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皮膚筋炎・抗リン脂質抗体症候群・Sjogren 症候群なら新しい皮膚科学|皮膚病全般に関する最新情報を載せた皮膚科必携テキスト

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3.好酸球性筋膜炎 

eosinophilic fasciitis

同義語:Shulmanシャルマン 症候群(Shulman syndrome),びまん性筋 膜炎(diffuse fasciitis)

壮年男性に好発する.過度の運動などを契機として四肢遠位 に対称性に皮膚硬化を生じる(図12.14).臨床的に全身性強 皮症に類似するが,①手足は侵されない,②末梢血および皮膚 生検組織で好酸球増多をみる,③表在静脈に一致して線状に陥 凹が目立つ(groove sign)点で鑑別されることが多い.中等量 のステロイド内服が行われる.

1.皮膚筋炎 

dermatomyositis;DM

ヘリオトロープ疹,ゴットロン徴候,多形皮膚萎縮(poikilo- derma),びまん性浮腫性紅斑,爪囲の毛細血管拡張などの 特徴的な皮疹.

近位筋から筋力低下が始まり,筋障害を反映して CPK 高値,

アルドラーゼ高値,尿中クレアチン高値.

内臓悪性腫瘍を高率に合併.

間質性肺炎の急性増悪に注意.

治療はステロイド.

疫学

日本での患者数は約 3,000 人,30 〜 60 歳代および小児期に 多く,男女比は 1:2 で女性に多い.

皮膚病変を認めないものは多発性筋炎(polymyositis;PM)

という.

症状

皮膚症状:顔面とくに眼瞼,眼窩周囲の浮腫性紫紅色斑〔ヘリ オトロープ疹(heliotrope rash),約 30%で観察される〕および,

両指関節背面の落屑を伴う扁平隆起性丘疹〔ゴットロン徴候

(Gottron’s sign)〕は診断的価値が大きい(図12.15).頬部や頭 部では脂漏性皮膚炎様の紅斑が出現し,小児ではしばしば頬部 紅斑となる(図12.16).また,頸部から上胸部〜上背部に瘙そう

C.その他の膠原病 other collagen diseases

12.15① 皮膚筋炎(dermatomyositis)

体幹前面に生じた瘙痒を伴うびまん性浮腫性紅斑.

左胸部は掻破により線状紅斑(flagellate erythema,

矢印)を呈している.

12.14 好酸球性筋膜炎(eosinophilic fasciitis)

両下腿が硬化し,光沢を伴っている.足背や足趾に 硬化はみられない.

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よう

の強いびまん性浮腫性紅斑が生じる.ショールをまとったよ うに,ないし皮疹の形状から shawl sign,V-neck sign と呼ばれる.

両手示指側面に角化性紅斑を認めることがあり,機械工の手

(mechanic’s hand)と呼ばれる(図12.17).これらの皮疹は,

経過とともに色素沈着および脱失,皮膚萎縮,落屑,毛細血管 拡張をきたし,いわゆる多形皮膚萎縮 (poikiloderma)の状態 を呈する.爪囲紅斑および毛細血管拡張,脱毛も認める.深在 性エリテマトーデス様の脂肪織炎や皮下石灰沈着を生じること もある.

筋症状:体幹,四肢近位部,頸部での対称性の筋力低下および 筋痛(自発痛,圧痛,握痛)がみられる.皮疹部位との関連性 はない.近位筋の障害により,階段の昇降や立ち上がり,歩行 に困難を生じる.咽頭筋群の筋力低下により嚥下障害や嗄声を きたすこともある.

その他の症状:多発関節痛,発熱,倦怠感など.間質性肺炎や 肺線維症は急激に発症することがあり,予後に大きく関係す る.不整脈や心不全も生じうる.

小児の皮膚筋炎:皮膚症状が筋症状に先行し,かつ皮膚症状が

強い(図12.16).頬部紅斑を呈し,臨床的に SLE に類似する.

10 〜 20%に皮下,筋肉内に石灰沈着が認められ,運動障害を きたすことが多い.間質性肺炎はほとんどみられない.慢性に 経過するものと,全身の血管炎を生じて予後不良となるものが ある.

分類・病因

原因不明.ウイルス感染説,自己免疫説,内臓悪性腫瘍や感 染に対するアレルギー反応説などがある.

合併症

成人例では 30 〜 40%で内臓悪性腫瘍を合併する.50 歳以上 の症例や,強度の浮腫や瘙痒のみられる例ではとくに高率であ る.胃癌,乳癌,肺癌,悪性リンパ腫などの合併の頻度が高い.

病理所見

初期の紅斑においては,真皮上層の浮腫や基底層の軽度肥厚

(PAS 染色陽性)が主体となる.次第に表皮萎縮,基底膜の液 状変性,ムチン沈着,毛細血管の拡張,膠原線維の膨化,リン パ球および組織球浸潤などが認められ,SLE の組織像に類似す る.通常は免疫グロブリンや補体の皮膚への沈着はみられない.

検査所見

初期では白血球増多,赤沈亢進など非特異的な炎症反応のみ

12.15② 皮膚筋炎(dermatomyositis)

a:体幹に生じた浮腫性紅斑.b:背部に生じた瘙痒 を伴う紅斑(shawl sign).c:膝部に認められた萎縮 性紅斑局面.d:首から頬にかけて多形皮膚萎縮を認 める.

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で,リウマトイド因子および抗核抗体の陽性率は 60 〜 80%で ある.筋炎によって CPK,アルドラーゼ,GOT,LDH が増加し,

尿中クレアチン,ミオグロビンの増加がみられる.特異的抗体 として,抗アミノアシルトランスフェラーゼ(ARS)抗体の一 種である抗 Jo-1 抗体(約 30%,間質性肺炎合併例)や抗 PL-7 抗体(5%,SSc 合併例),抗 Mi-2 抗体(10 〜 20%,DM 特異的),

抗 p155 抗体(10 〜 20%,悪性腫瘍合併例)などを認める( 12.8).診断に際しては皮膚生検,四肢 MRI および筋生検が有 用である.

診断

特徴的な皮膚病変と筋症状,検査所見がそろう例では容易だ が,初期の皮疹での確定診断は困難である.主に用いられてい る診断基準を表12.9に示す.

治療

悪性腫瘍合併の場合はその治療を優先する.ステロイド投与,

重症例ではステロイドパルス療法を行う.免疫抑制薬が投与さ れることもある.

12.8 膠原病および類縁疾患に見出される主要

な特異的自己抗体

12.15③ 皮膚筋炎(dermatomyositis)

a:手指のDIP,PIP関節伸側に境界明瞭な数mm大の角化性紅斑が散在,多発,一部融合して認められる(ゴットロン徴候).b:ゴットロ

ン徴候.c:手指屈側に紅斑が出現することもある(逆ゴットロン徴候).d:両側眼瞼には強い浮腫を認め,紫色皮疹を呈している(ヘリオ トロープ疹).e:爪郭部の毛細血管拡張.

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2.混合性結合組織病 

mixed connective tissue disease;MCTD

SLE,SSc,PM/DM の症状が混在しており,抗 U1-RNP 抗 体が陽性となるもの.

Raynaud 現象,手指腫脹(ソーセージ指)が共通所見.

肺高血圧症を合併することがあり,予後への影響大.

本症を独立疾患として扱うか否かにおいては国際的にも議 論がある.

症状

40 歳代女性に好発する.MCTD で共通してみられる症状と しては,Raynaud 現象をほぼ全例に認め,手背や手指の腫脹(ソ

12.9 皮膚筋炎/多発性筋炎の診断基準

amyopathic dermatomyositis;ADM

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12.16 小児の皮膚筋炎(dermatomyositis)

a:顔面ならびに体幹に鱗屑を伴うびまん性の紅斑を 認める.b,c:とくに頬部にびまん性の紅斑を認め,

SLEの際に生じる頬部紅斑と類似した臨床像を呈し ている.

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ーセージ指)を生じる(図12.18).多発関節痛もみられる.

また本症の特異点として,10%未満の症例で肺高血圧症をきた し重篤になりやすい.SLE 様症状として顔面紅斑(頬部紅斑ほ どはっきりしない)や漿膜炎,腎炎,SSc 様症状として手指の 硬化や肺線維症,食道運動低下,PM/DM 様症状として筋力低 下などが認められる.これらの症状の出現により膠原病を疑わ れるが,それぞれの診断基準を満たさないことが多い.ときに SLE へ移行することがある.

検査所見

抗 U1-RNP 抗体陽性が特徴であるが,疾患特異性は低い.

SLE とは異なり,CRP が活動性を反映して上昇する.補体価 は正常である.

診断

厚生省研究班(1996)による診断基準を用いる.本症をオー バーラップ症候群(次項)に含め,独立疾患として認めない説 もある.

治療・予後

ステロイドの全身投与に比較的よく反応するが,肺高血圧症 合併例では予後不良となることが多い.

3.オーバーラップ症候群 

overlap syndrome 同義語:重複症候群

定義

2 つ 以 上 の 膠 原 病(SLE,DM/PM,SSc, 関 節 リ ウ マ チ,

Sjögren 症候群など)の診断基準を満たした症例に対して用い られる病名である.膠原病患者の約 1/4 が当てはまる.日本で は SLE/SSc overlap の症例が多い.近年は各診断基準を満たさ なくても,複数の膠原病の症状があるものを広くオーバーラッ プ症候群と称する傾向にあり,MCTD(前項)も本症の一型と みなすことができる.

検査所見

SLE 特異抗体(抗 dsDNA 抗体,抗 Sm 抗体),SSc 特異抗体(抗 Scl-70 抗体),PM 特異抗体(抗 Jo-1 抗体),さらに SSc と PM の組合せ例において抗 Ku 抗体陽性となることが多い(表 12.8).

12.17 皮膚筋炎でみられる皮膚症状“機械工の

手(mechanic’s hand)”

12.18 混合性結合組織病(mixed connective tissue disease;MCTD)

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診断・治療

基本的に各膠原病の診断基準を完全に満たす.日本では,抗 U1-RNP 抗体陽性かつ MCTD の診断基準を満たしている例で は MCTD と診断する.原則として最も顕著な症状に注目し,

各膠原病の治療指針に基づいて行われる.

4.抗リン脂質抗体症候群 

antiphospholipid (antibody) syndrome;APS

リン脂質と血漿蛋白の複合体に対する自己抗体が生じるこ とにより,全身の動静脈に血栓塞栓症を生じる.

“抗リン脂質抗体”は総称.具体的には抗カルジオリピン抗 体やループスアンチコアグラントなど.

習慣流産,虚血性心疾患,チアノーゼ,下腿潰瘍,リベドを 特徴とする.SLE に合併しやすい.

症状

皮膚の動静脈に血栓塞栓症を生じる.静脈の変化によりリベ ドや血栓性静脈炎,下腿潰瘍を,動脈の障害により皮下結節や 指尖潰瘍,壊疽などがみられる(図12.19).SLE 合併例では 頬部紅斑,DLE,光線過敏症などが現れうる.皮膚症状以外で は,肺塞栓,一過性脳虚血発作,脳梗塞,Bバッドudd-Cキアリhiari 症候群,

心筋梗塞などを生じうる.特徴的な症状として習慣流産がある.

胎盤に血栓が形成されて胎盤機能不全に陥ることが原因といわ れ,妊娠 5 〜 6 か月以降でみられることが多い.数日の経過で 全身に血栓塞栓症を生じ,致命的になる劇症型 APS も存在する.

病因

抗リン脂質抗体は種々の抗体の総称であり,抗カルジオリピ ン抗体(anticardiolipin antibody;aPL)や抗プロトロンビン抗体,

その他から構成される.aPL は抗b2グリコプロテインⅠ抗体

(抗b2-GPI 抗体)とほぼ同義である.これらはすべて凝固異常 を引き起こすわけではなく,凝固異常を呈する抗体の存在を機 能的に検出する方法としてループスアンチコアグラント(lupus anticoagulant;LAC)がある.これらの自己抗体が,リン脂質 と血漿蛋白との複合体に結合し,凝固異常や血管障害を引き起 こすと考えられている.

検査所見

凝 固 異 常 と し て,APTT は 延 長 す る が PT は 正 常 で あ る.

12.19 抗リン脂質抗体症候群(anti-phospholip- id antibody syndrome)

高齢女性の下腿部に生じた難治性の皮膚潰瘍および 紫斑.抗リン脂質抗体により血管炎を生じ循環不全 に陥ってこのような潰瘍が形成される.

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BFP もみられる.このような場合に APS を疑い,aPL や抗b2- GPI 抗体,LAC を検索する.また血栓形成により血小板減少 をみることがある.

診断・治療

特徴的臨床所見(血栓塞栓症状または習慣流産)のうち一つ と,特徴的検査所見(上記自己抗体など)のうち一つを,12 週間以上の間隔をあけて 2 回確認されることをもって APS と 診断する(2006 年国際改訂基準).血栓症がある場合には,ヘ パリン,ワルファリンカリウムなどの抗凝固療法.また,再発 予防に関しては,流産の予防としてアスピリン少量療法,さら にステロイドの併用が有効である.

5.S jögren

シェーグレン

症候群 

Sjögren syndrome 類義語:乾燥症候群(sicca syndrome)

唾液腺,涙腺など外分泌腺に対する自己免疫疾患.原発性と 続発性がある.

皮膚症状としては環状紅斑と四肢の紫斑が特徴的.

12.20 Sjögren 症候群(Sjögren syndrome)

直径1 cm大の浮腫性の隆起性紅斑として初発し,それらがゆっくりと拡大し環状の紅斑となる.多くは多発性であり,紅斑は中心治癒傾向 を示し,辺縁は強い浸潤を呈する.新生児エリトマトーデスに生じる皮疹と類似する.

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口腔内乾燥,乾燥性角結膜炎,遠位尿細管性アシドーシスな ど.齲の発生も多い.

抗 SS-A 抗体陽性,抗 SS-B 抗体陽性.

合併症として橋本病や B 細胞リンパ腫.

定義・分類

原因不明の,慢性かつ進行性の外分泌腺に対する自己免疫疾 患である.唾液および涙液の分泌低下を特徴とする.乾燥症状 のみで他の膠原病の合併がない場合を原発性 Sjögren 症候群(乾 燥症候群),SLE など他の膠原病を合併するものを続発性 Sjögren 症候群と区別する.

症状

好発年齢は 30 〜 50 歳代で,男女比は 1:9 と女性に多い.

皮膚症状:環状紅斑は顔面に好発し,1 〜 5 cm 大で境界明瞭,

淡紅色から紫紅色で辺縁が浮腫性に隆起した円形〜弓形の環状 紅斑が単発ないし多発する(図12.20).2 週間ほどで自然消退 するものから長期間持続するものまである.抗 SS-B 抗体陽性 例で多い.また,下肢を中心に色素沈着を伴う点状出血,斑状 出血,リベドが出現し,年余にわたって繰り返す(高ガンマグ ロブリン血症性紫斑).乾燥を反映して口角炎や皮脂欠乏症も みられる.血管炎症状として浸潤性紫斑,潰瘍などをみること もある.Raynaud 現象を 10 〜 20%で認める.

眼症状:結膜乾燥やびまん性乾燥性角結膜炎により,眼の違和 感,羞明,疼痛,瘙痒,流涙障害を生じる.

口腔症状:口腔内乾燥感,嚥下困難,舌の乾燥,味覚障害,齲 歯など.

他の粘膜症状:鼻腔,咽頭,喉頭,気管支,外陰部,消化管に 乾燥ないし萎縮性病変がみられる.

その他:間質性肺炎,腎病変(腎尿細管性アシドーシス),関 節痛,発熱,倦怠感,抑うつなど.

合併症

膠原病として SLE や関節リウマチに合併することが多い.

慢性甲状腺炎(橋本病),原発性胆汁性肝硬変,B 細胞リンパ腫,

特発性血小板減少性紫斑病などを合併することがある( 12.10).

病理所見

環状紅斑では SLE や SCLE とは異なり,表皮変化や液状変 性はほとんどみられない.真皮血管周囲への密なリンパ球浸潤 が主体となる.紫斑部の生検では単核球の血管周囲への浸潤を

12.10  Sjögren 症候群の主な合併症

12.11 Sjögren 症候群の改訂診断基準 1.生検病理組織検査で次のいずれかの陽性所見を認

めること

A)口唇腺組織で 4 mm2あたり 1 focus(導管 周囲に 50 個以上のリンパ球浸潤)以上 B)涙腺組織で 4 mm2あたり 1focus(導管周

囲に 50 個以上のリンパ球浸潤)以上 2.口腔検査で次のいずれかの陽性所見を認めること

A)唾液腺造影で Stage 1(直径 1 mm 未満の小 点状陰影)以上の異常所見

B)唾液分泌量低下(ガム試験にて 10 分間に 10 ml以下または Saxon テストにて 2 分間 で 2 g 以下)があり,かつ唾液腺シンチグ ラフィーにて機能低下の所見

3.眼科検査で次のいずれかの陽性所見を認めること A)Schirmer 試験で 5 分間に 5 mm 以下で,か つローズ・ベンガル試験(van Bijsterveld スコア)で 3 以上

B)Schirmer 試験で 5 分間に 5 mm 以下で,か つ蛍光色素試験で陽性

4.血清検査で次のいずれかの陽性所見を認めること A)抗 Ro/SS-A 抗体 陽性

B)抗 La/SS-B 抗体 陽性

[診断基準]

上の 4 項目のうち,いずれか 2 項目以上を満たせ ば Sjögren 症候群と診断する

〔厚生省研究班,日本シェーグレン症候群研究会,1999 年.

藤林孝司,改訂診断基準,シェーグレン症候群の改訂診 断基準(1999 年).江口勝美編.シェーグレン症候群の 手技・手法マニュアル.日本シェーグレン研究会;

2000:3-15 から引用〕

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認めることが多く,ときに血管周囲に免疫グロブリンの沈着を 認める.外分泌腺におけるリンパ球,形質細胞の浸潤を特徴と し,とくに口唇生検による小唾液腺の所見は診断価値が高い.

検査所見

眼科的に Schirmer 試験,ローズ・ベンガル試験,蛍光色素シルマー 試験を行うことで涙液分泌障害が確認される.耳下腺造影で apple tree 像,耳下腺シンチグラムで唾液分泌障害が確認され る.血液所見では,免疫グロブリン高値と血清アミラーゼ(唾 液型)高値を認める.抗核抗体(80 〜 90%),リウマトイド因 子(70 %), 抗 SS-A 抗 体(50 〜 70 %), 抗 SS-B 抗 体(20 〜 30%)などの自己抗体が出現する.本症では,抗 SS-A 抗体は 感度が高く,抗 SS-B 抗体は疾患特異性が高いとされている.

診断・治療

厚生省診断基準を表12.11に示す.本症では有効な薬物療法 は確立されておらず,対症療法が中心である.皮疹に対しては ステロイド外用を行う.うがいによる口腔内洗浄,齲歯の治療 を行い,人工唾液,人工涙液などを使用する.

6.再発性多発軟骨炎 

relapsing polychondritis 全身の軟骨組織に炎症が生じる特発性の疾患である.SLE や 関節リウマチに関連して生じることがあり,自己免疫性の機序 が推測されている.耳介軟骨および鼻軟骨が最も頻度が高く,

両側外耳や鼻が腫脹して強い疼痛を生じる(図12.21).他臓 器の軟骨障害として関節炎,眼症状,気管狭窄,弁膜症なども 生じることがある.ステロイド内服が有効である.

1.関節リウマチ 

rheumatoid arthritis;RA

多関節の疼痛および腫脹をきたす膠原病の一つ.

リウマトイド結節と血管炎に伴う皮膚病変が特徴的.

関節滑膜の慢性炎症と滑膜増殖による関節軟骨と骨の破壊.

症状

皮膚症状としてはリウマトイド結節と,血管炎(リウマチ性

D.関節炎を主体とするリウマチ性疾患 rheumatic diseases whose main symptom is arthritis

12.21 再発性多発軟骨炎(relapsing polychon- dritis)

図 12.15① 皮膚筋炎(dermatomyositis) 体幹前面に生じた瘙痒を伴うびまん性浮腫性紅斑. 左胸部は掻破により線状紅斑(flagellate  erythema, 矢印)を呈している.図 12.14 好酸球性筋膜炎(eosinophilic fasciitis)両下腿が硬化し,光沢を伴っている.足背や足趾に硬化はみられない.
図 12.20 Sjögren 症候群(Sjögren syndrome)

参照

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