 を尊敬 す る とは何 かわか ります

」 と述べ 、

「責 任

に つ い て は 、 「ア ドラ ー 心 理 学 で 『責 任 』 と い う言 葉 を つ か う と き に は、 。 『ここに私 の仕事 があ る』 とい うこ とです。 。 課題 に対 して逃 げ ない で、 『はい私 は ここにお ります。 ち ゃん と私 のす るべ きことはいた します』 とい うように 応答す るこ とを レスボ ンシ ビリテ ィ、責任 といい ますが、そ うい う意味 での責任 を子 ど も た ちに数 えたいのです。」 と記載 し、

また、 「責任 を とる ことを学 ばせ るには、 どう した らいいか‑I‑ 。子 どもたちの行 為 や子 どもた ちのや る こ との結末 を全 部子 ど もた ちに味 あわせ てあげれ ばいいんです。子 ど もたちは きっ と学ぶか ら

」 と も、 「責任 とい うと、 『誰が や ったか』 とい うこ とだ と考 え る。 そ うで は ないんです 。 『い ま私 にで きる こ とは何 か』 と考 えるのが本 当 の責 任 で

‑ 73

(10)

」 と解説 している。

「 社会性」 については、 「 社会性 とは、社会の中で、 自分 の要求 を通 して、 しか も他人 を傷 つ けない技術、あ るいはその姿勢 だ と理解 していただ くと一番 わか りやすい と思い ま す。 。要す るに人 間関係 の技術 です。人間関係の技術 とい うのは、要するに言葉 の 使 い方です

」 と、察す る文化 に依存 した態度か らの脱却 と、 自分 の して欲 しい こ とをは

っき りと口 に出 して、相手 に伝 える とい うことを学ぶ必要性 を強調 している。

「生活力」 については、 「どんなことになって も、生 きてい く力です。臆病 にな らない で、未来 に不安 を持 たないで、 ・・・何 とか しようと決心 し、何 とかで きるだけの技術 を 何 とか身 についている状態

」 と説明 し、 この 「四つの

S

」 は子 どもの教育 だけで な く、

大人が幸福 になるための カギで もある とも書 いている。

筆者 はこの中で、責任 につ いて子 どもたちに どの ように学 んで もらうかが、 これか らの 育児 の もっ とも大 きな課題の一つであろ うと考 えている。

昭和

41

(1966

年)、中央教育審議会 は 「後期 中等教育の拡充整備 について ( 第

20

回報 告書)」 ( 文献7)を時の文 部大 臣 に答 申 した。世 に名高 い、 「 期待 され る人 間像」答 申で ある。教育 関係者 は もちろん、マス コ ミその他の反発 の もとに、教育現場 で期待 される人 間像 に向 けての教育が行 われ るこ とはなかった。それ以来、 どうい う人 間 を育てるべ きか とい う論議 は避 け られて きてい るので はないだろ うか。 「個 人 の 自発 性 、 自主性 を損 な う」 、 「 個性が発揮 され ない」 、 「自己実現 を妨げ る」 な どの反論 の もとに、 どうい う大 人 に育 て ようとす るのか とい う考 えは民主主義的で はない とされて きた ように思 われてな

らない。

しか し、今 の子 どもたちが置かれている状況 は誰が見 て も望 ま しい状況 とは思 えないで あろ う。 どうい う人間 を育 て、 どうい う世界 をつ くろうとしているのか、私 たちはその地 図 を持 たない ままに来て しまったのではないだろ うか。

福祉 臨床 の場 にい る もの と しては、眼の前 の児童 の応急処置 を しなければならない こと

は もちろんであ るが 、私 たちは何 を しようと してい るのか、 どこへ向かお うとしているの

か民主的 な論議 を尽 くさなければならない ときに来 ているのではないだろ うか。

(11)

( 参考 資料 )

(図 1)長野県の養護相談の推移

1200

I000

800

600

400

200

0

J

1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 年BE

棄児 E)家 出 E)死 亡 E)妊婚 El傷病 E)虐待 Elその他家庭窮境 E)その他

(図3)長野県の児童蓑諸施設の平均在籍率 100

90

BO 70 60 50 40 30 20 10 0

I

85..・.・.一一.・.・.・.・.・.‑93.8●944‑93.1195.5 80.与 80.9, 82.2 80.I

̀ 1

1986198719881989 1990 19911992199319941995t99619971998 L99920002001200220032(対1

(図 4)施設入所の理由別推移 250件

200

150

100

50

0

ヽヽヽヽヽヽ

ヽ 〜

ヽヽ

帆ヽヽヽ:ヽヽヽヽ

ヽ ヽ ヽ

ヽ ヽ ヽ

ヽヽ\\

1995 1996 1997 1998 1999 2000 200) 200 2 2003 2004 年女

1

ill棄児 C)家出 □死 亡 E)鮮婚 El傷病 E)虐待 Elその他家庭環境 E)その他

: ]

(図2)長野県の叢話相談内容の構成比の推移 50

15 10 35 30 25 20 15 10

1995 1996 1997 1998 1999 2000 200L 2002 2003 2004 棄児 一一五‑ 家

1 1 1

‑ ・t} ・一死亡

(図5)施設入所の理由別構成比の推移 50%

45 40 35 30 25

20

15 10 5

t995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2CO2 2003 2 年度

‑ 75

(12)

( 注)

1)

パ セ ージ

(Passage)

:野 田俊作 、高橋 さと子 の開発 した育児 プログラム、 ロール プ レイを中心 に

8

回にわたって開催 される。下記 リーフ レッ ト参照。

Passege

(ParentStudySystemonAdlerianGroupExperiences)

アドラー心理学 のグループ体 験 にもとづく育児 学習コ‑スの頭文字ですが、同時に r 通 り道 」の意味をかけています.新 しい育児の通 り道 、しあわせな家庭への通り道とい う意味を込め七います。

アドラー心理学にもとづく新 しい親子関係

パセージは、アドラー心理学にもとづく新しい艶子関係プログラムです○あたたかい雰 囲気の中で、体験を通 じて.本 当に信 じあい、愛しあう親子のあり方を身につけていただ

吐圭土。子 どもを叱らないで、勇気づけながら育てるにはどうすればよいか○姐 工夫すれば 自立した、しかも社会 と調和できる子どもを育てることができるかについて、

アドラー心理学にもとづく科学的でハートフルな育児法です○子どもを暖かく援助してい き、真 に責任感と生活力のある人に育ってもらうための考え方とやり方とを、実習を通じ てていねいに学びます○

プログラム

1.

育ての 目標

2.

賞罰のない育児

3.

課題の分離

4.

共同の課題 ‑ ■ l

5.

目標の一致

6.

体験を通じて学ぶ

7.

新 しい家族

8.

積極的に援助する

2)

野 田俊作 : 「よい子育 て 間違 った子育て」 平成

3

1

1月

29

日 講演会 よ り

****************************************************************

( 参考文献)

1) 野 田俊作 :ア ドラー心理学 に もとづ くカウンセ リング、別冊 ・発達 「カウンセ リン グの理論 と技法」

、1993.6

2)

庄 司順一 :社会的養護サー ビスの現状 と課題、母子保健情報 第

50

、2005.1 3)

社 会保 障審議会児童部 会 : 「社 会的養護 のあ り方 に関す る専 門委 員会

報告書 、‑

2003.10

4)

ドライカース

(Rudol

f

Dreikurs)

:ア ドラー心理学の基礎

、1989

5)

野 田俊作 :新 しい社 会 と子 育 て 、 日本 ア ドラー心理 学 会総 会公 開講座 講演録 、

2003.1

6)

野 田俊作 :続 ア ドラー心理学 トーキングセ ミナー

、2003.8

、第

23

7)

中央教育審議会 : 「後期 中等教育 の拡充整備 について」 第

20

回報告書

、1996.10

参照

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