• 検索結果がありません。

『ス タ ン ダ ー ル 総 合 書 誌

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "『ス タ ン ダ ー ル 総 合 書 誌"

Copied!
7
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository. V・デル・リット編『スタンダール総合書誌』 高木, 信宏. https://doi.org/10.15017/10031 出版情報:Stella. 19, pp.147-152, 2000-09-05. Société de Langue et Littérature Françaises de l’Université du Kyushu バージョン: 権利関係:.

(2) V・. デ ル ・ リ ッ ト編. 『ス タ ン ダ ー ル 総 合 書 誌 』. 高 21世 紀 の幕 開 け ま で 残 す と こ ろ僅 か とな つた が,ス. 木. 信. 宏. タ ン ダ ー ル研 究 に お い. て も実 りゆ た か な この百 年 を締 め く くるの にふ さわ しい企 画 が 相 次 いで 具 体 化 して い る。1997年 に シ ャ ン ピオ ン書 店 か ら作 家 の総 合 書 簡 集 の 刊 行 が 開 始 さ れ た の に つ づ き,昨 の 第1巻. 年 末 に は長 ら く待 望 され て い た 『ス タ ン ダー ル総 合 書 誌 』. 目 が つ い に イ タ リア のCIRVIよ. り出 版 さ れ た1)。い ず れ も編 纂 の 責. 任 者 と して グル ノー ブル 大学 名 誉教 授 ヴ ィ ク トル ・デ ル ・リ ッ トの名 を冠 す る 仕 事 だ が,ス. タ ン ダ リア ンな らば誰 しもが これ らを 手 に して 深 い感 慨 を覚 えず. に はい られ ま い。 こ こで あ らた め て 述 べ るの も揮 れ る ほ ど だが,ア. ン リ ・マ ル. チ ノ亡 き後,大 学 教 育 の場 の み な らず,季 刊 誌 『ス タ ンダ ー ル ・ク ラブ』 の主 宰 と して これ ま で に 多 くの後 進 を 育 成 し,ス タ ンダ ー ル研 究 の礎 を築 き あ げ た 同氏 の功 績 の大 き さ は計 り知 れ な い。 主 著 年)を. 『ス タ ンダ ー ル の知 的 生 活 』(1959. は じめ とす る精 緻 な研 究論 文 を 公 にす る一 方 で,貴 重 な未 刊 書 簡 や資 料. の数 々 を世 に送 りだ し,つ ね に斯 界 を 先 導 して い る。 と もす る と見 過 ごさ れ が ち だ が,今. 日の い か な る作 品 解 釈 の 試 み で あ ろ う と も,比 類 な き厳 密 さ で知 ら. れ る氏 の校 訂 の恩 恵 に浴 して い るの だ 。 彼 が1967年. か ら1974年. に か け て ジュ. ネ ー ヴの グ ラ ン ・シ ェ ー ヌ書 店 主 エ ル ネ ス ト ・ア ブ ラバ ネ ル と共 同 で監 修 した ビ ブ リオ フ ィル版 は,シ ャ ン ピオ ン版 の復 刻 分 に くわ え新 規 資 料 や綿 密 な注 解 な どを付 した テ ク ス トか らな る校 訂 版 全 集 で,ま. さ に実 証 研 究 の精 華 とい え よ. う。80年 代 に入 つて も な お 止 ま る こ と を 知 ら ぬ そ の 精 力 的 な 歩 み は,ガ. リ. マ ー ル社 の プ レイ ア ッ ド叢 書 か ら出 され た4巻 の校 訂 作 業 に も大 き な足 跡 を残 して い る。 この た びの 書 簡 集 と書 誌 の仕 事 に よ つて 多 年 に わ た る一 連 の偉 業 が 成 就 さ れ る の を 目 に し,ス タ ン ダ ー ル研 究 の未 来 を準 備 す る 碩 学 の壮 大 な ス ケ ー ル に皆 一 一様 に圧倒 され た ので は あ る ま いか 。 本 書 の特 徴 を把 握 す るた め に も,こ れ ま で の主 な 書 誌 を ふ りか え つて お こ.

(3) 148. う。 まず は1903年. に ア ドル フ ・ポ ー プ が発 表 した 『ス タ ンダ ー ル作 品 史 』 で. あ る2)。各 作 品 の年 代 順 の書 誌 情 報 に,そ. の成 立 事 情 や作 品 に対 す る批 評 言 説. の抜 粋 な どが 添 え られ て い る が,残 念 な が らそ こに見 られ る多 くの解 釈 が す で に 時 代 遅 れ で あ るの は 否 あ な い。 デ ル ・ リ ッ トが 序 文 で 述 べ て い る よ う に, 『ス タ ンダ ー ル総 合 書 誌 』 に お い て は編 纂 者 の コ メ ン トが 関 連 書 評 の レ フ ェ ラ ンス な ど最 小 限 度 の情 報 に抑 え られ て い るの も,ポ ー プ書 誌 の前 例 が あ るか ら で あ る。 ま た研 究 業 績 へ の数 行 で の評 価 は え て して 月並 み で あ つた り,偏 つた 見 解 に 陥 った りす る が,こ. う した危 険 性 を 避 け るた め で もあ る の だ。1914年. の ア ン リ ・コル デ ィエ の 『ス タ ン ダー ル書 誌 』 で は,収 録 文 献 に通 し番 号 が付 され,題. 名 と著 者 名 に よ る索 引 もあ つ て検 索 の利 便 性 は 向上 して い る3)。編 纂. 者 の作 家 観 が 反 映 され な い 中立 的 な立 場 か ら基 礎 的情 報 の収 録 が計 られ て は い るが,し か しデ ル ・リ ッ ト総 合 書 誌 と比 べ るな らば,集 め られ た デ ー タの 差 は 歴 然 と して い る。 単 純 計 算 して も3倍 近 い収 録 点 数 の 開 きが あ るの だ。 も ち ろ ん ポ ー プ の書 誌 とて 例 外 で は な い。 いず れ も今 度 の総 合 書 誌 の登 場 で本 来 の 役 割 を終 え た と い え よ うが,ス. タ ン ダー ル研 究 史 の領 域 に お い て は資料 的 な価 値. が な くな ったわ けで は な い。 今 世 紀 初 頭 の伝 説 的 な. 〈ス タ ンダ ー ル ・ク ラ ブ〉. に縁 りの深 い ポ ー ル ・レオ トー や ポ ー ル ・ブー ル ジ ェ とい つた文 人 た ち が,ど の よ うな版 に ア ク セ ス可 能 だ つた の か が分 か るの も,同 グル ー プの古 文 書 学 者 を 自認 す る ポ ー プ の お か げ で あ る。 皮 肉 な こ と に 書 誌 情 報 の欠 落 で す ら,か え つて 当 時 の文 献 状 況 を推 定 す る手 が か り とな つて しま うの だ。 つ づ い て グ ル ノ ー ブル 市 立 図 書 館 主 任 司書 ル イ ・ロ ワ イ エ に よ る 『ス タ ン ダ ー ル書 誌 』(1928‑38年)を. と りあ げ よ う4)。同書 誌 の手 柄 は時代 の 変 化 に い. ち早 く対 応 した点 に あ る。 そ れ は収 録 情 報 の国 際 化 と隔 年 ご との継 続 刊 行 と い う企 画 に端 的 に表 れ て い よ う。 第1次 大 戦 を境 に ス タ ン ダー ル を取 り巻 く出 版 状 況 は著 し く変 化 した。1930年. に はす で に読 者 層 の 大 衆 化 が は じま つて お り,. しか もそ の波 は国 際 的 な広 が りを見 せ て い た。 ロ ワイ エ は ス タ ン ダー ル 関連 の 出 版 が 増 加 の一 途 を た ど る こ とを見 越 して い た の で あ る。 そ の意 味 で は,お そ ら く同 書 に総 合 書 誌 の萌 芽 を見 る こ と も可 能 で あ ろ う。 だ が,そ の編 纂 方 針 の 原 型 とい え る の は,や は り1955年. に デ ル ・リ ッ トが グ ル ノ ー ブル の ア ル トー. 書 店 か ら刊 行 した 『ス タ ン ダー ル書 誌(1947‑52年)』 年9月. で はあ る ま いか5)。1938. に他 界 した ロ ワ イ エ の遺 志 を 引 き継 い だ若 きデ ル ・ リッ トは,自. 身 の3.

(4) 149. 作 目 に あ た る同書 で先 行 書 誌 に対 す る批 判 的 な検 討 を 一 挙 に進 め た。 飛 躍 的 に 変 わ った の は,ま ず デ ー タの選 別 ・取 捨 を お こ なわ ず に収 録 の網 羅 性 が い つそ う追 求 さ れ た点 で あ ろ う。 発 表 媒 体 の学 術 性 の 有 無 に と らわ れ る こ とな く収 録 対 象 が 広 げ られ て お り,こ れ に附 随 して分 類 項 も先 行 書 誌 と は一 新 され て い る。 ア ル トー 版 以 後,デ ダー ル叢 書,つ. ル ・ リ ッ トは 書 誌 発 表 の場 を 自身 が 監 修 す る ス タ ン. い で 『ス タ ン ダ ール ・ク ラ ブ』 誌 上 へ と移 して い くが,基 本 的. な 編 纂 の方 針 は若 干 の 手 直 し を経 な が ら も現 在 に 至 る ま で 踏 襲 さ れ た の で あ る。 した が つて 『ス タ ン ダ ール総 合 書 誌 』 に結 実 した デ ル ・ リッ トの編 纂 の理 念 と して は,作 家 に か ん す るあ らゆ る種 類 の デ ー タ を網 羅 し遺 漏 な く収 録 す る と い う原 則 が 第 一 に挙 げ られ よ う6)。か か る完 壁 を 期 す 氏 が 過 去 の 書 誌 情 報 の 単 な る総 合 に満 足 す る はず が な く,自 らが 書 誌 作 成 に携 わ る以 前 の情 報 は もち ろ ん の こ と,こ れ まで積 み あ げて き た 自身 の成 果 に対 して も妥 協 せ ず に再 調 査 ・ 再 検 証 を行 つて い る。 現 在 まで の と こ ろ,1814年 る第1巻. に つ づ き,1950年. す で に書 誌 デ ー タ は6339件. か ら1925年. ま で の情 報 を記 載 した第2巻. ま で を対 象 に す. が 公 刊 され て い るが,. を数 え る。 と りわ け 目を 引 くの が1938年. 誌 に漏 れ て い た 多 くの新 規情 報 で あ る。 た と え ば,ス. 以 前 の書. タ ン ダー ル が イ ギ リスの. 雑 誌 等 に発 表 した記 事 や書 評 が す べ て 収 録 され て い て,発 表 年 ご とに 整理 され て い る。 同 じ く ポー プ,コ ル デ ィ エ,ロ ワ イ エ の各 書 誌 に は な か つた,初 版 本 や書 簡 な ど の競 売 記 録 が1860年. に遡 つて 掲 載 さ れ た の も喜 ば しい。 しか も競. 売 カ タ ロ グの記 載 事 項 が そ の ま ま再 録 され て お り,な か に は か な り詳 しい 状 態 ま で分 か る物 件 もあ る。 各 国 語 翻 訳 の項 もか つ て な い充 実 ぶ りで,頁 を追 い な が ら第2次 大 戦 以 前 の ス タ ンダ ー ル作 品 の国 際 化 の軌 跡 を た ど る こ とが可 能 に な った。 フ ラ ン ス以 外 の単 行 研 究 書 や 研 究 論 文 な ど の状 況 も同様 で,む ろ ん こ れ に は編 纂 協 力 者 と して名 を 列 ね る16力 国 の研 究 者 た ち の貢 献 が大 きい 。 ち な み に わ が 国 か ら は南 山 大学 の 栗 須 公 正 氏 が 加 わ つて い る。 この ほ か に も 目新 しい項 目 と して,博. 士 論 文,漫. 画,映. 画 や,作 家 の墓 や彫 像 に関 連 す る記 事,. 各 種 セ レモ ニ ー,ラ. ジ オ番 組,著 明 研 究 者 の死 亡 記 事 な ど が挙 げ られ るが,こ. う した種 目 は アル トー版 以 降 の 書 誌 で す で に示 さ れ て い る よ うに,時 代 の 推 移 に した が つて さ らに 増 や され て い くこ と に な る。 つ ぎに 多 岐 に わ た る収 録 デ ー タが 年 代 順 に ど の よ うに分 類 ・整 理 され て い る.

(5) 150. の か を具 体 的 に 見 て お こ う。 基 本 的 な構 成 は デ ル ・ リ ッ ト自身 の先 行 書 誌 に 倣 つて お り,書 評 な どの 関 連 情 報 を除 き,通. し番 号 が付 さ れ て い る。 ま ず ス タ. ン ダー ル の著 作 にか ん す る分 類 は 「作 品 」 「翻 訳 」 「未 刊 資 料 」 「競 売 」 の4項 目か らな る。 各 版 本 に つ い て の 記 述 は,タ. イ トル,副 題,出. 版 地,刊. 行 母 体,. 出版 年,頁 数 とい つた基 礎 的 な情 報 に限 られ て い て,印 刷 用 紙,組 版,印 刷 部 数 な ど物 理 的 な詳 細 につ いて の記 載 は な い。 た だ し本 書 で は書 評 の レ フ ェ ラ ン ス が網 羅 され て お り,海 賊 版 につ いて の表 記 もあ る。 しか も情 報 の羅 列 に終 止 す るの で はな く,各 国語 翻 訳 の情 報 は さ らに国 別 に整 理 さ れ,競 売 記 録 の項 で も書 簡,草 稿 な どの 自筆 文 書,初 版 本,蔵 書 と い つた下 位 区分 が用 い られ るな ど利 用 者 へ の配 慮 が 窺 え る。 研 究 ・批 評 文 献 リス トの 方 は,「 単 行 研 究 書 」 と 「研 究 論 文 ・エ ッセ ー ・研 究 ノー ト」 との2項. 目 に大 き く分 け られ. 必 要 に応 じて 「翻 案 」 や 「演 劇 」 な. ど周 辺 情 報 の項 目が 増 補 さ れ て い る。 こち らで は フ ラ ンス 内 外 の区 別 はな く, 著 者 名 に よ る アル フ ァベ ッ ト順 の配 列 を採 用 して い る。 記 載 事 項 が基 本 的 な記 述 を 中心 と して い る点 で は変 わ りな いが,関 連 書 評 の ほ か に論 述 対 象 な どに つ い て の慎 重 な コ メ ン トが 附 随 す る。 と こ ろ で各 巻 末 に索 引 は な く 目次 の み が 置 か れ て い るが,予 定 で は最 終 巻 が 総 索 引 に あ て られ る こ とに な つて い る。 お そ ら く ス タ ン ダー ル叢 書 版 の 書 誌 と同 様 に,そ の構 成 は著 者 名 ・書 名 ・定 期刊 行 物 ・主 題 な どの複 数 項 目か らな る はず で,い ず れ検 索 の利 便 性 が い つそ う高 ま る もの と思 わ れ る。 この た び の デ ル ・ リ ッ トの 功 績 は,現 在 望 み うる最 高 の網 羅 性 を 備 え た 総 合 書 誌 を 完 成 した だ けで は な い 。 彼 は本 書 に よ つ て21世 紀 に お け る書 誌 づ く り の指 針 を 同 時 に提 起 した の で あ る。 た と え ば,そ の後 継 者 に と つて編 纂 協 力 者 の国 際 的 な組 織 化 は不 可 欠 な前 提 と な つ た。 収 録 の対 象 と して も既 存 の各 種記 録 メ デ ィ ア に 収 め ら れ た 映 画 作 品 等 は い う まで も な く,今 後 はCD‑ROMや DVD‑ROMな. ど の電 子 テ ク ス ト,そ して各 国 の研 究 会 ・個 人 研 究 者 に よ る イ. ン ター ネ ッ ト上 の ホ ー ムペ ー ジ な ど の情 報 に も幅 広 く目配 りを す る こ とに な ろ う。 しか も情 報 収 録 と検索 の い つ そ うの効 率 化 を実 現 す る た あ に は,と. うぜ ん. ネ ッ ト上 で の公 開 も視 野 に入 れ て デ ー タ ベ ー ス が構 築 さ れ る必 要 が あ る。 情 報 の終 わ りな き更 新 が書 誌 の 宿 命 と い え る な らば,こ れ こそ理 想 的 な発 表媒 体 な の で はあ るま い か。 しか しなが ら,わ. れ わ れ が本 書 に学 ば ね ば な らな い の は,.

(6) 151. な に よ り も斯 界 の泰 斗 が 身 を も つて示 した,情 報 収 集 に か け る徹 底 した 執 念 と 目先 の功 を あ せ らぬ 長 期 的 な 展 望 に ほ か な る ま い。 『ス タ ン ダ ー ル総 合 書 誌 』 は,世 界 中 の あ らゆ る ス タ ンダ リア ンに必 携 の書 で あ り,ま さに 今 世 紀 の 悼 尾 を飾 る金 字 塔 な の だ 。. 註 1 ) Bibliographie. stendhalienne. générale,. sous. Moncalieri : CIRVI, coll. «Biblioteca. la direction. des viaggio. [2 vol. déjà parus, 1999-2000, 500 pp. chacun]. 2) Adolphe PAUPE, Histoire des Œuvres de Stendhal.. de V. DEL LITTO.. in Italia», Introduction. STRYIENSKI.Paris : Dujarric et Cie, 1903, 448 pp. Henri CORDIER, Bibliographie stendhalienne, Paris : Libr.. 3). 6 vol. prévus par Casimir. Champion,. 1914,. XI-416 pp. 4)ロ. ワイ エ が 作成 した 書 誌 の う ち1928‑33年 —Editions du Stendhal. 度 分 は現 在 で も以 下 の リプ リン ト版 で 入. -Club 手 可能で あ る Reprints, 1974, pp. 651-669 et 690-731.. 5) Victor DEL LITTO, Bibliographie Arthaud, 1955, 124 pp. 6)80年. (1922-1935) , Genève. stendhalienne. (1947-1952),. : Slatkine. Grenoble :. 代 以 降 に フ ラ ンス本 国 以 外 で 登 場 し た2つ の書 誌 は デ ル ・ リ ッ ト版 と は異 な. る編 纂 方 針 を と つて お り,是 非 と も こ こで 触 れ て おか ね ば な らな い。 ま ず,わ が 国 の栗 須 公 正 に よ る 書 誌(桑 原 武 夫 ・鈴 木 昭 一 郎 編 『ス タ ン ダー ル研 究 』,白 水 社, 1986年,423‑773頁)。. 先 行 書 誌 の 成 果 に著 者 独 自 の調 査 が加 わ った収 録 情 報 の網. 羅 性 は き わ め て高 く,リ ス トの 作 成 に お いて も新 しい趣 向 が 随 所 に取 り入 れ られ て い る。 と りわ け作 品 別 書 誌 や テー マ 別 書 誌 にお け る分 類 は詳 細 を き わ め,優 れ た検 索 の 利 便 性 を提 供 して い る。 また邦 語 文 献 目録 は 日本 にお け る受 容 史 研 究 に必 須 の 手 引 き と い え る で あ ろ う。 同書 も書 誌 づ く りの あ り方 に ひ とつ の揺 る ぎ な い方 向 を 提 示 して お り,フ ラ ンス語 で の 増補 版 が 待 ち望 まれ る。 も う ひ とつ は シ ラキ ュ ー ス 大 学 版 『フ ラ ンス文 学 批 評 書 誌(第5巻. cal Bibliography of French Literature, University Press, 1994, pp. 265-322) 。. 「19世 紀 」,第1分. vol. V, part. 冊)』 で あ る (A Criti-. I, Syracuse. : Syracuse. カ ナ ダ ・ク イ ー ン ズ 大 学 教 授 ジ ャ ン ニ. ジ ャ ック ・ア ム を中 心 と して編 ま れ た この書 誌 は,主 要 な 校 訂 版 や 単 行 研 究 書 ・研 究 論 文 の 選 別 的 書 誌 で あ り,各 々 の デ ー タに は 編 纂 者 た ち に よ る コ メ ン トが 付 され て い る。 両 書 誌 に共 通 す る の は,文 献 に容 易 に ア クセ スで きな い フ ラ ン ス以 外 の研 究 者 に検 索 の 効 率 化 を もた ら した点 で あ ろ う。 デ ル ・ リッ トの 方 針 に照 らせ ば,評.

(7) 152 価 を付 す シ ラキ ュー ス版 が危 険性 を 孕 む の は否 めな いが,物 理 的 な障 碍 に くわ え膨 大 な量 の文 献 に立 ち 向 か わ ね ば な らぬ新 人 の 育 成 と い う観 点 か らは,こ み も積 極 的 に評 価 さ れ て しか るべ きで あ ろ う。. うい つ た試.

(8)

参照

関連したドキュメント

Pour Aristote, donc, lʼhybridité en tant que telle nʼest pas cause de stérilité ; bien au contraire, il considère même que les hybrides sont en général féconds et que les

# ガス濃度の測定を

[r]

Le shogun Yoshinobu (Keiki), reunit aussitot un conseil militaire dans son chateau shogounal. Furent invites a cette reunion importante les dirigeants du

Selon l'Enquête sur les conditions de travail du personnel infirmier réalisée par la Division des soins infirmiers du Bureau de la politique de la santé du MHLW en 2010,

La langue n'existe pas, de m me qu'il n'y a pas de m talangage ; il y a bien plut t des langues et un d faut d'origine, un d faut des langues, toutes plus ou moins enlis es dans

A la fin du recit, la mort du pretre, le pere Aminado, peut etre lue comme une mise en scene de la mort de Dieu, une maniere de crever l’ il pour tuer Dieu, une maniere pour Bataille

Sy les fid servir sans eascande I.11.54 Sy faire se peult sans escande II.12.64 Ou pour obvier a escande IV.5.325 juvada Les juvada et assaailt III.1.181 nache Qui nache ne ne