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厚生労働科学研究費補助金 分担研究報告書

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Academic year: 2022

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厚生労働科学研究費補助金  分担研究報告書 

 

オンコロジーセンターホームページ作成   

研究分担者  細谷  要介    聖路加国際病院  小児科   

  研究要旨 

外来化学療法中の患者支援体制の整備のひとつとして、オンコロジーセンター(外来化学療法 室)ホームページの作成を検討した。現在、他病院やその他インターネットサイトにおいて、化 学療法、予想される副作用、症状への対処方法などの解説集や、FAQ(よくある質問)集は多く 存在するが、当院では、インターネットサイトを通じた情報提供がまだ不十分であると考えら れた。治療前にパンフレット等を用いて説明するだけでなく、パンフレットをインターネット 上でも閲覧可能とし、予想される症状とそれに対する対処法をホームページに提示して検索可 能とすることで、電話相談をせず自己管理ができる可能性がある。また、インターネットサイ トからの質問を受け付けることで、患者に安心感を提供することが可能である。 

   

A. 研究目的 

外来化学療法では離院後何らかの問題が生じ た場合、患者は自ら症状を判断して行動する ことが求められる。そのため、医療機関側は 患者の自己管理を支援する仕組みを構築する 必要がある。しかし、当院の現状では、各診 療科や担当医師により患者対応や患者教育内 容も統一されておらず、がん患者向けのパン フレットは作成され病院ホームページからも 閲覧可能ではあるが見つけにくく、患者の自 己管理支援体制は十分に確立しているとは言 えない。そこで、聖路加国際病院において外 来通院で抗がん剤治療を行う患者に対する情 報提供の場として、オンコロジーセンターホ ームページを作成する。 

 

B. 研究方法 

聖路加国際病院のホームページに附随して、

オンコロジーセンターホームページを作成す る。化学療法、予想される副作用、症状への 対処方法などの解説集や、FAQ(よくある質問)

集を作成するとともに、外来化学療法施行中 の患者専用の問い合わせフォームを作成し、

常にオンコロジーセンタースタッフへの連絡 や質問が可能な状態を整備する。 

 

<倫理面への配慮> 

個人情報に配慮する。問い合わせページへの アクセスは ID とパスワード管理を行い、当院 かかりつけ患者限定とする。 

 

C. 研究結果、進捗状況 

ホームページの構成案は下記のとおりとする。 

≪ホームページ構成案≫ 

① オンコロジーセンターHOME  オンコロジーセンターの紹介 

② 各部署の紹介 

(2)

15 (1) 診療科 

(2) 薬剤部 

(3) 看護部(がん専門看護師) 

③ 外来化学療法について 

・主なレジメンの説明  (1) 腫瘍内科 

(2) 乳腺外科  (3) 血液腫瘍科  (4) 呼吸器内科 

(5) 消化器内科/消化器外科 

④ 化学療法中の副作用対策 

・主な副作用について説明 

・副作用に対する対処方法 

⑤ FAQ(よくある質問) 

・相談件数の多い内容に関して、対処方法 を記載する 

・病院への連絡が必要な状況、受診が必要 な状況の判断ツールを作成する 

⑥ 外来化学療法中の患者さんからの質問フ ォーム 

・診察券 ID が必要な専用ページとして運 用 

・氏名、診療科、担当を入力 

・緊急度と相談内容を入力 

・担当者が 1 日 1‑2 回内容を確認して返信  このような内容で、作成中のページの案を最 後に掲載する。 

 

D. 考察 

当院で外来化学療法を受けている患者からの 電話相談の内容に関する後方視的検討から、

相談内容は、症状相談(症状の原因の解明や 対処法に対する指示を求める内容)、受診相 談(受診行動の必要性の判断を求める内容)、

内服相談(特に市販薬内服の可否に関する内 容が多い)が多い結果が明らかとなり、外来 化学療法中の患者は症状に対する自己管理の

ための知識や情報が不十分であり、判断が困 難な状況が生まれていると考えられた。現在、

他病院やその他インターネットサイトにおい て、症状への対応方法や FAQ 集は多く存在す るが、当院からの情報発信が必要であると考 えられた。 

また、外来化学療法実施中の患者に対して 行った聖路加国際病院における外来化学療法 の支援体制に関するアンケート調査からは、

離院後に判断に迷う状況に遭遇した際、電話 やメール医療従事者に直接相談をしない場合 には、他院(国立がん研究センターなど)の がん情報ページ以外に個人の患者ブログを参 考にして判断をしている状況が多く存在して いることが明らかとなった。個人のブログで は必ずしも正しい情報が記載されているとは 限らず、個人の経験のみが提示されているこ ともあるため、誤った判断を導く可能性も否 定できない。確実な情報源を提示する必要性 があると考えられた。 

発生しうる副作用と対処法について患者・家 族にあらかじめ教育しておくだけでなく、ダ ウンロード可能なパンフレットやインターネ ット上でも常時閲覧可能とし、繰り返し確認 していくことができるようにすること、予想 される症状とそれに対する対処法をホームペ ージに提示して検索可能とすることで、電話 相談をせず自己管理ができる可能性がある。

さらに、個人ブログなどの偏った情報に基づ いた誤った判断により危険な状態に陥る可能 性を回避できると考えられる。 

また、電話では連絡が取りづらい状況もある 雨、インターネットサイトからの質問を受け 付けることで、医療従事者とのアクセスがい つでも可能な環境を提供することになり、患 者に安心感を与えると考えられる。 

ホームページによる分かりやすい情報提供と

(3)

16 アクセス可能な環境の提示は、安全に外来化 学療法を行う上で、有効な手段と考えられる。 

   

E.  研究発表  1)国内 

1.論文発表 

石田也寸志,  渡辺静, 小澤美和, 米川聡子,  小川千登世, 長谷川大輔, 細谷要介, 吉原宏 樹, 真部淳, 森本克, 西村昂三, 細谷亮太. 

小児がん経験者の晩期合併症の予測は可能か

−聖路加国際病院小児科の経験−. 日本小児血 液・がん学会雑誌 49: 31‑39, 2012. 

 

2.学会発表 

1. 細谷要介, 辻本信一, 真部淳, 他. VDC/I CE療法及び放射線照射を行った腎悪性ラブド イド腫瘍(MRTK)の一例. 第54回日本小児血 液・がん学会学術集会, 2012 

2. 細谷要介, 真部淳, 橋井佳子, 杉山治夫,  他. リスク神経芽腫に対するWT1ペプチドワ クチン投与の経験. 第54回日本小児血液・が ん学会学術集会, 2012 

    2)海外  1.論文発表  該当なし   

2.学会発表  該当なし   

F. 知的財産権の出願・登録状況  該当なし 

                                                         

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