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日常生活動作を利用した筋力向上プログラムの有用性

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Academic year: 2022

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(1)人間科学研究 Vol. 19, Supplement (2006). 修士論文要旨. 日常生活動作を利用した筋力向上プログラムの有用性 Effectiveness of Resistance Training employing Daily Physical Actions for Improvement of Muscle Strength for the Elderly. 小林. 寛(HiroshiKobayashi). 指導:福永. 哲夫教授. 緒言:我が国の高齢者数が近い将来に人口の30%を超える. 考察:今回の結果から、日常生活動作を利用した筋力向上. までに至ると予測されている現在、これら高齢者の健康維. プログラムの実施が高齢者におけるトレーニング対象筋群. 持・増進を図るためには、筋力が主要素となる生活フィッ. の機能向上及び身体パフォーマンスの改善に大きな効果を. トネスの向上が不可欠である。高齢者に対する高強度レジ. もたらすことが示された。多くの項目間において、筋厚や. スタンストレーニングや軽負荷を用いたトレーニングの有. 筋力の増加及びパワー発揮能力の向上が身体パフオーンス. 効性が示されている(Basseyetal. 1992、 Adesetal. 1996)cしかしながら検証されているトレーニングプログラ. 多くの測定項目においてPRE測定の値が低い被検者ほど. ムの内容は報告間で異なっており、同一の被検者を対象に. 改善率が高いという結果が得られ(図1 )、本研究で用いた. 様々な測定項目について検証した包括的研究はほとんど見. 筋力向上プログラムが高齢者のQOL向上(寝たきり予防). られない。また、広範囲への適用が制限されてしまう高強. に大きく貢献することが明らかとなった。トレーニング開. 度レジスタンストレーニングと比して、高齢者が自宅で簡. 始から大きなトレーニング効果が期待でき、その後も多く. 便に実施可能な日常生活動作を利用したトレーニング方法. の項目において維持及び向上の結果が得られていることか. はより社会的意義が高いと考えられる。以上の点から、本. ら、今後も増加の一途を辿る高齢者に広く適用するという. 研究では前期高齢者を対象に日常生活動作を利用した筋力. 目的に垂監みれば、十分な有用性が明らかになったと考えら. 向上プログラムを実施し、包括的な視点からトレーニング. れる。. を改善する要因であると考えられる結果が得られた。また、. 効果の検証を試みた。方法:前期高齢者21名(男性4名、. 改善率(PRE‑POST) ( 腹部筋厚 大腿前部筋厚 音響的骨評価(女性) 股関節屈曲トルク 脚伸展パワー 歩パワー 走パワー 歩行速度 走行速度 5m通常歩行 握力 開眼片足立ち ファンクショナルリーチ Time Up & GoTest. 女性17名)を対象に6ケ月間のトレーニング実験を行った。 種目は、椅子の座り立ち動作(いす)、上体起こし動作(お なか)、立位股関節屈曲動作(アップ)、椅座位膝関節伸展 動作(キック)、立位足関節底屈動作(せのび)、腕立て伏 せ動作(うでたて)とした。 16回1セットとして1日2セッ トを自宅で毎日トレーニングするように指示した。また、 トレーニング効果を検証するためトレーニング前(PRE) 中間・後(POST)に測定を実施した。測定項目は、生活 フィットネスの主要素である身体組成・筋力・パワー・身 体パフォーマンスに分類される15項目であった。 結果:生活フィットネスの多くの項目に渡り顕著な改善効. *:P〈O.05. 30.6 * 4.4 * ‑2.5 * 57.2 *** 176.6 *** 34.5 ** 31.3 ** 18.3 *** 22.1 *** 13.2 *** 15.1 *** 8.2 * 30.8 *** 8.2 **. **:P〈O.01. ***:P〈O.001. 果が認められた。測定対象部位の筋厚には増加傾向が見ら. 表1. PRE‑POST間の改善率(%).有意な変化がみられた項目の. れ、特に腹部及び大腿前部の筋厚増は有意であった。トレー. 中でも特に顕著な結果について示す。. ニング対象部位の各筋力も向上し、特に股関節屈曲筋力は. 上 体 起 こ し. 有意に増加した。脚伸展パワー、歩・走パワーも有意に向. 「 =一 0ー 735. 30 r. n=16. 25. Pく 0ー 05. 上し、下肢筋群のパワー発揮能力の大幅な改善が示された。. 壷20 く ◇. また、身体パフォーマンステスト7項目中、長座体前屈以. 叫15 ‑ 」】 遍 10. 外の全項目についてPRE‑POST間で有意差がみられた。特. 5. に、毎週のトレーニング指導教室中に測定した、規定回数. 0. ◇. ◇ ○. 10 PRE測 定 値 (回 ). いす座り立ちテスト及び規定時間内上体起こしテストでは 大幅な改善がみられた。また、上記2種目以外にも顕著な. 図1.トレーニング実施前の測定値とPRE‑POST間の変化率(量). 改善がみられた項目については表1に整理する。. aiifa. ‑73‑. ○. ◇. 15.

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