博士課程用(甲)
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(様式6-A)A. 雑誌発表論文による学位申請の場合
熊 坂 創 真 氏から学位申請のため提出された論文の審査要旨
題 目
Prognostic value of metabolic tumor volume of pretreatment 18F-FAMT PET/CT in non-small cell lung Cancer
(非小細胞肺癌に対する治療前 18F-FAMT PET/CT 検査における metabolic tumor volume の有用 性)
BMC Medical Imaging 18:46, 2018 DOI: 10.1186/s12880-018-0292-2
Soma Kumasaka, Takahito Nakajima, Yukiko Arisaka, Azusa Tokue, Arifudin Achmad Yasuhiro Fukushima, Kimihiro Shimizu, Kyoichi Kaira, Tetsuya Higuchi
Yoshito Tsushima
論文の要旨及び判定理由
18F-fluorodeoxyglucose(FDG)はグルコース類似物質であり、糖代謝の亢進した悪性腫瘍に集 積する。しかし、炎症や良性腫瘍にも強く集積することがあるという欠点がある。
L-[3-18F]-α-methyltyrosine (18F-FAMT)は、悪性腫瘍に特異的に発現する L-type amino acid transporter 1 (LAT1) をターゲットとするアミノ酸 PET トレーサーであり、悪性腫瘍へ の集積特異性が高く、非小細胞肺癌ではその集積が予後とよく相関すると報告されている。
従来 PET検査において半定量的な指標として用いられている SUVmax は、腫瘍の大きさに関わ らず最大集積値のみによって決定されるため、腫瘍全体の活動性を正確に反映しているとは言え ない。一方、代謝腫瘍体積(metabolic tumor volume; MTV)や総腫瘍代謝量(total lesion glycolysis; TLG, total lesion retention; TLR)といった代謝性パラメーターは、腫瘍容積も 指標として含んでおり、腫瘍量とその活動性をより正確に反映すると考えられる。
本研究の目的は、非小細胞肺癌の予後予測における、FAMT PET の MTV や TLR の有用性を検 討することである。
2007年から2013年までに当院にて、治療開始前に FDG 及び FAMT PET/CT が実施された非小細 胞肺癌患者112名(男性84名、女性28名)を対象とした。組織型は腺癌72症例、扁平上皮癌28症例、
その他12症例であり、Stage分類はI/IIが17症例、III/IVが95症例であった。原発腫瘍における MTV(FDGで2.5、FAMTで1.2を閾値)、TLG (FDG)、TLR (FAMT)、SUVmaxを、PET VCAR (Volume Computer Assisted Reading) softwareにて自動計測した。予後の評価は、全生存率(Overall survival; OS)とした。検討する患者因子は、PET パラメーターのほか、TNM分類、Stage分類、
年齢、性別、病理組織診、治療方針(手術可能であったか否か)とした。
単変量解析では、MTV(FDGとFAMT)、TLG、TLR、SUVmax(FDGとFAMT)、TNM分類、Stage分類、
治療方針が有意な因子であった。多変量解析では、MTV(FAMT)(hazard ratio [HR], 2.88; CI, 1.63-5.09, p < 0.01) とStage分類 (HR, 5.36; CI, 1.88-15.34, p < 0.01) が独立した因子 であった。
本研究の結果は、FAMT PETにおけるMTVは、FDG PETにおけるMTVよりもさらに有用な予後予測 因子であることを示唆している。FDG では生理的集積や炎症に伴う集積などにより腫瘍境界の評
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価が困難な場合があり、正確な MTV 計測が困難である。一方、FAMT は炎症への集積が低く、肺 癌に伴う閉塞性肺炎などによる MTV への影響が少ないと考えられる。
上記より、非小細胞肺癌患者の予後予測において、FAMT PET の MTV が有用であることが明ら かとなり、これらは全く新たな知見であり、医学の進歩に対して十分な貢献があるものと認めら れ、博士(医学)の学位に値するものと判定した。
(審査年月日)平成31年1月16日
審査委員
主査 群馬大学教授(医学系研究科)
腫瘍放射線学分野担任 中野 隆史 印
副査 群馬大学教授(医学系研究科)
肝胆膵外科学分野担任 調 憲 印
副査 群馬大学教授(医学系研究科)
病態病理学分野担任 横尾 英明 印
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(様式6, 2頁目)
最終試験の結果の要旨
FAMT-PETとFDG-PETの取り込み機序の相違についておよびLAT1の発現と腫瘍の悪性度の関係に ついて
試問し満足すべき解答を得た。
(試験年月日)平成31年1月16日
試験委員
群馬大学教授(医学系研究科)
放射線診断核医学分野担任 対馬 義人 印
群馬大学教授(医学系研究科)
腫瘍放射線学分野担任 中野 隆史 印
試験科目
主専攻分野 放射線診断核医学
A
副専攻分野 腫瘍放射線学A