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論 文 内 容 の 要 旨

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Academic year: 2021

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論 文 内 容 の 要 旨

論 文 提 出 者 (氏名) 河原 ゆり

Effects of sulfonylureas on periodontopathic bacteria-induced inflammation

(論文内容の要旨)

研究目的

IL-1βは単球/マクロファージによって産生される炎症性サイトカインであり、歯周病と密接に関連し ている。細菌感染によるIL-1βの活性化には、NLRP3インフラマソームによるカスパーゼ1の活性 化が関与している。近年、糖尿病治療薬のスルホニル尿素薬(SU薬)であるグリブリドは、NLRP3 インフラマソームの活性化を抑制することによりIL-1βの活性化を低下させることが報告された。 こで本研究において、歯周病原細菌による IL-1β活性化と歯周組織破壊に対するグリブリドの影 響について検討するため、THP-1細胞を用いたin vitro実験あるいはラット歯肉投与実験的歯周 炎を用いた in vivo実験を行った。また、in vitro実験において他のSU薬の活性についても検討 した。

材料及び方法

歯周病原細菌(Porphyromonas gingivalis, Aggregatibacter actinomycetemcomitans, Fusobacterium nucleatum)の加熱処理,超音波破砕物で,THP-1細胞をSU(グリブリド、トルブタミド、グリクラ ジド、グリメピリド)またはビグアナイド薬のメトフォルミンの存在下で刺激し、細胞および培養上清 中のIL-1βおよびカスパーゼ1の発現をWestern blottingおよびELISAで分析した。また、細胞死 を乳酸脱水素酵素活性測定法で分析した。歯周病原細菌を歯肉に注入することにより、ラットの歯周 炎モデルを作製し、グリブリドを経口投与し、その効果を組織学的に分析した。

結果

すべての歯周病原性細菌によるTHP-1マクロファージの刺激は細胞死のないIL-1β分泌を誘導し、

NLRP3阻害剤のMCC950およびカスパーゼ1阻害剤のz-YVAD-fmkによって抑制された。また、グ リブリド処理は、培養上清中のIL-1β発現を抑制し、細胞内のIL-1β発現を増強し、グリブリドがIL-1 β分泌を阻害した可能性があることを示唆している。 また、ラットの歯周炎モデルにおいて、

グリブリドの経口投与はコントロールと比較して、炎症性細胞の浸潤と歯槽骨の破骨細胞数を有意に 抑制した。グリブリドに加えて、グリメピリドもTHP-1マクロファージからのIL-1β放出を抑制した が、トルブタミド、グリクラジドまたはメトフォルミンはIL-1βの放出を抑制しなかった。

考察および結論

今回の結果より、NLRP3経路の薬理学的標的が歯周病を抑制するための有効な戦略となる可能性が示 唆された。

参照

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