民族学データの統計的解析のための汎用ソフトウェ アシステム : 民具データへの応用を中心として
著者 八村 広三郎
雑誌名 国立民族学博物館研究報告
巻 5
号 2
ページ 471‑492
発行年 1980‑10‑20
URL http://doi.org/10.15021/00004526
八 村 民 族 学 デ ニ タ の統 計的 解 析 の た め の 汎 用 ソ フ トウ ェ ア シ ス テ ム
民 族 学 デ ー タの統 計 的解 析 の た めの
汎 用 ソ フ ト ウ ェ ア シ ス テ ム 民 具 デ ー タへ の 応 用 を 中心 と して
八 村 廣 三 郎*
A Versatile Software System for Ethnological Data Analysis
Kozaburo HACHIMURA
This short note describes a computer system for analyzing data sets acquired in the course of ethnological studies. The system accepts, as an input, any set of data whose individual constituents consist of several attribute items. This type of data set is frequently encountered in studies of material culture. Several metric and/or nominal attributes are defined and measured for all samples under investigation.
The major function of the system for this kind of data set is to depict frequency distribution of attributes. Measurement of the frequency distribution may be conditioned: The measurement may be made on only the samples that meet certain conditions imposed on some attribute items. By examining the attribute frequency distribution conditioned by other attributes, we can estimate inter-relationships among these attributes. Other princi- pal functions of the system are linear regression analysis, correlation analysis and retrieval from the data set. All processing proceeds in man-machine interactive fashion and results are displayed graphically.
The functions and use of the system are illustrated by appli- cation to a data collection on Japanese basketry.
1.は じめに 皿.シ ス テ ムの 構成 と使 用 法 皿.取 り扱 うデ ー タの形 式 と シ ズテ ムの 機能 N.あ とが き
*国 立民族学博物館第5研 究部
471
国立民族学博物館研究報告 5巻2号
1.は じ め に
国 立民 族 学 博 物 館 で は,中 規 模 の 研 究 用 電 子計 算 機 シ ス テ ムを 設 置 し,昭 和54年1 月 よ り稼 動 を開 始 して い る。 自然 科 学 系 で な い,い わ ゆ る文 科 系 の研 究 分 野 で の 電 子 計 算機 の利 用 とい うこ と は,も は や 目新 しい話題 とは い えな いが,こ の 中で,民 族 学 研 究 で の本 格 的 な 利 用 に関 して い え ば,必 ず し もそ の ス タ ー トが 早 か った 訳 で はな い よ うで あ る。
その ひ とつ の理 由 に は,民 族 学 で取 扱 う情報 に は,数 値 化 あ るい は記 号 化 の な され て いな い,生 の,ア ナ ログ 的性 格 の情 報 が きわ め て多 く,電 子 計算 機 の解 析 に直接 の せ るの が 困難 で あ った とい う事 情 が あ る と考 え られ る。 と こ ろが,近 年 で は,電 子 計 算 機 の 利用 が さま ざ まな 分 野 で盛 ん に な り,そ れ に と もな って,計 算 機 で 取 り扱 うの が困 難 と され て いた 情 報(た とえ ば,図 形,画 像 な ど のパ タ ー ン情 報)の 解 析 も次 第 に試 み られ るよ うにな って い る。 民 博 で も,こ れ らの ア ナ ログ 情 報,た と えば 画 像, 音 声,音 楽 な どの 情 報 を 処 理 し解 析 す る た めの 特殊 な装 置が 設 置 され て お り,そ の 効 用 が 期 待 され て い る。 しか し,こ の よ うな情 報 の処 理 技 術 は現 在 な お研 究 途 上 に あ る もの が 多 く,こ れ らの 研 究 成 果 を た だ ち に民 族学 で の情 報 の 処 理 に広 ぐ応用 し得 る と は必 ず しもい え な い面 が 多 い。 この分 野 で は,人 間 の感 覚 で は ご く単 純 に見 え て も,
ニ
機 械 に よ る 自動処 理 は きわ め て 困難,と い う こ とは案 外 多 く残 され て い る ので あ る。
と こ ろが これ とは逆 に,情 報処 理 サ イ ドか ら見 た と きに は,日 常 的 で あ りふ れた 道 具 だて や 手 法 で あ って も,使 い方 に よ って は,民 族 学 研 究 へ の 応 用 と して大 い に威 力 を発 揮 す る,と い った性 質 の もの も多 い。.こ の 小文 で報 告 しよ うと して い るの は,ま
さに その よ うな もの の実 例 で あ って,い わ ば民 族 学研 究 に お け る ソ フ トウェ ア ・ トゥ ー ル で あ る。 これは,機 能的 にはごく単純 な仕事をす るだけの計算機プ ログ ラムで あ るが,民 族 学 研 究 の過 程 で 生 じる,あ る程 度 の ま と ま った量 の デ ー タを解 析 す る際 に, そ れ ほ ど大 げ さ にな る こ とな く簡 便 に利 用 で き,し か も多 くの 問 題 に広 く適 用 で き る。
ド
民族 学 に限 らず,一 般 に研 究 過 程 にお い て は,研 究 の対 象 と して い る 「もの」 の 集 合 に つ いて,個 々の 「もの」 の 持 って い る属 性 を 調 査 し,得 られ た 一 群 の デ ー タの 集 ま りか ら,こ の 「もの 」 の集 合 を 統 轄 す る一 般 的 法則 を導 い た り,逆 に相 異 な る性 質 を持 つ部 分 集 合 に分 割 した りす る こ と は,き わ めて ひ ん ぱ ん に要 求 され る。 ここで, 対 象 とな る 「もの 」 と して は,た とえ ば人 間,標 本資 料 な ど の具 体 的 存在 だ け で な く・
行 政 区画 や 言 語 な どの抽 象 的 な 存 在 も考 え られ る。 ま た,個 々 の 「もの 」 に付 随 す る 472
八 村 民 族 学 デ ー タ の統 計 的 解 析 の た め の汎 用 ソ フ トゥ ェア シ ス テ ム
属 性 と して は,た とえ ば,そ の名 称,色,形 状,大 き さ,人 口数,特 徴 な どが あ る。
これ ら につ いて 整 理 され た デ ー タの 集合 に 関 して まず 第 一 に行 うべ き こと は,各 属 性 の 実 現 値(実 測 値)の 生 起 す る頻 度 の分 布 を 調べ る こ とで あ ろ う。 また,あ る属性 の 実 現 値 に つ いて 特 定 の条 件 を設 定 した と きの,他 の 属 性 の 実現 値 の頻 度 分 布 を 調 査 す る こ とに よ り,こ れ らの属 性 間 の相 互 関係 を知 る こ と もで き る。 数 値 で 表 現 され る タ イプ の属 性 に つ いて は,二 つ の属 性 間 で相 関係 数 を求 あた り,回 帰 分 析 を 行 った り す る こ と も基 本 的 で 重 要 な仕 事 で あ る。
この よ うな と き,頻 度分 布 は数 値 で 表 と して表 現 す る よ り も,グ ラフで 図 と して 表 現 す る方 が,分 布 の 様 相 を 直観 的 に把 握 しや す く,よ り大 きな効 果 が得 られ る。 また, 数 値 属 性 間 の相 互 関 連 性 も,散 布 図 と回帰 直 線 を 図示 して み る こ とに よ って,よ り直 観 的 な 把握 が可 能 にな る。 す なわ ち,デ ー タ をパ タ ー ン化 し,視 覚 化 して 表 示 す る こ
とが,結 果 の一 覧 性 を高 め る うえ で きわ め て効 果 的 で あ る。
この 際,取 り扱 う標 本 の数 が多 く,ま た属 性 の種 類 も多 い と,頻 度 分 布 の 図 を 描 く の も手 仕 事 で は割 に面 倒 な仕 事 とな る が,デ ー タの 入 力 が手 軽 で,操 作 の 容 易 な 計算 機 ソ フ トウ ェアが あれ ば,試 行 錯 誤 的 に繰 り返 して分 布 を求 め た り,各 種 の 多 様 な 条 件 の も とで の分 布 を 求 めた りす る ことが 容 易 に行 え る。 これ は単 に,従 来 手 作 業 で 行 って い た作 業 を 自動 化す る とい う省 力 的 な意 味 だ けで な く,む しろデ ー タ解 析 の速 時 性 と結 果 の一 覧 性 が 高 ま る こ とに よ って,よ り多 角 的 な解 析 が可 能 に な るの で あ って, 解 析 の 質 的 な向 上 が 期 待 で き るの で あ る。
本 報 告 は,上 述 した よ うな見 地 に立 って構 成 した,民 族 学 デ ー タ のた めの 汎 用 デ ー タ解 析 シス テ ム につ いて述 べ る もので あ る。
以 下 で は,説 明の 便 宜上,本 館 所 蔵 の 日本 の タ ケ カ ゴ の標 本資 料 に つ いて,本 館 第 4研 究 部 中村 俊 亀 智 教 授 の 整理 作 成 にな る デ ー タ を例 と して と りあ げVtこ の 例 にそ っ て シス テ ム の機 能,デ ータ の形 式 や利 用 法 な ど に つ いて 述 べ る こ とにす る。
皿.取 り扱 う デ ー タ の 形 式 と シ ス テ ム の 機 能
解 析 の対 象 と な る 「もの 」 に付 随す る属 性 と して,こ こで は,以 下 の4種 の もの を 考 え る。
1)数 値 属 性 2)記 述 属性 3) コ ー ド属 性 4) パ タ ー ン属 性
473
'国立民族学博物館研究報告 5巻2号
第 一 の数 値 属 性 は,何 らか の 計 測 に よ っ て得 られ る計 量 的 な情 報 で あ って,何 桁 か の数 字 で表 現 さ れ る もの で あ る。 タ ゲ カ ゴ につ いて の デ ー タ の場 合,ガ ゴの 縦,横 の 寸 法,重 さな どの情 報 が これ に あた る。
記 述属 性 は,'た と え ば人 や 物 の 名 前 の よ うに,有 限 個 の文 字 で記 述 され る名称 的 な 情 報 を指 す。 タ ケ カ ゴで は,そ の 呼 び 名,採 集 者 名〆 所 用地 名 な ど を これ にあ て る。
三 番 目の コ ー ド属 性 は,属 性 の 実 現 値(実 測 値 ン を あ る一 定 の カ テ ゴ リー単 位 にカ テ ゴ ライズ し,各 々の カ テ ゴ リー に特 定 の コー ド(符 号)を 割 り当て て 表 現 した もの で あ る。 これ は,元 来 は数 値 属 性 あ るい は記 述 属 性 と しで も表現 し得 る もの で はあ る が,少 数 の カ テ ゴ リー に 区分 して 取 り扱 う方 が デ ー タが 見 や す くな ろて 便 利 な 場合 に 利 用 す る。'コー ドは,こ こで はた か だ か3桁 程 度 の整i数で 表 わ さ れ る もの とす る。'タ ヶ カ ゴの 例 で は,た とえ ば そ の形 状 や 編 み方 な ど の作 成 法 を コー ド化 して い る。
最 後 の7NOター ン属 性 は,以 上 の3種 の もめ と は デ ータ の 表現 形 式 の づえ で や や性 格 が異 な り,シ ス テ ム上 で の 取 り扱 い も他 の属 性 と は異 な った もの とな るの で あ るが,
これ は,}対 象 の 「もの」 その もの の 外形 写 真 や 図面,あ るい は付 随す る地 図 な ど,2
表1 タ ケ カゴ デ ー タの 内容 と構成 項 目
番 号
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
属 性
横 の 寸 法 縦 の 寸 法 高 さ 重 さ 立 竹 の 幅 廻 し竹の幅 巻 竹 の 幅 縁 竹 の 幅 形 状 底 の作 り方 胴 の作 り方 縁の作 り方 採 集 年 次 用 途 な ど 備 考 収 集 番 号 呼 び 名 所 用 地 採集者氏名
種 類
数 値
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃 コ ー ド
〃
〃
〃
記 述
〃
〃
〃
〃
〃
〃
書 式*
× ×.×
× × × × × × × ×
× × × × 20文 字
3文 字 5文 字 20文 字 25文 字 20文 字
単位,記 法 など cm
cm cm kg cm cm cm cm
西 暦
訓 令 式 ロ ーマ字 綴
アル フ ァベ ッ'ト,数 字 訓 令 式 ローマ字 綴 〃 (二 名法) 〃
*:× は0〜9の 数 字
474
八 村 民 族 学 デ ー タの 統 計 的解 析 のた め の 汎 用 ソ フ トウェ ア シ ス テ ム
表2 コ ー ド の 定 義
コ ー ド
項 目
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
9:形 状 球 形
円 錐 形 円 筒 形
三 角 錐 形
四 角 錐 形
直方体,立 方体形 円 口 方 底 形 半 球 形
円 錐 台 形
そ の 他
10:底 の作 り方 11:胴
網 代(市 松) 網 代 編 旅 目 編 四 つ 目 編 四 つ 目 変 形 六 つ 目 編 六 つ 目 変 形 八 つ 目 編 双子編 巻 き籠 藤 箕 編 筒,曲 物 板(折 りまげ)
12:縁 の作 り方 共 縁 巻 口 仕 上 げ 蛇 腹 巻 き 野 田 ロ 仕 上 げ 重 ね 縁 そ の 他
次 元 平面 の うえ で表 現 され るパ タ ー ン情 報 を指 す もの とす る。 カ ゴ デ ー タ の場 合 はタ ヶ カ ゴ の外 形 写 真 を用 い て い る。
さて,対 象 とな る 「もの 」 の 集合 につ いて,上 に挙 げ た よ うな4種 類 の属 性 が,そ れ ぞ れ任 意 の個 数,任 意 の組 み合 せ で 定 義 され て お り,個 々 の標 本(サ ンプ ル).に つ い て これ らの属 性 の実 現 値(実 測 値)が 得 られ て い る もの とす る。 も ち ろん,対 象 と な る もの の本 質 的 な性 質 上,あ るい は解 析 の 目的 な ど の理 由 に よ り,'上 述 の4種 の属 性 の うち ある 種 の もの はデ ーナ の 中 に含 まれ て いな い ご と もあ る。
この よ うな デー タ の具 体例 で あ る タケ カ ゴデ ータ の 内容 と構 成 を表1に 示 す。 こ こ で は,項 目番 号1〜8を 数 値属 性項 目,9〜12を コ ー ド属 性項 目,13〜19を 記 述属 性 項 目 と して お り・ さ らに・各 々の カ ゴの 外 形 写 真 を パ タ ーン 属 性 と して 定 義 して い る。
また,コ ー ド属 性項 目で 用 い る コー ドの 定 義 を表2に 掲 げ る。 表3は デ ー タの 内容 の 一 部 を示 して い る。(実 際には,全 部で396個 のタケカ ゴについて これ らの19種 の属性
とパ タ ー ン属 性 が得 られ て い る 。)
この よ うな デ ー タ の集 合 に対 して シス テ ムの 行 う機 龍 は 次 の よ うな もの で あ る。 タ ケ カ ゴの デ ー タに対 して 行 った 処理 例 を挙 げな が らそ れ ぞ れ の機 能 につ いて 述 べ る。
1)頻 度 分 布 の表 示:特 定 の 属 性 項 目 に つ いて,そ の 実現 値 の 頻 度 の 度 数分 布 図 (ヒ ス トグ ラ ム)を 求 め 図示 す る。 数 値 属 性 項 目 につ い て は,分 布 の平 均 値,標 準偏 差 な どの 統 計 量 の 値 も同時 に表 示 す る。 記 述 属 性 項 目の 分 布 は出現 頻 度 順 に ソ ー トし
て並 べ た表 と して 示 す。
475
表3タ ケ カ ゴ デ ー タ の 一 部(a)
通 し番号 項 目番 号
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
00001 42.0 28.5 46.5 0.8 0.3 0.6 2.0 6 5 3 4 1939 YASAIIRE
00002 45.0 43.5 55.5 3.1 0.7 0.3 1.0 2.5 3 7 7 2 1934
00003 45.0 42.0 49.0 2.5 0.7 0.3 0.7 3 5 3 1 1931
00004 43.3 29.0 56.0 1.8 1.5 2.0 O.7 2.3 6 7 7 2 1937
00005 51.0 49.5 53.0 2.8 1.5 1.3 6 7 7 2
00006 50.0 48.0 47.0 2.5 1.5 2.5 1.5 2.5 3 7 7 2 1935
00007 49.5 46.5 52.0 2.6 1.2 0.4 3 5 3' 2
1
1935
・00008 42.0 41.0 47.0 1.9 1.5 1.5 3 7
、
7
00009 40.0 40.0 40.0 1.5 1.5 0.6 7 5 '3
00010 38.0 33.0 46.5 2.8 1.5 1.5 1.5 6 2 2. 1 1934
00011 47.0 45.5 56.0 3.4 1.3 0.3 1.0 1.0 7 2 3 2
・
00012 43.5 26.5 37.0 0.9 0.7 0.3 0.5 0.3 10 7 7 5 1950
,「
QOO13' 51.0 36.0 44.0 1.4 1.0 1.1
馳
1.0 0.5 10 7 7 5 1934
"
00014 40.5 39.5 54.5 1.'7 1.1 0.7 3 4 3 5
閥
1950
00015 46.0 45.0 43.5 1.6 1.0 0.3 1.5 2.0 ρ
一
7 5 3 2
00016 57.0 57.0 49.0 1.6 0.8 1.0 1.0 2.3 3 6 6 2
OOO17 19.0 18.5 20.0 0.3 0.5 0.2 ̀
P
7 2 3 3 TABEMONOIRE
00018 32.0 30.0 32.0 0.9 0.7 0.3 7 2 3 3
OOO19 21.0 21.0 22.3 0.5 0.7 0.2 』 く 7 2 3 3 1928
00020 34.0 33.0 28.5 0.9 0.9 0.9 7 3 3 2 1927
鮮謡
通 し番 号
項 目番 号1
00001 00002 00003 00004 00005 00006 00007 00008 00009 00010 00011 00012 00013 00014 00015 00016 00017 00018 00019 00020
15
A 8 A 8 A 8 A 8 A 8 A10 A10 Al0 A10 A10 A10 Al2 Al2 Al2 Al2 Al2 A14 A14 A14 A14
16
8637 3683 2854 7119 Z 67 5079 5796 Z 68 Z 69 3625
Z 70 23457
3746 21089 Z71 16394 6435 6436 2045 2040
表3タ ケ カ ゴ デ ー タ の 一 部(b)
17
HA-KEGO SYOI-KAGO SY0I-KAGO YAMA-KAGO
SEI-KAGO SEI-PUKU
HIRA-KOOZA
TAKEGARAI MEGO-TEBO
TABIRROKO KOME-KAGO BIKU
18
YAMAGATAKEN-MINAMIHARA TOTIGIKEN-KORI
TIBAKEN-HUNAGATA SAITAMAKEN-MINAMIKOMA
SIZUOKAKEN-SIZUOKASI SIZUOKAKEN-MIWA YAMANASIKEN NAGANOKEN-SUWA GIHUKEN-TAKAYAMA
MIYAZAKIKEN-TAKATIHO MIYAZAKIKEN-TAKATIHO NAGASAKIKEN-TOYOSAKI
TOOKYOTO-NITZIMA TOOKYOTO-NIIZIMA TOOKYOTO-KOOZUSIMA TOOKYOTO-MIYAKEZIMA
19
KUNUGI KINAI AM DOOZIN SAZI YUUKITI MURAKAMI SEIBUN
UTIDA TAKESI UTIDA TAKESI
TAKAHASI BUNTAROO
YAHATA ITIROO HAYAKAWA KOOTAROO MIYAMOTO KEITAROO
HUZIKI KIKUMARO HUZIKI KIKUMARO HUZIKI KIKUMARO HUZIKI KIKUMARO
﹀茸 加慰締曳ー糖θ誹罪趣霜軸㊦葎醇e艶説く刈7心ド刈惣メ粘卜
国立民族学博物館研究報告 5巻2号 図1は,タ ケ カ ゴの 「重 さ」 の分 布,図2は 「高 さ」 の頻 度 分 布 を求 め た結 果 で あ
る。 ま た,図3は コ ー ド属 性 で あ る 「形 」 の分 布 を 示 して い る。 図3で は,右 上 部 の 枠 内 に,用 いた コ ー ドの 定 義 が示 さ れて い る。 図4は 記 述 属 性 に対 す る例 と して,「所 用 地 」 の分 布 を求 めた もの で,出 現 頻 度 の多 い方 か ら40番 目 まで を示 して い る。
2) 線 形 回帰 分 析:任 意 の二 つ の数 値属 性 項 目間 で 線 形 回 帰分 析 を行 い,散 布 図 と 回帰 直 線 を 図 示 す る。
図5は タケ カ ゴ の 「縦 」 の寸 法 と 「横 」 の 寸 法 に つ いて 行 った 回帰 分 析 の 結 果 で あ る。 図の 上 部 に は分布 の平 均 値,標 準 偏 差,相 関係 数 な どの 統 計 量 と回帰 直 線 の 方 程 式 も印字 して い る。
3)相 関:す べ て の数 値 属 性 項 目間 で相 関係 数 を計 算 し印 字 す る。
図6に タケ カ ゴ デ ー タ につ いて の 結 果 を示 す 。 各 項 目番 号 の 表 す属 性 は表1に 記 し て い る とお りで あ る。
4)条 件 付 き分 析:以 上 の1)〜3)の 処 理 に 際 して 条 件 付 きの 処理 を行 う。 す な わ ち,直 接 の対 象 と して い る属 性 とは別 の 任 意 の 複数 の属 性 につ い て,そ の実 現 値 に あ
25
図1 数 値 属性 の 頻 度 分布 の 表示(1):カ ゴの 「重 さ」 の分 布 478
八 村 民 族 学 デ ー タの 統 計 的 解析 の た め の汎 用 ソ フ トウ ェ ア シス テ ム
図2 数値 属 性 の 頻度 分 布 の表 示(2):カ ゴの 「高 さ」 の分 布
図3 コー ド属 性 の頻 度 分 布 の表 示:カ ゴの 「形 」 の分 布 479
国立民族学博物館研究報告 5巻2号
4図
記述属性の頻度分布の表示:カ ゴの 「所用地」の分布
る条 件 を設 定 し,こ の条 件 を満 た す 標本 だ け につ いて 上 の1)〜3)で 述 べ た処 理 を行 う。
た とえ ば,図7は カ ゴの 「形 」 が 「円 口方 底 形 」 で あ る もの につ いて,そ の 「高 さ 」 の分 布 を見 た もの で あ って,コ ー ド属 性 の 実 現 値 に条 件 付 け を行 って 数 値属 性 の 頻 度 分 布 を調 べ て い る。 結 果 の 図 の上 部 に は設 定 した条 件 を 印字 して い る。
ま た,図8は 複 数 の 条件 付 け を行 って分 布 を調 べ た 例 で あ って,「 横 」 の寸 法 が10
480
八 村 民 族 学 デ ー タ の 統計 的 解 析 の た め の 汎 用 ソ フ トウ ェ ア シ ス テ ム
図5 線 形 回帰 分 析:カ ゴ の 「横 」 の寸 法 と 「縦 」 の寸 法
図6相 関 係 数 の 表 示
cmか ら50cmの 範 囲 内 で,「 高 さ 」 が30 cm以 下 で あ っ て ,し か も 「所 用 地 」 が
「鹿 児 島 県 」 で な い カ ゴ につ い て, .そ の 「形」の分布 を求 あている。 このよ うに,複 数 の 異 な った種 類 の属 性 項 目で条 件 付 けが 可 能 で,さ らに,こ の 条 件 の な か に は ネ ガ
テ ィブ な条 件 も設 定 で き る よ う に して い る。
図9は 回帰 分 析 の際 に(ネ ガ テ ィブな)条 件 付 けを 行 った例 で あ って,「 形 」 が 「直 方 体 」 で も 「そ の他 」 で もな い もの につ いて,「 横 」 の寸 法 と 「縦 」 の寸 法 の関 係 を 求 め た もの で あ る。
481
国立民族学博物館研究報告 5巻2号
図7条 件 、つ きぐ頻 靡 分 布(1)
482 図8条 件 つ き 頻 度 分 布(2)
八杜 民族学デ ータの統計的解析のだめの汎用 ソフ トウェアシステム
図9条 件 つ き 回 帰 分 析
写真1 パ タ ー ン属性 の表示 例:図IOの 検 索 で 得 られ た カ ゴの 外形 写 真
483
国立民族学博 物館研究報告 5巻2号
図10b デ ー タの検 索:属 性 の表 示
5) デ ータ の検 索:複 数 の 属 性 項 目 につ いて 実現 値 に条 件 を設 定 し,こ の 条 件 を 満 た す標 本 を探 し 出 して得 られ た 標 本 の通 し番 号 を 印字 す る。 さ らに,見 つ か ったす べ て の標 本,あ る い は この う ちの 指 定 した一 部 の標 本 につ いて,付 随 す る属 性 デ ー タ を表 示 す る。 ま
た この デ ータ に パ タ ー ン属 性 が 定 義 されて お れ ば これ を画 像 デ ィス プ レイ上 に表 示 す る。
図10aは,「 所 用 地 」 が 「沖 縄 県 」,「形 」が 「円 口方 底 形 」で 「高 さ」 が10cmか ら40 cmの 範 囲 内 に あ って,し か も 「胴 」 の 編 み
方 が 「四 つ 目変形 」 で な い カ ゴ を 検 索 した と きの例 で,四 つ の標 本 が 見 つ か って い る。 図10bは こ の 結果 の うち,標 本 の 通 し番 号 が 58の もの に つ いて 実 際 の 属 性 デ ー タを 表 示 した もの で あ る。 また, 見 つ か った 四 つ の カ ゴ のパ タ ー ン 属 性(外 形 写 真)を 画像 デ ィス プ レイ に表 示 した の が 写 真1で あ る。
6)属 性 の表 示:標 本 の 通 し番 号 を指 定 しその 標 本 の す べ て の属 性 を 表 示 す る。 た とえ ば,図10bで示 した よ うな属 性 デ ー タ の表 示 と写 真1の よ うな画 像 の 表 示 が 得 られ る。
皿. シス テ ムめ構 成 と使 用 法
本 シ ス テ ム は 図11に 示 す よ うな ハ ー ド ゥ ェ ア 構 成 の も とで 利 用 す る。 主 計 算 機 の IBM 370/138は 対 話 型 モ ニ タ シ ス テ ム(cMs)の も と で 動 作 さ せ ・ 利 用 者 は ス ト レ 484
八 村 民 族 学 デ ー タの 統 計 的解 析 のた め の 汎用 ソ フ トウ ェ ア シス テ ム
図11シ ス テ ム 構 成 図
一 ジ タ イプ ・グ ラ フ ィ ック デ ィス プ レイ端 末 か らシステ ムを利 用 す る
。グ ラフな ど の 計算 機 か らの情 報 は この グ ラフ ィ ックデ ィス プ レイ端 末 に表示 さ れ る。
解 析 の対 象 とな るデ ー タの う ちパ タ ー ン属 性以 外 の デ ー タ ぽCMSフ ァイ ル と し.
てIBMシ ス テ ムの磁 気 デ ィス ク装 置 内 に記 憶 させ て お く。 また,写 真 等 の パ タ ー ン 属 性 デ ー タ は,IBMシ ス テ ムに接 続 され た 画 像 サ ブ シス テ ムで取 り扱 う。 す なわ ち, 写 真 や 図 面 な どの画 像 情 報 は,画 像 ザ ブ シ ス テ ムの 画 像入 力装 置(た とえ ば テ レ ビカ メ ラ入 力 装 置)を 利 用 して デ ィジタ ル化 し,画 像 サ ブ シス テ ムの 磁 気 デ ィス クに記 憶 させ て お く。 シス テ ム か らパ ター ン属 性 の 表 示 が要 求 され る'と,対 応 す る画像 デ ー タ ーを磁 気 デ ィス ク装 置内から 捜 し 画 像
デ ィス プ レイ装 置 に表 示 す る。 しか し,対 象 と し て い るデ ータ にパ タ ー ン属 性 が定 義 され て いな い と き,あ る い は これ を 表 示す る必 要 のな い と き は画 像 サ ブ シス テ ムを利 用 す る必 要 はな く,IBMシ ス テ ム とグ ラフ ィ ッ クデ ィス プ レイ端 末 だ けが あ れ ば よ い。
さて,一 般 に計 算 機 で デ ー タ を取 り扱 う場合 に は,デ ー タの 形式(た とえば,属 性 項 目の 構成 や数 値 の桁 数,小 数点 位 置 な ど)に 関 して,実 際 に入 力 され るデ ー タ と計 算 機 プ ログ ラムの 側 で 認 識 す るデ ー タの形 式 との間 で 厳 密 な 対応 が保 た れて いな けれ ば な ら な い 。 こ の た め に は,利 用 者 が 準 備 し た デ ー タ の 形 式 に 合 致 す る よ う に,プ ロ グ ラム側 の デ ー タ形 式 を定 め る の が最 も簡 単 な方 法 で あ る。 しか し,こ れで は,取 り 扱 うデ ー タが 変 るた び に シス テ ム を作 成 しな お した り,入 力 す る デ ー タ を既存 の シス テ ム が受 け つ け る形 に無 理 に直 した りす る必 要 が あ り,シ ス テ ム は汎 用 性 に とぼ しい もの とな る。;
本 報 告 の シス テ ム で は以 下 の よ うな方 法 で 汎 用 性 を維 持 して い る。 まず,利 用 者 の 485
国立民族学博物館研究報 告 5巻2号
図12 デ ー タ フ ァイル の構 成
側 で デ ー タ の 構 成 と 書 式 を 定 め,そ れ に 従 っ て デ ー タ を 整 理 す る。 計 算 機 へ の デ ー タ の 入 力 に 際 して は,デ ー タ そ の も の だ け で な く,デ ー タ の 構 成 と書 式 に 関 す る 情 報 も,「 デ ー タ 定 義 情 報 」 と し て,デ ー タ と と も に 入 力 し フ ァ イ ル に 記 憶 さ せ る(図12)。 シ ス テ ム は こ の デ ー タ フ ァ イ ル か ら,デ ー タ 定 義 情 報 を 記 し た デ ー タ 定 義 部 を ま ず 読 み 込 み,こ れ に 従 っ て 実 際 の デ ー タ を 読 み 込 ん で ゆ く。 こ う す る こ と に よ っ て,シ ス テ ム と 利 用 者 の 作 成 した デ ー タ と の 対 応 が 保 た れ,常 に 利 用 者 の 意 図 した と お り の デ ー タ が シ ス テ ム 内 に 再 構 成 さ れ る こ と に な る 。 対 象 と す る 「も の 」 や デ ー タ の 構 成 が 変 っ て も,そ れ に 応 じて デ ー タ 定 義 部 を 書 き か え て お け ば,シ ス テ ム の プ ロ グ ラ ム 側 に は全 く変 更 を 加 え る こ と な く,新 し い デ ー タ を取 り扱 う ことが で き る。
実 際 に デ ー タを 作 成 す る場合 に は次 の よ うな こ とに留 意 す れ ば よい。 まず,各 属 性 項 目の種 類 と書 式 を 定 め る。 属 性 の種 類 は属 性 の本 質 的 な性 質 に よ り自然 に決 ま る も の が多 い が,書 式 に は いろ い ろ な可 能 性 が 考 え られ るの で,効 率 が 良 くしか も無 理 の な い方 法 に決 め る。 す な わ ち,数 値 属 性 項 目で は表現 す る数 値 の 桁 数 と小 数 以 下 の桁 数,コ ー ド属 性 で は用 い る コー ドの桁 数,記 述属 性 で は使 用 す る文 字 桁 数 を決 め る。
これ らの 情 報 と と もに,計 測 単 位 や記 法 な どの 補 助 的 な情 報 を ま と めて 表1の よ うな 形 に整 理 す る。 この と き,属 性 項 目の順 序 は全 く任 意 に決 め れ ば よ く,異 な る種 類 の 属 性 が混 在 して い て も構 わな い。 項 目は先 頭 の 項 目か ら順 に項 目番 号 を つ け る。 今 後, 処 理 の際 に は,各 属 性 は この 項 目番 号 で指 定 さ れ る こ とに な る。
さ らに,コ ー ド属 性 項 目で は,使 用 す る コ ー ドの定 義 を表2の よ うに ま とめ る。 表 1,表2の よ うな約 束 に従 って,デ ー タ を表3の よ うな形 に 整理 す る。 この 際,デ ー タ を記 入 す る用紙 に は,項 目 ご とに 縦 の欄 を区 切 り,各 項 目の欄 内 を,さ らに,表1 に記 した 各 項 目で使 用 す る文 字 数 分 だ け細 か く欄 に分 け た もの を使 用 す る と,実 際 に カ ー ドパ ンチな どの方 法 で計 算 機 に入 力 す る際 にそ の ま ま使 用 で き便 利 で あ る。
シス テ ムの 操作 は対 話 的 に行 わ れ,利 用 者 は,シ ス テ ム が端 末 に印 字 す るメ ッセ ー ジ に従 って 必 要 な 情 報 を キ ー入 力 して ゆ け ば よ い。
ま ず,グ ラフ ィ ック端 末 か ら本 シス テ ム を 起 動 す る と,図13aに 示 した よ うな メ ッセ ー ジが端 末 の管 面 に表 示 され る。 この 中 か ら必 要 な フ ァ ンク シ ョンを選 択 し, 486
八村 ・民族 学 デ ー タの 統 計 的解 析 のた め の 汎 用 ソ フ トウ ェ ア シ ステ ム
図13a シ ス テ ム の 起 動 と"EXPLAIN"
その 番 号 を キ ー入 力す る。 シ ス テ ムは,指 定 した フ ァ ン ク シ ョ ンに応 じて,そ れ ぞれ の仕 事 に必 要 な パ ラメ ー タ,た とえ ば対 象 とす る項 目番 号,条 件 を 与 え る項 目や そ の 値 な どを 問 い返 して くるの で,以 後,シ ス テ ムの 出 す指 示 に従 って,順 次 そ れ に答 え て ゆ けば 所 要 の 結果 が得 られ る。 ま た,処 理 にあ た って項 目番 号 を 指 示 す る際 に,項
目番 号 と実 際 の属 性 との対 応 が 分 らな くな る こ とが しば しば あ る。 この よ うな とき に は,̀̀EXPLAIN"の フ ァ ンク シ ョンを指 示 す る と対 応 表 を表 示 す るの で,利 用 者 は これ を見 て 必 要 な項 目番 号 を あ らた め て キ ー入 力 す れ ば よ い(図13a)。
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国立民族学博物館研究報 告 5巻2号
図13で は,一 連 の 対 話 的 な 処 理 の 流 れ の 例 を 示 して い る 。 シ ス テ ム 起 動 後 ま ず,
̀̀EXPLAIN"に よっ て 項 目番 号 と 属 性 と の 対 応 を 調 べ た 後(図13a),項 目 番 号17 の 「呼 び 名 」 の 分 布 を 求 め て み る(図13b)。 そ の 結 果,̀̀TEGO"ま た は,語 尾 に
̀̀TEGO"の つ く 呼 び 名 が 比 較 的 多 い こ と が 分 る
。 こ れ に つ い て,̀̀TEGO"と い う 呼 び 名 の 地 域 的 特 質 を 見 る た め,「 呼 び 名 」 が̀̀'TEGO"で 終 る も の だ け に つ い て,
図13b 「呼 び 名」の 頻 度 分 布 488
八 村 民 族学 デ ー タの 統 計 的 解 析 の た め の汎 用 ソ フ トウ ェ ア シ ステ ム
そ の 「所 用 地 」 の 分 布 を 調 べ て い る(図13c)。 こ の 結 果,「 鹿 児 島 県 」 に 多 い こ と が 分 る。 次 に,語 尾̀̀TEGO は主 に ど の よ う な 単 語 に 接 続 す る か を 見 る た め,「 呼 び 名 」 が̀̀TEGO"で 終 る も の に つ い て,そ の 「呼 び 名 」 自 身 の 分 布 を 調 べ た(図13d)。
さ ら に,「 呼 び 名 」 に お け る̀̀TEGO"と カ ゴ の 形 と の 関 連 を 見 る た め,「 呼 び 名 」 が
̀̀TEGO"で 終 る も の に つ い て
.「 形 」の 分 布 を 求 め た(図13e)。 最 後 に,̀̀TEGO"
で 終 る 名 を 持 つ も の で,し か も 「形 」 が 「円 錐 台 形 」 の 標 本 を 検 索 した 結 果 が 図13f
図13c「 呼 び名 」 の語 尾 に"TEGO"の 付 くカ ゴの 「所 用 地」
図13d語 尾 に"TEGO"の 付 く 「呼 び 名」
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国立民族学博物館研究報告 5巻2号 で,見 つ か った 標 本 の属 性 デ ー タ を表 示 したの が 図139で あ る。 ま た これ らの標 本 のパ タ ー ン属 性 を表 示 した もの が写 真2で あ る。
この よ う に,得 られ た結 果 を検 討 しな が ら対 話 的 に デ ー タの 解 析 を 進 め て ゆく こと が で き るの で,即 時性 を保 った ま ま,試 行 錯 誤 的 に 多 角 的 な解 析 を行 うこ とが で き る。
図13e「 呼 び 名」 の 語 尾 に"TEGO;'の 付 くカ ゴの 「形 」 の 分布
図13f「 呼 び名」 の語 尾 に"TEGO"を 持 ち 「形 」が 「円錐 形 」 の カ ゴ の検索 490
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図13g図13fの 検 索で 得 られた カゴ の属 性 デ ー タの表 示
写 真2 「呼 び名 」 の語 尾 が"TEGO"で 「形 」 が 「円錐 形 」 の カ ゴ
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国立民族学博物館研究報告 5巻2号
IV.あ と が き
報 告 した デ ー タ解 析 シス テム に よ って,手 もとの デ ータ に つ い て,各 種 の 条 件 の も とで の属 性 の頻 度 分 布 を,容 易 に グ ラフ と して 視 覚 化 して 表示 す る こ とが 可 能 に な っ た。 これ は,ご くあ りふ れ た手 段 を用 いた もの で あ って,機 能 的 に も特 に 目新 しい も の と はい え な い。 しか し,こ の よ うな比 較 的 単 純 な シス テ ムで あ って も,そ の 効 用 は 意 外 に大 き く,ま とま った デ ータ の 集 ま りか ら,埋 もれ て いた 多 くの情 報 を効 率 良 く 引 き出 す の に役 立 つ ことが 分 った。 あ る仮 説 に もとつ い て分 布 を 調 べ,そ の 結 果 を視 覚 的 に把 握 して 直 ちに次 の解 析 の方 向 を決 め る とい った 対 話 的 な 使 用方 法 が可 能 な の で,グ ラフを 描 くた め の単 な る省 力 化 の た め の手 段 とい うよ り,む しろ本 シス テ ム に よ り解 析 の 質 的 な 変化 が期 待 で き るの で あ る。 また,本 報 告 で は対象 デ ー タ の例 と し て タケ カ ゴに 関 す るデ ー タを と りあ げ た が,属 性 が数 値,文 字,コ ー ド,パ タ ー ンで 構 成 さ れ る もの で あ れ ば ど の よ うな デ ー タで も取 り扱 う こ とが で き るの で,各 方 面 の デ ー タ解 析 に広 く利 用 で きる もの と考 え る。 今 後,本 シス テ ムが 民 族 学 研 究,特 に物 質 文 化 の研 究 に大 い に利 用 さ れ る こ とを期 待 す る。
末 筆 なが ら,日 頃 ご指 導 た ま わ る京 都 大 学 長 尾 真教 授,な らび に,本 シ ステ ム作 成 に 際 し多 くの ご教 示 を い た だ い た本 館 中村 俊亀 智 教 授 に心 か ら謝 意 を 表 す る。
文 献
中 村俊 亀 智
1977「 中国 地 方 タケ カ ゴ細 工 の一 側 面」 『国立 民 族 学 博 物 館研 究 報 告』2(4):806‑827。
1979 「国 立 民 族 学 博物 館 所蔵 の東 南 ア ジア島嶼 部採 集 の カ ゴ細 工 につ い て」r国 立 民族 学 博 物 館 研 究 報 告』4(1):130‑151。
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