別紙1
論 文 審 査 の 要 旨
報告番号 ○甲 ・乙 第 2930 号
号
氏 名 小林 玲
論文審査担当者
主査 関沢明彦 教授 副査 大塚成人 教授
副査 佐々木康綱 教授
(論文審査の要旨)
子宮頸癌の腔内照射は A 点処方という 2 次元的な計画をもとに行われているが、近年、
腔内照射時に MRI や CT を撮像できるようになり、腫瘍を可視化して線量評価を行う画像 誘導小線源治療(Image guided Brachytherapy:IGBT)が可能となった。現在 A 点処方を 行っている施設は多いが、IGBT への過渡期でもある。今回の研究では A 点処方を行った症 例を IGBT の観点から再評価した。対象は 2012 年 12 月~2017 年 3 月に、1 回 600cGy の A 点処方を行った子宮頸癌 68 例である。腔内照射時の標的体積である High risk Clinical Target Volume(HR-CTV;残存腫瘍+子宮頚部)、リスク臓器である膀胱,直腸の線量を、線 量体積ヒストグラム( Dose volume histogram:DVH)から算出して 解析 した。HR-CTV D90
(HR-CTV の 90%に投与された最小線量)は局 所制御率と相関しているために腫瘍線量の 指標とされているが、全症例における HR-CTV D90 の中央値は 558.3cGy であり、病期が進 むほど HR-CTV D90 は低かった。また HR-CTV の体積が増えるとともに D90 の線量が低下し、
両者には負の有意な相関性がみられ、A 点処方では腫瘍体積の大きい例や 病期が進んでい る例では,線量が腫瘍に十分に照射されていないことが分かった。
IGBT を用いることにより 腫瘍の大きさ や浸潤度 に応じた線量を投与すること が可能と なり、リスク臓器の線量も改善できることが示された。この結果は学術的に価値があり、
学位論文に値すると判断した。
論文題名: Dose-volume histogram analysis in point A-based dose prescription of high-dose-rate brachytherapy for cervical carcinoma.
(子宮頸癌小線源治療の A 点照射における高リスク CTV の線量体積ヒストグラム評価)
掲載雑誌名:THE SHOWA UNIVERSITY JOURNAL OF MEDICAL SCIENCES Vol.30 No.2 2018 年掲載予定
(主査が記載、500字以内)