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発生論的運動学に基づいたバレーボール指導の試み:―オーバーハンドパスにおける動感化能力の発生に焦点をあてて―

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(1)学位論文.  発生論的運動学に基づいたバレーボール指導の試み ∼オーバーハンドパスにおける動感化能力の発生に焦点をあてて∼. 兵庫教育大学大学院 学校教育研究科. 教科領域教育専攻 生活健康総合内容系コース.           MO9219F足立学.

(2) 目. 次. 1 緒言・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  1. H 研究の方法  1.「発生論的運動学」に関わる諸概念について検討.   1)対象・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 4   2)分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 4  2.オーバーハンドパス技術構造について検討.   1)対象・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 4   2)分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 4  3.オーバーハンドパスにおける動感化能力発生の指導実践.   1)対象・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 4   2)実施期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  4   3)調査及び方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  4. 皿 研究の結果及び考察  1 「発生論的運動学」に関わる諸概念について検討   1)日本の発生論的運動学の歴史的変遷と概念・・・・・・・・・・・・…  6   2)運動発生に重要なコツとカンの世界・・・・・・・・・・・・・・・…  9   3)実施者の学習状態を知るための「動きの形成位相」・・・・・・・・…  10.   4)実施者と指導者に必要な身体知の形成「動感創発(覚える)身体知…  12   5)指導者に必要な身体知の形成「動感促発(教える)身体知」・・・・…  15.   6)発生論的運動学の分析方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  17. 2.オーバーハンドパス技術構造について検討   1)オーバーハンドパス重要性と緩衝動作・・・・・・・・・・・・・・…  18   2)オーバーハンドパスのハンドリングの重要性とそのコツ・・・・・・…  19.   3)オーバーハンドパスの局面構造・・・・・・・・・・・・・・・・・… 21   4)オーバL一一一一ハンドパスに必要な動感化能力と修正改善・・・・・・・・… 23.

(3) 3 オーバーハンドパスにおける動感化能力発生の指導実践  1)課題抽出・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  25. 2)指導プログラムの作成及び指導実践・・・・・・・・・・・・・・・…  29 3)指導実践の結果及び考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  34. rv「 総  i括・ ・ ・ …. ・ 49.    注釈・・・…. ・50.    引用・参考文献・. ・50.    謝辞・・・…. ・51.

(4) 1緒 言  児童生徒の体力低下が指摘されるようになってすでに二十年以上が経つが,昨年あたり から測定項目では低下傾向に歯止めがかかりっっあるとの結果が出てきた。しかし,いく ら回復傾向にあったとしても,日常的な動作はもちろんのこと,スポーツに必要な基礎的 運動能力や,基本的技能に問題を持つ子どもが多く存在していることは依然として変わり はない。この基本的技能の問題の一例として,体育授業における実践現場S女子大学の保 健体育教員養成課程の球技「バレーボール」授業において,基本技術のオーバーハンドパ スができない学生が多く存在する。一般的にバレーボールを楽しむ上で,このパス技術を 習得していなければ,バレーボールの本質や独自的な面白さを味わうことはできない。バ レーボールの本質的な楽しさとは,攻防(ラリー)を続けることや,三段攻撃による得点 を得ることにあり,オーバーハンドパスの技術習得をすることでボールを正確に味方に送 り,そのボールを味方の攻撃となるスパイクにつなげるための「トス」を行うことにより,. 競技性はより向上することになる。このことから,オーバーハンドパスは,バレーボール 競技にとって必要不可欠な「技能」なのである。.  では,大学生が今までに学習してきた過程において,なぜ基本技術のオーバーハンドパ スが習得されなかったのか,その原因として次の三つが考えられる。.  その一つは,学習指導要領において,ここ数年の小学校・中学校・高校のバレーボール 授業では,基本技術の習得よりも運動に親しむ態度や特性を知ること,戦略・戦術を学ぶ ことが重要視されていることにある。体育授業のバレーボールは,小学校でのソフトバレ ーボールを第一段階としてバレーボールに慣れ親しむ学習をはじめ,中学校ではボールが. 糸巻き製4号検定球に変わり,技術面によるレシーブ・トス・スパイクなどの難易度が増 しながらも,ある程度の技術練習をした段階でゲームを行うことになる。高校では,中学 校の体育授業において技術習得はなされているという過程から授業が始まり,ゲームを中 心としたバレーボール競技の体験を重視した授業展開となるのである。この小学校・中学・. 高校のバレーボール授業の各段階を追っていくと,バレーボール特有のオーバーハンドパ スの技術習得に関しては,置き去りにされていることがわかる。  二つめは,パス時にボ・一一・ルがあたる衝撃の痛さから,その習得が敬遠されがちなことで. ある。オーバーハンドパスを行う際,遠くに飛ばそうとしたり,高く上がったボールを打 ち返そうとした時に,突き指をするケースがよく見られ,「指や手が痛い」との理由から技 術練習が敬遠されるのである。.                    1.

(5)  三つめは,従来の運動指導法に対する問題である。三木1)によれば,「従来の指導法は,運動 感覚的な動きを覚えさせるための学習指導と,技術ポイントとその手順を示して学習活動を効果的にマネ ージメントする学習指導との区別がついておらず,時には学習計画を子どもに提示しただけで終わってし. まうケースが多く見られる。」と言っている。その結果,子ども達は自らの動きの感じ(動感). を発生することなく,動きの本質を味わえないまま学習を終えていたのである。.  これら三つの問題を解決するために,動きの基本構造を明らかにした上で,実施者自ら の感覚で動きを覚えることのできる指導理論,金子の『発生論的運動学』に着目し,本研 究の指導法として取り入れることは有効であると考えた。  先の三木2)は「運動学習にとって最も大切な「できる」ようにするためには,どうしても自分の身体 の動かし方のコツがわかる学習,すなわち,子ども側に立った運動感覚能力を育てる動きの学習を問題に しなければならないのである。そこには,運動感覚的な指導理論としての動きの発生論的蓮動理論が欠落. していたのである。」といい,発生論的運動理論の必要性を論じた。この運動学の概念は,実. 施者の内面にある動きの感じに共感し,学習状態を把握した上で,技術習得に必要な動感 化能力(私の動く感じ)を発生・充実させることにある。金子によると,「動きを覚えること は運動感覚的な世界の問題であり,自然科学的に数量化した客観的データをいくら詳細に示し,コンピュ ータでそのシュミレーションができるとしても,それを人間がどのように覚えるかは別の問題である」と. している。これを走る動作に例えると,記録の優れた多くの選手データにより,理想的な フォームを作成し指導したとしても,それが実施者自身のパフォーマンスを上げることが できるかはわからない。それよりも,実施者自身の運動感覚で動きを覚えることが重要で あるとしている。  また,動きを覚えるためには,身体による「わかる」と「できる」の統合が必要であり,「したい のだができない」というパトス(悩む)的な動きの世界の中で試行錯誤の末,やっとコツをつかみ,はじ めて動きを覚えることができるようになるのである。動きを覚えるためのプロセスは,いろいろな動きの 感じを試しながら探りを入れ,実際に自分でやっているような動きの感じを思い浮かべ「わかるような気 がする」段階をへて,偶然にもやろうとして動きができ「できそうな気がする」段階へと進んでいくこと となる。そこで,少しずつ「動ける身体」を獲得するようになると三木3)は述べている。.  このように発生論的運動学は,従来の運動指導では難しいとされていたコツやカンの習 得について,主体となる実施者が自らの感覚で運動を覚えること,すなわち,自分の身体 で動き方のコツが「わかる」ようになり,同時に動きのかたちが現れ,運動が「できる」 ようになっていく出来事に関する動感化現象の理論である。そして,「できる」という喜び                      2.

(6) が内的衝動となって,自ら学ぼうとする意欲にもつながっていく質的な指導法である。.  本研究では,オーバーハンドパス技術の基本構造を明らかにした上で,発生論的運動学 の指導法及び重要概念を整理し,オーバーハンドパスにおける動感化能力を発生させる指 導を試みることとした。. 3.

(7) H 研究の方法 1.「発生論的運動学jに関わる諸概念について検討  1)対 象.   発生論的運動学の著書及び発生論的運動学を活用した実践研究の学術論文。 2)分 析.   学術論文及び著書を読解,分析し,自分の身体で動き方のコツが「わかる」ようにす   るための発生論的運動学の概念整理。. 2.オーバーハンドパス技術構造について検討  1)対 象.   オーバーハンドパス技術に関する学術論文と筆者の指導実践でのコツ。 2)分 析.   学術論文及び著書より,オ・一一・バーハンドパス技術構造を整理し指導法を導きだした。. 3.オーバーハンドパスにおける動感化能力発生の指導実践  1)対 象.   兵庫県三田市内の少女バレーボール経験者小学六年生女子児童10名を対象とした。 2)実施期間.   2010年4,月下旬∼10,月上旬(計6回)  3)調査及び方法.   本研究では,発生論的運動学の指導法を基に,被験者がどのように動感化能力を発生・.   充実させることができれば,オーバーハンドパスの技術習得がなされるのかを調査す   る。方法は,調査対象となる被験者の技術習得状況を知るため,オーバーハンドパス   のパス能力テストを実施し,運動中の個人観察により,動きの課題と習練形態(運動,.   技,かたち)に必要とされる(まだ感覚として存在しない)動感化能力を抽出するこ   ととした。抽出された課題より,動感化能力発生のための指導プログラムを作成し,.   指導実践を行い,分析方法については,発生論的運動学の形態発生分析と促発処方分   析による分析を行った。.   ①パス能カテスト    被験者の技術習得状況を把握するために,オーバーハンドパスの技術テストを行っ.                    4.

(8)  た。テスト項目は,直上パス・壁パス・距離パスの3種目とし,指導者による運動  中の個人観察,VTRによる動きの収録,回数及び距離を記録した。 ②課題抽出.  パス能力テスト実施時の個人観察記録とVTRから,動きの課題と習練形態に必要と  される動感化能力を抽出した。オーバーハンドパスに必要とされる動感化能力につ  いては,八つの(運動感覚)能力をあげ,「充実している」「充実していない」の二  っに分け評価した。(P29表10). ③指導プログラムの作成.  課題抽出から導きだされた,技術習得に必要とされる八つの動感化能力を発生・充  実させるための指導プログラムを作成した。. ④指導実践.  指導実践では,作成したプログラムに沿って一斉指導をした。指導時には,被験者  の学習状態がどの形成位相(P10:「やってみたい」と思うことから「いつでも思う.  ようにできる」まで被験者の状態を五つの段階に示したもの)にあるかを探りなが  ら指導を行い,被験者が形成位相による「わかるような気がする」探索位相にある  と判断できた時点で,その被験者を対象に動きの感じを発生させるために,できる  限りわかりやすく簡潔な言葉や示範による指導を行う。その後,被験者が「偶然で  きた」偶発位相に達したと評価できた時点で「そうだよ」「できた」と声をかける。.  以降は,そのまま繰り返し運動が行えるよう「そう,そう,そう」などとリズムを  とりながら声をかけ,連続して運動が行えるよう指導をする。指導記録は,指導者  による運動中の個人観察と,VTRによる動きの収録を行った。. 5.

(9) 皿 研究の結果及び考察 1.「発生論的運動学」に関わる諸概念について検討 1)日本の発生論的運動学の歴史的変遷と概念.  日本の運動学の歴史は,1950年代までさかのぼる。その当時には,我が国のスポーツ現 場において,身体運動を科学的観点から分析することに主眼を置く研究が盛んに行われる ようになっていた。そこでの分析方法としては,精密科学的運動学(キネシオロジー)注1>. が一般化され,物体としての身体運動はその機械論的なメカニズムを解明するという因果 法則に基づく運動理論が主流になっていった。そのため,個人の動きの感じやコツやカン といった感覚的概念は主観的で科学的でないものとして受け入れられなかったのである。. その結果,現場指導において,運動のコツやカンの分析方法は研究の対象にされず,現場 で知りえた者だけが知る「技」となり,コツやカンは秘密のベールに包まれたままとなっ ていた。.  1960年代になると,精密科学的運動学とは全く別の現象学的理論体系を持つ,新しい運 動学がドイツから入ってくることとなった。それは,マイネル著の「Bewegungslehre」が 金子の翻訳によって「スポーツ運動学」として出版されたことに始まり,新しい運動理論 の考え方として感覚論的運動学が大きな反響を呼んだのである。しかし,現象学的人間学 的理論の難解さから,十分にその分析方法が理解されず,定着化することができなかった。.  そして,この運動学が転機を迎えたのがマイネルの急逝1973年から20年後に遺稿が発 見され,金子の手によって遺稿を翻訳するとともに補稿を加えることで「動きの感性学」. が世に出たことである。金子は,同時に発生論的運動学の体系化を試みており,2002年の 「技の伝承」に引き続き,2005年には「身体知の形成」(上・下)が,2007年に「身体知. の構造」が発刊されたことによって,発生論と構造論,そして伝承論という三重の塔とし ての運動理論が構築されたのである。そして,2009年には金子運動学の集大成として「ス ポーツ運動学」が世に出されたのである。.  このスポーツ運動学は,目的論を基に身体知の発生や技の伝承を分析し,その原理や本 質・法則を解明するために体系化された運動理論を目指したものである。金子4)は,「身体知 分析論としての運動学の構図は,スポーツ領域における身体知発生の地平構造を明らかにし,身体知伝承 を活性化する方法論を探ることにある。ここでの身体知発生とは,身体知発生という時の身体は生理学の 分析対象となる物質身体ではない。その発生という表現も分子生物学的な個体発生が意味されるものでは ない。ここで用いられている「身体知発生」という時の身体(ビュシス)とは,オーストリーの精神神経.                     6.

(10) 学者アウァスペルクの表現を借りれば「生き生きと体験しっっある身体なのであり,心を排除するのでは なく,それを現出している」身体が意味されているのである。身体知は運動と知覚の統一体として動感化 能力に支えられ,有意味な実存運動としてその統一的意味形態を成立させることになる。」と論じた。こ. の新しい身体知発生論こそが,スポーツ運動学の中核を占めることになり(その他に,目 的論や感覚論がある),これこそが金子の解く身体知の発生となる「発生論的運動学」の始 まりなのである。発生論的運動学における身体知は,身体と心が一体化することにより,. 運動様態が表現されるものであると考えられ,運動の本質を知るには,この知覚的な運動 感覚や運動を覚えるためのプロセスを知ることが必要なのである。時には,一つの技術を 習得するために,身体の反応・反射運動となる反復練習なども必要とされるが,やはり運 動そのものを理解するためには,実施者自らの内面にある動きの感覚(動感)を発生させ,. 運動として表面化することが発生論的運動学の目的なのである。このことから,金子は自 然科学の精密科学的運動分析から導き出される運動理論とは違い,現象学的・人間学的研 究を基盤にした発生論的運動学の理論の重要性を訴えたのである。そこには,客観的デー タによるコンピュータ■一一一・シュミレーションなどの動きを表示し,実施者がその動きを機械. 的に表現できたとしても,動きをどのように覚えるのかは,その人の運動感覚に委ねられ ることを意味していると考えられる。.  次に,動きを覚えようとしている実施者に対し,指導者側の働きかける内容について, 三木5)は「実施者自身がコツをつかむためには,個人の持つ運動感覚能力に支えられておりその能力が総 動員され,それらを統覚(いろいろな運動感覚能力を身体のなかでひとつの動き方にまとめること)する ことによってはじめて動きの姿を現すものである。そのためにも指導者は,コツをつかむために自らの運 動感覚世界の中で悩み苦しんでいる子どものパトス的世界に共振しながら,決してマネージメント的管理 指導をするのではなく,子ども自身に足りない運動感覚的なアナロゴン(類似の運動)をもちいたりして,. 子どもが動きのメロディーを奏でることができるように導いてやることが必要である」と論じた。つま. り,指導者は「したいのだができない」という実施者側の内面に入り込み,今どのような 学習状態におちいり,どのように思い悩んでいるのかを知り,不足している動きの感覚を 類似した運動を用いることで,実施者自らの運動感覚で動きを覚えさせることができると いうことである。.  また,指導者が実施者の情況を把握するために金子6)は,「〈生きられる〉動きはく自己運動 〉として,〈今・ここ〉というく身体性〉のなかで動きのくかたち〉を成立させることができる。しかし,. そこには,「やろう」としても「できない」というパトス的運動の世界が存在するのである。」といい,.                      7.

(11) ここでは実施者がどこでつまずき,思い悩んでいるのか,その学習状態を知る必要がある としている。そこで,発生論的運動学では実施者の学習状態を五つの段階に分け,把握す ることとしている。これら各段階を説明すると,まず「やってみたいと思う」段階(原始 向位相)から,実施者自らがいろいろな動きの感じを試しながら探りを入れている状態「わ. かるような気がする」段階(探索位相)を経て,次の「偶然にも動きができた」段階(偶 発位相)へと進んでいくこととなり,その結果,自らの運動感覚によって少しずつ「動け る身体」を獲得することができるようになるのである。次に,運動が「できる」という段 階からさらなるステップアップは,「いつでも,どこでも,思うように動くことができる」. 段階(図式化位相)まで高める必要性があり,さらにスポーツを楽しむために,周りの状 況に応じて「自在に動くことができる」段階(自在位相)を目指すことになるのである。. これらの学習状態が,今,目の前の実施者がどの状態で立ち止まり,悩んでいるのかを知 るために必要な五つの物差しとなるのであり,金子はこれを「動きの形成位相」とした。 また,三木7)も形成位相の重要性について「動きの指導には,形成位相に応じた動きの意味構造を. 理解することで,はじめて一人ひとりに合った指導ができる」といった。また,形成位相に応じた 動きの意味構造について三木7)は,「今・ここ」で動きっつある運動の中に未来の予測と過去の感じ を含み,常に止まることなく未来に流れていく運動の中に,実施者の運動感覚意識がどのように現われる かを表すものである。すなわち,実施者の動きの習得レベルに応じて,実施者がどんな動きの感じを持っ て動こうとしているのかを指導者が共感して理解することが必要なのである。と論じている。これは,. 指導者が「動きの形成位相」により,目の前の実施者がどの学習状態にあるのか,どのよ うに悩んでいるのかを把握した上で,動きとして生まれつつある感覚を発生させる指導を しなければならないと説明しているのである。.  金子が提唱する「発生論的運動学」は,実施者が運動を覚えるためには自らの運動経験 を統覚することで動きが覚えられるとし,指導者は実施者の学習状態を把握した上で,そ の運動感覚や身体知発生をさせるための指導技術が必要であると考えられる。  以降において,発生論的運動学の「コツとカン」,指導者が実施者の学習状態を知るため の「動きの形成位相」,実施者・指導者に必要とされる「動感創発身体知」,実施者を観察 したり心的状況を聞き取るための交信技術となる指導者側の「動感促発身体知」について, 詳しく説明をする。. 8.

(12) 2)運動発生に重要なコツとカンの世界.  筆者自身が一般的によく耳にしたり活用したりするところでは,まず,コツと言えばバ レーボールの指導実践時,「今から,オーバーハンドパスが上手くできるためのコツを教え ます。」などと,実施者の関心を高めるために口にし,実際に自分が知り得た難しいとされ. る動きを,示冷しながらできる限り分かりやすく,技術習得できるように指導を行うこと がある。次に,カンという言葉は「野生のカン」「動物的カン」などと耳にすることがある。. 野球を例にすると,長嶋茂雄の守備を「野生的・動物的カン」と解説者は説明していたが,. ここでのカンは,通常考えられない守備位置に守った時に打球が飛んでくるなど,自分の 「なんとなく」から,結果として正解を導きだすことである。または,捕球動作からスロ. ーイングにかかる時間も短く動物的(頭で考えることなく反射的に)行動を行ったりする ことを指す,このような例がある。大半の人が,コツやカンに対し,これらのような使い 方をしているであろう。コツとカンの定義について金子8>は,コツとは,自我を中心化したもの で,「私が動くことができる」という自分自身の身体そのものに向けられた動きであり,自らの運動経験や 知識を駆使し動きとしての動感が発生・充実した結果,掴むことのできる究極の動きなのである。また, カンとは,場の情況を先読みすることができ,それに応じた動き方を選び,判断して実行に移せる動きの ことをいう。また,コツやカンは,古くはアスリート選手や有名指導者にしか持ち得なかった技とも言わ れ,いわば伝統芸能と同じ職人芸の一つとしてその多くが秘密のベールに包まれたままであった。では, なぜそのような秘密とされていたのか。それは,コツを掴んだ選手自身が伝承者として文字化したり解説 することもなく,知りたいと思っている他者も,動き自体を分析する方法がなかったのである。これこそ 「コツを掴んだ者だけぞ知る技」となり,秘密にしていたのではなく,結果として解明されなかったもの なのであった。カンに関しても同様,分析することもなく運動学的根拠で示されることがなかったため,. 何の解明もなかったのである。と説明をしている。運動一つひとつの動きには,重要性の大小. は別にせよコツを伝承することは必要と考える。では,なぜ必要なのか。それは,運動の コツを伝承する者がいなければ,技や伝統だけでなく,競技そのものが継承されることな く消え去ってしまうことにもなりかねないからである。  コツとカンを教えることに対し,金子9)は二つの大きな難問があると指摘している。一つ は,「自分にしか分からないコツやカンといった運動能力というものの発生様態(発生する物のありかたや 行為のありさま)をはたして厳密に分析ができるのか」という問題である。さらにもう一つは,「自分の身. 体の中に密やかに住み込んでいるコツやカンを多くの人に移せるのかという難問がある」とした。運動. 文化における伝承価値をもつ動きとして,結晶化されたコツやカンというものは,金子の                       9.

(13) 2002年「技の伝承」でも紹介されているが,これまでもいろいろな研究対象に取り上げら れてきたようである。しかし,科学的に精密に分析することはできず,解決の糸口を見つ けることができなかったとされている。これらを解決に導くために,発生論的運動学では, 技を身につけつつある人の運動感覚世界を明るみに出し,そこでどのような運動感覚の能力が間われるの か,それは実施者がどのような動きの形成位相を経て動きを覚えていくのかを問題にする。今ここの運動 感覚が構成化され,一つの時間的ゲシュタルト(知覚現象や認識活動を説明する概念で,部分の総和とし てとらえられない合体構造に備わっている)をもった運動感覚の意味が発生していく様態を解明すること でコツとカン,技の伝承がなされていくのであると金子lo)が論じた。.  このように,従来の運動指導法では不可能とされていたコツやカンの指導が,主体を実 施者におき,技を身につけようとしている実施者の学習状態が現在どの状態にあるかを知 った上で,今必要とされる動感化能力(動きを感じるための感覚的運動能力)を発生させ るための指導(アブU一チ)を行い,自らの感覚で知り得た運動,自分の身体で動き方が 「わかった」,このプロセスがコツをつかむこととなる。また,カンを養うには,コツをつ. かむ状況下で発生する場の情況を先読みしたり,それに応じた動き方を選び判断して,実 行に移せる動きを養うことにより運動全体が捉えられることになる。この状態が,カンを 養うことになるのである。従って,カンとは習得できるものではなく,動きの中で芽生え, 半ば無意識的に発生するものである。.  これらのコツを教えたりカンを発生させるためには,実施者の学習状態や情況を知るこ とが必要となる。そこで,技術習得しようとする実施者が,どのような状態で立ち止まっ たり,悩んだりしているのかを知るために,金子は五つの学習状態に分けた。それを,「動 きの形成位相」といい,次に詳しく説明をする。. 3)実施者の学習状態を知るための「動きの形成位相」.  発生論的運動学では,指導する際の実施者の学習状態を把握するために「動きの形成位 相」という五つの状態を示している。実施者は,目の前に提示された動きに対し「やって みたい」と思うようになり,その動きを自分の持っている運動感覚と運動能力を統覚させ 動きを成功させようとする。そこで,偶然的にも「できた」と動きを感じ,その偶然が何 度も繰り返すことによって自らの動きとなり,自由自在に動くことができるようになる。 これが,運動ができるようになるまでの学習状態を五つの位相に示した形成位相である。                      10.

(14) 図1では,動感化能力養成研究会資料を基に動きを覚えるプロセスを表したものである。. 「できる」までの学習状態(動きを覚えていくプロセス). 襟締隷ぜ篭1=乙讐. 式化位相レヒ 在位相. ⋮⋮liL.   £擬  i魁孕… 麦鷲. ●麟「.  1思う」  …な気がす… L−2i i..」?J .,i    l. thJ.        図1:動きの形成位相(三木の動感化能力養成研究会資料より). 表1は,金子が示した五つの各位相について,三木11)が詳細説明をしたものである。               表1:五つの「動きの形成位相」 O原志向位相:目の前に示された運動に対して感情的に嫌ではないというかたちで,すでに運動感覚的       に動き方に共感が生じ「やってみたい」と思う状態にある。. O探索位相:私のアナロゴン(類似)的動きを駆使して探りをいれ,運動感覚の触手を伸ばして動き       方を探索する。なんとなく「わかるような気がする」と思う状態にある。. o偶発位相:はじめて「できる」ときであり,偶然に「コツをつかむ」ことである。何となく「でき       そうな気がする」という身体状態感をもって,コツをつかむためにまぐれ当たりの頻度.       を高める状態にある。 0図式化位相=「思うように動くことができる」感じに出会い,コツは身体化される。さらに,コツの       危機,修正や技幅への志向などに向かう状態にある。. O自在位相:自在に動けるということ,他者とのかかわりの中で自ら動くのに何の心身の束縛も障害       もなく,感性(むだがなく,安定し,即興的な動き)や体感能力(気配を感じ,状況に       応じる動き)など,動きと合体した心の持ち方へ「いつでも思うように動くことができ.       る」の志向状態にある。.  図1及び表1の説明をすると,実施者は,原志向位相の状態において「動きをやってみ よう」と試みる状態であり,探索位相では「一生懸命自分の持っている能力を最大限に活 用して運動を行おう」としている状態である。ここで優れた運動感覚・運動能力を持った 者は,何事もなく偶発位相によってまぐれで一度でき,それを何度も繰り返すことで図式 化位相の思うように動くことがでるようになるのである。そして自在位相では,自分だけ                       11.

(15) の動きではなく他者とのかかわりを伴うゲームなどでも自在に動くことができるようにな る,これが運動を覚えようとする学習者の状態を示すものである。しかし,全ての実施者 が全ての運動に対し,最終段階の自在に動くまで達成するとは限らない,時には「できた ような気がする」になかなか遭遇することができず,パトス的状態に陥り,そのまま運動 を終えてしまうと,体得できない・できなかったという結果になるのである。.  また,三木12)は実施者の学習目的ごとに,形成位相別に分類したものを以下のように論 じた。(表2).               表2:学習目的から形成位相を分類 ◎できない運動を覚える学習(動きの発生・習得にかかわっての学習)では,子どもの状態が原志  向位相→探索位相→偶発位相のどの位相にあるかによって指導内容が決まる。. ◎できる運動をよりよいものにする学習(動きの習熟・修正に関わっての学習)では,偶発位相→  図式化位相における指導内容が中心になる。. ◎他者と協力したり,いろいろな情況のなかで使えるようにする学習(動きの自動化・適応の学習)  では,図式化位相→自在位相における指導内容が中心になる。.  そして,指導者は,動きの形成位相から実施者の状態を知るほか,上記の学習用途によ る形成位相の活用と動きの意味構造を理解することの重要性,実施者の運動感覚意識がど のように現われているのかを感じとり,習得レベルに応じてどのような動きの感じを持っ て動こうとしているのかを共感しなければならないのである。.  次に,この形成位相による学習状態がわかれば,「できるようになりたい」が,なかなか 「できる」にたどり着くことができず,思い悩んでいる実施者に対し,動きの学習を支援. することが指導者には求められる。そこで,次なる課題として「動感創発身体知」をあげ る。この身体知は,動きを覚えるために実施者及び指導者に必要な,時間や空間を感じ, 動きのコツやカンを覚え,技を洗練化したり修正化するためのものである。. 4)実施者と指導者に必要な身体知の形成「動感創発(覚える)身体知」.  動感際物身体知とは,動きを覚えるための身体知であり,運動を覚える実施者にとって も,運動教える指導者にとっても必要とされる身体知である。この身体知は,四つの身体 知で構成され,次のとおりとなる。①今ここの時間や空間を感じて動きを覚える始原身体 知,②目的とする動きのかたちを作り出すことのできるコツ(「私が動くことができる」と                      12.

(16) いう私の身体そのものの向けられた動き方)やカン(場の情況を先読みすることができ,. それに応じた動き方を選び,判断して実行に移せる)を覚える形態化身体知,③より上位 の身体知を求めて,洗練化のために修正する機能を持ちながら新しい動き方を生み出す洗 練化身体知,④動感化能力に修正を加えながら動きを覚える修正化身体知がある。これら によって構成される各身体知は,さらに細分化され,運動が始まる準備段階(体感身体知 の定位感能力・気配感能力)から動きの微妙な変化や最終的な修正までを細かく分析でき るようにしているのである。(表3参照).  動感創四身理知の四つの身体知により,自らの感覚で動きを覚えたり,自らの能力によ って動きに修正を加えることにより,動きの本質を味わうことができるのである。指導者 は,実施者がどの動きの形成位相の「できる」を目指して学習をしているのかを知り,動 感促発身体知(以降で説明するが,指導者が教えるための身体知で,主に観察をしたり,. 交信をすることによって実施者の状態を知り,代行によって実施者の間違った動きを知ら せたり,動きを教えるための身体知をいう)によって実施者がどのような動感創発(覚え る)身体知が空虚で充実していないのかを見抜かなければならない。その結果,実施者の パトス的状態を回避するために,指導者は自らが知り得た運動(コツ)や経験を駆使し,. 動きを覚えようとする実施者への支援・援助行為を繰り返すことになる。それには,細か く区分される動感創発身体知の各能力による分析と,それを理解した上での指導プログラ ムの作成及び綿密な指導計画が必要となることは言うまでもない。.  そこで,発生論的運動学では,より一層の指導効果を高めるために「動感促発身体知」. による実施者を見抜くための観察身体知,現状の悩みを訊き出す交信身体知,修正を加え るために実施者の動きを真似る代行身体知などを活用し,より細かな分析や実施者の状態 を知ることができるのである。動感促発身体知は,「動きの形成位相」の状態をより確実に. つかみとり,処馴化することによって,どの「動感早発身体知」を活かし,より効果的に 指導するかを決定する能力を持つものであり,次に詳しく説明をすることとする。図2は, その指導プロセス全体を示すものとして,三木が資料化したものである。. 13.

(17) 表3;動感創発(覚える)身体知の詳細説明 ①始原(今ここを感じる)身体知1今ここを感じることができる身体知として,動き方を覚えるための基盤となる身体知  ◎体感(ここを感じる)身体知:全身感覚によって,運動空間のrここ」を感じとり,どのような体勢で動いているかを感じとれる身   体知   0定位感能力:自分の体の中に絶対ゼロ点としての「ここ」をおき,それを基準にして,前後,左右,上下などの空間での方向を感.    じとり,自分の体勢がどうなっているのかがわかる身体知   0遠近感能力=運動を行うとき,空間的な近さや遠さ,時間的な短さや長さを感じ取ることのできる身体知   O気配感能力=周界情況からのかすかな気配でも捕えられることができる身体知  ◎時間化(今を感じる)身体知=今という時間を感じる能力で,運動するときの基本となる身体知   O直感化能力=今、動いた感じをとらえる能力として,過去に過ぎ去った動きの感じを残して,「直感」という今の動感メロディーを    とらえる身体知.   O予感化能力二これから未来に起こる動きを感じとることのできる身体知   0差異的時問化能力=直感と予感の動感意識を「現れ」と「隠れ」の差異化現象としてとらえることのできる身体知 ②形態化(形づくりの)身体知=目的とする動きのかたちを作り出すことのできる身体知  ◎コツの身体知(自我中心化身体知):「私が動くことができる」という私の身体そのものの向けられた動き方のコツに関わる身体知   O触発化能力(誘いの):「そのように動きたい」とかf今の動き方よりもっとうまく動きたい」といった動き方への関心や動機づけ    によって,自分の動く感じを知ろうとする身体知   O価値覚能力(評価の)1快い動きやすさや,気持ちの悪い動き方に対して,今ここにおいて何らかの評価を行う身体知   0共鳴化能力(メロディーの):これから動こうとする動き方の中に,新しい動感メロディーを流し出せることのできる身体知   O図式化能力(確かめの):いろいろなコツに出会うが,その中で外すことのできないポイントのコツを確認できる身体知  ◎カンの身体知(情況投射化身体知)=場の情況を先読みすることができfそれに応じた動き方を選び,判断して実行に移せる身体知   0伸長化能力(伸びる):いろいろな情況の中で「私が動ける」という動きの感じが皮膚表面を超えて,その先の対象まで伸長して「私    はそう動ける」と感じる身体知    ・徒手身長化能力(自ら伸びる):いろいろな状況の変化を察知し,時間的・空間的に自分の動ける範囲はどこまでかを身体の先ま     で動感を伸ばし,どのように動くことができるかを判断する身体知    ・付帯身長化能力(ものが伸びる):じかに身につける物や手に持つ用具が自分の身体の一部となって,その動感レベルに応じてそ     のものに動感を伸ばさせることのできる身体知   O先読みの身体知=これから未来に起こる私の運動に対して,私自身がどのように動くのか,どのように周囲の情況に関わって動く    のかを先読みする身体知    ・予描先読み能力(予め読める)=未来に起こる動き方を予め先読みできる身体知    ・偶発先読み能力(とっさに読める):突発的な情況変化に対して,即興的先読みをする身体知   0情況把握身体知(シンボル化)1私の身体を取り巻く情況の流れを敏感に読み解き,それをシンボル化された原理に基づいて,同時    に適切に動くことのできる身体知    ・情況シンボル化能力(情況を判断する):刻々と変化する多様な情況の中からシンボル化された意味構造を読み取ることができる     身体知    ・情況感能力(情況を感じとる)=全体の情況を把握することから,「そんな感じがする」「そんな気配がする」という情況に最適な.     動き方に動感触手を働かせ,決断と遂行が求められる身体知 ③洗練化身体知(仕上げの)=より上位のよりよい身体知を求めて,洗練化のために修正する(洗練修正化)という機能を持ちながら,  より上位の新しい動き方を生み出す(洗練統覚化)という身体知  ◎洗練起点化身体知(洗練化起点づくり):洗練化するための起点になる身体知   O調和化能力(調和を感じる):動き方の全体がうまく調和しているか調和していないかを感じとる身体知   0解消化能力(解消できる)=いったん身につけて習慣化した動感意識を解除してF消し去ることができるかどうかの身体知   O動感分化能力(違いのわかる):一回一回の動き方に動きの感じの差がわかる身体知  ◎時空洗練化身体知(形仕上げ)=より良い動きの形に仕上げていく身体知   O局面化能力(局面を感じる)=準備局面や主要局面,終末局面を私の動感意識のなかでどのように構成されているかをとらえる身    体知   O再認化能力(感じ呼び戻し)=前に出会ったことのある類似している動感意識を再び今ここに感じとることのできる身体知   O優勢化能力(左右を感じる)=動き方の中でどちらか片側の動感運動の優劣を感じとることのできる身体知  ◎力動洗練化身体知(力の入れ方):いつどこで力を入れたり抜いたりするかの力動的な動き方のできる身体知   Oリズム化能力(リズム感を感じる)1自らの動感運動をリズミカルに行うことのできる身体知   O伝動化能力(勢いを伝える):動きの勢いを伝えるために,動き方の中でアクセントを強める力点化と急ブレーキをかける制動化    の鋭い交換を感じとる身体知   O弾力化能力(反動をとれる):自らの動き方に現れる弾み反動の動感を意識して動くことのできる身体知 ④修正化身体知(修正の):動感化能力に修正を加えながら動きを覚える身体知  ◎修正起点づくりの身体知=修正化するための起点になる身体知  ◎仕上げの身体知=修正を加えながら動きの形を仕上げていく身体知  ◎力の入れ方の身体知:いつどこで力を入れたり抜いたりするか修正する身体知. 14.

(18) 発生論的運動学の指導プロセス. 身体知の形成   (指導者). 動きの形成位相  (実施者) 実施者の学習状態]. し動劇発(覚える)躰知  ら. 動感促発(墾える)皇:竺塾」.  ==一一:一LTL:1’:L’一’i. 『  1. 原志向位相 ︿. 《ク. マ }鷹i灘瓢  冨.  1形態化(形づくりの)身体知   l. l・コツの身体知   l. 探索位相. 口1難鴇山山il. i’カンの躰知 i. 支ク.  l洗練化(仕上げの)身体知   l  l ・洗練のための身体知    l. i=辮騰・i. 偶発位相. ミク. 1素材化(素材づくりの)身体知  ・観察(見抜ける)身体知  ・交信(訊き出せる)身体知  ・代行(身代わりの)身体知.  ・動感を現に示せる身体知  ・促発を決断できる身体知 :                     : 聖_一_薩一鉗一一一一帥  一一一一一一一一.  l修正化(修正の)身体知    l. l・修正起点づくりの躰知 l. i撒繍体知i. 図式化位相. 叉ク.  L                    ・. ]. 自在位相 ’. 一 図2:発生論的運動学の指導プロセス(三木の動感化能力養成研究会資料より). 5)指導者に必要な身体知の形成「動感二二(教える)身体知」.  発生論的運動学における,動きを教える能力は「動感促発身体知」と呼ばれ,指導者に とって最も重要な能力であるとされている。動感促発身体知は,指導者自らの経験や自ら が体得した動きのコツを指導に活かし,実施者自身の動感化能力を発生・充実させること で,技術習得へと導くものである。.  ここで,三木13)の体操競技の鉄棒指導の一事例から,体育授業における従来の指導法を. 説明した上で,その違いを明らかにし,発生論的運動学の教える身体知の重要性を説いて いくこととする。運動学習は,身体による「わかる」と「できる」の統合を目指すめざすものである ことから,「できない」ことは別に悪いことでも,その子に能力がないわけでもない。「できない」からこ. そ学習が始まるのである。逆上がり学習を従来の指導法で一例にすると,はじめに示範やビデオなどでど んな運動なのかを見せ,子どもに運動の様態をわからせようとする。それによって,子どもはどんな運動 かを一応頭で理解するが,そのとき,子どもに「どうずればできるの」と聞かれると,教師は「今見たと おりにやればよい」と答えるか,「しっかり足をけって逆さになりながら鉄棒の上に上がる」と説明し,.                      15.

(19) あとは自分でやってみるように指示を出していた。しかし,これでは子ども自身どのようにすれば逆上が りができるのかを教えてもらっていないので,逆上がりという運動が頭でわかっていても,「どうずれば できるのか」といった身体の動かし方については,依然わからないままなのである。従来の指導法の運動 を覚えるプロセスとして人間が運動を覚えるときは,目の前に示された運動を模倣することで覚えていく が,いくら模倣してもできない運動もたくさんある。模倣によって覚えられる運動は,過去に経験した運 動か,類似した運動経験を持ち合わせていることが前提となり,それを持ちえた者だけが覚えることがで きていたのである。これでは,いくら実施者が主体と言っても,一度の説明をし,運動メニューを与えた だけで実施者の主体性にゆだねるというマネージメント的管理指導だけとなり,動き方の学習すべてにお. いて解決できない。ここでの一例は従来の運動指導法であるが,一度の示範から模倣するこ. とだけをイメージさせ,後はイメージ通り身体が動けるまで反復練習をさせ,マネージメ ント的管理のみを行うだけの指導であったとしている。また,ここで習得できた実施者は,. 豊富な運動経験を有し,その経験から同じような動き見つけ出し,それを糸口として新し い動きを覚えていくことになると説明がされている。.  そこで三木14)は,従来の指導法とは違った発生論的運動学の指導プロセスを以下のよう に説明した。指導者は,運動指導で「運動を教える」ことと働きを教える」ことを同じ意味で使って ないであろうか。ここでの「運動」と「動き」は言葉の違いだけでなく,明らかに教える内容に違いがあ ることに気がつかなければならない。すなわち,指導者は実施者に視覚情報として図解やビデオなどで「運 動を教える」としても,それは運動を示しただけであり,「動きを教える」ことまでは指導していないと 言えよう。動きを教える(動感促発身体知)プロセスは,実施者がどのように身体を動かし,どんな動き の感じをもって,いつ,どこで力を入れれば動きのかたちを発生させる(生み出す)ことができるように. なるのかを指導をすることなのである。といい,上記の下線部こそが,指導者に必要とされる発. 生論的運動学の動感促呼身体知であり,主体を実施者におき「動きのかたちを発生させる (生み出す)」ための指導法なのである。従って,従来のマネージメント的管理とは違うこ とがわかる。.  指導者に必要な動感促呼身体知を細分化すると,大きくは二つの身体知(表4参照)に 分けられる。一つめは,動きのかたち(形態化)を成功させるための動感素材(動きの感 じの材料になる運動)を収集するための素材化身開知と,二つめは,実施者の動感化能力 の世界に自己移入して,実施者の形態発生に受け入れられるような方法を新しく生み出し ていくための処方化身体知が存在し,実施者の学習状態を見抜き教えるための身体知なの である。.                       16.

(20) 表4:動感特発身体知細分化表. ①素材化身体知:指導者が実施者に覚える(創発)身体知を目覚めさせ,実施者に動きのかたち(形.  態化)を成功させるための動感素材(動きの感じの材料になる運動)を収集するための身体知.  O観察(見抜ける)身体知1運動に有意味な運動感覚の図式を見抜き,その意味構造を読み取る.   能力  ○交信(訊き出せる)身体知:指導者と実施者の間で動きを身に着けるための動きの感じを相互.   理解できるようにする動感情報の交換能力  ○代行(身代わり)身体知:実施者がまだ身についていない動き方や技を指導者が実施者に代わ   って,その動きの感じを身体の中で思い浮かべて成功させたり(潜勢的に統覚),あるいは修.   正する能力 ②処方化身即知;動感形態の発生を促すためには,実施者の動感世界に自己移入して,実施者の形  態発生に受け入れられるような方法を新しく生み出していくための身体刑.  O道しるべを立てる身体知:実施者が目標となる動感形態を発生させるために,どんな動き方を   目当てにして動くのかなど,実施者の動感形態の道しるべを立てる身体知.  O動感を現に示せる身体知:実施者に動く感じをつかませるための何らかの動き方を視覚的に見   せる提示するための身体知  O促発を決断できる身体知:実施者にどんな動きの感じを体験させるかの方向道しるべに沿って   目当て形態を確認し,その選ばれた目当て形態をどんな情況になれば,いつ動感を促発する営.   みを開始して良いかを判断する身体知. 6)発生論的運動学の分析方法  金子15)は,発生論的運動学の運動分析方法として,構造分析・形態発生分析・促発処方分析の三つ を挙げ,さらに学習者の動感発生を促すためには,動感素材を収拾するための素材分析身体知と,それら. の素材に意味づけをして形態発生に導く処方分析身体知が,指導者には求められると述べている。構. 造分析とは,私たちが目標とする習練形態(運動,技,かたち)は一つのまとまった構造 を持っており,構造をもっていない形態発生は存在しない。その習練形態がどんな意味構 造をもち,どんな動感形態(動きの感じによってかたちっくられ,一つのまとまった動き かたになる)を目標にされるべきなのかは指導者にも学習者にも共通に動感構造を了解し                       17.

(21) ておく必要があり,そのための分析方法である。形態発生分析とは,動感形態の生成消滅 の出来事として受動発生のレベルも含めて分析対象とし,どんな動く感じをもって学習者 に動感形態を発生させるのかを形成位相との関連で分析するための方法である。早発処方 分析とは,動感形態をどのように学習者に伝えるか,伝承のために分析を進める方法であ る。また,金子の著書16)「わざの伝承」では,発生論的運動学の分析方法において,「運動 感覚論的な発生分析では,運動学習者のもつ動感創発身体知と,指導者の動感促発身体知の発生分析がも. っとも重要である」としている。.  このように,金子の発生分析の方法に基づき,習練目標の構造分析を行い,実施者がど の学習状態にあるのかを動きの形成位相から把握し,指導者の動感促発身体知によって実 施者の動感創発身体知をどのように発生・充実させることができるのかを分析するもので ある。. 2.オーバーハンドパス技術構造について検討 1)オーバーハンドパスの重要性と緩衝動作  進藤17)は,バレーボールの本質・独自的な面白さは,「ネットにより分離された競技空間におけるボ ールを介した攻撃・防御空間と攻撃・防御時間の争奪」であり,その実体は「攻撃と防御の相互の目的意. 識的な集団的戦術(コンビネーションプレー)の行使による攻防(ラリー)」にあるとした。このコン. ビネーションプレーによるラリーに欠かせない技術と言えば,オーバーハンドパスである。            表5:ゲームにおけるオーバーハンドパスの役割 【オーバーハンドパスの役割】. ファーストコンタクト:レセプション(サーブレシーブ)やチャンスボールの処理 セカンドコンタクト:トス(オープントス,時間差攻撃トス,速攻トス,バックトス,             二段トス,トスフェイント). サードコンタクト:パスアタック  主にオーバーハンドパスは,セッタ・一一・によるセカンドコンタクトで最も使われ,ここで. のトスアップが成功すれば,攻撃(スパイク)につなげることができるのである。従って, バレーボールにおいてゲームメイクするためには,オーバ・一一一・ハンドパスは必要不可欠な技. 術とされ,バレーボールの本質を味わったり,楽しむ上でも,オーバーハンドパスの技術 習得は必要とされることになる。.                     18.

(22)  また進藤17)は,7b一一バーハンドパスは,ボールを味方に送るための技術であることから, 「味方の次の攻撃的プレーの最善の行使を可能にするための緩衝を伴った柔らかいボールの目標空間へ の送球動作」が必要とされる。と説明した。ここで『緩衝動作』による柔らかいボ・一一一’ルが,味. 方のプレー一・を競技的に面白くしたり,チームカやパフォーマンスを上げる要因にもなるこ. とがわかる。この『緩衝動作』とは,手の中で一瞬止まったような感じから,音がするこ ともなく,ボールが送り出されることをいい,バレーボールの専門用語では「ハンドリン グ」とも表現されている。このハンドリングは,バレーボールの熟年者こそが持ち得るコ ツ(技)であるとされ,体育授業などの短時間でハンドリングを習得させることは難しい とされている。しかし,緒言でも挙げた,オーバーハンドパスは突き指をしゃすく「指が 痛い」と嫌われたり敬遠される例からしても,この緩衝動作を教えることができ,習得す ることができれば,「痛い」という悩みを解消し,多くの人々がバレーボールを楽しむこと. ができると考えられる。では,次にこのハンドリングの重要性と技術習得するためのコツ について説明する。. 2)オーバ・一一・ハンドパスのハンドリングの重要性とそのコツ.  ハンドリングとは,緩衝動作によるボールコントロールのことを指し,オーバーハンド パスの隠れた技の一つとして,競技者が反復練習による自己鍛錬から,その技術を習得す ることで,ボールを自在に操ることができるようになるものとされている。いわばハンド リングは,オーバーハンドパス技術の聖地なのである。従って,このハンドリングのコツ をつかむことが,バレーボール競技を楽しむ上で,最も重要となる。(コツとは,(P9)金 子がいう,自我を中心化したもので,「私が動くことができる」という自分自身の身体その. ものに向けられた動きであり,自らの運動経験や知識を駆使し動きとしての動感が発生・ 充実した結果,掴むことのできる究極の動きなのである。).  このハンドリングのコツ(技)を野球のバッティング技術に例えると,ティーバッティ ングやトスバッティングのように,コンパクトにバットに当てる技術なしに,バッティン グ技術の習得は存在しないことと同じである。いくら素晴らしくイチロー選手と同じ振り 子打法を真似てみても,空振りをしていてはバンディングの本質にはたどり着かないので ある。このように,野球のバッティングであれ,バレーボールのオーバーハンドパスのハ ンドリングであれ,ボールを確実に当てることやボールをコントロールできることの重要.                    19.

(23) 性は同じであり,コツをつかむことは究極でもあり当然必要とされるものである。.  また,ハンドリングを習得させることの利点は,ボールコントロール技術を先行して覚 えさせることで,「痛い」という原因を回避し,自在に操ることの「楽しさ」を覚えること. にある。発生論的運動学の動感発生視点から,ハンドリング技術の習得後には,自在にボ ールを操ることができる自在化能力が養え,的確な位置取りができる定位感能力も同時に 養うこともできる。さらには,ボールをとらえる遠近化能力も養え,ボールを押し出した りその後の余韻を残す伝動化能力も体得ができると考えられる。.  現状のオーバーハンドパス指導では,構えからボールを送り出すまでの一連の動作を一 度に説明・示範し,そのまま実戦練習に入る。指導説明の直後は,身体全体をリズム感良 く動かすことは難しく,腕の力でさえも均等に動かすこともできず,ボールの送り出す方 向にばらつきがでたり,手足の動くタイミングにもズレが生じ,上手くパス動作を行うこ とができない。このままでは,技術を習得するのにかなりの時間を費やすことになり,「で きる」ようになりたいと言う個人的取り組みさえも解決できないままとなってしまう。.  そこで,オーバーハンドパスにおいてハンドリング指導を取り入れることで,下半身と 上半身のバランスにとらわれることなく,ボールを自在に操ることだけに専念し,最重要 部分となるボールコントロール技術が習得できるのである。その結果,オーバーハンドパ スのパス技術は飛躍的に向上すると考えられる。.  筆者自身が,長期間バレーボールを続け,体得したハンドリングのコツを表6に示す。    表6:オーバーハンドパスハンドリングのコツ 1.手の割り動作による180度回内回外 2.肘を固定し,手首と指による緩衝押し出し動作 3.押し出し後の目標物へ指先を向けること.  表6にあげたハンドリング動作を身につけ,パス技術の向上を図るには,金子の言う (P17の分析方法より)発生論的運動学の「動きの意味構造」となる,目標とする習練形 態(運動,技,かたち)がどんな意味構造をもち,どんな動感形態なのかを実施者に理解 させる必要があり,「動きの形態発生」として,どんな動く感じをもって動感形態を発生さ せ,形成位相との関連をつけながら理解させるかが大切である。また,「動きの促発処方」. では,動感形態をどのように学習者に伝えるかが鍵となる。この発生論的運動学による分 析や指導方法を活用し,実施者自らの感覚でハンドリングのコツを覚えさせることができ るが,オーバーハンドパスの動きの意味構造を理解しておく必要もあり,以下によりマイ.                    20.

(24) ネルの局面構造から,パス動作の意味構造について調べた。. 3)オーバーハンドパスの局面構造  三木18)は,ヴァイツゼッカーの言葉を引用しながら人間の生命ある動きは,勝手に分割線を 入れられないゲシュタルト(ひとつのまとまりをもっかたち)として,部分は全体に,全体は部分に密接 なかかわりをもつ構造によって成り立っているとしている。それは,自分の運動感覚意識によって動きを 「自分から考えてみる」ことで,はじめて局面を区分することができるのである。と論じた。従って,. 指導者がこの局面の区分を理解するには,まず実施者の運動感覚意識に共感することが重 要となり,共感するためには指導者の動感交信身体知が必要と考えられる。ここでも,主 体は実施者におき,常に実施者の情況を知っておかなければならないことが前提となる。.  マイネルは,動きの中身を,機能的な役割をもつ三つの運動形態(表7参照)①非循環 運動,②循環運動,③組み合わせ運動に分節をし,さらに一つの運動を①準備局面,②主 要局面,③終末局面の三つの局面に分類をしている。それを局面構造というのである。.  局面構造を特徴づけるための運動形態では,バレーボールのオーバーハンドパスにおけ る一回のパス動作は,非循環的であり,非循環運動に属することになる。また,マイネル によると,非循環運動における局面構造は,下記の表8のように動きの機能を分類できる とされている。.               表7:局面構造における三つの運動形態 ①非循環運動.  投げること,走り幅跳びや逆上がりなどのようにひとつのまとまりをもつ動きで,ある課題を解決  することのできる運動のことをいう。ここでの運動感覚意識は,はじめと終りが意識され,さらに  動きに違和感を感じたり,中断すると失敗したという意識を持つのである。 ②循環運動. 走ること,泳ぐこと,縄跳びなどのように,同じ動きが繰り返して行われる運動のことをいう。この 循環運動も一回性と発生の原理に基づき,常に完全な同じ運動が繰り返されるのではない。縄跳びで は,一回一回にリズムやタイミングのずれがあったりして,たえず修正を加えながら跳び続けようと する運動感覚意識が働くのである。. 21.

(25) ③組み合わせ運動  ボールを受けて投げることやマット運動での技の組み合わせなど,2つあるいはそれ以上の異なる  運動を連続して運動を行うことをいう。ここでの運動感覚意識としては,「∼しながら∼する」と  いった,先行する動きのなかに次に続く動きの先読みとして「感じの呼び込み」がある。そして,.  まだ行われていないその動きに対しての価値意識もともなうのである。すなわち,次に続く動きを  「上手に動きたい」とか,「美しく」「かっこよく」という意識である。. 表8:三つの局面構造. 0準備局面  言葉のとおり主要局面での動きを準備するための動きである。それによって,主動作の動きをス  ムーズにしたり,必要なエネルギーをもっとも効果的,経済的につくり出したりする働きを持つ  のである。特徴としては,ボールを投げるとき,手を後ろに引きこみ,主動作に対して反対方向  にまず動作を行ったり,跳び箱運動や走り幅跳びなどのように,主動作と同じ方向で行われる助  走,予備踏み切りなどもある。ここでは,「∼のために,∼しょうとする」という運動感覚意識が  働くのである。. O主要局面  運動の中核をなす局面で目的を達成するための課題を直接解決することになる。課題によっては,.  独自の動き方が求められ,他の運動と区別することができる。例えば,オーバースローとアンダ  ースローなどの投げ方に区別される。運動感覚意識として「∼する」となるのである。. 0終末局面  主動作は急に終わるのではなく,余韻を残しながら今まで入れていた力を抜き,バランスを保ち  ながら終わる局面を指し,「∼した」という運動感覚意識を持つことになる。.  次に,局面構造からみたオーバーハンドパスの基本技術について,進藤19)は,パス(ト ス・レシーブ)の基本的運動構造と技術の二種類のパスについて,ある時間的空間的経過の中で一回で終 了する非循環運動(非周期的運動)であり,どんなパスもある一定のまとまりのある運動構造を持ってい る。それは,運動を準備する準備局面,目標に正確にボールを送るという運動課題を実際に直接的に解決 するための主要局面,そして運動を終了させる終末局面という三相の基本的運動構造から成り立っている. と論じた。局面ごとに,どのような動きをするのかを表9で示した。                       22.

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