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囚 ン 、 、 、 ふ レ ー シ ョ ン 五 目 的 関 数 六 む す ぴ

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(1)

5 順番待ちの理論︑組合せの理論   一 はしがき  

2 情報の理論  

囚 ン︑︑︑ふレーション  五 目的関数 六 むすぴ  

l は し が き  

オペレーンヨソズ・リサーチについて説明するためにほ︑ほ  

じめ紅それを定義しておくのがよいことに思いつく︒しかし︑  

それは非常に難かしい︒そのためここでほ欄じめにオペレーシ  

ョンズ●リサーチの分析者の仕事について説明し︑それがどの  

ような感じのものであるかを述べでおこう︒そのため同一の問  題のオペレーションズ・リサーチの分析者による取り扱い方  

と︑経営コソサルタントによる取り扱い方のちがいを比較して  

みよう︒   いま石鹸会社が来年の広告史の予欝について検討していると   紹  介   第三十四巻 第二号  

オぺレーションズ・リサーチ   

の概要  

今  

二 既製の理論  

3 組織の解析   ∫  ⊥ 線型計画論  4 在障の理論  

三 特別仕立ての理論   ︵八八︶ 一八  

する︒今任より多くするか︑少なくするかを決めなければならな  

い︒そのために経営コンサルタン一に相談したとする︒コンサ  

ルタントは広告あるいほマーケッティングについて専門の知識  

をもつている︒また石鹸あるいは類似商品の広告について豊富  

な経験をもっている︒また多くの資料に精通している︒そのう  

え一︑000円の売上げのときにほ広告費ほ︵たとえば︶八〇  

円が最大限で為ることも知っている︒このような知識にもとづ  

いて︑彼はこの会社の過去の資料を調べる︒そして広告費と売  

上高との関係を調べる︒調査費がわずかなときには目分量で行  

う︒多くの費用をかけるときにほ最小自乗法など統計上の手法  

を用いてくわしく行う︒販売地域別の資料︑競争会社などの資  

料をよく調べる︒調査を大規模に行なうときには︑サンプル調  

査をして主婦がどの会社の製品を買うか︑どの広告を知ってい  

るかについての情報を集める︒このようにして入手した情報を  

整理し︑予想売上高にふさわしい広告費の大きさをきめる︒こ  

のようにしてなされた決定は︑すでに確立された基準紅した  

がっているのであるから︑大きな過ちを侵すことはないであろ  

う︒彼ほ過去の経験にもとづいてかなり安全な勧告を述べる︒   

この石鹸会社がオペレーションズ・リサーチの分析者に相談  

するとどうなるか︒この分析者ほ石鹸にも広告紅も特別の経験  

をもっていない︒また彼ほそれが必要であるとも感じていない︒  

おらくこの分析者は︑物理学あるいは数学を専攻した人であろ  

い う︒このような経歴を背恩にして彼ほ広告の問題とつぎのよう   

(2)

紅とりくむ︒披ほ最初紅つぎのようにいう︒∬番目の家庭が  

この石鹸会社の製品を買う確率を如であらわす︒︵数字的詳細  

ほ議論に関像ないからほぷいでもよい︒︶ 

ら構成されている︒すなわち家庭がどの会社の製品であるかに  

かかわりなく︑とにかく石鹸を買う確率を鈍とする︒また石鹸  

を買う家庭がこの会社の製品をえらぶ確率を鶴とする︒そうす  

ると︾笥ききで卦る︒この二つのうち.莞方は生活様式によ  

ってきまる︒それほ会社の広雀でほ変らない︒他方鶴の方ほ広  

告によって影響をうける︒そして広告の効果は遮按的にほLの  

‰の増加として表われる︒しかしそれは広告費に正比例して増  

加するのでほない︒広告費を一単位増加するときの鶴の増加ほ︑  

それ孝でに支出した広告費の水準に反比例するものとする︒  

となる︒期待される総売上高をもと過るには︑すべての家庭  

︵すなわちすべての∬︶について︑これを按分すればよい︒そ  

れほつぎのようになる︒  

オぺレーションズ・リサーチの概要    ここ紅βほ広告費の額をあらわしCほ常数である︒ここで上  の式を積分すると  

ぎ=叫Qg巴誓  

をえる.ここで点ほ鞍分定数であり︑資料によって決められ  

る︒これを用いると  

b祝1−b︑軋Qgか鴎Q   =C\内   よ馬望卜貫き 広告歯石こ単位支出することによって増加する販売高をもと  

前提から出発しで勧雀を論理的に演繹サる︒    めるためにほこれを居で微分すれぼよい︒それほ  

︵c\や︶ ヽも㌻首  

となる︒これに販売高ご甲僅当りの利益をかけると︑広告費な  

一単位増することによってえられる利益がもとまる︒経済学者  

ほこれを限界収益とよぶ︒これが限界費用︵すなわち⊥︶と等  

しくなるように広告費の額を定める︒   

要する軋彼ほ研究している現象の背後にあるもっともらしい  

ここに述べた二つの分析はそれ自身の基準によると︑どちら  

も科学的である︒けれどもその方法はまったく異なっている︒  

オぺレーションズ・リサーチの分析者ほ経営コンサルタントと  

ちがって数学を用いて問題を定式化すること紅強い好みをもっ  

ている︒そして簡単な仮定から出発し︑形式論理の法則︵数学  

︶にしたがって擁作することによっって︑観察された現象を説  

明する︒   

オぺレーションズ・リサーチの分析者浸このように︑その考  

えを数学を使ってあらわす傾向がある︒しかしそこでの目的は  

正確な記述をすることではない︒処方のために︑それを行って  

いるのである︒正確に記述をすること碓オぺレーレヨンズ・リ  

サーチの分析者の課題の二郎旺すぎない︒彼ほ行動のための勧  

告をしなければならない︒そのため軋はそのオペレーションに  

︵八九︶ 山九   

(3)

第三十田巻 第二号   

よって達成しようとしているものが何であるかについて︑ほっ   

きり知っていなければならない︒冒頭紅のぺた話においてほこ   

の間頭は避けておいた︒そして広告をする目的ほ利潤をできる  

だけ大きくすることであると仮定しておいた︒しかし虻ベレー   

ジョンズ・リサーチの分析を行うためにほオペレーションの臼  

的を安易に仮定してはならない︒︵第五節を参照のこと︒︶   

オペレージョンズ・リサーチの分析者がモデルの定式化やそ   

の目的を明確にすることを了えたとしても分析は終りに近づい   

たのではない︒ほじまったほかりである︒つづいて彼はモデル   

の係数の値を推計しなけれはならない︒このため紅彼は統計上   

の手法を用いる︒その後でモデルを解く︒そうして石鹸会社が   

コントロールすることができるパラメーターの目的に対する貢  

献の度合を求める︒これができるとつづいて彼はパラオータの  

最適の値を定めそれを勧告する︒   

往 ここでほドープマンのつぎの論文を紹介する︒  

R●DOrfman∴dperatiOnS Re00earCF㌔b3.内c冨.  

知箪けL●20●A.Sept●卜拐〇.pp.∽り∽−のNu.   

り アメリカ経営学会の調査によると︑オぺレーレヨンズ・  

リサーチの分析者の単分近くが技術者出身であり︑残り  

ほ数学者1統計学者︑自然科学看である︒  

 既制の理論   

ここで理論の定式化に関連する問題についてのぺておこう︒  

理論の定式化にほ三つの局面がある︒第一の局面ほ単なる記述   ︵九〇︶ 二〇  

である︒研究しでいる状態を記号をつかって表わす︒そのため  

レステムの種々の構成要繋をあらわす記号を考えたり︑それを  

結びつける関係を設ける︒普通使用される記号ほ代数記号であ  

る.基本的関係ほ等式︑不等式である︒またしばしば図形が用  

いられる︒   

第二の局面ほ仮説の設定である︒この段階で動機︑行動︵技  

術についての仮定がもら込まれる︒とれは更に二つ紅分けるこ  

とができる︒滞一ほ適当な変数の選択である︒たとえば上にの  

ぺた例においてほ︑石鹸の需要に影響を与えると思われる要因  

のうち︑石鹸の価格︑競争会社の広告費︑国民所得の水準︑季節  

変動の指数などの変数ほ無視した︒オぺレーションズ●リサー  

チの分析者が︑家計の石鹸購入畳全体ほ広告によって影響をう  

けないと考えたときにこの程の判断をしているのである︒常二  

ほ選ばれた変数の間の関係についての仮定である︒たとえば石  

鹸購入盈のうち︑この会社のものが買われる可能性と広告との  

関係について推測するとき︑彼ほ極めて大腿に仮説を設けてい  

る︒こ瓜仮説ほ理論の定式化に決定的に重要である︒   

理論の定式化の第三の局面ほ数畳化である︒すなわち︑パラ  

メーターの数値をもとめることである︒パラメーターというの  

は石鹸の例においてはぐと鈍である︒この局面ほ統計的推計の  

問題である︒ 

オぺレーションズ・リサーチの分析者に或る問題を尋ねると  

き︑彼ほそのたび紅それにちーdうど適した理論を仕立てること   

(4)

ができる︒また実際そうすることに多くの時間をついやすであ  

ろう︒しかし季なことに︑基本において似かよった形の問題が  

くりかえし起っている︒例をあげよう︒空港に到着した飛行機  

が着陸の順番をまつ問題︒修理工場で故障した機械が順番を  

まつ問題︒電話の交換台を通して電話をかけるとき回線を利用  

する順番をまつ問題︒そのいずれの場合にも問題になるの.ほ︑  

需要すなわち利用の時機を精確に予想できないということ︑需  

要があったとき敏速にサービスを提供するためには巨額の費用  

のかかる設備を十分な設けなければならないということであ  

る︒この問題は順番待ちの理論といわれている︒同じように少  

ない資源をいろいろの用途に配分する問題が事業経営において  

は到るところにみられる︒これは線型計画論でとりあげられて  

いる︒同じようにして︑在庫の理論︑情報の理論などが考えられ  

る︒オペレーションズ・リサーチの分析者はこのような道具を  

数多くもっており︑しかもその道具は増加している︒ある問題  

がこのどれかに適合することがわかると︑それに対しては効率  

のよい既製の道具が準備されている︒また説明にあたってもそ  

れを利用するのが便利である︒ここでもはじめはそれを用ひる  

ことにする︒  

⊥ 線型計画論   

線型計画論︵り一−ヤー・プログラ︑︑︑ング︶を適用するために  

ほ︑つぎの条件が.みたされておらなければならない︒加資源の  

数宜が限られているために活動が制限されておる︒そして惚そ  

オペレ・−γヨンズ一リサーチの概要   の資源が各種の活動の水準紅比例して吸収される︒しかも闇そ  れぞれの活動ほその水準紅比例して軍楽目的に貢献する︒この  ように考えられるときである︒そのときの問題ほ限られた資源  の数鼠の範甑内で目的︵たとえほ利潤︶の借をできるだけ大き  くするよう紅活動の水準を決めることである︒   

しばしば適用され︑実際に成功している例は石油精製業にみ  

られる︒その事例を非常に簡単にしたものをここ紅述べて︑そ  

れがどのような感じのものであるかを伝えておこう︒石油精製  

所は一︑000単位の混合能力をもっており︑それを用いてガ  

ソリンAとガソリンβ ︵それぞれα︑∂の添字で示す︶を生  

産する︒そのために二種の石油︵1︑2の添字で示す︶を潤い  

る︒四個の変数bぎ.きざhぎごゝざ∴ざ導入する︒ここに潜廿ほ  

ガソリンβを生産するの紅用いる混合用石油2の数最︵バレル  

数︶を示す︒その他の変数の意味も同じである︒ここで考える  

のはこれら四つの変数の大きさの決定についてである︒石油⊥  

の投入塩練計ほさ串+さ廿であり︑石油2の投入塵総計ほざ串十  

半苫である︒もしつの石油の︵バレル当り︶価格がそれぞれ  

一・こ六︑一・六八︵千円︶であるとすると投入の貿開総額ほつ  

ぎのようになる︒  

−.録︵さ象+き廿︶十Lの∽︵岩手十さじ  

ところでガソリン4の生産高はさQ十さぎであり︑ガソリンβの  

生産高ほ吏ぎ+曽廿である︒いまガソリンA︑βの価格がバレル  

にあたり四・二〇︑五・〇四︵千円︶であるとすると︑産出額総計  

︵九一︶ 二一   

(5)

第三十田巻禽二号  

ま   

ふ.NO︵き象+恵む+∽b文き廿十き廿︶  

である︒これから前にもとめておいた投入総額を差引くと︑純  

収入がえられる︒それほ整理するとつぎのようになる︒  

N.思さ白+u.撼き廿+N.∽Nき串+u.Uのき廿  

この値をできるだけ大きくすることが目的である︒   

つぎに変数の選択に対する制限に目を転じよう︒品質軋つい  

ての条件ほオクタン価だけであるとする︒混合されたもののオ  

クタン価はそれを構成しているものの加重平均である︒石油l  

のオクタン価は乃であり︑石油2のオクタン価ほ93である︒ガ  

ソリンAは石油1のさ㌔ハレルと石油2のき㌔ハレルの混合で為  

る︒したがつてそのオクタン価ほつぎの逼りである︒  

︵試きさ+霊きむ\肯首+慧已  

さてガソリンAほ少なくとも髭オクタン価なければならないか  

ら︑上式の他が82より大きく︵ある 

ない︒それは整理すると  

ーざ一会十巳蜃㌻Ⅳ○  

となる︒同じようにガソリンβのオクタン価を計算することが  

できる︒︑それほ  

︵り∽さ廿+繋ぎ邑\︵き▽十慧已  

であるが︑この式の値が少なくとも88オクタン価なければなら  

ないとしよう︒この条件は整理するとつぎのようになる︒  

−告ぎ〒‡菅㌢Ⅳ○   ︵九三︶ 二二   

最後にガソリンAの一単位の生産のために.は∵ハレルあたり  

一単位の混合能力が必要である︒ガソリンβを山単位生産する  

ためにほ一・二単位の能力が必要である︒けれども利用できる混  

合能力は全部で一︑000単位しかないからつぎの条件をえる︒  

︵串旨+慧已十LN︵さ廿十詮斗爪−.〇8  

これらの式をすべて集めるとつぎのような形式的な問題となる  

すなわち条件  

ざー白−1−どぎ爪○   

−uさ廿−∽き廿爪○  

︵ゃぎ+潜む+﹁N︵さ廿十潜廿︶爪rC8  

のもとに  

N.∽ぎーさ十U.り00ご廿+N.∽N恕廿十u.Uのさ廿  

をできるだけ大きくするようなござ恕ぎきざき廿を求める︒   

このガソリン混合の問題よりも︑もっとひんばんに用いられ  

るものに輸送問題がある︒この問題ほ規格のきまった商品を種  

々の出発点から種々の目的地に送るときに起る︒新聞社ほどの  

地域にどの支社のものを送るかを決めるのにこれをつかうこと  

ができる︒英国の石炭庁は︑どの鉱山の石炭をどの都市に送る  

かを決めるのに利用している︒   

この形に定式化された問題は非常に容易に解くことができ  

る︒それにはいくつかの理由をあげることがてきる︒その中でも  

重要なのは制限条件がすべて簡単な和の形であるという点であ  

る︒どのエ塊についても︑それからの出荷の合計ほその能力を   

(6)

超えることができない︒その結果輸送問題についてほ文字通り  

数千の出発点と到達点とをもつ問題も解くことができる︒   

れ 宅●J●BaumO−∵−Actiまy Aロa首si∞in OneトessOn︸−  

AS.桓へ芸.和寒.ロec.−爪∽∞もp.∞u下りu.R.ロOrfman−  

ニMathematica−OrLinear才Ogrammi点⁚An写ロnJ  

Mat訂matica−E舛勺○乳tiOn㌔ゝ岳.向c芸.知箪.Dec.  

−め∽U一pp.りり︸あN∽.   

り A.Cb賞neS︐宅宅●C00per.BりMeOn∵へB−eロding  

AくiatiOn Gas01ine㌢ A S︷已y in prOgramming  

−nterdep2n計nt ♭ctiくitie∽iヨ︑an ln−egra−2d Oi−  

COmpany㌔向c箋QS監ac戸Ap︻●−携N●pp●−U叩・∽P  

2 情報の理論   

これは情報を数値で測ることができかよう紅なってから発達  

した︒はじめに情報を測る単位について説明しておこう︒われ  

われほ物を数えるのに自然数⊥︑2︑3⁚⁚⁚を用いて十進法に  

よるの紅なれている︒しかし同じことをつぎのように二進法を  

用いて表わすこともできる︒たとえ濾ュ︑2︑3などほつぎの  

ようにあらわすことができる︒  

オぺレーションズ・リサーチの概要    ふ−・N蛤+〇・N︸+〇・NO  ∽l−トりN怜+○●Nl+rNO  

u N トJ  

=lll】  

ト・Nl+〇・NO  

卜・N︼+P・NO   ー●N0 1  

111J  

トJ トJ  

⊂〉 ⊂〉 ト」ト」  

N旭 N−  

ト○ト」○ト」望   8  

蔚        蝉  

有刺に2︒︑21︑㌘⁝:・の係数をまとめておいた︒それをなら  

べたもの1︑10︑u⁝⁝が二進法で表Lた⊥︑2︑3・:・⁚・で  

ある︒たとえば25ほ  

N∽‖卜・Nか+−・Nひ+○∴芯+?Nl+P・NO  

とあらわすことができる︒そしてこの係数をならべてーーCO−と  

おいたものが25の二進法による現象である︒この二進法の単位  

がビットふご︵思眉ヾ致g叫〇とよばれている︒   

このように二進法をつかっておくと︑それを物理的なものに  

対応させることが容易になる︒すなわち磁気テープの一つのマ  

スに穴があいていて電流が通じている︵たとえば1であらわす  

︶か︑穴があいておらず電流が通じていない︵たとえば0であ  

らわす︶ものに対応させるのに便利であるからである︒   

いくらの情報が伝達されるかをこのビットを用いて考えてゆ  

こう︒そのためにい啓二枚のカード︵テープの一つのマス︶に  

点を5つ印して情報を伝達しよう︒この一つのカードにほ5つ  

の点を示すことができる︒との5つの一つ一つ紅点を印すこと  

もできるし︑空白のままにしておくこともできるのであるから︑  

その組合せの種類ほ山枚のカードについてがすなわち32組可能  

である︒い首このようなカード山枚︵すなわち5つのマス︶で  

Aのような仙つの文字をあらわすようにしよう︒   

そしてこのようなカードを6放つらねると︑A︑βなどの文  

字が6つ集って︑たとえばト考句○知篭という一つの言葉ができ  

る︒このように6放つづきのカードでつくることができる文字  

︵九三︶ 二三   

(7)

夢二十田巻 第二号  

の穐鱒はいくらになるか︒カードの;一つ紅尊いナ痴偶の文  

字のどれかをえらぶことができる︒したがってこれを6つ集め  

てつくることができる文字の横猿ほN貰¢となる︒このように  カードすなわち文字をいくつかならべて通信文をつくると︑可  

能な組合せの数ほ︑カードの枚数︑したがって文字の増加とと  

も紅︑指数関数的に増加する︒   

これに対して直観的にではあるが︑情報の監ほ文字の数に比  

例するであろう︒たとえばアルファペソ︑﹁︵いまの場合それほ  

26種類ある︶を″個用いると︑可能な組合せの種頬の数は山ぎ  となるが︑情報の畳ほその〝に比例するであろう︒そのため情  

報の監をあらわすには対数をつかうのが便利である︒   

ここで対数について復習しておこう︒﹁2を何来すれはyに  

なるかという関係は︑﹃=N祝とあらわされるが︑この∬のこと  

を︑﹁yの2を底とする対数エといい普通諒ざ筍とあらわす︒  さきはどの例についてこれをあてほめるとつぎのようになる︒   

まず一枚のカードのとき︑可能な組合せの数ほ﹃=写旭で  

唇‖∽×N︑六〇枚では誉㌫×Sとなる︒これらはいずれもカー  

ドの枚数︵すなわち文字の個数︶に比例している︒.これで対数を  

つかう理由がほっきりするであろう︒つまり可能な組合せの数  

ではなく︑その︵2を底とする︶対数でもっで情報の畳をほか  

るのである︒こうすると情報の蕊ほカードの枚数︑文字の個数  

に比例した監であらわすことができる︒   

このようにが個の電字からなるアルフナベットを〃個をつか   ︵九四︶ 二四 

って形成した情報の監ほ甘さg蛤M飢=誌×∽としてほかること  

ができるであろう︒   経営における通信についてみると︑測ることができない内容  なもった通信も沢山ある︒しかしシステムがスムーズに動くた  

めにほ標準的な通信に依存しなければならないことも明らかで  

ある︒   

情報量について考えるにあたってほ︑チャンネルの帽報伝達  能力と︑センターにおける情報の処理能力軋ついて考えねばな  

らない︒センターというのほ通信を発信したり︑受信するもの  

︵あるいほ人︶である︒チャンネルというのはセンター間に通  

信を伝達するもの︵あるいほ人︶である︒たとえば給仕やラジ  

オスピーカーである︒   

センターの能力はそれが処理する通喝それがする決定の種  

類︑その技術的特徴などによって決まる︒チャンネルの能力ほ  

それ濫ともなう障害︵すなわち雑音︶の畳や︑それが運ぶ通信  

の形態や通信︵それを構成している要素的記号︶を送る速さや  

誤りを侵す可能性などできまる︒チャンネルの物的構成要素︵  

たとえばアンプリファイヤー︶の能力は技術的考察から推定で  

きることが多い︒人的構成要素の能力は統計的研究によっても  

とめなければ 

チャンネルの能力の利用度も重要である︒それほある長さの  

通信を送るとき︑それに現実に含まれている情報景とそれと同  

じ長さの通信につめこむことができる最大藍との割合である︒   

(8)

普通は1からこの値を差引いて冗長度であらわす︒通信能力を  

維持しておくためにほ巨額の費用がかかる︒冗長の部分紅つい  

てもかかる︒したがって︑この能力の利用度を高めること紅多  

大の努力を払わなければならないことほいうまでもない︒冗  

長度が高いことほ効率の点でほよくない︒たとえば︑アという  

字の次にンという字のくる頻度は高いが︑ヌという字のくる頻  

度は極めて低い︒このように文字の配列には二つの確率的な制  

限がある︒これが二文字︑三文字とつながった言葉になれば︑  

その後に続く文字の種顆はますます限定されてくる︒そしてあ  

る文字が表われることが堆実になれば︑それは冗長の部分であ  

るから省略することができる︒しかしこの冗長の部分も役にた  

てることができる︒チャンネルが誤りを侵すことがあれば冗長  

の部分も役に立つことが多い︒ダは何の情報も伝達しない︒し  

かしダOyという文字ほ正し︑い通信βOyと同じ情報を伝達す  

る︒通信販売会社が注文品冒の名称のほかにカタログの品目ナ  

ンバーも記載するように電求しているのほ︑この冗長の部分に  

価値を認めているからである︒この冗長畳の最適の大きさほ情  

報理論の藍要な謙題である︒   

情報の理論と通信工学との関連ほ明白である︒しかしそれだ  

けではオぺレーションズ・リサーチのモデルとしての資格はな  

い︒そのオペレーションズ・リサーチに対する貢献ほ組織の構  

造から生じている︒すなわち情報ほどのチャンネルで送られる  

か︒どのセンターで処癒されるか︒情報の盈がそのチャンネル  

オペレー・ジョンズてリサチの概要   やセソターの能力を越えていないか︒これが適当でなけれほ組  織ほスムーズに働かない︒たとえば事務の大きな部分ほ情報の  処理である︒この軍務の場合紅ついていえば︑ある脚つの課の  人員で処理できる事務︑こ畢坪当りの平均処理時間ということ  紅なる︒この各段をもとめて細織内各部門の人員と事務処理愚  とのバランスをほかることは組織運営上重要な問題である︒そ  して組級ぬ情報上の構造ほ︑センターを箱であらわし︑能力の  大きさを示すチャンネルほ線であらわし︑こうして組織を網の  目の形で示すことができる︒そして仙組のセンター間の実際の  情報の流れを達成可能ほ最高の流れと比較する︒そうするとボ  ルトネ・ックとなっているチャンネル︑十分に利用されていない  チャンネルが示され︑それを改壱する活動が指示される︒その  改登のための方策にほつ・ぎのものがある︒   

㈲チャンネルの物理的能力の増加︷たとえば電話回線の増加  

︶㈲冗長皮の減少 佃十分に利用されていないチャンネルを適  

っての間接的な通信 胸センターの能力の増加 ㈲負荷のかか 

り・すぎているセンターからの仕事の移転︒   

り 今川正︑﹃サイバネティックスーオートメイジョンの原  

理﹄香大学経済論叢︑山九五六年九月︒  

3 組政の解析  

この組織の▲解析は上述の情報の理論と密接な関係がある︒情  

報の理論と同じように組織を図であらわす︒すなわらセンター  

を軍で示し︑通信の放でそれを連絡する︒センターは数個ある  

︵九五︶ 二五   

(9)

第三十四巻 第二骨  

が︑それが分けて番いてあることほ︑あるセンターにわかって  

いる情報でも別のセンターにほわかてていないかもしれない  

ことを示tている︒そして軋ンターほ決定をしたり通信を伝達  

するが︑その間に時間的な遅れをともなう︒こういった寧憎か  

ら組織を解析する必要が起ってくる︒すなわち組織に情報が入  

ってゆく構造や種々のセンターにおける決定のルールから︑そ  

の組織が環境紅どのように反応するかについて考えてみなけれ  

ばならない必要が起ってくる︒そのためにほ情報を確認する方  

法や︑組織内における決定のルールを明らかにしなければなら  

ない︒このよう紅して最適の情報の流れや最適の決定のルール  

を見出すことに努めなければならない︒   

この組織の解析紅おいてほ︑現実の事情と日原の事情との食  

いちがいに対する反応として決定が考えられており︑そのくい  

ちがいを縮少するよう紅している︒   

これについてほいろいろの倒をあげることができる︒まつ鉱  

山の水をくみ出す場合からはじめよう︒タンクの中軋ウキを入  

れておき︑永が増えて予め定められた水準にまでウキが上昇上  

すると︑自動的にモトターのスイッチに接続した回路に電流が  

流れスイッチが入る︒水が増えてクキが上るとポンプほ自動的  

監動き︑鉱山の底のタンクの中にほいつも水がたまらないよう  

になっている︒   

また部屋が温かければ腰の寒暖計の目盛ほそれだけのぼる︒  

この寒暖計のかぁり紅家庭にほどこにもある﹁こたつ﹂の恒温   ︵九六︶ 二六   

器︵少−モスタット︶をとりつけるどうなるであろうか︒恒温  

器というのほある標狸の目盛を定めておいて︑部屋の温度がそ  

れに達しないときにほ︑電気︵あるいはガス︶が多く供給され  

逆に室温が標準以上になるときにほ電気の供給が減るように仕  

組んだものである︒   

工場でよく用いられるものほパイプを流れる液体の流れのコ  

ントロールであろう︒生産工程のある部分で流速を検出して︑  

その数値をその前の工程に伝えて調節する︒パイプの中を現在  

流れている速さを流速計が示す︒この実際の速さと標準の速さ  

とが制御器で比べられる︒その食いちがいが弁紅つたえられて  

滴当に︑すなわち適すぎれば遅くなるよう紅︑あるいほ遅すぎれ  

ば遠くなるようにその弁を調整する︒これを逆むきの︑あるい  

は負の︵ネガタイプ︶フィードバ.ツクが仕組んであるという︒   

ここでもういちど室温調節のシステムについて考えよう︒こ  

のレ.ステムほ部屋︑ダソロおよぴダソロへのガス ︵電気︶の流  

れをコントロールする恒温器よりなっている︒実際の室温をr  

であらわす︒希望する標準の室轟Sほ恒蔽器のうえに定められ  

る︒そして引きあげようとする部屋の温度︑そのためにタンロ  

へ供給するガスの鼠︑が5とrとのひらき︑標準と現実とのひ  

らきに比例するようにつくられている︒すなわち  

b↓=チ︵↓−∽︶  

である︒しかも室温の調節はこのひらきが小さくなる方向紅な  

される︒くわしくいシと︑実際の室温が希望している温度より   

(10)

低いときには︑ガスを増して温度が上昇するようにし︑逆に高  

いときにはガスの供給を減らすようにつくられるであろう︒こ  

のようにくいちがいを検出して︑そのくいちがいな減らす方向  

︵負の方向和<Q︶にガスの供給︵室温︶を変えるようにしてお  

けばよい︒この関係ほつぎのような図で示すことができる︒  

ここにgほ今週ほじめの在膵高をあらわす︒そしてレ内ほ今  

週から来週へかけての在庫高の増加分である︒︵D斡=内十−−内︶  

またナは実際の販売高をあらわす︒そして在膵高が購買部に  

報告され購買部でその数値を標準の在庫高㌻と比較して︑辞×  

オぺレーレヨンズ・リサーチの概要   i  

実瞭の室温T← 」 −−  ⑳←S標準の室温  

(ガスの供給)   

◎のところで引静の演算が行われている。  

会社の在庫管理も同じように処理できる︒いま会  

社の保持する在庫高の療準を5 ︵たとえば一〇〇  

単位︶としよう︒倉庫部ほ毎週土曜日に会社が閉ま  

でてから在席を調べる︒その報告ほ月曜日に購買  

部に達する︒そして在障高が標準の一〇〇単位よ  

りすくなければ購買部はその不足分の弘を注文す  

る︒けれどもそれが倉庫部軋とどくのほ∵週間経  

ってからである︒いま説明を簡単紅するために実  

際にほ行なわれないことであるが︑在庫高が一〇  

〇単位より大きけれほ︑購盟部ほ超過したものの  

弘を子会社に売却するものとする︒このとき会社  

の在膵政策は下の図のように示すことができる︒   

このとき在庫高の変化ほつぎの式で示される︒  

D内=知−↓   ︵寧tわ︶の示すところによって注文を発する︒この注文が倉解  部にとどくのほつぎの過である︒すなわち   

ヰ観>胡ヰか浮抑知ト=激越㊦群鍾=−課︵内⊥−∽︶  

となる︒したがってわれわれほ在庫高の変動を規定する式とし  

でつぎ︑の関係をえる︒  

る︒︵二階線型微分方程式について学んだ人ほ︑もとの式の同  

次式によって第一項がきめられていることを思い起されればこ  

の点は容易にわかるであろう︒︶組織自体にこのような傾向が.  

あること智示すことが組織の解析における塞要な特徴である︒  

上に述べたような在庫政策はよいものでほないかもしれない︒  

しかし実際考えられるはど患いものでもない︒なぜなら︑その  

︵九七︶ 二七    の高  準庫  標記   5  ・∬−販  の高  際塵  実在  

(注文入荷)  

r  高  売  

◎印のところで実際の在庫高厳からノ標準の   在庫高5を差引く演算が行あれている   

内ニ1内−−I辞︵内−−Ⅰり︶−■  

これほ在庫高が販売高の変化に対してどの  

ように反応するかを示しでいる︒途中の面  

到な計算を省略して答だけ述べるとつぎの  

よちノになる︒   

︑ノ. ご・︑・こ.:−︑: ︑∵︑−.⁚ト・⁚・∴■∵−  

ここにほ二つの項がある︒その節一項は減  

衰的な二ユ∧︸のとき︶振動である︒そこで  

注意すべきことほ︑それほ組織自体の遅れ  

や決定の過程によってひきおこされるので  

あって︑現実の売上高や標準の売上げ高に  

よってほ影響をうけないということであ  

(11)

第三十四巻 欝土骨  

政策をとっておれば振動が収束してゆくからである︒   

この摂動が収束する︵あるいほしない︶ことについて説明し  ておこう︒そ由ため軍隊でつかわれる自動照準器について窯え  

よう︒敵機が飛来したときすみやかにレーダーでその位置をと  らえ︑それが示す方向に重たい砲身をすばやく︑しかも精密紅  

回さねばならない︒コントロールするのほ砲身の方向でぁる︒  また標準となるのはレーダーの示す方向である︒そして砲身の  

方向が足らなければもっと進まし︑行きすぎれば引きもどすよ  うに仕組んである︒すなわち自動照準器にほネガデイブ・フィ  

ードバックが仕組んである︒ところが重い砲身を動かすとき余  

り強くカをかければその慣性によって標準の目標を通りすぎて  

しまうであろう︒すると前とほ逆方向にくいちがいが起る︒こ  

のようなことを繰適しておれば砲身はいつまでたっても目標の  ととろへ蒋付かないかもしれない︒自動照準器にほ砲身を敵機  

の方向に落付かせるような仕組がしてある︒うえに述べた在膵  

政策笹もこのような仕掛けがあるのである︒   

答の欝二項は毎週変動する販売高が現実の在庫高にどのよう  

な影響を与えるかを告げるものである︒会社が繁栄をつづけて  いるときにほ︑販売高ほ振動するが︑長期的にほ増大傾向をた  

もつであろう︒それが群雄高の長期的変動を規定することほ当  

然考えられる︒それが第二項で示されているのである︒   

われゎれが取りあげたのは非常に簡単な場合であったので︑  

内在的な授動や外からの強制頼動を初等的方法で決めることが   ︵九八︶ 二八  

できた︒しかし一般的にはかなり高級な数学︑こと瞥フプラー  

ス変換などを用いなければならない︒   け 在繹変動の基本方程式を数学的にもっと一般的にあらわ  

すと  

∴ヂ⊥ふ内㌣−+ひ内7匝=Ah  

となる︒1ここでゝh=倉c冨︵聖1ミとおいたものの賂  

が本文の解である︒この解き方紅ついてほたとえばつぎ  

を参照せよ︒木村︑安井監訳︑アレン著﹃数理経済学﹄  

上巻一九五九年  

4 在膵の理論   

画業工業においてオぺレーンヨンズ・リサーチが一番よく使  ・  り われているのほ在膵の分野である︒在庫品ほ商菜やエ其の浦動  

を円滑に運営するために保有される︒ここでほこの在膵数畳の  

決定濫っいて考えよう︒   

在席品には多くの種類がある︒企業外から買うものと企業内  

でつくるものがある︒後者についてほ︑増産すると単栓当り費  

用が増加するもの︑減少するものがある︒また季節変動をする  

もの︑しないもの︑需要が予想できるものできないもの︑品切  

れのときひどい損害が起るものそうでないものなど︒したがっ  

て簡単で山般に適用できるような在庫原則というものほない︒  

それで特定の状況妃ついて︑それに特有な効率的な在膵政策を  

もとめなければならない︒このような手法の集りが在膵理論で  

ある︒そ﹂ではこの事法を三ら虹分けて述べる︒それを静学的  

分析︑定常約分肝︑動学約分析とよんでおこう︒   

(12)

静学的分析においては一つの期間をとり出してそれに注白す  

る︒それは山つの期間がすべての期間を代表する平均であると  

考えられるからである︒これについての重要な命親ほ平方根の  

法則である︒はじめにこれを説明しておこう︒   

ある品物が一週間当りに搾蛍楷必要で透る上する︒この品物  をもっていると保管費がかかる︒それで手持ストックをちょう  

どつかってしまったときに補充する︒すなわちそのときに品物  

が到解するように注文する︒けれども注文するとそのたび紅段  

取費用が烏円かかる︒それであまりひんばん紅︵いいかゝズると  

あまり少景ずつ︶注文することはさけなけれほならない︒この  ような状況のもとで決定しなければならない注文の大きさ紅つ  

いて考えよう︒いまその大きさを∬で表ほそう︒そうすると一  

週間に注文する回数は旦∬回であるから︑段取費用ほ一週間に  鳶轟かかる︒また在繹鼠は入荷した盾後の″単位から︑補充  

する直前のゼロにまで変化する︒その平均ほヱ2単級である︒  

それには保管費がかかるが︑それほ一週間当りへミU円である︒  

ここ紅C円ほ一単位の在庫品につき一週間当りに要する保管費  

をあらわす︒そうするとこの在庫品をもつておくために要する  

一週間当りの全費用ほぎ音﹂言ミN円である︒∬の最適値ほこの  

全費用を最少監するものである︒それほつぎのようになる︒  

.﹁二二ゝ二iニ   

このよう紅して最適の注文数盈︵および平均在膵数畳︶・ほ︑  

オぺレージヲソズ・リサーチの概要   このような番情のもとでは︑つぎの一ぢの平方根に比例する︒  山一週間当りに必要な宛および ㈲段取費用と保管費用との比  旦C︒ここですぐ気がつくように︑これをもとめるに当っては  単純化の仮定が非常に沢山設けてある︒けれども複雑になるこ  とをいどわなければその仮定はとり除くことができる︒そのと  きにも用じ方法を用いることができる︒   

この静学的分析をすることができるためにはつぎの前提が成  立することが必要である︒すなわちある良きの時限を独立の期  

間Hの連続のように分割して扱うことがでせるということであ  る︒もっともこの期間ほすべてが同じ轟きであケたり︑予定で  

きる長さのものである必要ほない︒しかしそれは独立でなけれ  

ばならない︒すなわちどの期間紅おける出来事もその後の期間  

の状態に影響を与えてほならない︒うえの例では在庫高が︑ち.よ  

うど注文藍∬に等しい日から︑つぎに再び在席高がこの大きさ  

になる日までを一つの期間と定めることができる︒そうすると  

期間の長さほ変わるであろう︒それは︵日々︶の需要の大ききに  左右される︒しかしどの期間紅おいても︑そのはじめの企其の  状態ほすべ勺まったく同じである︒そしてこの場合紅は一つの  

期間における在庫の状態がある長さの時間のどの部分にも平均  

的に成立すると考えて概括することができる︒不幸なことに時  間をこのような独立の期間紅分割して︑その脚つがすべてを代  

表しているように考えることはいつでもできることではない︒  

現実の状態紅おいては︑時間を切り離された独立の期間が続い  

︵九九︶ 二九   

(13)

布など紅よってきめられる︒こうしてつついてゆく︒幸いなこ  

とに第一期の企業の最初の状態の影響は次第に消えてゆく︒そ  

うして静止的状態に到達する︒   

とこで廷普均をもとめる手続きを二回用いる︒第一に可能な  

最初の状態が一10あるとすれはその一つ一つについての平均の   

表1需要の確率分布   

第三十田巻 第二骨  

ていると仮定することなしに在膵政策・を考え急ことが必要とな  

ってくることがある︒そのときにほ一期間の平均的な在庫政策  

紅ついて考えて︑それがすべての期間紅ついて成立すると考え  

ることは適当ではない︒もっと別の手法を用いなければならな  

い︒  

そのため静止的状態の分析に進まなけ  

ればならない︒期間がひきつづいて将来  

払わたっているような時間について考え  

る︒そして各期間のほじめにおける事其  

の状態︵在膵高や受注残︶紅ついて考え  

る︒第一期における放初の企兼の状態ほ  

わかっている︒これほいうまでもない︒  

第二期における企業の最初の状態ほ確率  

分布を用いてあらわされる︒それほ第一  

期の企業の最初の状態︑その期に援用し  

た在膵政策︑需要の確率分布などによ\っ  

てきめられる︒第三期の確率分布は第二  

期の確率分布︑在庫政策︑需要の確率分  

表2 政策1による注文数墓  

率分布が表⊥の形のものであるとしょう︒   

この資料にもとづくと︑ある在庫政策をとるとしてその静止  

的状態紅おける結果を計罫することができる︒はじめにつぎの  

政策について考えよう︒これを政箆1とよんでおこう︒    ︵一〇〇︶ 三〇   

果︵利益︶を鬼とめる︒第二にこのよう監してもとめた結果を  

可能な⊥0個めあらゆる最切の状腰紅ついて平均する︒その場合  

それぞれの確率に等しいウエイトをつける︒そうすると全体に  

ついての平均がえられる︒これは非常に複雑なようにみえる︒  

事実そうである︒  

現在の  在庫数量    注文数量  

簡単な例を使ってこれを説明しよう︒  

いま機械の部分店があると考える︒部品  

を店匿おいておくには巨額の費用がかか  

る︒また需要もひんばんにあるものでも  

ない︒需要があるとき︑もしその品物が  

店にあれば二 五〇〇円の利益が入る︒  

しかし手持ちがなけれはその取引は成立  

しない︒その在庫の保管費ほ一カ月三〇  

〇円とする︒またある月紅注文するとし  

てもそれが入るのはつぎの月の跡めであ  

る︒そうして需要に応ずることができる  

のはその月からである︒   

さていま部品に対する月々の需要の確  

(14)

なるときの確率をそれぞれ如︑九で示そう︒そして静止的状態  

に到達しているものとしょう︒そのときにほこの確率は暗が経  

過してもかわらない︒そして乗3の第一縦列をみると明らかな  

ように︑ある月に在膵がゼロとなる確率ほ︑その前の月に在  

庫が1である確率の半分である︒すなわちき=〇.∽b−である︒  

また第2縦列より在産品を1個もっている確率ほ二つの場合の  

オペレーションズ 

表3 政策1のときの経過的確率   この政策をとると.︵ある期間経過した後では︶在庫が⊥より  

大きくなることほない︒これはすぐわかる︒この政策にもとづ  

いて経過的確率の衷を作成しよう︒この表3ほある月の在産高  

が与えられるとき︑そのつぎの在庫調べの日における在庫高が  

⊥であるか0であるかの確率を示している︒  

今月の在庫馬   前月の窓座高  

0  

】  O 1 1  

1    l O.5」 0,5   

この表ほつぎのことを示している︒  

すなわちある在郎調べの日に在庫甘同が  

ゼロであるとき︑注文数蛍はュ個であ  

り︵これは表2に示してある︶売上げ  

数量はゼロであるかち︵需要があって  

も在辟がないので売れない︶そのつぎ  

の月にほ確実に⊥となる︒そして在辟  

が1であれば︑そのつぎの月にゼロ紅  

なる確率島であり︑1となる確率ほ  5で 0・ある︒   

さてここでこの二つの可能性︑すな  

わち在庫高がゼロとなるときと︑lと  

U00となる︒   

もっと別の在庫政策をとるとしても同じ︑ように計算すること  

ができるりいま右の表4のような三つの政策について考えよう︒  

ただしその政策ュについてほすでに述べた︒政策2についてほ  

静止的状態の確率は○︑1︑2の在庫についてそれぞれュ正︑  

5正︑旦ュ1である︒そして一カ月当りの平均利潤は四〇九円で  

︵一〇一︶ 三一    確率の合計である︒すなわち前の月に在醇を少しももっておら  ない確率︑プラス前の月に在匪としてもっており︑しかもそれが  まだ売れていない確率である︒このようにしてb=Lぎ+〇一∽b−を  える︒これほ上とまったく同じ形のものである︒ところでこの二  つの確率ほ加えると⊥にならなければならないという関係があ  

る︒それで君吉U−をえる︒これが二つの可能な震  

表4 在醇の現在高と.注文数   注  文  数   在庫の  

現在高   政策り政策2J政策3  

高の静止的状態の確率である︒   

在膵がゼロのときにほ︑売上げ  

︵したがって利益︶もなく保管費  

用もかからない︒この場合の平均  

利潤はゼロである︒在庫が⊥のと  

き紅ほ保管費用が三〇〇円かか  

る︒そして売れるチャンスは50%  

である︒それで平均利潤ほ ︵ぶ︶  

−∽8−u8=余○円となる︒である  

からこの政策から生ずる一カ月当  

りの平均利潤ほ謡×○+㌔×蔑○=  

(15)

第三十田巻 第二号  

ある︒政策3についてほ︑その確率ほ1す︑3す︑5すであ  

る︒そして評均利潤ほ︑四〇〇円である︒それで三つの中でほ政  

簸2が一層よいことがわかる︒   

これについて一一ぢの注釈をつけておこう︒常山瞥﹂の政策2  

ほ少し特異である︒それによると在膵がゼロになると部品を一  

個注文する︒そして月未払ほ売れたか売れなかったかにかかわ  

りもなくもうl・個注文する︒なぜ二つをいっしょに注文しない  

か︒それほ保管費が高いので︑在庫が確実砿劇つあるときに2  

つ目をも︵一ておくことほ不利だからである︒しかし月末になる  

と事情は変わる︑というのほそのとき部品を1個もっているチ  

ャンスほ50%しかない︒Lのときには二つ臼の部品恕もってい  

てもそれが余分のものになる危険はそれはど高くない︒それで  

二つ目をつづいて注文するのである︒琴一に︑この例においで  ほ鼓適の在膵蛍ほ一つにきまらない︒もし在膵畳がゼロすなわ  

ち品切れとなるとき紅ほ1つ注文する︒そして在庫量がlのと  きにはもう劃つ注文する︒在庫理論においてほ最適の在障高が  

あると思い込み︑それを求める試みがなされることが多い︒し  かし上の場合紅はそれはもとまらない︒第三に︑われわれは三  

つの政策について考えた︒そして三つの中での鼓適のものほも  

とまった︒しかし︑それよりもよい政策がはかにないとほいえ  

ない︒静止的状態の分析ほこれに答えることができない︒なぜ  

か︒ここでの計算にほ経過的偲率の衣が必要である︒ところが  

そのためには在庫政策が与えられていなけれはならないからで   ︵一〇二︶ 三二   

ある︒この形の分析ほ与えられた政策の結果を調べるにほ便利  

である︒しかしこれは最沓の政策をもとめるのにほ不便であ  

る︒この一ためわれわれほこの要求をみたしてくれるもっと完備  

した分析︑動学的分析へ進まなけれはならない︒   

動学的在障分析ほ二つの重要な考えにもどづいている︒その  

第一は計画をたてるに当って考慮に入れる期間︵ホライゾン︶  のいろいろの長さ紅ついての段通在庫政策を結びつける関係で  

ある︒在庫補充日にある決定をするときの将来好期間にわた︵一  

ての効果を考慮に入れるとしょう︒︵ガは無限大であるかもし  

れない︶ここでほ今期の効果だけでなく︑将来の期間にわたる  

効果について考えているのであるから時間選好が入ってくる︒  そのため将来の利益をどのように評価するかを決める原則を定  

めておかなければならない︒いま滞γ期における⊥円の現在価  

値ががであるとする︒   

いま∬単位注文するとしてこの決定の結果を一ぢに分けて考  

える︒それは最初の期間に与える効果であり︑それにつづく巧  

⊥個の期間に与える効昇ある︒最初の期間に与える効琴︵利益  

︶をヽ人声凰と示そう︒   

その後の期間における効果ほ少し複雑である︒複雑紅なる一  

つの原因ほ筍二期における期首在庫高がいくらかわからないか  

らである.しかしながら︑常山期の需要確率分布からその確率  

分布を計算することができる︒いま肇〟期に∬単位注文すると  

き︑第で期から繰りこきれる在庫が〃である確率をb已ごと   

(16)

あらわそう︒また在庫〃でほじまる屯トトの期間紅えられる利潤  

の現在価値の極大のものがわか?ていると仮定しょう︒それを  

ヽ潔甲二転︶で表わそう︒︶ これについ七は後で説明する︶︒  

そうすると割引率を考慮すると︑在膵Ⅳと注文∬でほじまるガ  

期瀾の金利潤の風屈価値ほ︑ヽ︵写二マブラス〃のそれぞれの 

数値について計節した句⊥期間の平均利潤である︒すなわち  

ヽH︵宅主=ユ宅も︶+白日賢又凰甘E⊥︵竜︶  

という基本的関係をえる︒いまこの式の値を最大にする∬の値  

をがとしよう︒するとヽH︵≧∵エの戯大値ほヽ巴宅︸箋︶であ  

る︒前の記号では ヽ巨弾︵≒︶である︒ここで∬にあらゆる可能  

な数値を代入してみて右辺の偲を最大にするような∬に注目す  

ればよい︒   

これを上述の機械の部品店の例を用いて説明しょう︒計画の  

視野が⊥期間のとき紅ほ上紅ユ竜−ユ=ヽ−︵声エとあらわし  

たものが︑その利潤である︒しかしこの例においてほ︑注文し  

ても今期に影響はない︒すなわらヽ︵≒も︶転∬め値にかかわ  

りなく仙走である︒︑それでⅣが何であってもそれ乾かかわりな  

く︑∬の偲ほ0であるとしよう︒すなわち  

ヽ︵声○︶・=ヽ−漆︵≧︶  

とする︒つぎの衷5は︑費用および需要の確率分布についての  

上述の資料から計算したこの関数の数値表である︒   

動学的在膵分析におけ−る第二の重要な考えは︑計画の視野を  1︑2︑3 由間つぎつぎにのばしてゆき︑その各紅ついて  

オペレーションズ・リサーチの概要   ある︒この結果を基本式に代入すると︑  

ヽ芸瓦=昌+〇・嘗〜1.ヽ−意十車ヽ−憲七︶︺  

をえる︒ヽ−認︵凰とヽ−認︵h十ごの偲ほ表5をみればぁかる︒こ  

ぅしてヽ柏︵−瓦は鴇=−のときカツコ内ほ最大値となる︒そのと  

︵一〇三︶ 三三   

費5 ′1滋(Ⅳ)あるいほノー1(Ⅳ,0)の値   るとする︒Ⅳ単位もっているときに∬単位を注文するときの結   の視野が2期間の場合について考えよう︒割引率許膏〇.∽∽であ   最適在鮮政策を決めてゆくことである︒そのためにつぎ紅計画  

4り50」4小50J31.00   −3.00】−600   

果をもとめるために基本式を適用すると  

ヽ旭︵≒.凰=ヽ︵≒一き +P∽∽H  

誉已曳く一球︵竜︶  

となる︒Ⅳのあらゆる可能な数倍紅つい  

て︑この式を極大にする∬の偲を求める︒  

これち∬の偲の集りが視野が2期間の場  

合の最適在庫政策である︒それ転k長い  

計算をしなけれはならない︒   

ここでほ一つだけ︑≧=二ほぢめ紅仙  

個もっている場合︶について例示してお  

こう︒この場合軋持合わせの部品が売れ  

る確率ほ〇・∽である︒それで︑∬のすぺ  

ての値についてヽ︵き凰=㌫○である︒  

そして竜=唇となる︵すなわち一筋売れ  

る︶確率は〇・∽であり︑塗=唇+−となる  

︵すなわち少しも売れない︶確率ほ〇.∽で  

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