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第一回研究実践奨励賞

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Academic year: 2021

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この度は、第一回研究実践奨励賞を賜りまして誠にありがとうございます。大変光栄 に存じております。本論文は青年海外協力隊・体育教師としての立場から「ブータン王 国における保健体育」の実情に活動報告を加えまとめたものです。今回の受賞を励みに 今後より一層精進して参りたいと思います。

日本では 2011 年 11 月のブータン国王王妃両陛下のご訪日以降、空前のブータン・ブー ムが起こり「幸福の国」「最後のシャングリラ」として認知されるに至りました。しかし、

昨今のブータン報道は二極化の傾向にあり、「幸福の国」としてのポジティブな局面への アプローチだけでなく、否定的な報道も増えつつあります。もちろん、どちらの情報に対 しても受け手のメディアリテラシー(情報分析・読解能力)による補完作業、つまり、情 報に受け手自身の感性や知識、経験が加えられることで、各々の見解や理解がうまれるわ けですが、研究ベースでの実証には、実際に自分の足でその土地を訪れコミュニティを形 成する一員となり生活を共にし、自ら見聞きするフィールドワークが有用な手法であると 考えます。これらを踏まえ、本論は「ブータン王国における保健体育」への実践的アプロー チを主題としたわけですが、指導実践を通じ、スポーツや体育は広義で「福祉」の一部、

すなわち人々が「幸福」を実現するために寄与するものであると強く感じております。

ブータンは途上国ゆえに社会福祉の整備が遅れていると捉えられがちですが、ブータ ンでは全国民の医療費が無料(ブータン在留の外国人も含む)、また公立校へ通う場合、

教育費も一切かかりません。しかし、社会福祉の整備だけがブータン人の「幸福」を創 造しているわけではないと捉えております。そもそも「幸福」という価値意識には、受 け手の認識が大きく作用すると考えるからです。例えば、私の生活圏では村社会が形成 されていますが、その中での生活を「人と人の距離が近く安心でき幸せである」、他方で

「プライベートが保証されず不満である」、双方が受け手の捉え方として想定されるから です。前者に代表されるようにブータンの人々は「福祉」を感じることに長けているの だと感じます。また人々は他人の「幸福」を非常に重んじて生活を営んでいます。

ブータンでの生活から「福祉」の実現には社会福祉の整備と共に、人々の福祉に対す る感受能力を磨くことや「人を大切にする営み」を自らが実践することが重要なのでは ないかと考えさせられます。

最後に、本論が日本における「コミニュティ福祉」実現の一助となれば幸いです。今後 もこの賞を励みとし、多角的な視点から再考し本研究の更なる発展に向け取り組んで参る 所存です。

第一回研究実践奨励賞

◆受賞のことば◆

受賞の言葉に代えて: 「幸福立国」ブータンと「福祉」

長谷 直樹

(青年海外協力隊平成 25 年度 3 次隊ブータン王国、体育

コミュニティ福祉学研究科博士課程前期課程)

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