A Study of the Characteristics of Slow Learners of English at Junior High School Level: The Possibility ofApplying Cognitive Counseling
教科・領域教育専攻 言語系(英語)コース
田村千恵子
1.窃院の目的と戴磯
苅谷(2003
,
pp. 256‑266 )は公教育でつけるべ きカをf社会を作る単位としての個人の力能(能 動的に働きうる力)J、と述べているが、中学校 で燕吾は学力差がつきやすし、葱訴状、と言われ、基礎学力の保障が十分にできていない。グロー ノミリゼーション、特に経済の国際化が進行する 中で、将来実践的に英語を使える人聞を育成す ることが求められている一方で、、溺嬬成の変 化のよる家庭の教育力低下は学習への態勢作り ができていない子どもの数を激増させ、また階 層間の経済格差は学習環境の差が生んで、いる。
そのような中で公立中学校は義務教育であ ることや学習の前に生活指導が優先されるとし、
うことから英語教育実践での改革に市旅句を抱え ている。しかし教育の不平等が、子どもが社会 に出てからの不平等につながる見通しの下では、
教育の初期段階で生じる学習の失敗をできるだ け防ぐべきである。
公立中学校の特色として多くの生徒は英語 への目標が明確で、はなく、生徒を学習に向かわ せていくのは、英語そのものよりむしろ「わか
ることjや「達成感jであると考えられる。
以上のことと中学校での日々の学習の定着 の重要性を考えあわせると、学習内容を理解で きない子どもがいても仕方がないと割り切るの ではなく、子どもの特徴をとらえ直しその見 方・考え方を吟味し、なんとか学ぶことができ
指 導 教 員 山 森 直 人
るようにするための工夫・技術が求められてい ると考えた。これらのことを動機として、本研 究は公立中学校における鶏吾学業不振を引き起 こす原因を追究するために近年多くの事例研究 で用いられている f認知カウンセリングJを手 法として学習相談を行い、その結果生徒の認知 の鞘敷が英語学業不振に大きな影響を及ぼして いることを明らかにした。
2.論文の概要
1章では、本研究の背景・撮機、目的及悦命 対毒成について述べた。 2章では、本研究にお ける学業不振生徒の定義を「学校の課業の中で 生まれたミニマム・エッセンシャルズを習得で きない生徒Jとした。また、学業不振を引き起 こす様々な原因を整理し列挙した。指導者は公 立中学校における多くの制約の中で学業研詮 徒に対する指導方針を生かして指導実践を行う が、本研究はその制約を踏まえた上で学校でで きる対策を整理し列挙した。次にこれまでの英 語教育の研究のなかで今場杯振生徒について述 べられてきたことを振り返り、今後生徒の学び の過程、わかり方についての研究を更に深めて いく必要を提案した。外国語学習での言語能力 の個人差を考えると、言語吉幼に課題がある生 徒に対しては、①文字と音の結びつき、@痴吾 の詔積、の2つのポイントをおさえることを目 標とすることを提案した。 3章では、学習相談
の手法である「認知カウンセリング」の先行研
‑310‑
な指導法を採る 究を概観し実際の学習相談に備えて指導方針を
(2)認知カウンセリングの限界を補うことを考 立てた。
慮にいれて学業不振生徒に英語指導を行う 4章では、実際に公立中学校の英語学業不振
べきである
①生徒のことばの少なさに対しては、教師 が質問によってことばを引き出す 生徒に認知カウンセリングの手法を用いて学習
相談を行い、 2つのことを明らかにした。
(1)学業不振生徒の英語学習における4つの認
知の鮪数カミ明らかになったo 信漢語の教科性に対しては認知カウンセ リングの足りない部分 G英語学習量訟を 英語指導で補い、両者をうまく併用する (3)成果の上がる個人指導を行うために他の英
語朝市とのi藍携、生徒の認知型の情報の共 有が求められる
(4)一度学業不振になった生徒の回復の難しさ から、一斉授業でも個人差へ対応で、きる授業 方法・形態の確立が課題である
(5)生徒の立場から見て何が英語を難しく感じ
徒の英語への視野が開けてくるものなのか、
させているのか、どのように指導すると生
①文字と音が結びつかない、という鞘致
③文中の構造を理解しないという鞘敷
@紬象概念を理解しないとし、う特徴
(2)学業不振生徒への持吾指導における認知カ ウンセリングの可能性と限界が確認された 認知カウンセリングはつまずきの原因発見と その克服において有効であるが、①「学業不振 生徒のことばの少なさjと②「薪吾の教科性j
としづ条件が認知カウンセリングに限界を与え ることを明らかにした。また、それに対する有
②j制内的な学習をしないとし、う新教
とし、った教科についての理解そ効果的な指 導法の知識を増やすことが求められる 4.今後の課題
(1)多様なタイプの学業不振生徒との学習相談 効な対策を提案した。第5章では結論を示した。
3.教育的示唆
以上を通しての本研究の中学校教育への示唆
の事例を増やしていくことが求められる (2)カウンセラーのカウンセリング技能の向上
る
(4)研究成果を教育現場で生かす上で生じる問 (3)学習相談のまとまった期間の確保が望まれ
が求められる は次の5点である。
(1)学業不振生徒の認知の樹敷を踏まえた対策 を英主許旨導に生かすべきである
①文字と音とが結びつかない糊教に対しては L D生徒に対する指導法を生かす
②帰納的な学習をしないという特徴に対し てはフオニックス、多感覚的アプローチな
題点を整理し、改善策を提案する どを生かす
日開文献]
K紅iya,T.侃谷間彦)(2003) Wなぜ教育論争 は不毛なのか』東京:中央公論新社
③文の中の構造をとらえる力が弱いという 新敷に対しては、語糞力を高める、 f分 析 から総合、また分析jというj槙序で文構造 を指導する
④抽象概念を離れないという鞘教に対し ては具併句な事物を指導に郎、る、直観的
1 ‑
4︐i Qd