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イ ギ リス放 送 苦情 処理 委 員 会 とプ ライバ シ ー保 護

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︿ 論 説 ﹀

イ ギ リ ス 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 と プ ラ イ バ シ ー 保 護

イ ギ リス放 送 苦情 処理 委 員 会 とプ ライバ シ ー保 護

目 次

一 は じ め に

二 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 の 制 度 と 活 動

O 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 の 設 置 ー ア ナ ン 委 員 会 報 告 書

口 放 送 に よ る プ ラ イ バ シ ー 侵 害 ー ヤ ン ガ ー 委 員 会 報 告 書

日 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 の 組 織 と 手 続

四 現 在 ま で の 同 委 員 会 の 活 動

三 プ ラ イ バ シ ー 侵 害 事 件 と 同 委 員 会 の 裁 定

O 取 材 に 関 連 す る プ ラ イ バ シ ー 侵 害

⇔ 放 送 内 容 に よ る プ ラ イ バ シ ー 侵 害

日 プ ラ イ バ シ ー 侵 害 に 関 す る 判 断 基 準

四 結 び に か え て 花 見 常 幸

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一 は じ め に

近 年 ︑ わ が 国 に お い て も ︑ い わ ゆ る 写 真 週 刊 誌 等 に よ る 取 材 対 象 の 基 本 的 人 権 に つ い て の 配 慮 に 著 し く 欠 け た 取 材

と 報 道 の あ り 方 に 対 す る 非 難 の 声 と と も に ︑ マ ス メ デ ィ ア と 人 権 の 問 題 に 関 す る 社 会 的 関 心 が 高 ま っ て き て い る ︒ と

く に 本 年 に 入 っ て ︑ 六 月 に は 雑 誌 ﹁ フ ラ イ デ ー ﹂ が 井 上 ひ さ し 夫 人 の 自 宅 内 を 盗 み 撮 り し た 写 真 を 掲 載 し た こ と は 肖

( 1 ) 像 権 の 侵 害 に あ た る と し て ︑ 同 夫 人 の 請 求 の 大 部 分 を 認 容 す る 東 京 地 裁 の 判 決 が 下 さ れ ︑ ま た さ な が ら こ の 夏 の 話 題

の 中 心 で あ っ た 連 続 少 女 殺 人 事 件 は ︑ 事 件 の 異 常 性 も さ る こ と な が ら ︑ 異 常 と も 言 う べ き テ レ ビ 各 局 や 新 聞 ・ 雑 誌 各

( 2 ) 社 の 取 材 ・ 報 道 の あ り 方 に つ い て 厳 し い 批 判 を 招 き ︑ あ ら た め て こ の 問 題 に 対 す る 社 会 的 な 強 い 関 心 を 呼 び 起 し た ︒

し か し ︑ こ う し た 大 き な 問 題 性 を 孕 む マ ス コ ミ 報 道 も ︑ 憲 法 論 上 優 越 的 地 位 を 有 す る と さ れ る 憲 法 二 一 条 の 表 現 の

自 由 な い し そ の コ ロ ラ リ ー と し て の 報 道 の 自 由 の ︑ 権 利 行 使 と い う 側 面 を 持 つ こ と は 否 定 で き な い ︒ こ れ に 対 立 し ︑

報 道 対 象 を 法 的 に 保 護 す る 権 利 と し て 主 張 さ れ る 名 誉 権 ・ プ ラ イ バ シ ー 権 も 憲 法 = 二 条 の 保 障 す る 幸 福 追 求 権 の 一 部

と し て 承 認 さ れ る 基 本 的 人 権 で あ り ︑ 両 者 の 関 係 は 原 則 と し て 等 価 値 的 な 利 益 衡 量 に よ っ て 決 せ ら れ る と 叡 犯 ︑ そ こ

に は 困 難 な 法 的 価 値 判 断 が 含 ま れ る こ と に な る ︒ こ と に ︑ 名 誉 権 に つ い て は ︑ わ が 国 に お い て も 刑 事 上 お よ び 民 事 上

の 数 多 く の 先 例 の 集 積 が あ り ︑ 報 道 の 自 由 と の 関 係 も あ る 程 度 明 確 に な り つ つ あ る の に 対 し ︑ プ ラ イ バ シ ー 権 に 関 し

( 4 ) て は ︑ こ れ に 裁 判 所 が 初 め て 詳 細 な 検 討 を 加 え た 昭 和 三 十 九 年 の ﹁ 宴 の あ と ﹂ 事 件 判 決 以 来 ︑ 今 年 九 月 の ﹁ 逆 転 ﹂ 事

( 5 ) 件 控 訴 審 判 決 ま で い く つ か の 判 決 が 下 さ れ て い る も の の ︑ 社 会 の 高 度 情 報 化 ・ デ ー タ バ ン ク 化 に 伴 っ て ﹁ 情 報 プ ラ イ

バ シ ー ( 嘗 く 9 亀 ︒ h 三 ︒ § 舞 一︒ = ) ﹂ の 要 素 が 重 視 さ れ る よ う に な る な ど ︑ 権 利 内 容 が 変 化 し て き て お り ︑ 統 一 的 な プ ラ

イ バ シ ー 概 念 が 樹 立 さ れ う る か ど う か に つ い て ・ 多 く の 試 み が な さ れ て い る の が 現 状 で 戯 罷 ︒

ま た ︑ マ ス コ ミ 報 道 と 名 誉 権 や プ ラ イ バ シ ー 権 と の 衝 突 は ︑ 本 質 的 に 人 権 と 人 権 の 矛 盾 と 理 解 さ れ る べ き で あ る か

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イ ギ リス放 送苦 情 処 理 委 員 会 とプ ラ イバ シ ー保護 105

ら ︑ 裁 判 所 に よ る 紛 争 解 決 は 最 終 的 手 段 と し て 留 保 し た 上 で ︑ 可 能 な 限 り 第 三 者 的 要 素 を 含 ん だ 調 停 機 関 に よ る べ き

( 7 ) で あ る と す る 見 解 も 有 力 に 主 張 さ れ て い る ︒

こ う し た わ が 国 に お け る マ ス コ ミ 報 道 と プ ラ イ バ シ ー 権 を 取 り 巻 く 問 題 状 況 を 前 提 と し て ︑ 本 稿 で は ︑ 検 討 の 対 象

を 新 聞 等 の 活 字 メ デ ィ ア に 比 べ て 強 烈 な 情 緒 的 衝 撃 を 与 え る も の で あ り な が ら ︑ 従 来 わ が 国 で は あ ま り 論 じ ら れ て 来

な か っ た 放 送 メ デ ィ ア に よ る プ ラ イ バ シ ー 侵 害 と そ の 救 済 の あ り 方 の 問 題 に 限 定 し ︑ イ ギ リ ス に お い て 一 九 八 〇 年 に

制 定 法 上 の 機 関 と し て 設 け ら れ た ︑ ユ ニ ー ク な 制 度 で あ る 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 を 取 り 上 げ ︑ そ の 制 度 と 活 動 の 実 態 を

紹 介 し ︑ 同 委 員 会 に よ る プ ラ イ バ シ ー 保 護 の あ り 方 を 検 討 す る こ と を 通 し て ︑ マ ス コ ミ 報 道 と プ ラ イ バ シ ー 保 護 に 関

す る 研 究 の 予 備 的 な 作 業 を 行 な お う と す る も の で あ る ︒

      本 論 に 入 る 前 に ︑ イ ギ リ ス に お け る プ ラ イ バ シ ー 保 護 の 現 状 に つ い て 簡 単 に 述 べ て お き た い ︒ 意 外 な こ と に ︑ 現 在

ま で の と こ ろ イ ギ リ ス で は 一 般 的 意 味 の プ ラ イ バ シ ー 権 ( 以 下 で は 一 般 的 プ ラ イ バ シ ー 権 と 呼 ぶ ) は 判 例 法 上 も 制 定 法 上

も 承 認 さ れ て い な い ︒ し た が っ て 従 来 ︑ プ ラ イ バ シ ー 侵 害 に 対 し て は ︑ 判 例 法 上 の 伝 統 的 な 不 法 行 為 類 型 で あ る ト レ

ス パ ス ( 叶 ﹃ ① ω℃ " 口∩ ω ) ︑ ニ ュ ー サ ン ス ( 葛 一︒︒ 聖 ︒ ① )︑ 著 作 権 侵 害 ︑ 信 任 違 反 ( 耳 雷 魯 ︒ 詩 8 臣 ① 目 ① ) ︑ 名 誉 殿 損 な ど に よ っ て ︑

      付 随 的 に 部 分 的 な 救 済 が 与 え ら れ る に す ぎ な か っ た ︒

同 じ 法 系 に 属 す ア メ リ カ 法 に 比 べ て 一 般 的 プ ラ イ バ シ ー 権 の 判 例 法 上 の 承 認 が 進 ん で い な い 理 由 と し て ︑ ① 厳 格 な

先 例 拘 束 性 の 原 則 が 存 在 す る こ と ︑ ② 基 本 的 人 権 を 宣 明 す る 成 文 憲 法 が 存 在 し な い こ と ︑ ③ 学 説 の 裁 判 所 へ の 影 響 が

相 対 的 に 弱 い 途 な ど が 指 摘 さ れ て い る ・ こ う し た こ と か ら ︑ 一 九 六 ・ 年 代 に 入 り ︑ 立 法 に よ っ て ︑ 新 し い 不 法 行 為

類 型 と し て   般 的 プ ラ イ バ シ ー 権 を 創 設 し よ う と す る 動 き が 顕 在 化 す る ︒ 六 一 年 に 貴 族 院 に 提 出 さ れ た マ ン ク ロ フ ト

卿 ( ピ ︒ 巳 ζ き 自 ︒ ε の ﹁ プ ラ イ バ シ ー 権 法 案 ( 葱 σq 茸 竃 勺 旨 碧 冤 ︼W ヨ 一 ㊤ 9 ) ﹂ を は じ め と す る 三 つ の 法 案 が ︑ 議 員 立 法 の

形 で 議 会 に 提 出 さ れ る が い ず れ も 成 立 し な い ︒ た だ 国 際 法 律 家 委 員 会 ( 島 ① ぎ け① ﹃葛 鉱 8 巴 O o ヨ ヨ 一も︒ ︒・ ご = o { ﹄ 琴 ♂ 富 ) の イ ギ

(4)

リ ス 支 部 で あ る ジ ャ ス テ ィ ス ( シ ﹂oD 鉱 8 ) 委 員 会 の 草 案 を 基 礎 と す る ︑ 三 法 案 の 中 で 最 も 詳 細 な も の で あ っ た ウ ォ ー ル

デ ン 議 員 ( 7由 円 ・ ︼W 円 一〇 5 ぐ ﹃ 餌 一畠 ①コ ) の 提 出 に か か る 法 案 審 議 の 過 程 で ︑ 七 〇 年 一 月 政 府 は ケ ネ ス ・ ヤ ン ガ ー ( 囚 ① 暮 ① 匪

く ︒ 毎 αq ① ﹃ ) を 委 員 長 と す る プ ラ イ バ シ ー に 関 す る 委 員 会 を 発 足 さ せ る こ と を 約 束 し た ︒

( 11 ) 一 九 七 二 年 七 月 同 委 員 会 は ︑ 報 告 書 ( 以 下 で は ヤ ン ガ ー 報 告 書 と 呼 ぶ ) を 発 表 す る が ︑ こ の 報 告 書 は ︑ プ ラ イ バ シ ー

が 自 由 な 社 会 と 安 定 し た 人 格 の 双 方 の 震 と 維 持 に と っ て 不 可 欠 で あ る こ と を 承 認 し つ 馳 ・ 結 論 的 に は ゴ 般 的 プ

( 13 ) ラ イ バ シ ー 権 の 立 法 化 を 勘 告 し な か っ た ︒ た だ ︑ 本 稿 の 主 題 と の 関 係 で 注 目 さ れ る の は ︑ ヤ ン ガ ー 報 告 書 が 後 に 多 少

立 ち 入 っ て 検 討 す る よ う に ︑ プ レ ス と 並 ん で 放 送 に よ る プ ラ イ バ シ ー 侵 害 の 現 状 を 検 討 し ︑ 一 定 の 勧 告 を 行 っ て い る

( 14 ) こ と ︑ お よ び 同 報 告 書 が 一 般 的 プ ラ イ バ シ ー 権 の 創 設 に 消 極 的 な 結 論 を 導 き 出 す 上 で 強 調 し て い る の が ︑ ﹁ 情 報 の 自

由 ( h男 ① O 血 O ヨ O 臣 一﹃ P{ O ﹃ 昌 一9 け一 〇 冨 ) ﹂ ﹁ 真 実 を 自 由 に 語 る 権 利 ( ﹃ 一αq 三 8 琶 一 け冨 け⁝ ﹃ {奉 ① 一蜜 ) ﹂ と い っ た 表 現 の 自 由 に 対 す る 制 約

( 15 ) で あ る 点 で あ る ︒ と く に 二 つ 目 の 点 は ︑ ヤ ン ガ ー 委 員 会 の 場 合 も ︑ プ ラ イ バ シ ー の よ り 十 分 な 保 護 と 民 主 主 義 社 会 の

基 礎 条 件 で あ る 表 現 の 自 由 の 保 障 と い う 相 矛 盾 す る 二 つ の 要 請 に つ い て ︑ そ の 調 整 を 余 儀 な く さ れ た こ と を よ く 示 し

て い る か ら で あ る ︒ そ の 後 ︑ 八 〇 年 代 に 入 り ︑ コ ン ピ ュ ー タ ー 処 理 に 関 す る 個 人 デ ー タ の 保 護 を 目 的 と す る ﹁ デ ー タ

( 16 ) 保 護 法 ( H )鎖 け鋤 勺 ﹃ O 梓① O け一 〇 口 > 6 ひ 一 ⑩ OQ ら ) ﹂ や 捜 査 機 関 等 に よ る 通 信 の 傍 受 を 規 制 す る ﹁ 通 信 傍 受 法 ( 雪 § ① 言 書 ︒ h O § ‑

( 17 ) ヨ 量 ︒ 盛 8 ︾ 6 二 Φ ︒︒ 湛 ) ﹂ 等 の 制 定 法 が 立 法 化 さ れ て き て い る が ︑ こ れ ら は い ず れ も 部 分 的 措 置 で あ る こ と は 言 う ま で も

な い ︒

本 稿 で 検 討 し よ う と す る 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 は ︑ こ う し た プ ラ イ バ シ ー 保 護 を め ぐ る 法 的 状 況 の 中 で 一 九 八 〇 年 の

放 送 法 ( じσ ぎ 巴 8 の 彗 αq > 6 二 Φ ︒︒ O ) に よ っ て 設 置 さ れ た 機 関 で あ る が ︑ 同 法 は こ の 委 員 会 の 権 限 と し て ︑ ラ ジ オ も し く は

テ レ ビ に よ る ﹁ プ ラ イ バ シ ー の 不 当 な 侵 害 ( ・ 薯 弩 鑓 録 巴 三 喜 σq ① ヨ ① 昌 ︒ { 嘗 く 僧 塁 ) ﹂ に 関 す る 苦 情 の 審 理 と 裁 定 を 認 め て

い る ( 一 八 条 一 項 b 号 ) ︒ こ れ は ︑ ﹁ プ ラ イ バ シ ー ﹂ と い う 概 念 を 制 定 法 が 明 示 的 に 採 用 し た お そ ら く 最 初 の 立 法 例 で

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イ ギ リス放 送 苦情 処 理委 員 会 とプ ラ イバ シ ー保 護 107

︿ 18 ) あ る が ︑ 同 法 で は ﹁ プ ラ イ バ シ ー ﹂ な い し そ の ﹁ 不 当 な 侵 害 ﹂ に 関 す る 定 義 は な さ れ て い な い ︒ そ こ で ︑ 同 委 員 会 の

裁 定 例 を 通 し て ︑ 同 委 員 会 の 考 え る プ ラ イ バ シ ー 概 念 を 検 討 す る こ と は ︑ イ ギ リ ス に お け る プ ラ イ バ シ ー 保 護 の 現 状

を 知 る 上 で も 一 定 の 意 味 を 持 つ と 思 わ れ る の で あ る ︒

( 1 ) 東 京 地 裁 平 成 元 年 六 月 二 十 三 日 判 決 ︑ 判 例 時 報 = 二 一 九 号 = 二 二 頁 ︒ 本 件 に つ い て は 江 橋 崇 ﹁ ﹃ フ ラ イ デ ー ﹄ ピ ー ピ ン グ

事 件 を め ぐ っ て ﹂ 新 聞 研 究 四 五 八 号 七 六 頁 以 下 ( 一 九 八 九 ) 参 照 ︒

( 2 ) 例 え ば ︑ 加 賀 乙 彦 ﹁ 私 の 紙 面 批 評 ﹂ ( 朝 日 新 聞 一 九 八 九 年 九 月 三 日 付 ) ︒ 加 賀 氏 は こ の 中 で ︑ 各 紙 が ︑ 容 疑 者 の 自 白 を も と

に 推 理 を 進 め 警 察 の 捜 査 を ﹁ リ ー ド ﹂ し た 異 常 さ ︑ 容 疑 者 の 新 た な 自 供 が な さ れ る た び に 被 害 者 の 家 族 の 感 想 を 求 め る 人 権

感 覚 の 欠 如 を 指 摘 し て い る ︒

( 3 ) 例 え ば ︑ 佐 藤 幸 治 ﹃ 憲 法 ﹄ 三 一 五 頁 お よ び 三 一 七 頁 ( 一 九 八 一 ) 参 照 ︒

( 4 ) 東 京 地 裁 昭 和 三 九 年 九 月 二 八 日 判 決 ︑ 下 民 集 一 五 巻 九 号 二 三 一 七 頁 ︒ こ の 判 決 で ︑ 東 京 地 裁 は ︑ プ ラ イ バ シ ー の 権 利 を

﹁ 私 生 活 を み だ り に 公 開 さ れ な い と い う 法 的 保 障 な い し 権 利 ﹂ で あ る と し た ︒

( 5 ) 東 京 高 裁 平 成 元 年 九 月 五 日 判 決 ︑ 判 例 時 報 = 二 二 三 号 三 七 頁 ︒ こ の 判 決 の 原 審 で あ る 東 京 地 裁 判 決 ( 昭 和 六 二 年 = 月 二

〇 日 ︑ 判 例 時 報 一 二 五 八 号 二 二 頁 ) は ︑ プ ラ イ バ シ ー 権 を ﹁ 他 人 が み だ り に 個 人 の 私 的 事 柄 に つ い て の 情 報 を 取 得 す る こ と

を 許 さ ず ︑ ま た 他 人 が 自 己 の 知 っ て い る 個 人 の 私 的 事 柄 を み だ り に 第 三 者 へ 公 表 し た り ︑ 利 用 す る こ と を 許 さ ず ︑ も っ て 人

格 的 自 律 な い し 私 生 活 上 の 平 穏 を 維 持 す る と い う ﹂ 人 格 的 利 益 と し ︑ い わ ゆ る ﹁ 自 己 情 報 コ ン ト ロ ー ル 権 ﹂ の 観 点 か ら こ れ

を 定 義 し 直 し た 点 で 注 目 さ れ る が ︑ 結 果 的 に は ﹁ 宴 の あ と ﹂ 判 決 と ほ ぼ 同 様 の 範 囲 の も の を 法 的 保 護 の 対 象 に し て い る に す

ぎ な い と さ れ る ︒ 堀 部 政 男 ﹁ 判 例 法 上 の プ ラ イ バ シ ー 権 ‑ 東 京 地 裁 昭 和 六 二 年 = 月 二 〇 日 判 決 の 意 義 ﹂ 判 例 時 報 一 二 九 一

号 一 六 四 頁 以 下 ( 一 九 八 九 ) 参 照 ︒

( 6 ) 平 松 毅 ﹁ プ ラ イ バ シ ー の 権 利 と そ の 憲 法 上 の 地 位 ﹂ 新 聞 研 究 四 三 三 号 一 二 頁 ( 一 九 八 七 ) 参 照 ︒ 同 論 文 は ︑ 日 本 国 憲 法 に

お け る プ ラ イ バ シ ー 権 を ﹁ 個 人 が 道 徳 的 自 律 の 存 在 と し て ︑ 自 ら 善 で あ る と 判 断 す る 目 的 を 追 求 し て ︑ 他 者 と コ ミ ュ ニ ケ ー

ト し ︑ 自 己 の 存 在 に か か わ る 情 報 を 開 示 す る 範 囲 を 選 択 で き る 権 利 ﹂ す な わ ち 情 報 プ ラ イ バ シ ー 権 に 限 定 す る 学 説 ( 佐 藤 前

掲 注 ㈹ 三 一 五 頁 以 下 ) が 多 く の 支 持 を 得 て い る と し た 上 で ︑ ﹁ 情 報 ﹂ 概 念 の 広 汎 性 に こ の 定 義 の 実 益 と 同 時 に 理 論 的 限 界 を

見 い 出 し ︑ ﹁ 人 間 が 自 由 に 形 成 し う る と こ ろ の 社 会 関 係 の 多 様 性 に 応 じ て ︑ 多 様 な 自 己 イ メ ー ジ を 使 い 分 け る 自 由 を プ ラ イ

(6)

ヴ ァ シ ー と 呼 ぶ ﹂ こ と を 提 唱 す る 説 ( 棟 居 快 行 ﹁ プ ラ イ ヴ ァ シ ー 概 念 の 新 構 成 ﹂ 神 戸 法 学 雑 誌 三 六 巻 一 号 一 八 ‑ 一 九 頁 以

下 . 一 九 八 六 ) や 両 者 を 統 一 的 に 理 解 し よ う と す る ﹁ 評 価 の 対 象 と な る こ と の な い 生 活 状 況 又 は 人 間 関 係 に 関 す る 知 識 ・ 情

報 ﹂ の コ ン ト ロ ー ル 説 ( 阪 本 昌 成 ﹃ プ ラ イ ヴ ァ シ ー 権 論 ﹄ 九 頁 ・ 一 九 八 六 ) な ど を 紹 介 し て い る ︒

( 7 ) 例 え ば ︑ 清 水 英 夫 編 ﹃ マ ス コ ミ と 人 権 ﹄ 一 頁 以 下 ( 一 九 八 七 ) ︑ ま た 新 聞 法 制 研 究 会 ﹁ 座 談 会 ・ 研 究 会 活 動 を 振 り 返 る

( 下 ) ﹂ 新 聞 研 究 四 五 六 号 四 〇 頁 以 下 ( 一 九 八 九 ) 参 照 ︒

( 8 ) こ れ に つ い て は ︑ 堀 部 政 男 ﹁ イ ギ リ ス に お け る プ ラ イ バ シ ー の 法 的 保 護 ー リ ン ド ッ プ 報 告 書 を 中 心 と し て ー ﹂ 下 山 瑛 二 ・

堀 部 政 男 編 ﹃ 現 代 イ ギ リ ス 法 ( 内 田 力 蔵 先 生 古 稀 記 念 ) ﹄ 三 三 頁 以 下 ( 一 九 七 九 ) お よ び 飯 塚 和 之 ﹁ イ ギ リ ス に お け る プ ラ

イ バ シ ー 保 護 法 論 ﹂ 商 学 討 究 三 七 巻 一 ・ 二 二 二 合 併 号 ( 一 九 八 七 ) を 参 照 ︒

( 9 ) 閑 ε ︒ 詳 ︒ { § ① O § 巳 けけ ① ① 8 勺 身 欝 ざ O § 9 い 2 悼 博 象 q ( お 認 ) .

( 10 ) 目 ・﹃ < 碧 σq 博 牢 ぞ 9 塁 " > O ︒ ヨ 冨 ﹃ 註 ︿ ① Go ε ξ ︒ { 穿 σq = 切 ﹃ 9 巳 ﹀ ヨ 巴 ︒ き 訂 葦 嵩 H5 け︑一 卿 O ︒ ヨ ℃ ・ 炉 £ ● 一 誤 ( 一 8 0 ) 申 ﹃ ① 8 じσ ﹃ 一雫

3 9 目 冨 空 αq 寓 o h ℃ ユ く 僧o k ぎ 国 5 αq 冨 己 鋤 邑 C 三 8 伽 OD 仲9 けρ ω 刈 日 ⊆ 一. い ・ 菊 Φ ざ 器 ㎝ ( 一 Φ O ω ) .

( ーユ ) 力 碧 ︒ 昌 9 子 ① O ︒ ヨ 自 θ8 ① ︒ = ℃ エ く 零 ざ O ヨ 巳 ・ 凱 O 這 ( 一 ⑩ 謬 )● [ 以 下 で は 曵 ︒ 導 αq 霞 菊 ① 庵 自 け と 略 称 す る ︒ ]

( 12 ) 子 こ こ 讐 ω 心 ●

( 13 ) 一互 血 こ 象 N O O ●

( 14 ) 一営 匹 こ 讐 ① ○◎ ‑ コ ●

( 15 ) 国 .αq ﹂ げ 一ユ ← 舞 N 9 ●

( 16 ) 堀 部 政 男 ﹁ イ ギ リ ス の 個 人 情 報 保 護 法 ﹂ ジ ュ リ ス ト 八 七 九 号 三 五 頁 以 下 ( 一 九 八 七 ) 参 照 ︒

( 17 ) 倉 持 孝 司 ﹁ イ ギ リ ス に お け る 通 信 の 傍 受 と 市 民 的 自 由 に 対 す る 法 的 ア プ ロ ー チ ω ・ ω ﹂ 法 政 論 集 一 〇 二 号 一 頁 以 下 ( 一 九

八 四 ) ︑ = 二 号 一 八 七 頁 以 下 ( 一 九 八 六 ) 参 照 ︒

( 18 ) 飯 塚 前 掲 注 ㈲ ︑ 三 八 三 頁 参 照 ︒

(7)

二 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 の 制 度 と 活 動

イ ギ リス 放 送苦 情 処 理 委 員 会 と プ ライ バ シ ー保 護 109

O 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 の 設 置 i ア ナ ン 委 員 会 報 告 書

前 述 の よ う に ︑ 一 九 八 〇 年 の 放 送 法 に よ り 制 定 法 上 の 機 関 と し て 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 ( 日 ず ︒ ゆ 円 ︒ ︒ 血 ︒ ︑ . 鉱 冨 σ・ O ︒ 暑 一鋤 葺 .

O ︒ 舅 巨 ︒︒ ω 一︒ 〒 cd O O ) が 設 け ら れ た が ︑ そ の 組 織 と 活 動 の 実 際 を み る 前 に 同 委 員 会 の 目 的 な い し 性 格 を 知 る た め に ︑ こ

の 委 員 会 の 設 立 を 勧 告 し た ア ナ ン 委 員 会 の 報 告 書 か ら 検 討 す る こ と に す る ︒ ( な お ︑ 一 九 八 〇 年 放 送 法 は ︑ 八 二 年 一 月 一

( 1 ) 日 に 他 の 放 送 関 係 法 と と も に 八 一 年 放 送 法 に 統 合 さ れ た の で ︑ 以 下 の 叙 述 は 同 法 に 依 る こ と と す る ︒ )

一 九 七 四 年 四 月 ︑ 労 働 党 内 閣 は ︑ ア ナ ン 卿 ( ピ ︒ 巳 ﹀ 暮 琶 を 委 員 長 と す る 新 た な 放 送 調 査 委 員 会 ︑ す な わ ち ﹁ 放 送

の 将 来 に 関 す る 委 員 会 ( O § 巨 雰 Φ Φ 8 チ ① 宰 ε 円 ︒ ︒ { じ口 円 ︒ 巴 g ︒・ 牙 αq ) ﹂ ‑ 通 称 ﹁ ア ナ ン 委 員 会 ﹂ を 発 足 さ せ た ︒ 同 委 員 会 は ︑

( 2 ) 七 七 年 三 月 に = 九 七 九 年 か ら 一 九 九 一 年 に 至 る 一 二 年 間 に つ い て 放 送 の 将 来 を 検 討 ﹂ し た と す る 報 告 書 を 提 出 し た ︒

こ の 墾 褻 は 七 部 三 〇 章 か ら 成 り 五 二 〇 頁 に 及 ぶ 大 部 な も の で あ り ︑ イ ギ リ ス の 放 送 制 度 の 全 領 域 に 渡 っ て 調 査 ︑ 検

討 し ︑ 将 来 の 放 送 政 策 に 関 す る 勧 告 を 行 な っ て い る が ︑ そ の 第 二 部 ﹁ 将 来 へ の 戦 略 ﹂ 第 六 章 ﹁ 放 送 と 公 衆 ﹂ に お い て ︑

放 送 苦 情 処 理 委 員 会 の 設 置 を 勧 告 し て い る ︒

報 告 書 の 記 述 に 従 っ て ︑ ア ナ ン 委 員 会 の 勧 告 内 容 を 紹 介 し よ う ︒ ま ず 報 告 書 は ︑ ﹁ 我 々 の 受 理 し た 意 見 書 に よ り ︑

放 送 番 組 に 対 す る 公 衆 か ら の 苦 情 を 処 理 す る 現 行 の 制 度 に つ い て 公 衆 の 間 で 不 満 が 広 が っ て い る こ と が 明 ら か に な っ

( 4 )

た ﹂ と し ︑ ま た ﹁ 現 在 の ︹ 苦 情 処 理 の ︺ 制 度 は ︑ 一 般 の 人 々 の 信 頼 を 得 て い な い ︒ ﹂ と 述 べ る ︒ こ の ﹁ 現 在 の 苦 情 処

理 の あ り 方 ﹂ と は ︑ 一 九 七 一 年 頃 に 前 後 し て 発 足 し て い た イ ギ リ ス 放 送 協 会 ( しロ ユ け♂ ﹃ しコ 列 o ⇔ 山 6 9 0陰 け ぎ αq O o 目 唱 o ﹃ 9 二 〇 5 1 cu ︼W O )

の 番 組 苦 情 処 理 委 員 会 ( 牢 ︒ σ・ 冨 ヨ ① ω O ︒ 暑 互 9 ω O § 巨 ω ︒︒ 一8 ) と ︑ イ ン デ ペ ン デ ン ト 放 送 協 会 (同 5 血 ① 喝 ① コ 傷 Φ 冨 け Oσ 円 ︒ 9 山 ︒ 9 ︒︒ 鉱 冨 ・,

﹀ 暮 ぎ ﹃ ξ ‑ 旺 廼 ﹀ の 苦 情 再 審 理 委 員 会 ( O ︒ 暑 圃§ 畠 菊 g 磐 uu 8 巳 ) に よ る そ れ の こ と で あ る ︒ 両 機 関 と も ︑ 一 年 前 の 総

(8)

選 挙 で 退 陣 を 余 儀 な く さ れ 野 党 と な っ た ウ ィ ル ソ ン 氏 ら 労 働 党 首 脳 の 現 状 を 椰 楡 す る よ う な 調 子 で 描 い た B B C 第 一

テ レ ビ の ﹁ 昨 日 の 男 た ち ( ︽ ︒ ︒︒ 8 乙 聖 ︑ω ζ 雪 ) ﹂ ( 一 九 七 一 年 六 月 一 七 日 放 送 ) が 端 初 と な っ て 巻 き 起 こ し た ︑ B B C な い し

放 送 界 全 体 へ の 激 し い 非 難 の 中 で 生 ま れ た 機 関 で あ り ︑ B B C 経 営 委 員 会 お よ び I B A 経 営 委 員 会 の 制 度 的 役 割 を 維

持 し な が ら ︑ 放 送 機 関 の も つ 編 集 権 の 独 立 と 当 時 有 力 に 主 張 さ れ て い た ﹁ パ ブ リ ッ ク ・ ア カ ウ ン タ ビ リ テ ィ ( 津 年 ︒

      塑 ︒︒ ︒ ︑ 冨 け︑ 巨 ξ )﹂ の 必 要 と を 調 和 さ せ る 目 的 で 設 立 さ れ た ︒ ﹁ パ ブ リ ッ ク ・ ア カ ウ ン タ ビ リ テ ィ ﹂ と は ︑ 当 時 他 の メ デ

ィ ア を 圧 倒 し な が ら 巨 大 化 し つ つ あ っ た 放 送 メ デ ィ ア に 対 す る 根 本 的 な 問 題 提 起 の 中 で 主 張 さ れ た 責 任 論 で あ り ︑ 放

送 メ デ ィ ア は ︑ 公 衆 に 対 し て 報 告 や 釈 明 を 行 な う 霧 を 伴 う と こ ろ の 責 任 を 負 っ て い る こ と を 意 味 捻 ・ ︾﹂ う し た 責

任 を 番 組 に 対 す る 苦 情 処 理 の 分 野 で 制 度 的 に 果 す こ と を 期 待 さ れ た の が 上 記 の 両 機 関 で あ っ た が ︑ ア ナ ン 委 員 会 に よ

れ ば ︑ = 般 の 人 々 の 信 頼 を 得 て い な い ﹂ と さ れ た の で あ っ た ︒ 同 委 員 会 の 指 摘 す る 問 題 点 は 大 き く 二 つ に 分 か れ る ︒

一 つ は ︑ ﹁ B B C と I B A の 苦 情 処 理 機 関 が 双 方 と も 放 送 公 共 事 業 体 自 身 の 設 立 で あ る 二 罷 ﹂ で あ り ・ と く に I B A

の 審 査 委 員 会 に つ い て は ︑ ﹁ そ の 構 成 自 体 か ら ︑ 自 ら の 関 係 す る 訴 訟 事 件 で 判 事 と 陪 審 員 の 役 割 を 兼 ね る 機 関 の 一 例

( 9 ) だ と 公 衆 の 目 に は 映 る ﹂ の で あ る と し て い る ︒ も う 一 つ の 問 題 点 は ︑ ( こ れ は 実 は 第 一 の 問 題 点 の 帰 結 で も あ る が ︑ ) ﹁ B

B C や I B A か ら 股 勤 無 礼 な 扱 い を 受 け る の で ︑ 苦 情 を 申 し 立 て た り ︑ そ れ を さ ら に 苦 情 処 理 機 関 に 持 ち 込 ん で も 意

( 10 ) 味 が な い ﹂ ﹁ 効 果 を 持 た な い ﹂ と 人 々 が 考 え て い る こ と で あ る ︒ そ し て ﹁ 我 々 の 受 け 取 っ た 多 く の 意 見 書 の 多 く は ︑

B B C に 対 し と く に 批 判 的 で あ り ︑ B B C の 態 度 は 股 勤 無 礼 で あ る の み な ら ず ︑ 攻 撃 的 で か つ 尊 大 で あ る と い ︑随 ﹂

こ れ ら の 問 題 点 を 解 消 す べ く ︑ ア ナ ン 委 員 会 は ︑ ﹁ B B C の 番 組 苦 情 処 理 委 員 会 の 線 に 沿 う 一 つ の 機 関 を 設 立 し ︑

放 送 番 組 に お け る 不 真 実 表 示 (巨 霞 ① 嘆 ① ︒︒ ① 韓 き 8 ) ま た は 不 公 正 も し く は 不 公 平 な 扱 い ( 豊 島 け 自 薯 寅 = 冨 彗 ヨ 窪 ) に つ

  む   い て ︑ す べ て の 放 送 公 共 事 体 に 対 す る 苦 情 を 処 理 す る こ と を 勧 告 ﹂ し た ︒ こ の 新 し い 苦 情 処 理 機 関 に 関 す る ア ナ ン 委

員 会 の 勧 告 の 特 徴 と し て ︑ 次 の 四 つ の 点 を 指 摘 す る こ と が で き る ︒ 第 一 に ︑ 先 の 問 題 点 の 是 正 の た め ︑ 新 し い 機 関 は

(9)

イギ リス放 送 苦 情 処 理委 員 会 とプ ラ イバ シ ー保 護 111

B B C ︑ I B A と い う 放 送 公 共 事 業 体 か ら 制 度 的 に 十 分 独 立 し ︑ 申 立 て ら れ た 苦 情 に 対 し て 公 正 な 判 断 を 期 待 で き る

準 司 法 機 関 で あ る こ と ︒ 第 二 に ︑ ア ナ ン 委 員 会 は ︑ 新 し い 機 関 の 機 能 な い し 権 限 に つ い て は B B C の 番 組 苦 情 処 理 委

員 会 を モ デ ル と 考 え て い る こ と ︒ つ ま り ︑ 放 送 機 関 に 対 す る 苦 情 に は ︑ ﹁ 自 分 が 不 真 実 表 示 や 不 公 平 な 扱 い を 受 け た

と 考 え る 個 人 又 は 団 体 か ら の 苦 情 と ︑ 個 々 の 番 組 又 は 番 組 一 般 の 嗜 好 ︑ 内 容 な い し 基 準 に 関 す る 一 般 視 聴 者 か ら の 苦

( 13 ) 情 ﹂ の 二 種 類 が あ る と し た 上 で ︑ 後 者 の 番 組 に 対 す る 苦 情 は あ く ま で 放 送 公 共 事 業 体 が 扱 う べ き 問 題 で あ る が ︑ 前 者

の 不 利 益 を 受 け た 個 人 等 か ら の 苦 情 は ︑ ﹁ 準 司 法 的 性 格 を 帯 び て い る の で ︑ 証 拠 の 評 価 に 熟 達 し ︑ か つ 放 送 を 十 分 理

( 14 ) 解 し た 人 々 の 手 で 処 理 す る 必 要 が あ る ﹂ と し て ︑ B B C の 苦 情 処 理 委 員 会 同 様 ︑ 新 し い 機 関 の 権 限 を 前 者 の 苦 情 処 理

( 15 ) に 限 定 し て い る ︒ 第 三 に ︑ プ ラ イ バ シ ー 侵 害 に 関 す る 苦 情 に つ い て は ︑ ﹁ プ ラ イ バ シ ー に 関 す る ヤ ン ガ ー 委 員 会 の 勧

告 に 従 い ︑ 当 該 機 関 は ︑ そ れ が そ の 後 放 送 さ れ た か 否 か に か か わ ら ず 番 組 の 製 作 中 に 発 生 し た プ ラ イ バ シ ー の 侵 害 に

く 16 ) 対 す る 苦 情 も 審 理 す る こ と が で き る も の と す る ︒ ﹂ と 述 べ る に と ど ま っ て い る が ︑ こ の 点 に 関 し て は 節 を 改 め て 検 討

す る こ と と す る ︒ 第 四 に ︑ 従 前 の 苦 情 処 理 機 関 が 採 用 し て い た 訴 権 放 棄 (8 σ脅 巴 舞 ぞ 電 ) の 制 度 に 関 し て は ︑ こ れ が

﹁ 新 聞 評 議 会 の 慣 行 に 基 づ き 採 用 さ れ た ︹ も の で あ り ︑ ︺ (中 略 ) あ つ か ま し い 苦 情 申 立 人 は ︑ 訴 訟 の 試 験 台 と し て 苦

情 処 理 委 員 会 を 利 用 す る 可 能 性 が あ り ︑ こ う し た 状 況 の 中 で は 放 送 機 関 も 職 員 を 代 表 す る 組 合 側 も ︑ 将 来 の 訴 訟 へ の

( 17 ) 影 響 を 懸 念 し て ︑ 苦 情 処 理 委 員 会 の 審 理 に 協 力 し に く く な る か も し れ な い ﹂ 等 の 事 情 を 紹 介 し た 上 で ︑ 結 論 的 に は さ

ら に 詳 細 な 検 討 の 必 要 あ り と し て い る ︒ た だ ︑ 同 時 に ︑ ﹁ 訴 権 放 棄 は 個 入 の 権 利 に 対 す る 正 当 化 さ れ 得 な い 干 渉 で あ

る ︒ ﹂ ﹁ 訴 権 放 棄 の 弁 護 手 段 と し て 使 わ れ て き た ︹ 放 送 機 関 に と っ て の ︺ ﹃ 二 重 の 危 険 (α 8 ぴ ♂ 一8 冒 霞 畠 こ の 主 張 に 対

し て は ︑ と く に 訴 訟 に か か る 経 費 を 考 え る と 疑 念 を 持 た ざ る を 得 な い ︒ ﹂ そ し て ︑ ﹁ 現 在 の 苦 情 処 理 制 度 は ︑ 私 設 法 廷

( 18 ) と 調 停 手 段 の 中 間 に 不 安 定 の ま ま 宙 づ り 状 態 と な っ て い る ︒﹂ と の 見 解 を 表 明 し て お り ︑ 委 員 会 の 態 度 は こ の 制 度 に

つ い て 明 ら か に 否 定 的 で あ る ︒

(10)

( 1 ) こ の 八 一 年 放 送 法 (切 3 巴 8 ω け ぎ αq ︾ 6 二 ㊤ c︒ 一 ) の 長 称 は ︑ = 九 七 三 年 ︑ 七 四 年 お よ び 七 八 年 の イ ン デ ペ ン デ ン ト 放 送 協 会

法 と 一 九 八 〇 年 放 送 法 を 統 合 す る 法 律 ﹂ で あ る ︒

( 2 ) カ ① 噂 o コ o { 島 ① O o ヨ 琶 # 8 ︒ 昌 3 Φ 閃 三 醇 ① ︒ { じσ 3 巴 8 ω け巳 σq 鴇 O ヨ 巳 ● ① 胡 ρ 象 一 ㊤ ( 一 Φ ミ ) ・ ︹ 以 下 で は ﹀ 暮 睾 菊 Φ 琶 含 と 略 称 す

る ︒ ︺

( 3 ) こ の ア ナ ン 委 員 会 報 告 書 に つ い て は ︑ 堀 部 政 男 ﹁ イ ギ リ ス に お け る 放 送 制 度 改 革 の 動 向 ー ア ナ ン 委 員 会 報 告 書 を 中 心 に ﹂

伊 藤 正 己 編 ﹃ 放 送 制 度 1 そ の 現 状 と 展 望 ー 3 ﹄ 所 収 一 〇 九 頁 以 下 ( 一 九 七 八 ) お よ び 村 井 仁 ﹁ 放 送 事 業 体 と 視 聴 者 の 意 向 ‑

続 ・ 英 ア ナ ン 放 送 調 査 委 員 会 報 告 か ら ﹂ 文 研 月 報 一 九 七 七 年 九 月 号 二 五 頁 以 下 参 照 ︒

( 4 ) ﹀ 導 碧 菊 9 ︒ 昌 9 ひ 刈 ・

( 5 ) イ ギ リ ス の 放 送 制 度 が ︑ B B C に よ る 公 共 放 送 と I B A の 規 制 監 督 の 下 に あ る 商 業 放 送 の 二 本 立 て で あ る こ と 等 に つ い て

は ︑ と り あ え ず 日 本 放 送 協 会 編 ﹃ 世 界 の ラ ジ オ と テ レ ビ ジ ョ ン 一 九 八 八 ﹄ = 二 〇 頁 以 下 ( 一 九 八 八 ) 参 照 ︒

( 6 ) 大 谷 堅 志 郎 ﹁ イ ギ リ ス の 放 送 苦 情 処 理 機 構 ﹂ N H K 放 送 文 化 研 究 年 報 二 五 集 = 頁 以 下 ( 一 九 八 〇 ) 参 照 ︑ お よ び 放 送 に

お け る ア カ ウ ン タ ビ リ テ ィ に 関 し て は ﹀ 彗 導 菊 碧 亀 け鴇 暮 認 1 ω ω 参 照 ︒

( 7 ) 前 掲 論 文 一 四 頁 以 下 ︒

( 8 ) ︾ 暮 導 切 9 0 昼 讐 α ○︒ ・

( 9 ) 蜜 畠 ●ち ひ 刈 ●

( 10 ) H玄 窪 こ 象 切 Q︒ .

( 11 ) 一玄 血 ● ま た ︑ 同 報 告 書 は ︑ 新 聞 評 議 会 ( チ ① 勺 話 ︒︒ ︒︒ O o 導 6 一一 ) の 線 に 沿 っ て 放 送 評 議 会 ( じ口 門 o 匙 8 ︒・ けぎ σq O ︒ 暮 亀 ) な る も の を

設 け ︑ 放 送 機 関 に 対 す る 苦 情 処 理 を 行 う べ き で あ る と の 民 間 団 体 の 意 見 も 紹 介 し て い る が ︑ 勧 告 に は 至 っ て い な い ︒ 蜜 自 ・

( 12 ) H玄 ユ ← 象 $ ・

( 13 ) Hげ 一ユ こ 象 笛 ◎◎ ‑ $ .

( 14 ) 一玄 ユ こ 象 ㎝ O ・

( 15 ) な お ︑ こ れ に 関 連 し て 報 告 書 は ﹁ 苦 情 申 立 人 は ︑ 当 該 の 放 送 公 共 事 業 体 に ま ず 苦 情 を 持 ち 込 み ︑ そ の 決 定 に 不 満 な 場 合 の

み 委 員 会 に 付 託 し 得 る も の ﹂ と し て お り ︑ こ の 点 で も B B C の 機 関 同 様 ︑ 新 し い 機 関 を 放 送 公 共 事 業 体 の 決 定 に 対 す る 再 審

査 ⁝機 関 と 考 え て い た ︒ 蜜 α ︒

(11)

( 16 ) 一 げ 一 鮮

( 17 ) 一 び 一 亀 ●

( 18 ) 圃 玄 畠 ← 導 $ ‑ 0 9

イギ リス放 送 苦 情 処 理 委 員 会 とプ ラ イバ シー保 護 113

口 放 送 に よ る プ ラ イ バ シ ー 侵 害 ー ヤ ン ガ ー 委 員 会 報 告 書

ア ナ ン 委 員 会 は ︑ 新 し い 機 関 の プ ラ イ バ シ ー 侵 害 に 関 す る 権 限 に 関 し て ︑ ヤ ン ガ ー 委 員 会 の 勧 告 に 従 う こ と を 是 認

し て お り ︑ ま た ヤ ン ガ ー 委 員 会 の 報 告 書 は 先 に も 触 れ た よ う に 放 送 機 関 に よ る プ ラ イ バ シ ー 侵 害 に つ い て も 検 討 を 加

え て い る の で ︑ 本 稿 の 主 題 に 関 連 す る 範 囲 で こ れ を 紹 介 し て み た い ︒

( 1 ) ヤ ン ガ ー 報 告 書 は ︑ そ の 第 皿 部 ﹁ プ ラ イ バ シ ー 侵 害 の 諸 側 面 ( > 9 ① 6 冨 ︒ h ぎ く 琶 8 ︒ { 噂 門 討 畠 ) ﹂ の 中 で ︑ ﹁ A 望 ま

れ な い 公 表 (C Z 藝 > 2 ↓ 国 ∪ 勺 ⊂ 切 口 O 肩 く ) ﹂ と し て プ レ ス に よ る そ れ ( 第 七 章 ﹁ プ レ ス ﹂ ) と と も に ︑ 第 八 章 ﹁ 放 送 ﹂ に お

い て 放 送 機 関 に よ る プ ラ イ バ シ ー 侵 害 の 現 状 を 検 討 し ︑ い く つ か の 勧 告 を 行 な っ て い る ︒

( 2 ) そ し て こ の 第 八 章 は ︑ ﹁ 結 論 ﹂ と ﹁ 勧 告 ﹂ を 含 め て 九 つ の 項 目 か ら 構 成 さ れ て い る が ︑ そ の 中 の 中 心 的 な 項 目 が ︑

﹁ プ ラ イ バ シ ー に 対 す る 主 た る 関 心 領 域 ( ]≦ 餌 ぎ 霞 窪 9 8 ま ① ヨ h ︒ 胃 嘗 話 亀 ) ﹂ お よ び ﹁ 苦 情 の 処 理 (= き 象 品 亀

8 暑 一塑 葺 ω ) ﹂ の 二 つ で あ る ︒ た だ ︑ 後 者 の 項 目 で は ︑ 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 の 設 置 に よ っ て 統 廃 合 さ れ る こ と と な る B

B C の 番 組 苦 情 処 理 委 員 会 と I T A の 苦 情 再 審 査 委 員 会 に つ き ︑ 設 立 に 至 る 経 緯 と そ れ ら の 目 的 ︑ 性 格 ︑ 手 続 な ど の

説 明 に 大 半 が 充 て ら れ て お り ︑ こ こ で は 前 者 の 項 目 に 限 定 し て 紹 介 す る ︒

﹁ プ ラ イ バ シ ー に 対 す る 主 た る 関 心 領 域 ﹂ の 項 目 の 下 で ︑ 報 告 書 は ︑ 放 送 機 関 に よ る プ ラ イ バ シ ー 侵 害 が 生 ず る 二

つ の 主 要 な 問 題 領 域 と し て ︑ 同 放 送 の た め の 非 倫 理 的 な 取 材 方 法 ( ⊂ 5 ㊦ 薮 6 巴 ヨ ① 子 & ω 亀 ︒ げ 琶 三 轟 冨 § 冨 = 自

町 ︒ 巴 8 ω 牙 σq ) と ㈲ 放 送 に よ る ︑ 私 人 も し く は 私 事 の 望 ま れ な い 公 表 ( ¢ 薯 僧 暮 巴 耳 ︒ 鼠 $ ︒︒ ε ・ げ 一三 ξ 8 琴 ① 旨 轟 9 < ゆ 8 冨 〒

(12)

︒︒8 ω 自 嘗 く 9 8 藻 葺 ω ) の 二 つ を 挙 げ ︑ そ れ ぞ れ の 領 域 ご と に ︑ ま ず ヤ ン ガ ー 委 員 会 が 入 手 し た 苦 情 を 簡 単 に 紹 介 し ︑

( 3 ) 次 に B B C と I T A お よ び そ の 他 の 放 送 関 係 団 体 の 対 応 と 見 解 を 紹 介 し て い る ︒

ω 放 送 の た め の 非 倫 理 的 な 取 材 方 法

報 告 書 は ︑ 第 一 章 ﹁ 序 ﹂ に お い て ヤ ン ガ ー 委 員 会 が ︑ 一 般 公 衆 お よ び 関 係 団 体 か ら の 証 言 (Φ 邑 ①琴 ① ) を 求 め る た

め に ︑ 前 者 に つ い て は 全 国 紙 や 他 方 紙 合 わ せ て 四 四 紙 に 広 告 を 掲 載 し ︑ 後 者 に つ い て は 一 四 二 の 団 体 に 手 紙 を 発 送 し

た 結 果 ︑ 一 般 公 衆 か ら は 二 一 四 通 ( こ の う ち 委 員 会 の 諮 問 事 項 に 関 す る も の 一 〇 二 通 )︑ 団 体 か ら は 一 三 〇 通 の 手 紙 が 寄 せ

ら れ た こ と を 伝 え て い る が ︑ と く に 個 人 か ら の 意 見 書 は ︑ 報 告 書 も 認 め る よ う に き わ め て 少 な い ︒ こ の 数 字 を ど う 理

( 5 ) 解 す る か は 意 見 の 分 か れ る と こ ろ で あ る が ︑ い ず れ に せ よ ︑ ヤ ン ガ ー 委 員 会 が 入 手 し て い た 意 見 書 の 総 数 が わ ず か で

あ っ た こ と を 前 提 と し て ︑ こ の 領 域 に お け る 意 見 書 を み る と ︑ 団 体 か ら 二 通 ︑ 個 人 か ら 六 通 寄 せ ら れ て お り ︑ そ の 大

( 6 ) 半 は 秘 密 の 録 音 や 撮 影 ( ︒︒ 焉 話 冨 ぎ 器 ﹃ ① 8 誤 コ σq 9 己 塗 ヨ ぎ αq ) に 関 す る も の で あ っ た ︒

そ こ で ︑ 報 告 書 は 非 倫 理 な 取 材 方 法 に よ る プ ラ イ バ シ ー 侵 害 の 中 心 問 題 と し て ︑ こ の 秘 密 録 音 ︑ 撮 影 問 題 に 検 討 を

加 え て い る ︒ B B C は ︑ 取 材 装 置 の 秘 密 使 用 を 道 義 上 の 問 題 と 考 え て お り ︑ 一 九 六 七 年 に こ の 問 題 に 関 す る 部 内 指 令

( 一﹃ 胃け ① ﹃ 冨 9 一 血 一﹃ Φ O叶 一く ① ) が 当 時 の グ リ ー ン ( ω 貯 = 品 7 Ω 冨 魯 ① ) 会 長 ( U 一﹃ ① 6 § Ω 窪 ① 邑 ) に よ っ て 発 せ ら れ ︑ 現 在 も 有 効 で あ

る と す る ︒ こ の 指 令 に よ れ ば ︑ 秘 密 録 音 等 は 絶 対 禁 止 で は な い が ︑ 事 前 に 公 務 局 長 と 報 道 担 当 編 集 長 の 同 意 を 得 な け

れ ば な ら ず ︑ そ し て こ の 同 意 は ① 不 正 行 為 又 は 反 社 会 的 な 行 動 を 暴 露 す る た め に 行 な わ れ ︑ 暴 露 さ れ る 害 悪 の 深 刻 さ

が そ れ 自 体 望 ま し く な い 取 材 方 法 を 正 当 化 す る 希 な 場 合 で あ っ て ︑ ② 当 該 素 材 が 重 要 で あ り ︑ か つ ③ 他 の 手 段 に よ っ

( 7 ) て は そ の 入 手 は 不 可 能 で あ る と き に の み 与 え ら れ る と さ れ る ︒ B B C に よ れ ば ︑ 秘 密 録 音 等 の 申 請 が 現 在 ま で に 四 件

な さ れ た が ︑ 一 件 も 承 認 さ れ て い な い と い う ︒ し か し ︑ 報 告 書 は ︑ 委 員 会 が カ ラ ン (ζ 鐸 o 冨 ﹃ 一① ω 9 冨 琶 会 長 に 対 し

(13)

イギ リス放 送 苦 情 処 理 委員 会 とプ ラ イバ シー保 護i 115

て 同 指 令 は 必 ず し も 遵 守 さ れ て お ら ず ︑ B B C の 幹 部 へ の 報 告 を 回 避 し て 指 令 違 反 が 行 な わ れ て い る の で は な い か と

の 疑 惑 に つ き 回 答 を 求 め た こ と ︑ そ し て こ れ に 関 連 し て 同 会 長 が ︑ 万 一 ︑ 競 争 関 係 に あ る 商 業 テ レ ビ や 新 聞 が プ ラ イ

バ シ ー の 秘 密 裡 の 侵 害 を 可 能 に す る よ う な 現 代 的 な 取 材 装 置 を 開 発 す る よ う な こ と が あ っ て も ︑ B B C は 今 後 と も 同

( 8 ) 指 令 の 基 準 を 緩 和 す る 考 え の な い こ と を 強 調 し た 点 も 伝 え て い る ︒

一 方 ︑ I T A は こ の 点 に 関 し て 六 八 年 に ﹁ イ ン タ ビ ュ ー を 行 な う 記 者 の 身 元 を 明 ら か に せ ず に ︑ 将 来 の 利 用 に 備 え

て イ ン 汐 ビ ュ ー や 電 話 に よ る 会 話 を 録 音 し た り ︑ あ る い は 同 協 会 の 事 前 の 承 認 な し に 隠 し マ イ ク や カ メ ラ を 使 用 す る

こ と が あ っ て は な ら な い ﹂ と す る 準 則 を 定 め て い た が ︑ 最 近 こ れ を 再 検 討 し た 上 で 確 認 し た こ と ︑ そ し て 事 前 の 承 認

( 9 ) , ̀ ︑ は ご く 希 れ に き わ め て 例 外 的 な 状 況 に 限 っ て 与 え ら れ る と 述 べ た ︒ ま た ︑ I T A は ︑ 個 々 の 事 例 は 経 営 委 員 会 議 長

( o 冨 一毒 碧 ︒ { ∪0 9 巳 9 ζ ① 目 げ ① 邑 や 会 長 の レ ベ ル で 検 討 さ れ る こ と ︑ 六 八 年 三 月 以 降 ︑ 1 ぼ A が こ う し た 取 材 に 承 認 を

与 え た の は 二 件 だ け で あ り ︑ 一 件 は 産 業 ス パ イ を 専 門 と す る 私 立 探 偵 社 の 活 動 を 取 材 す る た め の も の で あ り ︑ も う 一

件 は ビ ア フ ラ 等 へ の 武 器 輸 出 に 関 係 す る 武 器 商 人 グ ル ー プ を 取 材 す る た め の も の で あ っ た こ と を 明 ら か に し た ︒ そ し

て 結 論 的 に ︑ I T A 議 長 ア イ レ ス ト ー ン 卿 ( い ︒ 巳 匂 一① ︒・ 8 話 ) は ︑ ﹁ 秘 密 装 置 の 一 般 的 禁 止 に は 賛 成 し な い ︒ け だ し ︑

( 10 ) 特 定 の 状 況 の 下 で こ れ を 使 用 す る 自 由 は 弁 護 し 得 る し ︑ か つ 維 持 さ れ ね ば な ら な い か ら で あ る ︒ ﹂ と 述 べ て ︑ こ の 問

題 に 関 す る I T A の 見 解 を 明 確 に し て い る ︒

そ の 他 の ︑ ヤ ン ガ ー 委 員 会 に 意 見 書 を 寄 せ た 王 立 テ レ ビ 協 会 (け 冨 閑 畠 巴 日 ① す 邑 8 ω ・ 箒 ξ ) な ど の 放 送 関 係 団 体 も

す べ て 取 材 装 置 の 秘 密 使 用 に は 倫 理 的 考 慮 が 含 ま れ る こ と を 是 認 し な が ら も ︑ 特 定 の 状 況 下 で の 使 用 を 弁 護 し た と 報

( 11 ) 告 書 は 述 べ て い る ︒

報 告 書 は ︑ 非 難 さ れ た も う 一 つ の 取 材 方 法 と し て ︑ 公 然 と イ ン タ ビ ュ ー し ︑ 撮 影 す る た め に 用 い ら れ る 偽 計

( 店 ① ︒ ① 9 § ) の 使 用 の 問 題 を 指 摘 し て い る ︒ こ れ に 関 し て は 委 員 会 に 二 件 の 苦 情 が 寄 せ ら れ ︑ い ず れ も ︑ あ る 刑 務 所

(14)

内 で の 野 蛮 行 為 の 取 材 を 目 的 と し て B B C の 女 性 リ ポ ー タ ー が 雑 誌 関 係 の 写 真 家 と 偽 っ た 事 例 に 関 す る も の で あ っ た ︒

こ の 事 例 に つ い て ︑ B B C は す で に 調 査 済 み で あ り ︑ 問 題 の レ ポ ー タ ー は 実 際 に は 臨 時 雇 い の 者 で あ っ た が ︑ B B C

の 正 規 の 職 員 で あ れ ば そ の 取 材 方 法 が B B C の 方 針 に 反 す る も の で あ る こ と を 十 分 認 識 す る は ず で あ っ た と し て ︑ 責

( 12 ) 任 者 に 対 す る 何 ら か の 矯 正 処 置 も 検 討 す る と 述 べ た ︒ イ ン デ ペ ン デ ン ト ・ テ レ ビ 会 社 協 会 ( 同己 9 ① 巳 ① 馨 ↓ ︒ す 巨 ︒ 昌

( 13 ) O ︒ξ 慧 Φ ω ﹀ ω ω8 一盛 書 ) は ︑ 偽 計 は 最 後 の 手 段 と し て の み 用 い ら れ る べ き だ と 主 張 し た ︒

以 上 の よ う な 非 倫 理 的 な 取 材 方 法 に 関 す る 現 状 と 放 送 公 共 事 業 体 の 対 応 に 関 し て ︑ ヤ ン ガ ⁝ 委 員 会 が 第 八 章 の ﹁ 結

論 ﹂ の 部 分 で 明 ら か に し て い る 見 解 は 次 の 通 り で あ る ︒

第 一 に 偽 計 の 使 用 に 関 し て ︑ 委 員 会 は 両 放 送 公 共 事 業 体 ( B B C と I T A ) が い ず れ も 取 材 活 動 を 容 易 に す る た め の

手 段 と し て の 不 真 実 表 示 を 寛 恕 し な い 態 度 で あ る こ と を 認 め ︑ こ の 点 に 関 し て は 特 に マ ス メ デ ィ ア に 対 す る 勧 告 を な

( 14 ) す 必 要 は な い と 考 え る と す る ︒

( 15 ) 第 二 に ︑ 秘 密 録 音 ・ 撮 影 の 問 題 に 関 す る 委 員 会 の 見 解 は 若 干 詳 細 で あ る ︒ ま ず ︑ 委 員 会 は ︑ 第 七 章 で 示 し た プ レ ス

に よ る 専 門 的 監 視 装 置 (叶 ① Oげ 一6 9︼ ω自 円く ①一 一一 ⇔口 OO 畠 ①< 一〇 ①ω ) の 使 用 に 関 す る 考 慮 は ︑ こ う し た 装 置 の 放 送 目 的 で の 使 用 に も 妥

当 す る と し ︑ ま た 放 送 公 共 事 業 体 の 側 に 取 材 装 置 の 秘 密 使 用 に 反 対 す る 鋭 敏 な 意 識 が 存 在 す る こ と に 満 足 の 意 を 表 わ

し た 上 で ︑ 放 送 公 共 事 業 体 が 例 外 的 な 事 例 に お け る ︑ こ う し た 装 置 の 使 用 の 是 否 に 関 す る 裁 量 権 を 主 張 し て い る 点 に

つ い て は 疑 問 を 呈 し て い る ︒ 委 員 会 は ︑ 報 告 書 の 一 九 章 ﹁ 専 門 的 監 視 装 置 ﹂ に お い て ︑ こ れ ら の 装 置 の 使 用 が 惹 起 す

る 新 し く か つ 特 殊 な 問 題 が ︑ 刑 事 制 裁 を 必 要 と し て い る こ と を 主 張 し て お り ︑ も し 委 員 会 の 勧 告 に 基 づ く 制 定 法 が 立

法 さ れ る こ と と な れ ば ︑ マ ス メ デ ィ ア が 同 法 の 適 用 を 除 外 さ れ な け れ ば な ら な い 十 分 な 理 由 は 存 在 し な い と す る ︒

さ ら に 委 員 会 の 勧 告 に 反 し て ︑ 裁 量 権 が 放 送 公 共 事 業 体 に 維 持 さ れ る と す れ ば ︑ 別 の 問 題 す な わ ち 放 送 公 共 事 業 体

は 自 ら の 定 め た 準 則 や 規 制 を 内 部 の 職 員 等 に 遵 守 さ せ る 能 力 を 有 す る か 否 か の 問 題 が 生 ず る と し て い る ︒ し か し ︑ こ

(15)

の 点 に 関 し て は ︑ I T A ︑ B B C の い ず れ に つ い て も 結 論 と し て は そ の 能 力 を 是 認 し て い る ︒ イギ リス放 送 苦 情 処 理 委員 会 とプ ラ イバ シー保 護

117

鋤 放 送 に よ る ︑ 私 人 も し く は 私 事 の 望 ま れ な い 公 表

報 告 書 は ︑ ま ず 寄 せ ら れ た 苦 情 か ら 紹 介 し て い る ︒ そ れ に よ れ ば ︑ こ の 問 題 に 対 す る 苦 情 は ︑ 個 人 か ら の も の は 一

通 だ け で あ っ た が ︑ 団 体 か ら は 多 数 寄 せ ら れ た ︒ 団 体 か ら の 苦 情 に つ い て み る と ︑ ザ ・ マ ザ ー ズ ・ ユ ニ ヨ ン の あ る 支

部 が ︑ 負 傷 し て フ ィ ー ル ド に 倒 れ た フ ッ ト ボ ー ル 選 手 の 姿 を テ レ ビ で 放 映 す る こ と や ︑ ハ イ ジ ャ ッ ク さ れ た 航 空 機 に

塔 乗 し て い た パ イ ロ ッ ト の 妻 な ど の よ う な 苦 境 に あ る 者 へ の イ ン タ ビ ュ ー に 対 し て 異 議 を 述 べ た 以 外 は ︑ す べ て 医 療

( 16 ) 関 係 ⁝機 関 か ら の も の で あ っ た ︒ 例 え ば ︑ 英 国 医 療 協 会 ( 仲げ ① 団W ﹃ 助け 一ω ﹃ 7自 ① 窪 一〇 〇 一 L♪ ω ω 0 6 一9 け 帥O 冨 ) は ︑ ﹁ 医 療 情 報 を 獲 得 し よ う と

す る ︑ あ ら ゆ る マ ス メ デ ィ ア か ら の 圧 力 が 増 大 し て い る 現 状 を 非 難 し ︑ ︹ 対 象 と さ れ る ︺ 治 療 状 態 の 性 質 に か か わ ら

ず こ れ は 規 制 さ れ る べ き で あ る ﹂ と の 勧 告 を 行 な い ︑ ま た ︑ 王 立 看 護 協 会 ( 子 ① 菊 ︒ 蜜 巴 O ︒ = ① σq ㊦ ︒ { Z 自 ω ぎ αq ) は ︑ ﹁ 治 療 に

つ い て の 問 題 や 過 去 に 病 歴 を 持 つ 人 々 の 情 報 に つ い て 責 任 を 有 す る す べ て の 者 は ︑ 本 人 又 は 本 人 の 代 理 人 た る 親 族 の

明 示 の 希 望 の あ る 場 合 に 限 っ て 情 報 が 報 道 機 関 に 渡 さ れ る こ と を ︑ 保 証 す る た め に 可 能 な す べ て の こ と を な す べ き で

あ る ﹂ と の 提 言 を 行 な っ て い る ︒

続 い て ︑ 報 告 書 は B B C ︑ I T A そ し て そ の 他 の 放 送 関 係 団 体 が ヤ ン ガ ー 委 員 会 に 語 っ た ︑ こ の 問 題 に 関 す る 一 般

的 見 解 を 紹 介 し て い る ︒ B B C は ︑ あ る 人 物 が 放 送 番 組 で 取 り 上 げ ら れ る 場 合 に 深 刻 な プ ラ イ バ シ ー 侵 害 が 生 ず る 可

( 17 ) 能 性 を 是 認 し な が ら も ︑ ﹁ そ の 人 物 が パ ブ リ ッ ク ・ フ ィ ギ ア ( 窟 露 ︒ { 一αq 琴 ① ︒︒ ) と な っ た と き に は マ ス メ デ ィ ア か ら の 厳

し い 注 視 を 回 避 す る こ と は ほ ぼ 不 可 能 で あ る ﹂ と 述 べ た ︒ ま た ︑ B B C に よ れ ば ︑ こ の パ ブ リ ッ ク ・ フ ィ ギ ア を 定 義

す る こ と は で き ず ︑ 多 く の 人 々 が 例 え ば ︑ 有 名 な フ ッ ト ボ ー ル 選 手 の ガ ー ル フ レ ン ド で あ る と か ︑ 大 事 故 の 犠 牲 者 の

親 族 で あ る と い う 形 で ︑ あ る 人 物 と の 関 係 性 に よ り ︑ 一 時 的 に こ の 範 疇 に 入 る と さ れ る ︒ し か し な が ら ︑ B B C は ヤ

(16)

ン ガ ー 委 員 会 の 委 員 と の 討 論 を 通 じ て ︑ 彼 ら が 放 送 に よ っ て 生 ず る こ う し た 倫 理 上 の 問 題 に 深 い 関 心 を 抱 い て い る こ

( 18 ) と を 強 調 し た ︒

次 に I T A は ︑ ま ず ﹁ 個 人 の プ ラ イ バ シ ー の 権 利 は 個 人 の 自 由 の 基 本 的 な 側 面 で あ る ﹂ が ︑ し か し ﹁ 個 人 の プ ラ イ

バ シ ー に つ い て も ︑ そ の 幾 分 か は 公 共 の 利 益 の た め に 犠 牲 と さ れ な け れ ば な ら な い ﹂ と す る ︒ そ し て こ の 公 共 の 利 益

は ︑ こ れ も ま た 基 本 的 権 利 で あ る 情 報 に ア ク セ ス す る 自 由 に よ っ て 促 進 さ れ る と す る 一 方 ︑ 個 々 の 市 民 の プ ラ イ バ

シ ー の 権 利 は ︑ 例 え ば 肉 親 を 失 っ た 場 合 や そ の 他 の 個 人 的 な 苦 境 に あ る と き な ど に は ︑ テ レ ビ に よ る 侵 害 か ら 可 能 な

( 19 ) 限 り 保 護 さ れ な け れ ば な ら な い と の 見 解 を 明 ら か に し て い る ︒

そ の 他 の 放 送 関 係 団 体 の ︑ こ の 問 題 に 関 す る 見 解 は 一 致 し て お り ︑ そ れ は ﹁ 公 表 さ れ る べ き か 否 か の 決 定 は そ こ に

( 20 ) 含 ま れ る 公 共 の 利 益 の 要 素 に 係 わ っ て お り ︑ そ れ に つ い て の 判 断 は 当 該 番 組 の 責 任 者 に 委 ね ら れ る べ き で あ る ﹂ と い

う も の で あ っ た ︒

次 に 報 告 書 は ︑ 公 的 な 領 域 (麗 窪 ︒ 号 暴 ぎ ) で の 放 送 に よ る プ ラ イ バ シ ー 侵 害 の 判 定 基 準 に 関 す る 放 送 公 共 事 業 体

の 見 解 を 紹 介 す る ︒

B B C の 見 解 は 単 純 明 快 で あ り ︑ 例 え ば 公 共 の 場 所 に お い て テ レ ビ カ メ ラ が あ る 人 に 当 惑 や 屈 辱 を も た ら す よ う な ︑

そ の 人 の 状 況 を 放 映 し た と し て も ︑ こ う し た 事 情 の 下 で は B B C は そ の 者 の プ ラ イ バ シ ー 保 護 に 関 す る 何 ら の 責 任 も

( 21 ) 負 わ な い と す る ︒

こ れ に 対 し ︑ I T A が 一 九 六 九 年 に 発 表 し た 番 組 制 作 会 社 に 対 す る 指 針 は 次 の よ う な も の で あ っ た ︒ ﹁ 撮 影 さ れ た

人 物 が 明 ら か に 一 般 公 衆 の 中 の 作 為 に よ ら な い 匿 名 の 代 表 で あ る と 理 解 さ れ 得 る と き に は い か な る 義 務 も 生 じ な い ︒

他 方 ︑ そ の 人 物 の 身 元 と 態 度 が 番 組 の 主 義 と 密 接 に 関 連 し て い る 場 合 に は ︑ プ ロ デ ュ ー サ ー は 特 別 の 同 意 を 得 な け れ

( 23 ) ば な ら な い ︒ ﹂ た だ し ︑ こ れ は 病 院 や 会 議 場 な ど の 入 場 に 際 し て 許 可 が 必 要 な 管 理 さ れ た 場 所 で の ド キ ュ メ ン タ リ ー

(17)

イ ギ リス放 送苦 情 処 理 委 員 会 とプ ラ イバ シ ー保護 119

番 組 の 撮 影 に 関 す る 指 針 で あ り ︑ 一 般 公 衆 の 出 入 り 自 由 な 場 所 に お け る 撮 影 に つ い て ︑ I T A は ﹁ 善 良 な 市 民 (塑

ご 〒 9 げ 姦 轟 ︒ 三 N 9 ) の プ ラ イ バ シ ー の 権 利 は ︑ 彼 が 家 庭 と い う 領 域 を 離 れ た と き に 自 動 的 に 消 滅 す る も の で は な い こ

と を 理 解 し ︑ こ の 権 利 が 黙 示 的 に 放 棄 さ れ た と 判 断 さ れ る 状 況 と そ う 判 断 さ れ 得 な い 状 況 と を 区 別 す る こ と が ︑ 番 組

( 23 ) 編 集 者 の 職 業 的 責 任 の 本 質 的 な 部 分 で あ る ﹂ と 述 べ て い る ︒ こ れ に つ い て 報 告 書 は 多 少 皮 肉 ま じ り に ︑ 結 論 的 に は B

( 24 ) B C の 場 合 と 同 様 ︑ 決 定 は ま さ し く 編 集 者 の 現 場 の 判 断 に よ る の だ と し て い る ︒

こ の 私 事 の 望 ま れ な い 公 表 問 題 に 関 す る 現 状 と 放 送 公 共 事 業 体 の 対 応 に つ い て は ︑ 先 の 取 材 方 法 の 場 合 と は 異 な り

委 員 会 の コ メ ン ト は 簡 潔 で あ る ︒ す な わ ち 委 員 会 は 第 八 章 の ﹁ 結 論 ﹂ の 部 分 に お い て ︑ 放 送 メ デ ィ ア に よ る 私 事 の 望

ま れ な い 公 表 を 支 配 す べ き 原 則 は ︑ プ レ ス の 場 合 の そ れ と 異 な ら な い と 考 え て い る こ と ︑ そ し て ラ ジ オ や テ レ ビ 番 組

( 25 ) の 編 集 者 は プ ラ イ バ シ ー 尊 重 の よ り 一 層 鋭 敏 な 意 識 を 持 つ 必 要 が あ る こ と の 二 点 を 指 摘 す る に 止 め て い る ︒

( 1 ) こ の 第 H 部 が ヤ ン ガ ー 報 告 書 の 大 部 分 を 占 め て お り ( 本 文 二 一 五 頁 の う ち ︑ 三 五 頁 か ら 一 九 四 頁 ま で ) ︑ 以 下 の 項 目 は B

個 人 情 報 の 濫 用 ︑ C 家 庭 生 活 へ の 侵 入 ︑ D 企 業 活 動 へ の 侵 入 ︑ E 現 代 の 技 術 的 発 達 と な っ て い る ︒

( 2 ) く ︒ 呂 σq 鶏 幻 ① ℃ 旦 b ひ ① も ピ

( 3 ) イ ン デ ペ ン デ ン ト ・ テ レ ビ 協 会 ( ぎ 締 窟 己 ① 昇 目 巴 ① 三 ︒︒ 一︒ コ ︾ 暮 ﹃ 電 ξ ) の 略 称 ︒ 一 九 七 二 年 七 月 商 業 ラ ジ オ 放 送 法 の 施 行 に

と も な い ︑ そ れ ま で 商 業 テ レ ビ 放 送 だ け を 運 営 し て い た I T A は ︑ ラ ジ オ 放 送 も 運 営 す る こ と と な り ︑ I B A と 改 称 さ れ た ︒

( 4 ) 団 ︒ 5 αq 鶏 菊 ① ℃ ︒ 詳 彗 卜︒ ‑ ω D

( 5 ) 委 員 会 は ︑ こ れ を 一 般 公 衆 が プ ラ イ バ シ ー に 対 し て 現 在 以 上 の 法 的 保 護 を 与 え る 必 要 を 感 じ て い な い 証 左 と み な し て い る ︒

H げ 乙 ● " け ω P

       

)))) 9876

H‑H一

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塵 こ 魯 ㎝ ○◎ ・

窪 ・

盛 4 讐 ㎝ ⑩ ︒

9

(18)

( 10 ) 守 一幽 ・

( 11 ) 守 一自 ' 讐 0 9

( 12 ) 臣 峯

( 13 ) 守 罫

( 14 ) 冒 罫 " 葺 8 ●

( 15 ) 嵜 鉾 " 馨 O ⑩ も P

( 16 ) 守 凶鮎 壱 鉾 ①   ◆

( 17 ) 従 来 わ が 国 で は ︑ ア メ リ カ 法 上 の 概 念 と し て ﹁ 公 的 存 在 ﹂ ま た は ﹁ 公 人 ﹂ と 訳 さ れ て き て い る ( 例 え ば ︑ 芦 部 信 喜 編 ﹃ 憲

法 H 人 権 ω ﹄ 五 〇 六 頁 ( 一 九 七 八 ) ︹ 佐 藤 幸 治 ︺ ) が ︑ 少 な く と も こ こ で は 以 下 の 叙 述 か ら も 明 ら か な よ う に ﹁ 有 名 人 ﹂ あ る

い は ﹁ 著 名 人 ﹂ と い う 言 葉 に 近 い ︒

( 18 ) く o 旨 αq 鶏 菊 9 0 3 鉾 ① 一 ・

( 19 ) 守 準

( 20 ) 子 一自 ← 鉾 ① N ・

( 21 ) 守 算

( 22 ) 宏 拝

( 23 ) 守 罫 も け ① ω ・

( 24 ) 田 "

( 25 ) 蜀 阜 9 碧 ざ . な お ︑ 報 告 書 第 八 章 の 末 尾 に 掲 げ ら れ た ﹁ 勧 告 ﹂ は 五 項 目 に 及 ぶ が ︑ ア ナ ン 委 員 会 の 是 認 し た 勧 告 も 含 め て

す べ て B B C と I T A の 苦 情 処 理 機 関 に 関 係 す る も の で あ り ︑ こ こ で は 省 略 す る ︒ 一三 盛 4 舞 謡 .

日 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 の 組 織 と 手 続

ア ナ ン 委 員 会 の 勧 告 を 受 け て 制 定 法 上 の 機 関 と し て 設 置 さ れ た ︑ 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 の 組 織 ︑ 権 限 と そ の 苦 情 処 理

手 続 を ・ 一 九 八 一 年 放 淺 の 条 項 ( 同 法 第 三 部 ﹁放 送 苦 情 処 理 委 員 会 ﹂ 五 三 条 か ら ⊥ハ ︒ 条 ) に 従 っ て み る こ と に し 魔 ・ な

(19)

お ・ 八 四 年 ケ ー ブ ル お よ び 放 淺 は ︑ ▲ 年 放 送 法 に 修 正 を 加 え ︑ 委 員 会 の 権 限 を 乞 ブ ル 放 送 に ま で 拡 張 し て い る

が ・ 本 稿 で は 制 度 の 枠 組 を 理 解 す る た め に ︑ 一 般 σ ラ ジ オ ・ テ レ ビ 番 組 に 関 す る 委 員 会 の 権 限 に 限 っ て 紹 介 す る ︒

イギ リス放 送苦 情 処 理 委 員 会 とプ ラ イバ シ ー保 護

ω 委 員 会 の 組 織

放 送 苦 情 処 理 委 員 会 は 法 人 (げ ︒ ξ 8 暮 ︒ 曇 ① ) と さ れ ︑ 国 務 大 臣 ( 実 際 に は 内 務 大 臣 ︑ 以 下 同 じ ) に よ っ て 任 命 さ れ る 少

な く と も 三 名 の 委 員 ( 八 九 年 現 在 乾 ) か ら 獲 さ れ る ︒ さ ら に 国 務 大 臣 は 委 員 の 中 か ら ︑ 議 長 を 任 命 し ︑ 必 要 に 応

じ て 副 議 長 を 任 命 す る こ と も で き る (同 法 五 三 条 一 項 二 項 四 項 ‑ 以 下 の 引 用 条 項 は す べ て の 同 法 の も の )︒ た だ し ︑ ㈲ B B

C と I B A の 経 営 委 員 や 職 員 お よ び ㈲ B B C ま た は I B A に よ り 放 送 さ れ る 番 組 の 製 作 や 提 供 に 関 係 し ︑ も し く は そ

れ に 利 害 関 係 を 有 す る と 国 務 大 臣 が 思 料 す る 者 は ︑ 委 員 に 任 命 さ れ ︑ あ る い は 委 員 の 地 位 に 留 ま る こ と は で き な い

(同 条 三 項 )︒ つ ま り 放 送 法 の 規 定 は 放 送 業 界 に 利 害 関 係 を そ の 時 点 で 持 つ 者 を 排 除 し て い る の で あ る が ︑ ア ナ ン 委 員

      会 も ﹁ 放 送 を 十 分 に 理 解 し た 人 々 の 手 で 処 理 す る 必 要 が あ る ﹂ と 勧 告 し て い た よ う に ︑ 委 員 全 員 が 放 送 に 関 し て 全 く

の 素 人 で あ る こ と も ま た 別 の 問 題 を 生 ず る ︒ そ こ で ︑ 政 府 は 過 去 に お い て 放 送 事 業 に 実 質 的 な 経 験 を 有 す る 者 を 一 名

以 上 任 命 す る こ と と し て 境 ・ 八 一 年 六 月 に 発 足 し た 時 点 で の 最 初 の 委 員 会 は ︑ マ ク ミ ラ ン 内 閣 の 閣 僚 で あ っ た レ デ

ィ ・ パ イ ク (訂 身 コ 冨 ) を 議 長 と し て ︑ 治 安 判 事 ︑ 学 者 ︑ 引 退 し た 労 働 組 合 書 記 長 ︑ そ し て B B C の 番 組 担 当 の 元 理

事 で 蔑 さ れ て 痘 ・ ま た 委 員 会 は 現 在 五 名 の 常 勤 賢 か ら 成 る 霧 局 を 嶺 ︑ 予 算 は 国 庫 か ら 皮 肉 な ほ ど 潤 沢 に 提

供 さ せ 三 る 院 犯 ・ ( 一 九 八 八 会 計 年 度 に つ い て み る と ・ そ の 総 畜 額 は 約 三 万 ポ ン ド で あ つ (煙 ︒ )

121

② 委 員 会 の 職 務 ({ 彰 ︒江 8 )

放 送 苦 情 処 理 委 員 会 の 職 務 は ︑ ㈲ 放 送 公 共 事 業 体 に よ っ て 実 際 に 放 送 さ れ た ラ ジ オ あ る い は テ レ ビ 番 組 に お け る ︑

(20)

不 公 正 も し く は 不 公 平 な 扱 い ( 毒 甘 曾 o ﹃ き 蛍 二 奉 魯 ヨ ① ヨ ) ︑ お よ び ㈲ 実 際 に 放 送 さ れ た ラ ジ オ あ る い は テ レ ビ 番 組 に お

け る ︑ ま た は そ の よ う な 番 組 に 含 ま れ て い る 素 材 ( ∋ 9 け① 胃 一9 一 ) の 入 手 に 関 連 し て の ︑ 不 当 な プ ラ イ バ シ ー の 侵 害

( ⊆ 冨 ≦ 9 ﹃ 円 9 5 け① 象 昌 { 胃 一= σ・ ① ヨ ① 冨 け ︒ ご 円 ぎ 6 団 ) に つ い て の 苦 情 を 審 理 (8 昌 ︒︒ 凶傷 9 し ︑ 裁 定 す る (且 鼠 一︒ 幕 ) こ と で あ る ( 五 四 条 一

項 ) ︒ し た が っ て ︑ 伺 ㈲ 以 外 の 苦 情 す な わ ち ︑ 番 組 の 嗜 好 や 品 位 ︑ 水 準 等 に 関 す る 苦 情 や ︑ 収 録 は さ れ た が 実 際 に 放

送 さ れ る こ と は な か っ た 番 組 に 関 す る 苦 情 に つ い て は ︑ 委 員 会 に よ っ て そ も そ も 受 理 さ れ な い こ と と な る ︒ 例 え ば ︑

委 員 会 が 活 動 を 開 始 し た 初 年 度 ( 一 九 八 一 年 六 月 一 日 か ら 翌 年 の 三 月 三 一 日 ま で ) に 提 出 さ れ た 苦 情 は = 四 件 に 及 ん だ

が ︑ こ の う ち 九 一 件 は 委 員 会 の 管 轄 外 の 苦 情 と し て 受 理 さ れ な か っ た が ︑ そ れ ら は い ず れ も 番 組 の 内 容 ︑ 嗜 好 ︑ 水 準

      に 関 す る も の で あ っ た ︒ ま た ︑ 同 法 は ︑ こ の ﹁ 不 公 正 も し く は 不 公 平 な 扱 い ﹂ に は ︑ 番 組 に 含 ま れ る 素 材 の 選 択 あ る

い は 脚 色 の 方 法 の 点 で ︑ 不 公 正 も し く は 不 公 平 な 扱 い を し た も の も 含 む と 規 定 す る ( 五 四 条 三 項 )︒

㈹ 苦 情 処 理 手 続

ω 苦 情 申 立 て 権 者

委 員 会 に 苦 情 を 申 立 て 得 る 者 は ︑ 次 の い ず れ か に 該 当 す る 個 人 ま た は 団 体 で あ る (五 五 条 二 項 三 項 ︑ 七 項 )・

① 被 害 を 受 け た 者 (冨 笏 8 9 ゑ ︒g 巴 )︒ た だ し ︑ 不 公 正 も し く は 不 公 平 な 扱 い に つ い て の 苦 情 に 関 し て は ︑ 被 害 を 受

け た 者 と し て 十 分 な 程 度 に 番 組 の 主 題 に 対 し て 直 接 的 な 利 害 関 係 を 有 す る 者 で な け れ ば な ら な い ︒

② 被 害 を 受 け た 者 か ら 苦 情 申 立 て に つ き 委 任 を 受 け た 者

③ 被 害 を 受 け た 者 が 死 亡 そ の 他 の 理 由 に よ り ︑ 苦 情 申 立 て な い し そ の 委 任 を な す こ と が 不 可 能 で あ る 場 合 に お い て ・

家 族 そ の 他 ︑ 本 人 と 密 接 な 関 係 を 有 す る 者

@ 苦 情 の 申 立 て

(21)

イ ギ リス放 送苦 情 処 理 委 員 会 とプ ライバ シ ー保 護 123

苦 情 は 書 面 で 申 立 て ら れ ね ば な ら な い ( 五 五 条 一 項 )︒ 苦 情 は 直 接 委 員 会 に 提 出 す る こ と も で き る し ︑ 関 係 す る 放 送

  む   公 共 事 業 体 に 申 立 て ︑ そ の 回 答 に 不 満 で あ る 場 合 に 委 員 会 に 提 出 す る こ と も で き る ︒

09 受 理 (︒ 幕 碁 ε ま た は 審 理 さ れ な い 苦 情

次 の よ う な 苦 情 に つ い て は ︑ 委 員 会 は そ の 受 理 を 拒 み ︑ ま た は 審 理 を 行 な わ な い (五 五 条 四 項 五 項 ︑ 六 項 )︒

① 被 害 を 受 け る 者 の 死 亡 後 五 年 以 上 を 経 過 し て 放 送 さ れ た 番 組 に 対 す る 苦 情

② 当 該 苦 情 が 訴 訟 手 続 の 対 象 と な っ て い る 場 合

③ 当 該 苦 情 が 訴 訟 手 続 上 の 救 済 手 段 を 有 し て お り ︑ 委 員 会 が 事 情 を 考 慮 し て 審 理 を 行 な う こ と は 適 当 で な い と 思 料

す る 場 合

④ 苦 情 が 取 る に 足 ら な い も の で あ る 場 合

⑤ そ の 他 の 理 由 に 基 づ い て ︑ 委 員 会 が 当 該 苦 情 を 受 理 し ︑ ま た は 審 理 す る こ と は 不 適 当 で あ る と 思 料 す る 場 合

⑥ 苦 情 が 番 組 放 送 後 の 合 理 的 期 間 内 に 申 立 て ら れ な か っ た と 委 員 会 が 思 料 す る 場 合

⇔ 苦 情 の 審 理

本 年 ( 一 九 八 九 年 ) 七 月 に 発 刊 さ れ た 放 送 苦 情 処 理 委 員 会 第 八 次 報 告 書 (幻 9 ︒詳 ︒P 冨 bσ 円 ︒ ︑山 ︒ ︑︒︒ 菖 護 αq O ︒暮 一僧 一曇 . O ︒宇

巨 ωω 一8 H ㊤ ︒︒ ㊤ ) に よ れ ば ︑ 苦 情 処 理 手 続 の 中 で こ の 部 分 は 八 八 年 一 〇 月 二 六 日 付 の 手 続 規 程 (勺 δ ︒ 巴 醇 巴 霞 轟 轟 oヨ 窪 けω )

に よ り 修 正 さ 幾 ・ し た が っ て ・ こ こ で は こ の 新 し い 手 続 規 程 に 基 づ い て 説 明 を 行 な う ︒

ω 書 面 に よ る 応 酬

苦 情 を 受 理 す る と ︑ 委 員 会 は 当 該 番 組 を 放 送 し た 放 送 公 共 事 業 体 に 苦 情 の 写 し を 送 付 す る (五 六 条 三 項 ︑ 号 )︒ こ の

写 し を 受 領 し た 放 送 公 共 事 業 体 そ し て 場 合 に よ っ て は 関 係 す る 番 組 制 作 会 社 は ︑ 委 員 会 の 要 求 が あ っ た と き に は ︑ ①

自 ら の 保 有 す る 当 該 番 組 の 音 声 ま た は 映 像 記 録 ︑ ② 当 該 番 組 の 台 本 ︑ ③ 苦 情 に 関 連 し て ︑ 放 送 公 共 事 業 体 と 被 害 を 受

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