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犯罪防止に關する心理學的研究-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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(1)

て緒

叫八七九年、世界最初の心確率嘗験嚢が、ヴント︵琶helヨWuコdt︶によりライプチヒ大挙の一隅に設けられて

以来、ヴソト自身並に其の門下の労作庭よつて嘗験心理畢は目覚しい頚展をなしたが、偽其後二二手年間は草創

時代に厳し、未だ心理拳は象牙の塔を出づることが出来なかつ・たのである。然るに前世紀の幕が閉ぢ、さしも盛

であつた唯物的傾向が没落して人文主義の復活となり、けたましいエ場の機械の晋に撃となつた人一の耳、電気の

先に眩惑された人の眼は、漸く磯妙や人工より人それ自身に綽ぜらるゝと共に、心理畢に於ても、精神現象を物

質現象と同視して自然科塾的方法により自然料率が求めしと同じく人間精紳に共通なる分析的要素の研究に没頭

せる時代は漸く過ぎて、個性の研究、行動の研究が其の最も盈要なる研究封象となると共に、心理蓼は活動する

犯野防止に関する心理聾約研究

犯罪防此に閲する心濁学的研究

経済嗣東 嶺四禦弟四装 ︵監日莞︶

田 ︵二九五︶ ︼

(2)

第四金 井四筑

︵ニ九六︶ こ 人間の嘗際的間温に干興するに至り、今や、エ染も商業も教育も圏療も凡て人▼の問題、人の精神的身鰐的活動曙 関する成りは心理箪的研究の封象たらざるものなく、併も之等各方面陀封しても心理拳は巳に不朽の功績を増し 更に着々其の研究の範囲を開拓しっ1あるのである。犯罪に閲しても亦然り。料率的犯罪心理蓼の免租たるイク リーの牒ンブ。ゾウの研虜は、猫乙及びアメリカの應用心理螢界の注意をひき、犯罪の内的及び外的原因、犯人 の魔罰及び叔扱ひ、犯罪の防止に閲し、統計的並に管験的研究が進められ、此の方面に於ける菅験心理螢の靭帯 は益々大になつ存。就中吾人の興味を唆るは犯罪防止に関する研究である。 ロゾプロリサ以前−こも犯罪心理の研究はあつた、然し、それ比重首して骨相撃威圧人相嬰的研究であり、今日の心理畢 的研究ミは趣ね異にして居ろので、今や殆ど一瞥の慨もないものざなつたのでぁろ。 こ、細〓罪の原因 嬰兄の吸乳の動作より成人の複雑なる行動に至るまで、人の行動は凡・て或る原因によつて起る結果にして、何 人も自巳の行動に閲し完全なる選搾の自由を有するものではない。犯罪行為も亦、心理塾的祀瓢より見れば何等 普通の行動と異ら にあるか、今之を食慾に例をとつて見やう。 今極めて観き食慾を有するも食事をしない人があるとする。何故?或は野師が禁じたる岳め、或は宗教的断食 の薦め、或は亦食物を購ひ得ざる焉めである。著し、轡帥の忠骨に背きて食事をすると唐は忽ち腹痛を起し、病

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気の蕗敬に苦むペく、食物を購ふべき金餞左遷も嘩ほ食慾の衝動匿馳ちれて食物をとらむか、人昭封tて損寄を 輿ふること1ならむ。常人には慾望に剃戟せられて行動を起す衝動あれども、其の凝結を預想する偲見、環琴の

状態を顧慮して、或は此の衝動を強め、或は之を先見して行動を反封の方向へ導く衝動が起りて其の行動を抑制

禁止するが故に、衝動の平衡を保ち得るのである。′而して之等軽々雑多の原因が錯綜したる結果が即ち行馬であ

る。著し、其の衝動甚だ強烈にして然も抑制或は禁止の要素が弱く、或は其の錯綜を認むる先見なきときは其の

衝動が卒直に表はれる。而して、′かゝる行動が他人に封して損害を輿ふる結典となるとぎ、哲人は之を犯罪的行

為と呼ぶのである。従って、結果から見て殆ど同じ犯罪も、之を原因にされのぼりて見れば千菱萬別であ.り、其

の人より之を見、其の罪の魔致に就て考ふるときは仙人々々、劃事二非凡て異るのである。

此の心理塾的祓鮎より見たる犯罪は、法的潤鮎より見たる犯罪と著しき封立をなす。法的解繹に於ては、人は

其の行馬の性質を意識するときは其の行為に封し、て責任を有し、且つ、狂人ならざる限り何人も其の行為の性質

を知れるものであると考へられノて居る。勿論か1る礪断は最近よほど顔和せられ、犯罪常時の精神状態を考慮す

るやうになり、且つ叉少年蓼判朗、陪審制虔等も此等の顔鮎を補はんが焉めに設けられたのである。

かくいへばとて心理革的見地は決して犯罪者を感傷的に哀愁し、或は配合防衛を蔑潤するものではなく、犯罪

の根本的原因を探りて其の開放を絶ち、或は犯罪者の適切敦る魔致を考究して其の再犯を防ぎ、或は赦昏より排

斥さるゝものに封して生くべき造を輿へ、以て根本的把犯罪を絶域せんとする嘩想を有するものである。凡ての

犯罪防止に関する心理拳蹄研究 ︵霊九七︶ 亭

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弟四谷 弟四兢 癖草は其の葦を摘みたりとて枯れす、須らく、其の根を掘らねばならぬのである。 知能年齢ミほ智能検査にょり査定したろ年齢にLて、例へば八鹿の知能年齢む有†ろ者ミほ八簸り普逸見が漸く正しく答 へ得べき問題lこ答へ得たろ着ねいふ。 其他何れの感化院の精神検査に於ても、在院着の年数以上は精帥蒋弱者にして、其の智熊年齢は暦年齢陀比し 七はるかに小である。而して、︼般に智能年齢と暦年齢との菜園年以上なる者は其の行為の道徳的判断の熊力を

三、智能と犯罪

或る行動の鐸結を蔑見する能力を炊ぎ、叉、其の行動が蕃なりや窓なりやを判断する能力なき精神的紋格は犯 罪行為を生ずる最も大なる原因である。刑務所、拘留朗、感化院の精細検査は此の精細快隋と犯罪との密接なる 関係を示して居る。 ゴツダード︵〓●〓●G。ddard︶は米国の或る女子感化院在院者五十六人に封して精神検査を行つひ次表の如き結 果を得た、其の暦年齢は十四歳より二十歳富でにして平均十八。五歳であつたが、其の智能年齢は少費は八歳、多 きも十三歳にすぎすして平均一〇。六歳であつた。 ︵二九九︶ 四

(5)

ノ 放ぎ、其の行為の結果の如何を換見することが出奔す、罪恵を犯す危険のあるものとせられて居る。 特に女子に於ては精細快隋精紳薄霧は悲惨な結果を産み、犯罪を構成する危険が極めて多い。娼婦、粟兄、私 生兄、浮浪、残忍なる行焉等は多くの場合女子の精神薄弱に由来し、且つ、精神路翳なる女子は、無思慮なる男 或は精紳蒋朗なる男の餌食となれ易き焉め犯罪的原因は愈々甚しくなるのである。叉、精神薄弱なる者の子孫は 殆ど凡て遺俸的に精神薄霧なるものなるが故.に女子の精紳薄弱は特に重大なる敢食間題である。 精神薄弱の遺侍の怒るペき例は米国の心嘩聾者G。dda。dが苦心の結果カリカク家の子孫を研究し仙九叫二年之 を蟹表して居る。嘗て血統の正しき英国の士官が米国へ渡少、最初、精神薄顔なる女と同棲してその間に﹂子を 奉げた。其の後血統正しき女と紆婚して更に叫子を蓼げた。其の後数百年の問此の二人の子供の各々の子孫は別 別の家系を起し、互に程遠からぬ地方に住んで居た。其の子孫は共に増加して教官豪族を数ふるに至つた。然る に、血統正しき女との問の子孫は何れも相常の敢合的地位を占めて居るに反し、精神甜がなる女の血統を受けた る子孫は殆ど凡て、泥酔老、侍従、鏑盗犯、娼婦等に堕し、刑務所、感化院等の門をくゞるものとなつてゐる。 ホー・りンダウアース 偽、女子の精紳薄弱に関する問題を明ならしむる馬め、﹁S・〓○≡コ笥Orthがこふヨーク市精神紋終着収容所へ件 れ来られたる者叫千名︵内男五六八名、女四一二二名︶に就いての検査の結果、並に之に封する同氏の意見を引用せ む︵収容所へ到着したる順によりて一千名を探わ、之に封して精帥検査を行ったのである︶。 犯罪防止に閲すろ心理肇的研究 ︵二九九︶ 革

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齢の平均ほ九〇こ歳にして、其の平均偏差托二●四放であろっ平均偏差ミほ.平均年齢たる九■こ故より各人︵二十九人︶.か 何歳怖で居ろかみ調べ、其の差¢絶利ね平均しれろものでぁろ・。之み統計鍵に於てほ声D.︵きera笥㌢星iOコ︶号託ザ ホリtンダウアト・スはいふ。 ︵こ此の収容所へ連れられ′て承る巻は女子より男子の奇多く、其の此奴女、¶○封琴ごこの割合セある。 真の見方、.例へば夢二段lこ就いて見れlで将帥年齢闇畠以上五鼓未満の弔ほ此¢ 欝四谷 弟′四兢 罫 聾 儲 専一 千人申こ十九人ぁり、其¢二十九人の暦年 ︵三〇〇︶ 六 帝

(7)

︵二︶生後二戯までの考は男女共静々同数であるが、其の後十六歳までは男子の方が管しく多数であり、十六歳 を境としてその後は女子の方が教第に多くなる ︵書桧養の際の平均暦年齢は何れ打智能年齢に於ても女子は男子よりも長√じ、.従って其のー・Q・が小である。 此の現象は暦年齢十六歳以後に於て特に著しい。而して女子低能着払男子低能者よりも生活し易く、例へば 六歳の精神年齢を有する女子は、十鹿又は十叫歳の精紳年齢を有する男子と同等な敵合生満をなして居る。 詔 ︼.Pミ旦コ邑l仙笥コneQuOti2コtの署にして智能年齢を暦呼鈴lこて削り上ろ謝でぁる。 ︵銅︶十六歳以上の女子二二九九人の大部分は、女中又は娼婦として多少の生活費を得て居た。 此等の寄嘗は直接間接敢合間題に干興せる人にとりて極めて興味あることである。元来女は競争する性質のも のではない。女子は兢宰相手のない仕事たる家事、炊事等に従事するもの多く、長じては擁して夫の扶養を受け 或は娼婦となつて生活の賓を得るが故に、狂人ならざる限り、若い間は他人の厄介にならすに生活することが出 来る。然る北、夫に生別或は死別し、或は疾病に促さるゝことの多き年齢たる三十歳前後に至れぼ、精神蒋弱者 収容所などに牧容せらるゝものが著しく増加するのである。之に反して男子に於ては、幼時早くより精神薄弱な ることが知ちれ、或は親戚へ預けられ、或は精神蒋訝者収容所、感化院筆へ造らる1から、之等の収容朗に於宅 は、幼少なる男子は女子よサ偽造かに多いので挙る。 上述の研穿と著しき封照をなす株マアチソンが五ケ朗の徴役の囚徒鱒封して行ひ跨る智能瞼査である。彼は世 犯罪防血にこ関する.心増聾的研究 ハ三〇﹂︶ 竜

(8)

此の統計に於ては、犯罪者の検査威蹟は山般白人の検案成経との聞に殆ど菜異が認めうれないっ苦しこれ、マ アチリンもいへる如く、少年裁判例、婦人裁判例、感化院等へ来るものは、比較的争ぬるき監輯に勤しても逃亡 し得ざる程に低能な者、其の行為の結英を預渕し得ざる程低能なる者のみであり、又、低能者の犯し易き比較的 鮮度なる罪態を犯せるものが収容される雷めであらう。之に反し懲役たは、相富智能ある者に非すんばなし経き 鰐▲四巷 第甲鵬 ︵三〇二︶ 八 界大故中従軍志厩兵の採用に際して用ひられたる智能瞼査法と同山なる方法を用ひて瞼姦し、其の挽査の成蹟を 白人志願兵の成蹟と比較した。左衣アルファベットは瞼寮の成続の順位を示し、第二行はこれ等の各威蹟を得た る犯罪者のぎ分比、由三行は之等の威紡を得たる全米白人志願兵の百分比、第凶行は雷該五州の白人志願兵の百 分比である。

(9)

此の衣によりて見るに、詐欺の如き食も智能老婆する犯罪者の智能検査の成績は最も優れて居り、性的犯罪の 如きあまり智能を要せざるものの成蹟は叫般に劣って居る。 吾人は之等の統計的研究を綜合して大箪次の如き結論を得る。 ︵こ凡ての犯罪が精神的紋終に基くものではなノい。何れの犯罪者収容所に於ても必ず多少の粕帥正常者が収容 て明になる。 比較的重大なる罪悪む犯したる者が収容され七居るのである。此のことはマルチリン.が撃げたる次の鹿計に依つ 犯罪防止に附す為心理撃約研究

出い….い十「、J

驚旦騎哺一湖東哨盲牒

︵三〇三︶ .九

(10)

此内﹁雇僻し得る着﹂とは毎週高二十荒仙乃至土十瓦弗の給料を得て居る者、﹁家庭で撃芸者﹂とは子守家事

葵他を手樽ひ得る着、無害の者とは低能者なれども素行に於て普通児と典らぎる老、﹁厄介な者﹂とは其の監視、

紛琴の面倒なる者、﹁危険な者﹂とは反敢禽的な行焉をなす着及び無思應なる者の誘惑便倒に抗し得ざる者をいふ

がく、厄介な者及び危険な者は全鰹の年数にも満たないのである。

︵三︶多くの慧ミ低能者と雄も通常なる監轡把より・で罪意を犯すことを防ぐことが出来る。之のこよは前に速

痍由森 野四兢

三〇四︶一・〇 され居ることを見れぼ、犯罪の原因は精神踏顔以外隠尚信することを認めねぼならぬ。 ︵二︶精神快略者は凡で犯罪をなす繹ではない。三ヨトグ州犯罪別寮費員禽の磯表する桝によれば、全図人口 の二〇〇分の∵膵精神薄弱者であるといふ。従って精細薄顔老成容朋、感化院共他に収容され居る者は精神 薄霧者の一小部分たることを如月。此の寄は三ヨーク州立低能者診断揮に伴はれ来る寄畑百十ご人に閲し 其の附添人の遊ぶる川を併せ考ふれぼ虞に明になる。 屈僻し得るもの 家庭に於て役立つもの 無賓なもの

厄介なもの

危.陰なもの ︼ 八 一 ∵∴% 二 六〆 三 七 〆 〆 八

(11)

ペたる統計桓より明忙して犯罪防止の梶野より最も重要なるば、療紳甜射なるこどを幼時より磯見し、以で 罪恕を犯す年齢にならむとする前に共の取扱ひ監絨の手段を通常ならしむることである。 阻、衝動及び抑制めカと犯罪 草々め凡七の感磐により外界より受くる印象と之を材料として心内に椚来る思考とが絶えず無数の感念を呼び 起し・、此等の感念・に・は快と不快との感情が件ふ。快なる感念は慾望を輿L、術勤草喝し、此の感念を行動たらし むる。又、不快なる感念ば不快なることから逃れむとする衝動を起す、営々の一撃手一段足忙至る蓬、山として 此の二つの感情の複雑に交錯したる結発たらざる鴻のはない︰。然れども快なる感念が未だ行動とならざる内に、 其の錯綜を発見してそが危険又は不快なる結果となることを知るときは、此の彼の観念︵不快を件へる︶によサで 起れる衝動が、初の観念r快感を件へる︶が行勤に化することを抑止する。かくて営々は正常なる行動をなL得る のである。蜜に常人の行動が異常者のそれと興る魔は此の抑制的衝動が起ると杏とにある。彼の倫盗狂や放火狂 は共に此の抑制衝動を紋ぐが故に無川の物をも盗み、或は何等の理由もなく只炎々たる烙を奨むのである。かゝ 訂異常なる心理は常人に奄動くヂ常人は只其の結英を琴へセ抑止ずるのみである。然れども▲ぺ常人と撃や言品 の抑制力を失は・ゞエ時的に欒態的心理に陥る政、女子用経略の筒引、︰火事見物等新鹿れぽ思年に過ぐものがあら 軒。叉、性的犯罪の多くも亦遂に類し、抑制衝動の快乏陀基′、ものが多い。叉精帥錯乱に於ても各々同嘩に前後 犯額防止に購する心理争約研究 ︵三〇五︶ ∵慨

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第四巷第西鶴

︵三〇六︶ ︼こ の考慮が出来ざる故に思怖より来れる自己防禦の焉め他人を叙すことがあるのである。吾人は精神病輿及び應用 心理墜の蟄達忙よりて之等病的素質を有するものが早くより診断せられ、家族其他通常なる者の厳重なる監視或 は檻禁によりて、斯の如く悲惨なる結果となることを預防するの方法が構ぜられむことを望むや甚だ切なるもの である。 かゝる禁止抑制の感念及び習慣は自然に畿達するものに非すして訓練の結果培養せらる1ものである。原始敢 愈の単純なる生存に適應するだけの衝動を有するのみにして、近代の複雑極まる敢愈へ邁應するに必要なる指導 教育を受けざる者は、凡て此の抑制の衝動及び習慣を放ぎ、犯罪に陥り易きは極めて、旛然たることである。幼時 此の抑制衝動の習慣を養ふは、ボーイ。スカウト、潮稚固、小堺校等の少年少女の配合的訓練、旗律の必要に封す る珊解、法律を療垂する念を増大せしむるも亦其の一法である。箪に衝動も強制的に抑盛したのでは何等所期の 目的を感することは出奔ない。精神分析蓼者フロイドがいふ様に、弛制約に衝動を抑應するは猛烈なる爆薬の導 火線に火を鮎するが如きものである。悪に狙いものは善にも強い。一極めて張力なる衝動の多くは之を他の方向に 略するとき、極めて大なる児驚を結ぶのである。 温、環境の影響と犯罪 人問のあらゆる行動は環境の影響から離れて考ふるととは出爽ぬ。或は環境によりて衝動が誘黎せられ、或は

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環境によりて抑座せらるゝ。就中、家庭の状況は犯罪に最も大なる影響を有し、其の他地理的位起、気候、季箇 天候等さへも犯罪に対して大なる影響を有すると考へられて居る。例へば戴波高き時虚に於ては封人的犯罪多く 気漉低音時庭に於ては財産に閲する犯罪が多い。これ前者に於ては過度の暑さの薦め一般的に神経過敏になり、 他人に勤して激昂し易きが放であり、後者に於ては衣食他の必要大に、して然も之を求むること難きが故である。 酒、モルヒネ、㌔がカイン等は知能の程度、衝動の強さ及び禁塵のカが常態なる人には甚しき筈なきも、智能管 追以下の者、衝動的カと禁塵の力とが、辛じて平衡を保てる人に勤しては極め を桃攣し、其の禁止の力を弛顕せしめ、犯罪的行為を誘凌するのである。特に之等の潮戟物や薬品、酒精は敢禽 的義務を壷すに不十分なる資質を有する人が比較胡多く飲んで居るかち、之等の慧伸は更に二重に増大するので ある。 暗示が犯罪の誘敢をなす影響は看過するとせは出来な心。さなきだに精神が動掃し、思換未ガ確立せす、感情 数億の傾ある青年に封し、俗意なる新聞、雑誌、ポスター、顔昏、映宙等が輿ふる暗示の書恵庭うたぺ哉慄を禁 七得ざるものである。 犯罪の根絶、そは基想ではない。現茸モなる可能牲はあれども然も永速に或貿となり得ざる嘩想である。犯罪 鹿廊防止にこ関する心理畢釣研究 ︵三〇七︶一三

(14)

︹三〇八︶ノ一㌧四

男四巷 第甲醜

の根絶は、入間が敢密生活を督励る以上、奥の敢愈隼汚が益々複雑になる以上、永遠に不可能であろうけれども 然も、吾人は犯罪の絶滅を坪想として追求し、仙歩一歩あらゆる手段方法を寂して此の理想に近くやう努力せね ばならぬ。現に我が阻に於ても各種の敢食事菜、免囚保護事柴、感化事柴等が年々盛になつて釆たが、其の多く は雷尊者の猫断的意見によつて行はれ、心瑠塾的基礎を快いで居る蔑め、動もすれぼ姑息な、叫時的糊塗に止ま ることが抄くない。雑草を絶さむとする状は須らく其の根凍掘らぎるべからす。犯罪の娘終には其の根瀕舟る心 嘩撃的原因を糾明し、之等啓発の基礎とせねばならぬ。欧米先進閲に於ては巳に此\の方面の研究がよほど進んや もはや饗用の域に達し、犯罪の防止、犯罪者の竣蚕、罰の夢畳、刑務者の取扱、免囚の保謹等に多大の貢献をな して居るのである。之に比すれぼ我が国の痢畢界の現状は誠に慨はしき有様である。伐て余牒之に封する注意を 喚起せんが蔑め、此の小文を草した。此の論文の畢旨並に統計的数字は凡て米囲の應用心甥単著POf訂⊃be応用r氏 着ぜpl⋮edPsy。h。−。牒芹sPri。。官sa。d3。th。ds−汚00軋依ったもの・である。此の書はもともと應用心珊の大軍 を述べたものであつて兵の一部分として犯罪心理畢虻論及して居るのであるが、よく簡単に纏めてあるから∵準 の一班を窺ふには極めて適切な書物である。余自身は我が闘に於ける犯罪の心確率的研究に義手し庇いが、研究 上軽々の故障が存し、且つ、其の便宜を得る匿困雌な境遇にあるので、遺憾ながら、文献によつて此の希望の叫 端を満すに止まるであろう。

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