植物の癌に関する研究,とくにその悪性腫瘍としての 性質
全文
(2) 植 物 の 癌 に 関 す る 研 究,と そ の悪 性 腫 瘍 と して の性 質 木 Studies. 場. on the cancer to malignancy. 植 物0)腫. 瘍 ま た は 疲 瘤 は き わ め て 多種 多 様 の も の が れ ら の 中 で 癌 腫 状 の もの に1よ,芽. な ど の 動 物 に よ る もの,細菌 る もの な ど,20〜30種 と ん ど す べ て が,そ. 虫. れ らの ほ. 性,(2)浸. 際 部 に 腫 瘍 を作り. 呼 ば れ,た. とえ そ. 養 分 の 補 給 が 得 られ. る 間 は 腫 瘍 は 永 く増大 を 継 続 し得 る た め に,そ. の悪. 似 の も の にNicotianaglaucaと. の間の. 一 代 雑Nlangsdorffii 種 の 髄に お こ る癌種. WoundtumorViCliSに. と,. し か も な お,こ. 胞 と核 の 多 型 性,. 核,(7)多. 仁,(8)核. 移 植 物 性 な ど が 知 られ て い て, され て い る.. れ が 良 性 腫 瘍 と す べ き か,悪. 性腫瘍 と. す べ き か に つ い て は 疑 点 が 残 さ れ て い る.私 腫 病0)内. 部 お よ び 外 部 形 態 の 研 究 を 通 じ て,こ. は 根頭 癌 の問題. を 検 討 し て み る こ と に す る. こ の 一 連 の 研 究 に あ た り,九. 州 大 学 医学 部 癌 研 究 施. 設 の 遠 藤 英 也教授. お よ び 神 谷 知 弥 助教授. わ りつ っ あ る.記. し て 深 謝 す る,. 実 験 材 料 お. 負 傷 部 に お こ る 癌 腫 が あ る. 傷 か ら侵 入 した場 合. に 生 ず る,い. わ ゆ る 根 頭 癌腫病. 究 で あ り,そ. の 悪 性 の度 合 に つ い て観 察 と考 察 を 試み. に 関 す る腫 瘍 学 的 な 研. の 御教 示 を賜. 1.病. よ び 実 験 方 法. 原 細 菌. Smithは. 植 物 の 根 頭 癌病腫病(Crowngall)の. 細 菌 を 発 見 し てtこ. Smith(1907)は,こ. の 病 原 学 的研究. を完成. したの. 頭 癌 腫 病 が 種 々 の 点 で 動 物癌 と 類 似 す. る こ と を 述 べ て い る.そ. の 後,植. 物 病 理 学 的 立場 か. に 余 る 論 文 が 発 表 され,そ. の中の 小 数 の. 研 究 痔に よ つ て 腫 瘍 学 的 研 究 が 続 け ら れ た.そ と 関 連 研 究0)結果. 結果. よ びLink(1955),Stapp(1956),Braun. お よ びSteiner(1.958),Braunお. 物 の 癌,と. く にBraunは. く に 根 頭病腫病. etal,Potymonastumefaciens(S.etT。)Lieskcな ど は い ず れ も 同 種 異 名 で あ る.こ. を利用 す. よ れ ば,61科1.42. 世界. とん ど す べ て の 双 子 葉 植. お 小 数 の 単 子 葉 植 物 を侵 す,菌. の. 原 性 の 強 弱 や 寄 主 範 囲 の広 狭 が あ. り,:.ー く病 原 性 の な い も の もあ る, こ の 実 験 に 使 用 し た 系 統 は,故中. る こ とが 有 利 で あ る と主 張 し続 け て きた の で あ る が,. 0)恩 師Smithか. 私 は こ の 研 究 に ベ ン ケ イ ソ ウ(Bryophyllumspp.). 所 で 分 離 さ れ た 農 研 菌,静. を 実 験 植 物 に 選 ぶ こ と に よ り,さ. の3系. ら に そ の有利 性 が 増. の 細 菌 は ほ とん ど 全. に 発 見 さ れ,Elliot(195!)に 属 の 広 範 囲 の 植 物 を 侵 し,ほ. 系 統 に よ つ て,病 発癌. 在前記のよ う. に 改 め ら れ て い る,BacillusanpelopsoraeTrev.,. 物 に 癌 腫 を 作 り,な. よ びWood(1961). な ど に よ つ て 発 表 さ れ て い る.と. 命 名 し た が,現. Phytomonastumefaciens(SmithetTowns.)Berg.. れ らの. な ど の 抄 録 が,Braun(1964),. 病 原. れ にPseuclomonastumefaciens. SmithetTownsendと. た もの で あ る.. 機 構 の 究 明 に,植. 移,(4)細. 大 し た 核 胞 休 比,(6)多. 増殖. 侵 さ れ たMeliolaalbataや. こ の 研 究 はA.tumeJ'acrensが. Kleinお. 潤 性,(3)転. 瘍 細 胞 の自律. 動 物 癌 に 近 似 の もの で あ る こ と が 報 告. 農作 物 に大 害 を 与え る. の 病 原 細 菌 を と り除 い て も,栄. (5)増. 物 癌 で 特 微 とされ て い る. な わ ち,(D腫. の 染 色 性 増 大,(9)可. 樹 な ど の 接 目 の 傷 か ら侵. の で 根 頭 癌 腫 病(Crowngall)と. ら,500編. 根 頭 癌 腫 病に つ い て は,動. 類 が 知 ら れ て い る.こ. た だ 細 菌,Agrobacteriumtumefacrens(Smith. で あ る が,根. ノくき れ ろ こ と を知 つ た.. つ ぎ の 諸 性 質,す. etTownsend)Connは,果. Rumexucetosuの. Koba. 状 菌によ. の 原 因 を取 り去 る こ と が で き,取. 性 が 問 題 と な る.類. with special reference of crown-gall. に よ る もの,糸. り去 れ ば 必 ず 治 癒 す る の で 良 性 腫 瘍 で あ る.. 入 して,地. 朗. of the plant, of the tumor Saburo. JAIIられ て い る.こ. 三. く に. 田覚 五郎 先 生 が そ. ら 分 譲 さ れ た 九 大 菌,農. 統 で あ る.実. 業 技術 研 究. 岡 大 学 で 分 離 され た 静 岡 菌. 験 植 物Bryophyllumspp.に. 対.
(3) し て は,農. 研 菌 が もつ と も 強 い 病 原 性 を 示 し て 大 型 の. 腫 瘍 を 作 り,静. 岡 菌 は 弱 い 病 原 性 を示し,九. く病 源 性 を 示 さな い.ト ジ ー に 対 し て は,3系 2,実. マ トと ヒマ ワ リ,バ. リス デ ー. 根 頭 癌 腫 病の腫瘍の解剖学的,細. ず れ も多. 数 の 葉 を 対 生 す る.ガ. り,一. 年 を 通 じ て 実 験 に 使 用 出 来 る.共. 傭か. ラ ス室で 多年 性 草 本 とな につ ぎの よ う. 種 後5日間,25℃. に お け ば 容 易 に確実. 癌 さ せ る こ とが で き る.(2)葉. 日 間 実 験 に 供 し 得 る.(3)葉 種 後,遅. に発. 柄 と と もに 切取つ た 艇. ラ ス 器 に 入 れ て,光,温. 度,湿. 度 を 保 て ば 約50. の 恕 織 に 分 化 な く… 様 な. く と も5「1目 害 虫 な く,多. に は,発. 癌 の如 何. 殖 と 培 養 管 理 が き わ め て 容 易 で あ る.. 用 い た,前. 二 者 は 転 移 が 起 こ り易 く,後. を 加 え,油. 槽 を 追 肥 と し,無. 植 と し た.ト 3.病. は 激 し く な リ トマ ト,ヒ. 部 の 葉 は 次 第 に 早 期黄変しの. 菌 的 に,ガ. 「日頃か ら癌腫の下部. の茎 や根 か ら枯 死が始 る.し. れ に 殺 菌 水5ccを. て 細 菌 の 濃 厚 浮 游 液 を 作 つ た.こ 接 種 が 出 来 る.同 ,60日. に. 入 れ,強. く振 慢 斜面 し. れ で/000個. 以 正 二の. 一 実 験 に は 同 一・ ・ 経 過 日数 の 培 養 菌 を 以上 の プ古い培養菌も強い病原性. 月生存. な わ ち20本. ペ ン の 軸 の 輌 穴 に11」,1=多 に 取 りっ け,そ. 端 の 直 径 を1.mmと. し た.こ. 液 中 に 入 れ,こ. 深 さ に 穿 刺 し,傷 た.植. し,最. 身 後に. ちBryo‑ 灰褐色〜黒褐色に変わ. 来 れ ば 枯 死 を まぬ か れ る こ. とカ§出 来 な い. 病原細 菓に 菌 を 接種すれば,まず 菌 接 種針の 傷 だ け の場合 目 に は 接 種 部また. つ い で 灰 褐 色 斑 の周囲 じ,次. 灰褐色斑. の灰白色斑. を 生 じ,. と区別. され る, 無. は そ の 裏 面 が わ ず か に 肥 厚 し, に 緑白 色0.5mm位. の微 細 瘤 を. 第 に 病 斑 部 を 含 ん で 全 体 と し て 隆 起 し,灰白 生. 色 〜 灰 紅 色 で 凹[1三1の多 い 腫 瘤 に 変 わ 著5.キ ン シの癌腫 は灰白色類球形で,表面. は 微 細な凹凸. を持 用いたが ダ カ ラ ベ ン ケ イ ソ ウで は 扁 球 形 で,し. を認 め る が,コ ば しば 淡 緑 色 〜 淡紅色の微小葉状または小芽状の突出部を群生する .. 接 種 針 に は 束 状 針 を用いた.す. 約5mm菌. ま り,次第. 育 生 存 す る.全 月. つ て い る.. を,丸. 部の. か し̀癌腫 の上部は衰弱,生. る.すなわ. 7日 間 , 馬鈴 著 寒 天培養基. 腫 の下. ち 落 葉 を 始 め る.上. に下部全体が枯死す. ラス室 内で 鉢. 菌の接種. 病 原 細 菌 は25℃,3〜20日. リスデ ー ジ ーで は. は 生 気 を 失 な し・,つ い に 生 育 阻 害 が 始 ま る が2年 茎葉. マ トは 葉 徴 病 防 除 の た め 薬 剤 徹 布 し た.. 培 養 し,こ. マ ワ リ,パ. 面の凹凸. らに は げ し く表面 は粗 雑 と な る.癌. κ. の 他 は 壊 トに 堆 肥. は径. 達 し 皮 表1よ内 部 に 刻 入 し て,表. 凹 凸 は,さ. 生. 月 位 以 後 に 根 を .全部 除 却 し. phyllumSpP.は癌腫が出. ベ ン ケ イ ソ ウ と キ ン シ は 砂 に,そ. 群. ま つ た く見られない.2年目頃に. α)枯 死 後 も癌 腫 の 都 分 は さ ら に1ヵ. で は き わ め て 困 難 で あ る.. 瘍と健. が15〜50本位. 停 止 は し て い るが さ ら に3〜4ヵ. よ び トマ ト(Lycopersicon esculentum. な る,30〜 緑色. に 達 す る もの もあ る(P1,7,1)).. 一時 的 で,3カ. て も,再発生は. バ リ ス デ ー ジ ー(Chrysanthemum fruc‑. Mill.)を. さ30mm位. 〜淡. 大 き さ と な り,腫. 全 部 と の 下 の 境 か ら 白 色の不定根. 8〜1.2cmに. ら肥 大が認 あ る灰白色. 類球形の腫瘍と. に は径10〜15mmの. し て,長. 種部は 灰 生ずる 白 が達した部分. 多小凹凸. の,径5〜10mmの 50日目. 数 の 肉 芽 を葉 縁 に. 癌 腫 の 転 位 の 問 題 の 研 究 に は ヒ マ ワ リ(Helix'rtlzzzs. tescensL.)お. すれば,接. ま る.10日目頃には外部か に は表面に. るこ. に達 し 多数 の 菓を密. 病 原 細 菌を接種. め ら れ,30日目. この 発 根 は. な 研 究上 の 利 点 が あ る.. を 検 鏡 で き る.(4)病. .これに. は 丸 い短稈 状. は 直 立 し て 枝 を 生 ぜ ず,草'丈. く,多. annuusL.),. の 茎 は 枝 を生ず. 色 〜 灰f褐 色 小 斑 を作 り,腫瘍は針の先端. キ ン ophyllumdaigremontanum シ(Bryophyllum よ り も内部に始. 者 は 厚 い 編 平 紡 錘 形,後者. の 葉 を つ け る.茎. 生 じ て,繁. 腫 の外 部 形 態. 泡学 的お よ び 発 癌. Berger)と. 柔 組 織 で,接. 結果̲. の 通 りBryophyllumSPP、 前述. ダ カ ラ ベ ン ケ イ ソウ(Bry. tubiflorumDarn.)を用いた.い. は,ガ. 験. と な く 真 直 ぐ に 伸 び,径7mm位. 機 構 に 関 す る研 究 に は,コ. (])接. 1.癌. 統 と も病 原 性 を 示 し アこ.. 験 植 物. 肉 植 物 で,前. 実. 大菌は 全. の紀針 の1細)先. の 束状 接 種 針 の 先端 を. 中1例. 位の 割 合 で,明. もっ た,小. らか に5〜6枚の幼葉を. 芽 が 出 で 来 て 長 さ5mmに. る(P1.2.F).1本の茎. 達 す る もの が あ. に つ い た 病 葉 の上下 の葉 は,. の 伸 長 に 伴 う新葉 の 着 生 に 従 が つ て,次. れ で 実 験 植 物 に 約3mmO). を 与 え る と 同 時 に 病 原 糸昨lllを 入 れ. 物 は そ の ま ま こ れ を5i.i問,25〜28℃. に 置 き,. の ち23〜33℃ の ガ ラ ス 室 に 移 し た. '憂期1こ は35。Cと な る 日力芸あ つ アこカご,lil測 匝 σ)月 巴ノくは っ た,. 500例. ,病葉は容 癌 腫 は 長 径1〜2.5Cmに 葉 す る.そ. 損なわれなか. 易 に落葉せず,葉. 達 し,の. し,の. 照下 に 置 け ば,そ. の. ち一 多少 黄変 して 落. の 癌 腫 の 生 じ て い る 落 艇 を,湿. の 上 に 放 置 し て,日. 第 に黄 変 茎 して早期落葉を起こす. 気 の あ ろ砂. の ま ま30目IIM. ち 葉 の 木 端 か ら次第に 黒 褐 色 に変わ 位生存 る..
(4) い菱形で厚膜に. 癌 腫 だ け は さ らに60日. 間 位 生 存す る こ と もあ るが,. しい 癌 細 胞 の核1、 土染 色性 が 大 で あ る.形 も大 きい.維管束部に発癌があれば. つ い に は黒 褐 色 に 変 色 して 枯 死す る, 2.癌. 腫 の内 部 形 態. ,点状紋のあ る仮導管状の細胞を乱生す. 植 物 は著 明 な 細胞 膜(動. 物 細 胞で は 細 胞 壁)を. 有. る(PJ.7,B,).わ. ず か に リグニ ン反応 を呈 し,ペ. ク. し,顕 微 化 学 的 に その 性 質 に 応 じて 特 異 な 反応 を呈 す. チ ン反応 も著 しい.維 管 束 柔 組 織 は わず か に 個 有 の形. るた め に,腫 瘍 の 内 部形 態 を研究 す る場 合 に 有 利 な地. を保 ち,長 矩 形,長 円筒 形 な ど を と るが,健. 位 に あ る.し た がっ て発 癌 初 期 の 諸変 化 を短 時[1に 容. .ま た配 置 が 乱れ る.師管. 易 に 詳細 に捕 え るこ とが で き,種 々興 味 深 い事 実 を知. と認 め られ る細 胞 は まつ た く認 め られ な い.. つ た ので あ るが これ は次 報 と し,こ こで は厩戊 の癌 組 織 につ い て 述べ る(Fig,1). (1)癌. (2)癌. 全に比 し. また はそ の変 異 形 て短かい. 組 織. 植 物 の癌腫 の 組 織 は きわめ て 複雑で均一でない.発. 細 胞. 残つ て いて,癒傷組織に発癌すれ 癌部の組織の性質が. 柔組 織 に生 じた躍1細胞 は(P1,7,C,),三. 角形,長. ば,矩 形 の煉 瓦 壁 状 の癒 傷 コル ク層 状 の 整 然 と した形. 方形,菱 形,不 整 多角 形,不 整 円〜 楕 円 形,そ の他 干. が 残 り,柔 紅 織 に 発癌 す れ ば 不 定形 で あ るが やや 大 型. 差 万 別 で,定 形 の細 胞 の 集 団 が な い.一 般 に 薄膜 で 細. の 細 胞 群 の不 規 則 な配 列の 紅 織 を作 り,形 成 層 に発1断. 胞 間隙 はほ とん どな く,小 型で 正常 細 胞 の2/3〜1/0. す れ ば きわ めて 小 型で 分 裂 の 激 しい核 の 人 きい不 規.則. 程 度 であ る.細 胞 膜 はル テ ニ ウム レ ッ ドで 濃 染 し,健. 細胞 群 か らな る組 織 を作 り,維管束部に発癌. .全細 胞 に 比 して 多量の ベ クヂ ン 質 か らな るこ と を示 か らなっ た組 織 を作 る.. す.塩 化 亜鉛,ヨ ー ド液 に よ る薫 色反 応,ヨ ー ド液 と 硫 酸 に よ る 育色 反応,硫 化 コバ ル ト液 によ る青色 反 応. a.癒. ロ グル シ ン塩 酸 法,硫. 膜細胞の集団. 傷 組 織 か ら発 達 した癌 組 織. な ど,何 れ も弱 く,セ ル ロー ズの 量が 少 な い こ とが解 る.フロ. 形の あ. した仮導管様厚れば渦巻状,流水状不規. 発癌は一般に癒傷組織の中にお こ る.こ れ は発癌に. 青コバ ル ト法,過 マ ン. り,癒傷反応と発癌が同時にお は傷が必要であ こる. ガ ン酸 カ リお よび ア ン モニ ヤ法 な どの い ず れ に よつ て. か らで あ る.癒 傷 組織 との 区 別 は下 表の 通 りで あ る.. も リグ ニ ンの び在 を示 きな い.た だ 次 報 の腫 瘍 東に 関. そ の 区別 は5日. 目に は 顕 微 鏡 で 可能 で あ る.こ の 場. 連 し た仮 慾 管細 胞 は弱 い リグ ニ ン反 応 を示 す.ま た腫 瘍 の 最 外 層 の細 胞 膜 は,ス ダ ンIII に よ る シュ ウベ リ ン反 応 存 馳す る もの もあ るが,一 般 に そ の 反応 は きわ めて 弱 い.. と な る こ とが で き合仮導管細胞の存否がそ る (Pl,1,AI,A2). b.柔組織から発達した癌組織 Bryophyllum sPP.では,葉の. 増 殖 の 激 しい小 型 癌細胞(PI,7,C2)を. 「渉位相差. 棚状組織 と海綿組織. との 区 別が な く,主 豚 を 除 い て 維 管 束 の 発 達 も不 充. 顕 微 鏡 で 観 察す れ ば 空 胞 は まつ た くな く,無 数 の ミ ト. 分で,一様に類球形で細 る. コ ン ド リア様 の 微 粒 ∫ 孔を認 め る.し か しジ.ナ ヂ 反応. (Pl.6,B3).こ. に よつ て の 確 認 は困 難 で あ る.有 色 休 そ の他 の顆粒 は. 種 の糸剛包群 の 混 交 か らな る.そ の 一 つ は 小 型 で 不 整. 認 め難 い. 一 般 に癌細胞 の 核 の大さは 健 全細胞と大差がな. 多角形 で 細 胞 問 隙U)ま っ た くな い癌 細 胞群 で あ り,他 く.. の 部 に 発癌 す れ ば その 組織 は一般 に2. の 一 つはや や 大型で 多少 細 胞間隙 の あ る,有 色体 を も. ただ 後述 の腫 瘍 痕d)部 分 や分 裂の 盛 ん な 部分 の 核 は 明. ち,そ の 中 に貯蔵澱粉があ. らか に大 きい.1細. 胞 中2核 の もd)は 稀で な く,1個. ンや結 品 状 含 有物 を もつ もの もあ る.こ れ らの 組 織 は. の 核 の中に2〜3個. の 核 小体(仁)を. もつ もの が 稀で. な い.ま た健 全細 胞 の核 が類 球 形 で あ るの に対 して, 癌 細 胞 の 核 は半月 形,長楕. 円形,紡 錘形 その 他 不定 形. の もの が しば しば 観 察 され る.癌 細 胞 と くに分 裂 の 激. 苑1イ. 葛=」. ノ レ. ク. 3〜5層のレンガ壁状の細胞層からな. 糸ほ. 名 細 胞 膜は深部. まで木栓. 質反応. を呈す. る.. レ ン ガ 状 の 一 定 の 形 の 細 胞 だ け か ら な る.. とは異なるが,単に癌組織. の影響 を 受けた 組 正常組織. 織であ る と思われ る.これは 組 織 培 養 で 確 か め る予 定 る(Fig.3,A).. であ. c.維管束組織から発達した癌組織. 絵伐. る,細胞は最後. まで平行に並ぶ.. る.こ の部にはアントチア. 初期癌組 10〜30層 に分裂が. 織. か ら な る.細 胞 は 始め平行に並ぶが 始 ま る.細胞の分裂が早い.. 表層の 細 胞 膜 だ け が わ ず か に木栓質反応 網 紋 の あ る 仮 導 管 細胞. や不 整 形細胞 を生. 更 に縦横. を呈す. る.. じて 来 る..
(5) Fig.. 1.. A.. Vertical section of and healthy part. Normal. vascular. C1. Vertical section C2, C,1. Longitudinal D. Cancerous dividing. stem. bundle. of head sections cells.. 維 管 束組 織 の 部 に 発癌 す れ ば,こ れ か ら作 られ る癌 糸「1織 は 次 の3種 に 分 け るこ とが 出 来 る.こ れ らは互 に 混 在 して,き わ めて 複雑 な癌組 織 とな る. そ の 第1は 導 管 部 に お こ る もの で あ る.初 生導 管 様. of. Bryophyllum. B.. sp.. Tumorous. of tumor strand of tumor strand E. Apparent. between. tumorous. vascular. bundle.. in healthy in tumor polyploid. tissue. tissue. cells.. 管 様 細 胞 は さ らに微 弱 で あ るた め に,両 者 は 明 らか に 区 別 され る. これ ら導 管 細胞 群 は癌 性 の仮 導管 細 胞 群 の 乱入 に よ つ て断 たれ るこ とが あ り,ま た柔 組 織 や 形 成 層 よ り生. 細 胞 は 不規 則 形 の 仮 導管 細 胞(既 述)に 変 わ る.紡 錘. じた通 常 の癌 細 胞 群 が 混 在 す るこ とが あ る.ま た この. 形 また は 長菱 形,全 面 に細 孔 を備 え た厚 膜 細胞 で,わ. よ うな 混然 と した 部分 か ら後 述 の腫 瘍 束 が 発 進 して い. ず か に リグ ニ ン反 応 を 呈す る.導 管 細胞 の よ うに 直 線. るこ とが あ る.し たが つ て 茎に 生 じ た癌 腫 の 断 面 は,. 上 に配 列す る こ と はな く,曲 線 ・螺施 ・波 状 な どに 断. 切 断 面毎 に違 っ た構 造 を示 して い る.. 続 して 配 列す る.こ の仮 導 管 様 細 胞 は癌 細 胞 の 一 種 で あ ろ うと思 わ れ る(Pl.7,B1), その 第2は 形 成 層 ま た は維 管 束 柔 紅 織 にお こ る もの で あ り,仮 導 管 様 細 胞 群 の 間 に見 え る薄膜,不 定 形, 小 型 の 典型 的な 癌 細1泡群で あ る. 第3は 導管 部 の異 常 な 発達 で あ る.す な わ ち癌 組 織. 特 記 しな け れば な らな い こ とは,こ の 部 に箭 管 ま た は癌 性 化 した 舗管 細胞 が 見 あ た らな い こ とで あ る.す な わ ち茎 葉で 作 られ た栄 養 分 は癌 腫 の 部分 で 通路 を断 た れ て い る こ とに な る. (3)腫. 瘍 束(Tumorstrand). 傷面下 細 胞 に発癌 す れ ば,新. ら しい癌 組 織(一 時 に. の近 くに 維管 束 の 形 成 層が あれ ば,そ の影 響 を受 け て. 多 数 の 細胞 が 癌 細胞 に変 わ る)の 内部 の3〜6層. 盛ん に導 管 細胞 を作 り1そ の層 の 厚 さが健 全 の 場 合 の. ころ に環 状 紋 ま た は網 状 紋 を もつ た不 定 形 で あ ま り長. 5〜20倍. くな い細 胞 が 出 現す る(Pl.7,B2),そ. に達 す る.こ の場 合 の 導 管 の 断面 は多 くは 四. のと. の細 胞膜 はペ. 角形 で,癒 傷 コル ク層 に似 て い る.螺 施 紋 ま た は環 状. クチ ンや シ ュ ウベ リンの 反 応 を 示 さず,網. 目状 の 肥 厚. 紋 は粗 で,リ グ ニ ン反 応 は一 般 に 弱 いが,前 述 の 仮 導. 部 は後 にわ ず か に リグ ニ ン反応 を示 す.こ の細 胞 は,.
(6) Fig.. Fig.. 後 報 の 通 り,カ. イ ネ チ ン,イ. 3.. 2.. Two. Tumor. types. ン ド ー ル 酢'酸,ギ. strand. of. ベ レリ. ン な ど で も起 こ る か ら癌 細 胞 で は な い か も知 れ な い.. in. healthy. infiltration. of. tissue.. tumor. tissue.. しか し正 常 植 物 に は まつ た く作 られ な いか ら,こ の細 胞 の 出現 如 何 が,前 述 の とお り発癌 の指 標 とな る.ま.
(7) た この 細 胞 は病/東細 菌 の 有傷1妾種 後5〜61U・‑1に は現. 5「i間 置 い た も(ノ)も無 菌 と な る.こ. われ るか ら,実 験 を進 め る上に きわ め て役 に立 つ.. 繊 を 切 り取 つ て こ れ を 接 穂 とす る.っ. この 仮 導 管細 胞 は 瑳 改を増 して 亙に 連 絡 し,細 長 い癌. 柄 と と もに 切 り取 つ て,濾. 細 胞 が これ と混 合 また は取 り巻い て,癌 性 の 通 導 組織. 綿 を 置 い た 径2⊂)cmの. を 作 る(1'1.7,Al).こ. 半透明0)ハ. れ を腫 瘍 束 と言 う.コ ダ カ ラ. ベ ン ケ イソ ウで の 腫 瘍 東は健 全糸ll織 の 中 に1〜1.1.irnm も伸び た ものが 見 られSヒ マ ワ リで は5cinに. 達 する. もの が あつ た.腫 瘍 束 は維 管 東 と,太い束 で 互 い に連 結 す る こ とは な い よ うで あ るが,細 い!〜3本. 位 の仮 導. 管 を もつ たzの が 双 方 相連 結 す る ものが あ る.茎 に み られ る維 管東 部の 発癌 で お こ る癌 佐 と思 わ れ る仮 導 管. ぎに健 全 葉 を 葉. 紙 の ドに 水 分 を 含 ん だ 脱 脂. ガ ラ ス1(liの中 に 並 べ,こ. を 伏 せ て,裏. 面 の 中 肋 に 弟lj刀で 斜 に ・ 切 り込. こ に 前 記 の 癌 組 織 の 接 穂 を さ し こ め ば,癌. は 活 着 し て 成 長 を 始 め る.し. か し約20「1後. の 工嚢を も っ たq重誌疹と な る.そ は 次 第 に 遅 れ,両. 組織. には癌 紅. 織 が 接 す る両 側 の 健 全 部 に 肥 ノくが 始 ま り,や. が て3つ. のぞ 麦中 央 の り 幽糸旺糸 哉σ)ノ 戊 ⊥三. 側 の 腫 瘍 の1把 大 が 盛 ん と な り,3つ. 群 が 直 接伸 び て 生 じた ものが あ る.こ の場 合 の仮 導管. の 峰 の 中 央 が 低 く,小 型 の3連. は網 紋 ま た は 環 紋 の な い,多. 下 の 割 合 で 中 央 の 癌 紀 織rご け が 発 育 し,5%以. 少 肥厚 し た 細 胞膜 を も. れに. ラ フ ィ ン 紙 を 徹 し た 「1光 を あ て る よ うに 処. 置 し,葉 み,こ. れ か ら模 形 σ以「ll噛}糸t. 峰 を/「多つ く る.10%以 下 の割. ち,リ グ ニ ン反 応 も著 しい.ま た この 場 合 の腫 瘍 束 は. 合 で 中 央 と片 側 だ け が 発 育 し た.両. 癌 性 の柔 組 織 を伴 うこ とが わ ず かで あ り,ま た その 長 'Sが 長 い .そ の 横 断而 で は 仮 導 層¥は不 整 多角形 で あ. が 発 育 し な い と い う例 は お こ ら な か つ た(Yl.7,N).. り,こ れ を取 りま い て1〜3層. の 柔紅 織 細胞 が あ る.. 節 管 は発 見 で きな い.腫 瘍 東 に は全 く病 原糸川菌 は生 存 しな い.. 接 イ〈後7〜10El目 ば,癌. に,腫. 瘍 部 を切片 に して 検 鏡す れ. 組 織 と 健 全 紅 織 の 活 着lr【 滑ζた は3〜6層. 細 胞0)深. 潤. 変 わ つ て/Jく. 前 記の 腫 瘍 束が 健 全 紅 織 に伸 び て い るの は,腫 瘍 東 が 癌 の 組 織 で あ るか ら,明 らか な 浸 潤 で あ る.. れ が や が て転 移 癌 に. こ と を 観 察 す る こ と もで き る.こ. の 部分. か ら も 細 菌 を 分 離 す る こ と が ま つ た く 不可能 で 無ira 的 な 癌 の 転 移 で あ る.. この 他 に 浸 潤 には 更 に3つ の 型 が 見 られ た.そ の 第 1は 発 癌 初 期 の分 裂機 能 の 強 い癌 組 織 が,健 全 組織 と. (2)離. れ た場 所 に お こる転 移 癌. コ ダ カ ラ ベ ン ケ イ ソ ウ の 葉 ま た は や わ ら か い 雀にJG. 相接 す る場 所 に わ こ る.す なわ ち人 型 ω 整形 の 健 全 細. 癌 させ る と,15〜20口. 胞 の間 に小 型 で 不 定 形 の癌細 胞 群が 数 個な い し数/0. に 腫 瘍 を 生 ず る こ と が あ る.こ. 個J侵 入 した よ うに 見え る もの で あ る.健 全細 胞 自体. こ の 両 音の 周 に は,一. 後 に 臼芝の 裏 側7財 こは 客の 反 対 側 れ を 解 剖 検 鏡 す れ ば,. 般 に糾 織 の 連 絡 は な い 。茎 の 先. に は 変性 が な い.そ の 侵 入過 程 は解 っ て い な いが,浸. 端 部 附 近 に 発lilr「1す れ ば1〜2Cltl離. 潤 で あ る(Flg.3,A).. 騨 っ.くる こ と 力沼うる ,ヒ. 第2は,腫. の健 全. 部 に,1幽 細 胞 状 の 異 状 分 裂 が あ る の を 観 察 す. る こ とが で き る(Pl.6,C).こ. 3,浸. 側 が 発 育 し,中央. れ た 部 ラ〉に 腫 瘍 を. マ ワ リ冒(で は と く に し ば し ば こ(ノ). 瘍束 の先 端 が健 全 組 織 に 突 当つ た場 所 に. 現 象 が あ る.こ. の 場 合 も 初 期 に は11【{1肖の間1こ 組 織Lの. み られ,や や細 長 い癌 糸 川胞が,健 全 細 胞 の周 隙1こ押 し. 連 絡 は な い.し. か し こ れ ら 至 近 距 離 の 場r㌃ に は 両 粁が. 込 まれ た か の よ うに見 え る もの で あ る.こ の 現 象の髄. 腫 瘍 東で 連 結曹 」一る こ と も 稀 で は な い.. の組 織 で と きど き見 られ るが,そ の 浸 潤 の過 程 は不 明 で あ る(Fig.3,B). そ の 第3は,コ. ヒ マ ワ リの茎 の成長点. ダ カラベ ンケ イ ソ ウの 葉の腫 瘍で よ. く見 られ,腫 瘍 束 の先 端付 近 に接 した健 全細 胞が,始 めや や肥 人 し,縦 横 に 不規 則 か向 に,多 数 の隔 膜 を生 じて,細胞 は4〜15個. ぐ らい にfUl分され,各 細 長は 成. 長 して,不 整 多 角形,細 胞 間 隙 の ほ とん ど な い,薄 膜. 合 は5〜8枚 こ れ ら の2次. 腫 瘍 は い ず れ も表皮下. 最 後 まで健全な組織下 形 で,喪. し か し,表層. 移. コダ カ ラベ ンケ イ ソ ウの 葉 につ くつ た 根頭 癌 腫 病 の 腫 瘍 は,6カ. 月後 に は無 菌 で あ る,ま た46〜47℃. に. に あ る た め に,形. 面 は 平 滑 で,癌. な 表 面 を もた な い.. 木 に よ る転 移(移 植). 夜,茎 位 の場. の 健 全 葉 を 隔 て て い る(Pl.E,,ll).. く る.す なわ ち浸 潤が 行 な わ れ て い る(Fig.4,D).. (1)接. れ. 葉 柄,葉. な ど に 腫 瘍 を 生 ず る こ とが あ る.20〜25cm上. の癌 組織 をつ く る.結果 と して は第 」に 似 た組 織 をつ. 4.転. よ り5cm位下部に発癌す. ば,20〜30日後に,5〜25cm上位の. に 生 じ,腫. 瘍 は. は ほ とん ど 長. 腫 特有 の凹凸 の は げ し い,粗 ?. を取 り除 く よ う な 傷 を つ け る と,露. 出. 面 か ら癌 腫特有. の 凹凸 の は げ しい 粗雑 な形 の腫 瘍 に発. 展 す る.表皮下. の2次. 腫 瘍 で も,そ. の 内 部 形 態 は普通. の 癌 組 織 の もつ す べ て の 特 徴 を 示 し,病 ず,組. 原細菌を含ま. 織 培 養 に 供 す る こ とが で き る.第1次. 腫 瘍 と第.
(8) .1.. Deformations. of. A. Crashed cells. cells. D. Cancerous. 2次 腫瘍 との距離が5Cmを. 越 す場 合に は,両. cells. between. B. Apparent cells.. 占の 閥. の 腫 瘍 車の連 絡 を見 るこ とが で きなか つ た. 5.癌. 組 織 に よる健 全 組 織 の 変性 と破 壊. 癌組織 と健全組 織 との境 にお こ る病 変 や 枯 死 を四 つ に分 け るこ とが で き る. 第1の 症 状 は,ヒ マ ワ リω 皮 層 とコダ カラ ベ ン ケ イ ソ ウの 葉にっ く られ た腫 瘍 に」 、らね た もの で,癌 組 織 に 楠接 した,3層. cancer. tissue. polyploid. and cells.. healthy C.. tissue. Defcnsivc. 近 くで 行な わ れ て い る時 に,健 る.そ の2〜5層. 全紅繊の 細胞 に おこ. の細胞 が圧 迫 され て 多 少偏平 となつ. た もの と,こ の 層が 破壊 され,変 色 し,細 泡内客 物 を・ 失 なつ て 空 隙 を生 じ た もの とが あ る.こ の前 者 と後 者 とが 直接 に 関 連が あ るか 否か は明 らかで はな いが,単 に物 理 的 な 影 響だ けで は な く,化 学 的影 響 も含 ま れ る か も知れない(Fig.4,A).. 内外 の一団 の 健 全細 胞 群 が1炎褐 色に. 第3の 症状 は,コ ダ カ ラベ ンケ イ ソウの 葉 で 認 め ら. 変 色 した現 象で あ る.こ の 変 性 細胞 群の 細胞0)形 と大. れ た もの で,癌 組 織 の 周 に狭 まれ た健 全 組 織 と思 われ. さ1よiil常 で あ り,原 形 質 や 核 は 淡 黄褐 色 で あ り,糸川泡. る細 胞郡 が,そ の ま ま,ま たは 多 少肥 大 して 不整 形 と. 内容 物 は,わ ず か に着 色 して 多 少瓢 粒 状 をす るこ とが. な り細 胞 問 隙 の不 明 瞭 な類 癌 細 胞 とな り,葉 緑 素 を ま. あ るが,細 胞 は生 きて い る.こ れが 枯 死 また はイ1芝 損さ. つ た く失 つ た有 色 体 に 多量 の 貯 蔵澱 粉 を含 んで い る も. れ た,;‑j,.実 は明 らか に され て い な い.. ので あ る.こ. の細 胞 は 核 と 原 形質 は 健 全 と 変 わ らな. 第2の 症 状 は,ヒ マ ワ リの 茎に認 め られ た もの で,. い.こ. の細胞 は 癌 組織 の 中 に 相 当 多 く 混 在す る た め. い初 期 の癌 腫 で,そ の激 し く急速 な癌 細 胞 の分 若 裂が. に,癌 組 織 の 切片 を沃 度 ・沃 度 加 里 液で 処 理す れば,.
(9) 全 体 として青 色 に 染 まっ て 見 え る(Fig.3,A),. に現 わ れ る.1側. 第4の 症 状 は,腫 瘍 束の 側 方 に接 し た健全細胞 は肥 大 して,そ. の 中央 部 に1〜2の. 細 胞 膜 を 生 ず る もの. で,細 胞 の 分 離 は行 なわ れ な い よ うで あ る.コ ダ カ ラ ベ ンケ イ ソ ウの 葉 の腫 瘍 に見 られ る.そ の 核 分裂 の 状. に生 じた癌 腫 の 影 響 も同様 で あ る.. しか しや が て 多発 が お こ り,樹木 は枯 死 を ま ぬか れ る こ とは 出 来 な い.こ とに根 頭 部 に生 じた癌 腫 は急性 で あ る. 数 千 年 生存 し得 る樹 木で は,発 病 後100年. 日0)1を術. 況 を みれ ば,正 常細 胞の そ れ に比 べ て きわ め て多 数 の. は早期手 術で あ り,枯 死 に50年 を要 した場 合 も急 性症. 染色 体 が 存 在す るよ うに 認 め られ る.す な わ ちpoly‑. で あ る.単 な る時 間 に 対す る相 対 的 観念 の 問 題 に過 ぎ. ploidの 細 胞 と思 わ れ る(Fig.9,B;Pl.G,B1).. な い.. 第5は ご くま れ に見 られ,健全糸技織 と癌 組 織 との 間 に,. 一般に1年 性 植 物 に 発病 す 別 ば急性 枯 死 とな る.33). 癒 傷 コル ク層 状 の防 衛 組織 カゴ1認 め られ るこ とで あ る.. コダ カ ラベ ン ケ イソ ウが一 客を侵 され た場 合,ま ず癌 腫. ただ 癌 組 織 の側 に その 形成 層が あ る ら しい点 が,正 常. の 下 部 の茎 と根 が枯 死 し たの で あ るが,こ れ は癌 腫 の. の 防衛 的 な癒 傷 反応 と反 対 で あ る シ ュ ウベ リン反 応 を. .ヒ部 の葉 で 生 産 され た炭 水化 物 や蛋白質 が すべ て癌 腫. 上 皇 三し,そ の形 成 層 の 基 部 に は枯 死 細 胞 層 らし い もの が. の た め に 吸収 利川 され,下 部の 栄 養欠 乏 が お こつ た た. 見 え る こ とが あ る.こ の層 はわ ず か に 健 全 部 との 閥 に. め と思 われ るが,癌 腫 の組 織 か ら毒 素が 流れ た か も解. 細 い す き間が 見 え るの もあ る(1+ig.4,c;Pl.6,B4).. らな い.い ず れ に して も根 頭癌 腫 病 は死 病 で あ る こ と は 否めな い.. 考. 察. 2.植. あ る植 物 の腫 瘍 が 良 性で あ るか 恵 性で あ るか を 検 討 す る前 に,植 物 と動物 の体 制 上 の著しい 相 違 点 にっ い て の 考察 が 必 要 で あ る.. 物 癌 細 胞 の 自律 増 殖 性. Rikerら. は植 物癌 の 自律増殖 性 に ひか え 目の説24・27♪. をな して い るが,多. くの 学 者が これを肯定 して い る.. まず 無 菌 を確 か めた 転 移癌 腫 を健 全 植物 に接 木 して. ま ず 動物 の 内臓 に 相 当す る重 要 器 官の ほ とん ど 全 部. その 増 大が 証 明せ られ,2'川. ま た 初生癌 腫 の糸目織 片 を. が,植 物で は体 の 表 面 に しか もきわ めて 広 範 囲 に 配列. 無 菌 と して,ま. され る.つ ぎに 植物 で は,そ の1枝,1節. を とつ て 健 全植 物 に 移 植 して,そ. が,ま た は. た は これ を 組 織 培 養 して その 恕 織片 の増 大 を 認 め て い. そ のj片 が,極 端 な場 合 はそ の 工細 胞 が,戸 ∫ 生 して,. る.II'16・17)Whiteの 塩 基性培養基135)に 癌 腫 組織 を培. 1個 体 とな り得 る,. 養 し,1D.'LO)そ の 自律 増殖 の状 況 の 調 査 も行 な わ れ た.. 以 上 の点 か ら考 え ると,植 物 に は悪 性腫 瘍 はTiり 得 な い よ うに思 わ れ る.. 著 者 も この移 植 と培 養 に成 功 して い るが,さ. らに癌 細. 胞 の 単 個培 養 を準備 して い る.. しか し,植 物体 は た とえ 多年 性 樹 木 で あ つて も,そ の重 要 器官 や 組織 す な わ ち,導 管 や篩 管 な ど の通 導 紅. Braun5)は. 癌腫 とisと. か ら組織 片 を と り培 養 し た. が,健 全細 胞 は イン ドオル 酢 酸 を加 え た!;ìav)み増 殖. 織,葉 な どの 同化 組 織,花 や果 実 の 繁 殖器 官,根 毛 な. したが,癌 組 織 は これ を必 要 と しなか っ た.細 矩綿 織. どの 栄 養 吸 収 器官 は,年 々新 生 され,真 に多 年 性 で あ. が 多量 の!layホ ル モ ン を分 泌 して い る こ とは著 者 の 発. るの は形 成 層 だ け に限 られ る.今 この 形成 屈 を種fと. 根 の実 験 で 明 らかで あ るが,そ の原 因 につ い て論 じた. 同格 に見 れ ば,す べ て の 植物 は1年 性 の単 体 ま たは 複. 報 告 もあ る.b18)そ の ほか,熱. 合 体 で あ る と考 え得 る.こ の観 点 か らす れ ば 植 物 の 悪. 癌 腫 組 織 の 自律 増 殖 の 状 況 も調 査 され た,5'3,S)植物癌. 性 腫 瘍 の 存 在が 考 え られ る.. 糺 織 の 自律増 殖 は も はや 疑 えな い事実 の よ うで あ る.. 悪 性 腫 瘍 の 条 件 を,(])腫. 瘍 細 胞 の 自律 増 宛〔 性,. 菌 と した. 組 織 の浸 潤. 瘍. その 程 度 は きわ めて 微 少で あ る とす る研究 辞もい る. 瘍 の 転移 な ど に 置 くな らば,こ れ は生. が,28)植 物癌 の 著名 な 名浸 潤 は腫 瘍 東 に よつ て 行 な われ. (2)腫 瘍 に よ る健 全 紅 織 の変 性 また は枯 死,(3)腫 の 浸 潤,(4)腫. 3.癌. 処 理 して,無. 物 体 の 細胞 の 問題 で あつ てr動 物 に あ る もの は 植物 に. る.腫 瘍 東 に 関 して は,Smith川. も存 在 す るはず で あ る.. に よつ て 研究 され たが,腫 瘍 東 は 癌 紅織 か らな り,健. 1.根. 頭 癌 腫 病 罹 病植 物 の 寿 命. 根 頭癌 腫 病 の 発病 が 問題 に な るの は木 本 植物 の場 合 で あ るが,そ の 病状 は きわ めて 慢 性的 で あ り局部 的 で. 全 組 織 に 突入 し,と きに15cm以. その 他 数 人 の 学 者. 上 に達 す る こ とが あ. る と した.ま たそ の無 菌で あ る こ と も確 か め られ た. 腫 瘍 東 の成 囚 に つ い て は種 々 の説 が あ る.31.̀33)そ の. あ る.元 来 樹 木 は 個体 の 集 合 体で あ り,た とえ ば,!. 機 能 につ いて も不 明 の点 が 多 い.癌 腫 糸 【1織と健 全 組 織. 側 の 根 に あ た え られ た肥 料 の 影 響 は,そ の 側 の枝 だ け. とが 相接 す る部 分 に お こ る健 全細 胞 の 異 常が,著 者 の.
(10) 実 験 に よ つ て 腫 瘍 衷 と 関 連 が あ る こ とが わ か つ た 。 そ の.つ. は 細 胞 膨 大 と1〜2回. の 分 裂 と を 行 な う もの. る.他の一. つ は,細胞. れ に 秘 当 す る 芒、の と思われ. の膨大は少ないが,く. の 巣 状 の 細 胞 膜 に よ る細 分 裂 で あ る,そ よ つ て,こ. の細胞. 培 養 に.よつ て,こ. α)形 や 行 動 に. 健 全 細胞 群 に,衰 弱,枯 死,寄 主 に不 利 益 な変 性 を与. の. 記 の両 辞は更 に細 胞 の 単 個. え るので,悪 性腫 瘍 で あ る. したが つ てBraunが 究 は,動. れ を 確 か め る 予 定 で あ る.. 発 見 し て い る が,そ. 根頭 癌 腫 病 の 腫 瘍 は,そ の 細胞 の 自律 増殖,浸 潤, 転 移,移 植 の 諸 性 質力{あり,そ の腫 瘍 組 織 は,周 囲 の. 最 後 に 癌 組 織 が 健 全 組 織 え の 侵 人 で あ る が, Smith:S1)も. る.. 文 1). る 点 に も 差 異 が あ る. の 性状 に 不明 以上 オ£点 は 多 い が,健. 全 紅 織 に 癌 組 綜気. が 浸 潤 して 行 く「 ∬は 明 ら か で あ る. 組織 に接 す る 健全 組 織 の 病 変 と破 壊. Smith;A)は. 植 物llll'i細 胞 が旺 盛 な 分 裂増 殖 を して い る. 時 期 に は,健. 全 細 胞1"(が1」1迫 さ れ て 扁 ・ 平 とな り,や. が. て 枯 死 し て 糸H織 が 破 壊 され る 事 を 報 告 して い る.著. 者. の 観 測 も 同 様 で あ る,宮 きて は い るが,正. 者 は 別 に 淡 褐 色 を 帯 び た,生. 常 で は な い細 胞 群 をみ て い る。 これ. が や が て 圧 迫 さ れ 破 壊 す る もの で あ れ ば,そ. α)原因 は. 癌 細 胞 か らの 分 泌 要 に お く こ とが で き る.将. 来の研究. 課 題 で あ る. 癌 腫 組 織 に 取 り巻 力〉れ て 健 全 細 胞0)小. 群 が あ れ ば,. そ の 細 胞 の イ∫色 体 は 多 量 の 貯 蔵 澱 粉 を 含 む・よ うに な る.こ. の 貯 蔵 養 分 は 健 全 組 織 か ら癌 組 織 が 奪 い 取 つ た. も の で,癌 5.癌. 腫 の 恐 る 吋 き 生 理 の 現 わ れ で あ る. 腫 の転 移. バ リ ス デ ー ジ ー と ヒマ ワ リ に つ い て は,植. 物 癌 の転. 移 が 容 易 に お こ る.32♪ そ の 構 造 や 性 質 は 早 く よ り調 査 され,こ. れ が 無 菌 な 自 律 増 夘〔 性 を 備 え た 癌組織. られ て い る こ とが わ か つ て い る.原. でつ く. 発 癌 と 転 移 癌 とが. 腫 瘍 束 で 連 絡 され て い る:t'L)と い う も の と,ま. つ た く. 連 絡 は な い と い う 学 者 が あ る.'1A.28)箸 者 の 実 験 で は 両 '希間 の 連 絡 は 近 距 離 で は 存rllす るが,長. 距離ではみと. め 難 い. 植 物 癌 の 転 移 の 機 十嗣 こつ い て は 不 明 で あ る.反 意 見 も あ る が,26)癌. 対の. 組 織 よ りの 毒 素 様 の 物 質 が あ り,. こ れ がi/:」 係 し て い る ら し い と す る 学 κ もい る.:S.2fib呂1 (iの 実 験 α)結果 か ら も,同. 様 な仮 定 が 浮 かぶ の を さけ. 難 い. 摘 仙 物 は 動 物 と は,そ. 操 返 し主 張 す る様 に,そ の研. 物 の癌 の 基 礎 研 究 として 役 立つ こ と が で き. の 状 況 は 著 者 の もの と. は異 な る。 ま た これ が腫 瘍 痕の 先 端 に あ た る もので あ. 4.癌. 頭 癌腫 病 は 植 物 の 死 病 で あ. も. は 癌 細胞 で あ る と思 わ オしるが,こ. 現 象 の 報 告 は 未 だ な い.上. 命に つ い て は動 物 の場 合 とは 異 な る観 点 に. 、 冠 こね ば な らな いが,根. る.勿 論 多 くの 例 外 はあ る.. て・,Kupila(1958)やRasch23,が4,8〜36,32〜 f;1倍 体 を 観 察 し て い る もの が,こ. で,そ0)寿. 要 の 体 制 の 差 が 質II'」 に 異 な るの. 献. Bitancourt, A. A. (1949) : Segrenda Seman de Genetica, Piracicaba, Sao Paulo , Feb., 812. 2) Braun, A. C. (1941) : Phytopath., 31, 135149. 3) Braun, A. C. and White, R. R. (1943) : Phytophath., 33, 85-100. 4) Braun, A. C. (1943) : Amer. J. Bot. , 30, 674-677. 5) Braun, A. C. (1951). : Phytopath., 41, 963966. 6) Braun, A. C. and Stonier, T. (1958) : Protoplasmatologia, 10, 1-93. 7) Braun, A. C. and Wood, H. N. (1961) : Advances in Cancer Research, 6, 81-109. 8) Braun, A. C. (1962) : Annual Review of Plant Physiology, 133-162. 9) Camu_s, G. C. and Gautheret, R. J. (1948) : Compt. rend. soc. biol., 142, 15-16. 10) de Ropp, R. S. (1917) : Phytopath., 37, 201206. 11) de Ropp, R. S. (1947) : Amer. J. Bot., 34, 248-261. 12) de Ropp., R. S. (1918) : Amer. J. Bot., 35, 372-377. 13) de Ropp, R. S. (1948) : Bull. Torrey Bot., Club, 75, 45-50. 14) de Ropp, R. S. (1951) : Bot. Rev., 17, 629670. 15) Elliot, C. (1951) : Manual of Bacterial Plant Pathogens, The Williams and Wilkins Co., Baltimore. 16) Gautheret, R. J. (1946) : Compt. rend. soc. biol., 140, 169-171. 17) Gautheret, R. J. (1947) : Compt. rend. soc. biol., 1.42, 1728-1.730. 18) HIenderson, J. H. M., and Bonner, J. A. (1952). : Amer. J. Bot., 39, 444-451. 19) Ilildebrandt, A. C. and Riker, A. J. (1949) : Amer. J. Bot., 36, 74-85. 20) Klein, R. M. and Link, G. K. K. (1955) :.
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(12) 第6図 版. 植 物 の 癌 に 関 す る研 究.
(13) Explanation A.. of Plate 7.. Tumor strand. 1. Tumor strand in cancer tissue, (a) longitudinal, and (b) vertical section. 2. Vertical section of head of tumor strand,. B. Tracheid elements in tumor tissue. 1. slightly bordered cell membrane. 2. reticular thickening cell membrane. C. Tumor. tissue.. 1. matured tissue and 2. severely separating. young. tissue. D,. Tumor on stems of Bryophyllum. sp., many. roots. put forth. under. tumor. E. F.. Grafting. on leaves of Bryophyllum. Tumors. on leaves of Bryophyllum. embryonic teratomata.. sp. sp., left side tumor shows the.
(14) 第7図 版. 植 物 の 癌 に 関 す る研 究.
(15)
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