新製品開発の国際比較 : 日伊製造企業の比較分析
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(2) 118 (280). 横浜経営研究 第26巻 第2号(2005)1. また,新製品にもいくつかの類型が存在する.. らの部門や組織は必ずしも利害が一致するとは. 新規に開発された技術を体化したものであるか,. 限らず,むしろ相反する方が自然であるため,. 誰にとって新しいとみなされるのかによtって,. 協調関係を構築するこ2iは決して容易なことで. ユ)新規開発の製品が全く新たな市場を創造す. はない.さらに,新製品開発は一一L±のプロセス. る場合,2)既存製品に取って代わる改良版の. であり,基本的にはアイデア創出,製品コンゼ. 鼾〟C3)既存市場で販売されていた製品が違 った市場に導入される場合,4)競合企業が同. 細設計,製造プロセス開発,パイロット生産,. e一. プトの構築,基本設計,プロトタイプ試作,詳. プ製品あるいは類似製品をすでに市場導入して. 量産化といった段階を経ていぐ.ただし,この. いたとしても,ある特定企業にとっては初めて. 順序通りに連鎖的に進むことは稀であって,試. の製品である場合,等に分類される.. 行錯誤の結果として前段階へ回帰することや複. いずれにしても,製造企業の新製品開発には いくつかの顕著な特徴がある.第一は技術志向,. 数の段階が並行的に進むことも珍しくはない.. すなわち,製品技術と生産技術の両面に深く関. 引’き出しつつ,複数の段階を同時並行的に推し. わっているという点である.製品技術と生産技 術は,製品の信頼性や魅力度を増し,製造原価1. を低減さ:せる潜在力を持ち,Hamel and. 異なった部門や組織のメンバーの連携,協力を 進めていくには,相当の力量を備えたプロジェ ’クト管理者が必要となる.これが新製品開発の・ 第四の特徴と言える.. ’Prahalad[3]にお1いても,’コアコン1ピタンス. 近年の激しい新製品・開発競争の展開の中で∫. の最も重要な源泉の1つとみなされている.技. 1利益や売上への貢献や開発コスト等の財務的成. 術的能力1に塞打ちされた新製品の開発は1,その. 果,開発された新製品の機能上の革新性や品質. 規模,立地,製品分野ないし市場に関わりなく,. に加えて,開発期間の短縮化や新製品導入のタ. 製造企業にとって不可欠1なものとなって’いる.. イミングといロた時聞的な次元も大いに重要視. これと密接に関わる新製品開発の第二の特徴が,. されている.開発期間の短縮は開発コス’トども. 経営資源に基づく戦略志向であ1) )製品技術,. 関連し価負双方の影響を持ちうるが),’顧客. 生産技術,製造オペレーションやマーケティン. ニーズへの即応性を高めることを意昧する.そ. グ等に関する経営技法,さらに組織風土までを. の実現のため,多くの製造企業がコンカレン. も包含する広範な能力φ開発と蓄積が鍵となる. ト・エンジエアリングあるいはサイマ1ルテニア. 点である.前述のコアコンピタンスの議論はこ. ス・エンジニアリ.ングと呼ばれるアプローチを. のような競争戦略的な文脈にも容易に繋がるも. 採用している.それぞれが専門的能力を備えた. のである.新製品開発はしばしば巨額の研究開. 複数の部門あるいは組織が密接なコミュニケー. 発投資を要し,企業の命運を決定づけるtH 新製品開発の第三の特徴は,複数の部門さら. ションを図りつつ,いくつかの段階をオーバー. には複数の組織が関わるプロジェクトであり,. ト全体の完了時間を短縮しようという試みであ. それらの間の連携関係,’協調関係,意思疎通の. 巧拙がプロジェクトの成否を大きく左右する点. る.コンカレント・エンジニアリングについて は.,’ 痰ヲば,Claark and lFujimoto[:1],. にある.一般には,マー一ケティング,営業,設. Schonberger,[7], Schroeder and Flynn [8],. 計,生産技術,製造といった部門から,全く新. Wheel梅ight and Clark[9], Womac瓦Joh睾s. たな技術が関わる場合には研究関連の部門から. ラップしながら進めることにより,プロジェク. and Roos[ll⑪]等により詳しい記述がある.. もプロジェクト・メンバーが集められ,これに 顧客の購買担当や設計者,供給業者の営業担当. 本論文で}鋤新製品開発の実践活動,噺製品. や設計者も必要に応じて加わる.ただし,これ. 開発の成果に与える影響に力いて,日1本とイタ. 開発プロセス,新製品戦略,開発能力が新製品1.
(3) 新製品開発の国際比較(松井美樹)、. (281) 119. ψ. プロセス. 実践活動 図11:新製品開発の分析枠組み. リアの製造企業の間に相違点があるかどうかを 比較分析する.両国製造企業の比較はいくつか. ア創出から,製品ロンセプトの構築,新製品コ, ンセプトのテスト,基本設計,製造プロセス開. の点で興味深い.イタリアの製造企業は一般に. 発,パイ白ット生産といった個々の段階と・1各. ・日本企業よりもずっと小規模であり,より創造. 段階がどの程度オ〒バーラップしているかとい. 的で革新的どみなされることが多い.例えば,. った観点から把握される.新製品戦略に1は新製. Mat$ui, Filippini,1雫itanaka and Sato[6]、は,. 品開発に対するトップマネジメントの支援,新. 日伊における新製品開発活動の相違点に焦点を. 製品に関する明確な戦略の共有等が含まれ,開. 当てている.他方,日伊企業は人的資源に対す. 発能力としては製品技術や生産技術だけなく,. る姿勢,供給業者や顧客との密接な関係性等,. 市場動向や顧客ニーズを把握するマーケティン. 類似した経営実践や経営哲学を持っている.本. グ能力も重視される.,. 論では,新製品開発活動に関する測定尺度を構. 新製品開発成果’も多くの次元を持つと考えら. 築レ,それらが新製,品開発成果に及ぼす国別影. れる.ここでは,新製品による利益目標の達成. 響と共通的影響を明らかにする.その結果とし. 度,競合他社と比較した新製品の全体的な成功. て,両国における新製品開発成果の決定要因の. 度合い,新製品からの収入の割合,新製品によ. 類似性が見出される.. る収入目標の達成度,新製品の予定通りの市場. 2.分析枠組みと仮説 まず,新製品開発のための分析枠組みと仮説. 導入,新製品導入時間の短縮,新製品の革新性,. 1顧客満足をもたらず新製品の品質力,という8. つの指標を用いて成果を測定してい観. の提示から始める.ここので分析枠組みは図1 に示される単純なもので,1)新製品開発の実. 践活動,2)新製品開発プロセス,3)新製品. 劉 新製品開発成果の決定要因について,本論文. 戦略,4)開発能力,5)新製品開発成果から. で検討される主要な仮説は以下の通りである.. 成る.新製品開発の実践活動は,部品のi共通化. 仮説1:アーキテクチャ概念の利用Lは新製品開. やモジn一ル化の水準,プラットフオームの考. 発成果に貢献する.. え方やチームの活用,プロジェクト管理者の特. 仮説2:供給業者や顧客との密接な関係の構築. 徴,用いられるインセンティブのタイプ,職能 間の統合度合い,供給業者や顧客の閲与の程度. は新製品開発成果を向上させる1.. 等,新製品開発活動を様々な側面から切り出し. 発成果,特に時閲に関する成果を向. たものである,新製品開発プロセスは,’アイデ. 上させる.. 仮説3:コンカレント・アブ回一チは新製品開.
(4) 、. 横{兵経営靭F究 第26巻 第2号 (2005). 120 (282). 表1 新製品開発活動の測定尺度分析(信頼性と妥当性) .、 @ .. レ客とのリンケージ. 供給業者の閲与. 新製品のアーキテクチャ 日本’イタリア クロンパックのα 0.8313・0.8404 〆. クロンバックのα α6978 0.5098 1. 田子負荷丑(第一因子のみ). 因子負荷量(第一因子のみ〕. `RCH MOD O●99 α922 一. クロンノくックめα 0.6748 〔16390. 因子負荷量(第一因子のみ) ‘ sEAM USE α715 0遵81 一. ARCH_STD α892 ’Oi869 」. ’. ■. f 日本イタリア. SUP_INV2 α877 【1853. ARCH PLT α826 血825 . 皿ミTDMK OJ13 α623 一 一. DミTDMF 〔1752 0503 . CUST_]NVユ α560 α731 CUST INV2 α579 0.814 一. 寄与率 ’ 7丘2596 7杜22ワ6. 抽出因子数 1 1. 寄与率 74渇3%7且81%. 寄与率・ 4庄69%4139%. 抽出因子数 1 1. 抽出因子数 1 ユ. 因子負荷量(第一因子のみ). クロンノ寸ックのα 0」7944, 0L7338. クロンバックの皿 α8327 α7425. 因子負荷量〔第一因子のみ). 因子負荷量(第一因子のみ) 、. U巳FRONT二CAP1 。α791 α705. CONC_TES O686 α672. 亀. 日本イタリア. 日本イ弼ア. 日本イタリア クロンノ寸ックの{エ 〇−7139 {}、7544. 一. 新製品職略 . ’. 新製品開発プロセス. STR_Gl α877 α803. .. tP FRONT CAP2 0768 0.699 − 一. TECH CAP1 α呂25 0.774 一. PROCユ∋}JG O594. L sECH CAP2 α695 0■06 一. STR G3 0.843 0ご776 − .. EARLY MO ’ 0.554 軌628 一. C肌TURE OBO5 α629. OV]葺RLAP α636. 寄与率 41B9%5鯉5%. 寄与率 61ち93965巳89%. 寄与率 60.54{}6 49L5896. 抽出因手数 1 1. 抽出因子数 1 ユ. 抽出因子数 r 1 2. 仮説4. 新製品に関する明確な目標と戦略の共. 仮説5. マーケティングと技術開発の能力は新. 有は高い新製品開発成果に結びつく. 製品開発成果の向上に寄与する.. 3.データ収集,測定尺度の開発,成果指標. た.このうちの半数以上の質問項目は5点リッ カート尺度で回答が求められた.. 3.1 データ収集 本研究にお.けるデータ収集対象は,産業機 械・商用機械,コンピュータ機器,電気・電子. 前節の分析枠組みに基づき,本研究では質問. 機器およびその構成部品といった産業財(2桁t”一. 票の設計,製造企業の新製品開発プロジェクト. 標準産業分類コードで35と36)‘を主に生産して. の責任者からのデータ収集,測定尺度の構成,. いる1日伊製造企業である.合計で837の日本企. 統計的仮説検証という一連の実証分析方法論を. 業,405のイタリア企業に対して,本研究の趣 旨と分析単位を説明した依頼状とともに質問票. 採用し1た.質問票は,1)新製品の特徴,2) 新製品開発成果,3)’新製品開発の実践活動,. が送付された.各企業が過去3年以内’に開発が. 4)新製品開発プロセス,5)新製品戦略と内. 終わって市場導入されたす民ての新製品開発プ. 部環境,6)人口統計学的な一般的情報,から. ロジェクトが回答対象とされた.回答者につい. 構成され,合計50問以上の質問項目が含められ. ては,新製品開発部門の管理者,新製品開発プ. 、.
(5) 新製品開発の国際比較(松井美樹). (283) 工21. ロジェクト管理者,技術開発担当役員が主夕一 ゲッ下とさ1れたが,申小企業の場合にはトップ. 新製品のアーキテクチモ(・SANP)’は,部品. マネジメントも想定された.最終的な有効回答. 水準.(ARCH_MOD),派生製品がいくりも得ら. 企業数は日本が87社,イタリアが85社,総サン. れるプラットフS−一ム思想の利用(ARCH_PLT). プル・サ1イズは172,回答率は日本が10.4%,. に関する3つの質問項目から構成される.供給 業者の関与(SSL)ぱ,新製品開発に供給業者. イタリアが210%であった.. 標準化の水準(ARCH_STD),モジュー一ル化の. 日本企業,イタリア企業,および両者をプー. が閤与する程度(SUP_][NVI)・と新製品設計で. ルしたデータベースを構築した後,事前分析と. 協力するための供給業者と電子的連結. して両国の集計結果を単純に比較してみた.最. (SUP_]NV2)の2、つの質問項目を含む.顧客と. も顕著な相違点は,従業員数でも売上でも同様. のリンケージ(SGL)は, SSLの供給業者を顧客. であるが,企業規模に見られる.予想されたこ. に置き換えたもの(CUST_INCユとCUST_INV2). とであるが,概1して日本企業はイタリア企業よ りもずっ;と大規模である.新製品のタイプとし. だけではなく、. 一違った職能の出身者で構成され. る開発チvムの利用(TEAM_USE)や設計,. ては,新市場向けの新製品,既存製品に取って. マーケティング,製造の間の統合化とiミュニ. 代わる製品,既存製品の重要な改善の3つが区. ケーション(][NT_D_MKと]]NT_D_MF)をも1. 別されたが,イタリア企業は既存製品に取って. 含む測定尺度である.以上が新製品開発実践活. 代わる製品の割合が幾らか高めであるものの,. 動に閲する測定尺度である.. この3つの範嚥にほぽ一様に分布している.一. 製品開発プロセス(SNPDP)の測定尺度は;. 方,日本企業の43%は自らのi新製品を既存製品. 日伊企業聞で若干異なる.イタリア企業に関し. の蓮要な改善と位置付けている.このような違. ては:,新製品コンセプトのテスト. いを念頭に置きつつ,以下,統計的方法を用い. (CONC_TES),基本設計のための公式的アプ. て新製品開発の構一造を分析していく.本論で用. ローチと承認段階(PRELDESユとPRE_DES2),. いる主な統計解析手法は相関分析,因子分析,三. 回帰分析であり,実際の計算には第11版の. パイロット生産段階における新製品の修正 (EARLY_MO)の4つの質問項目からなるの. ’SPSSが利用されt:.次項の新製品開発活動に. ・に対し,日本企業につ1いては,これらの他に,. 関する測定尺度の構成に当たbては,信頼性の. 新製品のための新生産コニ程の使用. 検証のためにクロンバックのa係数,妥当性の. ・(PROC_ENG)と段階間オ・一バー−1 宴bプ・アプ. 検証のために因子分析が利用された.. ローチ(OVERLAP)に関する質問項目も追加 された.. 表1に示される1クロンバックのα係数や確証. 新製品戦略(SSG)は,トップマネジメント の支援と関与(TOP_MG},新製品に対する明. 的因子分析の結梁か・ら,臼伊双方の製造企業に. 確に規定された目標(STR_Gl),新製品に関. おける新製品開発活動を特徴づける6つの測定. する確かな戦略の策定と共有(STR_G2)1,企. 尺度が信頼性と妥当性を備えていると判断され. 業目標を達成するために新製品が果たすべき役. 惹.それらは,新製品のアーキテクチャ. 割の明確化(STR_G3)に関する質問項目から. (SANP),供給業者の関与(SSL),顧客とのリ・ (SNPDP), i新製品]醗1略 (SSG),開・発能力. 構成され,開発能力(SNPDC)は,競争の展 開や顧客二コズを1前もって把握できる能力 (UP_FRONT͡CAPユとUP_FRONT_CAP2),. (SNPDC)‘Aである.・’. 新製晶技術を革新し,製造技術を改善する能力. 3.2、新製品開発に関する測定尺度の構成. ンケージ(SCL),新製品開発プロセス. (TECH_CAPユとTECH,−CAP2),革i新的組織風.
(6) 122 (284). 横浜経営研究 第26巻 第,2号(2005). 土(CULTURE)を測るものである. ‘いずれの測定尺度に閲しても,クロンバック. れず導入された,4=大多数の新製品が予 定どおり遅れず導入された,5=すべての. のa係数はO;6を超え,因子負荷量もすべてα5. 新製品が予定どおり遅れず導入された,の.. 以上である.イタリァ企業に対する開発能力. 5点尺度). (SNPDC)のみ,固有値が1を超える因子が2. f)TTM_RED:新製品市場導入時間の短縮. 』bつ抽出されたが,第「因子の寄与率は50%程度. (1=いずれの新製品も短縮できなかった,. あり,因子負荷量もe;6を超えているため,こ. 2 ==少数の新製品についてのみ短縮できた,. の測定尺度を5つの質問項目をすべて構成する. 3=半分程度の新製品で短縮できた,−4 =. ことに特段の問題はないと判断された.. 大多数の新製品で短縮できた,5=すべて. 以上の6つの測定尺度はすべて新製品開発成. の新製品で短縮できた,の5点尺度). 果の潜在的決定要因とみなされ,後の回帰分析. g) NNOVAT:新製品の技術的革新性(1 ==い. の独立変数となる.なお,各測定尺度の値は, 関連する複数の質問項目’の平均値が用いられる.. ずれの新製贔にも技術革新がなかった,2 =少数の新製品めみに技術革新があった,. 個々の質問項目は付録に掲載されており,すべ. 3=半分程度の新製品に技術革新があった,. て5点リッカート尺度で回答することが求めら. 4=大多数の新製品に技術革新があoた,. れた.. 5=すべての新製品に技術革新があった, の5点尺度). 3,.3 新製品開発成果‡旨標. h)QUAL_CAPi新製品による顧客ニーズ満足. 質問票において,回答者は以下の8つの成果. (1=いずれの新製品も顧客ニーズを満たせ. 指標についてそれぞれ評価することを求められ. なかった,2=少数の新製品のみが顧客ニ. た.. ーズを満たせた,3=半分程度の新製品は. a)PROFIT:2000年におけるi新製品(1998年 から2000年の間に市場化されたもめ)によ. 顧客ニーズを満たせた,4=大多数の新製 ・ 品が顧客ニーズを満たせた,5=すべての. る収益目標達成度(1=全く不満足,2=. 新製品が顧客ニーズを満たせた,の5 ,pt,.尺. 不満足,3=一応満足,4=かなり満足,. 度). 5=大満足,の5点尺度). REV PERCを除く成果指標にっいてはすべ. b)PROD..SUC:競合企業と比較した新製品全. て主観的判断が求められる.. 体の競争力(1=非常に劣っている,2= 劣っている,3二同水準,4=優れている, 5=断然優れている,の5点尺度). 4.新製品開発成果指標間の関係 成果指標に関する最初の疑問は,それらが実. c) REV._PERC:2000年における新製晶による. 際には同一のも1の1とみなされるのか,言いi換え. 売上の割合. れば,何らかのひとつの指標に集約されうるの. d)REV_G O’AL:2000年における新製品による. か,という問題である.そのような潜在的要因. 売上目標達成度(1一非常に低Vl ,2=低 い,3=期待どおり,4=高い,5=断然高. を探るべく,8つの新製品成果指標すべてを含 めた因子分析を行った.表2には,バリマック. い,の5点尺度). ス回転後の因子負荷量行例が示されている.. e)ON_TIME:新製品の市場導入時期(1=す. まず,日本企業については,固有値が1超え. べての新製品が予定より遅れた,2=少数 の新製品のみが予定どおり遅れず導入され. る因子が3つ抽出されている.第一因子は収益. た,3=半分程度の新製品が予定どおり遅. 割合といった財務的な指標および全体的な競争. 目標や売上目標の達成度,新製品による売上の.
(7) (285‘) 123. 新製品開発の国際比較(松井美樹). 表2 新製品開発成果指標の因子分析 1. PROF工T. (b)イタリア. 日本. (a). 一第一因子. 第二’因子. α7872. 0.2760. 第一因子. 第二因子. 0.0290. 0.8337. PROD SUC . 一〇.0568. 0.0298. 一〇.0842. 0ユ446. 第i三因子 ’−. O.0556. PROF工T. 0.5356. ’033U. 02347. 0.5218. α0985. 0.2530. REV PERC 一. REV GOAL 一. 0.8263. 一dO534. 0.0953. REV GOAL 一. 0.1677. 0.8483. ON T工ME. 02431. 二〇.0765. α8546. ON TIME 一. α8469. TTM RED ’ 一. 1. ソ0222. 0.4306. 0.6890. TTM RED・ 一. 0.8806. 工NNOVAT. 0ユ529. 0.9094. 一〇.0675. INNOVAT. QU旺一CAP. 0.1725. 0.6371. 03443. QUAL_CAP. PROD SUC 一. 』REV PERC 一. 一. (c). 第一因子. PROFIT PROD SUC 一. ’. 謫. 因子. .02023 0.7484. 0.2931. O.0894. 0.7787. 0.1351. 一〇ユ506. 0ユ479. ’0.1469. 一〇.0218. 0.0379. 一〇.U14. α0371. 0.1108. 一〇.0942. 0.1948. 一〇.7820. 0.0803. α0842. 0.8595. 一〇.1546. ・−. 第四因子. 第三因’子. α2481. 0.7563. 一〇.0157. 0.2753. 0.2520. 0.0460. 一〇.0054. ‘. O.0263. 0.1449. α1348. 0.8464. 0.0666. 0.8857・. 0ユ556. 一〇.0540. REV GOAL 一. 第四因子. プール ・サンプル. ・0.6926. REV PERC 一. 第三因子. ON T工ME. 一〇.0335. 0.1504. 0;8541. 一〇.0237. TTM RED 一. 』0.1683. 一〇.0]27. 0.7981. 0ユ563. 一. 、.. INNOVAT. 一〇.7876. 一〇.0680. 一〇.0397. 0.374ユ. QU飢一CAP. 0.6756. 0.1842. 0.2275. 一〇.3424. 力と関連しており,第二因子は新製:品の技術的s. これらの結果から新製品開発成果の一次元性. 革新性と顧客満足,第三因子は時間的な成果指. を立証することは全く不可能であり,それとは. 標に影響を及ぼすものと考えられる.イタリア. 逆に,新製品開発成果は複数の次元から捉える. 企業については,、4つの因子が発見された.第. べきものと結論づけることができる.また,1日. 一因子が時間的な成果に強く関わるものであり,. 伊企業の間には,因子構造に明らかな違いがあ. 第二因子は収益目標や売上目標の達成度に影響. ることが立証されたが,各因子が何を表すかを. する要因とみなされる.第≡因子は顧客満足と. 解釈することはかえって困難になってしまっ・た.. 全体的な競争力,第四因子は新製品の技術的革. 両国に共通した因子と見なしうるのは,時間的. 新牲と新製品による売上の割合との関連を示唆. な成果指標ON_TIMEとTTM三REDに影響を及. するものであるが,このような組み合わせパタ. ぼすと考えられる因子(日本企業の第三因iT− ・r. ーンは日本企業には見られない.両国の製造企. イタリァ企業の第一因子,プール・サンプルの. 業をプールしたサンプルについても,やはり4 つの因子が抽出された.’ちょうど国別の分析結. 第三因子)のみである.特閥的な成果指標 ON_TIMEとTTM_REDには確かに有意な相関、. 果を折衷したものになっているが,’どちらがと. 関係があるが,相関係数はイタリア企業にりい. 言えぱイタリア企業の因子パターンに近い.. てO.422,日本企業についてはO,385iE9度で,両. 者が同一とみなせるほど強い閲係とは言い難い..
(8) 横浜経営研究 第26巻 第2号 (2005). 12{1 (286). 表3 国別タミー(ID)を含んだ回帰分析. PROFIT. 従属変数. t値. 係数. 係数. 係数. t値. t値. 係数. t値. 0.8791. 正8952. 4.0737. 一22320. 1.3915’. 2‡7368. 2.0292. 216276. 0.5555. 0.8666. 56.1226. 2.2165. 一〇ユ742. 二〇2427. 一〇.0053. 一〇、0452. 0.0270. 0.28ユ9. 3.9829. 1.0221. 0ユ544. 1.4190. 一1.0967. 一〇2373. 一〇ユ245. 一〇.9593. 1014538. 2.9615. 一〇.0367. 一〇3663 .0.3328. 甜. IDSANP. 0ユ030. 0.7399. 0.1021. ・0.8962. SSL. 0.0803. 0.7493. 一〇.0442. 一〇.4937. IDSS正. 一α0888’. SCL IDSCL. 一〇.0699. S蕊PDP 工DSNPDP. RE草GOAL 一. REV 一. 0.4780. constant. ・SANP. PERC. PROD. 一〇.6554. 0.0158. 0.1426. 一8.7477. 一1.9868. 一 〇.0416. O.3422. 一〇.2667. 一1.5379. 一9.2860. 一1、3651. 0.0350. 0ユ830. 0.0839. 03715. 1−−. 一〇.0097. 」0.0釦2. 0.0943. 0.4654. &2388. 1.0281. 0.2623. 1.6132. 一〇.002ユ. 一〇.0147. 1.8882. 0.3478. α0269. 0.1767. 一〇.0949. 一〇.5383 一α9828 「. 一〇.2783. 一1.4735. 一〇ユ782. 一1.0988. 一5.9824. 一〇.9544. 一〇.1592. 一LO206. 0.024工. 0.1899. 8.6771. 工。6830. 一〇ユ434. 工DSSG. 0ユ472. 0.7257. 0.1070. α6504. 一5.4048. 一α8089. 012788. SNPDC IDSNPDC. 0.5792. 3.0664. 5.1148. 1工.0470. ユ.7661. 0.3624. 2.0519. 三1.2355. 一〇.1467. 一〇.6574. SSG. ’二1.9913. 一〇.4763. 従属変数. 一〇N 一. TIME. 係数 ● モ盾獅唐狽≠獅. 、 1.8020. t値 2.5661. 一〇.3064. 一1.5693. TTM 係数 0.7629. 一9.7515. ㎜OVAT. 係数. t値. t値. 1.4747. QUAL_CAP 係数. 0.9602. 0.4ユ84. ,016517. ’2.3803 L−. O.3364. t値 4.4809 O.4483. 一α8034. 一α8θ98. 0.9478. 0.8445. 2.2226. 2.4507. 0ユ584. 1.0546. α0823. 0.4843. 0.0886. ’ 0.6448. 0.1200. 1.0559. 一〇.0848. 一〇.4727. 一〇.0456. 一〇.2250. 0.0321. 0.1958. 一α2170. 一1.5998. SSL. 0.0076. 0.0546. 02504. 1.5972. 0.0373. 02946. 一P.0353. 一〇.3364. 工DSSL. 0.0437. α2525. 一〇.3185. 一1.6270. ・α0038. 0.0238. 一〇.0389. ・−. 内 0.0788. α3012. 一〇.2594. 一〇.8764. 一〇.0773. 一〇.3234. α1483. 0.7496. 一〇.2049. 一⑪.8735. 0.0281. 0.1771. 工D L. SANP IDSANP. SCL HDSCL ’. rNPDP. 、. 一α0363. 一〇ユ169. 02656. ・0.0775. 03689. 0.2770. 0.757⑪. α0329. 0ユ161. 1ユ660. 02892i. 1.5065. F. 1−. O.2975. 工DSNPDP. 一〇.0873. 一〇.3583. 一〇.3158. 一1.1461’. 一〇.2568. 一1.1533. │0.1398. 一〇.7589. SSG IDSSG. 一〇.3563. 一工7666. 一〇.2064. 一〇、9045. 0.0040. 0.0218. 一〇.0505. 一〇.3309. α3662. 1、40臼. 0.5554. 1.8784. 一α0445. 一Gユ862. 0.2525. 1.2774. 0.5587』. 22936. 0.5050. 1.8326. 0.5G41. 22637. 0.2260. 1.2268. 一〇.6230. 一〇.5473. 一1.5704. 一α2798. 一〇.9936. α3925. 1.6844. rNPDC 一. IDSNPD C. 一dユ919. 工DS????=工D×S????. したがって,,本論文では8つの新製品開発成果. を分析してい1る.Clafk and Fujimote[1]・お. 詣標を別個の成果指標と見立てて,それぞれを. よびWheelwright and Clark[9]は新製品開. 従属変数とする回帰分析を行うこととした.な. 発における時間的成果の重要性を強調し,新製. お, Filippini, sa㎞aso and TessarOlo [2] }ま・イ. 品開発プロセスや実践活動がそれらに与える1イ.. タリア企業について時摺的成果指標の決定要因. ンパクトを追求している.Matsui[5ユは技術.
(9) 新製品開発の国際比較(松井美樹). (287) 125. 表4 新製品による収益目標達成度(PROF1丁)の回帰分析 日本. 係数 t値 constant. SANIP. SSL. SSG. SNPDC 決定係数 自由度修正済. ?闌W数 F値とP値. 係数 t値. 係数 t値 0.1032 r6541. 一〇.0085 −0.0956. 0.0475 0.7405. 一〇.0797 −0、5742 ・− O.0145 −0ユ366. 02623 正7697.. 一〇.0160 −0ユ552. 0.0295 0.3624. 一〇ユ592 −1ユ195. 一〇.012] −0.0868. 一〇ユ012 −1.0442. 0.5792 33640. 0,1029 0.6534. 0.3240 3。1299. 0,263. 0,041. 0ユ97. rO.036. 3.991 0.002. プール/田本+イタリア). 1.4866 4.0491. 0.4780 0.9644. 一〇.0699 −03754. SNPDP. プール・サンプル. 一α0053 −0.0496 . 0.0977 1ユ926 0.0803 018220・. SCL. イタリア. 0,117 0,081 一. α537 0.779. 開発への関与がサイクルタイム等のオペレーシ. ’. 3.283 0.005. 1.q25 0.442. とが分かる.一方,IDSNPDC(=]D×SNPDC). ョナルな時間的成果を改善する効果もあること. の係数は一 O.4763であり,開発能力が収益目的. を示している.. 達成度に与えるインパクトは日本企業よりもイ. 5.新製品開発成果の決定要因. タリア企業の方がずっと少ないことを意味しで. いる.t値からこの相違は5%水準で有意であ. 次に,前節で検討した8つの成果指標を従属. る.i実際,イタiJア企i業にとって開発能力が収. 変数とする回帰分析により,5つの仮説を順次. 益目的達成度に与えるインパクトは0.1029. 検証していく.日伊企業を合わせたプール・サ. ←O.5792−O.4763)に過ぎない.これは有意な. ンプルに対して,国別ダミー変数(ID)を導. 因果関係と言えるのだろうか.この問題に答え. 入した回帰分析を行った結果が表3である.. るには,イタリア企業だけをサンプルとして;. 工Dは当該企業がイタリアに立地していれば1,. ダミー変数は使わず6つの測定尺度を独立変数. それ以外は0の値をとる変数である.各測定尺. とする回帰分析を行っでみればよい.当然,サ. 度の係数は,従属変数である成果指標に対する. ンプル毎に係数の値は異なってよい.日本企業,. 影響度合いを表すが,それは日本企業のみに当. イダリァ企業,プール・サンプル毎に回帰分析・. てはまる.各測定尺度に工Dを乗じた独立変数. を行った結果が,表4の収益目標達成度. の係数は,各測定尺度が成果指標に及ぽす影響.. PROF工Tから表11の顧客満足QUAL_CAPまで. についでの日伊企業間での相違を表す.この係. に纏められている.表4から明らかなように,. 数が正であれば,その測定尺度が成果指標』:与. 開発能力が収益目的達成度に与えるインパクト. えるインパクトはイタリア企業の方が強いこと. は,イタリア企業にとっては全く有意なもので. を意味する.開発能力SNPDCが新製品による 収益目標達成度PROFITに及ぼす影響を例にと. はない.. また,、表4からは,日本企業についてのみで. ると,SNPDCの係数はO:5792であり,t値も大. あるが,新製品開発プロセスSN PDPが新製品. きいことか・ら,日本企業においては、.開発能力. による収益目標達成度に対して腿界的な影響を. がJl又益目的達成度に有意なli杉響を与えているこ. 与えていることが見て取れる.イタリア企業に. ‘.
(10) 横浜経営研究 第26巻 第』2号(2005). 126 (288). 表5 新製品全体の競争力(PROD ISUC)の回帰分析 プー」レ・サンプル. 日本 ● ㌔. constanLt ’. 係数 t値. 係数 t値. 係数 t値. 1、8952 4ユユ43. 2.4507 5.5115. 2.2693 717061. rANP. @α0270 02847. ソ1291 20781. @0.ユ037 2.0939. DSSL. │0、0442 −0.4986. │0.0284 −,α4320. │0.0293 −0.5800. rCL,. │02667 −1.5533. │0ユ724 −1.6306. │0.1809 −2.1500. rNPDP. │0.0021 一α0148. V0ユ803 −2,3020. 黹ソ1562 −23879. @凹241 0.1918. @0ユ3U 12433㌦. @α0977 1.2718. rNPDC. @0.7928 5ユ658. @0.4864 4.0643. @0.58061 7.0486. ゥ由度修正済. ?闌W数 e値とp値. 0,346. 0,378. O,308. O296. E0354. U.353 0.000. U.873 α000. P5.323 0.000. 0,366. ⊥ ). @ 、. rSG 決定係数. プール/(日本剥タリカ. @ F. 」. ソ981 0.548. 表6 新製品による売上の割合(REV_PERC)の回帰分析 日本. 係数 t値 constant. SANP SSL. SCL. SNPDP SSG SNPD C 決定係数1. 自由度修正済. 決定係数. F値とP値. プール・サンwプル. イタリア. 係数 t値. 係数 t値. 16.0ユ43 0.9390. 一1.8785 −0ユ497. R、9829 09737. 2.8862 1.2144. 3.0343 1.4257. 10.4538 2.82113. 1。7062 α6782. 一40.1083 −2ユ263 皐. 、. ユ. U.0346 2.7977. │9.2860 −1.3005、. 一1:0472 −0.2586. 一L8483 −0.5101. 1.8882 033ユ4. 一4、0941 −13667. 一2,9047 一工.0404. 8.6771 1.6033. 3.2723 α8054. 712235 2.1758. 11.0470 1.6825 一. 0.322 ▲七. プール/(日本+イ列ア). 0.3587 0.1006. 1.2956 02815 1. 0,067. 0ユ27. 一〇.005. 0,092. ▲. 0,260. 5.150 0.000 七 〇.927 0.481. 」. R.627 0.002. 1.1工3 0,261. とっては,新製品による収益目標達成度はいか. 影響{ま顕著で有意であり,係数値はO.4864に上. なる測定尺度ともそれほど強い関係を持たない. る.さらに,イタリア企業については,新製品. ようである.L. 全体の競争力に対して,新製品のアーキテクチ. 表3から,開発能力が新製品全体の競争力 PROD_SUCに与えるインパクトも日伊間で多 少異なることが分かる.イタリア企業の方が. ャが有意な正の影響を及ぼすのに対し,仮説に 反して,新製品開発プロセスは有意な負の効果. D.3064だけ係数が小さい.日本企業については,. 新製品による売上の割合REV_PER¢につい. その係数がα7928という大きな値を示し,t値も 極めて高い.表きによると,イタリア企業につ. ては,供給業者の閥与SSLの効果に日伊間で有 意な差がある.表6から,日本企業については. いても開発能力が新製品全体の競争力に及ぼす. このインパクトが有意な正の値であO:たのに対. をもつ. ‘.
(11) 新製品開発の国際比較(松井美樹). (289) 127. 表7 新製品による売上目標達成度(REV..,.GOAL)の回帰分析. 日本. 係数 t値 constant. イタリア. プール・サンプ」レ. 係数 t値. 係数 t値. 1.3915 3.0380. L2173 2.2283. 1.2351 3.6860.. SANP. (0.1544 1.5752. α0299 0.3913. 0.0631 1ユ122. SSL. 一α0367 −0.4066. 0.0049 α0610. 一〇.0124 −02148. 0.0350 02032 、 0.1189 α9154. 0ユ193 12350. SCL. SNPDP SSG ’. SNPDC 決定係数. プr・ル/(日本刊タリカ. 1. 〔L. α0269 0ユ961. │0.0680’一α7073. 一〇.0509 一α6851. 一〇.1434 −110910. 0.1354 1.0448. α0213 0.2415. 0.3624 2、2777. 02157 1.4669. 0.2850 3.0128. 0ユ64 ∵. 0ユ2ユ. α089. 0.0531. 0,107. 2.196 α054. 1.788 0.ユ1’2. 4ユ54 0、001. 。 0ユ41 一. 自由度修正済.. 決定係数. F値とP値. 0.981 0.546. 表8 新製品の市場導入時期{ONJIME)の回帰分析 日本. 係数 t値 constant. SANP. イタリア. プー」レ・サンプル. 係数 t値. 係数 t値 L. 1.8020・ 2:6649. 0,9986, 13821. 1.6593 3.4653. ・0.1584 ユ.0952. α0737 0.7296. 0.0615 0.7564. SSL. 0.0076 α0567. 0.0513 0.4799. α0776 0.9407. SCL. 0.07881 0.3128. 0.0425 02475. 0.0480 α3478. SNPDP. 0.0775 0.3831. 一〇.00981一α0770. 0.0407 0.3823. 一〇.3563 −1.8346. 0.0099 0.0579. 一〇.0297 −0.2351. 0.5587 2.3819. α3668 1.8858. 0.2242 1.6550. SSG. SNPDC 決定係数 自由度修正済 決定係数. F値とP値. プール佃本矧列ア}. 0,153. 0,089. 0,055. α078. 0,019. 0,018. 2,045 0.071. 1.278 0.277. 1.485 0ユ87. 1.053 0.377. し,イタリア企業については無視できる程度の. 両者とも係数が0であるという帰無仮説を棄却. ものに過ぎないごとが分かる.. できるほどそれらの絶対値は大きくない.その. 表、3によると,新製品戦略SSGが新i製品によ. 他に,日本企業にっいては,新製品による売上. る売上目標達成度REV_GOALに与える効果に. 目標逮成・度REV_GOALに対して,開発能力. 関して,日伊企業間で限界的な相違があること. SNPDCが有意な効果を持ち,新製品の1アーキ. が示されている.ただし,表7に端的に示され. テクチャSANPも限界的なインパクトを与える. ているように,いずれのサブサンプルにおいて. ことが示された.. も,宥意な影響は認められない.係数の値は日 本企業については一〇ユ434,イタリア企業につ. 表3によると,新製品戦略SSGが新製撮市場 導入II寺期ON_TIMEに与える効果に関しても,. いては0.1354で確かにある程度の開きがあるが,. 日伊企業間で限界的な相違があることが示され.
(12) 横浜経営研究 第26巻 第2号(20G5). ユ28 (290)・. 表9 新製品市場導入時間の短縮(下「M_RED)の回帰分析 日本. 係数 t値. イタ’リア. プール・サンプ』レ. 係数 t値. 係数 ・t値. 1.7107 1.9823. 工.1097 2ユ004’. 0.0823 α5456. 0.0367 0、3041. α0633 0.7058. SSL. 02504 工7995. 一α0681 −0.5335. 0.0652 0.7167. SCL. 一〇.2594 −019874. 0.0062 0.0304. 0.0工77 0.1166. SNPDP. 02770 1、3137 1− O.0388 −0.2553 α3490 1.7050 一〇2064 −1.0190. 0:0218 0.1857. 一α0423 −0ユ821. 0ユ975 1.3211. constant. α7629 1.0819. S二ANP. プール/(日本+イタリア) 、. 、へ. 一Aメ. SSG. SNPDC. 0.5050 2.0647. 決定係数. 0,155. 自由度修正済. 0,08]. 決定係数.. :. α0987 0.7084. 0,057. α057. 一〇.015. α02. ◆. F値とp値. 2.085 0.066. 0.790 0.580‘. 1.529 0ユ72. 1.001 0.497. 表1e 新製品の技術的革新性(1NNOVAT)の回帰分析. ’. 日本. イタリア. プール・サンプル. 係数 T値. 係数 t値. 係数 t値. 1.4135 32326. 亡onstant. 0.4184 0.6780. SANP. 0.0886 0.6708. 0.1206 L3054. 0ユ611 2ユ697. SSL ’. 0.0373 ’03065. 0.0411 0.4203. 0.0282 0、3740. O.0773 −0.3365. 一α0444 −0.2824. 0.0125 0.0991. SCL SNPDP SSG. SNPDC 決定係数 自由度修正済. ?闌W数 F値とP値. 1−. α2892 1.5673. 0.0324 α2783. 0.0574 0.5910. 0、0040 0.0227. 一〇.0405.一⑪.2580. 一〇.1005 −0.8709. 0.5041 2.3550. α2242 1.2595. 0.479工 3.8735. 0,227. 0,061. 0,180. 0,159. 一〇D11. 0ユ48. 3.337 0.006. プール/(日本÷イタリア). 0.844 0.540. 5.608 0.000. ユ.050 0.382. ている.日本企業については,この効果は負で,. ないが,負である.’このインパクトについても,. しかも有意であるi日本企業ど比べると,イタ. イタリアの方がより強力と判断される.供給業. リア企業の方がこの効果は確かに大きいと言え るが,表8に示されているように,係i数の値は. 者の関与SSLや開発能力SNPDCが新製品市場 導入1時間の短縮TTM_REDに与える影響につ. O.0099で,ほとんど0と考えて差し支えない.. いても,日伊企業間で限界的な差異が見られる.. 新製品戦略SSGが新製品市場導入時間の短縮. ただし,これらの影響は日本企業の方がより強. TTievf_REDに及ぼす影響に関しても,日伊企. いとみなされる.表9の回帰係数は,日本企業. 業間1で有意な相違が存在する.表9によれば,. については有意な正の値であるのに対し,,イダ. イタリア企業の係数の値は正で,しかも有意で. リア企業については負であり,0と有意に異な. あるのに対し,日本企業の係数の値は有意では. らない..
(13) 戸. 新製品開発の国際比較(松井美樹). (291) 129. 表.1・1新製品による顧客ニーズ満足(QUALCAP)の回帰分析 日本. 係数 t値 constant. 2.3803 4.5431. SANP. 0ユ200 1.0706. SSL SCL. SNPDP SSG ・. SNPDC 決定係数 自由度修正済. 決定係数. F値とp値. プール・サンプル. イタリア. 係数 t値. プール/田本材列ア〕. ・係数 t値. 2.0439 3.8112 一〇.0250 −0.4166. 一α0353’−0.3411. 一〇.0742 −0.9361. 0.1483 0.7600. 一〇.0583 −0.9567. 一〇.0566 −0、4439. 0.0323 013171. ,0.028ユ 0.1795. 一〇.1117 −1ユ828. 一〇.036ユ ー0.4594. 一〇.0505 −0.3355. 0.2021 1.5884. 0.0926 α9913. 1 0.2260 1.2438. 0,6186 4.2853. 0.4733 4.7257. 0,1ユ5. 0,3ユ3. 0,037. α260. 1.476 0.200. 5.924 α000 , 6.949 0.000. ∼. 1. 新製品の技術的革新性皿qNOVATに対する影. ’ 0.ユ83. 1.006 0.486. タリア企業を両方含んだプール・廿ンプルを用. 響については,両国企業間で顕著な相違は見ら. いた回帰分析と日本企業のみあるいはイタリァ. れなかった.ただし,表10の結果から,新製品. 企業のみを含むサブサンプルを用いた回帰分析. 開発プロセスSNPDPと開発能力SNPDCがこの. を行い,サンプルを二分して,異なる回帰係数. 成果指標に及ばす効果は正であることが確認さ. の値をとることを認めることにより,どれだけ. れるが,有意な結果が得られているのは,日本. モデルの説明力を改善することができるかを分. 企業についてのみである.. 散分析によって評価すればよい.表4から表U. 開発能力SNPDCが新製品新製品による顧客 ニーズの満足QUAL_CAPに与える効果につい. に示されているように,いずれの成果指標に関 しても,サンプルを二分することによって回帰. ても日伊企業間で限界的な相違がある.ともに. モデルの説明力が改善されたという証拠を見出. 正の効果が確認されているが,日本企業につい. すことはできなかった.. ては有意な結果ではない.イタリア企業につい. 以上から,新製品開発活動に関する測定尺度. ては,係数の値がO.6ユ86で有意性も非常に高い.. がその成:果に与える効果について,両国間で大. 新製品のアーキテクチャSANPが顧客満足に及. きな相違点はなく,共通の成果決定要因を解明. ぼす影響についても両国企業間で若干め差異が. することができると判断される.最初1に提示し. 見られ,日本企業に対する影響の方がより大き. た仮説のうち,顧客とのリンケージが成果向上. いと推定できる.表11によれば,新製品のアー. に繋がる証拠は発見できなかったが,それ以外. キテクチャSANPの係数は日本企業については 正,イタリア企業については負の値となってい. の新製品活動は何らかの新製品成果指標に影響. るが,ともに有意な結果ではない,. 果指標に対して開発能力が強い影響を及ぼすこ. 表3に示された結果を全体要約すれば,新製 品開発成果の決定要因について日伊企業問で顕. とが見出されたが,このことは新製品開発成果 を改善するために技術とマーケティングの能力. 著な差異はないということになろう.このこと. が特に重要であることを示唆するものと言えよ. をより厳密に立証するためには,日本企業とイ. を及ぽすことが明らかとなった.いくつかの成. う..
(14) 横浜経営研究 第26巻 第2号{2005) 一“. ユ30 (292). it_. [6]’Matsui, Y., R..Filippini, H I{itanaka, and O. Sato. ・6 ., 結言命 ・. 、 .“. {論では,新製品開発の実践活動,新製品開. 発プロセス,新製品戦略,開発能力がその成果. /2003},’占A皿Elnpiric垣Analysis on New ProdUct. Develqpment Performance in Japanese and 、’lt’alian Manufactu五ig Co肛IPaniesl打PtoOeedings・ of tl]e.34亡h 」4刀刀ロal.[Meeti刀g of Dlec)’sl’o」コ Scfe皿ces lnS亡itute, Washing亡on, D.C., PP.1・(i・. に及ぼす影響を示すとともに,新製品開発に関. [7] S,¢・hon・be:9er.:R. 」, 口986), Tl「orld Class. する技術とマーケティング而面の能力が何にも. Manufac加血9’丁力e工eSSO皿S of S∫mp∫∫φ亡y. 増して重要であることを指摘した.日’本とイタ. APP∫∫ed Free Press, New York, Nヱ. カアそれぞれ固有の影響もいくつio)it見された. [8ゴ Sqbroeder, R. G and B耳. Flynn(eds:){2001),. 」ヨ「∫9距Performante』Ma血ufa c亡uri刀9’ G∫ロ占a∫. とはいえ,新製晶開発活動の普遍的効果により. Perspectives, John Wiley&Sons, NTew York,. 注意を向けていくべきものと思われる.. 笹Y.. 今後の課題として以下めような点が挙げられ る.本論では8つの新製品開発成果指標を個別 に用いたが,例えば,時聞的成果,財務的逮果,. [9] 董箪heelwfi宮ht, S. e.t・and I(, B. Clark’ぱ992)i. 1∼已vol1」亡∫o刀∫z互r1富 Produc亡 Developme」コ亡こ. Quan’tUi刀Leヨ11s加5pee己E甜c∫e刀c兄and Qロヨ」∫亡況Free Press, New York, NY.. [工0]Womack,工P., D. Jones and D. Roos(1蛆01 The. 革新性成果というように,・より少数の成果尺度. Mac1]如e亡力a亡C加皿ged・亡he PTTOr∫d, Rawsen. を開発することが望ま才しる.第二に,.特にイダ. Associates, New York, NY.. リア企業に関する回帰モデルの説明力を高める ことが必要であろう.ま’たj新製品開発の実践. 付録:測定尺度の売めの質聞項目. 活動,プロセス,戦略;能力の1間の関係を取’り. 1)i新製品のアーキテクチャ(SANP). 入れたより統合度の高.い分析モデルの開.発にも. 新製品の部品共週化の水準は以下のどれくらい でしたか.(ARCH_STD) . 11=非常に低い,2=低い.、3=中程度(複数の. 着手すべきも.めと考えられる... 参考文献一 [1]Claτk, K. M., and T. Fujimqto口991), Prodロc亡 』1)e、τe」OP」コ1〔ヨnt Pelr」『or11コal】〔;e: S亡」Ta tegy,,. ・Org日且izヨ亡fo皿,ヨ刀d Ma∫1age1ηe11亡i刀 亡h e 研o」■1d. Auto lihdロ5try, Harvard’Business School Press,. Boston, MA −, 〔2]Filippini, R, L. Sa㎞as四nd P. Tessarolo{2004},. 岬Product Development Tlme Performance: IIlvestigating the Effect of I皿teractions between DriverS,” ∫oロ1r皿al o王Prodロc亡 1h、nova tion Ma刀agem已n t, Vol.2], pp.200−215. [3]宜ameL G., and C K Prahalad(1994), Compe由g 丘}rti]e Ft」亡ure,]ilarヤard IBusiriE…ss School Press,. Bostbn, MA, ’ [4]Jain, D.・(20G1},“Managing New Product for Strategic Competitive Advant.age,” in Iacobucci,. 新製品が部品を25%以上共通利用している)rt 4 =高い,5=非常に高い ’ 「 新製品のモジュrFル化の水準は.どれくらいで.し たか.(ARCH_MOD)’ 1=非常に低い,2=低いi.3 一:中程度,{重要な. モジュールが複数の新製品、で共遜利用されてい る)’,4・=商い, 5=非常に高い. プラットフt一ムの恵想を用いて新製品を設計 し,派生製品を得るiことができましたか.. (ARCH_PLT) 1=新製品設計ではプラツ}フオームの思想はと らなかった 2三少数の新製品のみプラットフ,1・一ムの思想を. 1採用して設計された , 3,#半分程度の新製品がプラットフt一ムの思想. を採用して設計された ’4=大多数の新製品がプラットフt’一ムめ思想を. [5]Mats Ui, TYI.(2002},“ Contribution of. 採用して設計さ’れた ’ 1 5=すべての新製品がプラットフオームの思想を 採用’して設計された. MapufaCtUri’ng Department to Technology’ Development:, An EI皿pifiCal Analysis fot. 新i製品開発に供給業者が関与・しまーした.か... D.{edl},亮e1∫ogg o刀Mari肥ting, Jdhn Wiley& Sons, New York, NY, pp.13(>147. MaChi皿ery. Electrical and Electronics, and AutoMobile、’Plants in Japan,”工nterna亡ional lournal of」PrOri「ロcぼ011 EconO皿lics, VoL 80, No.2,. PP 1851971. 2)供給業者の関’与 (SSL) ’ 一(SUP_工NV1),. 1=全く関与しなかった,2=閲与したが,その 程度は低かった,3=少数の部品のみ供給業者が 設計した,4:い.くつかの部品.とモジュールを供.
(15) 新製品開発の国際比較(松井美樹). (293) 131. 新製品開発過程で顧客の声を聞いたことがどれ. 3=少なくとも半分の新製品であった,4=多数 の新製品であった,5=殆どすべての新製品であ った パイロット生産の段階で新製品に何らかの修正 を行いましたか.(EAIRLY_MO) 1=行わなかった,2=少数の新製品でのみ行っ た,3二少なくとも半分の新製品で行pた,’4= 多数の新製品で行った,5=殆どすべての新製品 で行った ・ ,新製品に閥して何らかの新しい生産工程を用い. くらいありますか.(CUST_MTCI) −. ましiたか.(PROC_ENTG)・. 1=全くない,2=少数の新製品でのみ聞いた, 3=半分程度の新製品で聞いた,4=犬部分の新 製品で聞いた,5=すべての新製品で聞いた 顧客のニー一ズに関する情報を得るために,情報 ネットワークを介して電子的に連結されていた. 1=全く用いな克った,2=少数の新製品でのみ 7用いた,3=少なくとも半分の新製品で用いた, 4=多数の新製品で用いた,5=殆どずべての新 製品で用いた 新製品’開発のさまざまなフェーズに関して,以. 顧i客ばどれくらいあIJ i’ましたか.(CUST」[NV2). 下のどのようなアプローチを取りましたか.. 1=全くない,2=少数の顧客のみ,3=主要顧. (ovERLAP).. 客,4=多数の顧客,5・T=殆どすべての顧客. 1=すべて逐次的,2=大部分のフz一ズで逐次 的,3=かなりのフェーズでオ・一バーラップ, 4=大部分のプェーズでオーバーラップ,5=す べてのフェーズでオーバ’ラツプ. 給業者が設計した,5=多数の部品とモヲユール を供語業者が設計した 新製品の設計における協力のため,電子的情報 ネットワrクを利用した供給業者はどれくらい. ありましたか.(SUPJNV2) ” 1=全くいなかった,2=少数の供給業者のみ, 3=主要供給業者,4=多数の供給業者,5=殆 どすべての供給業者 3)顧客とのリンケージ(SCL). 異なる職能分野の人から構成された開発チーム を用心・ましたか.’(TEAM_USE). 1−=全く用いなかった,2=殆ど用いなかった, 3=少数の新製品あるいは特定の設計フェーズの みに用いた,4=大部分の新製品で用いた,5= すべての新製品で用いた 新製品開発過程で,設計とマーケティングの間 ’で何らかの統合化の工失や意思疎通がありまし たか.’(INT_D_MK). 1=全くなかった,2=少しあった,3=あった が,、最も重要な段階のみ,4=多く’の開発段階で. あった,5=すべての段階であった 新製品開発過程で,設計と製造の間で何らかの. 統合化の工夫や意思疎通がありましたか. (][NT,−D_MF). 1=全くなかった,2=少しあった,3=あった が,最も重要な段階のみ,4:多くの開発段階で あった,5=すべての段階であった 4〕新製品開発プロセス(SNPDP) 新製品コンセプトに閲してテス・トを行いました. (逐次的とは前後するフェーズで前フェーズ終了 後に次の段階が始まるような場合をいい,オー バーラップとは前フェーズが終了する前に後の フェーrズが並行的に始まるような場合をいう) 5) 新製品li蝿田告 (SSG). 新製品聞発にトップマネジメントの関与があり ましたか.あるいは,新製品開発に関する意思 決定に対してトップマネジメントの支援があり ましたか.(TOP_MG) 1’ =全くなかった,2=支援も閏与も低かった,. 3=少数の開発上の意思決定段階においてのみ支 援と関与があった,4・・=殆どの開発段階で支援と. 関与があった,5=すべての開発段階で強い支援 と関与があった 新製品開発プロセスに指針を与えるために,明 確な戦略が策定され,共有されていましたか,. か. (CONC_TES). (STR_G1) 1=なかった,P“=少数の新製品のみにあった,. 1=全く行わなかった,2=少数の新製品につい てのみ行った,3=少なくとも半分の新製品につ いて行った,4=多数の新製品について行った, 5=殆どすべての新製晶について行った. 3=半分程度の新製品にはあった,4=殆どの新 製品にあった,5=すべての新製品にあった 新製品についての目標(たとえば,売上高,市 場占有率,利益,競争上の地位など)ははっき. 顧客視点を取り入れるようなプロセスを経て,. りと規定されていましたか.(STR_G2) 1=なrdlった,2=少数の新製品のみにあった, 3=半分程度の新製品にはあった,4=殆どの新 製品にあった,5・ =すべての新製品にあった. 新製品の基本設計を行いましたか.(PRE_DESI) 1=全く行わなかった,2=少数の新製品でのみ. 行った,3=少なくとも半分の新製品で行った, 4=多数の新製品で行った,,5=殆どすべての新. 企業目標を満たすために新製品が果たす役割が. 製品で行った 基本設計に関する承認段階がありましたか.. 明確に説明されていましたか.(STR_G3) ・ 1=説明されていなかった,2=少数の新製品の. (PRE_DES2). 1=全くなかった,2=少数の新製品のみあった,. み説明されていた,3置半分程度の新製品では説 明されていた,4=殆どの新製品で説明されてい.
(16) 132 (294). 横浜経営研究 第26巻 第2号(2005). た,5=すべての新製品で説明されていた 6)開発能力 (SNPDC). 新製品開発部門1とそれに閤与する他の職能が, t 市場ニーズや競争の進展について前もって把握. する能力を持っ’ていましたか.. ’(UP_FRONT_CAPI) 1=全くで丁きなかった,2=その能力は低かった,. 3=中程度の能力を持っていた,4=高い能力を 持っていた,5=際立った能力を持っていた 新製品開発部門とそれに関与する他の職能が, ’顧客のニーズについて早期に把握する能方を持 っていましたか.(UIPnFRONTmCAJ?2) 1=全くできなかoた,2:その能力は低かった, 3=申程度の能力を持っていた,4=高い能力を 持っていた,5=際立った能力を持っていた 競合企業と比較Lて,新製品技術を革新する能力 水準はどうでLたか. (TECH_¢AP1). 1=非常に低かっ1た,2=低かロた,3=同じ水準 であった,−4=高かった,5=断然高かった 競合企業と比較して,新製品のために製造技術. 競合企業と比較して,貴社又は巽事業所,貴事 業部の組織風土はどれほど革新指向1的ですか. (CULTURE) 1=非常に低い, ’2={墨い, 3=:同’じ水準, 4= 高㌔、, 5=断然高レ、’. 謝辞 本論文の基礎となった日一本の製造企業に関する. データの収集は,国内5大学の研究者によつて 組織された共同研究グループが日本能率協会コ ンサルティング株式会社および日本能率協会の. 協力を得て実施したものである.イタリア製造 企業のデータは,パドバ大学のフィリピー二教 授を中心とする共同研究グループにより収集さ れた.また,本研究に際して日本学術振興会の. を改善する能力氷準はどうでしたか.. 科学研究費補助金(種目:基盤研究(B),課. (TECHLCAP2) 1=非常に低かった,2t低かうた,3=同1じ水. 題番号:17330084)まり資金援助を受けた.記. 準であっ・た,4=高かった,5=断然高かった. して感謝したい.. [まつい よしき 横浜国立大学大学院国際社会科学研究科教授]. email:’ymatsui@ynu.ac.jp. 〔2005年10月3日受理〕.
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