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合理性政策体系における政策目的の位置付け エネルギー 環境電力 ガス 政策の達成目標 税負担軽減措置等の適用又は延長期間 同上の期間中の達成目標 政策目標の達成状況 電気事業者の分社化により不可避的に外部化された取引等による追加的な法人事業税の負担を回避することで 電気の安定供給等への影響を最小限に

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(1)

平成31年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項

( 新 設 ・ 拡 充 ・ 延 長 ・ その他 )

No 1

府 省 庁 名 経済産業省 対象税目 個人住民税 法人住民税 事業税 不動産取得税 固定資産税 事業所税 その他( ) 要望 項目名 電気事業者の分社化に伴い外部化するグループ会社間取引等を控除する収入割の特例措置 要望内容 (概要) ・特例措置の対象(支援措置を必要とする制度の概要) 平成 32 年の法的分離に伴う分社化等により不可避的に外部化されるグループ会社間の取引等に係る各 事業年度の収入金額。 ・特例措置の内容 電気供給業に係る法人事業税の課税標準たる収入金額の算定に当たって、上記収入金額を控除する。 関係条文 地方税法 第72条の24の2 地方税法施行令 第22条 等 減収 見込額 [初年度] ( ― ) [平年度] ( ― ) [改正増減収額] (単位:百万円) 要望理由 (1)政策目的 電力システム改革に関しては、「電力システムに関する改革方針」(平成25年4月閣議決定)に基づき数 次の制度整備が講じられており、その一環として、電気事業法等の一部を改正する等の法律(平成27年6 月成立)に基づき、平成32年4月1日以降、一般送配電事業者は小売電気事業又は発電事業を営んではな らないこととされたところ(いわゆる「法的分離」。)。このような法的強制力に基づく分社化であるにもかか わらず、分社化する前は内部取引であった取引が不可避的に外部化してグループ会社間取引等(法人間取引 等)として扱われることとなる。 法的分離後のグループ会社間取引等については、適正な競争関係を阻害しない観点から行為規制が行われ ることとなっており、安定供給の確保等の観点から、必要な範囲に限り例外的に認められることとなるが、 当該取引等の対価はグループ会社間取引等を行ういずれの法人においても課税標準を構成することから、経 済実態に変化がないにもかかわらず、追加的な税負担が不可避的に発生することとなる。 競争的な市場の整備を目的とする電力システム改革により、電気の安定供給等を阻害しないよう、不可避 的に追加的な税負担が生じることを回避することを目的として本措置を要望する。 なお、電力システム改革等を踏まえ、すでに分社化を実施している一部の電力会社についても、本要望の 対象とする。 (2)施策の必要性 同上。法的分離に伴う不可避的な追加の税負担は、電気・ガス・保険業のみに適用されている収入金課税 に起因して生じるものであり、別途要望している「電気供給業に係る法人事業税の課税方式の変更」が措置 されれば本要望は不要である。 本要望に 対応する 縮減案 ― ページ 1―1

(2)

合 理 性 政策体系におけ る政策目的の位 置付け エネルギー・環境 電力・ガス 政策の 達成目標 電気事業者の分社化により不可避的に外部化された取引等による追加的な法人事業税の負担 を回避することで、電気の安定供給等への影響を最小限にとどめつつ、法的分離による更なる 競争的な市場の整備を円滑に進めること。 税負担軽減措 置等の適用又 は延長期間 その他(「電気供給業に係る法人事業税の課税方式の変更」における要望内容が実現すれば本要 望は不要) 同上の期間中 の達成目標 電気事業者の分社化により不可避的に外部化された取引等による追加的な法人事業税の負担を 回避することで、電気の安定供給等への影響を最小限にとどめること。 政策目標の 達成状況 ― 有 効 性 要望の措置の 適用見込み 10社(旧一般電気事業者9社(すでに分社化した社を含む)と送電事業者1社) 要望の措置の 効果見込み (手段としての 有効性) 電気事業者にとって分社化による不可避的な法人事業税の追加負担を回避することで、電気 の安定供給等への影響を最低限にとどめる。 相 当 性 当該要望項目 以外の税制上の 支援措置 ・原子力発電施設解体準備金(国税・法人税) ・変電又は送電施設に対する固定資産税の課税標準の特例(地方税・固定資産税) ・電気供給業の課税標準の算定において託送料金を控除する特例措置 (地方税・法人事業税) ・軽油引取税の課税免除の特例(地方税・軽油引取税) 予算上の措置等 の要求内容 及び金額 ― 上記の予算上 の措置等と 要望項目との 関係 ― 要望の措置の 妥当性 電力システム改革の一環である法的分離に伴う電気事業者の不可避的な分社化により外部化さ れた取引等による事業者の追加的な法人事業税の負担を回避することで、電力の安定的な供給 等への影響を最大限とどめつつ、法的分離による更なる競争的な市場の整備を円滑に進めるこ とに寄与するから妥当性を有する。 ページ 1―2

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税負担軽減措置等の 適用実績 ― 「地方税における 税負担軽減措置等 の適用状況等に関 する報告書」に おける適用実績 ― 税負担軽減措置等の 適用による効果(手段 としての有効性) ― 前回要望時の 達成目標 ― 前回要望時からの 達成度及び目標に 達していない場合の 理由 ― これまでの要望経緯 平成 29 年度税制改正要望時から要望 ページ 1―3

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平成31年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項

( 新 設 ・ 拡 充 ・ 延 長 ・ その他 )

No 2

府 省 庁 名 経済産業省 対象税目 個人住民税 法人住民税 事業税 不動産取得税 固定資産税 事業所税 その他( ) 要望 項目名 電気供給業に係る法人事業税の課税方式の変更 要望内容 (概要) ・特例措置の対象(支援措置を必要とする制度の概要) 【現行制度(H28 年度~)】 電気供給業等 その他の事業(資本金一億円超の普通法人) 課税標準 収入金額 所得割 付加価値割 資本割 税 率 1.3%(0.9%) 400 万円以下の金額 1.9%(0.3%) 400 万円超 800 万円以下の金額 2.7%(0.5%) 800 万円超の金額 3.6%(0.7%) 1.2% 0.5% ※( )内は、地方法人特別税等に関する暫定措置法による税率 ・特例措置の内容 小売全面自由化により、電力市場への異業種からの参入も増加している。今後、法的分離や経過措置料金の 撤廃により更なる競争の進展が期待される中、事業者間の「課税の公平性」を確立するため、電気供給業の 法人事業税について、現行の収入金額を課税標準とする方式から、一般の競争下にある事業と同様の課税方 式に変更する。 関係条文 地方税法 第72条、第72条の2、第72条の12、第72条の24の2、第72条の24の4及び 第72条の24の7 地方税法施行令 第22条 地方法人特別税等に関する暫定措置法 第2条、第3条、第6条、第8条及び第9条 減収 見込額 [初年度] ( ― ) [平年度] ( ― ) [改正増減収額] (単位:百万円) 要望理由 (1)政策目的 電気供給業の法人事業税については、当該事業が地域独占(垂直一貫体制)及び総括原価方式の下で行わ れることを前提に、保有する設備や従業員の規模に比して所得が低く抑えられること(事業規模に対する所 得の過少性)及び電気料金算定時に原価算入し使用者である消費者に転嫁すること(法人事業税の回収確実 性)ができること等を根拠として、昭和24年度以降収入金額を課税標準とする課税が行われてきた。 しかし、「電力システムに関する基本方針(平成25年4月2日閣議決定)」に基づく電気事業法の改正に より(平成26年6月11日関連法案成立)、2016年4月1日より、小売電気事業の全面自由化(上述の 地域独占(垂直一貫体制)及び総括原価方式に基づく規制料金の原則廃止)が行われ、され、他の一般の事 業と同様に競争環境下に置かれることとなった。実際に、異業種からの参入を含めて競争が進展しており、 今後、送配電部門の法的分離や経過措置料金の撤廃により、競争は更に進展する。 一方で、電気供給業には引き続き他の一般的な事業と異なり収入金課税が適用されているため、異業種か らの参入が相次ぐ状況下においては、新規参入者の間で課税方式・負担に格差が生じる状況にあり、競争環 境の公平性が担保されておらず、特に新規参入者にとっては参入障壁ともなり得る。 こうした状況下において、事業者間の「課税の公平性」を確立することにより、更なる競争を促進するこ とを目的とし、本措置を要望する。 ページ 2―1

(5)

(2)施策の必要性 電力システム改革に伴い、電気供給の対価たる電気料金は、規制官庁による認可を受ける規制料金から、他 の一般の事業における財・サービスの提供の対価と同様に市場競争を通じて消費者が選択することができる 自由料金へと変容(今後、経過措置料金も順次撤廃)していることから、電気供給業者はコスト低減による 競争力ある価格設定やそれに伴う顧客の獲得等を通して利潤最大化(所得の最大化)を図ることが可能とな っている。また、地域独占が撤廃されたことも相まって、課税分を料金原価に算定し消費者に確実に転嫁す ることも難しい状況になっている。以上のように、他の一般の事業と同様に競争環境下に置かれることとな った電気供給業においては、当初他の一般の事業と異なり収入金課税方式を採ることとなった根拠となる事 由は失われており、なお従前通りの収入金額を課税標準とする課税方式を存置する必要性に乏しいと考えら れる。 本要望に 対応する 縮減案 ― ページ 2―2

(6)

合 理 性 政策体系におけ る政策目的の位 置付け エネルギー・環境 電力・ガス 政策の 達成目標 電気事業における小売全面自由化に伴う電力市場における競争の進展状況や、今後実施される 送配電部門の法的分離・経過措置料金の撤廃等の措置を勘案しつつ、他の一般の事業と同様の 課税方式を措置することを通じ、課税の公平性を確立し、更なる競争の進展を図る。 税負担軽減措 置等の適用又 は延長期間 恒久措置 同上の期間中 の達成目標 ― 政策目標の 達成状況 ― 有 効 性 要望の措置の 適用見込み 異業種からの新規参入者を含め、すべての電気供給事業者が適用対象となる。 要望の措置の 効果見込み (手段としての 有効性) 事業間の税負担の公平性が図られることにより、電力市場における更なる競争の進展に寄与す ることが期待される。なお、本措置は特定の産業に対する「支援の創設」ではなく、「課税の不 公平」を是正する措置であることに留意。 相 当 性 当該要望項目 以外の税制上の 支援措置 ― 予算上の措置等 の要求内容 及び金額 関連する措置はない 上記の予算上 の措置等と 要望項目との 関係 ― 要望の措置の 妥当性 電気事業における小売全面自由化に伴う電力市場における競争の進捗状況や、今後実施される 法的分離・経過措置料金の撤廃等を勘案しつつ、他の一般の事業と同様の競争環境下に置かれ る電気供給業において、他の一般の事業と遜色の無い、実態に沿った課税方式を措置することを通 じ、当該他の一般の事業と税制面でのイコールフッティングを図っていく本措置は妥当である。 ページ 2―3

(7)

税負担軽減措置等の 適用実績 ― 「地方税における 税負担軽減措置等 の適用状況等に関 する報告書」に おける適用実績 ― 税負担軽減措置等の適 用による効果(手段と しての有効性) ― 前回要望時の 達成目標 ― 前回要望時からの 達成度及び目標に 達していない場合の理 由 ― これまでの要望経緯 昭和 59 年より継続的に要望 ページ 2―4

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平成31年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項

( 新 設 ・ 拡 充 ・ 延 長 ・ その他 )

No 3

府 省 庁 名 経済産業省 対象税目 個人住民税 法人住民税 事業税 不動産取得税 固定資産税 事業所税 その他( ) 要望 項目名 事業再編を円滑化するための組織再編税制における適格要件の見直し 要望内容 (概要) 我が国経済の成長軌道を確かなものとするためには、第四次産業革命の進展等、急激かつグローバルな経済社会 情勢の変化に対応して、引き続き、我が国産業の国際競争力を強化し、その持続的な発展を図ることが重要。この ため、業種を超えた事業再編や事業ポートフォリオの組み換え等、産業の新陳代謝を活性化させる組織再編を促し ていくことが重要。 かかる状況に鑑み、柔軟かつ円滑な組織再編を促進することで、産業の国際競争力を強化するべく、以下の措置 を要望したい。 ①組織再編後の逆さ合併 ②株式を対価とした組織再編 (1)対象 ①組織再編後の逆さ合併 企業が株式交換等組織再編によって他の会社を完全子会社にした後、当該組織再編後の完全子会社を存続会社とし て組織再編後の完全親会社との逆さ合併を行う場合。 ②株式を対価とした組織再編 三角合併等における再編当事者が、その対価としての直接の親会社以外の完全親会社の株式を交付する場合。 (2)措置内容 ①組織再編後の逆さ合併 組織再編後に逆さ合併を行った場合には株式継続保有要件が満たせないという問題が生じている。そのため、完全 支配関係における逆さ合併の場合においては、株式継続保有要件を満たした適格組織再編とする。 ②株式を対価とした組織再編 現行では直接の親会社の株を対価とする組織再編しか認められていないが、間接保有の完全親会社の株を用いた組 織再編であっても適格組織再編とする。 関係条文 減収 見込額 [[初年度] ( - ) [平年度] ( - ) [改正増減収額] - (単位:百万円 要望理由 (1)政策目的 柔軟かつ円滑な組織再編を促進することにより、新陳代謝を通じて産業の国際競争力を強化していく。 (2)施策の必要性 産業構造が激しく変化していく第4次産業革命の下において、業種を超えた事業再編や、事業ポートフォリオの 組み換えによる経営資源集中等の組織再編を、大胆かつ機動的に行うことにより、産業の新陳代謝を活性化し、事 業の収益性をより高めていくことが求められている。 こうした中、柔軟かつ円滑な組織再編を通じた産業の国際競争力を強化することが我が国の経済成長のために必要 である。 本要望に 対応する 縮減案 - ページ 3―1

(9)

合 理 性 政策体系におけ る政策目的の位 置付け 経済産業 新陳代謝 政策の 達成目標 適格組織再編要件の見直しを行い事業再編の円滑化措置を講じることで、機動的かつ柔軟な組織再 編を促進し、産業の国際競争力の強化を実現する。 税負担軽減措 置等の適用又 は延長期間 - 同上の期間中 の達成目標 - 政策目標の 達成状況 - 有 効 性 要望の措置の 適用見込み - 要望の措置の 効果見込み (手段としての 有効性) 適格組織再編の要件が緩和されることにより、機動的かつ柔軟な組織再編のための選択肢が拡大さ れ、経済の新陳代謝が活発化することで、産業の国際競争力の強化が実現される。 相 当 性 当該要望項目 以外の税制上の 支援措置 - 予算上の措置等 の要求内容 及び金額 - 上記の予算上 の措置等と 要望項目との 関係 - 要望の措置の 妥当性 ① 組織再編後の逆さ合併及び②間接保有の完全親会社株式を対価とした組織再編については、組織 再編に伴う資産移転前後で経済実態に実質的な変更がないため、組織再編による損益が実現して おらず、適格組織再編とする相当性が認められる。 ページ 3―2

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税負担軽減措置等の 適用実績 - 「地方税における 税負担軽減措置等 の適用状況等に関 する報告書」に おける適用実績 - 税負担軽減措置等の適 用による効果(手段と しての有効性) - 前回要望時の 達成目標 - 前回要望時からの 達成度及び目標に 達していない場合の理 由 - これまでの要望経緯 - ページ 3―3

(11)

平成31年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項

( 新 設・ 拡 充 ・ 延 長 ・ その他 )

No 4

府 省 庁 名 経済産業省 対象税目 個人住民税 法人住民税 事業税 不動産取得税 固定資産税 事業所税 その他( ) 要望 項目名 ガス供給業に係る法人事業税の課税方式の変更 要望内容 (概要) ・特例措置の対象(支援措置を必要とする制度の概要) ガス供給業 (※) その他の事業 (資本金 1 億円以下の普通法人) その他の事業 (資本金 1 億円超の普通法人) 課税標準 収入金額 所得割 付加価値割、資本割、所得割 税率 0.9% 800 万円超 6.7% 付加価値割 1.2% 資本割 0.5% 800 万円以下 5.1% 所 得 割 800 万円超 0.7% 400 万円超 800 万円以下 0.5% 400 万円以下 3.4% 400 万円超 400 万円以下 0.3% (※)ガス事業法(昭和 29 年法律第 51 号)第 2 条第 5 項に規定する一般ガス導管事業及び同条 7 項に規定 する特定ガス導管事業以外のもののうち、同条第 10 項に規定するガス製造事業者及び電気事業法等の一 部を改正する等の法律(平成 27 年法律第 47 号)附則第 22 条第 1 項に規定する旧一般ガスみなしガス小 売事業者(同項の義務を負う者に限る。)(以下、「経過措置料金規制対象事業者」という。)以外の者が 行うものを除く。 ・特例措置の内容 平成 30 年度税制改正において、一般ガス導管事業、特定ガス導管事業以外のもののうち、ガス製造事業者 及び経過措置料金規制対象事業者以外の者が行うガス供給業の課税方式については、その他の事業と同様の 課税方式に見直されたが、ガスシステム改革による事業環境や競争状況の変化を踏まえ、未だ収入金課税の 対象となっているガス供給業の法人事業税について、「その他の事業」と同様の課税方式へ変更する。 関係条文 地方税法第 72 条、第 72 条の 2、第 72 条の 12、第 72 条の 24 の 2、第 72 条の 24 の 7 地方税法施行令第 22 条、地方法人特別税等に関する暫定措置法第 2 条、第 3 条、第 6 条、第 9 条 減収 見込額 [初年度] - ( - ) [平年度] - ( - ) [改正増減収額] (単位:百万円) 要望理由 (1)政策目的 ガス導管事業等のガス供給業の法人事業税の課税標準は収入金額とするとされており、「その他の事業」と 異なる扱いになっている。以下に記載の理由から、「課税の公平性」を確立するため、一般の競争下にある「そ の他の事業」を行う企業と同様の課税方式を改めるものである。 (2)施策の必要性 ガス供給業の課税標準が収入金額とされている理由については、①地域独占企業で料金認可制により価格 転嫁が容易であること、②料金認可制により所得が低く抑えられるため所得金額に対する課税では事業規模 に見合った税負担とならないこととされているが、その前提は以下のとおり、大きく変化している。具体的 には、ガス事業における規制緩和については、大口需要に対する自由化範囲が平成 16 年 4 月から 50 万 m3 上に、19 年 4 月からはさらに 10 万 m3以上へ拡大され、平成 29 年 4 月からは小口も含めて全面自由化された。 小売全面自由化を契機に小口の都市ガススイッチングが進むとともに、産業用等(大口)でも、燃料獲得競 争が激化している。さらには、ガスは代替性があるエネルギーであることから、LPG や灯油等との競争に加え、 昨今のオール電化住宅の普及による競争も激化しており、ガス供給業を取り巻くエネルギー間競争は熾烈を 極めている。このため、ガス供給業においては既に一般の産業と同様の競争が発生しており、事業税の価格 転嫁が容易であるという状況にはない。ガスシステム改革(平成 28 年 6 月にガス事業法改正)による小売の ページ 4―1

(12)

地域独占撤廃及び料金規制原則廃止が実施されたことを機に「課税の公平性」を確立することは、新規参入 者と既存ガス事業者との競争活性化による料金抑制、更なる天然ガス利用拡大に寄与し、ガスシステム改革 の目的達成に資することから、現行の課税方式の見直しが必要である。 本要望に 対応する 縮減案 - ページ 4―2

(13)

合 理 性 政策体系におけ る政策目的の位 置付け エネルギー・環境 電力・ガス 政策の 達成目標 ガス供給業は、法人事業税として収入金額(ガス売上)に課税されることから、他の一般企 業と同等の税負担水準とすることを通じて、課税の公平性を図る。 売上高に対する租税負担率の業種間比較 (単位:%) ガス 全産業 製造業 化学工業 石油製品等 製造業 鉄鋼 機械 電力 H26 (2.7) 5.1 (0.6) 2.0 (0.5) 2.0 (0.4) 3.1 ▲0.4 (0.1) (0.9) 2.1 (0.4) 2.2 (4.4) 5.5 H27 (3.1) 6.2 (0.7) 2.0 (0.5) 2.0 (0.4) 3.0 (0.3) 0.3 (1.0) 1.9 (0.4) 2.0 (4.7) 6.2 H28 (3.6) 5.6 (0.8) 2.0 (0.7) 2.0 (0.5) 2.6 (0.3) 0.9 (1.0) 1.4 (0.4) 1.9 (3.9) 4.6 出典:法人企業統計年報(財務省)他 ※下段は事業税外形部分及び固定資産税等 税負担軽減措 置等の適用又 は延長期間 恒久措置 同上の期間中 の達成目標 ガス使用者の利益保護や、ガス事業の健全な発達(安定供給、保安の確保等)に向け、「その 他の事業」との公平な競争条件を確保する。 政策目標の 達成状況 - 有 効 性 要望の措置の 適用見込み 私営都市ガス事業者(旧一般ガス事業者)173 社、 特定ガス導管事業者 25 社 (平成 30 年 3 月末時点) その他、新規参入者のうち「ガス製造事業者」に該当するガス小売事業者にも影響する場合あ り 要望の措置の 効果見込み (手段としての 有効性) 本措置は特定の産業に対する「支援の創設」ではなく、特定の産業(ガス事業)に対する「課 税の公平性」を確立するものである。 本措置による効果は、ガス料金低廉化によってガス需要家に広く還元されるものであり、一 個人や企業等に対して支援を行う補助金制度よりも税制による措置が適している。 本措置がない場合、その他の産業との税負担水準の格差が改善されない。 相 当 性 当該要望項目 以外の税制上の 支援措置 関連する措置はない。 予算上の措置等 の要求内容 及び金額 関連する措置はない。 上記の予算上 の措置等と 要望項目との 関係 - 要望の措置の 妥当性 本措置による効果は、ガス料金低廉化によってガス需要家に広く還元されるものである。ま た、自由化や燃料間競争の進展しているガス供給業において、「その他の事業」並み税負担水準 とすることは、課税の公平性の観点から妥当である。 ページ 4―3

(14)

税負担軽減措置等の 適用実績 - 「地方税における 税負担軽減措置等 の適用状況等に関 する報告書」に おける適用実績 - 税負担軽減措置等の適 用による効果(手段と しての有効性) 公平な競争条件を確保するために、課税方式を「その他の事業」と同様とすることにより、 「その他の事業」との税負担水準の格差を改善する。 前回要望時の 達成目標 - 前回要望時からの 達成度及び目標に 達していない場合の理 由 - これまでの要望経緯 ・昭和 50 年度税制改正から「その他の事業と同一の扱い」にするよう継続的に要望。 ・平成 30 年度税制改正において、「ガス供給業」の対象範囲から、一般ガス導管事業及び特定 ガス導管事業以外のもののうち、ガス製造事業者及び経過措置料金規制対象事業者以外の者 が行うものを除外。 ページ 4―4

(15)

平成31年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項

( 新 設 ・ 拡 充 ・ 延 長 ・ その他 )

No 5

府 省 庁 名 経済産業省 対象税目 個人住民税 法人住民税 事業税 不動産取得税 固定資産税 事業所税 その他( ) 要望 項目名 非 FIT 電源に係る非化石証書の取引における税制上の所要の整備 要望内容 (概要) ・特例措置の対象(支援措置を必要とする制度の概要) 小売電気事業者等が電気の販売に応じて使用した非 FIT 電源由来の非化石証書(以下、非 FIT 非化石証書 という)に係る費用。 ・特例措置の内容 電気供給業に係る法人事業税の課税標準たる収入金額の算定に当たって、非 FIT 非化石証書の買手である 小売電気事業者等が、当該証書を電気の販売に応じて使用した費用(非化石証書購入費)を収入金額から控 除するよう、非 FIT 非化石証書の取引に係る税制上の所要の整備を行う。 関係条文 地方税法第72条の24の2、地方税法施行令 第22条 減収 見込額 [初年度] ( ― ) [平年度] ( ― ) [改正増減収額] (単位:百万円) 要望理由 (1)政策目的 非 FIT 非化石証書の取引拡大をより一層円滑に進め、エネルギー供給高度化法に基づく非化石エネルギー 源の利用拡大に寄与すること (2)施策の必要性 非化石電源由来の電気が保有する非化石価値を証書として顕在化させ、小売電気事業者が取引できるよう にする非化石価値取引市場を平成30年5月に創設。現在、当該市場において、固定価格買取制度による電 源に係る非化石証書について取引されているところ。 非 FIT 非化石証書については、平成31年度以降に発電された電気に相当する非化石証書を市場取引対象 とすることを目指し制度設計を進めている。 このため、非 FIT 非化石証書の取引の普及を阻害しないよう、当該証書の取引に係る税制上の所要の整備を 行う必要がある。 本要望に 対応する 縮減案 ページ 5-1

(16)

合 理 性 政策体系におけ る政策目的の位 置付け エネルギー・環境 電力・ガス 政策の 達成目標 非 FIT 非化石証書の取引拡大をより一層円滑に進め、エネルギー供給高度化法に基づく非化 石エネルギー源の利用拡大を阻害しないようにすること。 税負担軽減措 置等の適用又 は延長期間 恒久処置 同上の期間中 の達成目標 - 政策目標の 達成状況 - 有 効 性 要望の措置の 適用見込み 高度化法上エネルギー供給事業者として規定されている電気事業者(小売電気事業者等約5 00者)が適用対象となる。 要望の措置の 効果見込み (手段としての 有効性) 平成31年度分より取引開始する非 FIT 非化石証書の普及を阻害しないよう、当該証書の取 引に係る税制上の所要の整備を行う。 相 当 性 当該要望項目 以外の税制上の 支援措置 予算上の措置等 の要求内容 及び金額 上記の予算上 の措置等と 要望項目との 関係 要望の措置の 妥当性 平成31年度分より取引開始する非 FIT 非化石証書の普及を阻害しないよう、当該証書の取 引に係る税制上の所要の整備を行う。 ページ 5-2

(17)

税負担軽減措置等の 適用実績 - 「地方税における 税負担軽減措置等 の適用状況等に関 する報告書」に おける適用実績 - 税負担軽減措置等の適 用による効果(手段と しての有効性) - 前回要望時の 達成目標 - 前回要望時からの 達成度及び目標に 達していない場合の理 由 - これまでの要望経緯 - ページ 5-3

(18)

平成31年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項

( 新 設 ・ 拡 充 ・ 延 長 ・ その他 )

No 6

府 省 庁 名 経済産業省 対象税目 個人住民税 法人住民税 事業税 不動産取得税 固定資産税 事業所税 その他( ) 要望 項目名 事業承継ファンドから出資を受けた場合の法人税等の特例 要望内容 (概要) 関係条文 ・特例措置の対象(支援措置を必要とする制度の概要) 大規模法人による出資割合が一定以上となる場合、出資を受けた中小企業は中小企業税制が適用されない制度と なっているところ。 ・特例措置の内容 一定の要件を満たす事業承継ファンドから出資を受けた際も中小企業税制の適用を可能とする要件緩和を行う。 地方税法第 23 条第1項第 3 号、同法第 72 条の 23 第1項、同法第 292 条第1項第3号 租税特別措置法第 42 条の4、租税特別措置法施行令第 27 条の4第 12 項 減収 見込額 [初年度] -( - ) [平年度] -( - ) [改正増減収額] (単位:百万円) 要望理由 (1)政策目的 現在、中小企業の経営者の高齢化が急速に進行しており、事業承継の促進は待ったなしの課題となっている。一 方で、中小企業においては、経営人材の不足や後継者の資金不足等、事業承継に向けた課題が多く、中小企業自ら がこれを解決することが困難な場合がある。 こうした中、例えば、地域金融機関においては、金融機能・金融サービスの高度化の一環として、地域活性化や 事業再生に特化したファンドの組成が順次進められているところである。その中で、事業承継案件に対して集中的 に投資を行う、いわゆる“事業承継ファンド”の数も、近年漸進的に増えてきているところ。こうした事業承継フ ァンドは、引退を希望する現経営者から株式を買い取った上で必要に応じて対象企業に経営人材を派遣するなどし て経営指導を行い、事業承継の準備が整ったところで社内又は社外の承継者へと株式を譲り渡すといった流れで支 援を行っており、先代から次の世代への円滑な事業承継をサポートする取り組みを行っている。 中小企業の事業承継を促進するためには、このような事業承継ファンドの取組みを加速化する必要があることか ら、事業承継ファンドを通じた事業承継を一層促進する環境を整備すべく、一定の要件を満たす事業承継ファンド から出資を受けた場合でも、出資を受けた中小企業が中小企業向けの税制措置を活用できることとする。 (2)施策の必要性 現行制度においては、事業承継ファンドを通じた大規模法人による出資割合が一定以上となる場合、出資を受け た中小企業は中小企業税制が適用されない制度となっており、事業承継ファンドから出資を受けた後の円滑な事業 活動の継続に支障が生じている。 そこで、事業承継ファンドを通じた事業承継を一層促進する環境を整備すべく、一定の要件を満たす事業承継フ ァンドから出資を受けた場合でも中小企業向けの税制措置を活用できることとする必要がある。 本要望に 対応する 縮減案 - ページ 6―1 -

(19)

合 理 性 政策体系におけ る政策目的の位 置付け 中小企業・地域経済 事業環境整備 政策の 達成目標 事業承継ファンドを通じた事業承継を促進する。 税負担軽減措 置等の適用又 は延長期間 期限の定めなし 同上の期間中 の達成目標 - 政策目標の 達成状況 - 有 効 性 要望の措置の 適用見込み - 要望の措置の 効果見込み (手段としての 有効性) 事業承継ファンドが行う経営指導等による事業承継支援を一層促進し、併せて、中小企業の設備 投資を促進して、その成長に不可欠な設備への投資の加速化を図り、もって地域経済の発展に資す る。 相 当 性 当該要望項目 以外の税制上の 支援措置 ・非上場株式等についての相続税・贈与税の納税猶予(租税特別措置法第 70 条の 7 から第 70 条の 7 の 8 まで) ・中小企業・小規模事業者の再編・統合等に係る登録免許税・不動産取得税の軽減措置(租税特別 措置法第 80 条第 3 項、地方税法附則第 12 条第 16 項) 予算上の措置等 の要求内容 及び金額 - 上記の予算上 の措置等と 要望項目との 関係 - 要望の措置の 妥当性 事業承継ファンドから出資を受けた中小企業においては、将来の事業承継に向けた磨き上げを行 わなければならない。しかしながら、事業承継ファンドを通じた大規模法人からの出資割合が一定 以上となる場合には、当該中小企業は中小企業税制の適用を受けることができず、磨き上げのため の積極的な設備投資等が阻害される。 このため、円滑な事業承継の一層の促進と中小企業の経営力向上に向けて、現行制度を改める必 要がある。 ページ 6―2

(20)

税負担軽減措置等の 適用実績 - 「地方税における 税負担軽減措置等 の適用状況等に関 する報告書」に おける適用実績 - 税負担軽減措置等の適 用による効果(手段と しての有効性) - 前回要望時の 達成目標 - 前回要望時からの 達成度及び目標に 達していない場合の理 由 - これまでの要望経緯 - ページ 6―3

(21)

平成31年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項

( 新 設 ・ 拡 充 ・ 延 長 ・ その他 )

No 7

府 省 庁 名 経済産業省 対象税目 個人住民税 法人住民税 事業税 不動産取得税 固定資産税 事業所税 その他( ) 要望 項目名 国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入、国庫補助金等の総収入金額不算入の拡充 要望内容 (概要) 法人税法の本則において措置されている国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入及び所得 税法の本則において措置されている国庫補助金等の総収入額不算入について、国立研究開発法人新エネルギ ー・産業技術総合開発機構法第 15 条第 3 号(業務の範囲)及び福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する 法律第 7 条第 1 号(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の業務)に基づく国立研究開発 法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の助成金の適用対象に平成 31 年度新規補助事業を追加する。国税 における拡充が認められた場合、個人住民税についても同様の効果を適用する(国税との自動連動を図る)。 平成 31 年度新規補助事業(平成 30 年 8 月 7 日現在、変更の可能性あり) ・超先端材料高速開発基盤技術プロジェクト ・高効率・高速処理を可能とする AI チップ・次世代コンピューティングの技術開発 ・(仮)AI 活用グローバルデータ プラットフォーム創出事業 ・(仮)再生可能エネルギーの大量導入に向けた次世代電力ネットワーク安定化技術開発 ・太陽光発電主力電源化基盤技術開発 ・(仮)再生可能エネルギー熱利用にかかるコスト低減技術開発 ・省エネ化・低温室効果を達成できる次世代空調技術の最適化及び評価手法の開発 ・未利用熱エネルギーの革新的活用技術研究開発 ・地熱発電技術研究開発 ・風力発電等技術研究開発 関係条文 地方税法第 23 条、第 24 条、第 32 条、第 292 条、第 294 号、第 313 条 所得税(所得税法第 42 条第 1 項、同施行令第 89 条第 2 号・第 3 号) 法人税(法人税法第 42 条第 1 項、同施行令第 79 条第 2 号・第 3 号 減収 見込額 [初年度] ( ▲219 ) [平年度] ( - ) [改正増減収額] - (単位:百万円) 要望理由 (1)政策目的 民間企業等の研究開発及び技術開発に対し助成を行うことにより、我が国の産業技術力を強化し、新市場 の開拓を可能とする創造的技術革新を促進し、新規産業の創出を図り経済社会の持続的な発展を達成する。 また、市場創出につながる社会的ニーズに対応する技術課題への重点的な取組を促進し、技術開発の成果を 実用化することにより、国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。 (2)施策の必要性 国庫補助金等の交付を受けた者においては、課税所得の計算上、国庫補助金等の額が益金の額又は総収入金 額に参入され、法人税又は所得税負担が生じることになる。その結果、国庫補助金等をもって実施する研究 用機器の取得や試作品の製作における資金に課税額分の不足が生じることとなり、研究開発に支障をきたす ことになる。そのため、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)を通じた補 助事業(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法第 15 条第 3 号」及び「福祉用具法第 7 条第 1 号」に基づく NEDO 補助事業)については、法人税法及び所得税法の本則により、固定資産等の圧縮額 の損金算入及び総収入金額不参入が認められているところであるが、平成 31 年度においても補助事業の新規 追加が見込まれるため、本税制において当該新規補助事業の追加措置が必要。 本要望に 対応する 縮減案 ページ 7―1

(22)

合理性 政策体系におけ る政策目的の位 置付け 経済成長 技術革新 政策の 達成目標 民間企業等による実用化のため、応用技術開発の一層の促進を図る。 税負担軽減措 置等の適用又 は延長期間 同上の期間中 の達成目標 政策達成目標と同じ 政策目標の 達成状況 有 効 性 要望の措置の 適用見込み 要望の措置の 効果見込み (手段としての 有効性) 相 当 性 当該要望項目 以外の税制上の 支援措置 福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律第 7 条第 1 号に基づく NEDO の助成金で取得し た固定資産等の圧縮記帳(法人税)及び総収入金額不算入(所得税) 予算上の措置等 の要求内容 及び金額 上記の予算上 の措置等と 要望項目との 関係 要望の措置の 妥当性 ページ 7―2

(23)

税負担軽減措置等の 適用実績 ・減収額(経済産業省試算) 平成 26 年度: 748 百万円 平成 27 年度: 929 百万円 平成 28 年度: 1,331 百万円 平成 29 年度: 1,031 百万円 平成 30 年度: 1,667 百万円 「地方税における 税負担軽減措置等 の適用状況等に関 する報告書」に おける適用実績 税負担軽減措置等の適 用による効果(手段と しての有効性) 前回要望時の 達成目標 前回要望時からの 達成度及び目標に 達していない場合の理 由 これまでの要望経緯 平成 13 年度税制改正において、法人税法施行令第 79 条第 1 項第 7 号及び所得税法施行令第 89 条第 6 号が制定され、NEDO の補助事業が本税制の対象となった。 平成 20 年度税制改正において、以下の補助事業が本税制の対象となった。 ・省エネルギー革新技術開発事業(H24 年度から戦略的省エネルギー技術革新プログラムに統 合) 平成 22 年度税制改正において、以下の補助事業が本税制の対象となった。 ・新エネルギーベンチャー技術革新事業(H29 年度からベンチャー企業等による新エネルギー 技術革新支援事業に名称変更) 平成 23 年度税制改正において、以下の補助事業が本税制の対象となった。 ・次世代プリンテッドエレクトロニクス材料・プロセス基盤技術開発 ・風力等自然エネルギー技術研究開発(H26 年度から風力発電等導入支援事業と風力発電等技 術研究開発に分割) 平成 24 年度税制改正において、以下の補助事業が本税制の対象となった。 ・戦略的省エネルギー技術革新プログラム 平成 25 年度税制改正において、以下の補助事業が本税制の対象となった。 ・非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発 ・固体酸化物形燃料電池等実用化推進技術開発 ・イノベーション実用化ベンチャー支援事業 平成 26 年度税制改正において、以下の補助事業が本税制の対象となった。 ・研究開発型ベンチャー支援事業 ・低炭素社会を実現する次世代パワーエレクトロニクスプロジェクト ページ 7―3

(24)

これまでの要望経緯 ・分散型エネルギー次世代電力網構築実証事業 ・バイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業 ・風力発電等導入支援事業 ・風力発電等技術研究開発 ・バイオマスエネルギー技術研究開発 平成 27 年度税制改正において、以下の補助事業が本税制の対象となった。 ・固体高分子形燃料電池利用高度化技術開発事業 ・水素社会構築技術開発事業 ・課題解決型福祉用具実用化開発支援事業 ・ロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト ・中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業 平成 28 年度税制改正において、以下の補助事業が本税制の対象となった。 ・インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト ・国際研究開発事業 ・クリーンコール技術開発(H29 年度から次世代火力発電等技術開発に統合) ・国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業(H29 年度からエネルギー消費の効率化 等に資する我が国技術の国際実証事業に名称変更) ・IoT 推進のための横断技術開発プロジェクト(H30 年度より高効率・高速処理を可能とする AI チップ・次世代コンピューティングの技術開発に名称変更) ・高温超電導実用化促進技術開発 ・次世代火力発電等技術開発 ・アジア省エネルギー型資源循環制度導入実証事業 ・植物等の生物を用いた高機能品生産技術の開発 平成 29 年度税制改正において、以下の補助事業が本税制の対象となった。 ・ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト ・次世代産業用 3D プリンタの造形技術開発・実用化事業 平成 30 年度税制改正において、以下の補助事業が本税制の対象となった。 ・海洋エネルギー発電技術の早期実用化に向けた研究開発事業 ・高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発 ・バイオマスエネルギー技術研究開発 ・超高圧水素インフラ本格普及技術研究開発事業 ・AI チップ開発加速のためのイノベーション推進事業 ・環境調和型製鉄プロセス技術の開発 ・宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業 ページ 7-4

(25)

平成31年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項

( 新 設 ・ 拡 充 ・ 延 長 ・ その他 )

No 8

府 省 庁 名 経済産業省 対象税目 個人住民税 法人住民税 事業税 不動産取得税 固定資産税 事業所税 その他( ) 要望 項目名 役員の業績連動給与に係る損金算入手続きの見直し 要望内容 (概要) ・特例措置の対象(支援措置を必要とする制度の概要) 我が国企業の経営者に「攻めの経営」を促し、企業の「稼ぐ力」を向上させる手段の一つとして、経営者に 中長期の企業価値向上を引き出すインセンティブとして業績連動給与を付与することが可能となっており、 そのうち、一定の要件を満たしたものについて、損金算入手続きが認められている。 ・特例措置の内容 当該業績連動給与の損金算入手続きに係る要件について、コーポレートガバナンス・コードの改訂等のコー ポレートガバナンス改革の進展に応じた見直しを要望する。 関係条文 法人税法第 34 条第 1 項、法人税法施行令第 69 条 地方税法第 23 条第 1 項第 3 号、同法第 72 条の 23 第 1 項、同法第 292 条第 1 項第 3 号 地方税法第 23 条第 1 項第 2 号 減収 見込額 [初年度] ( ― ) [平年度] ( ― ) [改正増減収額] (単位:百万円) 要望理由 (1)政策目的 経営者に「攻めの経営」を促し、企業の「稼ぐ力」を向上させるため、役員給与に係る税制について、平成28 年度税制改正において、利益連動給与の対象となる指標の追加、明確化等が行われ、平成29年度税制改正におい て、複数年度の利益に連動したものや株価に連動したもの等も損金算入の対象とされたところである。 平成30年6月のコーポレートガバナンス・コードの改訂によって、報酬委員会の設置が原則化されるなどの環境 変化が生じており、今後も企業のガバナンスにも変化が生じてくることが見込まれる中、業績連動給与に係る損金 算入の手続等に係る制度面でも見直しを行い、経営陣に中長期の企業価値向上を引き出すインセンティブとしての 業績連動給与の導入を引き続き促していく。 (2)施策の必要性 平成28年、平成29年度の税制改正において、経営陣に中長期の企業価値向上を引き出すインセンティブ付与 のため、役員給与の損金算入の対象となる報酬の拡大等が行われてきたところである。 そのため、平成30年6月に行われたコーポレートガバナンス・コードの改訂等、企業のガバナンスを取り巻く 環境の変化に応じた実態にあわせ、円滑な業績連動給与導入のために損金算入手続き等に係る制度面での見直しも 行っていくことが必要である。 「コーポレートガバナンス・コード」(2018 年 6 月 1 日) 【原則4-2.取締役会の役割・責務(2)】 取締役会は、経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備を行うことを主要な役割・責務の一つと捉 え、経営陣からの健全な企業家精神に基づく提案を歓迎しつつ、説明責任の確保に向けて、そうした提案について 独立した客観的な立場において多角的かつ十分な検討を行うとともに、承認した提案が実行される際には、経営陣 幹部の迅速・果断な意思決定を支援すべきである。 また、経営陣の報酬については、中長期的な会社の業績や潜在的リスクを反映させ、健全な企業家精神の発揮に 資するようなインセンティブ付けを行うべきである。 補充原則 4-2① 取締役会は、経営陣の報酬が持続的な成長に向けた健全なインセンティブとして機能するよう、客観性・ 透明性ある手続に従い、報酬制度を設計し、具体的な報酬額を決定すべきである。その際、中長期的な業績と連動 する報酬の割合や、現金報酬と自社株報酬との割合を適切に設定すべきである。 8-1

(26)

本要望に 対応する 縮減案

(27)

合 理 性 政策体系におけ る政策目的の位 置付け 経済産業 経済基盤 政策の 達成目標 経営者に対する中長期の企業価値向上を引き出すに資する業績連動給与の導入促進により、経営者に「攻めの経営」を促し、我が国企業の中長期的な企業価値向上を図る。 税負担軽減措 置等の適用又 は延長期間 ― 同上の期間中 の達成目標 ― 政策目標の 達成状況 ― 有 効 性 要望の措置の 適用見込み ― 要望の措置の 効果見込み (手段としての 有効性) 企業価値向上の中心的な役割を果たす役員へ適切なインセンティブ付与を行うことは、企業の中 長期的な成長を図る上で重要である。 本要望は、企業の環境変化に応じた適切なインセンティブ付与を行うための制度の見直しを行うも のであり、政策目標を実現する観点からは有効と言える。 相 当 性 当該要望項目 以外の税制上の 支援措置 ― 予算上の措置等 の要求内容 及び金額 ― 上記の予算上 の措置等と 要望項目との 関係 ― 要望の措置の 妥当性 コーポレートガバナンス改革の進展により、企業におけるガバナンスの状況も変化している。 そこで、我が国企業の「稼ぐ力」向上に向け、我が国企業の中長期的な収益性・生産性向上を実現 するべく、税制においても、企業の環境変化に応じた対応を図ることは妥当である。 ページ 8―3

(28)

税負担軽減措置等の 適用実績 ― 「地方税における 税負担軽減措置等 の適用状況等に関 する報告書」に おける適用実績 ― 税負担軽減措置等の適 用による効果(手段と しての有効性) ― 前回要望時の 達成目標 ― 前回要望時からの 達成度及び目標に 達していない場合の理 由 ― これまでの要望経緯 平成28年度、平成29年度において、「攻めの経営」を促す役員給与等に係る税制の整備について 税制要望を行い、それぞれ改正が行われている。 ページ 8―4

(29)

平成31年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項

( 新 設 ・ 拡 充 ・ 延 長 ・ その他 )

No

府 省 庁 名 経済産業省 対象税目 個人住民税 法人住民税 事業税 不動産取得税 固定資産税 事業所税 その他( ) 要望 項目名 特定の取締役等が受ける新株予約権等の行使による株式の取得に係る経済的利益の非課税等(ストックオプ ション税制)の拡充 要望内容 (概要) 〇本税制措置の説明 ストックオプション税制は、取締役や従業員等に付与される新株予約権の一種であるストックオプション について下記要件を満たす場合、権利行使時における取得株式の時価と権利行使価格との差額に対する所得 課税を株式売却時まで繰り延べ、株式売却時に、売却価格と権利行使価格との差額を譲渡所得として課税す る制度である。 現行制度の要件 1.付与対象者の範囲 自社及び子会社(50%超)の取締役、執行役及び使用人 (た だし大口株主及びその特別関係者、配偶者を除く) 2.所有株式数 発行済み株式の1/3を超えない 3.権利行使期間 付与決議日の2年後から10年後まで 4.権利行使価額 権利行使価額が、契約締結時の時価以上 5.権利行使限度額 権利行使価格の合計額が年間で1200万円を超えない 6.譲渡制限 他人への譲渡禁止 7.発行形態 無償であること 8.株式の交付 会社法に反しないこと 9.保管・管理など契約 証券会社等と契約していること 10.その他事務手続き 法定調書、権利者の書面等の提出 ○要望内容 以下の要件について制限を緩和する。 ・付与対象者の範囲 ・権利行使期間 ・年間権利行使限度額 当該措置が認められた場合、個人住民税についても同様の効果を適用する。(租税特別措置法第 29 条の 2 (租税特別措置法施行令第 19 条の 3・租税特別措置法施行規則第 11 条の 3 において措置された場合、国税 との自動連動を図る。) 関係条文 地方税法第23条第1項第2号、同法第292条第1項2号 租税特別措置法第 29 条の 2、租税特別措置法施行令第 19 条の 3、租税特別措置法施行規則第 11 条の 3 減収 見込額 [初年度] ▲226 (▲594) [平年度] ▲226 (▲594) [改正増減収額] ― (単位:百万円) 9-1 ページ

(30)

要望理由 (1)政策目的 第四次産業革命に向けて産業構造の転換を加速化し、日本の社会的課題を解決していくには、イノベーシ ョンと新たな産業を生み出すベンチャー企業の台頭が不可欠であり、第四次産業革命に伴う技術発展や社会 的課題の解決に貢献できるベンチャー企業の成長を支援する必要がある。 このような考え方は、「日本再興戦略」改定2015(平成27年6月30日閣議決定)において「経済 にインパクトのある新陳代謝を引き起こすには、ベンチャー企業による新産業の創出が極めて重要」と記載 されており、「ベンチャー・チャレンジ2020」(平成28年4月19日日本経済再生本部決定)におい ても「イノベーション・ベンチャーの創出に向けた既存プレーヤーからのヒト・モノ・カネ等の積極的な投 資を実現し、民間による自律的なイノベーションエコシステムの構築を進めていく」旨が明記されている。 このため、日本政府としても、インセンティブを通じて業績向上への意欲を高めることに加え、ベンチャ ー企業の成長に不可欠な国内外の有能な人材を機動的に確保できる環境を整備することで、ベンチャー企業 の成長を通じた経済の新陳代謝を促進し、経済成長につなげる必要がある。 (2)施策の必要性 ベンチャー企業は、成長に向けた段階に応じた優秀な国内外の人材が不可欠であり、必要な時期に必要な 能力を有する高度人材を機動的に確保することが極めて重要となっている。 しかしながら、高度人材の獲得競争はグローバ規模で激しさを増しており、エンジニアを中心に有能な高 度人材の獲得は年々難しくなっている。特に、手許資金が乏しいベンチャー企業においては、ストックオプ ションが有効な人材確保手段の一つとなっており、本制度の要件を緩和することで、ベンチャー企業のグロ ーバルでの人材獲得競争力を高め、国内外の有能な人材を獲得しベンチャー企業の成長を実現する必要があ る。 本要望に 対応する 縮減案 なし ページ 9-2

(31)

合 理 性 政策体系におけ る政策目的の位 置付け 経済産業 ―新陳代謝 ○日本再興戦略改訂 2014(平成 26 年 6 月 24 日閣議決定) 一.日本産業再興プラン 1.緊急構造改革プログラム(産業の新陳代謝の促進) (3)新たに講ずべき具体的施策 ○日本再興戦略改訂 2015(平成 27 年 6 月 30 日閣議決定) 第二 3つのアクションプラン 一.日本産業再興プラン 1.産業の新陳代謝の促進 ⅲ)ベンチャー支援 ⅳ)成長資金・リスクマネーの供給促進等 ○ベンチャー・チャレンジ 2020 (平成 28 年 4 月 19 日 日本経済再生本部決定) 3.我が国ベンチャーを巡る課題と今度の対応の方向性 (2)民間による自律的なイノベーションエコシステムの構築支援 4.新たな目標設定とPDCAサイクルの構築 ※ベンチャー企業への VC 投資額の対名目 GDP 比を 2022 年までに倍増とすることを目指す (現状:0.028%(2012-14 年の 3 か年平均)(内閣府「国民経済計算」、VEC「ベンチャー白書」 より) ○日本再興戦略 2016(平成 28 年 6 月 2 日閣議決定) Ⅲイノベーション・ベンチャー創出力の強化、チャレンジ精神にあふれる人材の創出等 1.イノベーション・ベンチャー創出力の強化 (2)新たに講ずべき具体的施策 ⅳ)「ベンチャー・チャレンジ2020」の実現 政策の 達成目標 我が国ベンチャー企業のグローバルでの人材獲得競争力を高めることで、ベンチャー企業の 成長を促進し、経済の新陳代謝を促進し、経済成長につなげる。 税負担軽減措 置等の適用又 は延長期間 恒久措置 同上の期間中 の達成目標 政策の達成目標と同じ 政策目標の 達成状況 手許資金が乏しいベンチャー企業においてストックオプションが有効な人材確保手段の一つ として普及する中、本制度の要件を緩和することで、わが国ベンチャー企業のグローバルでの 人材獲得競争力を高め、国内外の有能な人材を獲得しベンチャー企業の成長を図られる。。 9-3 ページ

(32)

有 効 性 要望の措置の 適用見込み 34 社、226 百万円 要望の措置の 効果見込み (手段としての 有効性) 手許資金が乏しいベンチャー企業においてストックオプションが有効な人材確保手段の一つ として普及する中、本制度の要件を緩和することで、わが国ベンチャー企業のグローバルでの 人材獲得競争力を高め、国内外の有能な人材を獲得しベンチャー企業の成長を図られる。 相 当 性 当該要望項目 以外の税制上の 支援措置 なし 予算上の措置等 の要求内容 及び金額 なし 上記の予算上 の措置等と 要望項目との 関係 なし 9-4 ページ

(33)

要望の措置の 妥当性 企業の成長支援は、あらゆる分野の企業において必要とされていることを踏まえると、全て の企業に適用可能な税制による支援が妥当である。税制適格ストックオプションを導入してい る上場企業の分野を見ても、特定の業種に偏っていない。 (税制適格ストックオプション導入上場企業の業種分布) ※ 平成 24 年度以降にストックオプション制度を導入している上場企業 530 社の内、一部 (50 社)を無作為抽出し、税制適格ストックオプション制度を導入している企業当該企業の開 示書類(有価証券報告書等)を基に経済産業省で調査。 また、特に著しい成長が見込まれるベンチャー企業においてはストックオプションが有効な 人材確保手段の一つとして普及している。

※ Willis Towers Watson の公表情報を基に経済産業省にて作成。

本制度は平成8年に創設されたものであるが、現在においてその重要性は高まり続けており、 以後も存置が必要である。

9-5 ページ

(34)

税負担軽減措置等の 適用実績 【税制適格ストックオプションの権利行使が行われた企業数】 平成 24 年度 202 社 平成 25 年度 165 社 平成 26 年度 157 社 平成 27 年度 146 社 平成 28 年度 152 社 平成 29 年度 152 社 平成 30 年度 152 社

※ Willis Towers Watson の公表情報より抜粋。

【上場企業での税制適格ストックオプションの権利行使による株式報酬額】(百万円) 平成 24 年度 25,186 平成 25 年度 43,216 平成 26 年度 22,832 平成 27 年度 20,861 平成 28 年度 11,872 平成 29 年度 11,872 平成 30 年度 11,872 ※ 平成 24 年以降にストックオプション制度を導入している上場企業 530 社の内、一部(50 社)を無作為抽出し、当該企業の開示書類(有価証券報告書等)を基に経済産業省試算。 【減収額】(単位:百万円) 平成 24 年度 (国税) 7,556 (地方税)1,259 平成 25 年度 (国税)12,965 (地方税)2,161 平成 26 年度 (国税) 6,850 (地方税)1,142 平成 27 年度 (国税) 6,258 (地方税)1,043 平成 28 年度 (国税) 3,562 (地方税) 594 平成 29 年度 (国税) 3,562 (地方税) 594 平成 30 年度 (国税) 3,562 (地方税) 594 平成 31 年度 (国税) 4,914 (地方税) 820(改正要望込み) ※ 平成 24 年以降にストックオプション制度を導入している上場企業 530 社の内、一部(50 社)を 無作為抽出し、当該企業の開示書類(有価証券報告書等)を基に株式報酬額を算出。当該株式報 酬額に対し、権利行使時の給与所得課税率(最高税率 45%)と株式譲渡所得課税率(上場株式 15% ※)の差分を減税率として乗算し算出。(※各年度において 15%で統一試算) ※ また、平成 29 年度及び 30 年度の減少額の推定は、利用が検証傾向であるため最新年度の 数字を使用。 「地方税における 税負担軽減措置等 の適用状況等に関 する報告書」に おける適用実績 ― 税負担軽減措置等の適 用による効果(手段と しての有効性) 取締役や従業員等のインセンティブを高め、業績向上への士気上昇を促進するとともに、企 業の人材確保手段の一つとして本税制が利用された。 前回要望時の 達成目標 【前回要望時の達成目標(平成 18 年)】 人的資源の確保に資するインセンティブプランとしてストックオプション制度を円滑に導入 しうる制度整備を行うことで、我が国企業の円滑な成長・発展に寄与する。 前回要望時からの達成 度及び目標に達してい ない場合の理由 これまでの要望経緯 平成 8 年度 創設 平成 10 年度 拡充(対象要件の拡充) 平成 14 年度 拡充(対象要件の拡充) 平成 18 年度 拡充(対象要件の拡充) ページ 9-6

(35)

平成31年度地方税制改正(税負担軽減措置等)要望事項

( 新 設 ・ 拡 充 ・ 延 長 ・ その他 )

No

10

府 省 庁 名 経済産業省 対象税目 個人住民税 法人住民税 事業税 不動産取得税 固定資産税 事業所税 その他( ) 要望 項目名 新設法人への繰越欠損金制度の拡充 要望内容 (概要) ・特例措置の対象(支援措置を必要とする制度の概要) 新設法人は、初期段階の収入が安定しないことに加え、売上高に比べ初期投資コストが大きくなるなど赤 字に陥りやすい傾向がある。また、事業拡張期には、成長に向けた追加投資が必要となるため、脆弱な財務 状態が維持されることも少なくない。このため、新設法人の場合には、設立の日から7年を経過する日まで の期間に属する事業年度については、資本金1億円を超えても、その繰越欠損金は所得金額の100%まで 控除可能とされている。 しかしながら、近年では、第四次産業革命に伴う技術進展やグローバルな競争の激化に伴い、新設法人が 将来に向けた成長投資として大規模かつ長期的な先行投資を行うケースも増加している。このような企業を 取り巻く環境の変化を踏まえ、事業拡張に向けた追加投資や上場準備等を行う新設法人の成長を後押しする べく、新設法人が繰越欠損金を100%控除できる期間の延長を要望する。 ・特例措置の内容 資本金1億円以上の新設法人について、繰越欠損金を所得金額の100%まで控除可能な期間を「設立の 日から7年を経過する日までの期間に属する事業年度」から「設立の日から10年を経過する日までの期間 に属する事業年度」に延長。 当該措置が認められた場合、法人住民税法人税割及び法人事業税についても同様の効果を適用する。(法 人税法第 57 条第 11 項第 3 号において措置された場合、国税との自動連動を図る。) 関係条文 地方税法第23条第1項第4号、同法第72条の23第1項、同法第292条第1項4号 減収 見込額 [初年度] 精査中 ( 精査中 ) [平年度] 精査中 ( 精査中 ) [改正増減収額] (単位:百万円) 要望理由 (1)政策目的 第四次産業革命に向けて産業構造の転換を加速化し、日本の社会的課題を解決していくには、イノベーシ ョンと新たな産業を生み出すベンチャー企業の台頭が不可欠であり、第四次産業革命に伴う技術発展や社会 的課題の解決に貢献できるベンチャー企業の成長を支援する必要がある。 このような考え方は、「日本再興戦略」改定2015(平成27年6月30日閣議決定)においても、「経 済にインパクトのある新陳代謝を引き起こすには、ベンチャー企業による新産業の創出が極めて重要」と明 記されており、日本政府としても、ベンチャー企業が事業拡張に向けて大規模かつ長期的な先行投資を行い、 将来の飛躍的な成長に向けた取組を継続できる事業環境を整備する必要がある。 (2)施策の必要性 第四次産業革命の進展に伴い、巨大資本を背景にしないベンチャー企業もビジネスモデルや技術次第で大 きな成長の可能性があることに加え、我が国では少子高齢化や労働力不足など社会課題の解決に向けたビジ ネスニーズも多く存在している。このような状況において、将来の成長に向けた迅速かつ大胆な挑戦が可能 なベンチャー企業は、我が国の経済成長の中核となる貴重な存在となっている。 このため、日本政府としても、財務基盤の脆弱なベンチャー企業が事業拡張に向けて大規模かつ長期的な 先行投資を行い、将来の飛躍的な成長に向けた取組を継続できる事業環境の整備を行う必要がある。 具体的には、繰越欠損金を所得金額の100%まで控除可能な期間を最大10年まで延長することで、ベ ンチャー企業が成長投資を行うことができる事業環境を整備し、経済成長の中核となり、社会的課題の解決 に貢献できるベンチャー企業が連続的に創出される事業環境を形成する必要がある。 10-1 ページ

(36)

本要望に 対応する 縮減案

(37)

合 理 性 政策体系におけ る政策目的の位 置付け 経済産業 ―新陳代謝 ○日本再興戦略改訂 2015(平成 27 年6月 30 日) 一.日本産業再興プラン 1.産業の新陳代謝の促進 ⅲ)ベンチャー支援 ○ベンチャー・チャレンジ 2020 (平成 28 年4月 19 日 日本経済再生本部決定) 3.我が国ベンチャーを巡る課題と今度の対応の方向性 (2)民間による自律的なイノベーションエコシステムの構築支援 4.新たな目標設定とPDCAサイクルの構築 ※ベンチャー企業への VC 投資額の対名目 GDP 比を 2022 年までに倍増とすることを目指す (現状:0.028%(2012-14 年の3か年平均)(内閣府「国民経済計算」、VEC「ベンチャー白書」 より) ○日本再興戦略 2016(平成 28 年6月2日閣議決定) Ⅲイノベーション・ベンチャー創出力の強化、チャレンジ精神にあふれる人材の創出等 1.イノベーション・ベンチャー創出力の強化 (2)新たに講ずべき具体的施策 ⅳ)「ベンチャー・チャレンジ 2020」の実現 〇第四次産業革命に向けたリスクマネー供給に関する研究会取りまとめ(2018 年6月 29 日) 4.リスクマネー供給先 (1)有望なスタートアップを生み出す、エコシステムの構築 政策の 達成目標 ベンチャー企業の成長を促し、将来大きく成長したベンチャー企業を輩出することで、第四 次産業革命の達成を図る。 税負担軽減措 置等の適用又 は延長期間 ― 同上の期間中 の達成目標 ― 政策目標の 達成状況 ― 有 効 性 要望の措置の 適用見込み 精査中 要望の措置の 効果見込み (手段としての 有効性) ベンチャー企業の創業期における資金支援を通じ、将来の飛躍的な成長のための大規模な投 資が増えることが期待でき、大型ベンチャー企業の台頭が見込まれる。 ページ 10―3

参照

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