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猫のアトピー性皮膚炎に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

猫のアトピー性皮膚炎に関する研究( 内容の要旨 )

Author(s)

門屋, 美知代

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(獣医学) 甲第189号

Issue Date

2005-03-14

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/2243

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(本籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 畢 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 (28) 門 屋 美知代(愛媛県) 博士(獣医) 獣医博甲第189号 平成17年3月14日 学位規則第4条第1項該当 連合獣医学研究科 獣医学専攻 東京農工大学 猫のアトピー性皮膚炎に関する研究 主査 東京農工大学 教 授 副査 帯広畜産大学 教 授 副査 岩 手 大学 教 授 副査 東京農工大学 教 授 副査 岐阜大学 教 授 副査 岐阜大学 教 授 郎佳準一昭均 利基 英利 崎藤 田 多木 川 岩佐安本柵 北 論 文 の 内 容 の 要 旨

アトピー性皮膚炎はアレルギー性皮膚疾患の→種で、遺伝的な素因を背景に、様々な環

境アレルゲンに感作される体質を持つことが特徴である慢性痛棒性皮膚炎である。猫アト

ピー性皮膚炎の発生頻度は高く臨床上重要な疾患であるにもかかわらず臨床的特徴や病態

の理解が進んでおらず、診断基準について一致した見解は得られていなしヽまた感作抗原

検出のための皮内試験や抗原特異的Ⅰ歩測定の有用性も明らかでなV㌔そのため現在臨床

例に対して感作抗原の回避や減感作療法を応用していくことは困難である。そこで今回の

研究では、猫のアトピー性皮膚炎の臨床的・臨床病理学的特徴を調べ、感作抗原の検出法

について検討した。

第1章では猫アトピー性皮膚炎の臨床的特徴と病態について検討した。発症について性

差を調べたところ有意差はなかったが、雌で多く発症がみられた。また人や犬と同様に若

齢時に初発しやすい傾向がみられこ発症に遺伝的素因が関与していることが示唆された。

また室内飼育猫で通年性または夏など温暖な季節に発症しやすい傾向がみられ、室内ダニ

が最も重要な感作アレルゲンであることが推測された。病変は、耳介、顔面、頸部、頭部

などに、痛棒、脱毛、紅斑、びらん・潰瘍などを好発し犬とは異なる病変を形成する傾向

も強くみられた。末梢血中の好酸球数が顕著に増加しており猫では好顧球がアレルギー性

皮膚炎の病態に重要な役割を果たしていることが示唆された。また単核球培養系でのサイ

トカインバランスのⅥ12側へのシフトⅠ浦では見られヂ、猫アトピー性皮膚炎発症の免疫

学的メカニズムはヒト、マウスおよび犬とは異なる可能性も示唆された。

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第2章では、猫の皮内試験の有用性を高めることを目的として研究を行った。皮内試験 咄拘京を皮内に注射して炎症反応を誘起し感作抗原を特定する検査であるが猫では敵疹の 形成が弱く判定が困難である。本研究では蛍光眼底造影剤であるフルオレセインを用い、 皮内試験の感度を高めるための条件を検討した。その結果フルオレセインを5m亦gで投 与し、投与15分後に皮内試験結果を判定することが至適であり、この方法によりアトピー

性皮膚炎が疑われる猫の約50%で感作抗原が検出可能であった。今回行ったフルオレセイ

ンを用いを皮内試験は、感作抗原の検出のための優れた検査方法であり、猫での減感作療

法の実施や血清学的な感作抗原の検査方法の評価のために有用であると考えられた。

第3章では猫における血中抗原特異的Ⅰ辞検査系の有用性を評価した。抗原特異的Ⅰ歩

測定は動物への負担が少なく、皮内試験と比べ臨床現場で実施しやすし㌔ しかしこれまで

猫アトピー性皮膚炎における血中抗原特異的Ⅰ歩測定の有用性について十分な検討がなさ

れていなかった。本研究はヒトリコンビナント高親和性受容体α鎖伊cモRlα)を用いた

msA法により猫の抗原特異的Ⅰ歩を測定したその結果アトピー性皮膚炎が疑われる猫

の約50%の症例で抗原特異的捗が鱒出されたさらに皮内試験結果と高い一致率が認め

られたことより、ヒト托モRlαを用いた測定系が猫のアトピー性皮膚炎の診断と感作抗原

の検出に有用であると考えられた。

第4章では抗原特異的治療が実施できない症例の抗アレルギー治療を視野に入れ、炎症

伝達物質であるヒスタミンに注目して研究を行った。猫のアレルギー性疾患では、ヒトと

同様にヒスタミン介在性であることが示唆されている。今回の研究ではアトピー性皮膚炎

の猫では血中のヒスタミン値が有意に上昇していることが明らかとなり、ヒスタミンが炎

症の伝達を担っていることが支持された。さらに猫では末梢血の白血球からヒスタミンが

多く放出されることが示された免疫染色により、一部の好酸味は細胞質内にヒスタミン

を持つことが示された。猫アトピー性疾患の病態において化学伝達物質としてヒスタミン

が重要であり、アトピー性皮膚炎の治療には好酸球を標的とした治療を考慮すべきである

ことが示唆された。

審 査 結 果 の 本研究では、猫のアトピー性皮膚炎の臨床的・臨脚特徴を調べ、その病態メカニズムを研究 するとともに感作抗原の検出法について検討しフ㌔ まず、猫アトピー性皮膚炎の臨内相間数と病態について検討した。発症について性差を調べたところ 有意熟まなかったが、雌で多く発症がみられた。また人や犬と同様に若齢時に初発しやすい傾向がみら れ、発症に遺伝的素因が関与していることが示唆されブ㌔また室内飼育猫で通年性または夏など温暖な 季節に発症しやすい傾向がみられ、室内ダニが最も重要な感作アレルゲンであることが推軌された。病 変は、耳介、顔面、頚部、頭部などに、癌諷脱毛、紅鉦、びらん・潰瘍などを好発し犬とは異なる病 変を形成する傾向も強くみられた。末梢血中の好酸球数が顕著に増加しており猫でi鶉踊蝮球がアレルギ ー性皮膚炎の病態に重要な役割を果たしていることが示唆された。また単核球培養系でのサイトカイン バランスの¶12側〈のシフトは猫では見ら状猫アトピー性皮膚炎発症の免疫学的メカニズムはヒト、 マウスおよび犬とは異なる可雛も示唆された。 次に、猫の皮内試験の有用性を高めるため蛍光眼底造影剤であるフルオレセインを用い、皮内試験の 感度を高めるための条件を検討した。その結果フルオレセインを5喝晦で投与し、投与15分後に皮内 試験結果を判定することが至適であり、土の方法によりアトピー性皮膚炎が疑われる猫の約幻%で感作 抗瞑が検出可能であった。今回行ったフルオレセインを用いた皮内試験は、感作抗原の検出のための優 れた検査方法であり、猫での減感作療法の実施や血清学的な感作抗原の検査方法の評触のために有用で

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あると考えられた。 次に猫こおける血中抗原特異的和声検査系の有用性を評触したヒトリコンビナント高親和性受容体α 鎖晩fRlα)を用いたEu慣A法により猫の抗原特異的捗を測定したその結果アトビ」生皮膚炎が 疑われる猫の約50%の症例で抗原特異的l歩が検出されたさらに皮内試験結果と高い一致率が認めら れたことより、ヒト托〔Rlαを用いた測定系が猫のアトピー性皮膚炎の診断と感作抗原の検出に有用で あると考えられた。 次に炎症伝達物質であるヒスタミンについて検討した。アレルギー性皮膚炎の猫では血中のヒスタミ ン値が有意に上昇していることが明らかとなり、ヒスタミンが炎症の伝達を担っていることが支持され た さらに猫でI輔肖血の白血球からヒスタミンが多く放出されることが示された。免疫染色により、 一部の好酸球は細胞質内にヒスタミンを持つことが示された。猫アレルギ」性疾患の病態において化学 伝達物質としてヒスタミンが重要であり、アトビ」性皮膚炎の治療には好酸球を標的とした治療を考慮 すべきであることが示唆されブ㌔ 今回の結果から、アレルギー性皮膚炎の猫から除外診断を行い、シグナルメントと症状からアトピー 性皮膚炎と考えられる症例を選択して、さらに皮内試験や抗原特異的Ⅰ辞により感作抗原を特定すること で、犬やヒトと同程度の精度で猫のアトビ」一性皮膚炎を診断することが可能であると考えられた。さら に感作抗原が特定できた症例では、減感作療法などの治療も実施できると思われる。猫のアトピー彗皮 膚炎で重要な好酸球の機能を解析することで治療に適した抗アレルギー薬を選択できると思われる。 以上について、審査員全員十致で本論文が岐阜大学大学院連合獣医学研究科の学位論文として十分価値 があると認めた。 基礎となる学術論文 1) 題 目:恥eu艶ば血血asa∝瓜ba或血mぱe山仏n(治 h血血skinねs臨he乱b 著 者 名:的a・Mi励M.,地S.J.,鎚帥M.,純血肋眞K, M鵬Yandk組撼,℃ 学術雑誌名:Au血址mⅥ虚血Ia町J血Im血 巻・号・頁・発行年:81(11):702-Ⅵ将,2αM 既発喪学術論文 1) 題 目:A椚Ieb印地心即derw追l輌印k$血野ndmme, 血w追l輌∝蝕ぬ血,had喝

著者名:ⅠねK,M血塊Y,噸岨M.,鮎帥M.,Eon叫K読

Iw血,℃ 学術雑誌名:Au或m鮎mⅥ無血lむyあurnal 巻・号・頁・発行年:81(1&カ:47・49,2003 2) 題 目:肥満細御重の予後指標としての大の血中ヒスタミン濃度および 末梢血からのヒスタミン放出の測定 著 者 名:田中克己、桃井康行、峯岸美知代、関口麻衣子、紺野克彦、 田中あかね、松田浩珍、岩崎利郎 学術椎誌名:動物臨床医学 巻・号・頁・発行年:ほ 仙:5・11,2003 3) 題 目:Ⅰ加代血miahadogwi血托由h血瓜ば血噛nkm血h由 画 著 者 名:蜘M.,蜘Y,Mhe由鵡M.,Mom侃Yand ka鴎工 学術雑誌名:¶leJourndぱⅥ虚血IaⅣMd血1鎚ien恍 巻・号・貢・発行年:66(3):329-331,2α兄

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4) 題 目:Auergen-甲由血i皿mlln(ぬIeraPyinduαSThlghiRindogswi血 at叩k血血 著 者 名:Shida,M.,Ead野a,M.,Park,S.J.,N瑚i,K,Momoi,Yand Iwa鵡丁 学術雑誌名:Ⅵ鹿rinaryI皿m皿血gyandImmlm叩athdogy 巻・号・頁・発行年:102(1・カ:19・31,2004

参照

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