• 検索結果がありません。

二︑保険事故招来の概念

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "二︑保険事故招来の概念"

Copied!
42
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

海 上 保 險 事 故 の 招 來 に 就 て

今 村 有

目         次

二 はしがき

二︑保険事故招来の概念

三 ︑ 招 来 事 故 l こ 封 す る 保 険 者 発 光 の 根 披

囲︑保険事故招来の法律的性質

五︑海上保険者が免責ぜらろゝ招来事故の花園

第一︑擁立事由の程度

第二︑招来者の範園

六︑因典的係及堪詑烹任

商法第三九六條は損害保険一般に就て﹁保険契約者叉ハ被保険者7悪意又ハ重大ナル掛失二因リテ生ジタル損

害二就テ﹂保険者芸せらえべきことを規定し︑第六六七條第一粟は海上保険に就て同様の規定を屑し又第六六

海上保険事故の招来にこ就て 三九

(2)

商 業 と 経 済 企

七 傑 第 三 披 は 特 に ﹁ 積 荷 ヲ 保 険 一 一 付 ︑ ン 叉 ハ 積 荷 ノ 到 達 ‑ 一 因 リ テ 得 ベ キ 利 盆 若 ク パ 報 酬 ヲ 保 険 ‑ 一 付 シ タ ル 場 合 ‑ 一 於

‑プハ傭加者︑荷没一人叉ハ荷受人ノ悪意若クパ重大ナル過失一一因リテ生ジタル損害﹂に就て保険者発責せらるべき

ことを規定してゐる︒更に海上保険約款に就て見れば︑船舶保険約款第三傑第五披は寸保険契約者︑被保険者︑

保険金ヲ受取ルペキ者叉ハ此等ノ者ノ代理人(本傑第六披一一局スル者ヲ除ク)若クパ使用人ノ故意叉ハ重大ナル過

失﹂に因る

m

調書に就て︑叉同傑第六披は﹁般長︑乗組員叉ハ水先人(強制水先人ヲ合ム)ノ故意﹂に因る損害に就て

免責せらるべきことを規定し︑積荷保険約敗︿東京海上)第二傑第三披は﹁被保険者︑保険契約者若クパ保険金ヲ受

取ルペキ者叉ハ是壮一寸ノ者ノ代理人︑雇傭人叉ハ加長若クパ加員ノ故怠又ハ重大ナル過失‑一因リテ生ジタル損害﹂

に就て︑叉第五傑第一項は﹁保険印刷物の舵積其他ノ取扱‑一関シ加舶所有者︑回漕業者衣︑他船長︑船員ノ過失﹂に

因り生じたる損害に就て保険者発責せらるべきことを規定してゐる︒叉積荷保険約欺改正統一案に依れば︑第三

傑第一項は﹁保険契約者︑被保険者︑保険金ヲ受取ルペキ者︑荷迭人又ハ此等ノ者ノ代理人若クパ使用人ノ故意

父ハ重大ナル過失﹂に因りて生じたる損常一向に就て保険者免責せらるべきこと︑第五傑第五披は﹁貨物ノ取扱叉ハ

積付ノ不注意﹂に因りて生じたる損害に就て保険者発責せらるべきことを規定してゐる︒

これ所謂﹁保険事故の招来﹂に封する保険者の免責規定である︒本﹂脳は我同に於て未だ文献の少なき本問題に統

一的解説を試みんとするものである︒

(3)

︹ 一 一

保険事故の招来とは保険事故が或る人の行免に因りて現買に設中一することを訟味する︒危険欣態の幾夏や或は

危険の噌加とは異なる︒危険欣態が或る人に囚りて後支せられ事故殺生可能印ち危険が増加するもこれ事故の招

‑米ではない︒危険の増加は必然的に事故の招来在結果するものではない︒事故の招来とは事故が或る人の行鍔に

よりて現・買に兵般化せらるミことを怠味する(誌一)︒勿論︑事故の招来は或る人の行鍔に因りて危険朕態が援克

せられ危険が増加し其の結果として衣れる事が一般である︒然し事故の招来と認めらる

h

が符めには或る人の

行匁に困る危険増加と愛生せる事故とが近接的な因果関係仕有する場合に於て始めて認められる︒或る人の行鍔

に悶る危険の増加あるも必中しも抗︑愛生せる事故は招来せられにる事故と解すべきではない︒而してこ

h

に 或

人の行匁は総桜的行匁印ち作符及び消極的行匁

ω

ち不作府川沿包含するや否やに就てロヨ呉氏

H w o o

一 ‑

一 氏

或 は

加 藤

作博士の如き︑不作匁の場合には尚法は(同一四)損害防止義務法反身規定するが故に︑不作匁守合まざる旨を述

︑ ︑ ︑ ︑

べられるも(誌二)損害防止義務と事故招来とは全然別笛の概念である︒損害防止義務は事故渡生後に於ける事故

に 囚

ゐ 損

害 の

防 止

に る

に 過

ぎ な

い (

詰 三

) ︒

而 も

作 免

( 旬

︒ 長

一 ︿

2

5 )

と 不

作 鍔

d

E2 Fg

問)とは現行法上同債値

g

とせらる

h

所であり特にこの場合これを恒別する積鋭的理由はない(詰凶)︒従って︑こ与に保険契約者による事

故の招来は非︑積似的行鏡抜に泊紙的行匁印ち不作府川沿含むものである(詰五

Jo

海上保険事故の招来に就て 四

(4)

窪終..I,

J

認定

(担

1)Kisch

, 

Handbnch des Privatversicherungsrech

t. 

2. Bc

1. 

S. 559

(担,1)

Bruck

, 

Das Privatversichenmgsrecht. S. 663

Roell

l

iK

ommJCIntarzumBunc"

lC

desgesetziiberclenγersichenmgsれ弔ver廿eg.

I. 

S. 2I9. 

異醤召母と控+1"袋~~署名 z信"

l1

r;:l

1

吋。

(淀川

AlexanderBene, Der Begriff des Versichernngsfalles in cler Secycrsichenmg. S. 29

芸さ民露 l1h 1<位十 l' ~~芝.1.j忌ぎ製時嵩珪醤栴 Q 梨 ig ま~語講話, i  <~く!司。

(ta

gJ) 

Triiger

, 

Der Kausalbegrif

i' 

im Straf=tmd Zivilrecht

, 

1904. S. 61

, 

S. 76. 

Enneccerus

, 

Lehrbuch des Burgcr

Ii

chcn Rechts

, 

Allg. Teil 235

, 

rv. 

(;t!4 同

Ehrenberg

Yersichernngsrecht

, 

I893

S.420. 

Sieveldng

, 

Das deutsche Seeversicherungsrech

t. 

S. I07

, 

Bem. 20. 

Yoigt

, 

Das dentsche Seeversichcnmgsrech

t. 

S

461.

Framhcin, Die Herbeifuhrnng des Yersichcrungsfa

lI

s. S. 42. 

[" IJ  gr

+也市営乞合法.!.jgS~堅幹 R寝 Lalf 足長) !i"岩盤井手!i穏忌

i

室井手

L

よ言宗

J

ド「患者

5

持,..Q$f$

J(furdcn Yersicherten zufallige 

Schaden)!. よ ~..)\-J8' 母体~~~己記令"( '¥/"  $iP.a及是主総主主州議 '\/~I 崎ù~~~ 室存立中 =K~~'- よ足~'~'~,..Q'で栴 t)-l,}立制定 ~8' t

吋バキ ].  .s.~ ドrQ~(担 i)O }E..)ドミま 4堅持 fミ E やた<~穏 E三 i堅持苧 Lよ吋 ε ド 55 筏キ ] .  .s.~~,..Q$~:)i t

)

バ L よ是主総記州諸'¥/...w

8'-l,}..)ド毒 2~ 史認 2堅持早 e 時~~~キ Jゅのバ 55 ・~キ ] .  .s. 兵舎 E1ttキキ~付 Lよ密 J ド~!.lrV6'Sl:nの~~ミ Lよ炉心 f争開持吟 ù ...w6'ベ!キ )..s.

(5)

れてゐに︒従って︑古き時代の保険約狭或は保険法に於ては損害の招来或は保険事故の招来と云ふが加きは全然

米知の観念であったのである︒

十八世紀の中葉頃迄は招来せられにる損常一向に封する保険者の免責の原則は或る担任度迄は無意識的のものであっ

大様に忠はれる︒然るに︑保険の経法的立設が増大し保険法の科撃的研究も深さを培して来るにつれて η

損害の

招来々に閲する法律的概念が始めてな識に上って来たのである(詰一一)︒従来慣行として取扱はれたるに渇きなか

った所のこの問題を法律原則として取扱った位初の者は開口戸市門町 O 口氏であった︒然し︑開宮市江窓口氏も猶︑保険契

約者叉は被保険者の蹄責十字山に因る損害に封して保険者北︑責や負はぎることは法律の一一般原則︑

Z

巳 宮

古 色

︒ 門

戸 ︒

︒ 自

己 匂

O

Z 己

O

門 戸 ︒

] 5

5

20

2

円より生守るものであると解しに(詑三)︒この見解は常時の阜界は勿論立法上に於

ても支配的の勢力研持ってゐ大(詰問)︒否︑現今に於ても猫この見解を採る者が少くない(註五﹀︒

( 詑

一 )

p ‑ p m 円 ︒ 回 目 m u u H 吋 ∞

ω ・ 匂

‑ H A M

同 ・

この偶然性の附則は十六世紀頃の保険詮袋には明白に表れて凸ろ︒一同

E E n c p

吋 E

2 2

山戸

552ELZBEEZ

同 庁 間 回

‑ E

の } グ ロ

{ o d ﹂ 円 門 聞 の } Z E E

己 岡

山 2 ] H Z 沼 田 の } 岡 山 の 一 ︼ 門 戸 目

‑ 5 同

己 主

品 ︒

‑ E m L 2 ω ο 2

2 回 一 の

7 2

ロ 口 町 村 H H H

] [ 向 山 口

︼ ヴ ロ 円 m w h h 〆 ロ r p z m

‑ h h 〆 ロ ] 門 戸 ね

ο 同

( 詰 二 )

問 円

E H ︼ ﹃ ︒

r f h H

・ P ・ 0 ・ ω

・ 吋 ・

( 品

三 )

何 回 忌 ユ

ね c p

の } ︼ ゆ

ロ ・ 仰

N ‑ n n o

円 円

︒ 同

企 庁

含 ユ

2r

日 )

2 ロ 円

︒ 門 官 一

口 の 一 吉

3

而して氏日常事者間の反封の特約も亦無設なる

べ き こ と た 述 ︒ へ ℃ ね る o ぺ 2

円 山 門 { 5

p 0

t o m b

E ‑

o p

] P

A z

o ‑

‑ o

ロ ロ

. 2

片 言

明 句

︒ ロ

ロ 阿

国 内

目 ︒

︻ }

2

C N 2 日 ) 日

50 日 )

E Z g E s 門 戸 一 円 ︒ ・ 岨 .

海上保険事故の招来に就℃

P~1

(6)

( 詰

問 )

( 詰

五 ﹀

商 業 と 経 涛

四 四

出 2

2 r

o

氏の如︑さ又この見解たとあ o

︒ 山 口

O 山

口 (

同 日

民 主

ロ 円

円 ︼

戸 時

s

z r q s p g

目 指 品 目

3 (

g

2 r

o u

♂ 可 田 宮

百 円 凶

g m

O 0

・ 2

2 r

ロ ﹃

h E N H ロ ロ ( ︼

H

C

5 ︻ ︼

2 0

J 4

2 2

同 国 唱 同

町 山 岡 ︒

ω ・

∞ ・

岡 市

芯 )

保険事故が

NZ

ロ ニ

‑ {

ぬ 又

は こ

c 江戸一て唱れろぺ告こと即ち︑被保険者の行局より無関係れるべき事島以て其本質とな・

すとの主張ぽ今日に於ても我闘に於て一般に阜者の主民すろ所であち︒

松波博士︑(商行局︑二三一六頁)か偶然の事故に因リて生ずべき損害ら慌補すろものなろに営事者の惑なに因リ

℃生ずろ損害日偶然の事故に因ろとな

L

難 し

: :

: :

0

水口博士︑(保険法論︑五三二一良)﹁保険事故として保険者が損害慌却に任ずろの事故は保険契約者又口被保険者

の立志に基かざろ偶然のものわトろ事在要す::::・商法第三九六僚の規定日此原則島明かにしれるに外ならず﹂

期戸開三次博士︑(海上保険閥系︑危険因果県設お片山一宇)﹁海上保険者の負拾危険

ll

之島問早者は

E O

O F

‑ H 円 巳

2

2

2 E

F }

H E

3

と云ひ︑英凶海上保険法氏在リては

E

い 広 三 E

5 0

H i

2

3

2 H

・ H ‑ L

〆 ‑

m ω

・ ( の

)

N

﹀と一宮ひ本邦法に於

℃日﹁航海ニ悶スル事故﹂なりと一ーはろ︒並(の立いづれも本邦に所謂(一)航海に閲すろ(二)事故ーーと一苫ふに等 L

告 ︑

よ }

一 一

二 日

ら 侠

に ぎ

る 所

な れ

H

とも︑是等各凶の革者が保険者の負拾危険としての事故ら説明すろに常りては事故の木

質 に 就 缶 て 何 伸 一 一 寸 言 及 す ろ 所 な く ︑ 品 川 に 其 の ﹁ 航 海 に 閲 す ろ ﹂ な ろ 因 性 に 就 て の み 流 一 ぶ ろ 島 常 と 寸 ' ろ 所 で あ ろ ︒ 立 ︿ の

主旨の那法に容すろ平に就長ては問日ナ︑見・めに事究後阜の徒の之が本質島理解すろ上に於て迷ひっ

h

あろ所なあ

は之島否めざろ所のもの

h

如 く

: ・

: :

: (

中 略

然ら目︑是れ之れ在求むろの難さに依ろかり・ 否︑私以是れ単ぼす且岡山ぽざるに依ろものと思ふ︒蓋

L

一 度 仰 岡

市附上保険関係者た縮かんか二武以て保険者の負拾危険としての事故口・

6aE

江 戸 山 て 唱 と し て の 事 故 の 範 府 内 に 属 す

ろものなろ奇知るべく︑而して其の心して︑目︑加︑英に於げろ海上保険法規た概観ぜんか直ちに各国法共同主旨

に基づき規定すろものなあ所以た合符寸ろ所であらう c ﹂

(7)

時本博士︑(海上保険説︑商品'全集一一七頁)﹁抑も海上危険の積類は大別してことなすことが出来ろ︒甲は白然

的事故

( Z

2 日

0 日 間 口 広 ♂ 同 ︿

O E

E Z

2 )

にして乙日人潟的事故即ち是であろ︒甲

H Z

日 人 の 力 た 以 て 如 何 と も 佐 川 す

︑︑とた待ざる危険に屈すろが故に海上保険者の捨保すろ範間内に在る︑﹄とは勿論であろけれども︑乙に至りては常

に必しも保険者たして拾保ぜしむろこと在件ざろものと一ーはなげれ江ならない︒(中略)而も人潟的危険なろもの

は被保険者よリ翻て之た玲知し又は封抗すろ二とた得ない危険であろが故に︑他の詰在以℃去ぜぽ不可抗力に因あ

危険のみが保険者の拾保すべきものでわろといふ︑︑とが出来ずの

0

本問題を取扱ふに常って二一司法立すべきは之等古き時代には末記 η 保険事故山りの概念を快きか保険者の負憶す

る損害 μ

と 一

五 ひ

︑ 或

η 偶然なる損害 μ と云ひ或は

h

リ被保険者に囚りて招来せられにる損害 u と云ふ︒然し︑保

険契約は一定の不確定なる事故を以て其給付の傑件と鍔す契約なる以上こ

λ

に偶然性が要求せらる

λ

所のものは

損害に非守して一定の事故であり︑招来せらる込ものは損害にあら守して保険事故であることである

J

保険者は

北引受者

LPh

る保険事故の愛生に囚る損害研一填補し︑保険者は丈引受けにる事故の愛生せざる限り其責に任じな

い︒保険者が損害の填補を匁すや否やは先づ北︑引受けにる事故の我生︑不義生に懸る︒保険事故愛坐なくして保

険者の掠害の填補は考へられない︒従って︑こ与に損害の偶然性は保険事故の偶然性であり︑損害の招来は保険

事故の招来を意味する︒現今︑獄この姑を混同し明白に鍔さざるものあるは遺憾である︒以下の説明は保険事故

に就てこれを論述する︒

海上保険事故の招来に就℃

(8)

商 業 と 経 済

・ ﹂H a

HJノ

扱て︑土建せる如く回忌ユ窓口氏及び其後の多数風一者は被保険者の責に腕する事由による損害又は事故に到し

て保険者其責に任ぜ.ざることは法律の一椴原則より蛍然生守るものであると考へてゐたのであるが︑現代保険法

の観念を以てすれば︑必然的に叉︑本質的に被保険者の蹄責事由に囚り後生しにる事故を保険者の負捻より廃除

するものではない︒保険事故はその登生が不確定公認︒三

g)

仁るべきこと︑印ち事故は愛生可能であり︑愛生は

必然大らざることが要求せらる

λ

が︑被保険者の腕責事由による事故と雌も︑必らホノしも保険者これを免責せら

る﹄もめにあら?︑本質的に保険事故大るを排除するものではない︒換言すれば︑現代保険法的観念を以つです

れば︑保険事故は必ら宇しも

NC E fL OH

門 戸

一 ?

に る

を 要

す る

も の

で は

な い

( 詰

)0

勿論︑各図の保険法或は保険約欽には招来事故に就て保険者充責せらるべきことを規定してゐる(詰二)︒然し︑

これ等の規定は招来事故が保険事故大り得.ざることを規定するものにあら守して︑本質的に保険事故大るを妨一け

ざるものに封する保険者の免責を特に明かにしにるものである︒

被保険者に因りて招来せられにる事故に就て保険者が其責に任ぜ.ざることと被保険者に因りて招来せられにる

事故が本質的に保険事故たり得ざることとは別筒の概念である︒本質的に保険事故大り符.ざる事故にる時に於て

は保険契約は始めよれり存在せ宇無紋であわ(詰三)︑叉砕同事者に因る反針の特約(詰四)︑叉法律に閃る其規定の綬

和一等も考へ得られないことであらう(註五)︒被保険者に悶りて招来せられたる事故に封する保険者の免責に関す

る規定は被保険者に因りて招来せられにる事故が本質的に保険事故大り符ざることを規定しにものではない︒只

(9)

本質的に保険事故大るを犯むものにあらざるも之に封して保険者が免責せらるべきことか}規定し仁るものであ

る︒保険事故が被保険者に因りて招来せらる与も保険契約は無殺ではない︒只保険者は其事故に就て責に任ぜぎ

るに過ぎない︒従って︑保険契約者の保険料支排義務の加き︑叉其の後に於ける他の事故に因る保険者の給付義

( 詰

一 )

務の如きは何一午後夏身受けるものではない(註大

) 0

N

・ ∞

A

( 誌

二 ﹀

( 詰

三 )

( 詰

問 ﹀

( 訟

五 )

( 詰

六 )

同内{聞の

r w M H

h v

ロ門出)ロロ]戸︻]凸田町ユ︿

h H 7

0

円回一の]同四円Z

口町

田﹃

o n r z

例へぼ古ミゴ法作に就

J K

見れぼ︑一七九四年のプロジア一般法の如与︑口明白に被保険の蹄買事由によリて招来ぜられ

土る事故に就て保険者免立ぜらあぺきことた規定し

m23H

口 問

︒ 巧

岳 仏

R J

1 2

F 一 岳

2 0

C L

門 戸 2 d

m m

g n

c E

E m

m E

E r

p H

﹃ 丘 四

0 5

∞ の E

E

︒ (︼

2KEEP

出回一ね]内O

宮 町

m h o ‑

H r z g

ω

] H P L g J 1 0 5

己 包 山 門

] H

p f

p E

L 2

J r

1 2

m E

H 2

2 N

戸 ︒

2 5

H

︿ 2 m

A F E

ロ m

E n

V

︿

2

z z

g ‑

・不能文げい保険事故の招来に闘し絞極的に規定ぜあ最初のものであらう︒

治凶の呪行訟に於て凡れぼ海上保険者は被保険者の故な及び過失(腿泊先た合む)に因リて招来ぜられにあ事故

に就て免立ぜらあべきことた切かに規定してねる︒(仰闘の・︒・の陥

ω M H

オランダ尚法耽小勾白耳義商法

m N

C C

濁活向法協∞

N H N ‑

問 中

¥ い

・ 巴

・ ∞

‑ m

3 h

v g

H ・ )

加政由作博士︑海上損害論︑

一 九

瓦 ︒

松波博士の如きは招来ぜられ士る事故に到すろ保険者の免立は偶然性た欠くものとして本質的に保険事故土リ得ざ

ろものとし而して其填補の特約は無放とぜられてゐる

0

(

商行局︑二ニ二大頁)

各 凶 訟 の 規 定 り 内 山 氏

H

は多少呉パリ時代によリて又琵化しつ﹄あろ所でわろ︒

h H 町 円

E ] 5 E

・ P U P

・ O

‑ ∞

・ (

山 (

い ・

出 門

戸 内

υ ]

内 噌

︿ ロ g

r r

門 戸 o

コ 同 日 司

? の え

2 m m

小 同

P ロ

E h

・ }

海上保険事故の招来に就℃

V L J  

(10)

商 業 と 経 済

四 入

上述せる所に依りて明かなる如く招来事故に封する保険者の免責は保険事故の本質的要求としての保険事故の

偶然性の要求より愛生するものではない︒

然らば︑法は如何なる根擦によりて招来事故に針する免責を規定するものなれりや︑この駄に就て

F P E E

口 氏

は事故招来は民法上の原則たる傑件の成就に閃りて不利盆を受くべき賞事者が故意に其傑件の成就守妨けたると

きはその傑件は成就したるものと見倣さるべく︑傑件の成就によりて利盆を受くべき信事者が信義に反してその

傑件を成就せしめにるときはその傑件は成就せざりしものと見倣さるべきこと印ち信義の原則の上にその根撲を

求めんとするのである(誌一

)

然し︑この根強や以てしでは︑招来事故に封する保険者の免責は説明し得ない︒け

0

にし︑招来事故に就ては保険者は必ら宇しも党責せらるミものにあらホ叉信義誠賓に反せざる事故招来例へば砂川

事者以外による招来事故に就ても保険者は免責せらる与ことがあるからである︒殊にこの根践によりでは招来事

放と危険欣態の凶変更との区別をなし得ざるに至る︒吾人は招来事故に卦する保険者の免責の恨嫁は筒軍に︑保険

経営の経営技術的必要より認められたるものであると見るものである ο

︹ 四

保険事故の招来に封する法律的殺カの統一的解線には招来事故に封する保険者発責の規定の模様

F

と共にその法

律的性質の悶明が必要である︒然らば招来事故に封する保険者の充責規定の法律的性質如何? これに関しては

(11)

周 一

e

者の見解匝々である︒

( 一 ) 僚 件 説

保険十字放を招来せざることを以て保険者に封する填補請求権の傑件と解せんとする主張である︒傑件設は別れ

て克にこつとなる︒

(イ)契約上の傑件となすもの︒

︒笠宮氏が被保険物の法意深ま取扱は保険契約者の請求防恨の依件であると述べ(詰一)叉宮山一自民が招来せら

れたる事故に封して保険者其立に任ぜざることは同

20 zt

与え古宝石の結果に外ならない(詰二)と述ぶるが

g

如きは事故の非招来

φ

倍以て九百事者聞に於て合立せられたる

H N g

E

g u

寸 丘

一 口

哲 去

と 解

し に

る も

の で

あ る

( 誌

一 )

虫 色

5 r H F

日 勺

O

N r H 2

N

・ 国 三 己

O ]

由 " ‑

h C

H L

2 2

E d

L

︿ 2

5

由 主

5 η

2

2

︼ 門

]

H S

?

3

同 一 コ m o b p

三 一 コ 同

5 5 r o r

h y

( 詑

ニ )

p

c ‑

∞・士山‑

H Y H p r N W N

・同

‑ m H O

目白ロ︼件︒同

] [ h H

ロ ︻

} ο ]

出 ﹃

O

の }凶 作

同一

) Oω

・∞

・(

山(

い・

( ロ

) 法

定 傑

件 (

O ロ

岳 民

︒ 吉

正 ∞

) と

解 す

る も

Q

7

55 2w Hμ 00

5

氏の如きはこの設をとるものである︒(詰一)

( 誌

一 )

∞の]包

ο E R U

N

・﹃

‑ m

‑ J

1 J

ぐ・

30 Fω

NE

問 ︒ ο ‑

‑ r 同 o E E g E

N

E

r J 4 0 W

円 聞

2

r

g D O m N

O

己)凸円円

Tu

J 1

2

{の

]︼

ぬ門

口口

問問

︿

2

・ 円 円

h w m ‑

日 出 ・

3u

奇人はこの傑件訟に賛するや符ない︒何となれば︑保険契約に常りて斯くの如き傑件を合意したるものと解す

海上保防.事故の招来に就℃

九 四

(12)

商 業 と 経 済

ることは事寅に反し叉獄示的傑件と解することは一般解務の原則に反する(註一

) 0

法定傑件と解するときはこの

貼の快貼を避け得るも保険事故の招来は所謂法定傑件の本質を備へてゐない︒法定傑件は一定の法定の奴果の護

生の匁めには必守成就せらるべきものとして法律により定められ大る傑件である(詰二)︒保険事故の招来に関す

る規定には斯くの如き規定はない︒保険事故の招来に関する規定は保険契約者の一定の行震に封して一定の放果

が結びついてゐるに過ぎない︒更に莫の法定傑件は蛍事者の特約を以て之を援更し得ない︒然るに保険事故の招

来に関する規定は蛍事者の特約によりてこれ冶愛更するを妨けない︒従ってこの貼より云ふも保険事故の招来を

以 て

法 定

傑 件

正 解

す る

こ と

は 出

来 な

い (

詰 一

一 一

) 0

同 E

E }

H O

E ‑

ロ ‑ h H

・ C ・

ω

・ ω

∞ ‑

J 1

t

0 0

5 H

M S

F 同

2 E σ

丘 一 口 ぬ 口 口 問 ・ ( の

oz xZ

﹄戸同町

) 3 N w

N

∞ ・

切さの]円切り話回)門戸4P守町﹃出向︒

r 2

︼ 山

5

町 田円

2Z

ω

2

下 町

5 5 r o E w

・ ・ ・ p p

c

m

‑ h F A

)

( 詰

一 )

( 詰

二 )

( 註

三 )

( 一 一 )

消極的︑前提説

保険事故の非招来を以て保険者の給付の消板的前提であると解するものである(詰一)︒こ

L

に前提なる諾は積

々 に

解 せ

ら れ

る ︒

( 註 一

V

回 同 ロ 円

} p h H

p

c ‑

∞ ・

hvh

弔 問 山 ・

同 E

E v o z w m

・ 州 v

w

c

・ 印

‑ u

︒ ・

(イ)或る人々によりでは傑件の怠に解せられる

00

]

氏 ∞

F

ZE 2

氏の如きはこの立に解してゐる(註一

) 0

この解絡に関しては既に述べに︒

(13)

u

三 i)

Roelli

, 

a. a. O. S. I94

μIm Vcrschuldun~sl11olllente steckt dellln<tch rechtllich eine negative gesetzliche Voraussetzung der Haftun

des

crsichercrs

, 

eine Bαlingllng fur die Entstehllng odcr fiir dCll Umfang dcs Versicherungsanspruchcs" 

Schneidcr

, 

a. a. O. S. 26

r. 

(ロ)

智容!.1吋

ζ

〉ド!z控室経,.

Obliege

eit

(間総〉失!絵キ hl) 兵;‑‑0

0Hagen 

~~ざ 2i

Lenne 

~ 8'黒相当

t)

兵!.1趨

~tQ (柑 1) 。ささ~,.

ObIiegenheit 

..;.2.  t0 

-\.I!.1~震い保持~組袋持総同 5311 常総...\)ミま i壁掛括合唱主 53 咲孔!うや区 1 !.1穏:-Q

)

・.¥,)土

i

司令銭将二(;t; 11)。謡選持活8'~咲 Lよ還す<5ì tQ ミ芸能土 24 三三重時総同特需ミベ JE

8'誕宮 1 必

J::ミド総'V't)...¥)!Z24護持

二(;t:';

11

i)。

(社

1)Hagcll

, 

Ehrcn

!J

erg's Hand

!J

llch ues Hanuelsrecht B. 8

,  1. 

Abt. S. 533 Bem. 8

, 

S. 636. 

Lenlle

, 

Das Versichcrllngsgcschiift fur fremde Rechllllng. S. 130. 

(桔

11)O

!J

liegenheit 

~三時計~:::.題対ミえさ認定者(主引く選〉己会 5~~ 異変 γ 諸王切。ヰ詰 EZ ま醤*~活者己 J 器足。ふ時点己目~ç"~よ

~SP必点。小~~~キ主主ピ損γ己対立E三者~Ver

!J

indlichkcit 

.JJ遣....J

(Lewis

, 

Lehr

!J

nch dcs Versichenlllgsrechl

, 

S. 1

りリ)苛立と主主 E ミ S ,

Ver

!J

indlichkeit;;;‑(Ritter

, 

a. a. O. S. 37) -'J義ト時~s,必時~,.定信担嬬鱈2提起判(告示収品1

,.  ,. 

4

く'6

O!Jliegenheit己沼単(Voraussetznllg)昌ゆ'法益栴G誕なQ~~i:i0Q沼詰:申立-'J造年J...!\時時己附やV♀点。

Bruck ~:::. O

!J

licgcnhcit ~ぽ①黒"-./i・4滑....JV♀点。“SOlllitist uie Ob

1i

egenheit die zn dem ansdrucklichen Ver‑

tragsinhalt crho

!J

cne Voraussctzung fur die Bcwirkung oder den Umfang 

c1

er Leistung oder fur 

c1

as sonstigc Tun 

des Versichers. (S. 2841)

毎,.

Obliegenheit Qおさ岩鼠己嵩γ!:!.~託世引,.~~~ OOÞ:~r~\g~o

連刊誌醤時話 Q~~ 長己議 γ 同 1

(14)

商 業 と 経 済

三︑債

務 説

責務

( O

E F

m O

5 0 昨﹀より更に唯一んで保険事故の非招来を以て被保険者の法律上の債務(同

RF q

の 宮

) と

解 す

る 論

者がある

oE

=2

氏始め之に賛する論者少くない(詰一

)

0

債務の不履行の反動としては之が履行+伊丞附求し或は損害

賠償を請求し得ることとなる︒然らば︑保険事故が招来せられにるとき斯くの如き放呆が養生するのであらうか︑

保険者は保険事故の招来の停止+守請求する模なく叉保険事故招来せられにるとき損害賠償を請求し得るものでも

ない︒債務は債権者印ち保険者の利盆の震に存在する︒然るに︑保険事故の非招来といふ被保険者の給付に闘し

ては保険者は何等の利盆を有するものではない︒損害回避義務(∞岳山

L8 22 rD

E

指名日号︒

と 一

疋 ふ

が 如

き 特

の義務を以て事故の招来の性質在解することは不常である(詰二)︒

( 詰

一 )

3

0

・ p

c ‑

∞ ・

5 ω

2 0

N

ロコゐ﹀・ヴ・∞

‑ g m g p σ

} Y FJ 44 2

宮内

] 2 m N M u k t

u

2 J 1 2

氏 ︒

‑ H 2 2 3

2

E L g J 1 2 m

r o

p]

ロ 一の げ

] H O

) O {

{ p

f

2

2

E J

1 0

︼ ぷ) ﹃ } {の プ 円 ︒一 件

3

∞ の

} H P

] O

N

M

] H Z

N

σ

ロの明司

2

2 H

}

d o

σ

}

20

32EEl

255

gr( 同

N

2

Z 己

5 H

H

2 2 N

ユゲ

2 L 2

4

・ぐ

‑ m w

ω

お か﹀ ・ 出 ︼ ・

0

己 コ

} P

H Z

f (

し ﹁

7 0

]

‑ e F h M

w ‑ N

可 ︒) ・

( 詰

二 )

] [ 凶

﹃ ロ

n W

D‑p

c ‑

明 言 g r o t f P

・ P ・ O ‑ m y M N 1 3

(15)

四︑保件招来説

傑件の成就に因りて不利盆を受くべき蛍事者が故意に其傑件の成就を妨けにるときは相手方は其傑件が成就し

にるものと見倣す甲)とを符べく傑件の成就によりて利盆を受くべき常事者が信義に反して其佼件を成就せしめた

るときは其傑件は成就せざりしものと見倣す一品会得べきものである(詰一)︒ 招来せられにる保険事故に封する

保険者の免責の法伴的性質を以て利金を受くべき蛍事者に因る傑件の招来の概念と同税せんとする主張である︒

B

EF

江 口

氏 の

主 張

す る

所 で

あ る

( 詰

)

0

然し︑本設を以てしでは上述の如く保険事故の招来と危険朕態不受夏責

任︑損害防止義務との匝別を説明すること能は歩︑叉保険契約者以外の者による傑件の招来に封し保険者を免責

し得ることか}説明し得ない︒保険事故の招来と民法上に於ける傑件の招来とは必守しも同一ではない(註三)︒

( 詰

一 )

民法︑第一三

O

係︑問活民法協同小

N P Z N

( 詰

二 )

]﹃円

h H E r o

山 口

‑ h F

P

‑ M ω

( 詰

三 )

出 口

‑ n r w

P

O ω

・ 小中 川 ) ・

] 口

c ‑

‑ 2

w H

Z

‑ 5

戸 内

]

E 己 出

n v p

O

P H

︿円回一

n r R E

h

・ 同

NA

)

閉 山・

ωN

吋・

以上︑招来せられにる保険事故に封する保険者の発責に関する規定の法律的性質に就ての諸墜設在紹介しに︒

抑ミ事故の招来に関する規定の法律的性質に封する採及は之によりて事故の招来に閲する規定の統一的概念身把

掘し︑同規定の統一的︑且合理的解絡に資せんとするにあるのであるが之等墜設がこの目的に資せざることに就て

は肢に之を述べ大︒然らば︑招来事故に封する保険者免責規定の法律的性質如何? 五日人は保険事故の招来に関

海上保険事故の招来に就て

(16)

商 業 と 経 済

五 四

する規定は躍なる免責規定印ち︑事故制限規定であると解せんとするものである︒これが解搾は民法上如何なる

性質を有するかと云ふが如き他の概念を必要としない︒而して之が立法的根撲にるや既に述べ大るが如く損害保

険の経管技術と其必要を認められにるものである︒保険事故の招来に関する規定はこの狼撲に基づく保険者の兎

責規定としてこれが解縛ななせば足る(比一)︒

( 詰 一 )

所謂危険制限説として保険事故の招来に闘すろ規定日保険者の負拾すろ危険の制限に闘すあ規定なろことが主政ぜ

られる︒同

22

氏 の

如 ︑

き は

h

リ招来ぜられれろ損害々は積荷の回有の現抗によろ損害に比すべく常然保険者の負拾す

べからざろ所と解してぬろ

0 (25

列 開

Eg gs

岨 出

・ ロ

ω

・ ω

︒ ︒

) H H g

z

氏のこの主張日本質的に保険事故にリ得ざ

ろ二とた主張すろものであって共の設リなろこと明白でわろ o 同門戸子氏日事故の招来に悶すろ規定は事故の主観的

制限であろと主張ぜらろ

0 (

切 門 戸

5FP

・ υ ・

0 ・ ∞

‑ r q )

加政由作博士は原因力又は愛生の経過如何に十代ろ制限と解ぜ

らあ(二五瓦)︒事故の招来に闘すろ規定が保険者の負拾すろ事故の制限なろことは勿論であろ o

只ここに問題口本

規定の解恕に他の概念品︑必要とする平存やが問題であろ︒晋人口此の貼に就て其の必斐なきこと︑而してこれ在他

の法律的性質に類推して解鰐すろことが設リなろことた主張ぜんとすろものでわろ o

︹ 五

招来事故に封し保険者免責の範困を加何なる範聞に認むリ

Q

かは保険経管技術上の問題であり︑保険の種類や︑

保険事業の護法服況や︑また一図の経済航法︑祉合航法等によりて左右せらるミ所である︒

招 来 事 故 に 封 す る 保 険 者 の 免 責 の 範 閣 は 蹄 責 事 由 の 制 作 一 度 合 の 吉 百 四

55

並に招来者の範閣によりて定まる ο

(17)

(

E E m g

仏)

我尚法に依れば陸上保険並に海上保険そ通じて事故招来者の惑意叉は重大なる過失に図る招来事故に就て免責

せらるミことな原則としてゐる(詑一﹀

0

溺抱一に於て民党支理由守陸上保険と海上保険とに依りて区別し陸上保険

に於ては放な父は豆大なる過欠による招来を以て免責事山となすに︑海上保険に於ては故意並に過失在以て免責

十字由となし軽微なる池失も獄免責事由となしてゐる(花二

)

英凶に於ては故訟のみを以て免責事由となし過失に

0

凶る招来事故に就ては保険者免責せられないのである(詰三

) 0

克に我般舶保険約奴に依れば保険契約者︑被保険

者︑保険金を受取るべき者叉は之等の者の代理人若くは使用人の招来事故の場合に於ては η 故意叉は重大なる泡

μ :

ゼ免責事由となし(詰問)般長其他の般員︑水先人の招来事故に於てはか故意

ο

のみを兎責事由となしてゐる

(誌五)︒積荷保険約欺に於ては保険契約者︑被保険者︑保険金冶受取るべき者叉は之等の者の代理人︑使用人は勿論

加長其他の船員に凶る招来一事故に就てもか放な父は重大なる過失

ο

守党支事由となしてゐるが︑積荷の加積其他

︑ ︑ ︑ ︑

政荷の取扱に関し生ホノる事故に就ては焔舶所有者︑回治業者︑又は加長非︑の他の加員のか過失々を発責事由とな

し一挫池失をも包括せしめてゐる(詰六)︒斯くて招来事故に封する保険者の免責事由は必ホノしも同一ではない︒

( 誌

一 )

商 法

第 三

九 六

除 後

段 ︒

商 法

第 六

六 七

除 却

一 波

後 段

υ

海上保険事故の招来に就て

五 五

(18)

商 業 と 経 済

五 六

( 註

二 ﹀

J1

J1

・ ︒ ・

m A F

ロ ・

の ・

‑ m

N

H

同 問

N

中 ・

( 詰

三 )

rFH

・ ﹀ ・

m M M U

N(hH

・ )

2

庁円︒

m

.

4

H F

O E

S m

w 記 号 吉 凶 刊 の

0

・ (

同 ∞ ︒ ∞

) u

k

c z

E u

p E

⁝ ⁝ 吋 ︒

ゅ ・

( 詰

四 )

加舶保険約款第三倍第五披︒

( 詰

五 )

船舶保険約款第三館第六段︒

( 詰

六 )

( 詰

七 )

積荷保険約款(東京海上)第二館第三説︒

積荷保険約款第五係︒

以下我商法並に海上保険約敗に於ける腕責事由(∞の

EE mg ι)

に 就

て 述

べ よ

う ︒

(一﹀悪意叉は故意

我商法は海上保険も陸上保険と匹別することなく邸責事由を忠志及び重大なる過失となしてゐる︒我商法は

生命保険に於てはー故意﹂に因る招来事故に就て保険者免責を規定するも(詑一)損害保険に於ては冠虫色に因る招

来事故に就て保険者責任免除守規定してゐる︒故意に凶目︒招来と怒怠に因る招来とは兵る︒故なとは事故の務

中 一 を 意 欲 し て 或 る 行 符 在 意 識 的 に 匁 す こ と を 意 味 し ( 誌 二 ) ︑ 悪意とは克に自己守利し他沿害する立国の存する

事 在

意 味

す ゐ

( 詑

一 一

) 0

我商法

t

怒立に因る招来事故に就て保除去ぃ免責せらる与は疑の係地存せぎるも果して然

らば悪意に因ら宇して買に故意に因りて招来せられる事故に就ては保険者其責を負ふべきものと解すべきか?

この貼に就ては商法が生命保険と損害保険とに於て其用語守判然と匝別せる結より見れば故意に因る招来事故

(19)

に就ては損害保険に於ては保険者責任免除せられざるが如きも必中しも怒立に因る招来事故に付てのみ保険者

免責あるものと解すべきではない︒蓋し︑重大なる池失に閃

‑ Q

招来事故に封して保険者責任そ発除するに拘ら

守山平に認なに因る招来事故に封し発責し︑故意に困る招来事故に就てはこれを免責せざるものとなすが如きは

芥︑間の区別の根撲を知る吾川作ないからである(詰問)︒我尚法の母法大る猫逸商法或は獄逸保険契約法の如きは

る (

詰 六

) 0

背放なに囚ゐ招来事故に就て保険免責せらるべき自を規定してゐる(詰五)︒瑞西保険契約法の如き叉同様であ

( 誌

一 )

( 詰 二 )

( 詰

一 ニ

) ( 山 間 )

( 註

五 )

( 北

六 )

尚法︑第四三一除︒

故なの概念に就て口氏法上村刊に之た規定ぜざるが故に与者間争のあろ所でああ o

的山博士

h

リ故立とは自己の行仲仰が一定の紡呆た止すべきことた知リ且之島容認すあ心理朕態守一宮ふわりと定義ぜら

れ ︑ ( 日 本 的 椛 法 総 論 一 五 五 瓦 ) 一 一 辺 政 英 古 教 授 は

h

リ故立とは述訟の結果島市品欲すろ鳥羽ふれりと定義ぜらあ︒(日本民

法︑的措一抑制叫則上谷一二八瓦)岡説は泣訟の認識た嬰すろわ﹁否ゃに就て呉あ︒若し後者の説に従へぽ特に思立と故

な と

の 判

別 す

ろ 必

川 丈

島 一

認 め

な い

出 立

と 口

氏 法

上 手

u

立に到し

h

げ或ろ事情恥知ちこと々の立に川ひられ(氏︑五六四)又不正なろ害立(﹀括凶作)の立に朋ひ

らるる︑︑ともああ︒(氏八一三保第六焼︑向法二八八傍第二項︑三四八保第二項︑コ一五保第三項等)

水口博士︑新設︑二四谷広三挽二同 l

二 五

︒ 出 ・ ︒ ・ 切 ・ 陥 ∞

N

N

R

・ 4

Jd

円 凶 ど と 丘 二

︿ ・

︿ ・

0 ・

ωE

山 ・

JFJJ1

・ ︒

・ 亡 円 + ト 〆 ヴ テ ア

小川上保険事故の招来に就て

(20)

商 業 と 経 部

Ji 

然らば︑故立に因る招来事故に就て保険者常に充責あゐものと解すべきか︒印ち保険契約者又は被保険者の故

な の

縁 由

( 出

0 5

53

の如何身問は守して保険者免責せらるるものなりや?この結に就て加牒由作博士は η

匁の動機の如何居間は中人道上の理由より又は正常防衛の匁めに

ο

招来したるときと雌も保険者免責せらるべき

こ と

守 説

か る

( 詰

)

水口吉蔵博士叉同様の見解冶採らる(詰二﹀

00

濁 逸

法 に

於 け

る 見

解 に

就 て

も 早

口 の

斤 (

諸 ﹂

二 ﹀

E2 2

( 注

凶 )

等 の

如 き

︑ 瑞

西 法

に 就

て は

問 ︒

︒ 一

口 氏

の 如

き (

詑 五

) こ

の 見

解 み

‑ と

る ︒

( 詰 一 ﹀

~ 7.K 

) ) [ 1  

語 口

JI

r

専 巾

ロ て

f : 作

D

1

前 τ L :

9

α コ、J1I

j

ト 五 指

ln 二 ‑

C

J [ 六

U

( 詰

二 )

( 詰 一 ニ

)

( 詰

問 )

何 一

昨 昨

w

ロ ・

ぉ ・

0 ・

ω

・ も 同

h

〆 ロ コ ︼ ・ 岡 山

V

( 詰

五 )

い ﹁0

明 広 了

N

・ 同

H・

4

.

JJ

・ 阿

1

川 ) 同 一

w ‑

H

o o

‑ ‑

r p

・ 知 ・

0 ・

N5

‑ N ω

い ・

然し吾人は之に資する在得ない(詰一﹀

U

保険契約者叉は被保険者が故意に招来しにる事故と雌も若しそれが人

命救助の匁或は緊急服態に於て︑或は法律に定められ六る規定に従ひ行はるるが如き場合に於ては保険者は免責

せらるべきものではない︒蓋し︑保険の機能をして弊害なき限り渡部せしむることは法の目的と鍔す所でなけれ

ばならないからである︒殊に我商法は危険の箆更に於ても十件︑危険の箆更にして保険契約者(兆二)或は被保険者の

立に蹄せざる事由に依るときは之が潟に保険者はそれ以後の事故に就ても免責せられざることを規定せる貼より

参照

関連したドキュメント

交通事故死者数の推移

なお、 PRA では LOCA 時の注水機能喪失シーケンスを、破断口の大きさに 応じて AE( 大破断 LOCA) 、 S1E( 中破断 LOCA) 及び S2E( 小破断 LOCA)

保険金 GMOペイメントゲートウェイが提 供する決済サービスを導入する加盟

市民的その他のあらゆる分野において、他の 者との平等を基礎として全ての人権及び基本

[r]

エフレック 故は、防草 レックス管 地絡が発生 る可能性が 故の概要 . 28

 保険会社にとって,存続確率φ (u) を知ることは重要であり,特に,初 期サープラス u および次に述べる 安全割増率θ とφ

・城北線 1,2 番,北武蔵野線 1,3 番の導体溶融痕はケーブル部で確認されており,火災以外の要因 で同一洞道内の