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精神薄弱児教育の諸問題 (2) : 精神薄弱児の読みと算数のレディネス

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(1)

(250)

精 神 薄 蒻 児 教 育 の 諸 問 題

(2)

― 精 神 薄 弱 児 の読 み と算 数 の レデ ィネスー

特殊 教 育教 室

大 精 神 薄 弱 児 の 読 み と算 数 の レデ ィネ ス 子供 の知的水準 とは別 に

,子

供が成 長 し

,地

域 社会 の一員 とな るためには

,直

面 しなけれ ば な らな い必要 な条件が あ る。 それ は

,読

む こと

,書

くこと

,人

並 み の言葉 の使い方 を知 ること

,ま

たは

,簡

単 な問題 を計算す ることなどで ある。 これ らの技能 は

,社

会 的 コ ミュニケーシ ョンにおけ る基礎 的 な 道具である。 それ ゆ え

,こ

れ らの教科 は

,普

通学校 の子供 と同様 に

,精

神薄弱児 の学校 カ リキ ュ ラム の極 めて重要 な部分で なけれ ば な らない。 しか しなが ら

,基

礎 的 な学習 は

,厳

密 に教科 的 な過程 として行 なわれ な くて もよい。 しか し読 む こ とは

,特

殊学級 において非常に重視 され る技能 の一 つで あ り

,ま

た精神薄弱児 た ちは

,読

みの学習 を す ることが 困難 で あ るため

,読

む技 能の系統的 な発展が最 も重要 な事柄 となる。 精神 的 に障害 のあ る子供 の

,読

む ことの学習 に関す る現実的 な問題 は

,当

然 限 られ た子供 の経 験活 動 の範 囲内の読 みの材料 によるもので あ るし

,ま

た同時に

,基

礎 的技能 の必要 な累積的発展によ る も のであ る。従 って

,精

神 的に障害 のあ る子供 に

,読

む こと移教 えるのに特別 な方法はない。 しか し, 子供 の経験 は

,い

か な る方法 を使用 して も

,

読t14技能 の 系統 的に一 貫 した発展で なければな ら ない し

,ま

,つ

ぎの よ うな特殊 な要 因によって基礎づ け られね ばな らない ことは

,ほ

とん ど結論的で あ ろ う。す なわち

,el)

I

読 みの レデ ィネス (the reading readiness)

I

子供 の能力 (the ability of the chnd) Ⅲ 語 彙の発達 (a deve10pment Of vOcabulary)

コ トバの言忍勾日のと支術 (the teChniquc Of wOrd recognition)

V

読 書教材 に よ って作 り出 され る子供 の興味 (the interest created in the child toward the reading material)

Ⅵ 読書教材 の適切 な選 択 (apprOpriate selection Of reading material) Ⅶ 補 助的材料 の利 用 (availability of supplementary material) な どで あ る。

読 みの レデ ィネスは

,

ビネーの言語知能検査 による子供 の精神年令が

,子

供 の可能性のある指標 と な る。ま半

,そ

の他の研究の中で も

Bennett,A.の

研 究 は

,e2)普

通知能 あ るいは優秀知能 を もった

(:註1)R.D. Wil19y:The Mentaly Retarded. 1964, p.86.

(訂L2)A.A. Bennett i Comparative Study of SubnOrmal children in the Elementary Grttes, Contri‐

bution tO Education, No. 510, New YOrk, Bureau o〔 Publication, Teachers Co■ ege, Columbia

University, 1952.

悟 純

(2)

精 神 薄 弱 児 教 育 の 諸 問 題 (2)

(251)

子供 た ちと同様に

,精

神 的 に障害 を もつ子供

kち

,一

般 的 に

,自

分 の精神年令の期待値 まで

,読

y/. の学習ので きることを示 してい る。 これ らの代表的 な研究か ら も

,読

む ことに対す る子供 の 自信が, 確 立 され保持 され なけれ ば な らない し

,ま

,子

供 は

,自

分 の読みの程度 や進度で

,書

物 の コ トバに 導入 され なけれ ば な らない。そ うで なければ

,こ

の活動 は

,楽

し くもな く

,か

えって フラス トレーシ ョンの原 因 と もな り

,そ

の発展 は期待で きない。多 くの場合

,こ

れ ら子供 た ちの言語や環境 は

,普

通 児 た ちの もの よ リー層貧ggで ぁるし

,そ

の上

,彼

等 の経 験 の分野 は

,よ

り限定 され てい た ことを知 る 必要が ある。読 む ことは

,経

験 と言語 の背景 を必要 とす るため

,

これ らの欠如 は

,学

校 教育 や学校経 験で補償 されねばな らない。読 む ことの最初 の導入か ら

,非

形式的

,偶

然 的 な読書 の使用 とな るまで に費 や され る時間は

,子

供 た ちが話 せ るよ うにな る話 しコトバに

,親

しみが 増す ことに よって

,十

分 早 め られ るで あろ う。 従 って

,

偶然 的学習 を期待す るよ りも

,

計画 的 な活 動が

,

読 書 や言語 の概念 に

,こ

れ らの子供 た ちを引 きあげ る本質的 な要素で あ る。 読 みの練習に先 き立 って なすべ き読 みの活動 は

,家

庭 や学校にお け る子供 の 日々の経 験 を中心 とす べ きであ る。簡単 な物 の名称 を言 った り

,物

に名札 を貼 った りす ることは

,文

字 に親 しみ を もつ よ う に なった り

,文

字 と物 とを連合 させ る助 け とな る。 また

,コ

トバ を合 わせ た り

,絵

や色 を合 わせ る学 習 をした り

,絵

物語 を利 用 した り

,ス

クラップ・ ブ ックを用意 した り

,ペ

ッ トを描いた り

,粘

土で模 型 を作 った り

,地

図 を作 った りす ることは

,す

べ て課題 としてい る読 みの活 動の性格 に合致す る目的 的 な コ ミュニケーシ ョンを利用す るための機会であ る。 これ らは

,子

供 が精神的成熟 を発達 させ る, 従 って読書 の レデ ィネ ス を発達 させ る助 け となる ものであ る6 ところで

,精

神 的 にハ ンデ ィキ ャップを もってい る子供 たちの中には

,彼

等 の能力以下 に遅 らされ てい ること もあ るし

,真

に読 む ことに障害 を もってい ること もあ るし

,ま

た治療的処置 を必要 とす る こと もある。

Hegge,T.Q3)の

報告に もあ るよ うに

,精

神年令

9才

,

全 く読 めない精神薄弱児 は, 治療 杉要す る症例で あ るか もしれ ない し

,ま

た特別 な注意 を必要 とす るか もしれ ない。 これ らの障害 を知 るもう一 つの方法 は

,子

供 の読 む ことの能力 を

,標

準 テス トの他 の分野 の成績 と比較す ることで あ る。 もしその子供 の読書年令が

,算

,書

き取 り

,そ

の他 の教科 の年令 よ り

,相

当以下で あるな ら ば

,そ

の子供 は

,読

む ことに治療的処置 を必要 とす る可能性が あ ることにな る。 治療的教育計画 は

,子

供 の特殊 な無能力 を知 り

,そ

の弱点 に対処す る特殊 な技術 を考案す ることで あ る。実 際に精薄児 た ちに使用 され る技術 は

,普

通児 に使用 され る技術 と変 らないが

,適

切 な治療的 教育計画に付 け加 える主要 な条件 は

,興

味深 い題材 を取 り扱 い

,し

か も要領 よ く書かれ た

,や

さしい 読 書教材 を与 える ことで あ る。 同様な ことは

,算

数 の分野 について もい え る。数 の概念や関係 と子供 の経 験 とは

,で

きるだけ密接 に結 びついた もので なけれ ばな らない。Cruickshank(註 4)は

,精

神薄弱児 のグル ープ と同 じ精神年令 の普通児グループ との

,算

数能力 の比較研究 において

,精

薄児 たちは

,高

度 で複雑 な概念 を把握す る 能 力 はない。す な わち

,指

で数 えた り

,そ

の他未熟 な習慣が一般 に行 なわれ た り

,算

数 の語彙が非常 に遅れてい るため理解が 困難で あ った。 したが って

,洞

察力 に乏 し く

,一

般 化 を行 な うことに無力で あ るため

,基

礎 的 な原理や概念 を理解す ることがで きなか った

,と

のべ てい る。 また

,こ

の研究に関

(謂三6)T・C. Hegge i Special reading disablity with particular reference to the mentally dcficient.

Ainerican AssociatiOn On Wfental Deficiency, NO. 59, pp.279∼ 545, 1954.

(調三4)WmoW. Cruickshank: A cOmparative study of psych01ogicar factors involved in the responses

Of menta■ y retarded and normal boys to prOblems in arithmetic. DOctor′ s Dissertation,

University of h/1ichigan, 1946.(from Kirk, S,A& Johnson, G.O.:Educating the retarded child, 1951, pp.278-279.

(3)

(、252) 悟

連のある精薄児に対す る算数の指導について

,興

味深い研究が COStello建 3)によってなされた。彼女

,子

供たちを三つのグループに分け

,各

々に異なった方法で教 えた。その使用 された方法は,

a)社

会化の方法 (the sOCialization method)

この方法は

;活

動的

,経

験的な方法によるもので

,必

要に応 した概念の学習である。例 えば

,ケ

キを焼 く子供 は

,茶

さじ一杯

,茶

さじ半分

,茶

さじ山盛 リー杯 などか ら

,コ

ップの測 り方に違いのあ

ることな ど

:具

体的経験的に学習 し

,そ

れが実際場面で意味のある学習 をした。

b)感

覚化の方法 (he senSOrizatiOn method)

この方法は

,具

体物

,実

物の提示 を使用す る方法で

,子

供は具体的な実習 と関連 させて

,実

物 と測 定の関係 を教 えられた。

C)言

語化の方法 (a verbalization method) この方法は

,い

ろいろな測定法の関係 を

,伝

統的な方法である言語だけの代用経験による学習であ った。

Costel16は

,こ

の実験方法か ら

,注

意力

,連

合力

,語

,

理解力

,判

断力の向上に 最 も貧弱な方 法は

,言

語化の方法であ り

,最

も有効 な方法は

,熱

心に継続 された社会化の方法であ り

,ま

たある場 合 は

,感

覚化の方法であったとのべてい る。結果的に見 ると

,理

論か ら実践への関連がないほ ど

,概

念の把握の仕方が効果的であるといえる。多 くの場合

,こ

れ ら子供たちは

,時

期的に早すざた り

,進

度を速めすぎることがなければ

,算

数の学習も十分容易に受け入れるであろう。従って

,算

数は子供

に親 しみが あ り

,ま

た現在で も将来で も

,子

供 に価値 あ る もの とな る知 識夕技能

,概

念 を含んで い な けれ ば な らない。同等 に重要 な ことは

,適

当な提示

,練

習量

,強

調量 は

,学

習す る子供 の能力 に合 う よ うにす るため

,精

薄児 の特殊能力

,特

殊無能 力 を知 ることで ある。 精神薄53児教育 の全 プ ログ ラムの第一条件 は

,そ

の教育計画が

,子

供 た ちに受 け入れ られ るよ うに 立案す るとい う前提 に基づいてい るため

,あ

らゆ る学習 の1晴況の中で 子供 の語彙 は子供に親 しみの ある用語 に限 られねばな らない し

,

また発達段階におけ る 日々の生活で使用 され ねば な らない こと 移

,常

に心に留 めておかね ばな らない。従 って

,

精神 薄弱児 に教 え る必要 のあ る語 彙 は Kirk(註6)も 不す よ うに

1

さ一一大 きい

,小

さい

,ひ

じょ うに大 きい

,ひ

じ ょ うに小 さい

,な

ど に関係 あ るコトバ

2距

離 の 長 さ十 メー トル

,キ

ロ メー トル

,遠

とヽ

,近

とヽ

,長

,短

とヽ

,な

ど に関係 のあ るコ トバ

5

そ の 他 の一――グ ラム

,キ

ログ ラム

,ダ

ース

,重

,軽

,な

ど 測定単位

4量

に 関 のあ るコ トバ係十

っと多 く

,

もっと少ない

,増

える

,減

,い

くつかの

,少

しもない, のおの

,2倍,2回

,十

分な

,少

,た

くさん

,部

,半

,な

ど 係――円

,十

,百

,千

,一

万円

,な

ど 係―一上夕下

,上

の方

,下

の方

,右,左,横

ぎる

,…

の間

,最

,最

,な

ど 係―一早い

,お

そい

,

もうす く゛

,

もっと後で

,日

,週

,月

,年

,な

ど 関 トノ 関 トノ 関 トノ に コ に コ に コ

金 の 位 の 時 の

感註5)Helen,WI. Costello:The responses of mentally retarded

experiences in arit4metiC. Doctor′ s Dissertation, University 1941,(from Stevens&互 eber:Wfental Retardation, コ964,

(言主6)S,A.Kirk&G.O.JohnsOn i Educating the Retarded chim.

ch■dren to specialized learning Of Pennsylvania, Ph工 adelphia Pa.,

pp,82-85)

(4)

精 神 薄 弱 児 教 育 の 諸 問 題 ② (姿

5)

この一例 の表 は

,子

供 の 日々の経験 の中で無 限に適用 され るし

,ま

た適切 に選択 され た表 は

,精

ネ申 薄弱児 に算数概念 を理解 させ る助 けとして

,計

りしれ ない 価値のある もので あろ う。

WVilson,G.M

(註7)と

Adams,H.W.∝

8)`ま

,日

常生活 に必要 な数華的機能 として

,時

間に関す る もの

,数

に関す る もの

,金

銭 に関係 ある もの

,い

ろいろな尺度 の単位

,な

どを

,一

般社会の概念 として あげてい る。 精神薄53児 た ちは

,簡

単 な数 の問題 を取 り扱 うよ うにな った時 か ら算数概念が必要 となって くる。 しか も成人 とな るにつれて

,ま

す ます その必要性が増 して くる。従 って

,数

に関係 のあ ることが起 っ て くる教室 の活動は

,子

供 の有意味 な経験 を付 け加 え る上 に

,概

念 の把握 をさらに進 め るよ うに利 用 され るべ きで ある。 これ らの ことは基礎技能 で

,数

字 を理解 し取 り扱 う場合に

,特

別 な練 習 をさせ る よ うに用い られ るべ きである。 それ ゆ え

,算

数 の必要 性 には

,発

,理

,算

数 用語 の使用,数の概 念 と技能の発達 :数概念 を応 用す る能力 の発達 ;いろいろの測定単位の理解 の発 達 ;むつか しい分数 の理解

,な

どを計 るべ きである。 このよ うな活 動的 な教育計画 は

,数

の機能的 な利 用に よ って

,非

形 式経 験の豊か な貯 えの発達 をその 目的 としてい るので

,将

来 もっと形式的 な系統的教育 の重要 なバ ッ クグ ラン ドとな る。

I

読 み の レデ イネ ス の 基 礎 精神薄弱児 に読 みの指導 を行な う場合

,も

っと も重要 な要 因 は

,読

みが どの程 度期 待で きるか を決 め る条 件であ る。既 に前 回提示 した推定

MAゃ

相 当学年能力

(GC)の

算定

,ま

た は

Bennett,A.

の研究 に見 られ るよ うに

,

精神年令 と同 じ程度 まで

,

読 み の能力が期待で きる とすれ ば

,

精神年 令 は

,知

能 指数 よ りも信頼で きる能力の期待値 とな る。従 って

,精

神薄g3児 の読 みの能力 を知 る手 がか りは

,Kirk,S.鯰

9)も示す よ うに

1

生活年令 ア∼

9才

で は

,精

神年令が

4∼

6才

のため

,読

みの学習は無理で あ る。

2

生 活年令

9∼

11才 で は

,精

神年令が

5才

半 ∼ ア才 で あ るた め

,読

みの レデ ィネス は一応 で きて い るもの と思 われ る。 しか し レデ ィネスので きていない子供については

,

レデ ィネスの指導 を行 な う必要が あ る。

5

生活年令41∼ 15才 では

,精

神年令が

7∼ 8才

であ るため

,小

学 険

4∼

5年

生 程 曳の教科書の指 導 が期待で きる。

4

生活年令15∼16才 では

,精

神年令が

8才

半 ∼44才 で あ るため

,小

学校

5∼

5年

生 程 度 の教科書 の指導がで きるほか

,い

ろいろな種類の教育活動で読 みの指導が期待で きる。 と推定で きる。 このよ うに

,精

神薄弱児 に対す る読 みの指導 は

,普

通児 の指導 のよ うに

,生

活年令

6才

か らの指導 で は無理で あ る。 したが って

,読

みの指導 ので きる状態

,す

なわち レデ ィネスを待 つので はな くて, レデ ィネスを促進す る指導が とられ る必要が ある。 そ こで

,精

神薄弱児 の低学年

(CA:る

9才

,MA5∼

6才

)の

カ リキュラムで は

,

読 む ことを 教 えるよ り

,社

会環境 の中で生活す ることが

,は

るか に重要で あ るため

,社

会的適応 の過程 の中で読

(言主7)G,N.WilsOn:A survey of the sOcial and business

ContributiOns tO EducatiOn, No. lcklじ 1919.

(訂

:8)H,Wo Adams:The mathematics encOuntered in

periodicals. Unpublished Master′ a Thesis, 1924. Retarded Child,p.281)

usage of arithmetic, Teacher′s COnege

the gcneral reading of ne、 vspapers and

(from Kirk & JohnsOn:Educating thc

(5)

(254)

大 石 純 悟 む準備 をす ることにな る。 その理 由は

,こ

の子供 たちが知 的な面で成長す る場合

,有

意義 な経験 のバ ックグ ラン ドを豊 か にす るし

,1話

す語彙 も拡大す るし

,

注意す る時 間や落 ち 着 い た時間 も長 くな る し

,筋

肉の運動 調整 も改 善 され るな どによって

,読

む学習へ接近す ることにな ると考 え られ るか らで あ る。つ ぎの経 験 はその意味で役立つ もの と思 われ る。爺10)

4

習 慣訓練

:個

人 の清潔

,

トイ レの習慣

,衣

服 帽子 将とな ど自分 の持物へ の注意

2

社会的経 験f両親

,赤

ん坊

,姉

妹兄弟

,学

,消

防士

,警

察 官

,看

護婦 な ど関係 のあ る人 た ち と話す る 感 覚 の訓練 :呼ばれ る名前 の認知

,形

。色 。大 きさ・位 置を合 わせた り

,絵

の組み合 わせ

,パ

,

ズル

,空

・雲・木 ・光あ よ うな 自然現 象 を見 つめ ること

,音

・喚 。触 によって物 を 認知 す ること

,味

で食物 の要素 を認知す ること

,原

色 の認知

4

話 し コ トパの訓練 :は っ き りした発言

,赤

ちゃん コ トバ

,舌

た らず の発音

,そ

の他 の話 しコ ト バの欠陥の矯正 に重点 をお く

5

筋 肉調整練習 :行進 した り

,戸

外で ゲー ムした り

,楽

器 の伴 奏

,歌

うことな どで大 きな筋 肉の 使 用

,平

均 台 を歩 いた り

,少

し上傾 した平面 の梯子 の横 俸 を渡 った り

, 5∼ 4段

階 段 を飛 び こえた りす ること も 自然 研究 :花・木 それ に季節的な天侯の変化 を子供 に報 らせ た り

,共

有 のペ ットを飼育 した り す る ア 手 や指先 の訓練 :木 片 に釘 を打 ちつけた り

,必

要 な家事用品 を運 んだ り

,糸

巻 きに糸 を巻 い た り

,糸

を通 した り

,ボ

タンをつ けた り

,簡

単 な針仕事 をした り

,葉

・花・動物 な ど の形 をつ くるため紙や布 を切 った り

,大

きな ブロ ックを運んだ り積みか さね た りす

マ る これ らの ことや これに類す るタイプの活動や経 験 は

,話

し コ トバの訓練 の基礎 として使用 され

,興

味 中心 に

,目

的計画学習 の プログ ラムに統合 され ると

,効

果 的 な ものにな ると思 う。 ところで

,低

学年 にお け る精神薄弱児 の教育 にお いて注意 しなけれ ば な らない ことは

,こ

れ らの子 供 は

,言

語 の発達

,

コ トバの生産

,

視覚的・聴覚 的識別 に欠 陥 のあ る ことを考慮 に入れ る 必要が あ る。従 って

,言

語発達 の領域 にお け る重点 は

,話

す語 彙 の増加

,概

念 や コ トバの意味の成 長

,そ

れ に 自己表現 の進歩 的 な能力 におかれ るべ きで あ る。視覚 的 。聴覚 的識 別や正確 に観察 した り記憶 した り す る能力 な どは

,明

確 に読書 レデ ィネスの要 因で あるため

,こ

れ らの技能 は発 展させ られねばな らな い。話 しコ トバの欠陥 は

,精

神薄弱児 には共通 した もので

,Wlley,R.elっ

,っ

ぎの準備が有益 な

^

目的に役立つ ことがで きるとして,

1

自立 に よ って成 熟 の機 会 を与 え る

2

考 えや感 情 の想像 や表現 を発達 させ る

5

社会 的発達 の機会 を与 える

4

知 的能力 を発達 させ る十分 な機会 を与 え る こ とな どを挙 げてい る。 きわめて拍象的で あ るが

,以

下読 みの レデ ィネスの指導 についてのべ たい。

1.低

学年水 準の読み の レデ ィネス 上述 したよ うに

,読

みの指導 を行 な う場合 は

,読

みの レデ ィネスがで きてい なければな らない。低

(註40)R.De.Willey:The Mentally Pketarded child, 19る 4,pp,99∼100.

(6)

精 神 薄 弱 児 教 育 の 諸 問 題 12) (が

5)

学年水準 の生 活 年令 は

6∼ 9才

,精

神 年令 は

,ほ

5∼

6%才

と推定 され る。 そ こで

,読

みの レデ ィネスに必要 な発達 は

,Cruickshank,W.e12)も

のべ てい るよ うに,

1

精神年令が

6才

以上で あ る こと

2

読 み に要 求 され る適 当な言語の発達

5

文 章や感 じの記憶

4

視覚 的記憶 と視覚 約識 別

5

聴覚 的記憶 と聴覚的識別

6

正 しい発音 の仕方 ア 運動能力

8

視覚 的成 熟

9

動機づ け な どが

,発

達 的 な面か ら要求 され る。従 って読 みの レデ ィネスづ くりは

,そ

の基礎 的 な期間中に

,レ

デ ィネスを促進す るコ ミュニケーシ ョン技術の指導が行 なわれ なければな らない。以下

,読

みの レデ ィネスを発達 させ る指導過程 を

, Kirk,S.∝ 13),willey,R.ell),cruickshank,W.Q5),Garton,

M.Q16),な

どの文献か ら綜合 的系統 的に示す と,

I

読 み は じめの レデ ィネスづ く りの水 準 イ

,精

神 薄弱児が

,非

常 に興味 を もって い る ことを

,自

然 に話 せ るよ うに

,い

ろい ろな機会 を与 えた り

,は

げ ました りす ること 口

,お

話 をす る とき

,教

師 に耳 を傾 けさせ ること

,簡

単 な部分 を記憶 させて

,劇

化 させ る こと

,電

話でお話 をさせ ること

,い

ろい ろな活動について話 させ るとき

,新

しい コ トバを漸進 的に導入す ることによって

,子

供 の語 彙 を増加 させ ること へ

,観

察 した ことを話 し合 った後で

,興

味 のあ る場所へ遠足 (見

)す

ること

I

読 みの レデ ィネスづ くりの発達 的 な水準 ―― この段階で は視覚的聴覚 的な識別や記憶 を発展 させ る一― イ

,視

覚 的識別活 動 。物 と物 との類似

,違

い の発見 をす るゲ ー ム ・類似点や相違点 に よって

,絵

や ものを集 める 。色 杉合 わせ る 。絵 と絵 を合 わせ る 。文字盤で同 じ単語 を合 わせ る 口

,聴

覚的識別活 動 ・子供に 目隠 しをさせて

,音

声 に よって クラス メー トを判 別 させ る 。目隠 しをした子供に

,教

師が鉛筆 で教室内の ものを軽 く叩い た ものの名称 をあて させ る。

(註 12)`│′.M. Cruickshank:A teaching lnethod fOr brain―iniured and hyperactive children. 1961,p.255 .

(註

15)S.A.Kirk:。

p.cit,,pp・259∼ 2あ,伊54.

〃 Tcaching of reading to sIOM/_lcarning chttdren. 1940,pp.74ハ V78, pp.88ハツ89. (註14)R.De.Willey:op.cit。,pp.lo2∼105,1964.

(註15)輌r.h/1. Cruickshank:Op, cit,, pp.2“ ∼249,1961.

(7)

(塞

6)

大 石 純 悟 ・子供 で識別で きる

,だ

れ で もよ く知 ってい る音 を レコー ドで聴かせ る。 ハ

,記

・単純 な リン リン音や童 謡 を教 える。 ・ ご く最近 に起 った経 験 を子供 に思い出 させ る。 ・ 簡単 なお話 をして

,重

要 な部分 を子供 に思 い出 させ る。 こ

,読

みの レデ ィネスづ くりの高 い水準 ・ 自分の名前 を写す ことを学習す る。 ・子供 は

,幾

種類 もの レッテル を区別す ることがで きるよ うにす る一一教室 内の ものの レッテ

r

ルや一般 の標識―― 横断歩道

,入

,少

,立

入禁止

,ベ

ンキぬ りたて

,進

,停

,事

務室

,脱

衣室

,押

せ, 扉

,出

,少

,引

くな ど。 ホ

,街

路 の標 識 を理解す ること へ

,劇

場 や ビルの方向標識 を理解す ること

,絵

の入 ったカー ドの利 用 チ

,掲

示板 の利用 を理解す ること り

,そ

の他の読みの レデ ィネスの活動 ・ 野外遠足や視聴覚教具 の使用。 ・教室内での活動領域 を設定す る。 ・単語 カー ドをつ くる。 ・絵 を描いた り

,そ

の絵 を話 し合 った りす る。 ・文字 の発音のため

,い

ろはの絵 を使用す る。 ・音楽や リズ ムで指遊 びの練習 をす る。 な どの系統的指導が考 え られ る。

2.高

学年水準 の読み の レデ ィネス 小学校高学年 に相当す る精神 薄弱児 は

,生

活年令が約10∼ 12才 で

,精

神年 令 はほぼ

6推

8才

まで 達 してい ると思 われ るので

,読

む こと

,書

くこと

,数

えること

,な

どの経験的 な準備 をす る必要が あ る。高学年 の精薄児 たちの能力か らして

,こ

れ らの分野で進歩す る機会が与 え られ る必要が あ る。従 って

,学

級 のカ リキ ュラムは

,低

学年 よ りもっ と構成的でなければな らない。 またその内容 は

,日

§ の生活 の領域 に関す る教科や経 験の学習 に重点がおかれ るべ きである。 さて

,高

学年 の精神薄弱児 の読 みの指導 をす るためには

,ま

,(1)そ

の子供 に読 みの レデ ィネス

、 が で きてい るか

(2)そ

の子供 に読 みの興味がで きてい るか

,

な どを確か める必要が あ る。確か め る 方 法 として は

,標

準 テス ト (読みの レデ ィネス・テス ト

)や

教 師の観察 に よって

,そ

の効 果性 や可 能 性 が立証 され ることにな る。 標準 テス トは 別 として

,

教 師の観察 について は

,

特 に注意すべ き点 を

Willey,R.

ィょ(註 17),

1

子供 の視力 は どうか

2

子供の聴力 は どうか る 子供 の運動機能の調整 は適 当で あるか

4

子供 は適 当な聴覚的識別がで きるか

(8)

精 神 薄 弱 児 教 育 の 諸 問 題 修) (必

7)

5

子 供 は適 当な言語 の発達 をしてい るか

6

子供 はか な りよい仕事 の習 慣がで きてい るか ア 子供 は社会的情緒的に成 熟 してい るか

8

子供 は左カメら右 へ、追 ってい くこ とが で きるか

9

書 かれ た もの を読 む学習 に

,

どれだ け興味 をあ らわすか な どをあげ

,こ

れ らの レデ ィネスの徴候が現 われてい るときは

,そ

の子供 は

,少

くと も

6%才

の精 神年令に達 してい るだ ろ うと見てい る。 この ことは

,形

式 的 な読 みを子供に教 え初 める前 に理解 して い なければな らない重要 な ことで ある。読 みの指導では

,子

供 たちが発達上 の各段 階で

,広

い読 みの レデ ィネス背景 を持 つべ きであ る。今 日では

,と

もす ると形式化 され た国語 の指導 に重点がおかれが ちに な るが

,ゆ

っ く りしたペ ースで系統的 な方法 をとる方が

,精

神薄弱児 の指導 にお いて は有効 であ る。 ゲ シ ュタル ト心理学では

,子

供 た ちは初 め全体 の もの を見 て

,後

で部分 を見 ると説 いてい る。従 っ て

,子

供 た ちは細か な部分 に注意 す ることな しに コ トバを学 んだ り

,一

字一字 を知 らな くて も語句 を 学 ぶ ことが で きる。 そのため

,基

礎 的な視覚語彙 は

,最

初 の読 みの経験が うま く成 功す るほ ど早 く獲 得 され ることに な る。 この ことは

,ま

た低学年 のテキス トの理解 を増す ことに もな るであろ う。 この よ うな点か ら

,基

礎 的 な コ トバの入 ってい るフラッシュカー ドを使用 した り

,ま

たゲ… ムやお話に, これ らの コ トバを使用す ることは非常に役立つ ものである。その上

,子

供 の経 験 の地 図 は

,語

彙 を組 み立て る有益 な方法 と もな る。例 えば

,花

子 さんが子ね こを学校へ もって きた。 クラスの ものは

,花

子 さんの子ね こについてお話がで きる。教 師が子供 た ちの話 した ことを黒板 に書 いてい く。 花 子 さんは

,子

ね こを もって きました。 子 ね こは白い。 子ね こはクニ ャオ

,ニ

ャオ クとな く。 子ね この名前 は ミケです。 の よ うな短文がで きる。 この文章 は短かい コ トバ と短かい文章で組み立て られ た もので あ り

,す

べ て の コ トバは

,子

供 の経験 をのべ て い るし

,ま

たその子供 の もつ能力の範囲内であ る。教 師 は

,こ

の コ トパの組 み立ての指導か ら

,子

供 た ちが お話 の本 を説 明す るため

,絵

の材料 を引用 した り使用 した り す ることが で きるよ うにな った り

,ま

,絵

を解 釈 した り

,絵

についてお話がで きるよ うになれ ば, 子供 た ちに簡単 な本 を読 みはじめる動機 とな る。 子供が一人で新 しい コ トバを読 めるよ うにす るためには

,基

礎的な 目で見 る語彙 を習得す る際に音 声 で表 わす方 法が とられ るべ きで あ る。

4

最初

,単

純 な コトパに混ぜ 合 ってい る音 を指導す ること。

2

新 しい コ トパの中にあ る音 を引 き出す ため

,子

供 自身の語 費か らコトバを使用す る。 乙 特性上 (欠陥が あって

)発

音で きない コ トバは

,視

覚 に よって教 えね ばな らない。

4

型 には まった指導 はしない こと一― これ は精神薄弱児 を混乱 させ るのみであ る。 音声言語 の指導 は十分に行 なわれねばな らないが

,多

くの方法を実施す ることに よって

,か

え って 子 供 た ちに混乱 考お こさない よ うに注意す る必要が あ る。特 に音声学的構造分析

,接

頭 語

,接

尾語, 音節 な どは十分理解 させなけれ ばな らないが

,そ

れ だけの ドリルでは十分 な効果 は期待 で きない。 む しろ

,文

脈 の中で指導す る方法 な り

,そ

の他 の方が補 われ なけれ ばな らない と

Kirk,S.Q憫

)も のべ て モヽる。

(9)

(わ

8)

大 石 純 悟

5.中

学 校水準 の読みの レデ ィネス 中学校水準 で は

,生

活年令が42才 ∼45才 で あ り

,精

神年 令 も

8∼

12才 と推定 され る。 この子供 た ち は

,卒

業後 の生活 を 自立 で きるよ うに

,生

活 領域 に重点が おかれね ば な らない。従 って

,広

い社会 的 な性質 を もった経験が

,コ

ミニ ュニケ…シ ョンにおいて改 善 され た設備 で統合 され なけれ ばな らない 段 階で あ る。 そのため

,個

々人 の読みの学力水準に依存 してい るため

,つ

ぎの よ うな実践活動が

,効

,

率 を増す よ うに思 われ る。e19)

I

読 書教材 の巾広 い使用 と選択 に よる

,よ

い読書習慣 を発達 させ ること。

a,新

b.雑

C.区

書館 の利用

d

漫画本

e.子

供 た ちの興味や読 書水準 に合 った週 刊誌

I

情報や誤楽 のため

,読

書 範 囲 を広 げ る

a.道

路地 図

,時

間表

,指

示 (案内書

)を

読 む こと。

b.目

次 の使 用

C.本

の索引の使用

d,図

書館か ら本 を借 り出す方 法

e.読

書 クラブをつ くるこ と。

f.辞

書 の利 用

g,警

報 や危 険の信号 (標識 な ど

)を

読 む こ と。

h.指

示 を読 んで

,そ

れ に従 うことの学習 Ⅲ コ トバの認知技能の利用 を増大 させ ること a。 接頭 語

,接

尾語の使用 b。 視覚的

,音

声学的分析

C.独

立語 に対す る実践的努力

d.文

脈 のつかみか た

c.音

声 のル ール を学 ぶ Ⅳ 黙読速度 を早 くす ること

a.個

々人 の要求 に合 うよ うに考案 され た教師作成 の練習帳 を使用

b.正

確 さに努力す る

c.コ

トバの認知 に独 りで努力す る

(I

d.理

解 の程度 をしば しば確認す る

o.算

,社

,音

,美

術 な どの他 の用具教科 で

,読

み を統合す る 以上

,中

学校 にお け る精神薄弱児 の読 みの レデ ィネ ス指導 を

,系

統 的 に考 えてみ た。 しか し精神 薄

^

弱児 の中には

,高

い水準 の知的な経験 をなす ことので きる もの もい るし

,ま

た身体的社会的領域 にお いて

,普

通 の標準 に達 してい るもの もい る。 このよ うな子供 は

,将

来熟練

,半

熟練 の職業的地 位 に達 す る機会 を与 える指導が なされね ばな らない。 したが って

,指

導 は個別化的

,あ

るい は子供 中心 の接 近方法が最 も重要 な こ ととな るし

,教

材 の具体的 な提示 による系統的

, Step by stepの

方 法で意 味 の ある

,役

に立つ ものに されていかなけれ ばな らない。

I

精 神薄弱児のための算数 レデ ィネス

精神薄gB児 の算数 指導 に おいて は

,

子供が量的思考 の 理解がで きるまでは 学習す ることは で きな

(F誌19)R.De.4/illey:The mentally retarded child.1964,pp.102∼ 109.

(10)

精 神 薄 弱 児 教 育 の 諸 問 題 修) (2「D9) い。精神薄弱児 は

,算

数 を学習す るよ うにな る前 に

,必

要 な機能

,能

,学

力 にお け る欠 陥が ある。 一般 に

,形

式 的 な算数 の学習が始 め られ る以前 に

,子

供 には量 や計算 について考 えた り

,ま

,数

概 念 を理解 した り

, 4+2の

よ うな簡単 な集合 の取 り合 わせ を認識 した り

,書

かれ た数 を理解 した り, 認 識 した りす る能力 を もってい なければな らないので ある。

1.低

学年 の算数 レデ ィネス 特殊学級の低学年児 は

,生

活年令

6∼

40才

,精

神年令 は

5∼

6%才

と推定 され

,期

待 され る学 年程度 は

,保

育 園

,幼

稚 園の水準 で ある。 この水準では

,数

に対す る概念 を理解 させ ることは無理 で ある。 しか し

,子

供 た ちの算数 の レデ ィネスづ くりを促進す ることが

,教

育 的に考 え られねばな らな い。

Willey,R.は

20)は

,子

供 た ちの算数 レデ ィネスの過程 を四つの段階に分 け

,子

供 の算数 レデ ィネ スの発達過程 を説 明 しよ うとしてい る。

4

事 物 の段 階―― ク レコンタ鉛筆

,ブ

ロック

,チ

ョー ク

,銅

貨 な どを数 える段階

2

絵 の 段 階 絵 懃 え る段階

5

半 具体 的段 階―― 点

,円

,記

,物

な ど

,実

物 を代表す る ものを数 える段階

4

数 のシ ンボルーー ア ラ ビア数字 の

125456ア

890を

認 識 した り

,再

生 した り

,使

用 した りす る段 階 子供が数 を数 え

,読

み夕書 くことを学び

,し

か も数体系の合理化 を発展 させて きた場合

,教

師 は力H 算 を提示すべ きで ある。加 算 の概念 を理解す るために

,子

供 は数 えることでな く″合計す ること クを 理解す る必要が ある。 もし精神薄弱児が

,足

し算 の考 え方 を学習すべ きで あるな ら

,初

めか ら加 法 を 使 用す る方 法が教 え られね ばな らない。 そ うでなけれ ば

,事

物 の段 階が続 くだ ろ うし

,ま

,な

ぜ 力H 算 の組 み合 わせ を苦労 して学 ぶのか を理解 しないで あろ う。時 々精神薄弱児 は

,数

字 を書 かな くて も

2+5=5の

よ うな

,簡

単 な組 み合 わせ を学習す ることがで きる。 この点

,数

のゲー ムは

,上

述 の段 階 を発展 さす 優 れ た モテ イベ エー ターで ある。 そ こで

,低

学年水準 の非形式 的算数 の レデ ィネスには

,つ

ぎの もの を導入 した経 験か ら成 り立つべ きで あろ う。儲

21)

1.時

間―一今 日

,明

,昨

,週

,月

,年

,時

,時

計 の見方 な ど,

2.お

金 一一実物の硬貨による経験

,大

きさ

,色,ガ

ザ ィン

,価

値 の比較 な ど

5.温

度 ―一 寒 さ

,暑

,暖

か さ

,冷

た さを 日中についてのべ た り

,部

屋で の感 じ

,食

物 (ア イス ク リー ム

,ス

ープ

)の

比較 を常 にす る場合使用す る。

4.重

さ―一軽 い

,重

,子

供 によ って使用 され る種 々な品物の重 さを比較す る場合Ь 5。 大 き さ―一大 きい,河ヽさい

,大

きす ぎ る

,小

さす ぎ る

,衣

,靴

な どの大 きさの観察

6.分

数概念 ―一一 枚 の紙

,半

分 の リンゴ

,パ

イの弘

,そ

の他。 以上 の学習 の レデ イネスづ くりの内容 か ら低彰年 の時期 の終 りには

,そ

の学力 は

,つ

ぎの成果が期 待 で きる と考 え られ るe22)。

4.少

くと も

,10の

,絵

,半

具体的 な もの (点とか線

)を

計算す る能力。

2.ア

ラ ビア数字 の

1.2,5,4.5を

書 くことが で きるし

,ま

,こ

れ らのシンボルの意味 を理解 す ることが で きる。 (言主20)R,De,Willey i op.cit,,pp.115∼ 114・ (註21)S,A.Kirk i Od.cit,,pp.281∼ 282.

R,De.ヽVllley i Op.cit., 115∼ 114.

(11)

(26Cl) 大 石 純 悟

- 5.具

体的な事物 ―― 例 えば

,ブ

ロック

,コ

マその他 を使用す るとき

, 5つ

づ つ組 み合 わせて配置

す ることが で きる。

1 4,か

な り量的 な コ トバを知 ってい る,

5

自分の年令 を知 る。

6.自

分の住所 を知 ってい る。書 くことがで きない場合 は

,言

うことが で きる。 以上が

,低

学年 の算数 レデ ィネスの指導成果 として期待 され る。

2.高

学年の算数 レデ イ ネス 高学年 の子供 は

,生

活年 令 は10∼ 12才 で

,精

神年 令 は

6発

8才

と推定 され

,期

待 され る学年能力 水 準は

1∼

5年

と予想 され る。 したが って

,

この高学年水準では

,

偶然 的

,

非形式的 アプ ローテか ら

,形

式的 な学習 タイプヘ移行 を示 してい るものである。 この水準におけ る精神薄弱児 の算数 レデ イ ネスの内容 には

,つ

ぎの ものの大部分が含 まれてい ると思 はれ る。

4.進

歩 した計算一―精神薄弱児 は

,少

くとも100までの数 をい うことが学習 され るべ きであ る, 出来ればそれ以上。 数 え るこ とは

,

足 し算 の基礎である。しか し

,

機 械的 な数 え方 (リ ズ ムな し

)と

合理 的 な数 え方 (物を数 える

)と

の間には

,相

違 のあ ることに重点 をお く。

2.数

の事実―

-81の

数 の事実 とか

, 2か

ら10ま で合計す る組み合 わせ を

,で

きるだ け多 く学習す る。

5.引

き算 ―― 子供 は

,引

き算 の概念 を

,取

り去 る

,あ

るぃは減 じることで あ ると学習す る。84の 足 し算の事実 に通 じる81の 引 き算 の事実 を教 えること。 フラ ッシュカー ドや数 のゲー ムは

,優

れ た補助具であ る。減 じた り

,取

り去 った りす る ことの理解 について は

,つ

ぎの よ うな理解 の仕方 が あ る。 ば

)5以

下 の ものの一群 か ら

,二

つの もの を取 る。 lH1 10以 下の ものの一群 か ら

,一

定 の数 を取 り去 る。 い 借 りることで

,10以

上 の一群 か ら

,一

群 の もの を取 り去 る。例 えば

,太

郎 は11本 の ク レヨン を持 っていました。二郎 は

6本

借 りま した。

5本

残 りました。

0

お店屋ごっこ一

-50円

でい ろいろ違 った品物 を買 う。

4.2の

, 5の

,10の

数 で数 えることを学習 す るこ とが で きる

(2, 4,6…

5,10,15…

10, 20, 50-・ ・)

5.両

替 えをす ること一

-10円 ,50円 ,400円

を両替 えす ることを学習すべ きであ る。 6。 測定―一 リッ トル

,グ

ラム

,キ

ログ ラム

,セ

ンチ メー トル

,メ

ー トル

,キ

ロ メー トル

,ダ

ース な どの使用の熟練

,す

なわ ち測定 は

,こ

の段階 (現実 の測定 を使用 して

)に

おいて発展 させ るべ きで あ る。 ア

.数

字 の書 き方一一 子供 はア ラ ビア数字 の10ま で書 くことを学 ぶべ きで あ る。

8.問

題解決一一 実 際的 な初 歩 の問題 を解 くため

,算

数 の基本原理 を利用す る機会 を十分 に与 える こと。 この ことは

,読

み の技術が完成 す るまでに コ トバでなされ るであろ う。 以上 の算数の レデ イネスの内容 か ら

,こ

の高学年 の時期 の終 りにおいて期待 され る最大の成績 の成 果 はつ ぎのよ うで あ るだ ろ う。e23)

1.100ま

で数 える

,読

,数

字 を書 く能力

2.自

分の生年 月 日

,家

の番号

,電

話番号 を知 る。

(12)

精 神 薄 弱 児 教 育 の 諸 問 題 ロ ( 264 )

5.販

売品 に付いた価格 を読 む。

4.本

のペ ー ジを見 つけ る。

5.時

計 や教室 の番号 を読 む。 6・

1番, 2番

,5番

……10番 の意味 を知 る。 ア

.一

つづ つ

,二

つづつ

,五

つづ つ

,ま

た は十づ つ

,400ま

で数 える。

8.簡

単 な コ トバでの問題 や筆記 の問題 を解 く。

9.カ

レンダーを使用 した り

,週

や 月を読 む。

19,毎

日の学校での勉強 で使用す る数 を読 んだ り書いた りす る。

11.セ

ンテ メー トルの定規 を使用す る。

42.グ

ラム

,キ

ログ ラム

,コ

ップー杯 な どの尺度 を使 用す る。

45.簡

単 な分数

,パ

ンの比

,

リンゴの発

,カ

ップ推 の水 な どの知 識

44.お

金 を数 えた り

,100円

までの単位 で両替 えをす る ことが で きる。

45,何

キ ロと推 キロの買物 の 目方 をはか る。

46.簡

単 な算数

,す

ごろ く

,五

日な らべ のよ うな数遊 び をす る。

17.時

,日

中の時刻

,正

,休

憩時間

,帰

宅 時間

,食

事時間

,就

寝 時 間 な どが 言 え る。 な どが予想 され る。

5,中

学校水準 の算数 レデイ ネス 中学校水準で は

,生

活年令が12∼ 15才 で

,精

神年 令 は

8∼

11才 と推定 され

,学

年 相 当能力 の期待値 は小学校

2∼ 6年

と予想 され る。 この水準では,貯金,税金 の支払,銀行預金,保険 ,そ の他 な ど,社会算数(註21)(soCial arithmetic) に重点がおかれ るべ きであ ると

, Willey,Rは

説 いて い る。 とい うのは

,こ

の水準では

,算

数 の基礎 を利周す ることに熟達す るよ うにな ってい るか らで ある。

4Q.50ま

たはそれ以上の子供 た ちは

,学

校 を出 る前 に

,足

し算 の方法 を使 用す ることが で きるべ きである。加算は

,成

人 の生 活での使 用頻数 か ら言 えば

,掛

け算 につ く゛もので あ る。 この時期 に

,そ

れが で きる子供 た ちは

,掛

け算 の組 み合 わせや その方法が習得 され る。子供た ちは

,自

分 た ちが してい る ことを理解 しなけれ ばな らないが

,数

字 を トリックイこ応用す るとイよ思 っていなもち 引 き算 は

,算

数 の社会的利 用の中で

,成

人 に と って は第

5の

重要 な地位 をもってい る。最 も頻繁 な 使 用は

,つ

り銭 を出す ことであ る。i精神薄 55児 が

,

引 き算 に習熟す る 精神年令に達 す る 前 の何年 間 は

,引

き算 の原理 を教 える多 くの経 験 をしてい る必要が あ る。例 えば

,残

,あ

るい は

,い

くら残 っ て い るか ?と い うことである。考 え方 の違 い

,あ

るい は比較 もあ る。例 えば,5′500円のか ら2′800円 まで値下 げ され た ドレスを買 えば

,い

くら節約 した ことにな るだ ろ うかのよ うな ものであ る。

12,24,56よ

り大 きい数字 の割 り算 は

,

精神薄 55児 の生活 にはあま り必要が ない。 子供 は

,

教室 で,害」り算 の必要 に当面 す る例 は多 くない。経験豊かな教師は

,割

り算 の必要が起 って きた場合

,こ

れ を割 り算 の学習 に利用す る。例 えば

,学

級 の誕生 会の菓子 と同 じ値段で

,ア

イス ク リー ムや本 を買 うとき

,割

り算 移利用す るのに理解 しやすい方法であ る。 そ こで

,中

学校水準 の算数 レデ ィネスの達す ると予想 され る成績 の成果 には

,つ

ぎの よ うな ものが 多 く合 んでい るで ある う。e25) (註24)R,De. (註

25)R.De.

Villey i op. cit。 , p.116. ヽ│「illey i op. cit., p.117,

(13)

(262)

大 石 純 態

.生

徒が当面する

,い

かなる普通の状況でき

,計

算する能力のあること。

2.4ケ

タの数を足した り繰 り上げた りできる。

6.4ケ

タの数を引いた り繰り下げたりできる。

4` 9ま

での掛け算表をしっているし

,2ケ

タの数に 立ケタの数を掛けることもできる。

5ぉ

・ 簡単な分数を使用する

.。

る。

簡単な形

)円

;四

,ダ

イアモンド型

,三

,な

どが描ける。

7j

温度討が読める。

81

正確に時間をつげることができるし

,カ

レンダーを使用することができる。

9.距

離の概念がある

.。 10Ⅲ

お金の名称 と価値を知 っている。

11.

自分の消費する生活費

(家

計費

,予

算費

)を

計算することができる。

12.銀

行の事業につと

て理解しており

,払

戻伝票 を作ったり

,小

切手を書いたりできる。

15.

電話帳を使用した り

,時

刻表を読ん―

だ り

,種

々の許可書や出生証明書移使用したりする。

14.所

得税申告のようなュ能力以上の状況に立 った場合ぅ

どこで

,ど

│よ

うに助けが得られ るか考

知っている。

恐 らく

,こ

の時期は

,精

神薄弱児が数概念の形式教育をうける最後の機会となる場合が多い。特に

社会生活に必要 な応用で きる算数が

,中

学校水準で使用されなければならない。

(1967年?月 詢

H受

0

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