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特集 学生論文特集の発行にあたって

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Academic year: 2021

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電子情報通信学会論文誌 D Vol. J100-D No. 3 pp. 285-286 © 一般社団法人電子情報通信学会 2017 285

特集

学生論文特集の発行にあたって

学生論文特集編集委員会 委員長  

北 原  格

学生論文特集も今回で6回目を数え,情報・システ ムソサイエティ(以下ISS)でも認知されてきたよう に思われる.本特集では一貫して,「日々高度化する 技術を体系的に学ぶと共に研究の最先端を担っている 学生に,その研究成果を論文として発表する場を分野 横断的に与え,若手研究者による新しい研究交流を促 進すること」,及び「論文執筆経験が必ずしも十分で はない学生に対して,より指導的・教育的な査読を通 して研究活動を支援する」の2点を編集活動の目的と している.英語での情報発信が求められる昨今ではあ るが,研究成果を多くの人々に伝えるためには,使用 言語にかかわらず,研究の核心となるアイデア(新規 性・有効性)を十分に整理・検証した(了解性の高い)

質の高い論文を書くことが肝要であることは疑いの余 地がない.ISS和文論文編集委員会が総力をあげて学 生論文特集を毎年企画しているのは,まずは母国語を 用いてこれらの能力を養う場を広い分野の若手研究者 に提供するためである.

このように本特集の取り組みは多くの方々が認める ものではあるが,英語論文執筆を推奨する流れや他学 会での同様の取り組みの影響により,ここ数年投稿数 が減少傾向にあった.そこで今回は,ISS技術会議に 協力頂き電子情報通信学会総合大会で開催されたISS 特別企画「学生ポスターセッション」の表彰式におい て,本特集の紹介と投降の呼びかけを行った.特に,

本特集の査読が,プロセスを経ることによって“アイ デアの整理・検証”及び“核心の説明”に関する能力 が養われることを目指す「学生著者のための査読」で あることを明確に伝えることに注力した.その結果,

投稿数が前回の20編から36編に増加しつつも,採択率

は一般論文と同程度の(33%:採録12編)を保てたこ とから,質の高い論文の投稿が増えたことがわかり,

一定の広報効果をあげることができた.紹介の機会を くださった美濃ISS会長と境田・山崎ISS技術会議幹事

(当時),学会事務局の皆さまに感謝申し上げる.

学生論文特集の査読プロセスでは,著者が論文執筆 経験の少ない学生であることを念頭に,評価できる点 は積極的に評価し,不足している点はその不足点を補 う手段について丁寧にコメントすることを心がけてい る.一回目判定で条件付き採録となった論文の多くが 適切に修正され,二回目判定で採録判定を得ているこ とからも,その効果がうかがえる.もちろん,論文の 採録基準は一般論文と何ら変わるものではなく,採択 された論文の質はいずれも高いものである.不採録と なった論文に対しても,今後の研究の発展のために改 善すべき点を,論文内容から研究の方向性まで,明確 に示すように心がけている.それらのコメントを参考 に適宜修正を加えられた論文が再度投稿されてくるこ とを編集委員会一同期待している.

採録論文のうち,新規性,有効性,信頼性,了解性 のいずれかの項目が特に秀逸で,学生として健闘した と称賛に値する論文3編を,本特集委員会で秀逸論文 として認定している.「手話形態素辞書作成のための 情報入力支援システム」は新規性と了解性が,「わず かな感情変化を表現可能なアンドロイド動作の生成モ デルの提案」は有効性が,「PyJer:高位合成ツール とSoCを用いたIoT向けデバイスプロトタイピングの ためのフレームワーク」は新規性,信頼性,了解性が 優れており認定された.

最後に,本特集を発行するにあたり,論文を投稿頂

(2)

電子情報通信学会論文誌 2017/3 Vol. J100–D No. 3

286

いた皆さま,タイトなスケジュールにもかかわらず丁 寧な査読報告書を作成くださった査読委員の皆さま,

企画及び編集作業に尽力くださった特集編集幹事,編 集委員の皆さま,ならびに編集作業の円滑な進行を支 えてくださった学会事務局の江藤さまに,この場を借 りて深く感謝申し上げる.学生論文特集が今後も継続 的に企画され,情報・システムソサイエティの屋台骨 を支える優秀な研究者を数多く育てていくことを期待 しつつ,巻頭の挨拶とさせて頂く.

学生論文特集編集委員会 委 員 長 北 原   格

岩 野 公 司 ・ 吉 本 潤一郎 ・ 鈴 木 伸 崇

青 西   亨 ・ 秋 岡 明 香 ・ 石 井 雅 博 ・ 市ヶ谷 敦 郎 岩 田 具 治 ・ 衛 藤 将 史 ・ 角 川 裕 次 ・ 籠 嶋 岳 彦 河 田 佳 樹 ・ 木 村 昭 悟 ・ 倉 立 尚 明 ・ 栗 原   聡 合 田 和 生 ・ 小 尻 智 子 ・ 小 林   匠 ・ 酒 向 慎 司 佐 藤 克 成 ・ 佐 藤 智 和 ・ 佐 藤 信 夫 ・ 篠 崎 隆 宏 薗 田 光太郎 ・ 中 尾   恵 ・ 二 宮   崇 ・ 中 田 明 夫 中 村   豊 ・ 長谷川   忍 ・ 原 口   亮 ・ 平 田   豊 福 田 洋 治 ・ 三 浦 幸 也 ・ 光 原 弘 幸 ・ 山 下 隆 義 横 川 智 教 ・ 吉 田 尚 史 ・ 渡 辺 哲 也

きた

はら

 格いたる(正員:シニア会員)  1996年筑波大学大学院理工学 研究科了.同年シャープ(株)入社.2000年筑波大学先端学際 領域研究センター助手.2003年ATR研究員.2005年筑波大学大 学院システム情報工学研究科講師.2008年同准教授.コンピュ ータビジョン,複合現実感の研究に従事.2001年本会学術奨励賞.

IEEE VR2003,EuroITV2013 Honorable Mention Award,2009 年度日本VR学会論文賞などを受賞.博士(工学).

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