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著者 山田 正盛, 高瀬 巌

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Academic year: 2021

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(1)

不飽和ニ塩基酸誘導体の重合に関する研究 (第3報) マレイン酸ならびにフマル酸のアルキルピニルエス テルの合成,重合について

著者 山田 正盛, 高瀬 巌

雑誌名 福井大学工学部研究報告

巻 12

号 1.2

ページ 8‑14

発行年 1964‑03

URL http://hdl.handle.net/10098/5032

(2)

不飽和ニ塩基酸誘導体の重合に関する研究(第 3 報) マレイン酸ならびにフマル酸のアルキ)1"ピニルエステ)1"の

合 成 , 重 合 に つ い て

山 田 正 盛 ・ 高 瀬 巌

Polymerization of Unsaturated Dibasic Acid Derivatives (111) 

Synthe~es and Polymerization of Alkyl Viny Maleates and Fumarates 

By  Mesamori YAMADA and Iwao TAKASE 

Ethyl‑

, 

n‑propyl‑

, 

i‑propyl and n‑butyl vinyl maleates and fumarates were synthesised  by the vinyl interchange reaction of vinyl acetate with mono alkyl maleates, and the physical  properties of these compounds were determined. 

With radical initiator, the highest rate of polymerization was obtained with the i‑propyl  ester. 

Percent cyclization of the polymerization products was measured by infrared spectroscopy.  The poly maleates showed high 4‑membered ring contents and lower 5memberedring contents.  1n poly fumarates only a small amount of  5memberedring were found to be formed. 

The observed difference in cyclization behavior in the two series of polymer was discussed. 

著者らはさきに報告したように1)メチノレピニノレマレエートおよびブマレートを合成し,これらが ラジカノレ性開始剤により環化重合を行なってマレエートでは4員環と 5員環,ブマレートでは 5員 環のラクトンを生成することを認め,これらの環化率を残存二重結合の定量 lこより測定した口

今回, これらエステノレのアノレキノレ基をエチノレ, プロピノレ, イソプロピノレおよびプチノレと変化させ て8個のモノマーを合成し,それらの重合を行なってアルキノレ基の種類と重合速度,ゲノレ化点,環 化率などとの関係を明らかにしようとした。

またポリマー中の環の定量を前報と異なり,赤外吸収エベクトノレによる直接的な方法で行なって 環化重合の機構をさらに明りようならしめようとしたD

2 .  

2 . 1  

モノマーの合成

各種のアノレキノレピニノレマレエートおよびブマレートの合成はさきのメナノレピニノレエ只テノレの合成 方 法1)にほぼ準じて行なった口

得られたエエテノレはすべて新化合物であるので減圧蒸留をくり返して精製し,諸定数を定めたD

乙れを第 1表に示した。

持 教 授 州 文 部 技 官

(3)

不飽和二塩基酸誘導体の重合に閲する研究 9  1表 単 量 体 の 諸 定 数

ピ ニ ル マ レ エ ー ト │  ピ ニ ノ レ フ マ レ ー ト nープciーフ。ロピ :n‑ブ チ i~"""-.. nープロ i‑プロ n‑ブP

モ ノ マ ‑ エ テ ル ー ‑1

v ‑ I 1::"ルー │ルー │ルー i  ー! ピルー ピ ー i 

!(EVM)

1 c

ιPVM)I 

Ó~PVM) Ic~-BVM)[

(EVF) 

(n~PVF)

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PVF)I 

(~~BVF)

( 乃

.0│883791196.0!74.0178.070.oi86.0

沸点(DC/mmHg)|~田明←90 町5.0;-80.0β51~97.0/5 ←76.0月ト削/6.51'"丸芝日1-8日/4.5

比 宝 (d;O) 1.凶79 1.0584  1.01 1. 0402  1. 0753  1. 0492  1. 0430  1. 0331  屈 折 率 (n~) 1.4500  1.4511  1.4493  1.45 I 1. 4521  1. 4564  1. 4o 1. 4572  J計 算 41,420  46,136  46,136  50,756  41,4 46, 136  46, 136  50, 756  分 子 屈 折

i

実 験 ( 払 附 │ 払903 46;94O  51: 42: ;;OO  47: 757  47; 458 回,275

炭 素 ( 引 { 室 長 ;  i f i i   │  i f i :   i f i i   │  : t i :  

i t g   ;  i t i i  

i t g  

; ; : 認

jL 5.92 6.57  6,57  7.12  5.92  6.57  6.57  7.12  水宗(紛{長験 6.06  6.74  6:63  7.14  6.79  6.67  6.64  7.46 

2.2 壊 状 重 合

上記8種 の モ ノ マ ー の 封 管 塊 状 30  重 合 を 窒 素 中 で 行 な っ た 。 重 合 曲

線およびゲノレ化点を第 1,2図l 示した~ 20 

こ れ か ら 得 ら れ た 結 果 に つ い て 大 体 の 傾 向 を 述 べ れ ば (i ) ブ マ

レ ー ト は マ レ エ ー ト よ り 重 合 速 度 如 10 ははるかに大きい。 くii) アJレキ 、同 ノレ基間の比較ではイソプロピノレは

重合速度は最大であった。 (iii) 0  ゲノレ化点はマレエートではすべて

重 合 率17‑‑‑19%付 近 に , ブ マ レ ー トでは9‑‑‑10 % 付 近 に あ っ た 。

(iv)ゲノレ効果による重合速度の 増大がブマレートに見られたが,

マ レ エ ー ト に は 認 め ら れ な か っ たo (V)ポリマーはマレエート ではイブプロピノレを除いて淡黄 淡 か っ 色 に 着 色 し たc プチJレエユ テノレは最も著しかったD 一 方 ブ マ レートではイソプロピノレのみ高重 合率で少し着色した。

2.3 濯 液 重 合

ベ ン ゼ ン を 溶 媒 と し て ア ゾ ピ 只 イソプチロニトリノレ (AIBN)を 開 始 剤 と し て , 封 管 重 合 を 行 な っ た口生成ポリマーは石油エーテノレ 中に沈澱せしめ, グラスブィノレタ ー で ロ 過 , 洗 浄 し 室 温 で 真 空 乾 燥

50 

40 

30 

E

a、' N

叫 却

4 0  

10  41

60 

(  )   i

GeI8>L

120  180  240  吉 宮 時 間 { 分J

(700C, AIBN 1. 0%) 

300 

ム:i‑PVM  0; EVM

: ・

n‑PVM

口:

n‑BVM 

1図 アルキルビニルマレエートの塊状重合

(:)  4eム左&rt.

20  30  40  SO  事 合 時 周 fJ

(700C, AIBN 1. 0%) 

ム:i‑PVF • : n‑PVF

口;

n‑BVF 0 ; EVF  2 アルキノレピニノレフマレートの塊状重合

(4)

10  福 井 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第12荏 第72

して重合率を求めた。また二,三の試料についてメナノレエチルケトン溶液での粘度を測定したD れ ら の 結 果 を 第 2,3表ζl示した。

ト計 一

5

‑ L

一 一 則 一 合 一 5

7一化一員一一一一‑9・‑‑‑一一

FD

8

EF‑‑‑‑‑3

・‑ 圃・ 一 一 一 バ 吐

ι 1

Lilli‑‑1111hli

諒 一 色 一 し 黄 し 黄 し i

M M M

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1 1

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0 一 h︑C一

2 2 5

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一一 一山 一

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マ ン 一 同 一 ハ バ

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一一 丸一 一山 知一 UH

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表明一れ川町一MMMMμMMMUUMM2pd.‑fk一

222323332223 第町一

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一エ ニエ 0. rニ 0 .

1 ‑ フ 。 ロ ピ ノレピニニノレて7

レ エ ー ト 0.0114 mol  n‑プ チ Jレピ ニ ノ レ マ レ エ

0.0105 mol 

l

5020 3807 1122 

決 黄 40.9 10.3  51.2  0.25  /1 

故かっ色 [ 

ゲル化しない 26.2 

30.9  32.9 

40.1  202 

/1 

第 3表 アルキルピニルフマレートの溶液重合 (AIBM 2.0%,温度700C,ベンゼン 0.0225mol,窒議中)

:反応時

1 m

i重合率│ゲルイ七時間│粘度('17) ~ ̲ (弼)

ノ マ ー

( 分 ( 紛 分 I(250C)!"‑ 4員環 I5員 環 │ 合 計

i

エチノレピニル 15 10.9  Iゲル化しない I0.10  Iな し ! な し I14.4  14.4  ワ マ レ ー ト 25 18. 9  /1  /1  1/  I  ‑ 0.0126 mol  3u  21. 1  28  11  /1 ー ‑

岨 ! 却.6 11 

i  ‑

1/  11 

i  ‑

I  ‑

10  8.1  Iゲル化しない I ‑ Iな し ! な し ! ‑ I  ‑ 16  12.7  1/  10.17  1/  /1  i 15.3  15.3  18  14.9  1/  11 

21  17.5  21  11 

15  14.2 ゲル化しない I 0.18  I な し ! な し

20  17.6  1/  1/  1/  15.2  23  20.7  22.5 ー │

3u  27.4 

15  12.2  ゲル化しない 0.15  な 25  17.0  11 

23.7 29.5 

40  30.6  1/ 

n‑フ。ロピ Jレ ピ ニ ル プ マ

! レ ー ト 0.0114 mol  i‑70 ロ ピ J

ピ ニ ル フ マ レ ー ト 0.0113 mol  n‑プ チ Jレピ ニ ル フ マ レ

0.0104 mol 

dy 1/ 

1/  1/ 

し なし

11  1/ 

1/  1/ 

/1  1/ 

16.2 

ゲノレ化以前のポリマーはマレエートのプチノレエステノレのみ少し着色し,他はすべて白色の粉末で あ っ た 。 広 範 囲 の 極 性 溶 剤 に 溶 解 す るO ゲノレ化後の着色も塊状重合の場合より少なかった。次にゲ ノレ化はマレエ一人ブマレートし可ずれも塊状重合に比べ10%余 り 高 い 重 合 率 で 起 っ た 。 重 合 速 度 は イソプロピノレエユテノレが最も大きいのは塊状重合の場合と同様であるが,さきにおけるような顕著 な差はなかった口またブマレートにおいてもゲノレ効果の現象は見られなかった。

ブマレートとマνエ ー ト と を 比 較 す れ ば 前 者 の 粘 度 は 全 般 的 に い く ら か 低 い 。 ま た ゲJレ化点の重 合率はマレエートより10%程度低かった。

2 . 4  

赤外吸収スベクトJl,および理化率

溶液重合によって得られたゲノレ化していないポリマーをベンゼン一石油エーテル系で再沈澱によ

(5)

不飽和二塩基酸誘導体の重合に関する研究 11  り精製し,クロロホノレム溶液として赤外吸収スベクトノレを測定したD そ の 吸 収 曲 線 を 第3図に示し 7

io  70  60  so  40  3D  20  /0 

4dOO  3600  3200  Z800  2400  2000  /900  /!OO  1700  1600  /SOo  11/.00  1300  1200  1100  1000 00 300  700 

WAVE NUMBER  (Cm )1

第 3図 (a) ポリアJレキルマレエートの赤外線吸収スペクトj

100  10 

30  7{J  f

so 

40  30  20  /0 

00 3{sO  3200  2300  24M  2000  19M  IfO{)  /700  1600  1500  1400  /JO{)  12M 1/00  1000  900  3(}()  7{)0 

WAVE NUM8ER  (Cm ‑') 

3図 (b) ポリアルキルフマレートの赤外線吸収スベクトル

曲線の形はメチノレエステノレに関する第2報のそれとよく似ており,モノマーに存在した 1645‑‑ 1640 cm‑

(> 

C = Cく), 1310‑‑1295 cm‑(‑CH=CHートランス), 1405‑‑1385 cm‑(‑CH= 

CH‑vスλ1010‑‑‑980cm‑1および 890‑‑‑880cm‑(‑CH=CH2) などの扱収のポリマーにおける 減 少 , す べ て の ポ リ マ ー に 新 し く 現 わ れ た 1780cm‑1, ポ リ マ レ エ ー ト の み に 見 ら れ る l回Ocm‑1 の 吸 収 な ど は い ず れ も 第2報と同様である判。したがってすべてのポリマレエートに

0

ープロビオ

ラクトンおよびTープチロラクトンの環,すべてのポリフマレートにTープチロラクトンの環がそ れぞれ生成しているものと結論できる口

第2報のポリメチノレピニノレエスナノレについては生成した環の定量をポリマー中の残存二重結合の 測 定 に よ っ て 行 な い , 環 化 率 マ レ エ ー ト で71%,ブマレートで65%を得た1)oただしこのときはマ

レエートに認められた2種類の環を別々に定量する乙とはできなかった。

そ乙で今回は赤外吸収スベクトノレによる環化率の定量を試みた3 すなわち

s‑

プロビオラクトン

2報の赤外吸収はKBr法であるから少し短波長側にずれている。

(6)

12  福井大学工学部研究報告第12巷 第12

およびTープチロラクトンのカノレポニノレに相当する 1835cm‑1および 1776cm‑1の吸収帯を key bandとして,クロロホノレム溶液について検量線を作成し,これによりポリマー中に存在する上記

ラクトシ環のカノレポニノレの定量をクロロホノレム溶液について行なった。

乙の際ポリマーの 1780cm‑1の吸収に隣接して存在するエステノレのカノレポニノレの吸収2)の干渉を 除くため,モノマーのクロロホノレム溶液による補正を行なったD

得られた結果を第 2,3表のそれぞれ最後の欄に示した。これによればポリプマレートの環化率 はポリマレエートのそれに比べて著しく低く,約弘にすぎない口一方ポリマレエートでは4員環の 生成率は 5員環の約 4倍であり,またアノレキノレ基の影響もわずかに見られるが全般的に少ない口

2.5  残存ニ重結合の定量

前項に記したように著者らのポPマーのうち,とくにポリブマVートの環化率は残存二重結合の 定量による化学的方法と赤外吸収スベクトノレによる直接定量との聞に著しい差違を生じたロただし 乙の場合モノマーエステノレのアノレキノレ基は化学的方法ではメチノレであり,赤外吸収法ではエナノレそ 4表化学的方法による環化率 の他であった。そこで今回正確を期するため赤

│外吸収法に用いたのと同じ試料ポリブチノレピニ 残留二重結合 C%) 環化率

ピニノレ │  (OLi C%)  エート (PBVM)ならびにブマレート

1 ‑ ‑ ‑ 1 ‑ ‑ 1  (PBVF)について残存二重結合を第2報1)の ポリプチJレピ'7Cl'{¥AI ' 0 0,(1 '7Cl 

ニルマレエート 7.90

. 4 !

12.80.8! 79  I 化学的方法によって測定し,環化率を算出した ポリブチJレピ

ニルフマレート

t

AU 

口 ︒

i

円 ︒

AU 

nu

円 ︒

  1i

  66  結果を第 4表に示した司

これによれば第2報のメチルエエテノレと大体 近い値が得られており,赤外吸収法による環化率との違いは実験上の間違いによるものでないこと が判った。

3 .  

考 察

以上化学的方法による環化率を赤外吸収法によるそれとを比較すると,とくにポリブマレートに おいて大きな違いがあった口そこでポリブマレートを試料とする場合,両測定法の正確度について 考察しなければならない。

まず赤外吸収法においてはモノマーラクトンとポリマーラクトシの吸光係数が等しいかどうかが 問題になるo麻生ら3)はモノマーとしてイソプナノレピニノレエーテノレなどを標準にとり,赤外吸収法 で可溶性ポリマー中の側鎖のピニノレエーテノレ基の定量を行なっているが,著者らの場合は主鎖中の ラクトン環の定量である口著者らはポリマーラクトンの赤外吸収がポFマーとしての結合により影 響を受けるならば,その吸収の位置も多少動くのではないかと想像したが,実際にはモノマーのそ れと操作誤差の範囲で一致した。したがってその吸光係数も大体等しいとの仮定のもとに環化率を 出した。

ただし著者らのポリマーについてこの仮定を実証する適当な文献はないから,現在のと乙ろ第 2,3表の環化率はある程度の誤差を含むかもしれない値である。

一方,ポリブマレートについては文献4)によればp モノマーブマレートの二重結合部はマνエー トに比べて重合性ははるかに大きい口また第 2,3表に見るようにポリブマレートのゲル化時間は マレエートに比べてかなり短かく,そのときの重合率は低い。なお可溶性ポリブマレートの粘度は マレエートより低い。これらの事実を総合すれば重合反応においてブマレートはマレエートに比べ て分子間橋かけ結合町 連鎖移動s 枝分れなどの副反応を伴うととが多く,したがってその二重結 合の一部は環化以外の反応に消費せられることは推測にかたくない。

化学的方法は残存二重結合以外のものは全部環化に消費されるという想定のもとに環化率を出し

(7)

不飽和二塩基酸誘導体の重合に関する研究 13  ているが6;著者らのブマレートのように二重結合が他の反応に消費される場合には高すぎる環化率 を与えることになるo これにより第 2報のポリブマレートの環化率は訂正さるべきであり,本報第 2,3表の値は前記のように議論の余地はあるけれども,化学的方法に比べれば真実に近いものと 信じるD モノマーとポ日マーの吸光係数の比較3 これによる定量法などについては,もう少し筒│用 を広げて別の機会に検討したい。

以上環化率の正確度について論じたが,生じた環は赤外吸収によればラクトンの 4員環および 5 員環であるo その生成機構を化学反応式で示せば次のようになるD

RO  0 

¥ 〆

C  H 

‑CH

2

‑CH

・①

¥/  C O

CH 

¥ C /  

COOR 

CH‑ / 

‑ → ← CH

2

‑CH‑‑CH  / 

O

一 一 一

C=O

OR 

¥ /  

H  C 

‑CH

2

‑CH

・①

¥/  C 一一一一一一一一一→

O ②

CH 

¥C/ 

1 1  

∞ 一

C / E H  

︿

lC

一 /

CHO

H

¥  

c o  

H C 

さきに Barnettら7)はピニノレアリノレマレエートならびにブマレートの環化重合において分るモデ ノレによる立体障害について考究し,マレエートではよ式のピニノレ基に代わるアリノレ基が②の炭素と 反応する障害は①の炭素のそれに比べて,わず、かに少ないだけであるから5員 6員の両環を生じ るのに対し,プマレートにおける立体障害はほとんど 6員環のみを生じると述べている Barnett らは環化率を残存二重結合の定量による化学的方法によって出しているから,著者らの結果から類 推すれば,そのポリブマレートについての値には疑問があり,またポリマ Vエート中の5員環 6 員環の区別はできなかったD 著者らはこれを一歩前進せしめて赤外吸収法により 4員環 5員環の 定量を行なった。その数値の正確度については検討を要するが,この傾向を確かめるため Barnett

らにならい実際に分子モデノレを組み叫.立体障害と環生成の関係を考究した。そしてポPマレエー トでは 4員 5員の両環を生じうるが,前者ははるかに立体障害が少ないこと,ブマレートでは 5 員環のみ生じる乙となどを確かめた口乙の結果を数字で表わすことはできないが,第 2,3表に示

された概略の環化率の値と大体の傾向を同じくしているq

付記 この報告は学会誌「高分子化学J20 180~184 (1963)に掲載された同じ題名の論文に補筆したもので ある。研究試料の一部を荒川林産化学工業(株)から提供していただいた。赤外吸収による定量には京大化研後 牒研究室竹中,石黒両氏のど指導,ど協力を仰いだ。また実験には当時の卒論学生佐伯嗣郎,清水弘両1tの協力 を

n

た。ともに厚く感謝する。

文 献

1 ) 山田正盛,高瀬巌: 福井大学工学部研究叩告 10109 (1962)  時三田村製分子モデルによる

(8)

14  福井大学工学部研究報告第12を 第1.2

2) 文献1) の第7‑‑8図参照

3) 麻 生 忠 二 , 牛 尼 淳 : 工 化 誌 652085 (1962) 

4)  F. M. Lewis, F, R, Mayo: J, A m, Chem, Soc.. 70 1533 (1948), C, C, Price: J.  Polymer Sci.,  1 83 (1946);山 田 正 盛 , 高 瀬 巌 : 市 化1911 (1962) 

5) P.1.  Flory: Principle of Polymer Chemistry" 358  (1953) Cornell University Press  6) G.  Van Paesschen et al:  Makromol, Chem., 37 46 (1960) 麻生忠二: 工化 63188  (1960) 

M. D.  Barnett et  al:  J.  A m  Chem Soc., 81 5946  (1959)  以上代表的な一部をあげた。

7) M. D.  Barnett et  al:  J.  Am. Chem, Soc, 81 5946 (1959) 

(受理年

A

昭和38104日)

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