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ヒト血小板接着・凝集におけるインテグリンシグナルの解析

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Academic year: 2021

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Title

ヒト血小板接着・凝集におけるインテグリンシグナルの解

析( はしがき )

Author(s)

坂野, 喜子

Report No.

平成9年度-平成10年度年度科学研究費補助金 (基盤研究

(C)(2) 課題番号09670150) 研究成果報告書

Issue Date

1998

Type

研究報告書

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/373

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

血小板の血管壁損傷部位への接着および凝集塊の形成は止血血栓の課程に重要で あり,血小板表面のインテグリンが重要な役割を担っている。Bernard-S。。Iier症候 群や血小板無力症ではインテグリンGPIb/IXやGPIIb/IIIaの欠損が原因であること が明らかである0アゴニスト刺激によるinside-OutシグナルがGPIIb/IIIaを活性化し, リガンドが結合するとoutside-inシグナルが生じ凝集が起こることが知られている。 このリガンドを介したoutside-inシグナルにはFAKのチロシンリン酸化が関与する ことが知られているが,詳細は明らかでない。アゴニスト刺激によるinside_。。tシ

グナルはイノシトール三リン酸(IP3)とジアシルグリセロール(DG)の産生による細

胞内カルシウム上昇とプロテインキナーゼCの活性化を引き起こし,情報変換ホス ホリパーゼC(PLC)が重要な役割を演ずる。最近,Gqαの遺伝子欠損マウスの血小 板では,すべてのアゴニストによる凝集が抑制されることが明らかにされ,G叩を 介するシグナル伝達経路の解明が重要である0また,Gqα欠損血小板では,種々の アゴニスト刺激によるshapechangeには変化が見られなかったo shapechangeはア クチンフィラメントの再構築により引き起こされ,GiあるいはG12/G13の関与が示 唆された0そこで,凝集に伴う細胞骨格の変化と関連するシグナリングについて検 討した。 血小板をトロンビン刺激すると,凝集に伴い細胞骨格の再構築を生じ,Trit。nX_ 100不溶性画分に多くのシグナル分子(Src,PKC,PLC,Gi,Gqなど)が移行する ことを,各種抗体を用いたウエスタンブロツティングにより示した。細胞骨格への 移行はインチグリン依存的であり,フィブリノーゲンのアンタゴニストである RGDSにより阻害される。経時的にPLCが細胞骨格に移行するが,PLCアイソフォ ームにより移行の機構が異なっていた。血小板には数種のPLCアイソフォームが存 在し,主なものとしてはβ2,β3,γ1,γ2があり,他に少量のβ1,∂1,β4が検出さ れたo pLCβ3は細胞骨格に移行後,カルパインにより限定分解をうけ100kDaにな り,G蛋白質βγサブユニットにより活性が増強され,凝集に関係した後期のDG産 生に関与していることが示唆された。血小板のGiとGqを構成するβγの種類につ いてそれぞれの特異抗体を用いて検討したところ,GiとGqは同じβ1γ5であるこ とが判明した0以上の結果から血小板凝集には,アゴニスト刺激によるGqαを介する

PLCβ2/3アイソフォームの活性化とインテグリンシグナルにおけるGiのβγによ

るPLCβ3の活性化の連係が重要であることが示唆された。

また,血小板は活性化に伴い種々の増殖因子(リゾPAやスフィンゴシンー1-リ

ン酸)を産生することが知られており,関与するホスホリパーゼD(PLD)やスフィ ンゴシンキナーゼの活性を測定し,それらの活性調節機構を検討した。 - 2

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