生 活 単 元 学 習 指 導 案
指導者 ○○ ○○ 1.日 時 平成15年○月○日 第5校時 2.学 年 障害児学級 ○年生 1名 3.単元名 ようこそプレイルームへ ∼わたしのすきなおはなしをしょうかいするよ∼ 4.単元について ○ 本単元では,絵本を聞いたり読んだりして話のあらすじを理解させ,初歩的な国語の知識・ 技能を身につけさせるとともに,必要な道具を作ったり,動作やセリフなどを工夫し簡単な劇 をして楽しませたりしながら言葉や動作で表現する力を育てることをねらいとしている。その ための教材文として,児童が図書室にある本の中でとても気に入っている「りんごがたべたい ねずみくん」の絵本を選んだ。この本は動物が次々にやってきて高い木になっているりんごを 採っていくのであるが,そのたびにねずみは,「ああ,ぼくにも○○があったらあのりんごが採 れるのになあ」とうらやましく思うのである。しかし最後に出てきたあしかは,今までりんご を採っていた動物たちの○○は何も持っていないが,自分にしかできない特技を使ってねずみ くんにりんごを採らせてくれるという話である。児童にも親しみやすくわかりやすい内容であ り,言葉や動作の繰り返しがおもしろいので聞いたり読んだりする練習を繰り返すことで覚え ることもできると考える。 また,幼稚園へ招待状や電話で案内し,子どもたちの前で表現するという場面を設定するこ とにより,人と関わる力を伸ばし積極的に表現しようとする意識や気持ちを育てることにもつ ながると考えこの題材を設定した。 ○ 本学級の児童は,とても明るい。人と接することが好きで自分から積極的に挨拶をしたり話 しかけたりすることができる。また,ひとつのことをやり始めると,どんなに時間がかかって もねばり強く最後までやりきることができる。絵本の読み聞かせやビデオを観たりすることが 好きでとても楽しみにしている。自分で好きな絵本を見つけてきて読んでほしいと要求したり, 読んでもらった本の簡単なあらすじを話したりすることもできる。 言語領域については,できるだけ児童が興味を持っていることを中心にして学習を進めてき た。その中で児童が一番意欲的に取り組んだのは,読むことである。毎日繰り返し読んだこと で,清音・濁音の平仮名がほとんど読めるようになり,時間割表や人の名前の字を読んだり看 板に書かれている字を読んだりすることにも興味を示すようになってきた。 また,4月から朝の読書タイムや国語の時間を利用して絵本の読み聞かせをしたり,音読を させたりしてきた。そのため,一文字ずつゆっくりではあるが,単語や短い文が読めるように なってきた。そして,読むことについてはかなり自信が出てきて,学校だけでなく家庭におい ても進んで何ページも読んでくるようになってきた。しかし,反面,自分が思うように読めな かったり途中でまちがったりすると,やりたい気持ちはあってもどうしてよいかわからず涙ぐ んでしまうこともあった。 書くことについては,1年生の時からかなりの時間をかけて取り組んできた。点線をなぞっ たりお手本を見て書くことが苦手なので,鉛筆だけでなくチョークやマジック,木の棒,ロー ラーなどを使っていろいろな物に書かせてみたり,字がへこんで溝のようになっているカード を指でなぞらせたりして繰り返し練習してきた。そのため,書くことにも興味を持ち,休憩時 間や家に帰ってからも進んでひらがなの練習をしている。 人前で発表するということについても,1年生の時から,朝の会,帰りの会,生活科,道徳, 特別活動の時間などを中心に取り組んできた。朝の会,帰りの会では司会をしたりスピーチを したりしている。家に帰ってからも母親と一緒に朝の会(帰りの会)ごっこをするくらいとて
も気に入っており,日直になるのをとても楽しみにしている。 生活科の学習では,幼稚園児を相手に,虫はかせになって説明をしたり動きをまねたり,秋 の自然物を使っておもちゃを作って友だちと一緒に自分たちのコーナーの説明をしたりするこ とを経験している。交流学級の友だちの発表やセリフまでよく覚えているが,いざ自分の番に なると,恥ずかしくて小さい声になったり何にもしゃべらなくなったりしてしまうことがあっ た。また,グループでの活動はなかなか集中して取り組めず,友だちを頼ることが多かった。 そのため,自分の役割を十分果たすことができなかった。 道徳の学習では,1時間の中で必ず自分の意見を言う場面を設定してきたので,初めのうち は何を言ってよいかわからずじっと黙ってしまうこともあったが,友だちの意見を聞き,少し ずつではあるが人を頼らず自分の考えが言えるようになってきた。 ○ 指導にあたっては,この話に関心を持たせる手だてとして,導入の読み聞かせでは,挿絵や 効果音などを利用し,繰り返しのおもしろさに気付かせたい。そして,「りんごがたべたいねず みくん」の中に出てくる動物たちをあまり見た経験がないと思われるので,動物園に行って実 際に見せたり,ビデオにとって見せたり,図鑑で見せたりしてイメージをつかませたい。 幼稚園の預かり保育の幼児に簡単な劇をして自分の好きなお話を紹介するという場面を設定 することにより,表現しようとする意欲を高めていきたい。また,自分一人で全ての台詞を言 うことは難しいので児童が「ねずみくん」の役で,教師が「りんごを採っていく動物たち」の 役になって進めていきたい。そして,児童が自信を持って取り組むことができるよう,読みや 動作を覚えるくらいまで繰り返し何度も練習させていきたい。また,一つ一つの活動が児童に もわかるようにカードで示し,やりきったらシールを貼るなどしてしっかり認めていきたい。 途中でうまく表現できなくなったり,意欲が持続しにくくなった場合には,しばらく他の活 動(道具作り,招待状作りなど)をさせたり,他の「ねずみくんシリーズ」の絵本をいろいろ 読んだりしながら進めていきたい。台詞や言葉を忘れてしまうことも考えられるので,絵カー ドや台詞カードを用意しておき,活動が途切れてしまわないようにしていきたい。 さらに,最後まで児童のわくわくした気持ちが持続するように,ただ劇をするだけでなく, スクリーンに絵を映したり,効果音を入れたり,途中でクイズを入れたりして,楽しい雰囲気 の中で活動させていきたい。そして,招待状を作って案内したり,劇の発表の日には,準備が できたら幼稚園に電話で連絡をさせ,招待して自分の好きなお話(りんごがたべたいねずみく ん)を紹介したい気持ちを高めさせていきたい。 5.単元の目標及び評価規準 目 標 (観点) 評 価 規 準 (方法) ○登場人物に興味を持ち,絵本のおもしろさに気 付くことができる。 (関心・意欲・態度) ・おもしろかったところや気に入ったところに興味 を示すことができる。 (観察,発言) ○話を聞いて,絵本のあらすじがわかる。 (話す・聞く) ・挿絵を見たり,範読を聞いたりして誰がどんな 順に出てきたかがわかる。 (発言) ○絵本の中に出てくる動物たちの名前を書くこ とができる。 (書く) ・教師と一緒に,絵カードに付ける文字カードを書 くことができる。 (ノート,カード) ◎相手意識を持ち,進んで表現活動をすること ができる。 (話す・聞く) ・「ねずみくん」の役になりきって,動作や台詞を 自分なりに工夫することができる。(観察,発言) ○先生と一緒にねずみのお面とりんごを作るこ とができる。 (作る) ・教師と一緒に紙を切ったり丸めたりして作ること ができる。 (観察,作品)
6.指導と評価の計画 次 過 程 時 間 学 習 活 動 (全18時間) 支援・と評価①∼⑪(方法) ○挿絵を見たり,範読を聞いたり して,作品に興味を持つ。 ○「りんごがたべたいねずみくん」 の劇を幼稚園児の前で発表するこ とを知る 第 一 次 課 題 設 定 1 ようこそプレイルームへ ∼わたしのすきなおはなしを しょうかいするよ∼ ・挿絵をスクリーンに映したり,りんごをもぐ 時の音を入れたりして,絵本の世界に入り込 ませていく。 ①おもしろかったところや気に入ったところを 話すことができる。 (発言) ②幼稚園児の前で,劇をして自分の好きなお話 を紹介したいと話すことができる。 (発言) 第 二 次 追 求 9 ○ 挿絵を見たり,範読を聞いたし て話の筋がわかる。 ○ 絵カードを見て,動物の名前を文 字カードやノートに書く。(2) ○ねずみの台詞を覚える。(2) ○小道具や入り口の飾りを作る。(2) ○ねずみのお面とりんごを作る。(2) ・動物カードを提示し,カードを並べながら考 えさせる。 ③誰がどうやってりんごを採ったか話すことが できる。 (発言) ・まだ書くことのできない字は,先にマスの中 に字を書いておき,書く意欲を失わないように させる。 ④教師と一緒に動物の名前が書ける。 (ワークシート・カード) ・絵カードをヒントにして動物の特徴を思い出 させ,台詞につなげていく。 ⑤教師の後についてねずみの台詞を言い,繰り返 し練習することができる。 (観察) ・劇をしたときのことを思い出させ,どんなも のを作ったらよいかを考えさせる。(1年生の 発表会のビデオを用意しておく) ⑥自分の考えが言える。 (発言) 教師が一緒に形を描き,色を塗ったりはさみ で切ったり,のりで貼ったりさせる。 ⑦お面とりんごを完成させることができる。 (作品) ・客席側に教師が立ち,前を向いて台詞が言え るよう声をかける。 ・スクリーンに映したり,音を入れたり,クイ ズを考えたりするなどの活動は,児童の興味 を大事にし,負担にならないようにさせる。 第 三 次 整 理 5 ○劇の練習をする。 ⑧動作をつけたり台詞を気持ちを込めて言うな ど工夫して表現することができる。 (観察)
第 四 次 表 現 ・ 発 信 2 本 時 2 / 2 ○招待状を作る。 ○劇の発表をする。 ・自分ががんばろうと思っていることをパソコ ンで打たせる。 ⑨自分で発表のめあてを考え,発表することがで きる。 (発言) ・自信を持って最後まで自分の役が演じられる よう,動物の絵カードや台詞のカードなども用 意しておく。 ・準備ができたら,幼稚園に電話をさせる。 (用件が正しく伝えられるようカードなどを 用意しておく) ⑩自分の台詞を工夫しながらみんなに聞こえる 声で言うことができる。 (発言) 第 五 次 評 価 1 ○活動を振り返る。 ・振り返りカードに書かれている観点を教師と 一緒に読み,自分で◎,○,△を付けさせる。 ⑪自分がどれくらいがんばったかを振り返るこ とができる。 (観察) 7.本時の展開 (1)本時の目標(観点)及び評価規準(評価方法) ◎ねずみの役になりきって,みんなに聞こえるような声で台詞を言うことができる。 (話す・聞く) ・声の大きさを変えたり,感情を込めた言い方をしたりしている。 (発言) ○幼稚園児との交流を楽しむことができる。 (関心・意欲・態度) ・幼稚園児と積極的に関わり,楽しんでいる。 (観察) (2)準備物 ・プロジェクター ・パソコン ・動物の絵カード ・動物の名前文字カード ・ねずみのお面 ・台詞カード ・課題を書いたカード ・カセットデッキ (3)学習の展開 学 習 活 動 支援・と評価*(方法) 課 題 設 定 ○本時の学習課題を確認する。 ようちえんのみんなに きこえるように げきのはっぴょうをしよう ・本時の課題を確認させることで相手を意識して発表 ができるようにさせる。 *自分で学習のめあてを考え,発表することができる。 (発表) 追 求 ○劇の準備をする。 ○劇の練習をする。 ○ 準 備 が で き た こ と を 幼 稚 園 に 連 絡 する。 ・準備物のリストアップ表を作っておき,準備ができ たかチェックさせる。 *人を頼らず自分で用意する。 (観察) ・準備物がそろったら,劇の練習をさせる。 *自分から進んで練習することができる。 (観察) ・事前に用件や電話番号を書いたカードを用意してお き,それを見ながら電話をさせる。 ・電話の対応の仕方については十分練習させておく。 *笑顔で次々に言葉が出てくるような電話の仕方がで きる。 (観察)
○劇の発表をする。 ○幼稚園児に感想を聞く。 ○幼稚園児と一緒にりんごを食べる。 ・できるだけ児童の力で演じられるように待つ。台詞 や動作が出にくい時には,台詞のカードを見せたり, その場に応じた助言をしたりする。 *ねずみの役になりきって,みんなに聞こえる声で演 じることができる。 (観察) ・気に入ったところやおもしろかったところを聞くよ うに促す。幼稚園の先生と連携をとり,答えてもら えるようにお願いしておく。 *幼稚園児に質問をすることができる。 (発言) ・午前中にりんごを切ってすぐに食べられるように準 備しておく。 ま と め ○本時の活動を振り返る。 ・めあてが守れたかを振り返らせ,本時の活動で一番 楽しかったことを発表させる。 * 今 日 し た 活 動 を 振 り 返 っ て 感 想 を 言 う こ と が で き る。 (発言)