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研究業績等に関する事項 (2011 年 4 月以降 ) 著書 学術論文 等の名称 著 共著 の別 発行又は発表 の年月 発行所 発表雑誌等又 は発表学会等の名称 概 要 ( 著書 ) 1 郷土再考 - 新たな郷土研究を目指して - 共 ( 編著書 ) 角川学芸出版 戦前からあった郷土

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1

書式

2

教 育 研 究 業 績 書

平成 28 年 3 月 31 日

氏名 由谷 裕哉 印

研究分野

研究内容のキーワード

社会学 宗教民俗学

修験道 郷土研究(地域研究) サブカルチャー聖地巡礼

教育上の能力に関する事項

事 項

年 月 日

概 要

1. 教育方法の実践例

2001 年 3 月

小松短期大学の「マルチメディアモデルキャンパス事業」 の 一 環 と し て 、 Lotus 社 の グ ル ー プ ウ エ ア "LearningSpace"を使用した教育実践を記録した論文。 「学習支援グループウエアを利用した授業の試み」、『小 松短期大学論集』13 号,2001 年。

2. 作成した教科書、教材

2014 年 10 月

-2015 年 1 月

北陸学院短期大学との遠隔授業用のオンライン教材。以 下の URL。 http://www2.komatsu-c.ac.jp/~yositani/2014le.htm

3. 教育上の能力に関する大学等

の評価

1988 年 4 月

同年月の小松短期大学開学に当たり、大学設置審議会の 教員審査で「社会調査」「民俗学」に合格。

4. 実務の経験を有する者につい

ての特記事項

なし

5. その他

なし

職務上の実績に関する事項

事 項

年 月 日

概 要

1. 資格、免許

なし

2. 特許等

なし

3. 実務の経験を有する者につい

ての特記事項

なし

4. その他

なし

(2)

2

研究業績等に関する事項(2011 年 4 月以降)

著書、学術論文 等の名称 単著、共著 の別 発行又は発表 の年月 発行所、発表雑誌等又 は発表学会等の名称 概 要

(著書)

1 郷土再考-

新たな郷土研

究を目指して

2 近世修験道

の諸相

3 斐太歴史の

里の文化史

共 ( 編 著

書)

2012.2.

2013.5.

2014.2.

角川学芸出版

岩田書院

妙高市教育委員会

戦前からあった郷土研究を新たに展開 させることを志向する論文集。A5 判、 全 288 頁。第1部では郷土愛・郷土意 識が形成される経緯を考察する。第2 部では、地域外との交流を通じて郷土 文化がダイナミックに構成されてくる 経緯を追跡する。第3部は郷土文化と 国家あるいはグローバルな世界との相 剋を問題とする。本人分担箇所「帝都 と郷土-曹洞宗大本山総持寺移転と能 登門前-」(243-263 頁)では、能登門 前の曹洞宗本山総持寺の火災に伴う鶴 見への移転に関して、門前側と宗門側 の言説を比較しながら、門前住民側の 郷土意識が帝都との関わりによってど のように形成されたかを考察した。共 著者は由谷裕哉(編者)、佐藤喜久一郎、 市田雅崇、時枝務、西村敏也、乾賢太 郎、他 8 名。 中世を盛期とすると考えられていた修 験道の、近世的展開を再考しようとす る論文集。A5判,126頁。51-90頁の 「近世権現社の祭礼における柱松と修 験者」を分担執筆。分担箇所では、長 野県小菅山の宗教集落における祭礼を 事例とし、修験者の祭礼への関わり方 と近世におけるその変化を追跡した。 共著者は時枝務、由谷裕哉、久保康顕、 佐藤喜久一郎。 妙高市の延喜式内社・斐太神社とその 周辺の文化財に関しての歴史・考古・ 宗教・民俗などの研究成果を,妙高市 民向けに啓蒙的に編纂した書。A5 判、 289 頁。分担箇所は、「江戸時代の斐太 神社」(46-68 頁)、および「延喜式内 の斐太神社」(116-134 頁)の他,同書 全体の編集委員長も兼ねた。分担箇所 の前者では、上越市に残る文書資料お よび妙高市関山神社の宝蔵院日記か ら、近世における斐太神社の宗教的な

(3)

3

4 サブカルチ

ャー聖地巡礼

アニメ聖地と

戦国史蹟

2014.9.

岩田書院

位置を明らかにし、後者では延喜式の 意味から説き起こし、近世以降の斐太 神社の祭神考証論を整理した。、共著者 は由谷裕哉(編集委員長)、畔上直樹、 浅倉有子、佐藤慎、橋本博文他 2 名。 サブカルチャー作品で描かれた背景モ デルや関連する場所を、ファンが「聖 地」と呼んでそこに「巡礼」と称して 訪れる行為を研究対象とした書。第1 部ではアニメ聖地として金沢市湯涌 (石川県)と大洗(茨城県)、第2部で は戦国史蹟として行田(埼玉県)と柳 川(福岡県)をとりあげる。A5 判,204 頁。分担箇所は第1部(57-136 頁)の 他、「はじめに」の全てと序章・終章の 過半数の部分であった。第1部のうち 湯涌に関しては巡礼ノートのテキスト マイニングを試み、大洗に関してはフ ァンの描いた絵馬に注目すると共に、 主な聖地である大洗磯前神社が東日本 大震災の罹災地かつ戦蹟であることが 重要であるとした。共著者は由谷裕哉、 佐藤喜久一郎。

(学術論文)

1 郊外化する

郷土と田園都

市構想―富岡

丘蔵の言説を

巡って―

2 地方霊山に

おける社僧・

社家および修

験―白山加賀

側を例に―

3 19 世紀にお け る妙 高山関 山 権現 の夏季 祭礼について

2011.6.

2011.10.

2012.3.

神道文化,第

23 号

神道宗教,第

224 号

北陸宗教文化,第

25

52―65 頁。郷土文化という依頼された テーマに対して,戦前戦後に目黒区の 郷土誌を執筆し続け,地元の池の公園 化運動にも尽力した富岡久蔵の言説を とりあげ,日本的な田園都市構想(井 上友一・渋沢栄一ら)との関わりを位 置づけた。 66-88 頁。白山加賀側の中世における 文書資料に基づき、個々の行事や事件 に社僧・社家・修験がどう関わって来 たのか、そこから修験とはどういう存 在だったのかを考察した。 57―76 頁。2009 年『山岳修験』44 号の 論文「18 世紀における宝蔵院祭礼に関 わった宗教者について」の姉妹編。同 じ宝蔵院日記において 19 世紀分に記載 された、関山権現の夏季祭礼を分析し た。査読有り。

(4)

4

4 アニメ『花咲

くいろは』の

聖地巡礼と湯

涌ぼんぼり祭

り:聖地巡礼

ノートに注目

して

5 復活して四

回目の戸隠柱

松神事―とく

に祭場に注目

して―

6 アニメ聖地

巡礼と地域お

こし―『花咲

くいろは』と

金沢の例から

7 修験道系柱

松をどう捉え

るか―和歌森

太郎と五来重

の所論を踏ま

えて-

8 聖地巡礼と

記念行為-日

本のアニメ聖

地を例として

9 西岸が能登

の新たな聖地

2012.10.

2013.2.

2013.3.

2013.3.

2013.3.

2013.8.

小松短期大学地域創

造研究所年報,第

3

長野,287 号

北陸の民俗,第

30 集

寺社と民衆,第

9 号

比較思想研究,第

39

地方史研究,第

364

26-36 頁。聖地と称されるアニメで描か れた場所にファンが巡礼と称して旅す るという社会現象について、金沢を舞 台とした『花咲くいろは』を主な事例 とし、湯涌温泉観光協会に置かれた聖 地巡礼ノートにおけるファンの記帳内 容を分析した。 2-12 頁。2012 年 7 月に行われた戸隠 神社の柱松神事(復活して4回目)に ついて、儀礼の次第を近世の文献資料 と対応させると共に、とくに祭場の空 間構成が近隣の妙高関山神社の柱松に 類似している点を指摘した。 21-26 頁。2012 年『小松短期大学地域 創造研究所年報』論文の、前段階の考 察をまとめたもの。アニメに関するい わゆる聖地巡礼と地域おこし、そこに 関わってくる地域アイデンティティの 問題を、鷲宮・城端・上田という三つ の先行事例について、金沢湯涌と比較 考察した。 1-10 頁。近世修験道研究の一環とし て、修験者が権現社など神社祭礼で担 当することが多かった柱松の位置づけ に関して、先行研究である和歌森太郎 と五来重の所論を再検討し、文化人類 学における儀礼研究を踏まえて代案を 求めた。査読有り。 179―184 頁。いわゆるアニメ聖地巡礼 に伴う記念行為として、ファンが「聖 地」と呼ぶ場所に置かれたノートに記 帳する行為に注目した。とりあげた事 例は 2011 年のアニメ『花咲くいろは』 の金沢市湯涌温泉に置かれたノート、 および 2012 年のアニメ『TARI TARI』 の藤沢市観光センターに置かれたノー トである。分析の結果、記帳者の個人 差が大きいこと、複数のアニメ聖地を 回遊するファンが少なくないこと、な どを導いた。 61-64 頁。アニメ『花咲くいろは』の いわゆる聖地の一である、のと鉄道西

(5)

5

となるまで

― の と鉄 道西岸 駅 の『 駅ノー ト』記帳から―

10 秩 父 定 林

寺における奉

納絵馬

11 巡 礼 ノ ー

トから見たア

ニ メ 聖 地 巡

礼:金沢市湯

涌温泉におけ

る『花咲くい

ろは』巡礼ノ

ートを例とし

12 能 登 に 新

しく生成した

聖地・西岸

13 湯 涌 ぼ ん

ぼり祭りに関

する巡礼者の

言説を巡って

2013.9.

2014.2.

2014.3.

2014.3.

西郊民俗,第

224 号

小松短期大学地域創

造研究所年報,第

4

北陸の民俗,第

31 集

宗教民俗研究,第

23

岸駅に置かれたファンのためのノート 記帳から、能登や西岸という場所に対 する意味づけを抽出しようとした。 1-9 頁。秩父34 観音札所の一でもあり、 新しいアニメ聖地でもある曹洞宗定林 寺に奉納された絵馬 650 点余りを悉皆 調査し、奉納文の傾向などを分析した。 1-10 頁。2012 年の同じ年報で初めて 触れた金沢市湯涌温泉観光協会に置か れた、アニメ『花咲くいろは』の巡礼 ノートを再び取り上げ、前稿では 2011 年の湯涌ぼんぼり祭り前後の記帳内容 のみを分析したのに対し、2013 年 5 月 の最終調査時点まで全 7 冊の記帳内容 を考察対象とした。それらの記帳内容 に、苦行性,複数の聖地を回遊するこ と,心願成就という3つの観点から分 析を加えた。 22-26 頁。2013 年『地方史研究』論考 で初めて触れた、のと鉄道西岸駅に置 かれた『花咲くいろは』の巡礼ノート を再び対象として、鉄道ファンの書き 込み、震災関連の書き込み(東日本大 震災だけでなく、西岸は 2007 年の能登 地震罹災地であった)、他のアニメ聖地 と併せての巡礼、ファンの特徴的なコ ミュニケーションという4つのテーマ に分けて,記帳の傾向を位置づけた。 73-91 頁。湯涌ぼんぼり祭りとは、2011 年放映のアニメ『花咲くいろは』の舞 台モデルとなった金沢市湯涌温泉が、 作中クライマックスで描かれた架空の 「ぼんぼり祭り」を、同年以降実際に 再現した祭礼である。本稿では湯涌温 泉およびのと鉄道西岸駅に置かれたフ ァンの為のノート記帳をテキストマイ ニングによって分析し、アニメのイヴ ェントというより伝統的な祭りと捉え るファンが少なくないことを導いた。 査読有り。

(6)

6

14 聖地・西岸

-城端を回遊

する巡礼者に

ついて

15 六 日 祭 は

白山修験の延

年か?

16 田 園 都 市

に住むこと-

井上友一およ

び小田内通敏

をめぐって-

17 山 村 調 査

1934 - 36

年)をどのよ

うに位置づけ

るか―大間知

篤三と杉浦健

一の言説に注

目して―

18 小 松 市 内

の戦争モニュ

2014.3.

2014.3.

2015.3.

2015.10.

2016.3.

加能民俗研究,第

45

説話・伝承学,第

22

北陸宗教文化,第

28

小松短期大学論集,

22 号(復刊 1 号)

加能民俗研究,第

47

83-104 頁。アニメ『花咲くいろは』の 聖地とされる西岸、『true tears』の聖 地・城端にそれぞれ置かれたファンの ためのノート記帳を検討すると、西岸 と城端という別作品の聖地を回遊する 記述が見られることが注目される。本 稿は、執筆時点の 2014 年 1 月までに両 者に見られるこの種の記帳内容を全て 抽出し、その傾向を分析した。とくに 作品放映から時間を経た城端の場合、 歌枕的な場所と捉えられていることを 導いた。 89-96 頁。長滝白山神社の六日祭を対 象とし、これを白山修験の延年と見る 旧来研究の妥当性を検討した。そのた めに旧長滝寺を構成していた院坊に残 る近世文書における延年の記載を分類 整理し、18 世紀後半頃を境に山内にお ける修験の影響力がほぼ無くなったこ とを導き、旧来説に疑義を提起した。 73-90 頁。E.ハワードに始まる田園都 市構想が日本でどのように受容された かについて、内務省地方局編『田園都 市』(1907)の作成の中心となった内務 官僚・井上友一の著作を検討した。併 せて、井上と交流のあった人文地理学 者・小田内通敏の『帝都と近郊』(1918) との関連性についても検討した。査読 有り。 1-13 頁。柳田國男を中心として 1934 年から 36 年にかけて行われた、いわゆ る山村調査を対象に、旧来研究のよう にそこから民俗学の体系化あるいは柳 田の思想遍歴を読み取るのではなく、 調査と理論との関わりという観点から 再考した。とくに、この調査の中心人 物であり、後に柳田から離れて植民地 主義的な人類学・民族学者となった大 間知篤三と杉浦健一の言説に注目し て、山村調査の新たな位置づけを求め た。査読有り。 45-64 頁。忠魂碑・忠霊塔のような戦 争モニュメントを取り上げ、まずその

(7)

7

メント研究に

向けて

19 里 山 と 近

世修験道-白

山加賀側と石

動山の例から

2015.3.

山岳修験,第

57 号

研究史を概観し、次に石川県内におけ る動向を主に建立年代によって位置づ けた(1950 年代、ついで 1930 年代の建 立が多い、など)。以上を踏まえ、小松 市内に点在する忠魂碑・忠霊塔を7例 とりあげ、建立年代や碑文を参照し、 特定イデオロギーによる旧来研究の一 部が主張するような戦意高揚の為の建 立は見られないこと、などを導いた。 37-49 頁(予定、校正中)。修験道研究 において等閑視されてきた近世修験道 を、森林生態学に始まり近年は観光行 政からも注目されている、里山概念と 関連づけて位置づけようとした。事例 として白山加賀側と石動山を取り上 げ、それぞれの里山的な場と近世修験 道との関わりについて考察した。査読 有り。

(その他)

(学会発表)

1 帝都と郷土

-本山総持寺

移転と門前

2 和歌森太郎

と五来重の柱

松研究につい

3 修験道系柱

松行事の行わ

れる場

4 巡礼ノート

の記帳内容か

らアニメ聖地

巡礼を位置づ

ける

単独

単独

単独

単独

2011.10.2

2012.6.9

2012.9.9

2013.5.19

日本民俗学会第

63 回

例会(滋賀県立大学)

日 本 宗 教 民 俗 学 会

2012 年度大会(大谷

大学)

日本宗教学会第

71 回

大会(皇學館大学)

関西社会学会第

64 回

大会(大谷大学)

能登門前の曹洞宗本山総持寺の火災に 伴う鶴見への移転に関して、門前側と 宗門側の言説を比較しながら、門前住 民側の郷土意識が帝都との関わりによ ってどのように形成されたかを考察し た。 近世に修験者が関わった柱松行事につ いての旧来研究として、和歌森太郎と 五来重の所論を検討し、文化人類学に おける儀礼研究を踏まえてその代案を 求めた。 同年復活して四回目の執行であった戸 隠神社柱松神事を事例とし、近世史料 と対照しながら、文化人類学における 儀礼研究を参照しながら祭場の意味を 考察した。 アニメ聖地巡礼の社会学的研究とし て、巡礼ノートの記帳内容をデータと して位置づけようとした。すなわち、 金沢市湯涌温泉における『花咲くいろ は』の巡礼ノートを事例として、そこ に苦行性・回遊性・心願成就の書き込 みが見られることを導いた。

(8)

8

5 アニメ聖地

への絵馬奉納

は新しい祈り

の形か

6 アニメ聖地

における震災

復興祈願絵馬

7 里山と近世

修験道

8 大洗磯前神

社への聖地巡

9 アニメ聖地

が聖地であり

続けること:

尾道・城端の

単独

単独

単独

単独

単独

2013.6.15

2013.10.13

2014.9.14

2015.6.14

2015.7.4.

「宗教と社会」学会

21 回大会(皇學館

大学)

日本民俗学会第

65 回

例会(新潟大学)

日本山岳修験学会第

回大会(鳥海山)

「宗教と社会」学会

23 回大会(東京大

学)

三田社会学会

2015年

度大会(慶應義塾大

学)

アニメ聖地巡礼と伝統的な巡礼との類 似点として、絵馬を奉納するという自 己言及的な記念行為に注目する。事例 として『あの日見た花の名前を僕達は まだ知らない。』の聖地である秩父市定 林寺に奉納された絵馬をとりあげ、そ こに個人的な心願成就より、震災復興 や世界平和のような「新しい祈り」が 見られることを指摘した。 グループ発表「物に託して伝承する」 の一。国民国家論が注目してきた公共 記憶の形象化以外のモニュメント、と いう枠組から、アニメ聖地における震 災復興祈願の絵馬に注目した。とりあ げた事例は、罹災地であった大洗磯前 神社(茨城県)の他、今宮神社(京都 市)、鷲宮神社および定林寺(埼玉県) などである。 修験道研究において等閑視されてきた 近世修験道を、森林生態学に始まり近 年は観光行政からも注目されている、 里山概念と関連づけて位置づけようと した。事例として白山加賀側と石動山 を取り上げ、それぞれの里山的な場と 近世修験道との関わりについて考察し た。 延喜式の明神大社で旧・国幣中社とい う宗教的聖地である茨城県の大洗磯前 神社に、近年アニメ『ガールズ&パン ツァー』およびゲーム・アニメ『艦隊 これくしょん』のファンが「聖地巡礼」 と称して訪れる現象をとりあげた。こ れまでのアニメ聖地巡礼と本事例との 違いとして、当社が東日本大震災の罹 災地であること、境内に軍艦那珂(『艦 隊これくしょん』の一キャラクター) の忠魂碑があることを取り上げ、奉納 された絵馬などからファンの「聖地巡 礼」の実態を位置づけた。 アニメ聖地巡礼という社会現象におい て、当事者の用語である「聖地」がど のように意味づけられているのか、を コンテンツ放映後数年から 10 年を経過

(9)

9

例から

10 アニメ聖地

と宗教的聖地

11 民俗研究か

ら見た小田内

通敏:郷土観

に注目しなが

12 聖地と絵馬

奉納

単独

単独

単独

2015.9.6

2015.10.11

2015.10.17

日本宗教学会第

74 回

大会(創価大学)

日本民俗学会第

67 回

年会(関西学院大学)

北陸宗教文化学会第

22 回大会(金沢大学

サテライトプラザ)

しながら現在も「聖地」と認識され続 けていると考えられる、広島県尾道市 (とくに御袖天満宮)と富山県南砺市 城端を事例として考察した。 アニメ聖地巡礼の旧来研究においてフ ァンのいう「聖地」を宗教的聖地と異 なると評価することに対して、アニメ 『ガールズ&パンツァー』およびゲー ム・アニメ『艦隊これくしょん』のフ ァンにとっての「聖地」である大洗磯 前神社を事例とした。主に同社にファ ンが奉納した絵馬により、ファンが作 品・オンライン情報・ホスト側の対応 などとの再帰的な応答を通して、当該 地を「聖地」と位置づけることを導い た。 1930 年代の郷土教育運動を主導した人 物の一人で、古くは新渡戸稲造の郷土 会から柳田國男と関係深い小田内通敏 をとりあげ、その郷土観を考察した。 とくに、彼による郷土の意味づけ、郷 土の範囲、その研究姿勢、郷土教育と の関わりなどを小田内の言説から抽出 し、柳田が批判していた郷土教育は小 田内の目指したものと全く異なること を導いた。 アニメのいわゆる聖地の中でファンが キャラクターを描いた絵馬が奉納され る代表例として、尾道市の御袖天満宮、 埼玉県の鷲宮神社、茨城県の大洗磯前 神社の三者について、2015 年 8 月から 9 月に行った絵馬の全数調査を踏まえ て、ファンにとって聖地がどのように 構築されるかを考察した。

(10)

10

(書評)

1 書評 櫻井

治男著『地域

神 社 の 宗 教

学』

2 書評と紹介

小 島 正 巳 著

『妙高火山の

考古学』

3 書評 福江

充著『江戸城

大奥と立山信

仰』

4 書評・紹介 宮家準著『修験 道:その伝播と 定着』

単著

単著

単著

単著

2011.12

2012.3

2013.3

2013.4

宗教研究,85 巻 3 号

山岳修験,第

49 号

北陸宗教文化,第

26

神道宗教,第

230 号

734-739 頁。対象著作は、弘文

堂、2010 年 12 月刊。

60-62 頁。対象著作は、岩田書

院、2011 年 5 月刊。

79-84 号。対象著作は、法藏館、

2011 年 8 月刊。

93-98 頁。対象著作は、法藏館、

2012 年 10 月刊。

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