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鈴木秀治教授を送る

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Academic year: 2021

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鈴木秀治教授を送る

塚 本 倫 久

(愛知大学国際コミュニケーション学会会長)

 2018年

月に定年退職を迎えられる鈴木秀治教授に国際コミュニケーショ ン学会の構成員を代表してお礼の言葉を述べさせていただきます。

 鈴木先生は1979 年

月に教養部講師として愛知大学に着任され、1998 年か らは国際コミュニケーション学部比較文化学科の教授として比較文化論、ヨー ロッパの文化、日本・アジア思想文化論などの専門科目のほかに、長年に渡り 本学のフランス語を担当されて語学教育にも多大な貢献をされました。先生 は、わが国で初めて比較文学を大学院の講座として設置して注目された東京大 学大学院の比較文学比較文化専門課程を修了され、芥川龍之介と英国の詩人ブ ラウニング、芥川龍之介とジュール・ルナールの関係を扱った比較文学的研 究、木下杢太郎の欧米体験の論考など、比較文学、比較文化の領域で数々の業 績を上げられました。国際コミュニケーション学部比較文化学科においては、

まさにヨーロッパ研究領域の中核を担う教員として活躍されました。

 比較文学について鈴木先生は学生へのシラバスで次のように書かれていま す。「文学作品の比較研究がそのまま、「比較文学」になるというわけではない のです。比較文学とは、ひとことで言うならば、一国文学史の枠を乗り越え て、国際的な視野から文学を研究する、ということに尽きます。さらに一歩進 めて研究対象を文学にとどまらず、大きく文化としたときに比較文化となるで しょう、それならば、その「国際的」なるものの中身が問題になります。国際 的な視野とはいったいどんな内実をもつのかを、講義の中で明らかにしてゆき ます」。このシラバスの短い文章からも比較文学研究の本質と面白さが伝わっ てきます。

 先生はいつも笑顔を浮かべながら穏やかに話をされて、学部運営の様々な場

面で快く協力していただき、個人的にお話をさせていただいた際には細やかな

お気遣いをもって対応してくださいました。新入生向けに配布している学部紹

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vi 文明 21No. 40

介の冊子である『国際コミュニケーション学部への誘い』の教員紹介で私の愛 読書の一つが『吉田秀和全集』であることに目を止められて、「吉田秀和全集、

私も持ってますよ!」と声をかけていただき、話が弾んだこともありました。

先生は美術にも造詣が深く、授業のテーマでもあるアール・ヌーヴォーやウィ リアム・モリス、絵画などについても楽しく話した記憶があります。日頃は忙 しくてなかなか落ち着いてお話もできませんでしたが、私も少し時間ができそ うですので、機会をつくって美術や音楽の話などもできたらと思っています。

 先生には、長年に渡り愛知大学の教育に多大な貢献をいただき、改めて感謝

申し上げます。今後もご自愛くださり、ますますご活躍されますよう、心から

お祈り申し上げます。

参照

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