2 漢 代 に お け る 変 遷
2 漠 代 に お け る 変 遷
II
a
前漢・新(付図1〜 3)
供膳具・水器 付図1)
飲 器 鉄 器 に は 高足 杯 、 把 手付 杯 、 角杯 な どか あ り、 横 長 の 長杯 や 耳 杯 も こ こ で 扱 う 。 高 足 杯 に は、 杯 身 が 縦 長で 、 体 部 が 直 な も の (以 下 、 I 類 ) が 主 流 であ る。 こ の 時 代 のI 類 は まだ 足 が そ れ程 高 く なく 、途 中 に 突帯 も ない ( 1 − B b1・ E b 1・ G ai)。 後 漢代 まで 大 き な 変化 は ない 。 金 属 器 は 前 漢 晩 期 の 広 百 ・ 合 浦 出 土 銅 器 ( 1 − M al ) ぐ ら い で 、 他 は 玉 器 や 陶 器 。 前 1 22 年 頃
に没 し た 広 州 ・南 越 王 薬 の 玉 器 に は 、 返 り のあ る 内 被 せ の蓋 か 伴 う ( 文 献 47)。 初 現 は 秦 朱 〜 前 漢 初 の広 西 ・ 羅 泊 湾 墓 例 出 上 玉 器 (文 献 503)。 戦 国 中 期 後 半 の 四 川 ・ 雲 陽墓 M 17 出 土 銅 器 は、
台 か 極 め て 低 く、 杯 身 の 両 側 に 環 耳 が つ く。 外 被せ 蓋 も 伴 う ( 文 献2 42 )。 前 118〜 104 頃 に没 し た 河 北 ・満 城 漢 墓 M 2出 土 の 陶 器 ( 文献 3 )は、 盟 約 な ど に 用 い た 朱 雀 を 飾 る 連 繋杯 で 特 殊 例。
以 後 に はつ づ か ない 。
前 H 3年 に 没 し た 河 北 ・ 満 城 漢 薬 M 1 出 土 の 鍍 金 胴 金 ( 1 −H1) は 通 高 1 4.5cm 、 口 径 5.5 cm。
用 途 は 不 明 だ が、 鉄 器 の 可 能 性 が あ る 。(以 下 、 筒 状 杯 I 類 と 称 す )。 類 例 は 前 4 33に 没 し た 湖 北 ・ 曽 侯乙 墓 の漆 器筒 状 杯 (文 献 6)。 以 後 の 例 は少 ない 。
把 手 付 杯 に は、 杯 身 が 円 筒 形 の も の (以 下 、I 類 ) と 、 底 に 向 か っ て す ぼ まる 通 常 の杯 (以 下 、 Ⅱ類 ) と があ る。 把 手 は環 状 で 、 体 部 上 半 に 1 個 つ け る の が 原 則 。 I 類 は、 底 に 三脚 のつ く も の ( 1 − E b 2・ G a2・ K b 1・ L b 1・ O a1・ T ai) と つ か な い も の ( 文 献 477) があ り、 外 被 せ ない し は 内 被 せ 蓋 のつ くこ と が多 い 。 蓋 に は 原 則 と し て 3個 の 立 飾が つ き、 環 状 把 手 に 角 状 の 突 起 があ る の か 特 徴 。 総 じ て 杯 身 は縦 に 長い の も 特 徴 で あ る ( 以 下 、 I 類 A )。 銅 器 、 玉 器 、 象 牙 製 、 陶 器 そ れに 漆 器 もあ る 。 戦 国 中 期 の 河 南 ・ 洛 陽 墓 出 土銅 器 ( 文 献 1 50) が 最 も古 そ う で あ る。 II 類 は 前 漢 晩 期 の 広 西 ・望 牛 峻 薬 出 土 鍍 金 銅 器 ( 1 −M a3) や湖 北 ・ 光化 薬 出 土 漆 器
( 1 − M b 2)。 と も に 低 い 高 台 と 、 突 起付 き 環 状 把 手 か つ く (以 下 、 II 類 A )。 南 京 ・ 栖 叡 山 出 土 の 銅 器 ( 文 献 504 ) は 後 者 に近 い が 、 高 台 は 幾 分 か 高 い 。 前 漢 中 頃 か とい う か 、 晩 期 と 推 測 す る 。 湖 南 ・ 永 川 の劉 彊 墓 出 土 銅 器 ( 1 − L a2) は 把 手 に 突 起 が な い ( 以 下 、 H 類 B )。 時 期 は 前 漢 中 期 と い う が 、 他 の 器 種 も 新 し い も の か あ り、 晩 期 に比 定 す べ きで あ ろ う。 こ れら よ り 古い 例 は 知 ら ない 。
な お 、 景 帝 ( 前 1 40年 没 ) 陽 陵 従 葬 孔 出 土 の 銅 器 ( 1 − A c1) はI 類 A に 似 る が 、 高 さ よ り 口 径 か 大 きい も の。 大小 5 種 を 入 子 に し て お り 、 量 器 と考 え て い る。 後 漢 の エ類 B の 祖 形 と考 え る が 、 定 かで ない 。 高 台 の ない 半 球 状 の 身 にl 個 の 環 状 把 手 を つ け た前 130〜 12 4年 頃 の 山西 省 博 物 館 蔵 銅 器 ( 1 − A d2) は 、「 田 宮 」 の 陽刻 かあ り 、 口 径 約 1 7cm 、 高 さ 約 10cm で 、 漢 代一 升 にあ た る こ と か ら、 量 器 と 考 定 さ れてい る。
角 杯 は 、 前 1 22年 頃 の 広 州 ・ 南 越 王 墓 か ら 玉 器 が 出 土 ( 文 献 8 )。 角 杯 は 新 石 器 時 代 に 陶 器
( 文 献.390) が あ る が、 漢 代 の 例 は 少 ない 。 こ の時 期 に は 曲 長杯 は ない 。
耳 杯 は 銅 器 、 玉 器 、 陶 器 そ れに 漆 器 があ る ( 1 ‑ B ai ・ G a3・ H 2・ l a1・ K c2・ L b3・ O a2・
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前 漢 一新
R I・ T b 2)。 耳 の 形 は 、 戦 国 中 期 頃 に 、 三 翼 形 か ら 半 月 形 に 変 わ り 、 前 漢 に 継承 さ れる 。 耳 杯 の目 縁 は ほ ぼ 水 平 で、 耳 が 上 向 き な の か 特 徴 (以 下 、I 類 )。 耳 杯 は 飲 器 に 限 ら ない 。 小 盤 か 普 及 す る 以 前 は 葵 や 肉 な ど を 盛っ た 食 器 で もあ っ た。
杯 ・ 碗 ・ 篁 ・鉢 高足 杯 や耳 杯 な ど除 く と、 前 漢 ・新 代 で 杯 と 呼 んで い る 例 は 、 そ れ以 前 を 含 め て い な い 。 口 径 1 0cm 以 下 の も の を あ え て 抽 出 す る と 、 前 漢 早 期 の 湖 南 ・ 資 興 出 土 陶 器 ( 1 − E d3) や 前 118〜 104年 の 河 北 ・ 満 城 漢 墓M 2 出 土 象 牙 製品 ( 1 −H5) の よ う に、 体 部 が 丸 味 を もっ て 立 ち 上 が る 浅 目 の も の (以 下、 高 台 付杯 1 類 A ) と 、 前 漢 中 期 の湖 南 ・ 資興 出 土銅 器 ( 1 − K a4) や 前 漢 晩 期 の 広 州 漢 墓 出 土 陶 器 ( 文 献 4) の よ う に や や 深 目 の もの ( 以 下 、 高 台 付 杯 I 類 B ) と が あ る 。 新 代 の 湖 南 ・ 零 陵 出 土 銅 器 ( 1 ‑ W i) は 、 高い 器 台 を もっ た も の で 、 酒 鎬 とす る が、 環 耳 が な く、 小 型 であ る点 が 異 な る (以 下 、 高 台 付 杯 H 類 )。 い ず れ も初 現 で あ る 。 II 類 は 器 形 が 酷 似 す る 大 型 の 酒 蔵 と セ ット を なし 、 酒 杯 と し て 用 い ら れた 可 能 性 が 高 い 。 こ の他 に、 口 径 か1 0cm 前 後 で 、 平 底 の 浅 目 の 陶 器 ( 1 − S b 3) か新 代 の 四 川 ・ 綿 陽 か ら 出 土 し て い る 。 三 国 時 代 で は、 こ れに類 し た もの を 杯 と呼 んで い る の に 従 う。 体 部 が 外 傾 気 味 であ る (以 下 、 平 底杯 m類 )。
箆 は 碗 の 祖 型 の一 つ で あ る。 殷 ・ 西 周 代 の 箆 は 大 型 で あ る が 、 前 433年 の湖 北 ・ 曽 侯 乙 墓 で は、 半 球 状 の 身 に環 耳 と 三足 を もつ 口 径 14.6cm 、 高 さ 6 cm の 金 器 が 出 土 ( 文 献 6)。 蓋 付 きで 、 透し のあ る 七 ( 漏 七 ) を 伴 い 、 中 に 葵 な どか 入 っ てい た と推 定 で きる。 戦 国 早 ・ 中期 に は低 い 高 台 を も ち、 身あ る い は 蓋 に も環 耳 を つ け た 口 径 1 5cm前 後 の 河 南 ・ 院県 出 土 銅 器か あ る ( 文 献 7)。 前 漢 早 期 の 湖 北 ・ 宜 昌 出 土 銅 器 ( 1 − E a4) は そ の最 終 例 で あ る 。
碗 は 、 前 漢 ・新 代 に は、 高 台付 碗 、 高 台 の つ か な い 丸 底 碗 と平 底 碗 があ る。 次 述 す る 鉢 と の 区 別 が 難 しい もの かあ る か、 鉢 は比 較 的 大型 で 概し て 浅 目、 碗 は課 目 とし た 。
高 台付 碗 は 、 丸 味 を もっ た 体 部 が ほ ぽ 直 に 立 ち 上 が る もの ( 以 下 、 エ類 ) と、 体 部 が外 傾 気 味 と な っ て□ 縁 で 外 反 す る もの (以 下 、 II 類 ) か あ る。 I 類 は前 313年 の 河 南 中 山 国 王 墓 や 戦 国 末期 の 洛 陽 出 土 の 陶 器 か あ る (文 献 28 ・ 49 5)。 例 は 少 な い 。 前 漢 早 期 で 、 江 蘇 ・徐 州 出 土 の 陶 器 ( 1 − B b2) かあ る 。 比 較 的 浅 目 な の が 特 徴 ( 以 下 、 エ類 A )。 H 類 は、 新 代 の 湖 南 ・零 陵 出 土 銅 器 ( 1 −w2)。 以 後 の 例 に 比 し て 浅 目で 、 高 台 も低 い ( 以 下 、 n 類 A )。 類 例 は き わ め て 少 な い 。 後 漢 に つ づ く 。
丸 底 碗 は 、 前 漢 晩 期 の江 蘇 ・ 南 京 出 土 銅 器 (文 献 55) や湖 南 ・劉 彊 墓 と 広 西 ・ 合 浦 出 土 銅 器
( 1 − M b 5・ O a3) か 初 出 の よう で あ る。 深 目 な のが 特 徴 (以 下 、 エ類 )。 新 代 の 四 川 ・ 綿 陽 出 土 銅 器 ( 1 − S b4) は、 丈 が や や低 い (以 下、 U類 )。 と も に 後 漢 につ づ く。
平 底 碗 は 戦 国 晩 期 の 山 東 ・ 臨 屈 出 土 銅 器 (文 献.429 ) か あ り、 前 漢 中 期 の 湖 南 ・ 資 興 出 土 銅 器( 1 − K a 5) や前 漢 晩 期 の内 蒙 古 出 土 銅 器( 1 −R5) に継 承 さ れる 。 課 目 な の か特 徴(以 下、
エ類 )。 後 漢 以 後 に もつ づ く。
鉢 は、 碗 に似 る か 、 比 較 的 大 型 で 浅 目 の も ので あ る 。 高 台付 と、 高 台 が つ か ない 丸 底 と 平底 と か あ る。 高 台 の有 無 にか か わら ず 、 体 部 が ゆ る や か に 内育 し て そ の ま ま 直立 す る も の(以 下 、
エ類 ) と目 縁 で 外 反 す る も の( 以 下 、 Ⅱ 類 ) に分 類 す る 。 な お、 内 縁 部 が 強 く内 育 す る も のを 、 中 国 で は 水 孟 あ る い は孟 と 呼 ぶ。 内 考 の 程 度 が 弱 い も の は、 日本 で 用 い てい る 鉄 鉢 形 の用 語 を あ て る。
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2 漢代 に おけ る 変 遷
高 台付 鉢 のI 類 は 、 前 313年 の 河 南 ・中 山王 国 墓 出 土 の 陶 器 (文 献 28)、 戦 国 晩 期 の 漆 器 ( 文 献 341 ) な ど があ る 。 前 11 8〜 104年 頃 の 河 北 ・満 城 M 2出 土 陶 器 (文 献 3) も 大 差 な い 。 H類 は、 戦 国 晩 期 の 山東 ・ 臨 涸 出 土 銅 器 ( 文 献.429 ) か初 現 の よ う で あ る 。 前 漢 早 期 に は 渕 北 ・ 雲 夢 出 土 漆 器 ( 1 − B a3) が あ る。 大 形 で 浅 目 な の か 特 徴 (以 下、 II 類 A )。 前 漢 中期 の 山 東 ・ 臨 訴 出 土 鍍 金 銀 器 ( 文 献 191 ) や 河 南 ・ 院県 出 土 銅 器 ( 1 ‑ I b 2) は 、 大 型 だ が や や 深 目 (以 下 、 H類 B )。 前 漢 中 期 の 湖 南 ・ 永川 出 土 銅 器 ( 1 − L a 4) は、 さ ら に 深 目 で 、 口 録 の く び れ が や や 強 い (以 下 、 n 類c )。
丸 底 鉢 はI 類 の 銅 器 が 戦 国 晩 期 か ら 泰代 に かけ て あ る ( 文 献 22 ・ 503 )。 前 118〜 104 年 の 河 北 ・ 満 城 漢 墓 M 2 出 土 の 陶 器 ( 1 −H6) も同 巧 で あ る。
平 底 鉢 のI 類 は 、 戦 国 中 ・ 晩 期 が 初 現 の よう で あ る ( 文 献 22 ・2 8)。 体 節 は 直 に開 く の が 特 徴 (以 下 、 I 類 A )。 前 12 2年 頃 の広 州 ・ 南 越 王 墓 出 土 銅 器 ( 1 − G a 4) は、 体 節 か 丸昧 を も つ
(以 下、 I 類 B )。
孟 孟 は 前 122年 頃 の 広 州 ・ 南 越 王 墓 出 土 陶 器 ( 1 − G a5) が 初 現 例 の 一 つ 。 浅 目 で 平 底 な の が 特 徴 (以 下 、 エ類 )。 前 105 年 の 安 徴 ・ 汝 陰 侯 墓 出 土 漆 器 ( 文 献 50 5) は 、 低 い 高 台 か つ き、
扁 平 な 蓋 を 伴 う。 銘 文 か ら 唾 壷 の 機能 を 果 た し た こ と が わか る。 唾 壷 は後 漢 以 後 に壷 と し て 定 型 化 さ れ る か、 汝 陰 侯 例 は そ れ以 前 の 様 相 を 示す 。 孟 は 前 漢 一新 代 に は 類 例が 乏 し く、 後 漠 か ら類 例 か や や増 加 す る 。
舟 楕 円 形 の 器。 短 側 に 1 個 の 環 状 把 手 がつ く も の (以 下 、 エ類 ) と、 つ か ない も の (以 下 、 H類 ) と かあ る。 I 類 は 、 前 113 年 の 河 北 ・ 満 城 漢 墓 M I 出 土 銅 器 (1 −H7) で 、 1 個 の環 状 把 手 が つ き、 外 面 は 雷 文 地 に 鳳 な ど の文 様 を 飾 り、 鍍 金 を 施 す 。 同 形 か 5 個 有 り 、 口 径 5.2 × 8.3cm、 深 さ2.8cm の もの か ら、 □径 1 8.2 〜 25.9 c・ 、 深 さ 9 cm の もの まで 、 少 し ずつ 大 き さが 異 な る。 報 告 で は、 容 量 に 一 定 の 規 律 が あ り 、 専 門 的 な用 途 とあ っ た と す る。 飲 器 で は な く、 量 器 の 可 能 性 が残 る。 H 類 は 、 景 帝 (前 140 年 没 ) 従 葬 孔 出 土 鉄 器 O − A c3)、 前 漢 中期 の 山 東 ・ 劉 孵 墓 出土 銅 器 ( I − l a3) か あ る 。 後 者 に は勺 が 入 っ て 出 土 し て お り 、 酒 か 蕎な ど を 入 れた
と推 測 で きる。 以 後 の 例 は ない 。
魁 碗あ る い は 鉢 形 の容 器 に 1 個 の把 手 を つ け た もの 。 把 手 は 龍 頭 形 が 基本 。 初現 は、 前 漢 晩 期 の 銅 器 や 陶 器 ( 1 −R8)。 前 者 の う ち 1点 ( 1 − M alo) は 把 手 が 中 空 に な っ て お り 、 ほ の 機 能 も兼 備 す る 唯 一 例 であ る。 新 代 の 銅 器 ( 1 − T a 8) も 大 差 な い 。 い ず れ も把 手 か ほ ぼ水 平 で あ る の が特 徴 (以 下 、 工類 A )。
酒 謳 前 漢 晩 期 の 湖 南 ・ 張瑞 君 墓 出 土 銅 器 (1 −N6) か 自 名 器。 大 型 の 碗 に 似 る が 、 環 耳 が つ き、 こ の時 期 の 碗 に 比 し て 高台 が 高い の も 特 徴。 同 巧 の 銅 器 は 、 前 漢 中 期 の湖 南 ・ 資興 出 土 例 ( 1 − K a6) が 初 現。 後 漢 に も存 続す る が 、 前 漢 晩 期 は ま だ 高 台 が 直 で 、 また 低 い のが 特 徴 で あ る (以 下 、 I 類 )。
盤 ・ 沫 盤 ・ 浴 釧 盤 は、口 径 が3 0cm 以 上 を 大 盤 、20〜 30 cm 程 度 を 中盤 、15cm 前 後 を 小 盤 と 呼 ぶ。
沫 盤 は 、 既 述 し た よ う に 口 径6 0cm 程 の特 に大 き な 前 漢 晩 期 の 湖 南 ・ 張 端 君 墓 出 土 銅 器 ( 1 ‑ N 11)。 日 録 が 水 平 に折 れ て 伸 び 、 体 節 に 強い 稜 が あ り、 2 個 の 環 耳 が つ く。 同 様 の 器 形 (以 下、
エ類 A ) で 大 型 品 の銅 器 は 、 前 漢 代 に多 い 。( 1 ‑ C an ・ K b 8・ L b 8・ O b9) 環 耳 の な い 銅 器
(以 下 、 I 類 B ) も 前 漠 代 を 通 し て あ る ( 1 − A b6・ A b 7・ B a6・ D a5・ G aio ・ H l2・ J a5・ Q
認
FI
前漢 一新
a9・ T al o)。 後 者 の う ち 、 口 径 3 1cm と 比 較 的 小 さ い 、 前 漬 晩 期 の 山 東 ・ 五 蓮 M 1 墓 出 土 銅 器
( 文 献 366)、 未 盗 掘 で 、 伴 出 し た 銅 版 と 組 み合 う も の は 他 に な く 、 こ れら も 休 盤 であ っ た と推 定 で き る。 た だ し 、 盤 の 主 流 は 大 盤 I 類 が 占 め る こ と から 、 泳 盤 だけ で な く 、 食 物 を 盛 る 器 と し て 使 用 さ れ た も の も 含 む と 考 え る。と も に 後漬 に残 る が 、 次 第 にす た れて い く。
他 に、 盤あ る い は 混 乱 し て 盆 、 洗 と も呼 んで い る も ので 、 30cm を 超 え る 大 型 品 に は、 出土 例 は 極 め て 少 ない が 、 体 節 が 直 に 外 傾 し 、 口 縁 端 が 外 祈 し て 水 平 に 伸 び る も の ( 以 下 、 Ⅱ 類 )、
体 節 に 稜 か あ る が 、 目 縁 か 外 祈 せ ず 直 立 気 味 の も の (以 下 、 Ⅲ 類 )、 体 節 が 丸 み を 持 ち 、 口 縁 端 で 外 反 す る もの (以 下 、 Ⅳ類 ) があ る
。n 類 は 、 前 漬 前 期 の 広 州 漬 菜 出 土 銅 器 ( 1 −F8) 。
大 き な 平 底 で 、 環 耳 の つ く も の とつ か ない も の と があ る。 以 後 に は つづ か ない 。 後 述 す る 櫨 の 下 盤 で あ っ た 可 能 性 が 強い。m類 は 前 漬 前 期 の広 州 漬 菜 出 土 銅 器 (l −F9)。 平 底 で 環 耳 がつ く。口 径 47.2cm の特 人 品 で あ り、 浴 用 ( 浴 鋼 ) で あ ろ う。 類 例 は 戦 国 早 ・ 中 期 の安 徴 ・ 江 蘇 省 出 土 銅 器 ( 文 献 169 ・229 ) にあ る。新 ・ 後 漬 に 降 る 例 は な く、 古 い 時 期 の、 中 国 南 半 節 に 限 定 さ れそ う で あ る。IV 類 は 内 蒙 古 ・フ フ ホト 出 土 銅 器 ( 1 − P a8) 。時 期 は 前 漬 中 ・ 晩 期 と す る
が 、 伴 出 し た 銅 妨 な ど か ら み て 晩 期 に 比 定 す る 。口 径 が 3 0〜 2 0cm ほ ど の 中 盤 に は 、 大 盤 と 器形 が ほ ぼ 同 じ I 類 B 種 が 前 11 3年 の 満 城 漬菜 M 1 出 土 ガ ラ ス 器 ( 文 献 3) や 銅 器 な ど があ る が 、 大 盤 に 比 し て 出 土 例 は は る か に 少 ない 。 こ の 手 の もの の 一 部 が 、 火喧 や薫 慧 の下 盤 に 用い ら れて い る こ と は後 述 す る 通 り であ る。 口 径 に 比 し て や や 深 目 の もの は 、 鉢 の よ う な 機 能 を 果 た し た の か もし れな い。口 径 27.2cm の もの に 「 飯 槃 」 の 白 名 器 ( 文 献 4 3) が あ り、 飯 を 盛っ た こ と か 知 れる 。 中 盤 に は、 大 盤 Ⅱ ・ Ⅲ 類 と 類 似 し た も の の 他 に、 平 底 の扁 平 な 盤 で 、 体 節 が ほ ぽ 直 線 的 に 開 く も の (以 下 、 V 類 ) が あ る。H類 は 、 前 漬 早 期 の 湖 北 ・ 隠 州 出 土 漆 器 ( 文 献 4 58 )、 前 漬 中 期 の 湖 南 ・ 資 興 出 土 の 陶 器 ( 1 − K a 3)、
晩 期 の 内 蒙 古 出 土 銅 器 ( 1 −R3) な ど。 こ の 類 は す で に 戦 国 中 期 の 湖 南 ・ 慈 利 出 土 陶 器 ( 文 献 506)、 泰代 の河 南 ・ 三 門 峡 市 出 土 の 口 径 21cm、 高さ 約 3 cm の銅 器 ( 文 献 17 5) な ど に あ る が 、 例 は 極 め て 少 ない 。 Ⅲ 類 は 前 118〜 1 04年 の 河 北 ・ 満 城 漬 墓 M 2 出 土銅 器 ( 1 −H4)。 前 後 の 時 期 の 類 例 は な い。V 類 は 前 漢 晩 期 頃 と 推 定 す る 内 蒙 古 出 土 陶 器 ( 1 −R4)。 高 台 は つ か な い
(以 下 、 V 類 A ) 前 漬 ・ 新 代 の 例 は 乏 し く、 後 漬 か ら 多 く な る 。 耳 杯 や杯 ・ 碗 類 の 下 盤 に 用 い ら れた 可 能 性 が 強 い 。
口 径 1 5cm前 後 の 小 盤 は 、I 類 B が 前 118〜 104年 頃 の満 城 漬 墓M 2出 土 銅 器 ( 1 −H3)、 n 類 が 晩 期 の 内 蒙 古 出 土 銅 器 (l −R2)。 内 蒙 古 例 は 薫 殖 の 下 盤 の可 能性 が 高 く 、 満 城 漬 菜 例 もそ
の可 能 性 が あ る。い ず れ にし て も小 盤 は 、 極 め て 出 土 例 か 少 な い と い え る 。
浴 銅 は 、 前 漬 早 期 の 江 蘇 ・ 徐 州 の楚 王 墓 出 土銀 器 ( I − C a6) か 白名 器。平 底 鉢 H類 に似 る が 特 大 品 ( 以 下 、 II 類 )。 前 113年 の満 城 漬 菜 M 1 出 土 鍍 金 銅 器 ( 1 − H 13) は 盤I 類 を 深 くし た よ う な 特 大 品 。「 常 浴 」 の 刻 名 か あ る (以 下 、 エ類 )。 前 122年 頃 の 広 州 ・ 南 越 王 菜 出 土 銅 器
( 文 献 8 ) もI 類 の 同 巧 品 。 上 述 し た 大 盤 Ⅲ類 ( 1 −F9) も浴 器 の 可 能 性 が あ る 。 い ず れ も 前 漢 中 期 以 後 はす た れる 。
盆 ・ 銅 盆 は 、 泰 に 近い 前 漬 初 と比 定 す る 河 南 ・ 陳 県 菜 出 土 銅 器 ( 1 − A a5) が最 も 古 く、 初 現 。 自 名 器 で もあ り、 2 個 の環 耳 を もつ 。 体 節 は 内 命 気 味 で 目 録 部 が ゆる や か に外 反 す る の が 特 徴 ( 以 下、 I 類 )。 底 に 3 個 の 突 起 ( 乳 釘 ) があ る。安 定 を は か る た め か。 釜 ・ 甑 と と もに
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2 漢代 にお け る 変 遷
出 土 。 前 羨 早 期 の湖 北 ・ 宜 昌 出 土 銅 器 ( 1 − E a7) や 前 11 3年 に没 し た 河 北 ・満 城 羨 墓 M 1 と そ の 妻 の M 2か ら出 土 し た 白 名 器 の鍍 金銅 器 ( 第 1 図 3、 I −H9) もほ ぽ 同 巧 。 乳 釘 は な く、
低 い 高 台 を つ く も の が 出 現 す る。 前 羨 中期 の 山西 ・朔 県 出 土 銅 器 ( 1 ‑ J 34) もほ ぼ 同 巧 だ が 、 前 羨 晩 期 の 四 川 ・ 重 慶 出 土 銅 器 ( 1 − L b6)、 新 代 の四 川 ・ 巫 山 出 土 銅 器 ( 1 − S b 5) は 顕 節 の く ぴ れ が や や 強 く な る ( 以 下 、 II 類 )。 前 羨 晩 期 の 湖 南 ・ 劉 彊 墓 出 土 銅 器 ( 1 − O a 5) は 、 環 耳 が な い か 、 H類 に 似 て お り 、 こ れ に 含 め る。
銅 は 、 深 目 の も の ( 以 下 、 深 銅 ) と 浅 目 の も の ( 以 下 、 浅 釧 ) と が あ り、 そ れ ぞ れ環 耳 の つ か ない も の (以 下、 エ類 ) とつ く も の (以 下、 n 類 ) と があ る。 I 類 は 素 面 、 H類 は 体 節 に 突 線 を め ぐ らす 例が 多 い 。 深 錆 I 類 は、 戦 国 中 期 の 河 南 ・ 険県 出 土銅 器 (文献 7) が初 出 の よ う で あ る 。 戦 国 晩 期 〜 前 羨 の 陶 器 は 例 が多 く 、銅 器 は前 羨 晩 期 の険 呑 ・ 西 安 出 土 例 ( 1 − Q b 7)
が あ り、 後 羨 に もつ づ く 。 浅 銅 I 類 は 前 羨 早 期 の河 南 ・ 洛 陽 出 土 例 ( 1 − A b 4) が 初 現 。 前 1 18〜 10 4年 の満 城羨 墓 M 2 出 土銅 器 ( 1 −H8)、 前 羨 前 期 の広 州 羨 慕 出 土 銅 器 ( 1 −F5) や前 漢 中期 の河 南 ・ 院県 出 土 銅 器 (文 献 7) も ほぽ 同巧 。 深 釧 Ⅱ 類 は 、 前 羨 中 期 の 湖 南 ・ 資 興 出 土 銅 器 ( 1 − K a 7) や 前 羨 晩 期 の 四 川 ・ 重 慶 出 土 銅 器 ( 1 − L b 5)。 こ れ ら よ り 古 い 例 は ない 。
浅 銅 n 類 は 、 前 羨 前 期 の 広 州 漢 墓 出 土 銅 器 ( 1 ‑ F e) が 初 現 。 大 き な 平 底 で 浅 目 (以 下 、 n 類 A )。 前 羨 晩期 の 内 蒙 古 フ フ ホ ト や 他 の 内 蒙 古 出 土 銅 器 ( 1 − P a 4・ R 5) は 高 台 付 で 、 体 節
か外 傾 気 味 と な る (以 下、 n 類 B)。
洗 ・ 鑑 ・ 匝 洗 に も深 目 の深 洗 と、 浅 目 の浅 洗 と があ る。 と も に環 耳 があ る のか 基 本 。 深 洗 は 前 羨 晩期 の 湖 南 ・ 張 瑞 君 墓 出 土 銅 器 ( 1 − N9) や 広 西 ・望 牛 蛉 出 土 銅 器 (文 献 7 5) が 初 現 例 の よう で あ る。 前 者 は 底 に 乳 釘 が あ る 。 新 代 の 四 川 ・ 巫 山 出 土 銅 器 ( 1 ‑ S b?) も同 巧 で 、 口 縁 の 立 ち 上 が りか 弱 い の か 特 徴 で あ る (以 下、 深 洗 I 類 A )。 浅 洗 は 、 ミ ニ チ ュ ア な が ら、 前 漢 晩 期 の張 瑞 君 慕 出 土 銅 器 ( 1 −N8) や 同 じ 頃 の 湖 南 ・ 永 川 出 土 鍍 金 銅 器 ( 1 − O a6) が 初 出 例。 前 羨 末 〜 新 代 の 江 蘇 ・ 邪 江 M 102 出 土 鍍 金 銅 器 ( 1 − S a6) も 同 巧 。 体 部 が 内 命 気 味 で 、 口 縁 か ほ ぼ水 平 で あ る のが 特 徴 (以 下 、 浅 洗 工類 A )。
鑑 は た らい であ り 、 水 浴 や 食 物 の保 存 器 と し て も使 わ れた 。 戦 国 期 の 鑑 と類 似 す る の は 、 前 122 頃 の広 州 ・南 越 王 慕 出 土 銅 器 ( 1 − G a8)。 以 後 の 例 は な い。
匝 は 鉢 状 の 器 に片 口 の注 目 を作 っ た もの 。 注 口 と は 逆 の端 に把 手 か 環 耳 を つ け る のが 古 調 。 形 は 楕 円 形 、 円 形、 桃 形 、 方 形 があ る か 、 前 三 者 は 基 本 的 に 秦 ま で で 終 わ る。 前 羨 は 方 臣 が 主 で 、 一 部 に 円 匝 か 残 る 。 前 羨 の 円 匝 は 、 前 1 13年 の 満 城 羨 慕 M 1 出 土 銅 器 (文 献 3) と 銀 器
( 1 − H 11)。 銅 器 は 8枚 を 入 れ子 に した 比 較 的 小 型 品 で 、 沃 査 の 礼 器 と い う よ り も 宴 会 で 酒 な ど を 注 ぐ の に 用 い ら れた 可 能性 を 示 す。 銀 器 は銀 製針 も 出 土 し てい る こ と か ら 、 医 療 用 と 推 定 し て い る 。 以 後 は す た れる 。 方 匝 は 、 戦 国 晩 期 の 湖 北 出 土 銅 器 ( 文 献 238 ) が 初 出 例 で 、 環 耳 を もつ 。 方 面 の銅 器 は 前 羨 各 期 ( 1 − B a 5・ C a 3・ D a4・ G a9・ H lo・ P b 7) にあ り、 新 代
( 1 − S a9) に も 及 ぶ か、 後 羨 に は 途絶 え る。
童 蓋 付 の 碗 は 碗 の 項 で 取 り上 げ る が 、 前 羨 ・ 新 代 は 身 に 蓋 受 け を作 っ た も の ば か り で あ る。
戦 国 期 か ら、 高 台付 の 身 に 、 環 状誕
み の蓋 を 伴 う も の (以 下 、 エ類 ) と 、 撮 み が ない か遊 環 を つ け た も の (以 下 、 n 類 ) と か あ る 。 前 羨 で は前 者 が 主 ( I − B a4・ L b 7)。 後 者 の う ち前 12 2 年 頃 の広 州 ・ 南 越 王 墓 出 土 銀 器 ( 1 − G a6) は 西 ア ジ ア 産 と み る。 前 羨 晩 期 か ら新 代 に限 っ て
昶
1 前 漢 ・ 新
は、 器 体 の 前 面 に 鋸 歯 文 な ど 飾っ た銅 器 { 1 ‑ M b? ・ U b 3) が あ る 。 長 安 か ら も 出 土 し て い る か 、 中 国富 半 部 に多 い 。 そ のう ち の 一つ であ る広 西 一合 浦 出 土 銅 器 ( 1 − M b 7) に は 果 核 か 入 っ て い た。 エ類 は 後 漢 につ づ か ない 。 他 に漆 器で は、 化 粧 用 の 円 筒 形 の盆 が あ る が 、 こ こ で は 取 り上 げ ない 。
豆 高杯 であ る。 四 周 代 にあ っ た 環 耳 付 き の も の や有 蓋 豆 は、 戦 国 晩 期 ま で に す た れ、 シ ン プ ル な 器 形 の み が 前 漢 に残 る が、 出 土 例 は 極 め て 少 ない 。 陶 器 ( 1 ‑ B C2) や 漆 器 が あ る が 、 金 属 製 品 は 知 ら ない 。 杯 部 か 角 張 る も の (以 下、 I 類 ) と 、 丸昧 を も つ も の ( 以 下 、 Ⅱ 類 ) が あ り、 脚 も高い もの と 低 い も の とか あ る が、 戦 国期 と 大差 は な い。 戦 国 期 で は エ・ II 類 が 一 基 の 墓 で 共 伴し てお り、 用 途 の差 が あ っ た と推 測 さ れる 。
有 蓋 豆 の 消 失 は、 五 穀 や 粥 ・ 菱あ る い は ス ープ を 豆 で 食 べ る 習 慣 か 無 く なっ た こ と を 示 す
( 文 献 43)。 果 物 な ど を盛 っ た と想 定 さ れ る 無蓋 豆 も 出 土 例 が 少 な く 、 そ の 機 能 も盤 に 移っ た と 考 え ら れよ う。
b 貯 蔵 具 ・ 注 器 (付 図 2)
扁 壷 ・ 俵 形 壷 ・ 瓶 扁 壷 は戦 国期 に 出現 す る。 前 313年 の 河 南 ・ 中 山国 王 墓 出土 銅 器 ( 文 献2 8)
は そ の古 い 例 の 一 つ 。 前 漢 初 期 の 湖 北 ・ 雲 夢 出 土 銅 器 ( 2 − B a2)、 前 漢 早 期 の 湖 北 ・ 隠 州 出 土 漆 器 (文 献.45 8)、 前 漢 前 期 の 広 州 漢 墓 出 土 銅 器 ( 2 −F2)、 ミ ニ チ ュ ア で あ る 前 118〜 1 04年 の 河 北 ・ 満 城 漢 墓 M 2 出 土 銅 器 ( 2 − H2) は 戦 国 晩 期 ・ 秦 の 伝 統 ( 文 献 2 38 ・ 341 ) を ひ き 、 丈 が 低 目 で 、 最 大 径 が 胴 中 位 にあ る ( 以 下 、 エ類 )。 い ず れ も低 い 高 台 が つ く 。 こ の う ち、 雲 夢 例 の よ う に口 緑 が蒜 頭 で、 蓋 で な く 栓 を つ め る の は 、 秦 末 〜 前 漢 初 に限 ら れ る。 後 述 す る 蒜 頭 瓶 の 特 徴 と一 致 す る 。 前 漢 晩 期 の 内蒙 古 フ フ ホ ト 出 土銅 器 ( 2 − P a3) や 広 西 ・望 牛 蛉 出 土 銅 器 ( 文 献 75) は 体 部 が 下 肥 れ に な る (以 下 、 U類 )。 後 者 は、 両 肩 の環 耳 に 鎮 が つ き、 水 筒 に ふ さ わ し い 。 内 蒙 古 で はI ・ Ⅱ類 の 陶 器 が 多 く み ら れる ( 文 献 30)。 前 漢 早 期 の 江 蘇 ・ 徐 州 楚 王 墓 出土 銅 器 ( 2 − C a2) は 肩 の 張 っ た 壷 型 で 、 片 口 に な る 点 も特 異 な扁 壹 (以 下 、 Ⅲ類 )。
他 に例 は ない よう で あ る 。
異 形 の も の に、 中 国 で 繭 形 壷 と 呼 ん で い る も の か あ る 。 林 1976 で は 神 に比 定 す る が 、 日 本 的 に俵 形 壷 と 呼 ぶ。 戦 国 晩 期 に 陶 器 が あ る (文 献 394 )。 初 現 か。 銅 器 は 前 漢 早 期 の 湖 北 ・ 光 化 例 ( 2 − C c1) が 初 出 の よ う であ る。 前 漢 早 期 で も や や 遅 れ、 明 帝 末 〜 武 帝 初 と み る 江 蘇 ・徐 州 出 土 陶 器 (文 献.439) 以 後 は 、 ほ と ん ど す た れて し まう 。
瓶 の初 現 を 飾 る の は 蒜 頭 瓶 。 口 縁 部 を 蒜 形 に つ くる こ と か ら の 命 名 で、 筒 状 の 中 空 の栓 を し て い る 例 があ る。 体 部 は 扁 球 状 で 、 高 台 を もつ 。 戦 国 晩 期 頃が 初 現 (文 献 394・ 429 ) で 、 秦 の 例 ( 文 献 5 07 ) は多 い 。 い ず れ も 頚 部 の 中 程 に 突 帯 を め ぐ ら せ る (以 下 、 I 類 )。 前 漢 初 の河 南 ・ 映県 出 土 銅 器 ( 2 − A al) は 頚部 に 突帯 が な い (以 下 、 Ⅱ 類 )。 前 122 頃 の 広 州 ・南 越 王墓 出土 銅 器 ( 2 − G a1) も同 巧 。 た だ し、 中 国富 半 部 は エ類 の 銅 器 ( 2 ‑ B ai・ F 1) が前 漠 早期 に残 る。 前 122年 頃か ら以 後 の例 は知 ら ない 。
漢 代 で 他 に 瓶 と み る もの に 、 口 縁 が 外 反 す る も の (以 下、 反目 瓶 ) と 、 口 縁 か 直 立 す る も の
(以 下 、 直 口 瓶 ) と か あ る 。 反 口 瓶 は 前 漢 中 期 の 河 南 ・ 映 県 出 土 銅 器 ( 2 − l b 1)、 武 帝 ( 前 14 0〜 前 87年 ) 末 頃 と み る河 富 ・鄭 州 出 土 陶 器 ( 2 − J d 1)。 体 部 は 蒜 頭 瓶 に似 て 、 扁 球状 であ
3 1
2 漢 代 に お け る 変 遷
る ( 以 下 、 エ類 )。 反目 瓶 は 後 漢 以 降 一 時 途 絶 え 、 南 北 朝 か ら 盛 行 す る。
直 □ 瓶 の初 出 は、 前 漢 中 期 と す る 湖 南 ・ 劉 彊 墓 出 土 銅 器。 伴 出し た 他 の 遺物 か ら 前 漢 晩 期 と 推 定 す る。 体 節 は 扁 球 形 で 、 高 台 が つ く (以 下、 I 類 )。 2点 の う ち、 外 面 を あ ま り 飾 ら ない 1点 ( 2 − L al) は、 内 部 に 「 竹 籤 」 5 本 が 残っ て い た 。 飲 酒 を 競 う 「 酒 豪 簒 」 を い れた 器 の 可 能性 もあ る が 、投 矢 と み て 、 投 壷 と 報 告 し て お り、 こ れ に 従 う。 ほ ぼ 同 じ 銅 器 は、 前 漢 晩 期 か ら 新 代 ま で 存 続 す る ( 2 ‑ M ai ・ U b 1)。 中 国 南 半 節 に 多 い か 、 1 点 だ け 院 西 ・ 長 安 城 内
( 2 − U bl) か ら 出 土 し て い る 。 前 漠 晩 期 の 山 東 ・ 五 蓮 出 土 例 ( 2 − P b 1) や 内 蒙 古 出 土 例
( 2 − R 8 ・ R 9) は 陶 器で 、 器形 か 若 干 異 なる 。 後 漢 に残 る が 、 出 土 例は き わめ て 少 な く な る。
壷 ・ 提 梁 壷 壷 は バ ラ エ テ ィ に 富 む 。 以 下 で は 、 顕 が 細 長 い も の ( 以 下 、 綱 領 壹 〉、 領 が そ れ 程 細 長 く な く て 、 胴 節 が 長 い も の (以 下、 長 胴壷 ) と 、 胴 部 か 球状 の も の (以 下、 球 胴 壷 ) に 大 別 す る。 提 梁壷 も こ れ に 準じ る。 紡 は 方 形 壷 で あ る 。
細 領 壷 は 、 戦 国 中 期 か ら 秦 代 に 、 顕 部 が ほ ぽ 直 で 口 縁 が わ ず か に 反 る 陶 器 が あ る ( 文 献 19 6 ・ 22 9 ・ 49 3)。 前 122 年 頃 の広 州 漢 墓 出 土 陶 器 ( 2 ‑ G a 2) は そ の 系 譜 を ひ くが 、 や や 下 肥 れ ( 以 下 、 エ類 A )。 前 漢 中 期 も や や 遅 い 山 東 ・ 徴 山 出 土 の 原 始 姿 器 ( 2 − J b2) は 、 胴 や 頻 が 長 く な る ( 以 下 、 エ類 B )。 武 帝 ( 前 140〜 前 87 年 ) 末 年 頃 と み る 河 南 ・ 鄭 州 出 土 陶 器 ( 文 献 276 ) は 、 □ 縁 が 屈 折 し て 立 ち 上 が る 、 中 国 で は 盤 口 と 呼 ぶ タ イ プ の 初 出 例 。 前 漢 晩 期 の 山 東 ・ 五 蓮 出 土 陶 器 ( 2 − P b2) も大 差 ない 。 球形 胴 で 、 高 台 か 低 い の が 特 徴 ( 以 下 、 Ⅲ 類 A )。
長 胴 壷 は殷 周 代 か ら あ る 。 前 漢 の も の は、 戦 国 期 と 同 様 に 肩 の張 っ た もの が 主 流 を 占 め る。
顕 か 長 い のか 典 型 (以 下 、I 類 ) だ か 、 中 国で は 鍛 に 含 め る 領 の 短 目 の もの ( 以 下 、 Ⅱ 類 ) も あ る 。 エ類 の う ち 、 器 身 に 文 様 を 密 に 施 し た 銅 器 は 、 前 11 3年 の満 城 漢墓 M I 出 土 例 ( 2 −H4)
まで で 、 以 後 は す た れる。 突 帯 だ け をめ ぐ ら す 銅 器 は 、 戦 国 期 に あ り、 前 漢 初 の河 南 ・ 映県 出 土 銅 器 ( 2 ‑ A a2) に つ づ く。 前 漠 晩 期 の 山東 ・ 五 蓮 出 土 銅 器 ( 文献 36 6 ) や 新 代 の 四 川 ・ 綿 陽出 土 銅 器 ( 2 − T b 1) か 最 終 例 で 、 以 後 途絶 え る。 長 胴 壹 n 類 は 、 肩 の張 る 陶 器 が 戦 国 晩 期 頃 にあ る ( 文 献 508 )。 前 漢 の 景 帝 ( 前 1 40年 没 ) 従 葬 抗 出 土 陶 器 ( 2 ‑ A c4) は ほ ぼ 同 巧 ( 以 下、 Ⅱ 類 A )。 前 113年 の 満 城 漢 墓 M I 出 土 小 型 銅 器 ( 文 献 3 ) や 新 代 の 陶 器 ( 文 献 40 3) も大 差 ない 。 前 漢 中 期 の 山 東 ・ 劉 刺 墓 出 土 銅 器 ( 2 − l a5) は、 肩 の 張 り が や や 弱 い。 な お 、 新 代 の 河 南 ・ 洛 陽 出 土 陶 器 ( 2 − U a2) は 、 長 胴 壹 の 一 種 だ が、 味 噌 ら し き「 鼓 」 の 墨 書 が あ り 、 注 目 さ れる。
球 胴壷 は 、 胴 部 の最 大径 が ほ ぼ 中 位 に あ る もの (以 下、 I 類 ) と、 下 肥 れの も の (以 下 、 H 類 ) と が あ る 。 I 類 は 、 既 に 戦 国 期 に あ り。 文 様 を 密 に 飾 る も の と 、 突 帯 だけ の も の、 素 面 の も の が あ る 。 蓋 は 上 面 に 複 数 の 立 飾 を つ け る の が 原 則 。 こ う し た 伝 統 を 残 す 銅 器 は 前 漢 初 の 河 南 ・ 映 県 例 ( 文 献 7)、 前 11 3年 の 満 城 漢 墓 M 1 出 土 例 ( 2 −H5) な ど で あ る (以 下 、 I 類 A )。 た だ 、 中 国 南 半 部 で は 、 前 漢 中 期 か ら 晩 期 ( 文 献 4 ・ 1 99 ) まで 、 文 様 を 密 に 施 す 伝 統 が 残 る が 、 蓋 の残 る 例 は 1 個 の 環 だ け を付 す (以 下 、I 類 B )。 蓋 に 1 個 だけ の 環 を もつ 銅 器 は 、 す で に 前 3 13 年 の 河 南 ・ 中 山 国 王 墓 例 ( 文 献 2 8 ) に あ り 、 前 漢 早 期 の 湖 北 ・ 襄 奏 例
( 2 − D a4) や 武 帝 末 年 頃 の 湖 北 一宮 昌 例 ( 2 ‑ F a2) に つ づ く か 、 こ れ ら は 提 梁 壷 で あ っ た 可 能性 が あ り 、 特 殊 例 と 考 え る 。 突帯 だ け を 飾 る 銅 器 は 前 漢 初 ( 2 一 A a3・ B C4) か ら 新 代 ま で あ る。 前 漢 中 期 の 広 州 漢 墓 出土 銅 器 ( 2 − K b 3)以 後 は 、 蓋 は立 飾 り が な く、 1 個 の 環 だ け
認
II
前 漢 ・ 新
を付 す (I 類 B )。
前 122年 頃 の 広 州 ・ 南 越 王 墓 出 土 銅 器 ( 2 − G a4) は 、 胴 が 明 ら か に下 肥 れ に なっ た Ⅱ 類 の 初 現 例。 前 漢 中 期 か ら 新 代 の 諸 銅 器 ( 2 − P a5 ・ R 11 ・ S a2 ・ T a2・ V a4) に つ な が る 。 後 者 で は 、 蓋 の 残 る 例 ( 2 − P a5・ R 11・ V a4) は す べ て 立 飾 が な く、 1 個 の 環 の み と な る (以 下 、
Ⅱ 類 B )。 密 に 文 様 を 飾っ た り 、 高 台 か 八 字 状 に 高 く なっ た りす る (以 下 、 n 類 c ) の は 、 中 国 南 半 節 の 地 域 色 を 示 そ う ( 2 ‑ N 4)。
提 梁 壷 は 、 戦 国 期 の前 313年 の河 南 ・ 中 山 国 王 墓 か ら 、 銅 製 の 長胴 壷 と 球胴 壷 の 二 者 が 出 土
( 文 献 28)。 蓋 は 立 飾 が な く 、l 個 の 環 が あ る の を 原 則 と す る 。 提 梁 長 胴 壷 は 前 H 8〜 10 4年 の満 城 漢墓 M 2出 土 銅 器 ( 2 ‑ H i ) が あ る が 、 以 後 は す た れ る 。 銅 製 の提 梁 球 胴 壷 は 前 漢 晩 期 の 2 例 ( 2 ‑ L a2・ M a2)。 い ず れ も中 国 南 半 節 の 例 で 、 密 に 文 様 を 施 す。 後 漢 に 入っ て も中 国 南 半 部 で は 球胴 の提 梁 壹 が 残 る 。
紡 妨 は 方 形 壷 。 戦 国 期 に 始 ま り、 前 漢 ・新 代 ま で か な りあ る が 、 次 第 に す た れる 。 肩 に 環 耳 がつ き、 方 形 の 高 台 と 蓋 を 伴 う 。 肩 か 張 り気 味 か 球胴 な のが 戦 同期 の特 徴 で、 そ の 伝 統 は 前 漢 中 期 まで 残 る ( 以 下 、 I 類 )。 他 方 、 前 漢 に 入 る と 体 部 か 下 肥 れの も の が 登 場 す る (以 下 、
Ⅱ 類 )。 蓋 は 戦 国 期 で は 4 個 の 立 飾 を つ け る の が 原 則 (以 下、 I ・ 11 類 A ) で 、 前 漢 初 か ら 前 12 2年 頃 の 広 州 ・ 南 越 王 墓 まで の銅 器 はI 類 A ( 2 − D a 3・ E ai ・ G a 3)、 n 類 A ( 2 −Ba3)
と も そ の 伝 統 を ひ く。 密 に 文 様 を 施 し た も の は 前 122年 頃 の 広 州 漢 墓 出 土 銅 器 のI 類 A ( 文 献 4 ) の み で、 素 面 が 主 と な る。 素 面 は 戦 国 に もあ る。 前 漢 中期 の銅 器 ( 2 ‑ H 3・ J a 3) は、 Ⅱ 類 で あ る が 、 蓋 の 残 る 例 は ない 。 い ず れ も素 面 。 前 漢 晩 期 の 銅 器 ( 2 − P a 4・ R io) は 、 体 節 が 下 肥 れ で 、 蓋 は 立 飾 が な く 、 中 央 に 環 1 個 をつ け る も の に な る (以 下 、 n 類 B )。
廬 ・ 饉 ・ 爰 ・ 場 中 国 で 繊 と 呼 ん で い る も の の う ち 、 基 本 的 に は口 が 大 き い も の を 繊 と し 、
□ か 小 さ い もの は 、 中 国 で も 使用 し てい る堰 を 用い る。 と も に胴 の長 短 、 頻 の 長 短 や 形状 に よ り 区 分 す る。 版 は 短 胴 纒 、 屁 は 長 胴 鏝 の 類 に な る 。 バ ラ エ テ ィ に 富 む が 、 陶 器 が 主 で あ り、
大 要 を 示 す に 止 め る。
版 は、 樋 口 1967 に よ る と 、 高 さ よ り も横 が 広 く な る もの 。 殷 周 代 を 通 じ て あ る 。 前 122 年 頃 の 広 州 ・ 南 越 王 墓 出 土 の銅 版 と 呼 ん でい る もの ( 2 − G a5) は 、 戦 国 中 期 の 江 蘇 ・ 准 陰 出 土 銅 器 ( 文 献.229 ) と 大 差 な く 、 環 耳 が あ り 顕 も短 い が 、 肩 の 張 りが 強 く なる 。 3 個 の 短脚 がつ き、
温 器で あ る 可 能 性 もあ る。 以 後 の 例 は な い 。 な お 版 に 似 る か 、 胴 や 顕 か や や 長い も の を 傍 と 呼 ぶ 銅 器 (文 献 243 ・429) が 戦 国 晩 期 に あ る か 、 以 後 は す た れる 。
短 胴 康 は 概し て 頻 も短 い 。 瓶 に 似 て 肩 が 張 る も の ( 以 下 、I 類 ) と 、 最 大 径 が 胴 中 位 に あ る も の ( 以 下 、 Ⅱ 類 )、 下肥 れ の もの (以 下 、 Ⅲ 類 ) があ る 。I 類 は戦 国 中 期 の江 蘇 ・ 准 陰 出 土 陶 器 ( 文 献2 29 ) に あ る 。 前 122年 頃 の広 州 ・南 越 王 墓 出 土 陶 器 ( 文 献 8 ) な ど に あ る が 、 例 は多 く ない 。 Ⅱ 類 は 戦 国 中 期 か や や 遅 れ る 河 南 ・ 洛 陽 出 土 黄軸 陶 器 ( 文 献 508 ) か 初 出 の よ う で あ る 。 前 漢 で は 、 前 140 年 に 没 し た 景 帝 の 従 葬 抗 出 土 陶 器 ( 2 − A c5) が そ の系 譜 を ひ き、
球 胴 に 近 い ( 以 下 、 n 類 )。 Ⅱ 類 は 後 漢 につ づ く。 Ⅲ 類 は 前 漢 晩 期 か ら 新 代 の 陶 器 ( 2 − o a7 ・ T b 4) か あ る が 、 い ず れ も中 国 南 半 節 か ら 出 土 し て お り 、 地 域 性 を 示 す 。 後 漢 に つ づ く 。 長胴 曜 は、 短 胴 繊 の 分 類 にあ わせ 、 肩 が 張 る も の (以 下 、 爰 と 呼 ぶ )、 最 大 径 が 胴 中 位 にあ
る もの ( 以 下 、 II 類 ) に区 分 。 下肥 れ の も の は 見 当 た ら な い 。 日 本 の 典 型 的 な甕 の よ う に、 □
お
2 漢 代 に お け る 変 遷
が 胴 と 同 じ く ら い に 大 きい もの を 、 特 に 大 口 鐘 と 呼 ぶ。
爰 は 、 戦 国 晩 期 の 四 川 ・ 重 慶 出 土 陶 器 ( 文 献 2 42 ) が あ り、 前 漢 初 の 山 西 ・ 朔 県 出 土 陶 器
(文 献 36 3)、 前 漢 晩 期 の 四 川 ・ 重 慶 出 土 陶 器 (文 献 129 ) も 大 差 な く 、 肩 の 張 り か まだ 弱 い 。 一 方 、 前 漢 晩 期 の湖 北 ・ 荊 沙 の出 土 陶 器 (文 献 17 1 ) は 肩 の 張 り が 強 い 。 両系 統 と も以 後 に つ づ く。 長 胴 曜 H 類 は 前 43 3年 の湖 北 ・ 曽 侯 乙 墓 ( 文 献 6) や 戦 国 中 期 の 河 南 ・ 映 県 墓 (文 献 7)
出 土 銅 器 があ る 。 や や 丈 が 高い 。 前 漢 前 期 に は 格好 の 例 が ない が 、 晩 期 に は い ず れ も陶 器 な が ら 、 内 蒙 古 ・ フ フ ホ ト 例 ( 2 − P a6)、 新 代 に は 江 蘇 ・ 邦 江 例 ( 2 − S a 3)、 四 川 ・ 綿 陽 例
( 2 − T b 3) が あ る 。
大 日 曜 は、 泰代 に 陶 器 があ る (文 献 509 )。 前 漢 初 の 河 南 ・ 映県 出 土 陶 器 (文 献 7) も大 差 な い 。 前 122年 頃 の 広 州 ・南 越 王 墓 出土 陶 器 (文 献 8) な ど があ る 。
垠 は 、 前 漢 晩期 の四 川 ・重 慶 出 土 陶 器 ( 2 − L b5) か 初出 の よ うで あ る。 短胴 で 、 安 定 感が あ る 。 最 大径 は まだ 肩 近 く にあ る の が特 徴であ る (以 下 、I 類 A )。 後 漢 には 最 大径 か 下 端 に な る。
注 器 ( 姚 壷 ・ 水 注 ) 錐 壷 の 祖 型 は 、 香 と 呼 ば れて い る もの の う ち、 殷 末 ・ 周 初 に 登 場 す る 薬 曜 形 の 器 に 三脚 をつ け た もの で あ る 。 そ の差 異 は、 後 者 が 提 梁 を 注 目 と 同 方 向 に つ け て い る の に対 し、 前 者 は棒 状 把 手 を 胴 部 に注 目 と 直 角 に な る よ う につ け た もの 、 い わ ゆる 急 須 に三 脚 を つ け た も のと い える 。 と も に注 目 は 龍 頭 形 で あ る 。 薬 鍍 形 の 盗 は戦 国 晩期 で も前 半 の湖 北 ・ 黄 岡 出 土銅 器 (文 献 239 ) が 最 終 例で あ る。 錘 壷 の初 出 は 戦 国 晩 期 の湖 北 ・ 襄 奥 出 土 銅 器 (文 献 2 38) で 、 前 漢 早 ・ 前 期 ( 2 − D a5・ F 4)、 前 122 年 頃 の 広 州 ・ 南 越 王墓 ( 2 − G a6) 及 び 前 漢 中 期 ( 2 − J a6) の 諸 銅 器 も大 差 ない 。 把 手 が 中 程 で 強 く折 れ、 端 が 高 く な る の が 特 徴 (以 下 、 I 類 )。 前 漢 前 期 の 湖 北 ・宜 昌 出 土 銅 器 ( 2 − E a5)、 前 漢 中 期 の 山 東 ・ 栄 城 出 土 銅 器 ( 文 献 167 ) は 、 把 手 の 曲 折 が 弱 く 水 平 に近 く な る (以 下 、 H類 )。 前 漢 前 期 に は 、 広 州 漢 墓 出 土銅 器 ( 2 −F 3) の よ う に 、 曲折 の ない 短 い 把 手 を 斜 め につ け た も の (以 下 、 m類 ) も 登 場 。 中 期 の湖 南 ・ 資 興 出 土 銅 器 ( 2 − K a4) も 同 様 であ る 。 m類 は 後 漢 早 期 に も 残 る 。 前 漢 晩 期 の 山 東 ・ 済 寧 出 土 銅 器 ( 文 献 510 ) や 湖 南 ・ 張 瑞 君 墓 出 土 銅 器 ( 2 − N5)、 新 代 の江 蘇 ・ 邦 江 出 土 銅 器 ( 2 ‑ S a4) や 前 漢 末 〜 新 代 の 院西 ・ 長 安 城 出 土 銅 器 ( 文献 12 2) は 、 把 手 に 曲折 が な く 、
ほ ぼ水 平 と な る ( 以 下 、 IV 類 )。 IV 類 は 後 漢 で 盛 行 。 Ⅲ・ Ⅳ類 と も 前 漢 中 期 ・ 新 代 の も の の 一 部 に、 江 口 が 壷 口 縁 よ り 高 く なる も の ( 2 − N 5・ S a4) があ る が、 中 国 南 半 部 の 地 域色 を 示 す
よ うで あ る 。
なお 、 前 漢早 期 の江 蘇 ・ 徐 州 か らは 、 棒 状 把 手 で 、 脚 の ない 陶 器 ( 2 − E c3) が 出 土 。 鏡 壷 の 簡 略 品 で あ ろ う が 、 脚 か な い こ と か ら 、 こ れを 水 注 工類 と す る 。 こ の 他 に 、 前 漢 早 期 の 江 蘇 ・ 西 山 か ら は 、 瓶 の 肩 に注 目 を つ け た 陶 鏡 と 呼 ぶ も の ( 2 − E b 4) が 出 土 し て い る が 、 以 後 に はつ づ か ない 。
以 上 の 他 に、 前 漢 ・ 新 代 にあ る 特 異 な 器 種 を 3 種 あ げ て お く 。 そ の 一 は、 大 口 曜 に蓋 を か ぶ せ た 新 代 の 河 南 ・ 洛 陽 出 土 陶 器 ( 2 − U a 5)。 蓋 に 「 飯」 と 墨 書 し て お り、 お ひ つ で あ っ た と 推 測 で き る 。 そ の 二 は 、 長 円 筒 形 の 容 器 に 蓋 を 伴 う 陶 器 で 倉 と 呼 ん で い る 。 前 漠 晩 期 ( 文 献 171 ) や 新 代 の 例 ( 2 − U a 3) があ る 。 後 者 に は 「栗 」 の 墨 書 が あ り 、 穀 物 を 貯 蔵 し た も の で あ る。 戦 国 晩 期 が 初 現 か (文 献 394 )。 そ の 三 は、 桶 状 の銅 器 ( 文 献 4・ 8 )。 中 国 南 半 蔀 で も 前 漢代 の 広 州あ た り に特 有 の も の らし い 。 大 小 があ る 。 提 梁 桶 もあ る 。
J 4
1 前 漢 ・ 新
c 煮 沸 具 (付 図 3 )
鍋 ・片 手 鍋 ・ 三 脚 鍋 鍋 は、 基 本 的 に は 丸底 で 、 日 録 が外 折 す る 比 較 的 浅 目 の 容 器 。 体 部 が 開 き 気 味 で、 把 手 のつ か ない も の (以 下、 1類 ) と、 体 節 か 内 育 し て日 録 で 強 く 外 接 し 、 肩 に 環 状 把 手 をつ け る も の (以 下 、 Ⅱ類 ) と があ る。 他 に 、 後 述 す る 無 蓋 鼎 に 似 て 、 目 縁 に 方 形 把 手
をつ け る 鍋 の う ち、 脚 の ない も の は 鍋 と して 取 り扱 う (以 下 、 Ⅲ類 )。
l 類 は 戦 国 晩 期 の 銅 器が 初 出 ( 文献 39 4・429 ) の よ う であ る。 前 漢 早 ・ 前 期 の 銅 器 ( 3 − C bl・ G ai ) は そ の系 譜 を ひ き 、 浅 目 で 口 録 もほ ぽ 水 平 に 短 く 折 れる (以 下 、 I 類 A )。 前 113年 の 満 城 漢 墓 M 1 と そ の 妻 の M 2 出 土 鍍 金 銅 器 に は 、 エ類 A ( 3 −HI) と と も に、 や や 深 目 の もの ( 3 −H2・ H3) が 出 現 す る (以 下 、 I 類 B )。 前 漢 中 期 ( 3 − J cl) や 晩 期 ( 3 − Q a1)
の 銅 器 も深 目 だ が 、 日 録 は 上 開 き に な る ( 以 下 、 エ類 C )。 晩 期 の映 西 ・ 扶 風 出 土 銅 器 ( 3 − Q ci)、 新 代 の 洛 陽 出 土 陶 器 (文 献 407 ) は 体 部 の 開 きが 大 きい (以 下 、 I 類 D )。 扶 風 例 の み は 半 環 耳 が つ く。 U類 は 中 国 南 半 部 で 出 土 す る 地 域 色 の 強 い も の で あ る 。 初 現 は 戦 国 晩 期 頃
( 文 献 241 ・437 )。 前 漠 で は 、 前 期 の 広 州 漢 墓 出 土 銅 器 ( 3 −F1)、 晩期 の 四 川 ・ 重 慶 出 土 陶 器
( 3 −L b 1) な ど があ る。 い ず れ も □ 録 の 立 上 が り は そ れほ ど 強 く な い (以 下 、 n 類 A )。 新 代 の 四 川 ・ 綿 陽 出 土 銅 器 ( 3 − T bl) は目 縁 か 立 ち気 味 と な る (以 下、 Ⅱ 類 B )。 Ⅲ類 は 前 11 3年 の 満 城 漢 墓 M I 出 土 銅 器 ( 3 −H5・H6) が 初 現 。 深 目 で 体 節 が 開 き気 味 な の が 特 徴 (以 下 、
Ⅲ類 A )。 漢 中 期 の 広 西 ・ 望 牛 蛉 出土 銅 器 ( 3 ‑ M a2) は 体 節 か ほ ぼ 直 立 す る (以 下 、 Ⅲ類 B )。
後 漢 に もつ づ く 。 同 じ く 中 期 の 四 川 ・ 成 都 出 土 銅 器 ( 3 − M cl) は 既 述 し た 鍋 U類 B に 似 て 、
□ 録 が 折 れ て 上 開 き の も の ( 以 下 、 Ⅲ 類 C )。 底 に 乳 釘 が あ る 。 新 代 の 浙 江 ・ 龍 游 出 土 鉄 器
( 3 − T c4) は 浅 い もの (以 下 、 m 類D )。
片 手 鍋 は 、 前 113年 の満 城 漢 墓M I ( 3 −H4) と そ の妻 のM 2 か ら の 鍍 金 銅 器 が 初 出 例。 鍋 I 類 A の 体 節 に 棒 状 把 手 を水 平 に つ け た も の (以 下 、 I 類 A )。 前 者 に は 蓋 が つ く。 前 漢 晩 期 と す る 映 西 ・ 漢 中 出 土 銅 器 ( 3 − U c1) は 鍋 工類 D に 棒 状 把 手 を つ け た も の (以 下、 I 類 D ) で 、 鏑 II 類 に 棒 状 把 手 をつ け た も の ( 3 − U c2) も 出 土 (以 下 、 H類 )。 前 者 に 類 し た 銅 器 は 新 代 の 洛 陽 出 土 例 (文 献 51 2} も あ り 、 漢 中 例 も新 代 と 推 定 す る 。 n 類 の 銅 器 は 、 新 代 の 四 川 ・ 綿 陽 例 ( 3 − T b 3) や 貴 州 例 (文 献.51 1) など で 、 中 国 南 方 的 特 色 と 推 測 さ れ る 。 片 手 鍋
Ⅱ類 の系 統 を ひ く も の は後 漠 に もあ る が 、 他 はす た れる 。
三脚 鍋 は 前 漢 中 期 の 山東 ・ 栄 城 出 土 銅 器 ( 3 − K d 5) が 初 現。 深 目 で 、 目 縁 が わず か に外 接 し、 体 節 に 環 耳 を もつ 。 平 底 であ る の も 特 徴 (以 下 、 I 類 )。 前 漢 晩 期 の 山西 ・ 朔 県 出 土 銅 器 ( 3 ‑ Q a4) もほ ぼ 同 巧 。 後 漢 に つ づ く 。
茎 球 状 の 体 部 に 上 開 き の口 類 節 が つ く 器 。 釜 と 鍋 の 中 間的 形 態 で あ る 。 肩 に 環 耳 が つ く。
環 耳 は 2 個 の も の と 1 個 の も の が あ る。 と も に 戦 国 中 期 で も や や 遅 れ る 四 川 ・ 綿 陽 出 土 銅 器
( 文 献 36 8) が 初 現 。 秦 を 経て 前 漢 につ づ く。 環 耳 が 1 個 の も の (以 下 、 I 類 ) は 、 前 漢 初 の河 南 ・ 院県 出 土 銅 器 (文 献 7) や前 漢 早 期 の 湖 北 ・ 襄 奥 出 土 銅 器 ( 3 − C b2) が 最 終 例 。 環 耳 が 2 個 だ が 、 片 方 が 小 さい (以 下 、 n 類 ) 銅 器 は、 前 漢 初 の 河 南 ・ 院 県 例 ( 3 ‑ A ai)、 前 漠 早 期 の湖 北 ・ 雲夢 出 土銅 器 ( 3 ‑ B ai ) や 湖 北 ・ 宜 昌 出 土 銅 器 ( 3 ‑ E a2)、 前 漢 前 期 の広 州 漠 墓 例 ( 3 −F3)、 前 122 年 頃 の 広 州 ・ 南 越 王 墓 例 (文 献 8)。 映 県 例 ( 3 − A a1) は 底 に 鉄 製 架 か
石
2 漠代 にお け る変 遷
鋳 着 。 2 個 の 環 耳 が 同 大 ( 以 下 、 Ⅲ 類 ) の 銅 器 は 、 前 漢 早 期 の湖 北 ・ 房 県 例 (文 献 51 3)、 前 12 2年 頃 の 広 州 ・ 南 越 王 墓 例 ( 3 ‑ G a2)、 前 漢 中 期 の 山 東 ・ 劉 惘 墓 例 ( 3 − l a 2)、 前 漢 晩 期 の 四 川 一重 慶 例 ( 3 − L b2)、 新 代 の 四 川 ・ 綿 陽 例 ( 3 − T b 2) と 河 南 ・ 洛 陽 例 ( 文 献 40 7 )。
後 漢 に も 存 続 す る。 前 漢 中 期 の 山 東 ・ 劉 孵 墓 例 ( 3 − l a2) は、 蓋 を 伴っ た 稀 な 例で あ る 。 こ の こ と か ら、 望 は 釜 の 一 種 だ が 、 甑 を の せ る も の で は な かっ た と推 測 で き る。 なお 、 新代 の 四 川 ・ 綿 陽 出 土銅 器 (文 献 203) は 、 茎 に棒 状 把 手 もつ け た特 殊品 。 類 例 は ない 。
護 前 1 13年 の満 城 漢 墓 M I 出 土 銅 器 ( 3 −H8) は 「 鏝 」 の 自 名 器。 盆 に 似 る が 類 部 の く ぴ れ が 大 きい 大 型 の 鍋 の 類。 前 漠 早 期 の 類 例 は 湖 北 ・ 襄 奨 出 土 銅 器 ( 3 − D a5)。 前 漢 晩 期 の四 川 ・重 慶 出 土銅 器 ( 3 − L b 4) は 鑑と す る か 、 形 か ら す る と 鏝 。 こ れら よ り 後 の 例 は ない 。 釜 ・ 三脚 釜 釜 は 甑 を は め 込 む た め 、 口 は ほ ぼ 直□ で 、 肩 に 環 耳 を もつ の が 通 例。 体 部 は、 典 型 例 は 球形 だか 、 長胴 の も の も か な りあ る 。 そ れぞ れを 球 胴 釜 、長 胴 釜 と 呼 ぶ 。 と も に胴 部 に、
竃 に か け る と き の か か り と す る 鍔 が あ る も の と 、 ない も の と が あ る 。 な く て も寵 に は か か る 。 底 に 架 ( 五 徳 ) が 鋳 着 し て い る 出 土 例 ( 3 − A a 2) もあ る。 架 は す で に 戦 国 期 前 3 13年 の 河 南 ・ 中 山王 墓 から 出 土 し て い る (文 献 28)。
球 胴 釜 は 、 鍔 の ない も の (以 下 、 I 類 ) か 戦 国 中 期 で や や 遅 れ る 時 期 ( 文 献 36 8 )、 鍔 付 き
(以 下 、 n 類 ) か 戦 国 晩 期 ( 文 献.394 ) に は 出現 し てい る。 丸 底 と 平 底 と が あ る 。 前 漢 の銅 器で み る と 、 鍔 の ない I 類 は 前 漢 初 の 河 南 ・ 険 県 例 ( 文 献 7) と 湖 北 ・ 霊 夢 例 ( 3 − B a 2)、 前 漢 前 期 の 湖 北 ・宜 昌 例 ( 3 − E a4)。 以 後 の 例 は な い 。 い ず れ も □ 縁 か 外 反 し 、 環 耳 も把 手 状 に す る の が 特 徴 。 河 南 で も出 土し て い る が 、 既 述 し た 鍋 n 類 と 通 じ 、 中 国 南 半 の 地 域 色 が 濃 い 。 鍔付 き の Ⅱ 類 の う ち 、 丸 底 の も の は 前 漠 初 の 河 南 ・ 険県 例 ( 文 献 7 )、 前 漢 前 期 の 湖 北 ・ 襄 奏 例( 3 − D a4)、前 漢 中 期 の 山 西 ・ 朔 県( 3 − J a 3)にあ る か 、 以 後 はす た れる(以 下、 Ⅱ類 A )。 平 底 の も の は 前 漢 初 の 河 南 ・ 険 県 例 ( 文 献 7 )、 前 漢 前 期 の 湖 北 ・ 宜 昌 例 ( 3 − E a 5) 以 後 、 前 漢 晩期 の 険呑 ・西 安 例 ( 3 − Q b 2)、 新 代 の 江 蘇 ・ 邦 江 例 (文 献 194 〉 や湖 北 ・襄 奥 例 ( 文献 174 ) まで あ る 。 後 漢 に もつ づ く 。
長 胴 釜 は 、 鍔 の ない も の (以 下 、 エ類 ) が前 313年 の 河 南 ・中 山 国 王 墓 ( 文 献 2 8) か ら 出 土 し て い る 程度 で 、 戦 国期 の 例 は 乏し い 。 中 山 国 王 墓 例 は 平 底 で 、肩 に 強い 稜 か あ る。 前 漢 で は、
I 類 は 少 し 形 が 異 な る が 、 前 期 の 江 蘇 ・徐 州 楚 王 墓 出 土 銅 器 ( 文 献.4 33) か あ る 。 以 後 は 鉄 器 に限 ら れ る。 中 期 の 険 西 ・ 西 安 例 ( 文 献 270 )、 晩期 の 険呑 一階県 例 ( 文 献 268)、 新 代 の 険呑 ・ 西 安 例 ( 3 − v c3) で あ る 。 い ず れ も 平 底 で 肩 か 張 り 、 □ 縁 が 立 ち 上 が る ( 以 下 、I 類 B )。
後 漠 に も 、 一 部 残 る 。 n 類 は 前 漠 初 の 河 南 ・ 険 県 出 土 銅 器 ( 3 − A a2)、 険 西 ・ 景 帝 ( 前 140 年 没 ) 従 葬 抗 出 土 鉄 器 ( 3 −A c3) か 初 出 の よ う で あ る 。 前 者 は 丸 底 ( 以 下 、 U類 A ) で 鉄 製 架 か 付 着 す る。 後 者 は 平 底 ( 以 下 、 Ⅱ 類 B ) で あ る 。 H 類 A は 後 につ づ か ない 。 Ⅱ 類 B の銅 器 は 前 11 3年 の満 城 漢 墓 M 1 例 ( 3 −H7)、 前 漢 中 期 の 河 南 ・ 険県 例 ( 3 ‑ I b 4) や 湖 北 ・員 隨 例
(文 献 192 )、 前 漢 晩 期 の 映 西 ・ 西 安 例 ( 3 − Q b 3)、 新 代 に 入 る 江 蘇 ・ 和 江 例 ( 3 ‑ S as) かあ り、 後 漢 に もつ づ く。 他 に 、 長 胴 釜 と 同 様 に肩 か張 る が、 無 顎 か 極 め て 顕 の短 い 鉄 器 が、 前 漢 中 期 や 新代 の 浙 江 ・ 龍 遊 ( 3 −L c3)、 新 代 の浹 西 ・ 西 安 ( 3 − v c4・ V c5 ) か ら 出 土 し て い る
(以 下 、 Ⅲ類 )。 後 漢 に つ づ く 。 こ れら の 例を 含 め て 、 鉄 製 釜 は い ず れ も金 属製 甑 を 伴 出し てい ない 。 釜単 独 で 使用 し た か、 陶製 の甑 を 使 用 し た こ と にな る 。
あ
前 漢 ・ 新
三 脚 釜 は前 漢 前 期 の 広 州 漢 菓 出 土 銅 器 (文 献 4) や新 代 の 山 東 ・安 丘 出 土 銅 器 ( 3 − v b 6)。 鍔 か あ り、 し か も方 形 把 手 が つ く点 は 釜 と 鼎 の 折 衷 とい え る。 後 漢 に もあ る が 極め て 少 ない 。 甑 甑 と 扇 を 一 体 に し た猷 は 、 殷 以 後 戦 国 中 期 ( 文 献 4 ・ 229 ) まで 残 る 。 そ の 甑 は 目 縁 に 方 形 把 手 を つ け る 。 戦 国 中期 も や や 遅 れ る 球 胴 釜I 類 A に 伴 う 四 川 ・ 綿 陽 出 土 甑 (文 献 368 ) は、
伴 出 の 球 胴 釜 と 同 様 な 、 環 状 の把 手 を つ け る (以 下 、 I 類 )。 前 漢 初 の 河 南 ・ 映 県 出 土 銅 器
(文 献 7) も同 様 だ が 、 以 後 は ない 。 前 313年 の 河 南 ・ 中 山 国 王 墓 出 土 長 胴 釜 I 類 に伴 う 甑 ( 文 献2 8) や 戦 国 晩 期 の河 南 ・ 院県 出 土 球 胴 釜 Ⅱ 類 に 伴 う 甑 (文 献 7) は 、 方 形 把 手 に か えて 体 部 上 半 に環 耳 かつ く (以 下 、 H類 )。 前 者 は 丈 が 高 い か 、 後 者 は 丈 か 低 め と な り、 前 漢 代 に つ づ く。 器形 は、 既 述 し た 盆 に似 て お り、 新 漢 ・新 代 を 通 じ て 大 き な 変 化 は な い 。 底 の 透 し は 、 小 円孔 を多 数 穿つ もの (以 下 、 Ⅱ 類 A )、 長 孔 を放 射 状 に 配 す る もの (以 下、 H類 B )、 底 を 4区 に区 切 り、 長孔 を 放 射 状 に 配 し た も の (以 下 、 U類 C ) と、 四 区 に 横 ・ 縦 溝 を 交 互 に 配 す る も の (以 下 、 II 類 D ) な ど があ る。 II 類 A ・B ・C は戦 国期 か らあ る。 前 漢 ・ 新 代 の 銅 器 で み る と 、 II 類 A は 前 漢 前 期 の広 州 漢 墓 例 ( 3 −F6)、 前 11 3年 の 河 北 ・満 城 漢墓 M 1 例 ( 3 −H7)、
H類 B は 前 漢 初 の 河 南 ・ 映 県 例 ( 文 献 7 )、 前 漢 中 期 の 河 南 ・ 浹 県 例 ( 3 − l b 4) や 湖 北 一 員 阻 例 (文献 192 )、 前 漢 晩期 の 映四 ・四 安 例 ( 3 ‑ Q b s) で 以 後 に つ づ か な い か 、 陶 器 で は n 類 A は残 る。 Ⅱ 類 C の 銅 器 は 、 若 干 の 差 異 かあ る が 、 前 漢 中 期 の 河 南 ・ 映県 例 (文 献 7 )、 前 漢 中 期 の 山東 ・劉 製 菓 例 ( 文 献 226 )、 前 漢 晩期 の 内 蒙 古 フ フ ホ ト 例 ( 文 献 427 ) な ど で 、 後 漢 に も一 部 残 る。 Ⅱ 類 D は 前 漢 早 期 の湖 北 ・ 光 化 出 土 陶 器 (文 献 2 19 ) が 初 出 の よ う だ が、 銅 器 は 前 漢 晩 期 の 湖 北 ・ 荊 沙 例 ( 3 − o b 3) や 映 四 ・四 安 例 ( 3 − Q b 2)、 新 代 の 江 蘇 ・ 邪 江 例
( 3 − S a5) や 湖 北 ・ 襄 奨 例 (文 献 1 74) が あ り、 前 漢 晩 期 ・新 代 の 主 流 を 占 め る 。 環 耳 の 省 略 も Ⅱ 類D か ら 始 ま る。 後 漢 に もつ づ く。
麹 鎧 と 呼 ん で い る の は銅 を 深 くし た よ う な 器 で あ る。 多 く は底 に 煤 が つ く。 中 国 北 方 の 遊 牧 民 で あ る 匈 奴 や 鮮 卑 な ど に 用 い ら れ た も の で 、 春 秋 期 か ら 北 魏 ・ 北 斉 ま で つ づ く ( 文 献 2 00 ・ 49 0 )。 バ ラ エ テ ィ が あ り 、 代 表 例 を 取 り 上 げ る 。 秦 〜 前 漢 と み る 寧 夏 ・ 固 原 出 土 銅 器
( 3 − A e 3) は 筒 状 の 深 い 器 で あ り、 平 底 。 肩 の 張 りが 弱 い のが 特 徴 (以 下 、 エ類 A )。 前 漢 中 期 相 当 と み る 内蒙 古 出土 銅 器 ( 3 − G b 3) は、 底 か す ぼ ま り、 高 台 が つ く (以 下 、 Ⅱ 類 )。
鼎 方 形 把 手 ・ 三脚 付 の 鍋 で あ る。 樋 口 196 7に よる と、 殷 ・ 四 周 に は銅 製 の 蓋 は な く (以 下 、 無 蓋 鼎 )、 春 秋期 か ら 銅 製 蓋 付 き (以 下 、 有 蓋 鼎 ) が 登 場 し て くる 。 有 蓋 鼎 は 、 蓋 が 扁 平 な も の ( 以 下 、 エ類 ) と 半 球 状 の も の ( 以 下 、 Ⅱ 類 )、 無 蓋 鼎 は 把 手 が 口 縁 端 に つ く も の (以 下 、 I 類 ) と 口 縁 よ りや や 下 につ く もの (以 下 、 H類 ) に 区 分 す る。
有 蓋 鼎 は、I ・ U類 と も 戦 国 期 を 通 じ て 存 在 し 、 前 漢 代 に も残 る 。 蓋 に は 複 数 の 立 飾 が あ る の が 伝 統 であ り、脚 の 長い の が古 調 。銅 器 で み る と 、I 類 は 前 漢 初 の 河 南 ・ 映 県 例( 3 − A a 5)、
前 漠 早 期 の湖 北 ・ 襄 奥 例 (文 献 17 4)、 前 11 3年 の 河 北 ・ 満 城 漢 墓 M 1 例 ( 3 ‑ H io)、 前 漢 中 期 の 山 東 ・栄 城 出 土 例 ( 3 − K d 6) が あ る 。 以 後 に はつ づ か ない 。 H類 は前 漢 各 期 ( 3 − A a6・
B a4・ D a6・ E dio・ F 11・ G a6・ l b 5・ O b 6・ R 5な ど) と 新 代 にあ る が 、 大 き な 変 化 は な い 。 概 し て 脚 は 短 い か 、 中 国 富 半 部 で は脚 が 長 い も のが 前 漢 中 期 や 晩 期 (文 献 4 ・ 8 )、 新 代 (文 献 39 3) まで残 る。 後 漢 に は 激 減 す る。
無 蓋 鼎 エ・ U類 と も戦 国 期 にあ る が 、 U類 は 中 国 南 半 部 で し か 出 土 し て お らず 、 地 域色 を示
原
2 漢代 にお け る 変 遷
す 。 前 漢 のI 類 は 、 前 萬 初 の河 南 ・映 県 出 土銅 器 ( 3 − A a4)、 映 西 ・ 景 帝 (前 1 40年 没 ) 従葬 抗 出 土 鉄 器 ( 文 献.405 )、 前 1 13年 の 河 北 ・満 城 萬 墓 出 土 銅 器 ( 3 ‑ H 9)。 と も に 深 目 だ が 、 脚 は 戦 国 期 よ り 短 く な っ て い る (以 下 、 I 類 B )。 広 州 の前 萬 前 期 や 前 122 年 頃 の 広 州 ・南 越 王 墓 出 土 銅 器 ( 3 − F 8・ F 9・ G a
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i) は 、 I 類 で も日 録 か 外 祈 し て 立 ち 上 が る 特 異 な もの で あ る (以 下 、I 類 C )。 地 域 色 を 示 す。 以 後 は す た れて し まう 。 お そ ら く エ類 は 、 前 述 し た 三脚 鍋 や 鍋 Ⅲ類 に 変 わ っ て い く の であ ろ う 。 無 蓋 鼎 n 類 は 、 前 漢 前 期 の 湖 南 ・ 資 興 出 土 銅 器 ( 3 − E d7) や 広 州 萬 墓 出 土銅 器 (文 献 4)、 前 122 年 頃 の 広 州 ・ 南 越 王 墓 出 土 銅 器 ( 3 − G a5)。 以 後 は 途 絶 え る。
温酒 樽 円 筒 形 の 容 器 で 、 身 に 三 脚 と環 耳 、 蓋 に 複数 の 立 飾 を つ け る の が典 型 (以 下、 I 類 )。 三 脚付 き 盤 を 伴 う 例 か多 い 。 同 形 の漆 器 は 主 に化 粧 具 な の で 省 略 し、「 温 酒 樽 」 と 自 名 かあ っ た 銅 器 を こ こ で は取 り 上 げ る 。 銅 器 の 最 も古 い 例 は 前 萬 中 期 の 広 州 萬 墓 例 2点 。 う ち 1点 が 自 名 器 ( 3 ‑ F iz)。 後 漢 に つ づ く。 一 方、 前 漢 晩 期 に は、 湖 南 ・ 永 川 例 (文 献 199 ) の よ う に 、 蓋 を 山 形 に つ く り 、 頂 部 に 鳥 を 飾 る も の が 登 場 す る ( 以 下 、 Ⅱ 類 )。 新 代 の江 西 ・ 富 昌 例 ( 3 − T d7) な ど も 同巧 。 中 国 富 半 部 に 特 有 で 、 地 域 色 を 示 す。 後 萬 に もつ づ く。
なお 、 温 酒 樽 に 類 し た 銅 器 だ が 、 提 梁 の 細 身 の 容 器 が 、 前 漢 中 期 の 山 東 ・ 栄 城 ( 第 16 図 1 )、 前 萬 晩 期 〜 新 代 の 内 蒙 古 ( 第 16 図 2 ) や 西 安 ・ 長 安 城 ( 第16 図 3) か ら 出 土 し て い る (以 下 、 提 梁 筒 )。 旅 具 か 。 樋 口 1967 に よる と、 西 周 に 例が あ る 。 後 漠 に はつづ か ない。
姚 尊 壷 形 の 器 に 三 脚 が つ い た もの で 、 自 名 器 もあ る ( 文 献 4 3)。 提 梁 が 主 と 思 わ れ る が 、 腹 部 に 棒 状 把 手 を つ け た も の もあ る 。 祖 形 は戦 国 中 期 か ら 晩 期 にあ る 鼎 の 一 種 で 、 類 か 立 ち 上 が る 類 ( 文 献 196 ・ 506 ) にあ り 、 そ の 方 形把 手 を 環 耳 ・提 梁 と し た の が 鏡 尊 に な ろ う 。
鏡 尊 の 初 現 は 前 萬 初 の 河 南 ・ 映 県 出 土 鉄 器 ( 3 − A a7)。 戦 国 期 の も
1 山東 ・ 栄 城 出 土 (前漢中 期 文献 167 )
2 内 蒙 古 出 土 (前漢 晩 期 文 献 3 0)
3 西 安 ・長 安 城出 土 (前漢末 〜新 文献 122) 第 1 6図 鋼 製 提 梁 筒 1 : 6
の よ り 、 顕 が 長 く、 脚 は短 い (以 下、 エ類 )。 類 例 は 前 114 年 の 河北 ・ 常 山 国 王 墓 出 土 銅 器 (文 献 162 ) や 、 前 漢 晩 期 の 湖 南 ・ 湘 郷 出 土 鉄 器 ( 文 献 516 )。 前 漢 中 期 に は提 梁 を 伴 う銅 器 か 、 河 南 ・ 浹 県 ( 3 − l b6)、 江 西 ・ 南 昌 ( 文 献 5 31 } に あ り、 晩 期 の四 川 ・ 重 慶 例 ( 3 − L b 7)、 湖 南 ・ 張 端 君 墓 例 ( 3 一N 5)、 山西 ・ 朔県 例 ( 3 − Q a6) につ づ く。 顛 は や や 長 くな る (以 下 、 n 類 )。 新代 頃 の江 蘇 ・ 邪 江 出 土 鉄 器 ( 3 一 S ae) は 鐙 尊 の三 脚 を 高台 に 替 え た 可 能性 があ る (以 下 、 Ⅲ類 )。重 慶 例で は下 盤 が 伴 っ た可 能 性 が 高い 。 樵尊 に棒 状 把 手 をつ け た もの (以 下、IV 類 )
は、 前 漢 前 期 の 湖 北 ・ 光 化 出 土銅 器 (文 献2 19) が 初 出。 類 似 の 銅 器 は前 漢 晩 期 の 湖 北 ( 3 − O b 4)や広 西 ( 3 − M a3) にあ り、 後漢 に もつ づ くが 、 中国 北 半 部 の出 土 例 は な く 、地域 色 を 示 す。
d 雑 器 (付 図 3)
喫斗 前漠 晩期の湖南・張瑞君墓 出土銅 器(3−N7 ) 、湖南 ・ 永川出土銅 器( 3 − O a6)が初
認