パ ソコン
LANとマルチメディアを利用 した, 新情報処理教育システム
堀内泰輔 堀内征治
A N e w ‑ m a d e E d u c a t i o n S y s t e m f o r I n f o r m a t i o n P r o c e s s i n g w
with Personal Computer Network and Multi‑Media devicesices Taisuke HORIUCHI and Seiji HORIUCHI
Inrecentyears,theeducationforinformationprocessingissupportedbymultiple personalcomputersenvironment.Andthecomputernetworkhasbeenspreadthrough‑
outpersonalcomputer.But,inthepresenteducationalenvironment,itispoortouse networkeffectively.
Inthisreport,Weadvocateandintroducethenew educationalsystem withthe personalcomputernetwork.Thissystem includesmonitoringsystem ofAudio・Visual device,responseanalyzer,online・installingusednetwork,monitoringofstudent'sdis‑ play,remote・keyboardandelectricmailsystem.
1. は じ め に
情報化社会 が急激 に浸透 して きてい る現在
,「 学校施設 の情報化」 は教育機関 にお ける大 きな課題 となってい る.「 学校施設 の情事 酎ヒ」の目的のひ とつ は,教育 ・研究お よび学校運 営 の高効率化 を図 ることであ り, これを実現す るためにはインテ リジ ェン トな教育 ・研究支 援 システムが必要である.
この よ うな背景 か ら,本校 においては従来 よ り
,CAI/CMI教育
・CAE/CAD教育 ・ ネ ッ トワーク利用教育 などへの支援 システ ムの構築 を目標 に,個々のシステムについての実 験的 な試行 を繰 り返 してきた.
これ らの実績 を受 けて,本校 では平成
2年度電子情報工学科棟 が新設 され るのを機 に, こ の建物 の中に上記 の教育 システムを効率的 に配置す ることを検討 し,′ くソコ
ソLANお よび マルチ メデ ィア利 用 の,新 しい ス タイル の教 育施 設 と して
「AVC室
(Audio‑Visual&Computerroom)
」を設置 した.
本稿では, この新教育 システムの構築理念や特色 などを述べ るとともに, このシステムを 効率的に運用す るために筆者 らが開発 した,い くつかのアプ リケーシ ョンソフ トについて報 告す る.
'1991
年
8月
29日 高等専門学校情報処理教育研究協議会,第1 1 回研究発表会で発表 日 機械工学科講師
' ' '機械工学科助教授
2.新情報処理教育システム構築の理念
本校 における情報処理教育 は,昭和
48年度 に開設 された電子計算機センターを中心 に積極 的に行われてきた. ことに,昭和
60年度の教育用電子計算機 の更新 に当たっては,全国高専 に先昏 区けて
45台のインテ リジ ェン ト端末 を擁する
TSSシステムを構築 し,教育用計算機 と しては最 も早い段階で
,UNIXシステムを導入 して,情報処理教育 の充実 に寄与 した.普 た,昭和
61年には,低 コス ト学内
LANを実現す ることを目的に,自作簡易
LANシステム の開発 に着手 し,以来現在 に至 るまでの試行 の中で,徐々にその意義を確立 してきた.
このような学内の努力が認め られたためか,平成元年度には,文部省 の 「 大学施設 の情報 化 に関す る調査研究委員会」 よ り , 「 情報化計画の基本設計」のモデル校 として指定 を受け
(3大学
, 1高専),新設 を予定 していた電子情報工学科棟 を核 とす る本校 の情報化 に関す る将来計画の提示を求め られた.本校では, この構想を 「 長野高専 インテ リジェン ト・スク ール構想」 と称 し,
1 ) 電子情報工学科棟のインテ リジェソ ト・ビル化
2)
小規模な学園 としての,目的を絞 った学内ネ ットワークの充実
3)ローコス トな学外 ネ ットワークの実現
4)
ニューメデ ィアを複合 した新 しい教育 システムの構築 などを骨子 として,文部省 に対す る答申を行 った.
本稿 の主題である
AVC室 は上記
4)を具体化 したもので,電子情報工学科棟 の 1階に位置 す る学内共用の施設であ り,次の理念に基づいて構築 に当たった.
1 ) 個々の学生 の個性や能力に応 じた教育が可能 となること ( 教育の個別化) .
2)
教授段階で学生の反応が リアルタイムに把握で き,分析 ・評価が即座 にできること.
3)
複数の教育用 メデ ィアを組み合わせることにより,創造性豊かな能力を養成で きる環 境であること.
4)
コンピュータの急速 な普及が予想 され る義務教育機関か らみて, より魅力的な環境で あること.
5)
一斉授業以外の利用 も十分 にできること.すなわち,授業時間外に複数の学生がそれ ぞれ別の教科を並列 に自習で きること.
以上の理念に加 えて,現代 の情報化社会お よび国際化社会 とい う現実を背景 に,本
AVC室の具体的な教育対象を,
1 ) コンピュータ言語教育 ・1 )チラシ‑教育などの情報処理入門教育
2)一般教科お よび専門教科における
CAI教育
3)
語学演習 に主眼をおいた外国語教育 の
3分野 に置 くことが適切であると判断 した.
さらに, これ らの教育 においては,音響 ・映像 ・コンピュータなどの個々のメデ ィアを独 立あるいは並列 に使 えるだけでな く,衛星放送や
CATVなどの二千一メデ ィアとの接続利 用 も可能 となるよう配慮 した.
以上のように, この多機能
AVCシステムは新たな思想を持つ教育支援 システムとして,
本校のインテ リジェン ト・スクール構想のひとつの柱 として計画 されたが,幸いなことに,
平成 2年度の予算措置が認め られ,電子情報工学科棟完成 の直後の平成 3年 6月 よ り運用 を 開始 した.
3.システム構成
図
1に本 システムわ総合構成図を示す.
まず,音声画像 ネ ッ トワーク部分であ るが, マスター機器 ( 教官用) として表
1の よ うな 各種機器 を装備 している. この うち,応答解析装置 と書画 カメラ,映像分配器 などは情報処 理教育 に有効である.学生機器 としては表
2の ように,学生
2名 に
1台 のモニタが用意 され てお り,教官用パ ソコンの画面や書画 カメラな どの画像 を,教官卓での操作 に よ り自由 にモ ニタ リングで きる.
コンピュータネットワーク 音 声 ほ 絹 ネットワーク 両 様 情 報 ネットワーク
図
1本システムの総合構成図
次 に コソピ ューク部分 であ るが,入門 的 な情報処理 教育 に ターゲ ッ トを絞 った た め,す べ て
32ビ ッ トパ ソ コ ン ( 計
49台) で構成 した.外部記憶装置 としては,
40MB
の ‑ ‑ ドデ ィス ク
1台 と
,3.5イ ンチ の フ ロ ツビ‑ デ ィス ク装 置
2台 が 各 々 の学生機 で利用 で きる. なお プ リン タはパ ソコン
2台 に 1台 の割 で, 自動切 り替 え型 プ リンタ切 り替 え器 に よ り接続 してい る.仕様 を表
3に示す.
ネ ッ トワー クに は
QnetE(ミナ トエ レク トロニクス社製) を用 い てい る ( 表
4).
これ はバ ス型
LANで, ツ イ ス ト
ペ ア線 を伝送 メデ ィア とし,転送 速 度 は
2Mbps
であ る.
ソフ トウエ アにつ いて は,初期 情報処 理教育 の観点 か ら表
5の よ うな仕様 とし た. また, 自作 の
CAI教 育 用 ソ フ トも あわせ て利用対 象 とした.
表
1音声情報ネ ットワーク部仕様( 1 )( 教官卓)
機 器 名 台数
音声画像ネ ットワークマスタ‑機器 各
11 AAC型
LLフルラボ
(AKAⅠLL300)音声画像 ソース呈示システム
書 画 カ メ ラ, ビデ オ テ ー プ レ コー ダ
(VHS
,ベータ) ,
衛星放送チューナ,マルチレーザデ イス クプレ‑ヤ, ビデオキャプシ ョン装置な ど
画像分配器
1応答解析装置
1表 2 音声情報ネ ットワーク部仕様 ( 2) ( 学生卓)
機 器 名 台 数
オ‑ トスキャンモニタ
(1
2型)
24ブースカセ ットデ ッキ
484.システムの特色
本 システムの特色 として, システ ム構 成 か ら派生 した ものをま とめ る と,次 の よ うにな る.
(1) AV
部分 の装置群 の援用 に よ り,教材呈 示や教官用 パ ソコンのモ ニ タの呈示 が 自由 に で き,従来 の黒板 と
OHPの システ ムに比 べ,学生 に対 して イ ンパ ク トのあ る講 義,実 習 が可能 であ る.
( 2) 応答解析装 置 の活用 に よ り,各学生 の理解度 ,進捗度 をチ ェ ック しつつ授業 が進 め ら れ る.
表
3′ (ソコソ ・‑‑ ドウエア仕様
品 名 仕 様 台数 教官 学生
パ ソコン本体
PC‑(3328b6iM‑t,4H40MB HDD0 (EPSON)付)
481 ○ ○デ ィスプレイ
PC‑14インチ, カラー
386M.STD 49 ○ ○マウス / {ス塑
49 ○ ○EMS
メモ リ
1MB 49 〇〇〇 ○プ リンタ
24ピソ, ドットプ リンタ
24 ○プ リンタ切替器
4自動切替塾
8ピソ, ドットプ リンタ
214 ○ FDD 5インチ
,2ドライブ
1増設
HDD 100MB 2 ○イメージスキャナ カラー
1 ○(3)
全 てのパ ソコンは
LAN接続 されて い るため,次の ような幾多 の利用がで
きる.
1 ) 教官か ら学生 に リアル タイムで, 問題 の出題,解答の解説,実習用 プ ログラム等を内容 とす るファイル転 送 がで きる.
2)
学生か ら教官‑のファイル転送機 能 によ り, オ ソラインレポ‑ トの提 出,各種質問 などがで きる.
3)
学生機 の ソフ ト資源がオンライン で コン トロールで きる. よって,‑
‑ ドデ ィスクのインス トールをオ ン ラインで自動的に行 うことがで きる.
4)
電子 メールの利用 によ り,教官対 学生 の, より親密 なコミュニケ‑シ
ョソが実現で きる.
(4)
学生機 に‑‑ ドデ ィスクを登載 した ことにより,実習時の効率が向上す る.
また,運用面での工夫を講 じた ことによるメ
表
4パソコンネットワーク仕様 製品名
製 造 データ転送 レー ト
最大 ノード数
LAN方式
接続形態 伝送 メディア 主記憶占有塁
Qnet/E
ミナ トエレク トロニクス㈱
2Mbps 50
ノード/ネ ットワーク
分散処理型
Busタイプ ツイス トペア線
58‑60KB
表
5パ ソコン ・ソフトウェア仕様 種 別 ソフトウニ7名称 個数
O S MS‑DOS̲V3.3C 49
書口 芸昆F711
ユ‑ティリティ
BASIC/98PRO 49 TURBOPASCAL 49 TURBOC 49 VZエディタ 49アプ リケーション 一太郎
V4.3 1 LOTUS1‑2‑3 1リッ トは次 の とお りである.
(5)
システムはすべて‑‑ ドデ ィスクに置 く形態 を とっているため,学生 による市販 ソフ トウェアの コピー防止の一助 となる.
( 6) システム管理 を含めて,すべての操作が メニュー形式で可能 なため,初心者 の教官や 学生 にも安心 して使わせ ることがで きる.
(7
) 特定 の学生 しか利用で きない よう, ログイン名 ・パ ス ワー ド入力方式 を とってい る.
また,利用面での統計情報 を自動的 に収集す るシステムが組み込 まれてい る.
5.システム運用ユ‑ティリティの開発
本 システム独 自のアイデ ィアを満たすために,い くつかの ソフ トウェア開発 を行 った.以 下 にその概要の一部 を述べ る.
5‑ 1
メニュー起動方式
本 システ ムは
3つ のメニューを順次選択す ることで,MS・
DOSの コマソ ドを知 らな くてもプ ログラ ミングの実習や
CAIソフ ト利用 に支障 が出ない よ うに考慮 した. メニ ューの作 成 は
MS・DOSのMENUコマン ドによった
.図2に, メイソメニュー画面 を示す.
5‑2
ログイン手続 きと統計情報の採取
UNIXに準 じた ログイン手続 きを実現す るため に,次 の よ うな設定,お よびプ ログ ラム
作成を行 った.言語 は
Cを用いた.
( 1 ) 内蔵
HDDでのみ起動す るよ うに ソフ トウェアスイ ッチを設定(2) AUTOEXEC.BAT紅, ログイン名 とパ ス ワー ドを入力す るための プ ログ ラム (自
長 野 高 専 情 報 教 育 シ ス テ ム (コ マ ン ド適 訳 )
1/ 1 Menu v2.41F l言括処理系の利用
F2
エデ ィタ起動
F3
パスワー ドの変王
F4
フロッピィデ ィスクの初期化
F5 CA Iソフ トの利用F6
ファイルの転送
F7メール
F8 M S‑D0 S
へ の 移 行
F9#
7 (L0 G0U T)l 日付
:ll
1 1991‑09‑30ll
L
Il時 刻 ;
lll
20:51日
1
t
lMS‑DOS: ll l Ver. 3.30 Jl
l各 種 古 詩 を 実 行 し ま す
矢 印 キ ー で 項 目 を 選 択 し 、 l Jタ ー ン キ ー を 押 し て く だ さ い
図
2学生機用メニューの一例 (メイt /メニュー) 作)を強制起動す るよ うに設定
( 3) ログイン名や ログインのタイ ミング, メニューでの選択結果 などをサーバー側 のファ イルに格納す るための ソフ トの制作
5‑3
学生機のオ ンライン ・インス トール
学生 による市販 ソフ トの コピーを防止す るため,学生 が使用す る ソフ トウェアはすべ て
HDDに置 くスタイルを取 った. しか し,学生 が無意識 に,あるいは故意 に既存 ファイルを 消去 した り内容変更 して しま うことが十分に予想 され得 る. この場合 の対策 として,特定 の, あ るいはすべての学生機 の
HDDへのインス トールを,教官機か ら行 うことを可能 にす るた めの ソフ トウェアの製作 を行 った. この場合,原理的には全 てのファイルを学生機の特定 の デ ィレク トリに ファイル転送すれ ばよいわ けであ るが,実際 には容量 が
4MB以上 のファ イル群 を
48台のクライアソ トに同時 に転送す ると所要時間が非常 に長 くなって しまい,現実 的でない.そ こで全てのファイルを圧縮 し, これを隠 しファイル として各学生機 の
HDDに 格納 してお く方法 を取 った. これによれ ば,教官機か ら各学生機 に対 し,圧縮 ファイルの解 凍 を行 うよう指示で きるメカニズムを構築で きればよい ことになる.
この ことを実現す るため
,5‑2の
(2)で作成 した学生機 の ログイン用 プ ログラムに,特定 のバ ッチ ファイル (ファイル名 :
GO.BAT)を実行 させ る機能 を盛 り込 んだ. これによ り, 教官機 が必要に応 じて この ファイルを送信 しておけば,学生機 はこれを実行す ることによ り, 隠 しファイルであ る圧縮 ファイルを解凍 で きる. もし,圧縮 ファイルが消去 され ていても, ネ ッ トワ‑クを通 じて教官機側 の圧縮 ファイルをダ ウン ロー ドす ることで,すべ ての操作 が 自動化で きることになる.
5‑4
学生機画面のモニタ リングとリモー トキーボー ド機能
学生機画面の,教官機画面 でのモニタ リング機能 は,一斉教育 を行 うときの強力 な道具 と
して十分 な活用がで きると思われる. しか し,市販品のほとんどが画像信号 を‑‑ ド的に転
送 ・切替 を行 う手法を用いてお り, コス ト的にかな り高い ものになっているのが現状 であ る.
本 システムでは,‑‑ ドウェアの増設 を一切 しないで, ネ ッ トワーク機能を ソフ ト的 に拡張 す ることで実現 を図 った. これ は,学生機 の
VRAMの内容 を転送 させ るものであ り,ネ ッ
トワークの転送 レー トが
2Mbpsと高い ことを利用 している.
この機能を教官が容易に,かつ,有効 に利用で きるよ うに,次 の ような機能 も盛 り込 んだ.
( 1 ) 任意の学生機画面を任意 の時間,モニタ リング可能
( 2) 特定多数 または全員 の学生機画面を,任意 の時間 ごとに自動的にスキ ャンニングす る ことが可能
( 3) テキス ト画面 のみならず, グラフィック画面 の静止画面転送 が可能
(4)
教官機画面 または特定 の学生機画面 を,全学生機 に一斉送信する, ブロー ドキ ャステ ィングが可能
以上 のモニタ リング機能 に加 えて,学生機のキーボー ド操作が教官機 のキーボー ドで も操 作可能 な, リモー トキーボー ド機能 を利用可能 とした. これ は
BIOSレベルで入力装置 の割 当を変更す ることによ り容易 に実現で きた. この機能 によ り,いちいち学生機 の席 までいか ず とも,教官機 の席 にいなが らにして,画面を通 じて学生 に適切 なア ドバイスを した り,学 生 の誤 りを訂正 した りできるため,合理的 な授業進行 ・管理 を行 うことがで きる.
5‑5
電子 メールシステム
本 システムで採用 したネ ットワークシステム
「Qnet/E」 の ソフ トウェア として,軍子 メ ールシステムが用意 されているが, メールボ ックスを持 て るユ‑ザは
100名 に限定 されてい る. このため,大半 のユ‑ザは電子掲示板 しか利用で きず,教官対学生 の親密 な コ ミュニケ ーシ ョン手段 としての電子 メール機能 は十分に活か されていない. よって,ユーザ数を
1,000人程度まで拡張す るための改良を行 った.従来 の
100名 とい う制限 は
,MS・DOSの制約 か ら, ルー トデ ィレク トリに作成で きるサブデ ィレク ト1 )の数が
192に限定 されてい ることか ら生 じ た ものであるため,階層的なメイルボ ックス管理機構 を導入す ることによ り解決を図 った.
本 メールシステムでは,電子 メ‑ルのほか,特定 の宛先 を指定 して掲示で きる 「 電子伝言 板」や, ジャンル別 の掲示板 を用意 して全 ユーザに連絡 を行 うことので きる 「 電子掲示板」
の機能 も具備 されている. よって,授業 は もとよ り,学生間の コ ミュニケーシ ョンのための ツール としての利用 もで きるため, コンピュータ ・ネ ッ トワーク時代の コンビ3 .‑タ ・リテ ラシー教育 の一端 を担 う役割 も大 きい と思われ る.
6.
システム評価
システム評価 の一環 として, ログイン手続 きの所要時間 と,学生 ・教官機間のファイル転送 の速度を測定 した.前者についてむ も 表
6のように,学生が言語を使用で きる環境 に移行す る まで,キー入力時間を含め最悪で も
60秒以内で行 うことができる. この間の操作 は対話式に行 われるため,得たされているとい う感覚を学生に持たせ ることはほとんどないといってよい∴
次 に, ファイル転送 の所要時間であるが,学生
40人が同時 に転送 を行 った結果 を表
7に示
す. これ による と,学生 の レポー ト提 出を仮定 して行 った
,1kB程度 のテキス トファイル
の転送 (ア ップロー ド)では最悪で も
30秒程度 で終了 した.
40人 が同時 にア ップ ロー ドす る
ことはまずあ りえないため,十分 な速度であると評価で きる. また,教官機か らのプ ログ ラ
表
6ログイン手続 きの所要時間
項 目 所要時間 備 考
ログイン名の入力
5‑ 8秒 キーイン時間を除 く パスワー ドの入力
1‑ 2秒 キーイン時間を除 く
表
7ファイル転送の所要時間( 単位 :秒) バイ ト 種 別 ア ップ ダウン
数 ロー ド ロー ド
'
256.text 16‑ 26 5‑10 1024 text 20‑ 32 10‑15
‑ 4096 binary 35‑ 49 ll‑16 16384 binary 68‑123 15‑29
ムの転送 を仮定 して行 った
,16‑32kBのバ イナ リ‑ ファイルのダ ウン ロー ドで は,最悪で
30‑50秒 で終了で きるため, これ も問題 ない と言 えよ う.
ただ
,48台 とい う大規模 なパ ソコソネ ッ トワーク ・システムであ るため,全員 が同時 に行 うア ップ ロー ドにおい て, ご く少数で はあ るが, ‑ソグア ップを起 こす場合 があ る. これ は, サーバーをパ ソコンに負わせ てい るため
,CPU速度 や′、‑ ドデ ィス クのアクセスタイムの 遅 さに起 因 してい る, と考 え られ る. これ に関 してはネ ッ トワークサポー トソフ トウェアの 改良 を検討中であ るが,根本 的 な解決 として,専用サ ーバ ー としての ワークステ‑シ ョソレ ベルの高性能 マシンの導入 な ど,一層 の拡充 を図 る必要が, ネ ッ トワークとの性能的バ ラン スの観点 か らも急務 と考 え られ る.
7.む す び
本 システムは当初 の 目的 を ほぼ満た しつつ順調 に稼働 してお り
,AVC室 の利用率 も非常 に高 い. コン ピュータ部分 だけを見れ ば,基本的 にはネ ッ トワーク付 きのスタン ドア ローン 型 のパ ソコンに よる情報処理教育 システムであるが
,AV部分 との連 動,特 に学生
2人 に
1台 の多 目的モ ニタ画面 の機能性 は教官,学生共 に大 きな評価 を得 てい る. さらに, ソフ トウ
ェブのみで実現 した,学生機画面 のモ ニタ機能や リモー トキーボー ド機能 は,現在市販 され てい るパ ソコンネ ッ トワークシステムにはない ものであ り,その便利 さ とあい まって,画期 的 なものであ ろ う.電子 メ‑′ レシステ ムに して も,高専全体 を見 回 した時,単 に情報処理教 育 だ けの もので はな く,他教科での授業,学生 の課外活動,教官 ・職員間の新 しい コ ミュニ ケーシ ョンツール としての利用 な ど,従来 の学校 における教育 ・管理 システ ムを飛躍的 に進 化 させ る可能性 を もってい る と思われ る.
また,本校 内外 において も,複合 された教育分野でのマルチ メデ ィア利用 のシステム とい う点 か ら,高専教育 においてのユニー クな存在であることが立証 され は じめてい る.
最後 に,本 システ ムの構築 に多大 な協力 をいただいた,東芝 エ ンジニア リング㈱ お よび ミ ナ トエ レク トロニクス㈱ の両社 に厚 く御礼 を申 し上 げる.
参 考 文 献
( 1 ) 木下 何 :
MS‑DOSシェルプログラ ミング,サイエンス社
,1989 (2) PC‑386M User'smanual,セイコーエプソソ㈱
,1990(3)QuickNET