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IRUCAA@TDC : №11:実験的臼歯部咬合支持の喪失が下顎運動に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№11:実験的臼歯部咬合支持の喪失が下顎運動に及ぼ

す影響

Author(s)

酒井, 遼; 山下, 秀一郎

Journal

歯科学報, 117(5): 415-415

URL

http://hdl.handle.net/10130/4368

Right

Description

(2)

415 歯科学報 Vol.117,No.5(2017)

№11:実験的臼歯部咬合支持の喪失が下顎運動に及ぼす影響

酒井 遼,山下秀一郎(東歯大・パーシャルデンチャー補綴) 目的:1980年代に,Käyser らによって両側ないし 片側の大臼歯2歯程度の欠損であれば補綴処置は行 わなくても良いという短縮歯列の概念が提唱され た。しかし,現在我が国においては咬合支持を喪失 することで生じる二次性障害,三次性障害の概念が 背景にあることや,第一大臼歯の主機能部位として の重要性がうたわれていることから,この概念をそ のまま臨床応用するには十分な考慮が必要である。 そこで,本研究では短縮歯列の抱える問題点をさら に追究することを目的として,臼歯部咬合支持の喪 失が下顎運動へ及ぼす影響を検討することとした。 方法:健常有歯顎者5名に対して上顎歯列を被覆す る両側第二大臼歯までのスプリント(7スプリン ト)を製作した。その後,順次両側性に後方からス プリントを切断し,両側第一大臼歯,第二小臼歯, 第一小臼歯,犬歯までを部分的に被覆する6,5, 4,3スプリントによる疑似的短縮歯列を再現し た。各スプリント上の被験運動として,タッピング 運動15回を5セット,水平面限界運動1回を5セッ ト行わせた。顎運動の記録には6自由度顎運動測定 装置を用い,評価項目はタッピングポイントの前後 的移動量,水平面限界運動時の習慣性咀嚼側全運動 軸点の前後的・側方的移動量とした。タッピングポ イントは各セット15回中安定した10回の座標値の平 均を代表値とし,全運動軸点は5mm 側方滑走運動 時の座標値の平均を代表値とした。その後,7スプ リントと各スプリントとの差分値を算出して絶対値 化したものを分析対象とした。統計処理には Paired t-test を用い,有意水準は0.05に設定した。 結果:咬合支持を喪失するにつれて,タッピングポ イントの前後的移動量は増加傾向を示し,6スプリ ントと4スプリント,5スプリントと4スプリント との間で統計学的有意差が認められた。側方滑走運 動時の顆頭点の前後的・側方的移動量は咬合支持を 喪失するにつれて増加傾向を示したが,統計学的有 意差は認められなかった。 考察:咬合支持を喪失するにつれてタッピングポイ ントの前後的移動量に差が現れることから,咬合支 持の存在が顎位の安定に重要であることが判明し た。また,側方滑走運動時の顆頭点の前後的・側方 的移動量が増加傾向を示すことから,顆頭の側方運 動時の動態は咬合支持の喪失による影響を受ける可 能性が示唆された。

№12:弾性アプライアンスを使用した咀嚼様運動が脳波と前頭葉機能に与える影響

山本 悠,佐々木良紀,竜 正大,上田貴之,櫻井 薫(東歯大・老年補綴) 目的:ガムチューイングなどの咀嚼様運動により脳 の活動性が向上し,記憶力や学習能力が向上すると いわれている。今回我々は,軟質材料を用いたアプ ライアンス型の装置(弾性アプライアンス)を考案 した。この装置は咀嚼様運動時に,作業側と均衡側 両側の臼歯を同時に接触させることが可能である。 本研究の目的は,本弾性アプライアンスを使用した 咀嚼様運動が脳の活動性の指標である脳波と前頭葉 機能に与える影響を検討することとした。 方法:対象者は,欠如歯がない者,または欠如部位 が固定性補綴装置で修復されている者6名(男性5 名,女性1名,平均年齢31±4歳)とした。弾性ア プライアンスは,第1大臼歯部の厚みが2.5mm と なるように咬合器上で下顎模型上にワックスアップ を行い,加熱重合型軟性レジン(パレートレジンソ フト,GC)に置換後に咬合調整を行ったものを使 用した。測定条件として,弾性アプライアンスを使 用した咀嚼様運動を行わせる条件(条件 SP)と弾 性アプライアンス未装着で安静にした条件(条件 N)の2種類を設定した。各被験者に対して,2条 件後の脳の活動性評価をランダムな順序で行うクロ スオーバー試験を行った。脳の活動性評価には, α 波出現率と,前頭葉機能の評価に用いられる Trail Making Test(TMT)を用いた。測定にあたって は,咀嚼様運動または安静状態を15分間維持させた 後に,各測定を5分間行った。各条件間のウォッ シュアウト時間は30分間とした。統計解析は, α 波 出現率と TMT にて選択できた数字の数について, 両条件間の比較を Wilcoxon の符号付き順位検定に て行った(α=0.05)。 結果および考察:咀嚼様運動または安静状態後5分 までの α 波出現率の平均値は,条件 SP で43.48 ± 3.29%,条件 N で40.42 ±3.74%であり,両条件間 に統計学的有意差が認められた(p=0.028)。また, 咀嚼様運動または安静状態後5分間の TMT で選択 できた数字の数は,条件 SP で282.7±58.2,条件 N で261.9±66.1であり,両条件間に統計学的有意 差が認められた(p=0.046)。弾性アプライアンス を装着して咀嚼様運動を行わせた場合に, α 波出現 率と TMT 数(前頭葉機能)ともに向上したことか ら,弾性アプライアンスを使用した咀嚼様運動に よって,脳の活動性が向上することが示唆された。 ― 57 ―

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